北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2025年06・07号の感想

 年末に出た血便は痔という結論を出されまして、今後は痔持ちとして生きていくことになりました(症状は止まっても痔が消えたわけじゃないらしい)。仲良くしようね。

表紙

 合併号なので集合。映画ポスター、特にヒーロー映画のポスター風ってことかしら。正直ピンとこないし、テーマとして描くものがぼんやりしててあまり面白くなかった。そもそも個別にイラストを用意する関係上まとまりがなくなってしまうのは仕方ないので、コスプレとかそういうテーマの方が良いんじゃないかな。
 意外かつ謎だったのは、1人が厳守されてた点。いつも2人で登場してる作品とかも1人。『アンデッド』のクロがいるくらい。別に今回のテーマ的に2人いても問題ないと思うんだけど、なぜなのだろうか。
 意外とロボコがでかい。映画を控えてるから? 前号よりでかいよね? 『SAKAMOTO』『カグラバチ』と並んで『アオのハコ』も相変わらずでかいのだが、この並びにバスケットボールをする女子高生がいるの面白いですね。あと次点的に『あかね』もでかかった気もする。『アンデッド』もややでかい気がするが、ここらへんは配置とかデザイン的な都合もありそうなので何とも言えない。

読者プレゼント

 巳年なのでヘビ。シンプルにヘビを首に巻いてるグラビアなんですが、ヘビ本物!? 一瞬「もっと頑張れよ……」とか思ってしまったのですが、本物のヘビ用意するのはめちゃくちゃ頑張ってるな。というか、グラビア撮影用のヘビの貸し出しって存在するのか? 頑張る方向性がいつもと違いすぎて面食らってしまったぜ……。

巻頭カラー『SAKAMOTO DAYS』196話

 過去編。シンの読心術を使った武器チェックが面白かったんですが、ここで特定の武器を持たないスタイルの坂本を意図的に選ぶ、というのが運命的ですよね。見事だったし、ちょっと感動しちゃった。殺されるイメージというのも久々にあって、2人の関係性の原点を感じる。アニメ放送直前というのも意識してそう。
 いじられるヤングシシバ。良い。ただ、気づかずにシャリアピンソース食べても反応してしまうのは嫌いというかアレルギーとかの類だと思うので、あまり遊ばない方がいいと思う。あと、そこまで反射反応してしまうんだったら実戦でもシシバメタとして使えそうですね。タマネギ投げて、トンカチでタマネギ破壊したら飛び散って顔にかかってゲロ、とか勝てそう。
 シンは父親探し。安藤説が出たけど、それよりも重要なのはやはり父親代わりとしての坂本、でしょうね。しかも花ちゃんが生まれるよりも昔。シンが坂本にとっての長子だったと言えるかもしれない。てか、ここまではっきりと父親属性を打ち出してくるジャンプ主人公も珍しいですね。いや、今号のジャンプでは子持ちの主人公が結婚式挙げてるんですけど。

『逃げ上手の若君』186話

 今の若が射てる最強の一射。貞宗の審査というのは面白かったが、それでも土岐を殺せなかったのがよく分からん。まぁそもそも殺すようなところを狙ってなかったのだが、殺すつもりがないのにわざわざ顔を出すのはアホらしいというか、フィクションとしての都合を感じる。普通に殺そうとして外した、という史実を脚色したら無理が生じたパターンかしら。
 殿下の歌。「時鳥(ほととぎす)」がオシャレすぎてすごい。松井先生天才かよ! とテンション上がってしまったが、これは普通に史料として存在するってことなのかな。うますぎる。まぁ、「ホトトギスに漢字なんてあるんですか?」というレベルなので振り仮名なかったら何も理解できないんですが。悲しい。

ONE PIECE』1135話

 海賊ハラスメントをするルフィ。笑ったが、時代による価値観の変化というのは尾田っち自身が痛感してるところだと思うので、意外と重要な描写だったのかもしれない。正直尾田っちには時代錯誤なマッチョさを大いに抱えた「前の世代の偉人」という印象もあるので、時々不安になるんですが、「意外と自分を相対化できてるのかも」と少し安心しました。
 からの本気でタマ取りにくるクソガキ。尾田っちも若手作家にこういうことされたいんだろうなぁ……。それに対してルフィ(尾田っち)がマジの一撃をわざと外す。本気を見せるがさすがに攻撃はしない、というバランス。変に子供扱いとかチカラを抜かない。まぁ、これがメタファーだとして、ジャンプ誌面上で尾田っちは具体的に何するのかはさっぱり分からないですw 普通に本気のギア3を直接ぶつけることしかできない気がする。
 堀越&芥見というジャンプが誇る次世代の才能がごそっと抜けてるタイミングで尾田っち(ルフィ)がこういうことしてるのも味わい深いですね。鈴木先生はまだバトル漫画だからいいけど、三浦先生とか今回の描写に当てはめようがないというか……。

センターカラー『カグラバチ』63話

 かっこいいヘンテコバイクが出てきての、ヘンテコジャパンの街並みを突っ走るチェイス。たまに忘れるけど、本作の「昔のハリウッド映画とかに出てきそうなヘンテコジャパン」を堪能する意味でもカーチェイスは最高でしたね。
 ただ、かっこいいのは分かるんだけど、正直ちょっと位置関係とか何やってるのかが分かりづらいので期待が爆上がりしたほどではない、『SAKAMOTO』のがうまいかな……と思ったらラストに『AKIRA』の金田スライドの変奏を披露するので見事。本当に見事だった。読む手を止めて静かに拍手したくなるレベル。スローモーション的に横向き(バイク正面)のショットを見開きで見せるんですが、これ単体が普通にかっこよく、ここで一通り満足してしまった次のページに出てくる金田スライド……を後ろに追いやる主人公。手垢の付きまくったというか、もはや伝統芸能みたいな題材になりつつある金田スライドですが、ここに来てものすごく新しいアプローチをしてるのでマジ感動した。「アニメで二輪が出てきたらとりあえず真似するっしょ」という勢いで濫造される金田ブレーキ界隈に新星。
 ちなみに「AKIRAスライド」という呼称も使われがちですが、公の場で使うと十中八九「そいつはアキラじゃなくて金田!」と警察がやってくるので注意が必要です。作品名だとすると間違ってるとも言えないんだけどね。あと、「スライドブレーキ」「ブレーキ」「ドリフト」とか呼称のブレがすごい。誰か統一してくれ。ちなみにちなみに、あのバイクは盗品なので「アキラバイクかっこいいよねぇ~」からの「そいつはアキラじゃなくて金田」からの「それは金田のバイクじゃない」という発展もあります。ややこしすぎる。ついでに、世界一かっこいいバイクとして「日本すごい」の文脈で使われがちだけど、「元ネタは『トロン』だぞ」とディズニーファンに怒られるのでこれまた悪手です。上海かアメリカのディズニーランド行くと乗れるらしいですね(厳密には2作目)。羨ましい。
 ちょうど今やってる映画『ソニック×シャドウ』でも金田スライドあるんですよね。あれは東京の街を爆走するシャドウが行うので「東京といったらこれだよね!」という愛が感じられて好きです。今回の『カグラバチ』に比べると普通に真似してるだけなんだけど、それを行う場所の「東京感」が過剰でちょっと笑いました。どこで行うかは君の目で確かめてくれ!(ジャンプ違い)
front-row.jp
 近年の金田スライドで有名なのは映画『ノープ』ではないでしょうか。アニメ特有の煙描写を実写で再現しててすごい。これまたオススメだけど、普通にホラーなので苦手な人は気をつけてね。チンパンジーが泣くほど怖い。苦手な人は『PUIPUIモルカー』オススメです。こちらはストップモーションアニメで金田スライド!

『悪祓士のキヨシくん』27話

 今のジャンプで『ONE PIECE』フォロワー感全開の若手という意味では本作が最強だと思うので、どうせ前の方に置くなら『ONE PIECE』の直後にしてほしかった。
 本編。本気サカキさんとの修行。コントロールの問題もあるが、それ以上に経験が足りない。最強すぎるが故に修羅場の経験がなく、それはむしろ不利。最強主人公の苦悩として理にかなってて面白い。棺くんはエリート街道進んでるので、同じ新人でも修羅場(経験)に恵まれてて有利、というライバル関係も良い。キヨシとしても面白いし、修羅場を与えられないサカキさんの申し訳なさも少しありそう。だからこそ今本気で殺す(寸前で回復)。
 めちゃくちゃ面白いのだが、サカキさんの博打の能力が強さの精密さが求められる修行に不向きなんじゃないかと少し不安ではある。まぁ、狙い通りの出目じゃなくてもうまく立ち回る方法とかはあるんだろうな。それこそ経験で。
 今号起きたミラクルとしては、やはり『ONE PIECE』。『ONE PIECE』が「本気で殺しに来る若手いないかなぁ いたら殺してやるのに」という話をやってたのと同じ号で、本作が「先輩に殺され続ける修行」をやってるのは奇跡だと思う。仲良く殺し合っててください……。

『あかね噺』141話

 内心「いきなり2年後で始まったらどうしよう……」とビクビクしながら読み始めたのですが、普通に続きなので安心。と思ったら最後に3年後なので笑いました。やっぱりかよ。てか、『ONE PIECE』の見立ては私が勝手に楽しんでるんじゃなくて、普通に自覚的にやってることだったのね。
 『ONE PIECE』すぎる飛躍は面白かったんですが、正直なところ、一生一門での話が面白そうだったので少しだけ「その3年間も見たかったよ!」という気持ちもある。クソジジイの元にいるのは地獄だが、ジジイの完璧実力主義はあかねにとって都合の良いところもあって……とかなかなか面白そうなセッティングですよね。敵に囲まれながらもスキルを高めて自ら考える道を突き進むあかねの姿も見たかったですよ。「マジで張り合いが無いよ最近 どいつもこいつもイマイチ」……とか言ってるあかねが見たい。いや、3年後に言う可能性もあるので楽しみにしてます。

『しのびごと』16話

 ヨダカの印。要するにただのルーティンなんだけど、「マルチタスクが苦手」という以前よりお馴染みの情報に合致する内容になってて面白い。バトル漫画にこういうルーティンを必殺技みたいに取り込んだのだと、『トリコ』がお馴染みだっけ? 以前からお馴染みの決めポーズがそうだった、という展開が熱いし、こういうキッズが真似したくなるようなネタ大好きです。というか私の中のキッズ心が少しうずく、もしくは思い出される。
 血界。何やら強くなるらしい。『HUNTER×HUNTER』の念的なヨダカにとって未知の技術なのか、『忍者と極道』みたいな科学的なパワーアップアイテムなのかって感じですかね。前者だと忍者の里がしょぼく感じられちゃうので後者だろうか。最強主人公という本作の土台が崩れちゃうし。耳が何か反応してたので、使用者の得意分野、スキルがブーストされる、みたいな感じだと思う。
 そんな耳でヨダカの心拍を聞き取る。マルチタスクの他に、ヨダカは一般人としてのメンタルがクソ雑魚なので……と痛いところを指摘されるのが面白いですね。漫画としてのギャグだった部分がまさにバトル漫画としての弱点。バトル中に喋り続けるという漫画的な都合の部分からちゃんとバトル展開へと連鎖し、そこに耳という要素がしっかり絡んでくるからおもしれぇ~!
 からのその耳を逆に利用するヨダカの一発。今度は事前の印の話も引っ張ってきてのオチになってて相変わらず見事だ。本当にキレイ。一話の満足度がすごい。

『僕とロボコ』216話

 ゲレンデマジック。話のネタというか、価値観が若干古い気がする。宮崎先生の年齢は知らんけど、おそらくゲレンデ全盛期に遊んでたような年齢ではないので(もっと若いと思う)、バブル期のゲレンデ文化の輝きを伝え聞いた世代という感じだろうか。今本気でゲレンデマジックとか言ってる人いたら「大丈夫か?」ってなると思う。いや、ロボコだから大丈夫じゃなくていいんだけど。
 アムドロボコ。分解からの合体というキッズ心をくすぐるワクワク展開の塊のはずなんだけど、絵的な印象と、「ロボコを着る」という事実に対する心理的な拒否反応がすごいぜ。何から何までイヤなもので構成されてるおかしさ。
 若干野暮なのは承知だが、アムド解除時の爆散というのがあまりイメージできてなかったので、あのラストの解除を裏技的に利用する展開はちょっと飲み込みづらかった。服が弾け飛ぶとしか聞いてないので、ロボコ(外側)よりボンド(中側)が前に飛び出る部分がよく分からない。

センターカラー『こちら葛飾区亀有公園前派出所×超巡!超条先輩』秋本治 沼駿

 コラボ読切。起床が1年延期になった日暮に始まり、超能力警官ということで超巡に繋がる。ただし、日暮は世界間移動を果たす装置に過ぎないですね。せっかくのコラボなので日暮という特殊キャラが主役になるのは不適切という判断なのでしょう。まぁ分かる。もうちょっと超能力対決みたいな話になると思ったけど、12ページと短めなのでやむなし。
 基本は『こち亀』で、舞台として『超巡』の世界が出てくる。あくまでも別の世界と一線引いたのが意外だったんですが、まぁ『こち亀』は別の漫画の世界に入ったことあるので、『超巡』だけ同じ世界という扱いにするのも変だったのでしょう。あとメタ発言するなら別世界の方がやりやすそう。
 そんなメタ。『超巡』ってそこまでメタが多くないと思うんですが(ないとは言わない)、今回はひたすらメタ。そもそも『こち亀』陣営の初手が『超巡』ではなく作者イジリ。まず初めてに作者との接点を探るところから始まるのが、もうほとんど両さんと超巡ではなく、秋本御大と沼先生の話になってて面白い。しかし、『左門くん』連載しててよかったですね。こんなことに繋がるとは夢にも思わん。
 ただ、前号でも書いたけど、秋本御大による作者イジリだったら、やはり麻生先生のパターンも見たかったな……。都合の良い超能力者もいるし。まぁ、麻生先生が相手だったら「早く連載始めろよ」となるのが予想できるので、そういう高圧的な絡みではなく、探り探りのところから始める今回のようなパターンがむしろ適切だったのかもしれん。あと結婚相手イジリとかも考えられるけど、これも大差ねぇw
 両さん、超巡に話しかける体を取りながらほとんど沼先生に話しかける。趣味人としての超巡ではなく、趣味漫画としての話になってるのがおかしい。ここらへんのマジックは『斉木』だと生まれなかっただろうな。
 『超巡』の、沼先生の持ち味的に、『こち亀』のテンション、話法は正直あまり得意ではない印象。テンションが高すぎる。両さんという圧倒的な台風を前に超巡が受けに回るのも珍しいですし。ただ、その少しだけ感じるギクシャク感、よそ行き感が「あり得ないものを見てる」実感に繋がるのでこれはこれで非常においしい。
 世代の差を打ち出すチン…巻きのギャグ。超面白いのですが、両さんのセクハラがポンちゃんではなく麗子に向くのが良いですよね。ポン相手だったらひょっとしたら笑えない一線を越えてたかもしれない。ここらへんのバランス感覚はさすがだと思います。あと、『こち亀』ファンとしては「オチがマン…巻きから控えめになってる!」というオモシロもありますね。劇中では時代に合わせられないギャグになってるけど、実は『こち亀』のときから地味に修正されてる。時代なのか、よそ行きなのかは分からないけど、ちゃんとチューニングしてくれる両さん(秋本御大)優しい。
 あと、個人的にグッときたのは両さんの「直」呼び。珍しい呼称ってのもそうだし、ポンのキャラクターは意外と『こち亀』と相性が良さそうでまた新たな化学反応の予感。出番は少ないながらある意味超巡以上に『こち亀』へのフィットを見せたのがポンちゃんだと思う。さすがにもうないと思うけど、またの機会があるならば出番が増えることに期待。

『シド・クラフトの最終推理』7話

 船の爆破を防ぐべく、シドがスフレ警部と夫婦に扮して潜入。スフレはバカ真面目なので役に全力、そしてシドはたじたじ。展開としてはベタなんだけど、やってることがメソッド演技なので特殊なおかしさを感じてしまった。そして、ベタな、健全ラブコメ的な雰囲気もありつつ、ひそひそ話からの耳責めという謎にフェチ度の高い展開が入ってきたりして独特。ひそひそ話くらい普通にしてもいいだろ。このフェチ感は好きな人多そう。逆にもうちょっと健全ラブコメに振り切ってほしい人も少なくなさそうなイメージ。
 うまかったかは少し疑問だが、こんな回でもしっかり謎解きのための描写を複数仕込んでるのは良かった。一部「それは無理あるっしょ」とか思ったが、真面目に仕込んでくれる姿勢は好き。逆に、それが良かっただけに「もう1人いる」と明らかになるくだりが雑だった印象。まぁページ数宇を考えたら難しいのでしょうね。普通に充実した回だったと思いますし。

センターカラー『アオのハコ』179話

 2号連続カラーの一発目。しかも次号は表紙である。アニメの2クール目突入のタイミングとはいえ、めちゃくちゃ豪華ですね。アニメ開始時に単独表紙になれなかった『SAKAMOTO』よりも全然扱い良いよね。なんでや。
 本編。夢佳がスター性の高い選手ということもあり、本作史上最も本格スポーツ漫画っぽい内容になってる気がする。具体的なプレー内容にフォーカスせざるを得ないので。
 からのリトル夢佳。今の夢佳を子供の頃の姿に幻視するのではなく、あくまでも千夏の中に居着いてしまった憧れという名の呪い。独立した存在なのが面白い。よそ見してたらそりゃ勝てるはずもないし、リトル夢佳の話をすると試合描写は完全に止まるんですが、夢佳のスター感としての試合描写と、あくまでも千夏の心の中に迫るリトル夢佳の描写が交互に、同じ量描かれるのが本作らしくい。やはり本格スポーツ漫画ではないと思うんですが、だからダメという話ではない。リトル夢佳の話が出てるうちは、千夏は現実の夢佳と対話(対戦)できてない。憧れとは理解から最も遠い感情、とメガネを光らせたくなる例のやつ。良い話。
 そんな憧れ(と卑下)に囚われてる千夏に救い手のを伸ばす(文字通り手を伸ばす)のが今トモの渚というのが良い。千夏の中における「あの頃の夢佳」と「今の夢佳」の橋渡しとなるのが今の渚。何気にロジカルに展開してますよね。共通項で括って……みたいな数学みたいな展開。
 しかし、その渚を早速へし折る夢佳、という改めての強敵描写で終わるのも良かった。今に目を向けるようになったので絶望とまでは行かないが、それはそれとして夢佳が圧倒的すぎる、というハラハラもするがワクワクもする終わり方。
 また、夢佳は我関せずでスーパープレーを連発してるのではなく、千夏の状態、そして千夏と渚の関係をしっかり見た上で、その渚からファウル&得点を意図的に行ってるので最高。意地悪すぎる。今トモに向けた嫉妬という解釈は安直すぎるし正しくないと思いますが、夢佳も千夏に対して並々ならぬ感情を抱いているし、今の千夏をじっくりを見つめてる、というのが非常においしい。

『キルアオ』84話

 バスケ漫画で一山当てた藤巻先生の漫画がここに来るのも面白い。冒頭にふざけた水泳キャップが出てくるのも最高。
 話としては犬飼のその後。圧倒的なコミュ力、というより人懐っこさによって早くも学校生活に定着する。十三が可哀想になってくるレベルなんですが、よく考えたら、かつの十三に懐き、しっかりとした師弟関係を築けた時点で人の懐に入るのは得意ってことですよね。もしくは壁作りまくりの十三の相手をすることで鍛えられた。
 すっかり日常に定着して、ギャグキャラに落ち着いた感もあるけど、あくまでもピュアさ故の人懐っこさであるので、そのピュアさが変な方向に転がると一瞬で殺し屋のスイッチに戻る危険性も秘めてると思う。その1%のハラハラが魅力的だと思うんだけど、ひょっとしたら私の考えすぎかもしれない。
 ラスト。ママ相手のネイルボメはこっちもキュンとしたというか、あまりにホメのアプローチがうまいので感動みたいな念が湧いてしまった。やってることは、冒頭にあったノレンのシャンプーと同じなんだけど、という土台があるのも良い。マジで思ったままの好感を口に出してる。

『夜桜さんちの大作戦』257話

 結婚式もクライマックス。前から分かっていたことではあるが、めちゃくちゃ長男の比重が大きい。何ならほぼ主役。まぁ、結婚式は結婚する人よりもそれを見守る人(の心理)の方が劇的になりやすい、みたいなところはあるのかもしれん。読者もそっちの立場ですし。
 クライマックスということで、要はキス。「もう子供もいるのに今更キスにドキドキしろと!?」とみたいな気持ちにもなったんですが、そういう歪みも込みで面白い。あと、六美がただのキスでは満足せず、思う存分キスしまくる、という初々しさとは別方向のギャグが入ったのは独特で良かった。ただ、その描写が限りなくゼロに近づくほどのデフォルメなので少し不思議でもあり、まぁやっぱり面白い。

『鵺の陰陽師』81話

 がしゃどくろのふてぶてしさマックスの言動と、その直後のチームメイトへの全力のリスペクト。意外性のある2つですが、これが同居してるところにキャラクターの面白さを感じる。前者はこの手の強キャラ描写として定番ではあるので、やはり後者の意外性が光る。軍神としての自負もあるのかな。
 学郎。石ころぼうし無双。この石ころぼうしという能力が自体が緊張感あるのかないのかよく分からなくなる内容なんですが、それが本作特有の「ここ笑うとこなの?」みたいなバイブスと見事に合致する。正直ボスキャラとの対峙に向けて前座みたいな話なんだけど、地味にすげぇ良かった。

『アンデッドアンラック』237話

 次号で『夜桜さんち』完結がほぼ確だと思うんですが、本作もいつでも終わりそうな雰囲気になってて驚く。本作は『マッシュル』と一緒に終わってほしい気持ちがあったんですが、ひょっとしたら『夜桜さんち』と添い遂げるのかもしれない(次次号だとしたら)。
 報酬。UMAは消滅するが、世界の法則として残り続ける。ちゃんと整合性が取れるのか心配になる話だ。具体的に何がおかしいとか考えるほどの気力はないんですが、一見して「それで大丈夫?」ってなる。まぁ、今ループでは風子がめちゃくちゃスキップしてUMA大量発生してるので、そのゴチャゴチャでうまいこと帳尻合わせてるのかもしれない。だとすると意外と計画的ってことになりますね。

『ウィッチウォッチ』185話

 痛み分けですらない敗北の状態で、敵がありがたい情報をベラベラを喋ってくれる……というの下手なバトル漫画あるあるだと思うんですが、本作はそこに “本当の名を知った者には呪いがかかる” というルールを持ってきたので面白い。敵の嫌がらせであり、今後に向けて牽制として機能し、そのまま現代へと戻る。なかなか面白い回想の終わり方でした。正直この過去編、トータルではあまり好きじゃなかったけど光るところは光る。
 現在パート。篠原先生渾身のオジ描写があって嬉しくなってしまったんですが、それが「知ってる人だった!」となるので最高。直前に義足の話が出てたけど、こちらは義手を見せることで「アイツかよ!」と示しててオシャレ。

『ひまてん!』25話

 ホームシックのカンナを慰める? 励ます? ために3人で遊びに行くのですが、その行き先がまさかの根津神社!! めっちゃ近所というわけではないけど、なぜかキタク家では昔から初詣に根津神社に行くのが慣例になってまして、おそらく私が物心ついてからは毎年根津神社に行ってると思う。近所のものとして出てきたのが驚き。あいつらあの辺に通ってたのか……(私の近所ではないが)。
 そんな根津神社。はっきりとセリフで出てきたり、絵として看板? が映るわけではないんですが、知ってればまぁ一目で分かるレベル。まさか小野先生、取材に来たりしてたのかな……と急にミーハー心が騒ぎ出す。私はマジで慣例として毎年行ってるだけなので正直思い入れとかないし、年始で混んでるので賽銭したらすぐ帰るくらいで、屋台でチョコバナナ喰ったくらいしか思い出がないんですが、たしかによく考えたらめちゃくちゃ広くて見所の多い神社だったかもしれない……。駅前って感じではないけど、それでも歩いて5分くらいだし、言うて都心で便も良いと思うので、『ひまてん』ファンの方は聖地巡礼オススメです。線によっては駅からの道が分かりにくいかもしれませんが、まぁそこはスマホ使えばいいでしょ。良いとこですよ。正月に来たら僕と握手! できます。滞在時間10分くらいだけど。
 アニメ『SAKAMOTO』のオープニングでは谷中銀座が出てきたし、あのエリア最近熱いですね。『SAKAMOTO』はおそらく尾久駅(北区の過疎駅)が出てくるはずなので、かなり楽しみにしてます。『ひまてん』もアニメ化してくれ。

 殿一とひまりはお似合い。ひまりとカンナは良い先輩後輩。そして殿一に猛アピールするカンナは “売れろ!! カンナ!!” 。3人が生み出す3つの関係性がそれぞれ魅力的なものとして描かれてて、それを見た他者からの視点で描かれる。恋愛中心主義な話をしてるようで、微妙に恋愛だけじゃない話になってるのも独特で面白い。メインの殿一とひまりが、あくまでも「お似合い」だったのが絶妙だったと思います。「良い雰囲気」とかだとちょっと直接的すぎるというか。そして、殿一のイケメンムーブオチがまさにその、恋愛中心主義ではないからこそ気づけたひまりとカンナの関係性、となってるのが良い。ここらへんの機微は本作絶品ですね。根津神社もありがとう。初詣回の舞台が根津神社になって咽び泣く準備はできてます。

『魔男のイチ』17話

 イチ決死の攻撃、が効果をあげるはずもなく。それを本話の冒頭で描かれた観察&記録係のクムギ視点で示されたのが良い。「やりましたね!」的な喜びの視線を上司たちに向けると……というワンクッションが素晴らしい。
 反世界さん、圧勝なのにあちこちをブスブス刺されてて可哀想。不死身無双をする感じでもないのに。とはいえ、「首を刺しても死なない」から、その直後で「刺した上で爆破」とやりすぎなくらいのエスカレートしてて楽しい。正直デスカラスちゃんでは普通に実力不足だと思うんだけど(じゃなきゃそんなに恐れない)、とりあえず一手で確実にイチを救うという成果はあげてるので見事ですね。

『超巡!超条先輩』45話

 『こち亀』コラボ後の超巡。緊張感が抜けてだらけきってるのだが、おそらくだけどこれは沼先生の反映だよね。お疲れ様やで。
 話が話なんでメタ発言が前提になるんだけど、攻められる超巡とは逆に生き生きとしてる本作らしさが感じられてこれはこれで楽しい。せっかくのコラボ漫画だとこういうカス主人公が攻められる話はやりづらいんでしょうね。これは両さんも同じだが、あっちはもう連載してないので……。
 メタの流れでやたらと出てくる週ちゃん。あの『ロボコ』ですら言及したことない「今のジャンプでお馴染みの存在」という目の付け所が良すぎるわけですが、 “残りページは『巻末解放区』に譲ってやんな” というメタ発言ギャグをやるなら、今号の『超巡』は巻末に掲載しないとまずい。角が立ちすぎる。まだ2作品残ってるんだけど、どうするんだよ。いっそ『超巡』巻末固定連載にしてくれ。
 ポンが選ぶ『こち亀』の神回は、麗子の特殊メイク回。神回なことに異論はないが、めちゃくちゃ新しい回なところにポンの若さが感じられて良い。あと、変に懐古趣味にならない、『こち亀』リスペクトという意味でも絶妙なチョイスだったと思います。まぁ、めちゃくちゃ新しいといっても、収録は185巻なので、現在地点で考えると『あかね』連載開始くらい昔の話になるんですが。タイムスケールが狂う。
 両さんの噂を聞きつけた一同。テレビの撮影が入った飯屋みたいな扱いになってて笑った。コラボ漫画という現実ではあり得ない話なのに妙な説得力がある。

『願いのアストロ』36話

 バトルロワイヤル開始からの日極連とかいう新しい概念。要は四天王なんですが、ヤクザ世界の政治を感じさせる存在で、世剣が「正義のヤクザ」だった理由付けにもなってて面白い。実際に正義のヤクザに説得力を感じるかと言えばそんなこともないんですが、あの手この手で理屈を持ってくる姿勢は好き。そして元々出世には興味なさそうなヒバルがトップを目指す理由にも直結しますね。
 舐められポイントを稼ぎまくってからのトーナメント開始。初戦、ワンパンで周囲の舐められを払拭するのが痛快ですが、これでワンパンK.O.までいったら完全に『ONE PIECE』でしたね。何度目か分からんが本作は『ONE PIECE』すぎる。いや、『ONE PIECE』が極道すぎる。

『白卓 HAKUTAKU』15話

 瀬尾の小物感面白い。普通にすごい人なので、ああいう自己評価でも別に問題はないはずなんだけど、浮かれっぷりがしょうもないというか、どう考えても凡人の妄想なので微笑ましい。ちゃんとすごいからもうちょっと腰を据えろ。
 天才ゲームクリエーターがプレイする初見インディーゲームの遊び方。ここすごい良かった。初めてのゲームを遊ぶのは我々にも経験があって、本来なら共感を得る場面なんだけど、その角度が特殊で、それ故に作り手として説得力を感じる。言われてみればこういう描写今までにはなかったですね。いや、ちょっとはあったけど、こういう超人エピソードみたいな感じは。楽しんでくれてるのは間違いないので、脳汁が出てもおかしくないはずなのに、「新しい遊び方」を見つける天才がそれ以上の天才にマウントを取られる話になってる。敗北感ではあるが、天才の方向性としては間違ってないわけなので希望もありますね。端から見れば、だけど。
 日隈の「つくりたいゲーム」。良い。めっちゃ良いテーマ。当たり前な話ではあるが、本作は間違いなくアートの話なので、このテーマは不可避ですよね。アートの話なのに、どうしても商業的な価値観が前面に出てきがちな世界……という本作の独自性も感じた。言われてみれば今までの作品はどれも課題や目的がまず設定されて作ったものなので、そういう意味では会社に入って作るゲームと変わらない。ゲームはゲームでもインディーゲームなんだからそっからもう一歩踏み込まないとダメですよね。それを劇中最強キャラが提示するのがとてもキレイ。ある種の絶望だが、日隈がアーティストとしての第一歩を踏み出すことになりそうなテーマ。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 巳年ということで、ジャンプ作品の中のヘビキャラ、ヘビに関係のあるキャラ特集。猿の数少ない天敵がヘビだったから人間にもヘビを怖がる本能が残ってるのかもしれない、ってこないだ『ダーウィンが来た!』でやってました。ヘビの視覚情報を本能的に過敏に反応してしまうらしいです。そんな簡単に読者の心に刺激を与えられるモチーフ、漫画に使わない手はないですね。
 少年漫画的なワクワク感としては『BLEACH』の恋次が優勝だろうか。比較するもんじゃないけど、『鬼滅』の蛇柱が地味に思えてしまう。まぁ、『BLEACH』は派手すぎてもはや地に足着いてないみたいな問題も抱えがちですが(そこが良いんだよ)。
 怖い強い、のイメージからセクシーへと繋げる『ONE PIECE』と『ヒロアカ』も面白い。正直『ヒロアカ』じゃなくて『逢魔ヶ刻動物園』が適切だったと思う。。『ヴィジランテ』アニメ化も嬉しいですが、『ヒロアカ』人気にあやかる意味では『逢魔ヶ刻動物園』の方が金脈だと思うんですよね。ファンはアホみたいに喜ぶと思うし、『ヒロアカ』知らん人にウケる可能性も大いに秘めてると思う。それこそ『ヴィジランテ』よりも。マジで偉い大人たちは『逢魔ヶ刻動物園』という埋蔵金に早く気づいてくれ。まぁ、ぶっちゃけ既に気づいてて話が進行してる可能性も全然ありそう。

次号予告

 発売を1週間間違えてました。気づいた瞬間、第九ばりに歓喜の声をあげたくなってしまった。ありがてぇぜ。そして、ブログを書き始める気力が消失する。
 表紙巻頭は『アオのハコ』ですが、目玉はやはりセンターカラーの『夜桜さんち』でしょう。これは絶対に最終回。現連載陣で2番目に古い作品が終わる。そしてもうすぐ『アンデッド』(3番目)も終わりそうなので、次のセンターカラーにヒヤヒヤする期間に入りましたね。
 そして『しのびごと』がセンターカラー。個人的にとても嬉しい。
 個人的な注目は次号予告における『アンデッド』です。マジで今にも終わりそうな雰囲気で怖い。……こんなコーナーやってたなぁ、と急に思い出しました。

目次

 「ジャンプのオトモ」。小野先生の作画のオトモはyoutube。そうじゃなくてさぁ、youtubeで何観てるか教えてくれよぉ!! ってなった。ざっくりすぎる。

愛読者アンケート

 『こち亀』を読んだことあるか。ある。読んだきっかけ。昔すぎて、昔から当たり前に存在しすぎて覚えてない……。ジャンプを読み出す前から好きだった記憶はあるんですが。
 今後もジャンプ作品内でのコラボ漫画を雑誌で読みたいと思いますか。はい。これは、やる気なのか? めちゃくちゃ楽しみじゃないか。ただ、『こち亀』とコラボしてほしい作品は『斉木』。というか麻生先生。
 付録や企画。買うきっかけにはならない。感想は特にない。

総括

 次号からはもう少しまともに頑張ろうと思います。頑張れるはず。

 ベスト作品はやはり『こち亀』『超巡』コラボ。面白かった。大型企画を若手に任せすぎではないかと少し不安にもなるが、『こち亀』だと収まりが良くもありますね。
 次点は『ONE PIECE』かな。偉くなりすぎた尾田っちの話に思えて面白かった。そこに奇跡的な合致を見せる『キヨシくん』も好き。

 ベストコマ。『カグラバチ』の金田スライド。『AKIRA』パロの歴史に新たな1ページが刻まれた瞬間。
 『ひまてん』の根津神社と言いたかったんですが、今号は強すぎるのがあったので困る。

 ベストキャラ。『ウィッチウォッチ』のオールド国領。義足の話の直後に義手で誰かを特定させる演出がスマートだったぜ。
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