- 表紙
- 読者プレゼント
- 巻頭カラー『Bの星線』林守大
- 『アオのハコ』183話
- 『ONE PIECE』1139話
- 『SAKAMOTO DAYS』200話
- 『僕とロボコ』220話
- センターカラー『エンバーズ』2話
- 『しのびごと』20話
- 『カグラバチ』67話
- 『あかね噺』145話
- 『逃げ上手の若君』190話
- 巻中解放区!WEEKLY週ちゃん
- センターカラー『ひまてん!』29話
- 『悪祓士のキヨシくん』31話
- 『キルアオ』88話
- センターカラー『超巡!超条先輩』49話
- 『魔男のイチ』21話
- 『鵺の陰陽師』85話
- 『シド・クラフトの最終推理』11話
- 『願いのアストロ』40話
- 『ウィッチウォッチ』189話
- 次号予告
- 目次
- 愛読者アンケート
- 総括
映画『野生の島のロズ』は本気でオススメです。『ロボコ』映画の副読本感覚でも何でもいいので、映画館に抵抗がない人すべてにオススメしたいレベル。あと、『スパイダーバース』に影響を受けた作品、という括りでは案外『ロボコ』と同じです。
表紙
新連載。タイトルが何だかサッパリだったのですが、ベートーヴェンだぁぁぁ!! こんな表紙一発でタイトルの謎が一つ解けるとは。
この表紙を見た段階では、「最近だと『テンマクキネマ』みたいな守護霊みたいな感じでベートーヴェンが出てくるのかな?」とか思ってました。違う。
読者プレゼント
『ミッションインポッシブル』。すっかり世界のスタントキチとしてお馴染みになった主演スターでお馴染みですが、未だにパロディとしては1作目になるのですね。まぁ象徴的な絵面なのは分かる。
「送って密偵」からしてダジャレが良い。数も多いし、脱力的な良さもあるし、『ミッションインポッシブル』的な世界に無理矢理落とし込んでる姿勢も好き。さらにはジャンプの海賊マークに「おはよう諸君」と語らせてるのとか芸が細かくて好きです。絶対そこまでこらなくても完成品としてのクオリティは十分だったと思うんですが、隙あらばネタを詰め込んできてくれる。
巻頭カラー『Bの星線』林守大
新連載。現状、ベートーヴェンが出てくるピアノモノということしか分からず、この圧倒的な分からなさが結構新鮮。「再起のピアニスト成長譚」とか言われても、まぁ特別な情報って感じしないよなぁ。
本編。ファミマの入店音というほとんどの読者の中で脳内再生されたであろう音楽からベートーヴェン登場。なかなか良い。ピアニスト漫画の本作において初めてかかる音楽がファミマ。ギャップとしてもそうだし、ファミマ入店音の圧倒的現代感、そして音楽として、音素? がシンプルなのでピアノ演奏との距離の近さも感じる。そこに圧倒的、歴史的権威のベートーヴェン。話としては何も分からないけど、何だか面白かったな。今回で一番好きな場面かも。
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ちなみにこれはファミマ入店音でラップする曲。
ベートーヴェン、ファミマの店長さんにも見えてる。幽霊じゃないのか。そしてドイツ語。めちゃくちゃ扱いが難しそうというか、この時点でまったくこの先どのように転がっていくのかが分からなくなった。あんなドイツ語のオッサン連れた再起のピアニスト成長譚ってどういうことよ。まぁ、ドイツ語は主人公しか話せない、という状況が続くなら、ベートーヴェンの言葉は彼にしか伝わらないので、それはもう守護霊的な設定とそう遠くないのかもしれない。
カルチャーギャップとジェネレーションギャップ(200年)に戸惑うベートーヴェンが何だか可愛い。あの無駄にテンション高い感じが微笑ましいというか、権威なのに……というギャップ。
ベートーヴェン考証がしっかりしてそうなディテールも良い。一目見て未来のピアノだと察する場面とか強キャラ感としても良いし、「見た目からして変わってるんだ」と暗に伝わってくる感じも好き。説明的すぎない。もちろん、考証をガチればガチるほど無理は生じてくるので、そっち方面のガチ勢がどこまで楽しめるかは私には分からないけど、クラシック音楽の歴史みたいなネタがチラホラ出てくる感じ、とりあえず現状私は好きです。解説のコラム連載やってくれ。
んで、「太ぇって!」「太くねぇって!」な女性キャラ登場。主人公に対して並々ならぬ思いを抱きつつも敵対もしていて……みたいな感じは分かるんだけど、その具体的な内容は全然分からないまま話が進むので面白い。そして、そこまでの話で最も興味のフックがあるベートーヴェンと関係なく、2つの話が何も分からないまま進んでいく。かなり変な構成、特にジャンプ連載の初回だと変だと思うんですが、結構この変さは好き……というか良い意味で気になる、引っかかる。
『運命』のタイトルはベートーヴェン非公式。これは知ってた。晩年の秘書がかなり好き勝手やってたらしい。やり手とも取れるが、厄介ファン的な面もあると思う。
てか、『運命』。つまりは例の旋律ですよ。『ダダダダーン』じゃん! ジャンプのピアニスト漫画これしかねぇのかよw まぁ、分かりやすいフックとして編集部的にアリだと判断されるネタがこれしかない、みたいなのは本当にあるかもしれない。ちなみに『ダダダダーン』は読切で、『PPPPPP』が連載なんですが、今週話題の “こいつ… 前作主人公だ!!” “前作主人公…!?” ですね。
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具体的に何が行われるのかは分からんが、バイブスはすごそうな演奏シーン。ちょっと星線っぽい描写も出てきましたね。マジで何なのか分かりませんが、音楽詳しい人だとピンときたりするのかしら。羨ましい。個人的には「『ブラクロ』ユノの魔法かな?」としか思えない。
やたら暑苦しいベートーヴェンが、話としては何も分からないまま突っ切ってエンド。一応万有引力の話も星線ってことなんだろうな。それがさっきの演奏とどう関係あるのかは知らん。変な初回だったとは思うが、正直ベートーヴェンのこと結構好きになってるし、彼に振り回される感じも悪くない。まぁ、今後ずっとこの感じが続くとも思えないので、結局のところはやっぱり「何も分からない」です。
『アオのハコ』183話
勝ったわ。先週マジで「これ負けフラグじゃね?」とか疑ってしまったんですが、心が汚れてた。ただ、先週ラストのシュート、入ろうが入らなかろうが勝敗には関係なかったよね。「69ー74」なので。バスケって最大3点だから別にあれが外れても勝ってた、という認識でいいよね? 謎な演出であった。まぁ、象徴とかそういうノリなのかもしれないけど、わざわざ点数を隠して、1週の引きをやって、「まぁ元々勝ってたんですけど」となるのが分からん。いや、戦術として、下手に攻めて相手に奪われ、ヤケクソシュートを打たれ、それが万が一入ったら逆転されるので、相手が奪えない唯一の場所である空中にボールを放った(らたまたま入った)、という話だったら案外合理的な場面だったと言えるのかもしれない。説明が長い。
試合終了後、カメラが寄り添うのは1人で敗北を噛みしめる夢佳。『ハイキュー』みが深い。『ハイキュー』のハイは敗北のハイ。とにかくバレーをやって負ける漫画。このあとみんなで飯喰いに行くんだよな? と思ったけど、そんなことはなく、千夏によるケアが入る。本来なら「チームメイトを差し置いてお前が出てくるのは違くない?」ってなる話なんですが、チームのみんなに顔向けができない夢佳、からの元チームメイトとして接する千夏、という扱いになってるので見事でしたね。
『ONE PIECE』1139話
悪魔を呼ぶ魔法陣。悪魔というのはおとぎ話で現実では人を転送できる魔法陣ってなるのか、悪魔の実の能力者だけ送れる、みたいな話になるのか。あとは悪魔の一族がどうこう、みたいな線もあるのかな。最終盤、ルフィが魔法陣使ってあちこちに顔出す展開も作劇としては便利そうだが、やりすぎると萎えるかもしれない。
尾田っちの好きそうなジジイ。その名もヤーさん。ヤクザの歪曲表現みたいな名前だ。
ヤーさん。異種婚で、しかもロジャー一味らしい。異種婚はギャグっぽく済ませるのかと思ったけど、世界で最も自由なグループの一員として実にふさわしい話ですね。ここらへんの要素をマジなものとして取り入れられてるのはかなり面白いし、今後も面白そう。
さらにヤーさん。斧使いらしい。それも2本。めちゃくちゃワクワクする設定だ。現状斧が見当たらないけど、鍵争奪のバトルで斧使ってくれるのだろうか。まぁあの巨大な鍵を斧代わりにして戦う、とかでも面白そう。2本でなく、それも斧ですらない、のにこんなにも強い、みたいな。
追記(2025/02/16 21:34):そもそも出会いの瞬間に斧投げてましたね。完全に見落としてたというか、本人登場後にばかり気を取られてました。お恥ずかしい限り。お知らせいただきありがとうございました。
『SAKAMOTO DAYS』200話
シンとシンパパ。爆弾で坂本相手に有利を取ったシンパパに対し、爆弾の設置場所の情報で有利を取るシン。面白い。シンのことを捨てたあとに身についた能力でそれが起きてるのが良い。
んで、坂本の泡銃撃。相変わらずのトンデモアイディアなんだけど、漫画として、流れで見ると何となくのノリで納得できるバランスが絶品である。事前の “人の呼吸は水中で平均1分程度” というのもこの展開に向けた布石として機能してますよね。いや、「なんで水中で喋ってんだよ!」とはなるんだけど。喋るに必要な空気を一瞬で吐き出しながら喋れば原理的には可能……かも? それこそ『HUNTER×HUNTER』モラウ級の肺活量が前提になりそうだが。
『僕とロボコ』220話
ロボコと個展。ロボコが何も考えずに作ったものが勝手に、それっぽい解釈と共に持ち上げられ続ける。こういう解釈大喜利みたいなやつ本作絶品ですね。こないだの詩人だっけ? の回もすげぇ面白かった記憶(その割には記憶が曖昧)。今回は特に解釈の内容が見事なのと、「アートの世界ってこういう感じで通用しそう」という偏見込みで最高だった。逆にロボコが意識的に、彼女の中でちゃんと意味のあるものを作ると一瞬で見抜かれて “それは全然面白くない” と切り捨てられるのも良い。ここまではっきりとロボコの作意の有無を判断できてるんだとしたら、彼の言ってる評価には一貫性があり、それはつまりその高評価は信頼できるのかもしれない……。
「現代アートといえば」としてバスキアが出てきたのでびっくりした。人選が意外だったというか、ジャンプ読者的にそこまでお馴染みな有名人じゃないと思うので(私の認識)、「みんなそんな当たり前にバスキア知ってたの?」と不安になってくる。個人的にかなりギリギリのところの知識なので(名前の響きしか知らない)。
センターカラー『エンバーズ』2話
落とした財布を拾っただけなのに、殺されると泣きわめかれるヤンキー。方言によって誤解が増大してそうですね。何弁かは自信ないけど、広島?
んで、サッカー部主将と揉めて、サッカー対決。伝統の強豪校なので素人を取る気はないらしい。伝統はあるけど実は最近の成績はパッとしないので周りから「落ちた強豪」とか呼ばれててほしい。あと「飛べないカラス」。
対決。主将が5分間攻撃しないハンデをくれる。うまいね。自然でありながら守備に全振りした主人公の特殊さを引き立ててる。もちろん点取れなきゃ勝てないルールなのだが、「かっこつけて5分後に攻めだしたのに……」と主将がダサくなっちゃうので入部を認めざるを得ない。
ということで、影山と再会してエンド。バレーと違ってとりあえず3つのポジションの説明すれば成立しそうな雰囲気あって良いのではないでしょうか。
『しのびごと』20話
神出鬼没のスズメがアオイさんとの恋人計画をサポートする。マジで神出鬼没でいきなり出てくるのがほとんどギャグになってて面白い。忍者なのでそれも可能、と謎の説得力もある。
んで、倉庫でのミッションと、誕生日のプレゼント選び。前者にはヨダカを失うかもしれない危機が待ってるかもしれない、とマジなバトル漫画方面で煽るのに、心底ほのぼのとした後者のラブコメ要素も並立してるのが面白い。並立というか、ラブコメのせいでバトルに支障を来してる。これで普通のバトルで苦境に立たされると結構萎えると思うので、何かしら変則的な話になるのかな。「ヨダカを失う」としか言ってないので、バトル的に強いわけではない、とかそういう方向。
『カグラバチ』67話
昼彦、超強い。面白いは面白いし、かっこいいはかっこいいのだが、ちょっと萎えるというか「不真面目なのに……」みたいな気持ちにもなる。私はクグリなのかもしれない。というか、単純に剣術の歴史が否定されてるみたいでセンスだけで強いのが納得しづらいんだろうな。やはりクグリなのかもしれない。昼彦の強さに説得力がないんだよな。やはりクグリか。
殺戮ホテルの住人に依頼(懸賞金)。ホテルの全宿泊者がチヒロの敵、というのはまさに『ジョンウィック』的で上がる。厳密に言うと、あの映画のホテル内では殺し厳禁なんだけど、懸賞金で全殺し屋に狙われる話があって、それのミックス。
そんな『ジョンウィック』展開にワクワクしたので、少なくとも1話くらいは「チヒロvs全宿泊者」が見たかったな。まさかの1コマ。すぐにボス戦。ボス戦自体はいいんだけど、まぁ実写映画と違って漫画だと大勢でのバトルを見せ場にしづらい、って事情があるのかな。
『あかね噺』145話
りえん兄さん、光堕ちしててガッカリだよ……と思ったらしっかりクズなので嬉しい。やり方が姑息というか、信用回復のためとはいえ、常時無理して聖人ぶるとか遠回りすぎる。無駄が多すぎるというか、そんなことにリソース割いていいのか感。まぁ、そんな小物感が好きだよ。
りえんの考えの及ばないところで「時差ボケ&飛行機酔い→二日酔い」の誤解が生じてるのは良かった。りえんがスーパーヴィランすぎないし、それでいて彼の取る姑息なイメージ作りの策略が偶然功を奏したとも言える。
『逃げ上手の若君』190話
足利陣営のシビルウォー……と思ったら。どっちを立てるかで揺れる尊氏をミルクボーイ問答で示したのはまぁ面白いんだけど、正直ミルクボーイは先日の『しのびごと』の方が遙かにうまかったので、新鮮さという意味でも、出来としても見劣りしてしまう。というか、「突然ミルクボーイを始める」というアイディアがそれほど斬新なものじゃないとするなら、私の『しのびごと』の評価は過剰に高かったと言えるかもしれない。私は初めて見たからマジで面白かったのだが、ひょっとしたら新鮮さで勝負するようなネタじゃなく、その場合は本作に対する見劣りも可哀想なのかも。
ただ、尊氏の場合、イメージ的に一生「ほな違うかぁ」を続けてそうなので、結論が出るところはちょっと作劇の都合も感じたかな。まぁ、ここは尊氏との付き合い方、尊氏の転がし方を正しく把握してる方の勝ち、と考えるべきかも。
そんなエピソードを真面目歴史解説してくれるコラムが今回かなり面白いです。漫画がキャラや勢い、大げささでごまかしてる部分を補完してくれてる。まぁ、完璧に補完するほど細かい解説じゃないので分かりやすいってのはある。
巻中解放区!WEEKLY週ちゃん
2月のネタハガキ東西戦。「試験のゲン担ぎを新たに考えよう」。要するに創作受験ダジャレだ。ダジャレ大好き。
東。さばねこさんの「鵜狩る」。何か歴史のありそうなゲン担ぎで不思議な説得力。『逃げ上手』の作中でこんな話が出てきてもすんなり飲み込んでしまいそうで怖い。
井の線亭ぽんぽこさんの「出汁ぬきミソ汁」。ダジャレのまどろっこしさとか、ちょっとイビツな感じが逆に昔はこういうこと言われてたらしいよ感あって好き。カツ喰って勝つ、とか他の受験忌み言葉とかもかなり無理あると思うけどけど、それと似た無理さを感じる。
西。セッドあとむさんの「柿採り」。「鵜狩る」ほど不可能じゃないんだけど、かなりファンタジックでもあるバランスが好き。できなくはないけど、そんなに手間かけるほどのことか? という揺れ。
ゲインズさんの「関節ペキペキ」。完璧だったら試験に限らなくない? という緩さが好き。カツ丼の勝つも相当緩いけど、緩くて汎用性が高いからこそ歴史を越えてきたのかもしれない、みたいな。単純に強引なのが好きってのもあるし、昔はペキペキって表現が一般的だったんですね、みたいな雑学へ派生する奥行きも感じる。
センターカラー『ひまてん!』29話
三者面談。要するに各ママ登場。誰か1人くらいパパが来てほしかった気もする。専業主夫とかだと殿一の将来の参考とか、対になる存在として面白そう。
ヒママとのサツアイ。盲点だったけど、たしかにあの関係を続ける上では向こうの親に一言入れておく必要はあったのかもしれない。本題はこの、殿一との三者面談ってことだったのね。ビジネスライクに全振りすれば必要ない儀式だけど、そこまで割り切ることもできない関係性が感じられて良かった。
そして、そのヒママも殿一の仕事ぶりを評価してくれる。どいつもこいつも人を信頼する際の基準が仕事になってて不思議な漫画だ。とはいえ、ひまりが「弁当作り」について気づけなかった点を母親が気づく、というのは良い話。彼女が弁当を作ったことあるかは知らんけど、「ひまりの弁当」を見て重視するポイントが親ならでは。
『悪祓士のキヨシくん』31話
トートロジー副団長、めちゃくちゃ面白い。たまに少年漫画でもこういう「かっこつけた言い回しなだけで特に意味なくない?」ってなる瞬間あるけど、そういうイビツさをデフォルメしたような存在。なので、彼のトートロジーが普通にかっこよく聞こえる瞬間もある。盾島副団長、今後も活躍してほしい。ただ、出番の度にオモシロトートロジーを用意しなくちゃいけないので作者的には結構大変なのではないかと思う。まぁ知ったこっちゃないので、また出してね。ちなみに、私の好きなトートロジーは、「火ノ丸が始まってからずっと『今1番面白い漫画どれ?』って訊かれるたびに『火ノ丸』って答えてる。何でって? 1番面白いからに決まってんだろ!」です。狂おしいほどに愛してる。「漫画どれ?」「1番」「訊かれる」の細部も好き。
『キルアオ』88話
増ページ。冒頭から十三の「キレる」をテーマにしてるのが良い。まぁ、当時の結婚相手が誘拐されたときを上回ってノレンの誘拐が「過去一」というのはちょっと引っかかったけど、無関係の子供を巻き込むという意味で最大のキレってことなのかな。
そんなキレ。体が戻ってしまうことで理屈じゃない “中年の維持と根性” と結ぶ。肉体由来の実力を失うことで気持ちの部分だけが浮かび上がるというのは見事ですね。本作らしい語りになってて良い。まぁ、こういう感情だけで逆転する展開って本来はあまり好きじゃないんだけど、本作はその理屈の通らなさをしっかり描いてて、それなりに成功してると思う。
んで、十三の光堕ち。というか中学生堕ちか。中年殺し屋の道を捨てたのに、まさにその直後にノレンにバレる、という非情さが良い。「あんたを立てたのにその仕打ちはないよぉ!」みたいな理不尽。好き。
考え得る限り最悪の事態にワクワクするんですが、頭の片隅で「まぁ催眠術で記憶消せば……」と考えてしまう。絶対ないのは分かるんだけど、催眠術で記憶を消すという選択肢が俺の生活に入り込んでしまったんだ。
センターカラー『超巡!超条先輩』49話
1周年だけどセンターカラーで悲しいわね……とか思ってたら! 左門くんじゃないか!! やっば、激アツ。というか、ここまで心躍った自分にちょっと驚いたレベル。そんなに好きだったのか……。まぁ、本当に予想外だったのと、懐かしさによる破壊力だろうな。成人白スーツ左門くんには謎のときめきを感じてしまった。「あら~! 立派になって~!」みたいな面倒がられる親戚の気分。
そんな “前作主人公…!?” 。最近だと『ウィッチウォッチ』にボッスンが登場したのも記憶に新しいですね。厳密には前前作。本作はあれほど丁寧に本編に組み込もうとはせず、スペシャル回特有の勢い任せという感じ。実際はそれほど破綻はしてないと思うので、是非とも再登場……待ってますぜ……。ちなみに、個人的にこの手の前作主人公で好きなのは『デビザコ』に登場した『新米婦警キルコさん』。『ポケモン金銀』を越えて歴代最高に好きです。あれは泣いた。ただし厳密には前前前作。RADWIMPSかよ。
左門くんの設定の勝利だけど、懐かしネタの手数がやばいですね。そこまでガチ勢だったわけじゃないけど、それでも懐かしすぎる名前や悪魔が多すぎる。それでいて「ブーヤンは惰眠を操る」と事前に説明した上で後半でもっかい使うのとか普通に初見にも優しい作りになってて見事ですね。逆に言うと、何の説明もなく、何の能力描写もなく、ただいるだけのベヒモス先輩が可愛い。
正直『超巡』という作品への情熱がかすむ勢いで成人左門くんにときめいてしまったんですが、まともな『左門くん』読者だったら「左門くんもいいけどあの人も気になる……」となるのが当然だと思います。焦らしに焦らして、終盤にチラッと存在を匂わせ、エピローグについに顔なしで登場。最高だぜ。なぜか主人公以上にありがたい存在として扱われるてっしーマジ天使。というか、てっしーは人気すぎて本作の劇中カードに登場してませんでした? やらなきゃよかったと後悔してそう。
もう『超巡』とかいいんで来週から『左門くん』の連載を……とまでは言わないですが、マジで良かったな。うっとりしてしまった。冷静に考えるならば、本作は年齢が高めになったのが差別化というか、カス主人公ギャグとして功を奏してる面もあるんだろうな。左門くんを見て、思い出して改めて感じた。左門てっしーの若さとは違う、超巡ポンの少し落ち着いた感じがちょうどいいんだろうな。良い話へとシフトしても違和感がない。うまいことチューニングしたと思うが、あの若さが懐かしい……沁みる……。
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そんな、1周年記念でも無料公開は3話なままの『左門くんはサモナー』もよろしくどうぞ。未読者からしたらやたら大物扱いされてるてっしーが謎だと思うけど、彼女の勇姿は君の目で確かめてくれ!
『魔男のイチ』21話
チクトゲの精神世界、キノコに浸食される。なるほど、ああいう完璧主義者にとっては自分の島(『どうぶつの森』イメージなので島)をどのようにデザインするかも計算して魔法を習得しないといけないのだな。まぁ仕事なのでそうも言ってられないのだろうが。自分の島に安定をもたらすため、今度はキノコを叱ってコントロールしてくれるようなメタ魔法を探さなくては……みたいな続きを見せると面白そう。なかなか魅力的な設定。
からの本題。デスカラスちゃんの過去。弟を反世界で亡くしているらしい。弟か。前話を読んだ印象は完全に「母の慈愛じゃん!」だったけど、実際は姉らしい。話的には絶対母のが収まりが良いと思うんだけど、まぁ本作の世界は男女に明確な格差があるので、この世界における姉が弟に向ける愛情は現実のものとちょっとニュアンスが違うのだろうか。チクトゲとの「元夫婦じゃん!」みたいな雰囲気もあって良かった。母にせよ姉にせよ、イチと比べると明らかに「大人」の世界になってるのが良い。まぁ、その大人イメージがバーで酒飲んでるってのがちょっと陳腐ではあるのだが(少し『村上』を連想した)。
ということで、決意のデスカラスちゃん。そして母になる。ではなく、そして姉になる。急に始まるchosen familyのストーリーライン、良いね。「女社会に男が1人」という本作の設定にこれ以上なくマッチしてる。言われてみればすっぽりとハマるので気持ちいい。
『鵺の陰陽師』85話
ボロボロの学郎、全身影サポーターで動く。理屈とビジュアルが合致してるのは良いが、ちょっと『ヒロアカ』で見たロジックですね。ただ、剣を持つビジュアルが「縛る」と食い合わせ良くて、その点はデクより良いと言えるかも。
憎しみにまみれた捨て身道連れ作戦に対し、無視&スルーで完全勝利。瀕死状態における勝利としても納得度高いし、それでいて憎しみに溺れて文字通り「落ちる」敵役、それを見捨てて次へと進む主人公という絵面が素晴らしかった。ザマァ感もあるけど、「時間かけてる余裕ないんで」という合理性もある。最近マジで本作のバトル要素、本気で好きになりつつある。
一戦終えて休憩。まさかの狂骨ママ。見事なスタートダッシュを決めた新キャラだとは思うし、まだ実態が分からないので何とも言えないが、お馴染みのスーツ男性狂骨のままでママになった方がカルト的な人気は出たんじゃないかと心配になってしまう。
それはさておき、藤乃家が勝手に崩壊しそうな予感でこれまた面白そう。マジで勝手に藤乃家崩壊するだけだったらつまらないけど、そんな単純なことにはならんでしょ、という前提で。
『シド・クラフトの最終推理』11話
探偵の帰省、そしてルルの潜入。ルルさん便利キャラすぎると思うの。まぁそんな便利さも楽しいっちゃ楽しいが。そして両親に見抜かれてるが、「良きライバル」として微笑ましく見守られる、という着地が結構好き。親キャラがラブコメ的に見守り出すのはかなり定番だと思うが、そこに息子の教育方針と合致するのが新鮮。たしかに今までに断片的に語られてきたものから一貫性がある。
そして、ルルさんが見抜いたたった一つの真実。 “女性に免疫がない” とかドストレートに超弱点なんだけど、その活用方法が分からない、というしょうもないオチが微笑ましい。ポンコツ同士なのでなぜかバランスが取れてしまう不思議。まぁ、今回ツイスターゲームで弱体化させたんだから、あれを同じようなことをすればいいと気づいて然るべきだとは思う。
『願いのアストロ』40話
部外者同士の対決。バトルそのものを楽しむのではなく、複雑化する戦況を楽しむものになってて面白かった。傀儡能力で肉の盾、からの関係ない、からのヒバル介入、という流れも良い。バトルの当事者だった2人のキャラもばっちり立つし、ヒバルが動き出すタイミングも完璧で気持ちいい。やはり本作はヒバルの行動原理が徹底されているのが素晴らしい。初期は「ルフィと何が違うのか……」という印象もあったが、さすがに最近は違いも浮かび上がってきたというか、任侠主人公の中でのヒバルの個性もしっかり把握できた感。
とはいえ、タイラにキレるのと同じくらい肉盾を使ったサツキにもキレないとおかしくない? 「一般人を巻き込むな」を違反したのは彼も一緒でしょ。まぁ、基本的には黙って見過ごすけど、本当の最後の一瞬になったら何が何でも止める、という感じか。
『ウィッチウォッチ』189話
女性キャラを描くと途端にエロくなってしまう。極端にデフォルメされたギャグではあるが、こういう漫画家、マジでいそう……。てか、本誌に掲載された新人の作品の中にも「女性キャラだけ別のタッチになってるよ!」というのはたまにあるよね。
うろミラ二次創作では気づかなかった悪癖、というのは面白いし、時代的にエロコメの居場所は(少年誌には)ない、という障壁も良い。が、それに対する反論がことごとく意味不明。 “エッチなシーンはあるけどこの漫画の本質は多彩なキャラと明るさです” という初手からして無理がありすぎるだろ。エロコメって言ってたじゃん。そして、2人の作家からの助言として「煙に巻く」というのも飲み込みづらい。そういうその場しのぎで、ルールの隙間を突くような対処を重ねてきた歴史があるからいよいよ限界を迎えて存続の危機にあるジャンルなのではないか。かなり無理あるし、良い話に全然なってない。前の世代の人間の「うちらの時代は逃げ切れたので良かった」という話を、若い世代のキャラの良い話として扱ってるのがかなり気持ち悪い。オチに出てきた対処法も別にうまいアイディアとは思えない。これでアリなら最初からアリだろ。
そもそも矢吹先生がメタ的に登場するのはあまたのジャンプ作品で行われてきたことなのでそれほど驚きがない……が、本作独自のマジックが生じてるのは篠原先生と矢吹先生の関係だよな。ただの矢吹先生ゲスト出演ではなく、義兄弟のゲスト出演。面白すぎるだろ。親族で何やってんだよ。
煙(物理)の解決策には不満しかないんだけど、それはさておき「湯煙による調整がしやすいから『ゆらぎ荘の幽奈さん』は温泉旅館の設定になったのかな……」なんて思いを馳せてしまった。ジャンプブログを続けてきた中で最もハマった作品がエロコメなので、メタ的エロコメ論自体は結構面白かった。『ゆらぎ荘』は絶滅危惧種となったジャンルとして戦うため、ちょっとどうかと思うくらい誠実というアプローチを取ってたのが面白かったんだよなぁ。エロコメなのに、何ならフェミニズム的価値観が反映されてると言ってもおかしくないレベル。水と油が混ざりきった奇跡の作品。あの頃は良かったなぁ……(結局懐古)。
というか今号の感想、『ハイキュー』『キルコ』『ゆらぎ荘』と勝手な懐古に走りすぎである。あと1本出揃えばグランドスラムなので惜しかったですね。
次号予告
『ウィッチウォッチ』が4周年で表紙巻頭。巻末掲載からの巻頭ですごいですね。まぁ最近はこういうことありがちだと思うけど。
それと、読切9連弾企画のスタート。別に競うわけでもないので、普通に読切が載るのと何が違うんだ。まぁ、枠があることで何となく注目されやすいってことか。
そんなことよりも、初回である次号が帆上先生ですよ。好きだったのに最強の『鬼滅』スピンオフに駆り出されてしまって残念に思ってました。マジ嬉しい。どうやら去年の4月に連載が完結していた模様。好きな作家だけでも嬉しいというのに、主人公がメガネだぜ。勝ったな(何にだ)。
愛読者アンケート
新連載についてと、アンケートハガキについて。無料化を知ってたか。知ってた。無料化して投稿回数は増えたか。増えてない……が、そもそも投稿せずに回答する謎のコーナーの矛盾にぶつかってしまうな。ナンセンスだ(私が)。
総括
今週はちょっとイレギュラーな用事があったのでそもそも遅くなる予定で、金曜更新を目指して動いてたんですが、見事に土曜更新。そういう奴だと思ってたぜ。
今週のベスト作品。新連載には悪いが『超巡』。自分でもびっくりするくらい懐古の扉がダダダダーンしてしまった。
ということで次点は新連載。
ベストコマ。『超巡』のオープニング、左門くんの後頭部です。初見のあの瞬間、ノスタルジーが超新星爆発した。
ベストキャラ。ということで左門くんです。ここでも「てっしーマジ天使」とか書こうと思ったけど、今回心躍ったのは彼のクズ主人公ぶりだと思う。懐古趣味を刺激する圧倒的情報量、流れるような爆破オチからの、焦らしに焦らして焦らしたまま終わるてっしー。完璧な回だったんじゃないでしょうか。
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