ということで、SNSに書いた感想を載せて、もう一度同じ話を加える二度手間のお時間。マジでSNSに一度書く意味がない。いや、書き始めたら楽しくなっちゃっただけであって、最初からこんなことになるとは……。
bsky.app『ドラえもん のび太の宇宙漂流記』観たぞい。初見だと思ったが、ひょっとしたら昔観てたかも(何も覚えてない)。本筋が全然動かないがその場その場の危機を乗り越える前半が意外と楽しく、本筋が進みだすと「別のアニメ始まりました?」ってなる。主にメカデザイン。
— 北区の帰宅部 (@gohomeclub.bsky.social) 2025-02-24T14:49:15.920Z
メカデザインには驚く。圧倒的な魅力として響く人も多いと思うが、個人的にそっち系の趣味はあまりなく、私の中の『ドラえもん』イメージとかけ離れてるので正直かなり冷めた。
あと、本作の特徴として、本筋(漂流移民)の話は面白いのだが、そこの話になるまでのその場しのぎの危機が多すぎる。それらをすべてフレイヤが仕込んでいたというのはいいのだが、金属クモとか、幻惑の星とかマジで漂流のメインストーリーと関係がない。「いつまでも本筋が分からずフラフラしやがって『緑の巨人伝』かよ!」と本来なら言いたくもなるんですが、本作の難しいところは最初から続く脱線のくだりの方が冒険感あって楽しい……。
bsky.app本作で一番面白いのは明らかに幻惑の星だと思うのだが、あそこマジで本筋と関係がないんだよな。モアの正体、幻惑星人でいいじゃん……。とはいえ「ウフフ」と笑いながらブラックホール送りにするドラの容赦なさには笑った。
— 北区の帰宅部 (@gohomeclub.bsky.social) 2025-02-24T14:49:44.650Z
ということで幻惑の星。最高。もうちょっと絵面を大人しくしたのが『新日本誕生』におけるパパママの幻覚って感じですかね。あちらは絵面が大人しい反面心理的な怖さがあり、本作の幻惑の星はストレートにモンスター的な怖さへと着地する。そっからの逆転ぶりも楽しい。
アンゴルモア。早いうちから「一体誰なんだ……」と振ってくるから「今までに存在が示された人で可能性があるのは死んだと思われてる母親かな?」とか思ったんですが、ユグドラシルでキレイな状態で登場したのでナシ。となると可能性は幻惑星人一択でしょ。洗脳の能力もあの星のことを思えば納得できる。なるほど、本筋と関係なく無駄に怖すぎるあのシーンはこのオチに向けたものやったんやな、この事件もろたで工藤!! とかなってたんですが、普通に「悪意の塊じゃない?」「よく分かんないけど念入りに処分しときましょ ウフフ」(要約)とブラックホール送りになる豪腕で笑った。敵の不気味さと謎の早さで処理されるリズム感が最高。そういえば、のぶドラってこういうノリあったよな。好きは好きだが、久しぶりに直飲みした濃縮還元のぶドラ汁って感じでかなり面食らった。のぶドラならエイリアン(ゼノモーフ)相手でも勝てる。
bsky.appオープニングはめちゃくちゃ良かったのと、クソデカ感情スパイのフレイヤ(としずか)はとても好き。「冴えてる~」に至る天丼も楽しい。あとは突拍子もないSPEEDの主題歌で途方もない1999感に陥ってエンド。20周年おめ。
— 北区の帰宅部 (@gohomeclub.bsky.social) 2025-02-24T14:50:09.181Z
話関係ないけど、オープニングはマジで良かった。ジャイスネから始まる意外性もあり、無重力感ある映像がぬるぬると繋がっていくのが気持ちいい。あと妙にしずかちゃんが可愛かった。
話として、本筋周りで一番好きだったのはフレイヤ。「リアンの幸せのためなら何でもするわ」と何のバックボーンもなく激重発言してるのが最高だったし、しずかとの間にだけ発生する絆も美しかったです。普通に面白いからここもっと掘り下げればいいと思うんだけど、謎の冒険感のために余計なシーン入れるからバランスが悪いんだろうな。
映画オリジナルの道具とかに逃げず、既存のひみつ道具を「どう使うか」に重きを置いてた印象。地味というか通好みな美点だと思う。その魅力が爆発するとともにギャグでコーティングされる「ああっ やっぱりダメだ!」「ビッグライト」「ダメだ」「フエルミラー」「冴えてる~」。ここは本当に良かった。既存の道具を巨大化する、というアイディア自体は金属クモのくだりで提示済み、というのもスマート。要はそれを見せるためだけの寄り道冒険だったというのが問題ではある。
まったく映画に合ってない(と2025年の私は感じる)SPEEDの主題歌。ノストラダムスの大予言よりも1999年感があってぶったまげた。あの頃にしかない何かがあるな。だからどうしようもなくダサいと感じてしまうのだが、ひょっとしたらひっくり返ってリバイバルする可能性もあるかもしれない……。
bsky.app事の発端であるゲームと、そのゲームを拾うフレイヤ、この2つに大した意味も理由もないのがやばい。
— 北区の帰宅部 (@gohomeclub.bsky.social) 2025-02-24T14:52:40.011Z
マジでどうしようもない点だと思う。そして、そのゲームと、ゲームの捜索からの宇宙への旅立ちというくだりが普通に楽しいのが問題というか、そのときの問題と本筋に入ってからの話が全然合致してないのでものすごく変。
少なくともゲームを拾うフレイヤの方は、リアンへのクソデカ感情を交えて何か説明すれば面白くなった気もする。スパイの任務と関係ないことをする、リアンたちとの任務とも関係ないことをする、というのが絶望的にダメだと思うのだが、それをフレイヤの私的感情で説明し、ちゃんと本筋に着地させるような話になれば絶対面白くなったと思う。まぁ、これはフレイヤ全般が面白かったという私の好みもかなり偏ってるかもしれんが。
bsky.appなるほど、F没後の空気が濃厚に漂う世紀末の作品において、故人が霊体として登場するユグドラシルと、故人の幻影を使って洗脳する悪役、という対比か。巨大すぎる喪失としての母であり、F。そう考えるとなかなか味わい深いな。まぁそれでも悪役は幻惑星人でいいと思う。
— 北区の帰宅部 (@gohomeclub.bsky.social) 2025-02-24T15:39:43.606Z
bsky.app大体ここらへんから観たことない(記憶がない)と思ったが、F没後の作品に対して当時少し冷めた感じになって離れたのかもしれない。
— 北区の帰宅部 (@gohomeclub.bsky.social) 2025-02-24T15:42:13.345Z
かなり突拍子もなく感じられた故人との対話、そして消化不良すぎる悪役の正体。これを「F没後」という切り口で見ると結構面白いというか、当時はかなり切実なものとして感じられたことが想像できてくる。本作の1つ前『南海大冒険』が没後初の作品だが、Fのアイディアを膨らまして作った作品らしく、F亡き後という意味では本作新たな出発点だったのだと思う。そう考えると霊体と洗脳はインパクトのある話として面白いと思う。ただ、劇中の理屈を通すために「アンゴルモア=幻惑星人」でよかったとはマジで思う。どうせのぶドラが「ウフフ 知らないけどブラックホール」と処分してくれるので話は成立するじゃん。腑に落ちたいんや……。
本記事の冒頭に書いた通り、「ここらへんの作品が未見だったはず」と思ったわけですが、ここらへんが未見だった理由はまさに「F没後」で説明できそうで、鑑賞後の勝手な、私的な納得が映画本編よりもキレイな伏線回収だった。当時のませたクソガキは「関係ない人が作ってるんでしょ?」と段々熱が冷めていき、そこで一旦卒業を迎えたんだと思います。愚かである。まぁドラえもんからの卒業も一種の通過儀礼と言えそうか。もちろん卒業せずにずっと好きな人には憧れますけど。
終わり。特別面白かったり、好きな作品というわけではないが、あれこれ語り出すとなかなかに楽しい作品ではありました。ブラックホール殺に圧倒的なのぶドラの魅力は感じますが、同時に「わさドラのが好きかな……」という気持ちも強くなる不思議。まぁ、わさドラ、特にファン人気の高い『ひみつ道具博物館』がたまに「ウェットすぎる」と批判される理由もめちゃくちゃ理解できるようになりました。
逆に言えば、あのわさドラが独自の魅力を確立した瞬間とも言えるわけで、そんな寺本監督が今年の『絵世界物語』を担当することで期待が高まるぜ!! 強引な締めですね。ウフフ。

