北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2025年20号の感想

 もう新連載か……(毎回感じる)。

表紙

 映画公開直前で『ロボコ』。ロボコが構えたカメラの前にロボコがいるのですが、これがマルチバースということなのだろうか。

読者プレゼント

 パン。春のパン祭りとかではなく、単にパン。一点突破にも程があるだろ。いや、ちょっと好きだが。ネタが薄すぎて面白い、という楽しみ方をするならタイトル部分の「ヤベーカリー」は余計だったというか、パンのみで突っ切ってほしかった気もします。

巻頭カラー『僕とロボコ』229話

 『名探偵コナン』ネタはそれほどメインじゃなかった。ちょっと予想が外れた。もっと本話全体を通じて遊びまくるのかと思ったけど、ミステリー回の中の一つ、という感じ。ただ、巻頭カラーで「長野県警」という本来なら普通の言葉を『コナン』用語として持ってきたのには笑った。唐突ではあるが、別に『ロボコ』が長野県警の過去を描いても問題はないわけで……(面白くはない)。
 本編。『コナン』ネタが少なく、割と穏当なミステリー回だった印象。とはいえ、「どう考えてもこいつが犯人だろ」というある定番のギャグをやりながら、裏の裏みたいな展開を見せたのは良かった。一応最後の真相に向けた布石もしっかりしてるのが良いよね。個人的にはロボコが “でもOMは人に危害を加えないのでシロですね” と突然アシモフロボット三原則みたいなこと言うのが好き。普段から危害加えまくりだし、今回もコーハイを殴るわけですが、真相の部分に関しては「これならロボット三原則には当てはまらずに人を殺せるかも」という感じになってたのが良い。

『僕とロボコ』劇場版公開記念特別番外編

 映画に向けた、マルチバース移送される直前のそれぞれを描く短編。宮崎先生、普通の連載も続けながらこっちも描いて大変ですね。誰かスピンオフ作家にでも描いてもらえばいいのに。出水ぽすか先生とか。
 話の筋を合わせるかのような前日譚で、それも描くキャラが多く1人あたりの分量が少ないので、正直どれもパッとはしない。ただ、昭和ギャグのロボコがボンドとようかんを分ける話をしてて、ようかんを増やすためにロボコを増やしたり、結局キレイに分けられなかったり、『ドラえもん』で聞いたことあるような話ががいくつかミックスされてて面白かった。
 ラスト。神聖時間軸のロボコに膝の知らせ。枝毛というどうでもいいオチ……というギャグだったんですが、枝毛ってマルチバースのメタファーとして結構気が利いてるんじゃない? スパゲッティ(直線だったものがこんがらがって理解不能なほどに混沌)をマルチバースの象徴として扱う作品はいくつかあったけど、1本の線が2つに分岐する、というのはマルチバースの最小単位としてピッタリだと思う。

『SAKAMOTO DAYS』209話

 シンたちが草の根運動的なレジスタンス。そこに現れる殺連モブ。殺し屋の地位向上は彼らにとって都合が良いらしい。どんなにクソな政策でもそれを賛成するバカはいる、というのは妙にリアルで胸糞悪い話ですわね……。経済対策に期待してトランプに入れた、みたいな人も多かったらしいけど、謎すぎる。
 そしてシシバ。平助がシシバにもモテてるので笑った。まともなORDER全員から愛されそうな勢い。基本的にこういう実力は劣るけど愛されキャラ、ってシンみたいなポジションがなりがちだと思うけど、さらにその脇にいる平助が愛されてるのが面白い。
 南雲から事情を聞いたシシバが現地で動き出す。スパイとしての覚悟を示すオサラギとのくだりから始まるんですが、とにかく話が早い。この手の内通者とかスパイキャラってもっとじっくり隠密する期間が設けられるイメージだけど、マジですぐに話が進む。最高ですわ。正直『ヒロアカ』の青山は間をあけすぎて最終的に割とどうでもよくなっちゃったパターンというか、「普通に怪しい言動があったからそんなに引っ張るほどの謎じゃないよね」となっちゃってたと思うので、このくらいのスパンで良いと思うよ。いや、本作ははさすがに早すぎるかも。ちょうどいい奴いねぇのかよ。
 (特に本章の)シシバは四ツ村と絡めておいしくなると思ってたんですが、オサラギが予想以上においしい。まぁ、読者的にはシシバの最も古い相棒なのでこうなるのは意外でもないのか。とはいえ、このまま2人で逃避行して、その果てに美しくも儚い最後を迎えてほしい……とすら思ってしまった。恋愛は別になくてもいい。まぁ、これは有月とリオンでももうやりましたね。あれの果てが今の惨状なことを考えると有月たちより下の世代のカップル(男女コンビ)が逆の立場で奔走する、という状況が味わい深い。

『ウィッチウォッチ』198話

 ニコのクラス。強面先生は面白かったんだけど、話の主軸となるくす玉に隠された文字がもう1ページ目から違和感しかなくて萎えた。どう見ても違和感しかないのにそのことには誰も言及しないので、「はいはいネタ仕込んでんのね……」と萎えた。久しぶりに篠原作品のイヤなところが純度100で出た感じ。そもそも読めないし、イモ野郎という言葉も強引。
 その後のスパイダーマン作戦も、ペラペラ作戦も、「なんでそんな案にゴーサインが出るんだ……」ってなるし、今回マジで壊滅的にダメだった。体調不良を心配してしまうレベル。ゴーストライターが篠原作品っぽい(だけで破綻した)話を用意した、と言われた方が納得しやすい。特徴は捉えてるけど別に面白くはないモノマネ芸人を見てる気分。

『悪祓士のキヨシくん』40話

 第一と聖剣の剣対決。場所を移動した先が神社とか熱い。まぁ、バトルが派手になればなるほど背景とか関係なくなりそうな気もするので、過度に期待するのはアレかもしれないけど、本話の着地シーンの段階でもうかなり満足。
 一方、第三。若手コンビが立ち向かうはずだったんですが、現在の戦況と、残ってる上位の魔王、そしてラスボスのことを考えるとキヨシを消耗させずにラスボスに持って行きたい、ということで棺くんが単身頑張る。正直全勝の戦況とか「まぁそりゃ勝つよね……」とメタ的なことを考えて少し冷める瞬間なんですが、ラスボス顕現によって「それでもヤバい」と感じられ、この味方サイドの強キャラの中では最も実力が劣る棺が、現存の魔王の中では一番格下の第三とサシで戦う、というのがものすごくちょうどいい。ちょうどいいというか、かなり不利に思えるマッチメイクなんだけど、完全に絶望というほどではなくてちょうどよく熱い。ついでに氷バリアを水鉄砲でどう破るか、という対決になったのも面白いですね。

『アオのハコ』192話

 千夏パイセンの引っ越しの準備。及び一家をあげての打ち上げ兼お別れ会的なノリ。「ここまで大仰なことする!?」とか一瞬思ったんですが、まぁこういう状況が特殊すぎるので相場が分からんなw ホームステイの最後にみんなでワイワイする、くらいのことだと思うと結構あり得るラインなのかも。
 たこ焼き。ラムレーズンとクリームチーズがうまそう。うまそうすぎる。はちみつかけたらバカウマだと思うが、あくまでもたこ焼きなことを考えるとソースでいいのかな。何もかけないのも良いかも。ちょっとこれは食べてみたい。うちでたこ焼きをやる設備とエネルギーはないので、どっかの飲み屋とかで出してほしい。
 からの鹿のぬいぐるみ。結構でかいなw 置き場所には困りそうだが、抱くにはベストなサイズ感かもしれん。今週の話の流れ的に「私の代わり」として渡された鹿ぬいに大喜がチューするとしか思えないんだけど、バレないように気をつけろよ。
 あと、角あるってことはあの鹿オスだと思うんだけど……。男装ってこと!?

センターカラー『魔男のイチ』30話

 カラー扉可愛いですな。リチア以外はぬいぐるみ的なデフォルメになっててグッズ化狙える気がする。あと、カラーで見たらゴクラクがリチアと同じ髪色してるので面白いですね。ゴクラクは2色あるけど、1色が同じ。本編で姉弟と明かされる前に2人のカラーを見てたらその関係を怪しむことができただろうか……(絶対できない)。
 本編。DEATHカラスちゃんの尋問。反世界の信奉者魔法とご対面。よく分からんけど、外のバクガミ様は別に残すことは可能っぽい雰囲気かしら。登場時のサイズで置いてってくれると私が抱きたい……というのはさておき、国への対応的にも都合が良いと思う。
 んで、バクガミの中の人の正体。一時的に預かった悲しみを何倍にもして返す。相手は瞬間的な悲しみに耐えられなくなって発狂するらしい。自殺を止めに現れるゴクラクはめちゃくちゃ良かった(必死な顔が良い)んですが、正直「何倍にもして返す」とか、すぐ自殺とか、話としては期待してたほど面白くはなかった。というか、前にあった「悲しむ感情を失ったリチア」の不気味さが圧倒的に面白かったので、真相がそれを越えてこない。あと、細かいけど「何倍にもして」の設定が余計だと思う。バクガミに甘えて何でもすぐ押しつけてきた愚かな人間の末路、みたいな童話的な面白さを考えるなら、預けた分がそのまま返ってくる(ほとんどの人は預けすぎてるので耐えきれずに死ぬ)、みたいな方が面白かったと思う。まぁ、今回は剥き出しの悪意をぶつけてきてるので「何倍」ルールがあるのかもしれないけど、そこまで反人類魔法が手を加えてくるなら「普通に殺せば良くないですか?」ってなっちゃう。国に入って10年とか、どこまでも手間のかかることを……。
 あと、習得の試練のルール。前からこれは気になってたんだけど、今回挑戦者を魔法が指名できるとか不条理すぎるというか、よく魔女協会はこれまでうまいことやってこれたね。魔女が襲ってきても「お前は挑戦者じゃない」って言えば終わりじゃないですか。

『あかね噺』154話

 扉。突然ひかるのプロフィール紹介で面食らったんですが、好きな食べ物に酒が入ってるの良いですね。考えてなかったけど、あかねも酒がいけるようになったのか(そういや二日酔いの話あったわ)。付き合いとしての酒の席も面白そうだし、仲良しグループでの酒の席とかも楽しそう。今後あるといいな。あとはおっ父の墓の前で「一緒に飲みたかった……」とかつぶやきながら一杯やってほしい。
 本編。ひかるのあかねへの思いが強すぎてちょっと引くレベル。そういう関係なのは分かるし、ライバル関係が健全なのはその通りだけど、人生の中心レベルに意識してそうで「今後の人生大丈夫?」とか心配になる。
 そんなひかるにお預けしたり、目の前にニンジンぶら下げたりと、一剣師匠がコントロールしてるのは良い。中間管理職的な立場のときも魅力的だけど、単に上の立場として振る舞ってる一剣師匠も良いよね。エロすぎるのだが、「そのうち下半身スキャンダルで大変なことになりそう」みたいな気持ちにもなる。まぁ、さすがに本作の範囲内ではそういう心配もないか。
 んで、今のひかる。ファン曰く “真打だって敵わない!!” らしい。盛りすぎだと思うし、本来だったら雑な風呂敷の広げ方に思えるんだけど、今回言ってたのがモロにオタク全開の女性ファンなので、1ミリも信用できない評になってて、妙にリアル。
 からのからしでエンド。これはいくらなんでも先週のひかるの終わり方と同じすぎるので全然盛り上がらなかった。というか先週の時点で「からしも出るのか?」と期待はするわけで、意外性が全然ない。嬉しさがまったくないとは言わないけど、「まぁそうでしょうね」くらいの心の動き方しかしない。

『逃げ上手の若君』199話

 尊氏陣営が勝手に自滅しそうになってるのがやはり話として激萎えなんだけど、一方若サイドの大将が別の方向に狂っていて、挙げ句尊氏の寵愛を求めて動いてるというのは面白い。「対消滅してくれないかな」とか思っちゃうんですが、それに巻き込まれながら尊氏討伐を目指さなければならない、という若の立場を思うとやっぱり面白い。南北朝のややこしさも出ててなかなか良かったです。尊氏討伐が近づく上り調子のワクワク感があったけど、今回一気に「大将がコレかぁ……」と不穏さが出てきたというか。そもそもこの戦い自体が狂った構造をしてるのだと改めて感じさせられる。

センターカラー『皿の上のアクマ』金子タロウ

 読切。9連読切企画のいよいよラスト。初めましての先生ですが、堀越みを大きく感じる絵が魅力的ですな。扉が露骨で驚いたんだけど、本編だとちょくちょく感じるくらいの頻度なので良かった。堀越フォロワーな絵柄の若手作家ってよく見ますけど、堀越先生が本誌を去った状態で見ると今までと違った印象になりますね。
 本編。悪魔と契約したシェフが悪魔を狩って、悪魔に料理を振る舞う。全体的にパッと見のルックが良い。てか好き。悪魔のデザインも主人公の変身姿も、巨大包丁風の武器もかっこいい。「狩って食う」という極めて原始的な行為に思えるだけど、行う料理がフレンチなので文化的なレベルがめちゃくちゃ高い(高く思える)というギャップも面白い。悪魔と美食という関係を持つ設定がすごく良かったと思う。主人公にとっての料理が彼の善行の根源として扱われるドラマも良かった。
 良かったのだが、強いて言えばクライマックス、というか作品の着地が微妙。クライマックスのバトルの盛り上がってる風に見える割には、何か普通にキレて勝つだけだったので物足りない。最近の傾向かもしれないけど、必殺技のない、絵で圧倒するタイプの作品、特にバトルロジックもない一方的な展開になりがちなので、絵は盛り上がるけど話が盛り上がらないんだよな。話の着地とバトルの着地が一致してない。あと、必殺技じゃないのにトドメの一撃が雑で大味だと、何したのかがよく分からない。まぁ、雑な必殺技出して「具体的にどういう技だったの?」となる作品もなくはないので、必殺技の有無はあまり関係ないのかもしれないけど。
 そもそも本作は物語の着地がめちゃくちゃ弱い。契約した悪魔との結論もぼんやりしてるし、妹の救済も先延ばし。普通に契約したあの悪魔と戦うオチにした方が良かったというか、連載に向けたプロトタイプ感が強くてあまり好きじゃない。物語的な着地が特にないので、こうなると本作の土台の部分で魅力的だったシェフ設定も特に意味なかったように思えてきちゃう。食材の悪魔が言葉を喋らないので「共食い」感もあまりなかったし、あのクソデカ悪魔が疑似餌を使うのもよく分からなかったというか、喋らない割にはめちゃくちゃややこしい能力を使うのね。契約した悪魔が主人公に悪夢を見せたっぽいので(これが回想を兼ねてるのは良かった)、それを似た原理で敵の記憶にアクセスする特殊能力があるんだと思うけど、その割にはみんな動物的なんだよね。動物モチーフなのはいいけど。
 終わり。最近「前半は面白そうだったけど後半の着地がいまいち」という感想が多い気がしてきた。これは単に私の読切観、読切に求めるものがズレてるという話なのかもしれない。あとは9号も連続して読切を読んだことの弊害w やはりショート読切も織り交ぜてほしいぜ。ショート読切はロジックや展開のない「とりあえずバトルで締めてみました」的な話は少ないと思う。ほんと、クライマックスのバトルがただの消化試合になっちゃう作品マジもったいない。

『しのびごと』29話

 ミミズクは元1号部隊。オペさんが9号で「奴は1ケタの中で最弱……」という風呂敷を広げたと思ったらおもくそ身近にトップがいるので先が長いのかインフレが早いのかよく分からなくなる。まぁ、今の1号は昔と比べものにならないほど強い、みたいなパターンもあり得るか。強いけど倫理的に問題がある、とかもありそう。
 んで、修行として侵入者の相手。受付双子に印象的な出番があるので良かった。活躍はないけど。あれ刺さる人多かったと思う(私です)。
 侵入者は全然大したことない敵なんだけど、そこにミミズクが追加ルールなどでヨダカに負荷をかけまくる。修行内容としてはシンプルなはずなんだけど、ミミズクの説明の仕方が独特で、ヨダカの課題であるマルチタスクをテーマにしてるのがよく分かる。戦ってる最中に認知症のテストみたいな質問を投げかけてくるのも理にかなってて良かったんだけど、そこから “俺は質問に答えろとは言っていない”マルチタスクによる判断力の低下、適切な優先順位を決められないという事実を浮き彫りにしたのも見事だったと思います。「マルチタスクが苦手」という話に対する解像度が高い。さらにそこから任務の遂行以外の考えを持たなくなる忍者の弊害、という話にまで繋げるのですごい。1号部隊を抜けた理由でしょうね。そんな老兵が希望ある若者を見て心が洗われる、というラストも良かったぜ。ヨダカ愛でマウントを取ってくるオペさんも好き。

『キルアオ』97話

 ジビエラーメンを作る十三。これは読切の直後に載せるべきでしたねw 『しのびごと』は後回しでいいのよ(好きだけど)。
 んで、部長の敗北宣言。実力的に勝つのは無理だと思ってたんですが、その中でも十三の勝利にそれなりに説得力を持たせてて良かった。謎の対決の儀式はあったけど、シンプルに現部長が認めたらそれでいいよね、という。
 からの盃の交換。味噌汁とラーメンをそう応用するのか。これは見事だったなぁ。感動しちゃった。絵面の間抜けさも含めてめちゃくちゃ良い展開。量もそうだけど、単純にラーメンのスープ一気飲みはイヤすぎるw
 からの学校の一般生徒を狙う殺し屋……をとっつかまえる生徒会。なるほど、読切ではなく『しのびごと』のマンションと繋げたかったのか。これは面白かったが、殺し屋を圧倒できる中学生、というのが普通に存在することには驚いてしまう。この生徒会がいる状態で桜花校長の野望の続きの話やってほしくなっちゃう。

『カグラバチ』75話

 黒翼の剣士……とウットリした気持ちで読み始めたら普通にいつものスーツパパに戻っちゃったので残念。残念というか、先週のアレは外薗先生が意図しない部分が漏れ出ちゃったんだろうなw
 昼彦はもうチヒロに負けたから死んでもおかしくないかな……と思ったら生きてた。幻覚能力を酒による酩酊になぞらえたのがかっこよかったけど、よく考えたら『BLEACH』のメガネそのまんまか。世界がぐにゃ~と歪む描写は独自で好きです。まぁ、今後の普通のバトルでどのように運用される能力なのかがまだ分からないのですが。
 ただ、正直なところ、現状でチヒロが昼彦とタイマンすることになることに対してはそんなにワクワクしない。妖刀絶対殺すマンがやってくると分かってるのに、無謀な若者2人が躊躇なく抜いちゃった、というところが一番面白いと思うので、黒翼の剣士を放置したのが良くないというか。弱い2人で戦うことになるのでスケールダウンを感じる。
 てか昼彦、普通に娘が死ぬ幻覚を見せるのが一番効果的だったと思うので初手が謎ですね(今後のために温存した可能性はある)。

『鵺の陰陽師』94話

 敵組織の懐に入るために偽装結婚を企てる主人公、『キルアオ』に続いて2人目なのだが流行ってんのか?
 とはいえ、地獄のサツアイの具体的な内容が、本作独自のギャグセンスでコーティングされてるので最高であった。妊娠宣言(ブラフ)で学郎の驚く顔が一番大きく描かれてるとか面白すぎるんだよな。揺さぶりたいのはお前じゃないのよw

センターカラー『ひまてん!』38話

 劇中でも “花火の動画は送ればいいじゃん” と言及されてるので良かった……と思ったらちゃんと実際に行かないといけない事情が用意されてるのでもっと良かった。というか、このサプライズのアイディアが湧いてしまったので殿一は余計なお世話かもしれない一歩を踏み出した、という感じ。単に「良い奴だから」ではない理屈があるのが良い。
 一方ひまり。殿一を招くことは了承したが、メイクはするし浴衣も着る。ひまりらしい仕事とプライベートの切り替えでもあるんだけど、それとは別に「花火大会めっちゃ行きたかった」の発露でもある。たしかに、あそこまで本気の浴衣を用意してたのにドタキャンになるのは可哀想。気合い入れた格好で祭りに繰り出す、という心理は正直あまり縁がないものなんだけど、浴衣という物理的なアイテムが存在するとかなり分かりやすくなる。
 んで、花火鑑賞。素人が撮った花火の映像はたとえ巨大スクリーンで見ても大したことないんじゃないか……という疑問はなくはないけど、花火を眺めてる間にひまりが葛藤して、彼女の中で気持ちを固める(認める)、というクライマックスも良かった。別に今気持ちを伝えるわけじゃないけど、気持ちが固まること自体が超巨大イベントなのである、という地味さが良い。あと、花火の爆発をフキダシとして利用する演出も物珍しくて良かった。花火を気持ちの爆発のメタファーにするのは定番というか、そうじゃない作品を探す方が難しいくらいなんだけど、今回の演出はその爆発する気持ちである語りがそのまま花火に重なるので面白い。直接的。

『シド・クラフトの最終推理』20話

 いつもの3人が恋バナしてるところに発明家がウソ発見器を持ち込む。誤解を招くハクアというのも面白かった。前回と同じギャグなんだけど、定番ながら好物なのかもしれない。
 ピンクがかった空気をメタ的に俯瞰してたルル、そしてエリオとルルの関係を誤解してるシドがウソ発見器が本物だと見抜き、そこから謎の攻防が生じるのも面白い。何も考えてないし、隠し事をしてない稀有な存在であるスフレ警部が場を乱し、勝手に自爆するのも楽しい。
 からのルルが養護院仕込みの母性でハクアを無力化し、シドと2人きり。ルルの興味も他の2人と同じくシドの恋模様なんだけど、事故的にたどり着いた真相が「別に探偵やりたくない」なのが超良かった。名探偵の人間宣言でしょこれ。てか、ルルとの関係だけ特殊というか、単にラブコメ的に楽しいのとは別に普通にめっちゃ良い話になってる……。ほとんどルルが本作の主人公になるくらいの成り上がりぶりを見せてますね。同じ境遇で、心の根っこの部分にある秘密を共有するという関係がどう考えても他と比べて深すぎるというか、ドラマの温度が違いすぎるw 何だかよく分からない方向になってきたけど、正直めちゃくちゃ面白くなってきたし、本作自体に向けた興味が高まりました。恋に落ちること、恋を見つけることをシドの個人としての幸せと設定したのがめちゃくちゃ良い。漠然と恋愛感情がすべてに優先する世界観ではなく、恋に落ちることの重要さを丁寧に語ってるのがラブコメ作品として意外なアプローチで面白い。
 正直筒井先生の新連載と聞いた段階ではここまでの興味を持つことになるとは思ってなかったので自分でもかなり驚いてます。まぁ、初回にルルいなかったし、そりゃそうか。

『願いのアストロ』49話

 ジジイに攻撃が通らない。暴力も欲なので吸収対象らしい。ギリ分かるのだが、それに対してこちらもアラガネで対抗する、というのが現状分からん。まぁ来週説明が入るんだとは思うけど、「みんな勝因があると思ってやってるの!?」と少し不安になる。ヒバルがどこまで考えてるか分からないし、何も聞いてないシカバが “万金丹でオレごとぶちぬけ” と言ってるし。パンチになるとは限らなかった気がする。
 まぁ、何が言いたいかというと、今週途端につまらなくなったので、やっぱ最終回に向けた急激な展開というのはどんな作家をもつまらなくするのだな、とジャンプシステムへの疑念が増した。

『超巡!超条先輩』58話

 酒回。忘れてたけど、ポンちゃんって19歳なので酒は飲めないのか。ただし成人、というのが針の穴を通すような絶妙さ。年上男性たちの酒の世話を未成年がする、となったら一気に冷めちゃうと思うんだけど、一応ポンちゃんは成人……。そして、早々に公共の場からホッさんの店へと移動するので「成人が自分のエリアで飲んだくれるなら文句は言いづらいかも……」という。……まぁ、マジでアウトかどうかを判断することになったら普通にダメな可能性はあるので(ポンちゃんは仕事の一環かもしれない)、ギャグ漫画を読む上での何となくのアリナシの基準の話。
 からの逆転。酔っぱらいポンちゃん(催眠術)。可愛すぎませんか……? ちょっと感動してしまった。目が据わってるのが良すぎる。と思ったら本作が表立っては言わないけどめちゃくちゃ気を配ってるであろうハラスメント的な言動を、ポンちゃんの方が全力で行うので笑った。気づかなかったけど、たしかにポンちゃんはゴリゴリの体育会系かつ脳筋なので、泥酔したら地獄絵図待った無しですわ。当然の帰結。もうこうなると可愛いとか言ってられないというか、普通に怖いw

『Bの星線』10話

 お嬢様のブチギレっぷりが清々しい域に達してて楽しい。歪曲して煽ってくる感じとかお嬢様としての素養を感じる(偏見だが)。
 突然の実演。転入試験をクリアしたばかりなので自信たっぷりだったが、それお見破られた上で “私なら落としていましたわ” 。実際の試験で判定した2人は未来への可能性を感じ、そこを評価したが、フラットに中学時代と聞き比べたら普通に物足りない、未来と過去の対比になったのが良かったし、ヤソーの過去をよく知る太股の人が同席していて、彼女の違和感が一番大きい、となるのも説得力あって良い。試験はクリアしたはずだけど、実力は足りてなかった、という矛盾が成立するロジックが見事なんですが、ちょっと意地悪な見方をすると、「それなりにできてるなら転入試験はクリアでいいんじゃないかな……」という気もする。試験なんだから過去を比較するのは適切じゃないというか。まぁ、芸術の世界の判断基準はよく分かりませんが。
 ただ、その実力不足はベートーヴェンにもお見通し。彼はヤソーの過去を知らないのに、というのが良いですね。
 そして、その壁を破る何かを求めて散歩。おそらく心理的なところに原因があると思うので、具体的なピアノの技術的な話ではなくキャラクターの話になるんじゃないかな。漫画的に(私的に)ありがたい。

『エンバーズ』11話

 守備に専念することで光が射したが、空中戦となるとどうしても体格の不利があるので、守るので精一杯で、攻撃に繋がる奪取に至れない。先週問題が解決したので、すぐに問題にぶつかる冒頭にちょっと無理を感じなくもないんですが、空中戦というさらに細かい一点に絞ったのが良かった。
 んで、その高さをひっくり返す奇策。でもないというか、クソほどシンプルに、助走。理屈としてはサッカーでも全然いい話なんですが、どうしても「助走距離確保って『ハイキュー』のことだよな?」とよぎってしまう。
 とはいえ、今回の敵チームが雑に高い球を放ってくるだけなので成立した話だと考えれば結構現実的なバランスで良いよね。もうちょっと複雑な試合の中の空中戦だとあんな悠長に助走する余裕がないこともあると思うので、決して万能な策ではない。所詮は素人が考えた奇策、というバランスに説得力がある。そして、先週の段階で灰谷が周囲から馬鹿にされてた「やたら走る」を使って逆転する話になってたのもキレイだったと思います。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 4月のネタハガキ東西戦。お題は「春は、浮かれちゃうよね! 『お前、ほんのちょっとだけ浮かれてるだろ!』なぜバレた!?」。ちょっとだけ浮かれてる、というお題が難しいというか、正直お題を聞いただけではどういうネタが集まるのか全然想像できなかった。そして実際に掲載されたネタも比較的方向性がバラバラだった印象で、これはこれで面白いお題と展開でした。
 東。唐努利臼さんの「裏面の方にあて先を書いちゃったンゴ」。ハガキを使ったアイディアが良かったのと、浮かれ気分の表現として「ンゴ」を持ってきたのが個人的に面白すぎて超好き。
 井の線亭ぽんぽこさんの「ボンネットの上をダンスホールと化した」。『ララランド』のオープニングシーンみたいで笑った。ミュージカルのあのノリはたしかに浮かれてる。
 湯澤一朗さんの「リニアで来る」。物理的に浮いてるので好き。しかもお題の「ほんのちょっとだけ」の部分も細かく拾ってるのが見事ですね。
 西。未完の貴公子さんの「ミレニアムメガネかけてた」。懐かしの浮かれグッズなので笑ってしまった。とはいえ、少年誌とは思えない懐かしさw
 だもんさんの「イスでハングオン」。学校あるあるの王道でありつつ、物理的な浮き要素もあるので好き。ハングオンの表現も良い。
 ジャンプ黙読三十六年週ちゃん音読さんの「ラスボス戦の前夜」。普通にゲームとかフィクションで遭遇したらグッときちゃう場面なのに、それを「浮かれてんのバレてんぞ」と切り取ったのが意地悪で面白い。言われてみれば、空気に飲まれてるというか、間違いなく浮かれの側面もありますね。

次号予告

 新連載。しかも、すがぬま先生。ここでギャグ増員とは驚いた。のもあるし、すがぬま先生という、長年ジャンプの誌面上のいろんな企画でお見かけしてきた名前がついに連載、熱い。普通に10年以上前からいた人なので。ずっと面白かった印象で、普通に楽しみです。
 そしてちょい先、5月入ってからの連休明けあたりに連載第2弾。ややこしいですね。こちらで川口先生が再び。これまた楽しみですな。ファンタジーっぽい雰囲気かしら。

目次

 「ジャンプのオトモ」。篠原先生の作画のオトモとして、「ハンドドリップコーヒーとYouTube」。そこは単に「コーヒー」でいいだろ。と言いたくなるめんどくささが好きです。

愛読者アンケート

 読切と付録について。「普段は電子版で購入しているが今号は付録のために購入した」の選択肢があるのが面白い。電子派の人にいかに紙版を(も)買わせるか、が最近のテーマっぽい雰囲気ある。最近というか本年度かもしれない。

総括

 木曜深夜。しんど。3日書くのマジしんどい。4日を常態化させたくないので来週も水曜更新を目指しますけど、自信がなくなってきたぞい。

 今週のベスト作品。『最終推理』。名探偵の人間宣言という味わいですごく良かった。終盤。探偵ラブコメという意味で『名探偵コナン』と別方向になってるのも良い。
 次点は読切と、『超巡』。

 ベストコマ。『ロボコ』の枝毛。番外編の方。マルチバースのメタファーとして枝毛を持ってきたのが普通にうまくてびっくりしました。まぁ、『ロボコ』のマルチバースは歴史が分岐するニュアンスではないので、私が勝手に汲み取ってるだけの可能性はある。

 ベストキャラ。『最終推理』のルル。ルルだけ物語の比重が違うんだけど、そのイビツさは大丈夫? という不安は正直ある。物語の重さ、もしくは恋愛観が、ルルと他のキャラで高校生と小学生くらい違う。
gohomeclub.hatenablog.com