北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2025年30号(紙版)の感想

 ガン=カタって良いよね。最高だよね。

表紙

 新連載。本編を読んだ後にもっかい見ると「顔が見えてるじゃないか!」ってなる。

読者プレゼント

 『不思議の国のアリス』。イラストによるキャラが多めの回なのだが、実写として起用されたのはウサギ。「生き急いでる」らしい。捻りとしては楽しいが、生き急いでるウサギを追いかけてるアリスは何かイヤですね……。

巻頭カラー『カエデガミ』遥川潤

 新連載。何度も書いたけど、一応ここでも書いておくと、読切の『小羊虎を成す』がかなり面白かっただけに、かなり手を加えた形での新連載なのが意外でした。記者設定は『ヴェノム』すぎるから避けるのは分かるけど、主人公が大きくなってるので笑う。結構作者の本気を感じてたのでそれを捨てたのが意外。まぁ、ウケやすい主人公像みたいな因数分解があって、その因数を増やしたかったってことなのかな。
 本編。中華ファンタジーで妖怪と契約してる的な設定は継続。しかし主人公は大きい……と思ったら子供の頃に妖怪に拾われて、そのときの恩ですっかりクソデカ感情(というか執着や依存に近い)を抱くようになってるのであった。要は元ショタだ。先週の新連載『ハルカゼマウンド』でも双子の弟が兄へのクソデカ感情を抱いてて、その様子が幼い頃のままであることが窺い知れたんですが、今週もそうっすね。ああいうの流行ってるのだろうか。
 妖怪。胸の主張が強く、常時仮面なので変態感がすごい。意図としては不気味な存在なのにピュアな主人公は何の疑いもなく懐いてる、ということなんだろうが、不気味というよりは痴女……。
 んで、その妖怪は自分の体を取り戻すために生きてるらしい。仮面をしてるのは顔がないから。じゃあ顔以外は揃ってるのかというとそんなことはなく、体すべてがなく、今後体を取り戻す旅に出る、というのが初回の話。「見えるけど存在しない」だったら顔も見えるべきだったのではないだろうか。正直よく分からん。仮面痴女のインパクトがやりたかったのかな。そんなにやりたいようなことか……?
 妖怪の正体で2人の関係にヒビが入り、不信。「話せば分かる!」的なすれ違いが起きるのではなく、マジで話したら分かって解決するのが面白かった。そして、その大きな要因が主人公の「ちょっと重くない?」というくらいの感情。情が湧いた妖怪と、情が湧きすぎた人間だったら人間の方がヤバい、という構図。
 体を貸すことでバトル。女装やんけ。主人公がかっこよく変身するが、変身した姿が女装というのが『魔男』と似てますな。まぁ、女装するならショタのままのが良かったと思う。母子関係も成立するし。主人公の依存を感じさせるクソデカ感情というのは本作くらいの年齢の方がハマってたというのは分かります。
 んで、顔ができてエンド。たぶん来週以降は普通に常時顔アリということになるんだと思う。仮面痴女は初回限りのギミックなんだろうな。少し安心した。

『カグラバチ』83話

 チヒロが成長したので真打を砕けるようになる……なったらいいな。という話かと思ったら、そもそも淵天がそういう目的で作られていた、と落ちるのが良かった。真打キラーなのでチヒロがその真価を引き出せれば、真打破壊ツアーも可能。対真打において最強の能力なのですが、まぁチヒロの出自を考えればそれほど違和感はなく、飲み込みやすかった。そんで、真打持ち以外にも宿敵が存在する話なので、そっち方面には特化スペックのごり押しは通用しないのでそこらへんのバランスも良さそう。まぁ、金魚のモチーフはよく分からないです。分からないままでもいいけど、何かあるのかもしれない。

ONE PIECE』1152話

 ゾロの覇王色。サンジがあまりに可哀想だったんだけど、ゾロが「また何かやっちゃいました?」的なすっとぼけ発言をしてるとヤーさんに普通に叱られるので笑った。主人公サイドの強者としてありがちな場面だと思ってたけど、普通に「No.2としての自覚が足りない」となる。ここらへんマジで海賊王を見据えてる話になってて面白いですね。具体的になってきたというか。
 ルフィが珍しく情報に興味を持つ。こんなパターンもあるのか。これまたシャンクスへの旅の終わりが近づいてきてる感ですかね。
 んで、情報の掘り下げとして回想。ロキの掘り下げ来たか~と思ったらそっから大過去に飛ぶので笑った。最近の『ONE PIECE』このパターン増えてきてますね。正直あまり乗れてない。ワノ国もそうだった。

『魔男のイチ』39話

 バクガミの負け。いちいちかっこいい決め絵が出てくるので気持ちいいのですが、やはり「バイブスで悲しいの試練を乗り切ったのか……」というのは気になる。最後に何か腑に落ちるロジックがあるかと思ったんだけど、そんなことはなかった。
 そして、バクガミ様(豚)も消失。イチの精神世界に入るのはやっぱ人間の姿になるのだろうか。豚の方ということにはならないだろうか。何なら常時顕現させて連れ歩いてほしい。
 悲しみを抱き締め、弟を抱いて泣く、というのも美しかったし、それを見て人間的に成長したイチも泣き、そんなイチの肩に手をやるデスカラスというラストも美しい。さすがにこっちは抱くほどではない、という控えめさが良い。

『NICE PRISON』9話

 そんな美しいラストの余韻をぶちこわすリトル荻窪最高です。本作は巻末固定が望ましいと思ってたけど、毎週良い終わり方をした作品の直後に掲載して空気を台無しにしてほしい。
 妙な伏線回収とかしてくるし、意外とマジめなバトルを展開するので楽しい。意外とちゃんとしてるというか、結構バトルとして普通に楽しめますね。当然ギャグの手数は多いので、その振り幅というか、感情の揺れが面白い。特別傑作回と言いたくなるような回ではなかったけど、「本作かなり良いのかもしれない……」と思わせてくれる回でした。

センターカラー『ハルカゼマウンド』2話

 マウンドなのかマウントなのか自信がなくなる。あんま使う機会がない単語なんだよな……。
 本編。高校進学。キャッチャーが集めたメンツがある程度揃ってるが、メガネくんの感じが悪い。まさかこんな直球のメガネくんが出てくるなんて……。ちょっと感動である。『あかね』の正明もそうだけど、絵がうまければ直球すぎるメガネクイッのキャラ付けも魅力的に見えてしまうというか、「見せてやる」という気概を感じる。頑張ってほしい。弟の学校に勝ったあとにトイレでメガネ外してほしい。『ハイキュー』の歴史的な名メガネシーンの再現頼む。
 対策してない、できない見たことない球が一番強い、という理屈も良かった。そもそも左腕が重宝される一因がこの「見慣れてない」ですね。まぁ野球のピッチャーの場合は右バッターとの位置関係も大きいんだろうけど。
 ……関係ないけど、野球のバッター、左打ちが明らかに有利(一塁への距離が近い)なのはルールに不備を感じるというか、雑すぎない? 昔から不思議だったというか、ここまで露骨に優遇されてる競技も珍しいと思う。

『ウィッチウォッチ』206話

 魔法クッキーを食べる回。正直「まぁいつもの……」という感じ。というか、いつもと同じことをやろうとしてるがいつもより少しだけレベルが低い、みたいな。各クッキーの内容が面白そうなのは分かるけど、それが絵として、漫画として「面白そう」を具現化できてるかというと少し疑問が残る、みたいな感じ。ふわふわした文章で申し訳ないが、濃いモイちゃんとか見てて「濃いってそういうことかなぁ」と引っかかってしまう。バンは面白かったけど、そもそも醜いクッキーを食べるのか少し疑問。醜いのを率先して食べたのだとしたらバンちゃん優しすぎて泣けますね。
 ケイゴも概ね面白かったけど、わざわざ文庫本アピールしてくるあたり「いつものケイゴじゃね?」という気もする。まぁこれはいつものケイゴが少し残ってるのが面白い、のかもしれない。

『SAKAMOTO DAYS』218

 坂本やっぱ無理だった。ちょっと安心した。ノリで面白そうなテーマが解決しちゃうのはもったいないので。意外とこういうとこしっかりしてるのな。
 異変に気づくトーレス。先週もそうだけど、一人だけちょっと浮いてる感じがあって良いですね。まぁ、坂本の師匠ポジだから当たり前っちゃ当たり前なんだけど、なかなかおいしい。
 シン。助けを求められない……ところを “お前の顔見てりゃなんとなく分かんだよ!!” 。シンプルに良い場面。心を読むシンが、今度は心を読まれる番。そんな仲間たちに囲まれた息子の姿を見て親父号泣……は嘘だけど、これも良い場面だった。変に語りに入れて話の進行を邪魔しないバランスも良い。

センターカラー『アオのハコ』200話

 修学旅行開始。先生がまったく出てこないので面白い。一瞬「いきなり班ごとの自由行動だっけ?」と錯覚した。そういえば、本作の先生キャラに着目したことなかったかもしれん。かなり変な作劇というか、作者のこだわりが関わってくるポイントかもしれん。
 大喜の妄想京都デート。「一応200回記念のカラー回なので千夏パイセン出さないと……」という配慮かと思ったら、高砂くんへの踏み台になるので熱い。やはり今本作で一番おもしれー男。変な下心出して大惨事になってほしいし、今からでも遅くないので闇堕ちしてほしい……が、それだと匡の破壊された脳味噌が安易に修復する恐れがあるので違うか。あちらを立てればこちらが立たずである。

『灯火のオテル』7話

 相変わらずそれぞれのコマ、絵は「1話に1回あればいいレベルですよ?」というくらいかっこいいのだが、漫画として連続して読み進めると意外とテンションが持続しないというか、具体的な動き、振り付けを楽しむ感じじゃないので最終的な味わいとしてあまり好みじゃないんだよな。この何か違う感をうまく説明できてる自信はないのですが……。位置関係が分かりづらいってことなのかな。
 とはいえ、最後のフィギュアファンの少年は良かった。

『僕とロボコ』238話

 自動車免許を取ろうとするロボコ。味濃そうな登場をした教官が意外とオーソドックスに優秀なツッコミなので嬉しい。こういうシンプルなボケとツッコミの繰り返しで構成される回、結構好きなんだよな。宮崎先生の地力の高さを感じるというか。
 追いつめられたロボコの人力作戦(ロボットなので正確には人力ではない)。あの発想自体はまぁ想像の範囲内なんだけど、「実際にやろうとすると腕で車全体を支えることになるのでロボコでも超きつい」という具体的な物理の話になるので笑った。
 からの「少年と少女のジャンプ」オチが『オテル』から連続するので面白い。ロボコもかっこよかったよ……。

『しのびごと』38話

 油姉さんのスケート。こないだ『オテル』の感想で「バトルのモチーフにフィギュアスケート持ってくるの珍しすぎない!?」と感動してたんですが、まさかそのすぐ後にスピードスケートが出てくるとは思わなかったんだぜ。ただ、似たモチーフが出たことでその細かい違いに気づくようになったというか、ブレードで滑る『オテル』と違って、足裏全体で滑る本作は「それ絶対スピード出ないよね?」ってなる。あと、油女のスタートモーション時、生足になるのでセクシーじゃんとか思ってたらただのタイツ描き忘れなので面白かった。たしかにタイツまで脱ぐ意味はないですね……。
 ヨダカの弱点を把握したハヤブサ。具体的な作戦が「あっ! UFOだ!!」と同レベルなので笑う。それがヨダカ対策としてたしかに効果的だと納得できてしまうので面白すぎる。

『悪祓士のキヨシくん』49話

 ユダのオリジン。『ブラクロ』初回みたいなシスターとのおねショタが展開されるのでちょっと笑ったんですが、『ブラクロ』と違ってあんまりな結末を迎えるので面白い。テレビのニュースの時点でイヤな予感がするのとかうまかったですよね。
 んで、サカキのバトルに戻る。博打能力の制限時間設定が、未だに割り切れずにいるサカキの葛藤を強調してるのが良かった。前回もそうだけど、制限時間というめちゃくちゃシンプルな要素を一つ加えただけなのにめちゃくちゃ面白く発展してる。

センターカラー『鵺の陰陽師』103話

 一旦ガチバトルを描き、空気を締めてから「まだ勝てないので子育て頑張ろうな!」と再びオフビートなギャグ空間に戻るのが良い。最近の本作、カオスでめちゃくちゃな印象も強いけど、意外とちゃんとしてる。
 女性陣。ママの座を巡って競うんだけど、子供にママ判定されると攻撃を食らってしまう。ゲームとして良く出来たルールだと思う。そして “大丈夫か レベル4ー!!” がパンツ含め面白すぎる。
 風呂入れを経てママへと一歩近づいたパイセン。目覚めの赤子視点のショットで彼女に後光が差してるので笑った。後光というか天使の光輪か? 赤ちゃんベッドの上にあるあの謎のガラガラをそういう見立てに使うの、シンプルに目新しくて面白かった。
 んで、赤ちゃんが育つと鵺さんの雰囲気。女子たちに競わせといて実は自分の子だった、というのはなかなか面白い構図。

『あかね噺』163話

 本作の位置がやけに後ろだ。今のジャンプで最もどこに出しても恥ずかしくない作品だと思ってるので、本作の評価は常に高止まりであってほしい。その上で私が勝手に「いつまで経ってもアニメ化しねぇな!」って面白がるから。
 本編。からしが美女に囲まれてる件。劇中の人間にあかねが美女認定されてるの珍しいよね。まぁそりゃ美女なんだろうけど、何か意外だった。
 正明師匠到着だが、あかねが不在で失格。師匠、相変わらずメガネポーズがシンプルながら多彩で素敵だ。独りだけグラビア撮影してそうなキメキメ感。目がレンズ越しか否かで豊かなニュアンスが醸されてるので非常においしい。
 そんな決まり事メガネ。厳しいは厳しいけど、普通に来てた上で連絡の不備があった場合は即座に飲み込んで訂正するのが良い。ここで変にごねると弱そう。

『ひまてん!』47話

 叶さんの着替え。スカート巻いてる描写(裾上げ?)が入るので面白い。言われてみればみんなスカート短いので巻いてて当然なんだけど、漫画で、それもジャンプ漫画でこの精度で描かれるとちょっと驚いちゃう。少年漫画的な認識として「スカート巻いてなさそう」な叶さんでそれが描かれたというのも味わい深い。……着替えシーンで味わい深いとか言ってる感想普通にキモいだけなのでは。
 アイドル曲の興味と知識がないんだけど、「内ポケットロマンス」という曲名はめちゃくちゃありそうだと思えてしまった。何を持ってありそうなのかは全然分からないのだが、日本のアイドルってこういうノリだよな、と自然と納得してしまう。めっちゃ好きなアイドル像というわけではなく、むしろ「私の苦手なノリだ~!」という感じなのだが、何はともあれありそう。ひょっとしたら現行最前線のアイドル観からするとちょっと違うのかもしれないけど(私が飲み込めたというのは古い可能性がある)。

『逃げ上手の若君』208話

 最終章突入みたいな雰囲気出してたのにゲンバのこじんまりとしたエピソードが始まったので意外。子供たちが出てきて適度に緊張感がないのも好み。スケールがでかくなればなるほど本作は滑る偏見があるので。とはいえ、このエピソードも巡り巡って大きな物語に直結していくんだろうな。それはそれで楽しみ。

『宴録』八戸将

 読切。ジャンプショートフロンティア。今週休載のない新連載号なんですが、それでもショートフロンティアが載るスペースあるのですね。よく分からん。なら毎週載せてくれ。
 本編。祭りで除霊。土着的な信仰を直接的にバトルにくっつけた感じで面白い設定。冒頭からワチャワチャしてて、その勢いのまま特にキレイなオチがついたりせずに終わっていくんだけど、その騒がしい感じもお祭りモチーフとしては合ってた気がします。
 あと面白かったのは、先週あった「アイドルのファンサで除霊」という読切に続くオモシロ除霊ネタだった点。いろんなアプローチがあるので素直に感心する。
 マジでワンコンセプトでそのまま終わるような作品で、ショート読切ならではの味わいを感じる。ちょくちょくどんな動きしてるのか分からなかったり、特に攻防があるわけじゃないので純バトルモノとして読むとそんなに好みではないんだけど、とにかく景気が良いのが伝わってくる。まさにそういう話なのでこれで正解なんだと思います。立体感のあるアクションに終始してたのはシンプルに良かった点だと思います。モブの祭り要員が無数にいるのも「なにこれ!?」という感じで楽しかったし、そんなモブの高さのカメラから主人公を見上げるようなアングルがかっちょええです。そんな高低差のクライマックスとして最後に打ち上げ花火が出てくるのも気持ちいい。

『キルアオ』106話

 会長の良い話風の回想の終わりにタイトルが出るんですが、「君達の勝ちだ」のサブタイが本話のネタバレだよな。十三は「君達」とか言わないだろうし。
 そんな少し冷めたテンションで十三と会長のバトルの続きを読み出したら突然近距離戦始めるのでブチアガる。ガン=カタ!! どう見てもガン=カタじゃないか!! 古武術とか言ってたけど、古いとは真逆のSF武術だよ。攻撃と同時に相手の銃口をそらすようなムーブが連発する感じとか、マジでガン=カタ以外の何者でもないよな。
 20年前の映画の用語をいきなり出すのも不親切なので、説明しよう! ガン=カタとは映画『リベリオン』の中で考案されためたくそかっこいいオリジナル格闘術のことである。gunの型でガン=カタ。基本的には敵の銃撃の軌道を予測し、避けつつこちらの攻撃を効率的にヒットさせる、的なもの。銃を持った無数の敵の前に単身で乗り込み、その中で踊るように立ち振る舞いながら敵を殲滅していく、というのが主。「絶対それかっこつけたいだけだよね!?」というようなキテレツなポーズが飛び出るのも大きな魅力です。んで、『リベリオン』のクライマックスでガン=カタの達人同士が対決する場面があり、拳銃使い同士の近距離戦が行われ、それが今回の十三vs会長に酷似。一口にガン=カタと言ってもヘンテコポーズで銃を構える様子のことを指す人もいれば、無数の敵に囲まれながら1人で戦う絵面を指す人もいるので意外と話が合わないことも多い。雑に「めたくそかっこいい銃撃戦」みたいな意味で使う人もいるぞい。
 そんなガン=カタ。映画制作上の意図としては当然退屈になりがちな銃撃戦をいかにかっこよく描くか。なのでバトル漫画でも採用されてもおかしくないと思うんですが、意外とジャンプではめちゃくちゃ珍しいよね。たしか『銀魂』の佐々木もガン=カタみ溢れるバトルスタイルだった記憶があるが、そもそも銃使いが強キャラというのがジャンプだと少数なんでしょうね。『SAKAMOTO』は強さのリアリティライン的にもガン=カタやってもおかしくないと思うんだけど、なぜか出てこないので不思議。
 そんなガン=カタ(近距離)。かっこいいのは確かだが、見てると「そんなに撃ちにくいなら銃以外で戦えば?」という気分にもなってくるのだが、本作の場合はあくまでもサバゲーの延長線上のガン=カタなので銃以外で攻撃しても意味がない、というか明示はされてないがたぶんルール違反だと思う。必然性のあるガン=カタ
 とにもかくにもあまりにキレイな、あまりに正統派なガン=カタ描写にニッコニコなんですが、似てる以外にも最後の決着のくだりも良かった。さっきも書いたけど、ガン=カタの基本は敵の射線の把握と管理、予測なので十三が一見するとあり得ない回避を成功させて勝つ、というのは極めてガン=カタ的に正しい結末と言えるのではないか。別に『リベリオン』にああいう避け方をする場面があるわけではないけど、十三の理屈が完璧にガン=カタ。……これだけ熱弁しといてアレだけど、あの映画に出てくるガン=カタ無双の場面は最後の10分くらいで、他はずっとディストピアSFなので、ガン=カタばかりに期待して見ると「これネットに転がってる動画で観たことあるな」ってなりかねないです。友人に観せてそうなったことある。
 ガン=カタ以外で良かった点でいうと、先週「会長の生涯睡眠時間がたとえゼロでも中年の十三の方が経験豊富じゃない?」と気になってた点がちゃんと勝敗に直結したので嬉しい。いくら学習しても長年の経験による差を埋めるのには至らない。当然の話なんだが、それを最後の回避に集約したのが見事だったと思います。ひょっとしたら技術では(中学生の体の不利もあって)負けたかもしれないけど、という経験値の差。相手の射線をしっかり管理しつつ、静かに決着の一発を繰り出すラストがかっこいいぜ……。まぁ、エアガンだから静かなのは当たり前なんですが。
 てか、よく考えたら今回の話、『リベリオン』を観て感化されまくった中学生がエアガンでガン=カタごっこしてるって話でしたね。文化祭とかで披露したらきっと人気者になれるぞ。ファッションショーやアイドルライブ何かよりもよっぽど観たい。まぁ、カメラのないガン=カタ近距離戦を離れたとこから俯瞰し続けると「なんか地味だな……」となる恐れはある。いつまで経っても襟が取れない柔道の試合みたいなもんなんで。

『Bの星線』19話

 ヤソーの演奏。音が消えてひっそりとゾーンに入る描写とか面白いんだけど、基本的に語りで進行する話なので惜しいというか何というか。まぁ最初から「どうすりゃええねん」的な話ではあるんだけど、クライマックスだからなぁ、期待してしまうよな。
 逆水くんの負け惜しみとも取れるがおそらく本音むき出しの感想が面白い。やっぱ彼と仲良くなる未来は見てみたいですね。
 ラスト。本編を読む限りではまだベートーヴェンが何をするかは断言できないと思うんだけど、柱が連弾だと明言してるので笑った。そうだろうけど……!

『エンバーズ』20話

 最終回。チームメイトと勝利を喜ぶよりも恩師との再会を選ぶ灰谷。まぁそりゃそうなんだけど、日影さんとかは二人三脚で頑張ってきた感もあり、それでいて試合中は対話がゼロだったので少し可哀想ではあるw
 灰谷の資質。彼の熱気が他人に伝播する、というのは試合でも描かれたけど、その熱意が激しすぎて他人を焼き尽くしてしまうが、それでも立ち上がって再び炎に引き寄せられてしまう。熱意が伝わるのはまぁよくある話だけど、その熱が身を焼いてしまうという暴力性にまで踏み込むのが面白い。そしてその消却がふるいにかけるのと同じ効果を有して……というオチも良い。ジジイから始まった旅の結論としてなかなかキレイだったと思います。
 からの12年後。プロになって大活躍中の練馬と鷹見による語り。サッカー界的には無名だが、彼らのサッカー人生においては大きな出会いだったというのもちゃんとテーマが連なってて良いし、そっから12年後の灰谷が意外かつ納得の登場をするのも良い。試合後のイチャイチャから12年後に飛ぶのとか最終回らしい駆け足感もあるんだけど、それらを一話の中に収めたことには意味があるというか、最終回としてかなりキレイな構成だったと思います。
 そんな12年後灰谷。メガネでありがとう……。なんだけど、それはさておき、反射神経による後出しじゃんけんの資質は不良学生と接する際にも重宝しそうで良いですね。殴られそうになっても防げる(殴るのを止めれる)、というのはデカい。安易な「先生のが強い」だけではない教師としての資質を感じる。
 ということで終わり。正直めちゃくちゃ面白かった。今期終わる作品だとさすがに『超巡』のが好きだが、これは私が『超巡』好きすぎるからなので、本作自体の評価はめちゃくちゃ高いです。面白かったので次回作に期待……なのですが、おそらくサッカーではないと思うのでそこは残念。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 6/23は東北新幹線、大宮-盛岡間開業ということで、ジャンプ作品の東北6県。
 宮城県というか仙台がジャンプローカルとして強すぎるというのはもちろんあるんですが、それ以外もかなり充実してるので驚いた。ただ、秋田と山形が弱いので、今後の若手は狙い目ですな。というか、秋田は知名度も高いし、ご当地ネタとして有名なものも多いので、もっとアイコニックなジャンプ作品あると思ったわ。

次号予告

 来週も新連載。タイトルから分かり切ってたけど駅伝らしい。よく知らんのだけど、駅伝って大学のイメージが強くて、高校でやってるとこあるのか全然知らない。ジャンプだとたぶん大学ってのは珍しいだろうし。

目次

トワイライトウォーリアーズ観ました。九龍城の描写が凄くワクワクしました!
(『SAKAMOTO DAYS』)

 少年漫画的バイブスに溢れた作品なので作家陣の中でも流行ると思ったんですが、意外と少ないですな。
 すげぇ細かい指摘で申し訳ないですが、「ウォーリアーズ」じゃなくて「ウォリアーズ」です。あと「九龍城」に「クーロンじょう」のルビが振ってあるけど、「きゅうりゅうじょう」。警察活動が捗る映画である。

一人暮らしなのにトイレに入ると毎回鍵をしてしまいます。意味なんてないのに <一本>
(『しのびごと』)

 鍵の故障で閉じこめられた際のリスクが一人暮らしはバカデカいので「今すぐやめろ」の意味がある。どこか壊せて出れればいいけど、最悪死ぬぞい。過去に無視できない程度には起きてる事故なので、マジで一人暮らしならやめた方がいい。担当が家に訪れるまでトイレの水で命を繋ぐことになる。

愛読者アンケート

 新連載についてと、ジャンプ作品の公式SNS。フォローしてるアカウントはない。作品の公式はフォローしたことないかもしれない。するなら作者。ですが、今は作者でもフォローしてる人はいないです。

総括

 土曜の夜。すっかり遅くなりました。火曜に書く時間が1日潰れる級の用事はあったんですが、それですっかりリズムが崩れてしまった感。どうせ遅れるし……とやる気がなくなって以下ぐだぐだ。

 今週のベスト作品。『キルアオ』。
 次点は新連載と読切、あと『エンバーズ』と『ロボコ』。

 ベストコマ。『キルアオ』の近距離戦が始まったコマ。「これは……!!」とテンションぶちあがりました。

 ベストキャラ。一条昴です。良いガン=カタをありがとう……。
gohomeclub.hatenablog.com