北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2025年31号(紙版)の感想

 『オールドガード』はめちゃくちゃ面白いのに、『オールドガード2』は正直イマイチだった……。来年『3』が来るくらいだったらいいけど、また5年待つのはつれぇわ。

表紙

 新連載。駅伝ということで大学生主人公になるのかを気にしてたんですが、表紙絵はやはり大学生……と思ったら本編は高校生。夢の舞台として大学の世界がある感じですかね。最終回で大学になるのが最もありそうですが、長期連載になって大学編になる可能性もあるかも。

読者プレゼント

 マイン。地雷ではなく『マインクラフト』でお馴染みの鉱山のマイン。このお題だったらもっと直球で『マイクラ』に寄せればよさそうなんだけど、粗いドット文字があるだけで他はほぼなかったと思う。直球すぎるのは権利的によろしくなかったりするのだろうか。本ページみたいな雑パロは治外法権だと思ってたけどダメか。

巻頭カラー『エキデンブロス』野乃大生

 新連載。もちろん駅伝です。箱根駅伝が夢らしい。冒頭の “歳の数だけ箱根駅伝を観てきた” が嘘すぎていきなり笑ったんですが、親の都合で赤ちゃんの頃から現地に連れて行かれていた、というなら意外とあり得る話か。
 ということで高校生主人公。「高校で駅伝やる機会ってあるの?」とか気になってたんですが、まさかの実家が大学の寮。そう来たかぁ~! そういうのがあったか。これはなかなか面白い設定。いや、正直な話、大学運動部における寮というシステムってかなり嫌いだったりするんだけど、少年漫画における高校生主人公と箱根駅伝を連結するアイディアとしては十二分に面白い。
 駅伝大好きで、寮生活育ちだからこそ駅伝始めにくい問題、というのも何となく分かる。サポート面である程度やりがいを見つけてしまい、そのまま安定してしまった、というのはたしかにありそうな話。まぁ、それでも好きなら「とりあえず走ってみろよ」とは思うので、そこで悩んでるスタートな点には少し引っかかったというか、作劇の都合を感じた。
 年明け持久走大会。10キロらしい。絶対イヤだわ……というのはさておき、具体的に走りを始める話に近づいてくるとやはり面白い。特に駅伝の一区間をガチ走りすることの超人性を説明する、グーグルマップ、からのママチャリ全力の話が素晴らしい……と思ったらそのままの流れでトレッドミルで実際の速度を強制的に体感することになる。ガチ駅伝の速さ、凄さをデータ的な説得力からママチャリという身近に想像しやすい例に移り、そこから主人公が体感するという流れが美しすぎる。徐々に具体的になっていくイメージが見事ですね。とか思ってたらラストの実戦のくだりでママチャリ(全力ではない)を抜く描写が入ってくるのとかアレだな、ちょっと面白すぎる。「この初回で全員殺す」という殺意が伝わってくるような圧倒的な面白さ。マジでぶったまげた。未知の世界を説明しつつ、主人公の旅が始まる、という初回特有の輝きに満ちた初回だったと思います。ちょっとこの初回の完成度という意味ではたぶん今期最高なんじゃないかな。来週の知らんけど(一番期待してるけど)。
 んで、実戦。集中の天才だが、その目的はあくまでも仲間のため。それがただの長距離ではなく駅伝に向いてる理由、としたのもうまい。あくまでも長距離ではなく駅伝、と細かく定義したのは大事ですね。これまた初回として必要なことをうまいこと処理してる。
 そんな主人公の仲間意識を刺激してきたのが幼馴染の意地悪。常に下に見ていた主人公に抜かれることで心を入れ替え、謝罪。『ヒロアカ』かっちゃん謝罪RTAみたいな話で面白かった。まぁたしかに普通に考えたら『ヒロアカ』のあの話はいくらなんでも引っ張りすぎだったよなぁw 引っ張りすぎというか、ガチの憎まれムーブを繰り返したかっちゃんがそのままなぜか人気出すぎた。
 ラストの語り。箱根駅伝出場は確定だが、どうやら実家の大学とは敵校になるらしい。『ハルカゼマウンド』だな……。憧れの1年エースと戦うことを考えると、主人公が大学1年のときにしか成立しないと思うので(留年の可能性は無視)、それだとやっぱしばらく高校編って感じになるのかしら。大学編も読みたいものですな。

7月刊ジャンプコミックスのお知らせ

 最近話題の7月の予言にちなんだ宣伝になってて面白いっちゃ面白いのですが、今の時代ああいう予言って普通に害悪だと思うので、「安易に面白がって乗っかっちゃダメだよ……」と引く気持ちもある。とはいえ、7/4発売なのが結構ちょうどいい頃合いだし、『ONE PIECE』と『ウィッチウォッチ』が劇中で予言ネタあるのとかなかなかの一致なのでやりたくなる気持ちは分かる。

『カグラバチ』84話

 前話でも少し気になったけど、何もない場所での剣士同士のシンプル斬り合いになると若干単調というか、単調を避けるための派手な見せ方や変な能力に偏りすぎると具体的な動き、振り付けがよく分からなくなる。まぁそういう意味では、動きの経過を無視してかっこいい一枚だけを描いても成立する瞬間移動の能力はピッタリですね。漫画映えする能力と言える。
 からのマスミによる妨害。見開き中央をやや縦長、ほぼ正方形の巨大ゴマを置くのかっけぇ~。「IMAXで観ないと意味ない」おじさんのことは正直心底嫌いなんですが、この画角のマジックは同じ理屈の快楽を感じる。……説明がめんどくさいけど、一部の映画館で追加料金を払うと観れるIMAX上映(その中のまた一部)だと、従来の画角より縦長でかなり正方形に近い画角で上映することができ、その画角を想定して作られた一部の大作映画はその極一部のIMAX上映でしか本当の姿を楽しめないのですが、そんな一部の劇場でしか上映できないものを世界に向けてお出しすんじゃねぇよクソが、と個人的には思うわけです。漫画の画角は等しく楽しめるから良いよねぇ~。そんな連想はおそらく私の勝手だけど、外薗先生の美的センスはかなり映画に由来するものが多いと思うので、案外勝手な連想じゃない可能性もあったりして……と淡い期待。
 からのラスト。見開きで縦長コマの連打。これまたかっこいい。右端に唯一のセリフを置き、そこで “俺たち” とチヒロ以外の人間を引っ張ってくるのも見事だし、戦いの全体を描くのではなく、変な場所を大きく映し、からのサムラのアップ、ぶつかり合う刀のアップ……でよく見るとヒビ。圧巻でしたな。

ONE PIECE』1153話

 ハラルド過去編。正直興味ないのだが……と思ったけど、結構サクサク進むっぽいので安心。マジでおでんの過去編がきつかったのじゃ。
 そんなハラルド。旅を通じた成長、そして他国、多文化との交流というテーマになるのでめちゃくちゃ面白い。今までの本作にゼロだったとは言わないが、海賊を扱う作品にしてはかなり少な目だったと思うので、それをバカ王子の成長譚として持ってきたのがめちゃくちゃ良い。
 まぁ、良い嫁悪い嫁の極端すぎる対比とか安易すぎると思うんだけど、こういうのは昔からだし、おそらくおとぎ話感として魅力だったり持ち味なのでしょう。あと、今回はクソ嫁から良い子(たぶん)が生まれる、という話になるのでそういう意味でも全然良い。とにかく可哀想の構成要因としてのクソ嫁(母)。
 とはいえ、モロに風水ディスな感じはちょっと痛快でした。風水も一応他文化として尊重すべきものなんだろうけど……。

『アオのハコ』201話

 今週も俺の高砂きゅんが最高すぎる。変な下心を出して大失敗し、そのまま闇堕ちしてほしい……と先週書いたんですが、今週もまったく同じ感想を抱いたので笑う。マジで先週期待した通りの話が展開するので夢かと思った。高砂くんが理想ムーブを繰り返すのに、なぜかデートとしては不穏な雰囲気が漂い続けるのとかマジでたまらん。良すぎる。
 最後の水族館以外彼は何も間違ってないのに、なぜあんなにも不穏になってしまうのか……。まぁ、真面目に考えるならば、2人のコミュニケーションが全然双方向的になってない、ということだろうか。たしかに高砂くんは理想ムーブを連発するし、輝かしい笑顔を見せてくれるのが、終始一方的。気合いが入りすぎて空回りしてるデートの様子と考えればスーパー微笑ましいし、これを大喜がやったら「愛い奴め……抱かせろ」となること必至なのですが、そこで不穏ニュアンスが生じてしまうから高砂くん大好きだぜ。もちろん受けとしての菖蒲もだけど。
 おそらく今回のデートで真の意味で、混じりっ気なく理想的だったのは金閣寺での “歴史詳しいのすごいじゃん!” のくだり、のみなんだよな。あそこは高砂くんの一方的な語りが菖蒲のリスペクトに繋がってて事態というか関係性がちゃんと好転してる。てか、あのコマの菖蒲、完全にオタクに優しいギャルでしたね。そう考えると高砂くんは菖蒲に合わせてるようで、実は受けが苦手。で、受けムーブが壊滅的にできてないのが本日の敗因と言えそう。相手の話を聞いてない。なのでギャルの優しさが発動した瞬間(話を好意的に聞いてもらってる)しかデートが成立してない。いたたまれねぇよ……!
 そんなオタクに優しいギャルだが、菖蒲は自身のことを「何者でもない」「何者にもなれない」と卑下してるから高砂くんのオタク性がウケたんですよね。高砂くん、勝機は歴史オタクにあったのに、歴史の街でデートしてるのにどうして……。このまま振られてくれ。闇堕ちしてバド部に陰湿な嫌がらせとかしてきてくれ。いや、けど、そうなると部長の破壊された脳味噌が修復されることになるのはそれはそれで勘弁なんだよな。この不穏なまま付き合っててくれるのがベストなのだろうか……ってマジで先週と同じこと書いてる。
 そしてギャルの地雷を踏む高砂くん。ギャルは友達を大事にする。高砂くん、こっぴどく振られて~!! と思うと同時に、今回のような表面上はキレイなだけで地獄みたいなデートをもっと見たい。永遠に見たいというか、最終回までずっとこの感じでいい。やっぱ本作、純度高くキラキラしてるときより、こういう濁りが発生したときの方が私は好きだな。その機微を精度高く表現できるので光一辺倒な話はもったいないというか。今回の「良いデートなはずなのに……!」という悔し涙が本当においしい。やはり最高の男。
 よくバトル漫画とかスポーツ漫画で、「主人公が出てこないバトル(試合)の方が勝敗が分からなくて面白い」って言われがちだけど、この2人のデートも同じ現象と言えるかもしれない。いや、勝敗が分からないから面白いというよりは、主人公のキラキラ恋愛では味わえない闇感情にまみれてるのが面白いので理屈はちょっとだけ違う。マジで三浦先生のスキルが遺憾なく発揮されてるのはこっちの方だと思うんだよな。みんな大好きだがちょっと不幸になってほしい。いや、菖蒲は普通に幸せになってほしいが、それを取り巻く男性陣の脳味噌は破壊されればされるほど嬉しい。

『僕とロボコ』239話

 怪盗三姉妹。『キャッツアイ』なのはさすがに分かるけど、劇中で「ほらアレですよ?」みたいな目配せはかなり少なかった気がする。今までの他のパロディに比べて。「キッスニー」のネーミングは見事だと思うけど、それほど元に近いわけでもないし。
 普通にめちゃくちゃ面白くて、やっぱパロディとか抜きにしてただのギャグの部分が(も)好きだと感じたわけですが、今回の怪盗話がいつもの本編とはまったく別のイフストーリー、もしくはマルチバース(実は夢オチ)だったのは少し残念というか、ロボコが「女怪盗ってかっこいいですよね?」って強引に怪盗始める話が見たかった気持ちもある。さすがにロボコでも盗みはダメ、という謎の倫理観が働いた結果なのだろうか。結構不思議。

センターカラー『カエデガミ』2話

 カラー扉で示されるサブタイが「立派な子」なんですが、その位置が作者名のすぐ隣にあるので、作者紹介アオリみたいにも見えるので面白い。そこで遊ぶ『ロボコ』の直後にあるのも大きいか。遥川先生は立派な子なんだね……と謎のほっこり感。
 本編。シユウさん、顔全開。やはり仮面設定は初回オンリーのギミックだったか。「初連載コレで行く気!?」という動揺もあったので少し安心。まぁ、あそこまで尖ったものの直後に普通の美人をお出しされるとちょっとパンチ不足に感じてしまうのも事実というか、あまりに身勝手な感想。
 動物に変身できるらしい。「虎だ!!」とテンション上がったんですが、フクロウ(えのき)であった。一瞬残念だったんですが、これはこれで結構可愛いので好き。というか、動物キャラが好きもしくは得意な作家だったのですね。敵妖怪もなかなか魅力的だし、これは今後も楽しみですな。ひょっとした現状本作で一番好きな要素かも。せっかくの中華設定なので、子豚サイズのバクを出しても違和感ないと思うんですよ……(あっちで出なくなるのが濃厚なので)。
 そんなプリケツフクロウ。性的な要素が皆無になるのが良いですね。セクシー姉ちゃんを母親視して巨大感情を抱く、という主人公の変な感じが一気に抜けるというか。まぁ、その変さが魅力というのも分かる。
 最初はモブかと思った船頭さん、意外と良いキャラしてる。「旅を通じて我が子が人見知りを克服する話」としてもあのオッチャンの良い人性をしっかり描くのは何気に重要だったと思います。旅による成長は人との出会いによる成長と近いものがあると思うので。フクロウに対して “当てたのを褒めてよ” と言っていた主人公が、まず船頭さんにガチボメされ、その後村で無数の人からホメ殺される。そして、ある種のご褒美的にシユウからもホメられる。やはり「息子」感が強烈ですね。『魔男』と似てるところもあるけど、魅力的は魅力的だし、母子感が本作の方が強い。イチと違って野生児ではない、けどまだまだ未熟、という切り口だったのが良いですね。「ワシが育てた」みたいな外に向かって自慢するよりは、息子を直接溺愛する話になってるのが面白い。

『ウィッチウォッチ』207話

 モイちゃんのガチモテ問題。ついこないだ「自慢のボディガに囲まれてつれぇわ」的な自慢をしてたのに、今後はそのボディガ筆頭がモテまくる話になるので、マジでただの逆ハーレムだったのだな。ニコが一度子供になって、元の年齢に近づくことでそのことがより意識させられる、というのが面白い。
 「モイちゃんがモテててキレそう」という話だけならライトなラブコメ的な味わいで終わるんですが、「私を守る使命がなかったら」というモイちゃんに呪いをかけてるんじゃないかという視点がちょっとだけ入るのが面白い。前にも出てきたけど、この逆の視点めちゃくちゃ良いですよね。今回のニコのテンション的にはほとんどギャグで終わるけど、普通に考えたら「使命がないので彼女作りました」も別に正しいというか、悪い要素は特にない話だからね。それを許せないこととするのがモイちゃんの人生の搾取なので。とはいえさぁ!! という話であり、そのジレンマが特に解決することなく、それどころかもっと事態が深刻になって話が終わるので面白い。
 んで、今回の話の中心と思われるメイク魔法。最初の時点で結構キモかったと思うんですが、これは篠原先生の実力不足というよりは「化粧慣れしてない中学生によるガチメイクってこんなもん」みたいな逆に解像度がめちゃくちゃ高い可能性を感じる。本人的にはあれが可愛いと思ってるし、たぶん友達の間でも可愛いとされてるのではないか。まぁ実際のところは知りません。今の女子中学生のリアルを知ってたら普通にキモいぞ。頑張って想像してるのもキモいか。
 自身の恋心と具体的な行動のバランスに悩む少女の失敗、としてあの失敗メイクのギャグはかなり良かったと思います。気持ちだけが先行してしまってバランス崩壊、大失敗、というのを絵的なギャグに象徴させてる。逆に言うと「さしすせそ」の話はそんな面白くなかったんだけど(余計に感じた)、まぁ愚かな女子中学生の背伸びの例と考えれば微笑ましいか。

『SAKAMOTO DAYS』219話

 坂本は戦えないが、武器や道具を介してだったら敵を攻撃できる、みたいな感じだろうか。ワンクッション入ることで自分のメンタルを騙せるというか。まぁ、「車でひく」はあまりに直接的だとは思いますけどw
 んで、有月の中のリオン問題。自分の中に生きてるとする有月と、有月が作り出した偽物とする坂本。思いの外、メンタル面にフォーカスした話になってきたので面白い。リオンの件は以前からあったものの、坂本がメンタル不調で戦えなくなってるのが加わると味わいが変わってくる。実在する愛する者のために戦えなくなる坂本と、非実在の者のために戦う有月。
 100%ではないっぽいが、リオンの技を有月状態で使えるようになったらしい。その理屈だと正気を保ったままタカムラ無双できる可能性が出てくるのでなかなか厄介だが、今回の技は「リオン大好きマン」が愛の証明として行ったものなので、同じことがタカムラでも可能なのかは少し怪しいかな。超能力的な方向に振り切るなら全然アリだけど、意外とそのメンタル面は丁寧に徹する気もする。

センターカラー『魔男のイチ』40話

 国のエピローグ。リチアが王位を継承してめでたしめでたし的なノリなのだが、冷静に考えると「良い機会だから民主化したら?」みたいな気持ちにもなってしまう。
 それはさておき、ゴクラクの今後。突然イチが「うるせェ!!! 行こう!!!」的なノリになってきたので笑う。旅立ちとスカウト、昔の『ONE PIECE』のノリすぎる。この調子でジャンプのテッペン狙うつもりかよ。まぁ、『ONE PIECE』と同路線を走るという意味では『願いのアストロ』の方が精度高かったし、任侠の方が『ONE PIECE』の本質に近いと思うのですが。
 んで、悩むゴクラクの元に新女王が現れてエンド。「行っといでバカ弟」だ!! ババアムーブをかます新女王面白すぎる。話変わるけど、実写版楽しみですね。

『ハルカゼマウンド』3話

 『パワプロ』イメージ図が可愛すぎる。正直それほどキャラデザに尖った特徴がある主人公ではないと思うんだけど、あのデフォルメを施されると結構個性があるように思えてくる。あのデザイン天才的ですね。
 話としては、新球種。特殊な出自のおかげで再現お化けなので、新たな球種の開拓も容易。実際の選手が新しい球種を実戦レベルにまで仕立て上げるのにどれだけの期間がかかるのかは正直さっぱり分からんのですが、たぶんそこを漫画のウソで大幅にショートカットしてるんでしょうね。完成した球種がどこまで現実的なものなのかは知らない(理論としては極めて現実路線に見えた)けど、次々と新しい球種が、それもアンダースローremixとしてお出しされることで、とにかく漫画的に新鮮なネタが連続するってことなのでしょう。なかなか面白そうな設定。
 その新球種の話において、目標が「初見殺し」だったのも面白い。言い分としてはめちゃくちゃ説得力あるんだけど、よく考えると目標としてはかなり地味というか、現実的というか。もっと普遍的な最強ピッチャーを目指してもいいのよ? いや、現実的(に見える)な理論が本作の魅力だし、十分楽しめてるので満足なのだが、変則選手の限界も感じるような目標設定なのでちょっと気になった。高校野球の世界で結果を出すことに特化しすぎて、一般的な野球の追求として何か進むべき道を間違えてる気がするというか。弟は王道で普遍的な強さを求める道だと思うんだけど、それでいいのか。
 まぁ、野球漫画における魔球ってのは基本的に初見殺しであって、徐々に対策されたら次の魔球に移る、というのは『巨人の星』の時代からある話なので、それほど本作が変という話ではないのかもしれない。大量生産大量消費のように新球種を生み出し続け、転ぶように走って転びきる前にゴールしてしまえば勝ちなのでしょう。あと、魔球の歴史についてはこれまた普通にめちゃくちゃ知識(野球漫画の歴史)が必要な話なので、お手上げです。現実的な球種(プレー)を魔球もしくは必殺技のように演出する、というのが近年の特徴でしょうか。それこそ『ハイキュー』がそうだと思うんですが、野球のピッチャーは基本的に独りでプレーが完結するのが面白いというか、漫画的に便利なところですね。野球漫画が人気なのも納得かもしれない。

『灯火のオテル』8話

 ドワーフの鍛冶。なるほど、ファンタジー世界の火といえば鍛冶か。今のジャンプだと『カグラバチ』も連想するけど、そういうの関係なく定番の話のように思える。
 そんなドワーフの谷。めっちゃ薄着の女性出てきたので笑う。雪上水着グラビアみたいなおかしさ。と思ったけど、初登場時が上半身にフォーカスしすぎたせいで、下半身は普通に重装備なのであくまでも「暑くて上だけ脱いだ」という形か。うまい言い訳である。
 まぁ、そこまで女性キャラに偏らなくてもいいのに……とは思うよ。可愛いのは分かるけど、男性キャラも普通に魅力的だよ。今はまだいいけど、後々ハーレム漫画みたいな男女比になると結構変だと思う。
 話それるけど、男女比が鬼門になる漫画といえばやはりスポーツ漫画、部活漫画なので、最近増えてきてるのでどうなるか楽しみですね。どうでもいいけど『フルドライブ』はやはり面白かったよなぁ……。『ひまてん』も良いけどさ。あと、男女比が理論的に必ずイーブンになる『ツーオンアイス』も好きだったよ。懐古に逃げるな。前を向け。

『悪祓士のキヨシくん』50話

 殺すしかないけど、殺せるわけない、という結論のサカキさん。激烈かっこよかった決め絵のセリフが “さよならだ幽田” なんですが、結果的にはこの言葉にウソはなかった形ですね。あの瞬間はまだ殺す気でいた(殺す気になった)とは思いますが。結果的に。
 んで、死んだり生き返ったり忙しいサカキ。変に引っ張らずに一話の中で終わらせたのは偉かったと思う。あと、幽田とシスターの「手」が素晴らしかった。悪魔の手で殺してしまった幽田の最終的にたどり着いた結論が手。

『あかね噺』164話

 悪いテレビのノリが妙に生々しく描かれてるので笑う。あまり好きなノリじゃないんだけど……となるが、おそらく意図的に描いてるので面白い。ちょっと意地悪さも感じる。
 本戦1人目。「ワンチャン」で締めるのはいくらなんでもダジャレが過ぎると思ったんですが、まぁコンパクトに話を終わらせることを考えるとああいう「一言」で済ませるのが適切だったのかもしれない。
 審査員は3人だが、1人目の審査で早くも正明師匠の審査ですべてが決まると確定する。その理由は残りの2人がいきなり90点を出す愚か者だから、というのが痛快すぎる。個人的に私もああいう場の審査でいきなり90出すのは今後の自分の裁量の幅を狭める行為に過ぎないのでバカだと思ってたので、上の幅がそれぞれ10しかない2人と、1人で25ある正明師匠、という図には痺れた。マジであのいきなり90出す人の意味が分からないんだけど、空気を読むとかそういうことなんですかね。別に普遍的な評価なんてできるわけないんだからワンデートーナメントの点数はその日の中の相対点に徹するのが吉だと思うんですよね。
 というか、正明師匠の辛辣な評価を考えたら別に50点でも全然良さそうなんだけど、「ウケてたから」と75点あげてて意外と優しい。

『しのびごと』39話

 増ページ。ハヤブサの電球目潰しが最高。電気使いとしてフレッシュなアイディアだったのも好きだが、目潰しというのが忍者っぽくて好き。まぁ、よく考えたら「電球投げた意味ある?」とか思うんですが、そこはロマンだよな。
 ハヤブサに執着されることに戸惑うヨダカ。 “なんで最近みんな僕を過大評価するんだ…” で定番のマルチタスクよわよわネタになるので笑ったんですが、この「課題評価(過小評価)」が本話のテーマであり、後半ウミネコの評価の話に移り、最終的にヨダカが集中を取り戻す、という着地。美しい構成である。一話としてのパッケージが見事すぎるというか、連載形式の漫画がうますぎる。連載で読む漫画の面白さを痛感した。
 んで、油姉さんの「実はブラコン」へと話は移る。才能がない弟が憎いのではなく、才能に恵まれなかったのに成功を夢見てしまう世界のシステムが憎い。めんどくせぇ~!! けど素直じゃないのが憎めない。
 そんな中、秘策としてウミネコが取る行動が、「逃げる」だけだったのも良い。まぁ来週以降また別の活躍をするかもしれないんだけど、現状チームの勝利に最も貢献する行為は時間稼ぎなので、これが最適解ですよね。みっともなくても頑張り続けるウミネコの人生として象徴的。
 そんな感情論にも思える決意の宣言が、ただの必死さではなく、ヨダカのメンタルコントロールに繋がっていくので恐ろしい。何もかもがうますぎる。そもそもウミネコが諦められないことが許せないという話だったが、彼が諦めない最大の理由(姉以外で)はヨダカの存在であった、と姉の話とヨダカの話があり得ないほど深く結びつく。そして、ヨダカが大好きなので最も彼に貢献できる言葉選びができる、というオチ。何もかもがキレイに連結しすぎである。完璧な一話だった可能性。

センターカラー『逃げ上手の若君』209話

 鬼ごっこ人気投票の結果発表。バトルそのものではなく、鬼ごっこの一枚絵の人気投票だったらしい。よく何か書いたか覚えてないが、普通に誤解したまま素っ頓狂なこと書いてた恐れがある。
 本編。ゲンバたちの米泥棒開始。ゲンバの変装はあくまでも仮面なので、まったく同じレベルの変装を他者に施すことが可能。言われてみれば当たり前なんだけど、めちゃくちゃ意外だった……。面白くて良いけど、あまりに便利すぎるので、以前や以後で「若たちも化ければよかったんじゃない?」ってならないか少し心配。ローリスクで便利すぎる。
 んで、ゲンバの素顔。仮面以外にも変装の方法はあるらしい。普段の仮面を長時間つけすぎて顔が赤くなってるのとか芸が細かくて面白かった。あと、仮面の裏側、口のあたりが絶妙にキモい。
 普通に終わった。こじんまりとしたエピソードであった。特に最終章とか関係なさそう。いや、このまま終わったらマジで何の意味もなさすぎるので、奪った米とか仮面の原理が今後活かされるのかも。

『鵺の陰陽師』104話

 子供について、鵺さんがめっちゃ説明してくれる。変な引っ張りをしないのが良い。ほぼ子供時代の鵺さんらしいが、子供の方には涙ボクロがあるのでややこしいというか、理屈が気になる。
 母親とかどうでもよくなっちゃった感はあり、子供は鵺さんへの対抗心で頭がいっぱい。さすがにこのまま母親の件が放り出されるとは思えないが、このめんどくさい子供の扱いのうまさは今までの困難とまったく別のスキルが必要な話な気もする。
 隊長との練習試合。勝ちに執着した子供の話となるのだが、絵としては完全にバトルへと振り切れるので楽しい。同じ話が継続してるが、あまりに絵が違う。
 ラスト。先輩の誤解オチがあまりに1ページ漫画すぎるので笑った。しょうもなさすぎる。硬軟の揺れが忙しすぎる。

『NICE PRISON』10話

 催眠解除。「荻窪羊」で笑った。『ブレードランナー』的なアレか。
 今週に限ったことじゃないんですが、その場その場でナンセンスギャグを無計画に放り込んでるのかと思ったら、長いストーリーが着実に進められてる感もあって不思議な味わいですね。意外と丁寧に過去の情報を元に話を進めるし、敵の目的も普通にちゃんとした悪役っぽい。いや、何言ってるかはよく分かりませんが。

『ひまてん!』48話

 ほのか頑張って伝える。が、「ずっと好きでした」ではなく「ずっと好きな人がいる」と一線引いたおかげで殿一が華麗に誤解。まぁここらへんは様式美って感じなんだけど、その誤解をひまりと共有する話になるので正直爆笑してしまった。第三者視点でも誤解するのかよ。いや一応可能性として疑ってはいたようですが。
 打ち上げでカラオケ。部屋一つに全員入らないのでクラス委員の2人は別々の部屋に分かれるしかない。ほの殿の分離の理屈が良い。ひま殿が2人きり(ではないが)になる状況として自然なので地味に唸った。
 動揺したひまりがダサいことを言ってしまう。ひまりは自己嫌悪だが、殿一にも思うところはあるというか、響くところがある。まぁたしかにめっちゃ仲良いのに仕事としての繋がりが強すぎる、というのはその通りですね。「学校でも仲良しなんだから充分じゃね?」と言われたらそれはそう。
 んで、自分のダサさに嫌気がさすひまりだが、街頭の自分の広告を見て奮起。仕事と高校生の話として象徴的であり、その上で「私は○○」と名乗りのシーンになってるのがめちゃくちゃ良かった。本作史上最大の名場面として人気が出るかは分かりませんが、少なくとも作品を象徴する場面になったのは間違いないと思う。すごい良かった。

『キルアオ』107話

 リクエスト扉絵の結果。読者から闇堕ちを求められる師匠が可哀想だぜ……。気持ちは分かるが。
 本編。経過はまったく分からないが、とても信じられない結果をすんなり飲み込んでくれるモブ生徒たちが可愛い。真面目に考えれば生徒会への信頼が厚いので “家庭科部… 君達の勝ちだ…!” の一言で納得できてしまう、ということなのかな。
 打ち上げで戦闘。生徒会はBB弾の回収をやってから登場するのでサプライズ的に仲良くお風呂。時間差の理屈も良かったし、女湯の場面における「タオル巻かない」とそれにまつわるあれこれで複数のキャラを立ててて見事ですね。カメラの位置を意識したとしか思えない隠し方には少しメタ的な笑いも感じるんだけど、その後サプライズで登場する生徒会撫子の裸一貫ストロングスタイルがかっこよすぎるので笑う。あと、それほどフォーカスされてないが、男湯における隠す隠さないの違いもしっかり描かれてて芸が細かいですね。
 んで、会長。先週の殺し屋カミングアウトについて穏当な結論を出してくれる。思ってたよりベタベタした感じじゃないので冷静な印象を受けた。まぁ、問題は殺し屋よりも年齢の話なんだけど、気づいてるのか気づいてないのかスルーしてくれてる。

『Bの星線』20話

 最終回。連弾しないので笑う。しないんかい! まさかのウソ予告。いや、あの予告をされなくても普通に「連弾するのかな」と予想はしてたと思うけど。
 んで、連弾の代わりにベートーヴェンがすること。書き下ろしの新曲をヤソーにあげるのではなく、世界中の才能たちに「私を越えろ」と挑戦状を叩きつける。奇しくも世界中に中継されてるというロジックも良かったですね。さながら『ONE PIECE』の「この世の全てをそこに置いてきた」ですね。正直めちゃくちゃ面白い。こういう話になるのか……と普通に引き込まれた。強引に情報を整理するのではなく、散らばった情報は散らばったままベートーヴェンが新時代の開幕を告げる、という話のテンションの高さに専念したのも良い最終回だったと思います。今までのストーリーはあっち行ったりこっち行ったりしっちゃかめっちゃかな印象もあったのですが、この最終回でキレイにまとまったというより、キレイに方向性が示された感。今のヤソーの実力がベートーヴェンが認めるに足るものなのか怪しいところもあったので、「この曲あげようと思ったけどやめた」となるのも良い落とし所だったと思う。ヤソーが見所のある男だったのは間違いないが、そこらへんの学生に過ぎないので「この時代の音楽家おもしれーじゃん」となる方が自然ですよね。急にクソデカスケールになるんですが、そのスケール感が納得できる。
 ということで終わり。好きな作品ではあるがとっちらかった印象も強かったんですが、この最終回でまた印象が変わったというか、「普通に良い作品でしたな……」というところまで持ってかれてしまった。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 7/1は、夏至から11日目で、関西では田植えを労った名残でたこを食べる風習があるらしい……のでジャンプ作品のたこ焼き特集。肝心の「半夏生」の説明が全然飲み込めないので面白い。何言ってんの。
 そんなたこ焼き。あらゆる作品に出てくるのでなかなか興味深い。祭りの特別感もあれば、自宅でのアットホーム感もあり、ファンタジー作品にも出てくる始末。日本人のたこ焼き愛、たこ焼きとの距離感を思い知らされる良い企画だったと思います。
 記憶に新しいのはやはり最近の『鵺』夏祭り。この頃からずっとゾーンに入ってる気がする。
 たこ焼きという食べ物の特殊性を物語にうまく落とし込んでるという意味では『ルリドラゴン』が良かった。ドラゴンとしたのチカラが覚醒しつつある状態でのたこ焼き。口内に高熱の食べ物を入れる、というのが意味深。

次号予告

 最後の新連載。個人的には一番楽しみにしてるというか、期待してるというか、頑張ってほしい気持ち。借金スタートの卓球らしいですよ。卓球といえばやはり『フルドライブ』は傑作じゃったのう……と今週2度目の懐古。小野先生が新作でヒットを飛ばしたのは喜ばしいことだが、どうしても『フルドライブ』のが好きでェ……。

目次

整体のお兄さんに杖術を少し教わった。居合いもできるらしい。何者なのだろう。 <修>
(『魔男のイチ』)

 面白すぎる。次章の新キャラこの人でいいだろ。

愛読者アンケート

 新連載についてと、ジャンプショップについて。行ったことはあるが、買ったことはない、という選択肢がないので笑う。

総括

 水曜深夜更新。ヨシ。頑張りました。内心でホメてください。というか内心でホメてくれたと見なします。ありがとう。

 今週のベスト作品。面白い作品はたくさんありましたが、『しのびごと』が頭一つ抜けてた。というかほぼ100点、理論値みたいな満足度でした。連続したバトルの中の一話に過ぎないのに、あんなキレイにまとまるのどうかしてるよ。
 次点は新連載『エキデンブロス』と、『アオのハコ』『カグラバチ』『B線』。みんな良かった。

 ベストコマは、『カグラバチ』の巻墨登場。見開き使いがかっこよすぎる。

 ベストキャラ。『アオのハコ』の高砂翔太。最高の男。最高の男が最高のことをしながら最低なことになる。今年のジャンプくらいのスパンで見ても一番好きかもしれない。やっぱ『アオのハコ』という作品、匡の夢落ち脳破壊で一線を越えたというか、オモシロの天井が一つ抜けた気がする。キラキラ恋愛以外も面白いのかよ、っていう。
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