- 表紙
- ポケモンコラボ
- 読者プレゼント
- 巻頭カラー『ひまてん!』52話
- 『しのびごと』43話
- 『SAKAMOTO DAYS』223話
- センターカラー『魔男のイチ』44話
- 『カグラバチ』88話
- 『あかね噺』168話
- 『ハルカゼマウンド』7話
- センターカラー『弔面の夢刀』糸生
- 『逃げ上手の若君』212話
- 『カエデガミ』6話
- 『アオのハコ』205話
- 『エキデンブロス』5話
- 『鵺の陰陽師』108話
- 『ピングポング』4話
- 『ウィッチウォッチ』211話
- 『悪祓士のキヨシくん』54話
- 『僕とロボコ』243話
- 『キルアオ』111話
- 『灯火のオテル』12話
- 『NICE PRISON』14話
- 巻末解放区!WEEKLY週ちゃん
- 目次
- 愛読者アンケート
- 総括
こないだふと『ウィッチウォッチ』のテレビ放送が目に入ったんですが、モイちゃんのイントネーションが思ってたのと違った。私はもう何も信じられない。
表紙
『ひまてん』1周年。小野先生おめ。『フルドライブ』の頃から好きなので嬉しいです。なぜか今のジャンプには別の卓球漫画(のようなもの)が連載してるのも因果なものですな。
ポケモンコラボ
来週の合併号の予告なんですが、予告ページとは別に大々的な告知がされてるので珍しい。ポケモンコラボで、集合表紙がそれらしい。連載作にそれぞれポケモンがあてがわれ、それぞれの作者が描くと。今回先行で『ONE PIECE』『ロボコ』『アオのハコ』のイラストが発表されてるんだけど、謎な3選になってるのでめちゃくちゃ面白い。『ロボコ』は古株順なので分かるけど、次に千夏パイセンが出てくるのでカオス度が増す。
ある程度作者にポケモンを選ぶ自由はあると思うんですが、『ONE PIECE』は例外でピカチュウが強制されてるんだと思う。ルフィとピカチュウの組み合わせ……おそらく読者の9割、担当者、そして尾田っちも「ピカチュウがエネル顔するしかねぇよな」と考えたと思うんですが、許されなかった模様。じゃあよく分からない組み合わせである。
ピカチュウは尾田っち感あって良いんですが、宮崎メガバシャーモと三浦ワニノコが驚くほどに個性がないので悲しい。難しいんだろうな。そもそも動物キャラが出てこない作品だと。こうなると若干の企画倒れ感も出てくるというか、本番が大丈夫なのか心配にもなってくる。問答無用の絵うま系の作者も残ってるので、そこらへんには期待したいが、自作のタッチを出しつつポケモンを描く、のハードルがどうなるか。宇佐崎先生あたりは動物キャラ多いので大丈夫だろうか。最近だと遥川先生とか良いんじゃないかと思うんですが、最近の集合表紙、全作載るとは限らないのでそっちの方が不安です。
予想として『あかね』はタヌキのポケモンで確定……と思って調べたけどタヌキポケモンは存在しないらしい。意外。
読者プレゼント
チェス。テーマもダジャレもグラビアも微妙だな……。イラストの比重が大きめなので、そこが見所と言えるかもしれないが、それくらいじゃない?
巻頭カラー『ひまてん!』52話
勤労感謝デート。どこかと思ったら池袋か。池袋人気ですね。しかも水族館まで行くので驚く。水族館ってそんなにデートの定番スポットなの? 最近のジャンプ作品、映画館と水族館ばかりな気がする。本作は過去にお笑いライブを持ってきたのがかなり目新しくて好きだったので、ちょっと残念。逆に言うと、今回はひまりが気合い入れまくったデートなので、定番の行き先になった、ということかもしれない。
ひまりは有名人なので忍ばなくていいのか問題。もろデート中だと分かるので、ファンは普通声をかけない、というのが目から鱗で良かった。たしかにひまりは恋人がいても仕事に支障が出ないタイプであった。こういうので即スキャンダルを連想してしまうのは凝り固まった発想でしたな。面白い。
高級店でディナー。いつもの料理のお返しらしい。ギャップがありすぎて面白いんだけど、ひまりの言い分としてはとても分かる。ただ、普段給料を与えてる関係なのに、仕事のお礼があまりに金感あると「そもそもお礼とは……?」みたいな思考の迷宮に入ってしまいますね。
からの金じゃないお礼、というラストは良かった。キスするのかと思った……。ファンに見られてもいいって前段もキスへの助走っぽいじゃん。
まぁ、真面目な話、デートとかハグとかを「お礼」と称して行うのはフェアじゃないので健全ではないと思う。もちろん、言い訳に過ぎないってのは分かりますけど。
『しのびごと』43話
ヨダカはボロボロ、ハヤブサも充電切れ。互いにギリギリなので、体術のみで戦うことに……という展開も良かったし、「と思うじゃん?」というハヤブサの最後っ屁も良かった。技の出し方が忍者っぽい。
んで、決着。体術勝負になったらさすがにヨダカが有利だよなぁ、という感じなので割とバイブス勝負になった印象もあるラストも飲み込めた。そんで、負けたハヤブサに対する仲間たちの励ましも素敵。エースが真っ向勝負したんだから悔いはない、というのはごもっともですね。
そんなハヤブサからの「置いておいて」の返却。負けたハヤブサの復讐っぽいニュアンスもありつつ、6号に勝ったことでアオイさんとの関係にも希望が見えてきた、という本筋に着地する意味でオシャレなエピローグだったと思う。ハヤブサ、良いキャラである。ライバルとしての執着は感じるけど、良い奴感も間違いなくずっとある。
『SAKAMOTO DAYS』223話
沖、どこに武器隠してたんだよ。南雲の方もかなり無理あると思うが、まぁここはロマン。モンスターボールみたいなノリの収納でいいよ。かっこいいから。んで、話は新生殺連の追加戦力。ORDER以外にも強いのが加わるらしい。ORDERの新メンバーのときも思ったけど、無尽蔵に強キャラが出てきやがる。まぁ、殺連は学校とか持ってるから、そっち方面の成果というのは分かる。他の業界からのスカウトは今まで何してた人なんだろうか。片方は警察だが、沖の目に留まるくらいは目立った存在だったわけでしょ。「うんコイツは殺しの才能がある」って分かる警察官ってどんなの。
センターカラー『魔男のイチ』44話
2週連続カラーらしい。そうこうしてると1周年だし、絶好調だな。てか、もう1周年な事実がピンとこない。ゴクラクを取り上げられたイチ、室内で退屈だが、初めての給料をもらう。給料という概念がジャンプだと珍しくて面白いんですが、仕事がどうこうではなく、「そもそもお金とは……」という話。野生児イチの社会化みたいな話が徹底されてて良いね。お金の実践として街に繰り出すんですが、それもクムギとの疑似デートというよりは、お金、街、買い物を知ろうというお勉強。
クムギに相談して、初めての買い物を決める。初任給といったら親への贈り物、という定番の着地。ただ、デスカラスの話は事前から出てたし、クムギの姉という家族の話題も出てたので、本話の中でのオチとしても非常にキレイな結論だったと思う。まんまと泣くデスカラスも良い。瞬殺。マジでただの親である。
んで、問題のクムギ姉。まさかの眼帯。イカス~!
『カグラバチ』88話
ヒシャクが深く浸入してきたので応戦の方も実力者を散らばらせる。 “建物はある程度…壊していい” という前段から、『ルパン三世』の五ェ門ばりに床(=天井)を斬っての登場。斬ると同時に圧殺(死なないけど)になるのが良い。そしてメガネ。ありがとう……。
本ソード。『ブラクロ』で見たことあるが、本作のはインクが中央に集まってそれが剣に変容していく、というアニメーションのような見せ場になってるのが良い。これはかっこいい。あの刀が2ページ分なのか、本1冊分なのかは気になる。さすがに後者だと思うけど、前者だと刀を使い分けたり、ポンポン使い捨てたりできるので、それはそれで面白そう。
『あかね噺』168話
ひかるの得点。正明師匠が普通に高いので意外。言い分も分かったような、分からないような。演者のキャラクターを前提として考えるのが未だにピンときてないのかもしれない。
んで、からし。落語外の世界で物議を醸したらしいが、落語ど真ん中としてはどういう評価になるのか、という感じ。というか、R-1で物議を醸す落語って一体何なのかさっぱり分からん(落語について物議を醸したんだと思うが)。落語知らん人ばっかりの世界だろ。というか、「R-1」という名称の欺瞞がえげつないので、できれば「R-1」の名前で本作には扱ってほしかったところではある。
そんなからし。「虚構」らしいので笑ってしまった。『シン・ゴジラ』かよ。
『ハルカゼマウンド』7話
何となく流れは分かるけど、「ロングイニング」とか「スプリット」とか言われても分からんので困った。どうやら後者は球の持ち方が名前の由来っぽいので、結局どういう球なのかが分からないまま終わる。持ち方を名前にするのすごい迷惑だな……。
女好き打法でホームラン。最初は何言ってるか分からなかったけど、要するに『ドカベン』岩鬼の悪球打ちと似たノリか。さすがにボールならボールなほど打てるみたいな荒唐無稽さはないけど、得意不得意のボールが特殊で極端。それで「クラッチヒッター」ってどういう意味なんですか……とはなる。たぶん悪球打ちとかそういう感じだとは思うが。
と思ったら調べたら全然意味違うじゃねぇか(大一番に強い的なノリ)。いや、それで説明なしで読ませるのはかなり強引だと思うよ……。
センターカラー『弔面の夢刀』糸生
読切。これまた手塚賞準入選。準入選ばっかりだな。ケチ臭い。それはさておき、そんな作者、好きな漫画が幾花にいろ作品なので驚いた。いや、別にいいのだが。たしかに人を狂わせやすいタイプの作家だと思うし。とはいえ、予想外の名前が出てきてびっくりしちゃった。新連載始まるらしいですね。
本編。架空警察と、架空剣術道場師範殺し。そしてゾンビ。凝った設定と良い雰囲気で始まるので、序盤は結構ワクワクしたが、話が進むに連れて「いやこれよくある読切のやつだな」ってなるので不思議。とはいえ、がっつり警察感の強い組織の話だったのは間違いなく個性だと思います。警察のリアリティみたいなものは全然深掘りせず、結局は1人の超人が組織を無視して捜査を行い、まんまと成果をあげるので、それはいつもの感じだな。
面白いのは剣術の流派。守備と反撃に重きを置いた流派らしい。その師範が殺され、そいつがゾンビとなって戦うになる。『スターウォーズ』でいう「ソレス」みたいな設定にめっちゃワクワクしたんですが(構えもちょっと似てたね)、そのゾンビ、いきなり襲いかかってくるので笑ってしまった。話が違う! 敵は肉体にしか興味がなく、剣術を疎かにしたから主人公サイドに負ける、みたいな話だと良い感じで説教臭いと思ったんですが、特にそういうこともなく終わった。本来は実力で劣る娘が勝てる理屈としても筋が通るのでかなり面白そうだと思うんですが、彼女は傍観してるだけで終わってしまった。劇中で言い訳入れてたけど、ジャンプの読切はこういう構図が本当に多いよなぁ。あまり好きじゃないというか、普通に良くないと思うんだけど、こんだけ多いということはジャンプ編集部的にオススメってことなのかもしれない。悲しい。あんだけドラマ背負わせた人が何もせず、単なるつよつよ第三者がつよつよを発揮するだけで終わるのは絶対もったいないって。
「不要な正義感」これに関してはその通りだと思う。一応警察官なのにさ、私怨で「私が殺す」って駄々こねるのは違うでしょ。探偵的な部外者がやってきたなら分かるけど、組織運営として正しく派遣された上位の捜査官なわけで、あそこでゴネるのはマジで意味が分からなかった。あそこはドラマ要素が強まる場面だと思うんだけど、そこがピンとこないのでつらい。
んで、何が面白かったかと言えばやっぱチビが使うトンデモ剣術ですよ。理屈はシンプルだけど「それは無理だろ~!」ってニコニコしちゃうようなスタイルで超良かった。基本ムーブとしての「円」を決めゴマにするのも最高。急に面白くなってくるやん。……と思ったけど、アクションは意外と少なく、トドメの大技もバイブス重視で何やったか端から伝える気がないスタイルなので少し残念。かっこいいはかっこいいけど、高まった期待が宙ぶらりんになった印象は否めない。ひょっとしたらあのヘンテコ剣術はむしろ寄り道、つまみ食いみたいな扱いだったのかもしれませんね。それに過剰に惹かれてしまった悲劇。
良い話風にまとめてエンドなのだが、しっとりとした落ち着いた雰囲気で終わらせるのは良かったと思うけど、やっぱ主人公(娘の方)のドラマについては正直ピンとこないまま終わったな。よく感想で書いてると思うけど、仮に彼女がいなかったとしてもこの事件は何の問題もなく解決してたわけじゃん。それが引っかかるんだよな。被害者の家族が探偵的な人に依頼する、という形の方がまだ納得しやすいと思うが……そうなるとマジで超ありきたりなジャンプ読切だ。かといって警官設定が活きてたとも思えない。
終わり。面白そうの度合いだと抜群の良さがあったと思うが、それがうまく転がらずに別の軸で話がどんどん進んでそのまま終わってしまった印象。いろんな剣術が出てきて哲学をぶつけ合う話だったらもっと分かりやすく楽しかったと思うが、まぁそういう方向は目指してないんだろうな。それにしては円の剣術がオモシロ路線として魅力的すぎる。まぁ、「読切なんて雰囲気が良ければ十分じゃない?」と言われればその通りかもしれないし、その点ではかなり好きだったと思う。
『逃げ上手の若君』212話
直義が若と別れて戦って、負けて、死にそう。すごい勢いで死地に向かっていくのでちょっと面白かった。あんだけの軍勢が伏兵の一撃だけで崩壊するのはちょっと興味深いですね。意外と数で安心はできないんだなぁ。伏兵大事。ジャーンジャーン。
『カエデガミ』6話
シユウが取り戻したい部位。はらわたで、一緒に飯を食べたいらしいが、喰い殺されそうな不気味さがあって良い。普通にそんなことにはならない気がするが、申し訳程度の葛藤は描かれるかもしれん。
んで、虎。おねでもショタでもなかったので泣く。報酬予定の部位は手らしいので、取り戻したら「よしよし」でエンドだろうか。
虎のバトル。ゾンビ化で、ゾンビの首を踏み台にして高速移動してくる。「首を踏み台にしたら高速移動できる」の因果が分からないんですが、たぶん爆発するとかそういうノリだと思う。よく分からんが、ゲームっぽくて面白いと思う。
『アオのハコ』205話
千夏パイセンと夢佳。夢佳の見立てでは、高三と一人暮らし始めた大一のカップルでは大一の方が暇を持て余すことになるらしい。一応烏骨鶏不倫の不安を煽る目的の場面だと思うんだけど、正直そんなことよりも夢佳が「私が相手してやるよ」的なことを言い出さないかドキドキしてしまった。ずっとそれでいい。
烏骨鶏の人。バイトやってて、旅行であちこち行ってるらしい。高校にはいなかった人物像で、新たなライフステージに踏み出す千夏パイセンらしい出会いになっててなかなか面白そう。
京都駅の雛。あっさり大喜が登場して少し拍子抜けした。もう少しサスペンスを煽るかと思った……とここまで書いてて気づいたが、高校生が京都駅に取り残されても大した危機にはなりませんね。お金が全然なくてもそこまで大事にはならないと思う。たぶん修学旅行のしおり的なものに先生の連絡先書いてあるだろうから公衆電話でそこに電話したらはあとは良きに計らってくれると思う。そういう意味では間髪を入れずに大喜が登場したのは納得。
『エキデンブロス』5話
バテたフリ作戦。思ってたよりコスい駆け引きしてるので笑った。面白いのは間違いないが、拍子抜けする部分もある。まぁ、最初の小ネタ程度の扱いなんでしょうが。
前にもあったけど、無の表情に後ろにぴったり付けられる、という絵面のインパクトが良い。不気味であり、長距離の駆け引きが感じられる良い瞬間、漫画映えする1コマだと思う。
勝ってから親のことバラされる。先輩たち、これは良い判断だったと思う。まぁ結果が出せなくてビリだった場合とかは酷そうだが、先入観を与えずにとりあえず走りだけで判断させる。
『鵺の陰陽師』108話
朱雀戦開始。思いの外チームワークで戦ってるので良かった。こういうの本作珍しいよね。すごく良い。学郎がリーダーとして成長したのも伝わってくる。
まぁ、身も蓋もないことを言えば、カラスの位置換えがあまりにチートというか、便利すぎる気はする。極論、学郎と2人だけでもあの作戦は実行できた気もしてくる。
さておき、隠し球としてヨゾラが出てきて、武器を奪って一旦の大勝利。さすがにまだ勝負はつかないけど、あまりに大きい成果は得た、というバランスが良い。全然安心はできない戦力差だと思うけど、デバフとバフが極端すぎるので面白い。
嫁のキス。発光現象ありきで話が進行してるのがめちゃくちゃ面白い。先輩がキス予告でマウント取った、というのは正直「そうか?」となったけど。意味分かんないルールで話が進行してる感があり、そこが良い。
『ピングポング』4話
放置されてた妹。彼女を「守られるだけの存在」として扱うことにはかなり疑問があって、今回のとりあえずの結論はその問題の継続なんだけど、そこに「妹ナメんな」というのが加わってくるのが良い。兄のロマンに浸ってるけどそんなことねぇぞ、という釘が1本。
貸し切りの銭湯で次の試合。男女の壁を越えて会話は可能、という状況での試合。妹バレという別軸のハラハラがあるのが良いですね。銭湯にピンポン球持ち込めば再現可能、という特殊卓球も良い。真似したくなる(できねーよ)。
あとはアレか。相手は完全着衣状態なので、ポロリにも気を使って試合しないといけない、という不利もあるか。まぁ、ここは掘り下げることなく、タオルが腰に接着されてる可能性もありそうだが。
『ウィッチウォッチ』211話
カンシの体で遊ぼうの回。衝撃は吸収するが、体が戻らない。リアルに描きすぎると目も当てられないほどグロいと思うが、良い塩梅のキモさに留まってるのが良かった。石膏の型になるくだりとか超好きです。
んで、自殺しようとしてる人を気円斬で止めに行く。これはうまいオチというよりも「そうはならんやろ」的な違和感が勝ってしまった。ピザ生地になった方が屋上まで投げやすい、とはならんやろ。普通に丸めて投げた方がシンプルだったと思う。投げた先のことは知らんが、カンシが直撃すればキモい粘土状のカンシが彼を包み込むことになって自殺阻止はできたと思う。まぁ、普通にケイゴを投げればいい話ではある。
あと、こういう便利作劇イベントとして自殺を扱うのはどうかと思う。ギャグ一辺倒の作品ならまだいいけど。本作は違うわけじゃん。
『悪祓士のキヨシくん』54話
アカリちゃん、無策だったわけではなく、一応キヨシの助けになれるよう回復術を修得してたらしい。相棒としてできることを現実的な選択肢の中から選び出したって感じですごく良い話だと思う。こないだのシスターのエピソードが前フリとして機能してるので飲み込みやすいってのもある。あるが、(ほんのり恋愛的なニュアンスも感じなくはない)女性キャラにこういう回復役をやらせるのは陳腐だと思うよ。
大魔王、キヨシへの興味はなくなったはずなのに激しいジェラスに燃える。なぜなら、まだ好きだから……とアカリの参加がより話をこじらせてるのも絶望感あって良い。そのまま大魔王がキヨシへの愛を爆発させながらアカリを脅しまくるのも超良かった。アカリは大魔王の狂った様子を知らないので、これは怖すぎるw
『僕とロボコ』243話
ボンドの1人遊びが痛々しすぎて見てられない。あるあるなんだけど、直視するのはとてもつらい。中二未満の幼さ故の恥ずかしさがものすごくリアルで面白かった。かめはめ波がちゃんと出る、というストーリーラインが放置されたまま終わるのも何か面白い。やべぇ奴、という笑いではあるんだけど、暇を持て余した子供って多かれ少なかれこんな感じだと思う。ものすごくリアルだと思うし、逆説的に「ロボコが来てくれて本当に良かった」という結論にもなりますよね。ドラえもんはひみつ道具がなくてもドラえもんがいてくれるだけでのび太は超幸せ、という話。
『キルアオ』111話
十三(おじ)と校長。マウント取り合いながら仲良くやってて、それでいて校長が人殺すのを予防してるので面白い。たしかに、そこも気を付けなきゃいけないのか。校長が当たり前に人を殺すという問題に気づけてなかった。じゃあ先週の話も結構やばいわけだ。
んで、校長の「ここは任せて(略)」。息子かと思ったらクローンか。もしくはクローン的な何か。なるほどなぁ。完全に忘れてたけど、肉体改造とかやってたし、そもそも若返りの薬が存在する世界なんだからクローンくらいあってもおかしくないですね。ありそうな範疇の中で意外なネタが出てきたので非常に面白い。そのまんま鏡合わせにはしないけど、左右対称で2人を比べてるのもかっこいい。
十三は眼帯とのリターンマッチ。変なおじさんオチがお見事。ちゃんと前フリを入れる丁寧さで笑ってしまった。それを言いたかっただけだろ。厳密に言うと、十三の年齢だとそこまでドリフ直撃世代ではないと思うんだけど、まぁ最近の若者が想像するおじさん像ってそのくらい雑、と考えれば理にかなってるのかもしれん。
『灯火のオテル』12話
戦士のおっさんが殺されたがってると、格上っぽい四天王っぽい人がやってくる。定番ではあるが、ハラハラするし、面白いな。彼女がキレながら足蹴にしてるくだりで “この辺の英雄遠ざけるために陽動まで仕込んだのにさァ…!!” とご丁寧にフリを入れてるのも良い。読者への「覚えてる?」という目配せであり、元々覚えてた読者には死亡フラグのように響く魅力があったと思う。
戦力的にやばいと判断して迷わず人質作戦に移行したのはある程度正しかったと思うが、そのせいで怒りを買って逆効果、というオチも良い。互いに判断と行動が早く、それ故にギチギチに展開が詰め込まれた終盤だったと思う。
『NICE PRISON』14話
色仕掛けで男性を使役する能力なんだけど、そこにゾンビという要素が加わる。ちょっとだけ『カエデガミ』っぽくて面白い。ただ、あちらはすぐに個人のバトルに移行してしまったのに対し、本作はちゃんと使役能力の厄介さを扱ってるので良い。案外こっちの方が能力バトルとしての面白さはあると言えるかもしれない。そこで実際に行うのが地獄飲み会なので笑う。
テラが1人だけ女性なのでセクハラ要素が入ってくるのが地獄度高まってて最悪なんですが、正直 “オチンチンの話しようよ” の人はちょっとだけ面白そうだと思ってしまったぞ。酒の席でオチンチンの話、魅力的かもしれない……!!(それほど親しくない人が大勢いる状態だとさすがに無理だが)
ラストの危機。枷レディ(正式名称忘れた)のキスが効果上げなくて笑ったんですが、ページをめくると別の枷がやってくる、と繋がるので唸った。突然うまいので困る。
来週4コマがあるらしい。わざわざ予告することかとは思うんですが、4コマ好きなので嬉しい……。
巻末解放区!WEEKLY週ちゃん
7/30はクリストファー・ノーランの誕生日ということで、ノーラン映画特集。意外すぎる~!! ジャンプとの繋がり、『SAKAMOTO』の柱しかないのに。
そんなノーラン。「監督の名前だけで映画をヒットさせられる人」の最高峰だと思う。原作もなく、よく分からない設定の話でもノーランだったら観る! という人が多く、それで実際に大ヒットする。そうすると監督の発言力が増して次作がよりクソデカ予算の超大作になる、という勝ちのスパイラルがぶん回ってる状態。ついにアカデミー賞まで取っちゃったので、ある意味今が一番最強状態と言えるかもしれない。そんなアカデミー賞を取った、現状最新作『オッペンハイマー』の紹介がないのには笑ったが、まぁ題材的に仕方ないね……。ただ、そんな地味題材でもヒットしてしまうからすごい。週ちゃんの紹介だと監督賞とだけ書かれてるけど、作品賞も取ってるから余計にすごいよ。……これは週ちゃんの手落ちというより、監督賞は監督のもんだが、作品賞は監督個人のもんではない、という真面目すぎる線引きによるものだと思う。作品賞と監督賞を取り、映画も大ヒットした今がハリウッドで最も「勝ち」の状態にいる監督と考えていい。未だにハリウッド大作の監督の例としてスピルバーグを挙げるのはさすがに古いので気を付けような。ただし、ハリウッド最大のスターがトム・クルーズなのはあながち間違いでもない大丈夫だぞ(ハリウッドスターという概念そのものが消失しつつある)。
そんなノーラン作品。無難に『インセプション』を観るのがいいと思う。ヘンテコさと超大作さ、そして何より普通に面白いので。バランスが良いというか、広く誰にでもオススメできる類の作品。『鬼滅の刃 無限列車』編の参照作品としても有用だよ。
あとは『ダークナイト』もやっぱり面白いというか、未だに思春期に観たら10年くらいは余裕で狂わされるレベルでかっこいいと思う。一応バットマン映画の2作目だけど、特に繋がりの濃さを売りにする作品ではないのでオッケーだ。というか、1作目が期待ほどヒットしなかったので続編感の薄い2作目にせざるを得なかった……のに2作目『ダークナイト』がクソほど大ヒット&大絶賛。ノーランが常勝監督の仲間入り。勝ちのスパイラルは間違いなくここから始まったと言える。
目次
SF好き。オデッセイとインターステラー好き。ただマットデイモンの役がバグる。
(『キルアオ』)
藤巻先生もノーラン好きだぞー!! タイムリーすぎるので笑う。私はそこまでハマんなかったけど世間的には早くも古典レベルの人気の高まりを見せてるので『インターステラー』もオススメです。
ちなみに、ノーランの次回作は原題が『The Odyssey』で、主演はマット・デイモンなので藤巻先生の混乱はより深まることになります。藤巻先生が言ってる『オデッセイ』は宇宙の話で原題は『The Martian』(火星の人の意)。ノーランの『The Odyssey』はギリシャ神話を描く歴史大作で邦題は『オデュッセイア』に決まりました。回避!! ……というのが映画ファン(日本限定)鉄板の小話。
愛読者アンケート
読切についてと付録について。付録はジャンプ購入のきっかけにはならないが、『魔男』『カグラバチ』の応募者全員サービス(実質購入)は事前に知ってました。若手作品の中での最推し扱いなのだなぁ、などと感じていた。当然のことなのでブログに書くの省いてた。
総括
水曜深夜更新。頑張った。偉いぞ。
ベスト作品。全然思いつかない週なので困った。該当者ナシ、と私も言いたい。まぁ、『ピングポング』かな。初めて試合以外の話になって、それもちゃんと面白かったので、本作が頭一つ抜けて面白いという評価が一旦確定したような印象。
次点。ベストにするほどじゃないけど、という読切。あとは『ロボコ』と週ちゃん。
ベストコマ。『魔男』のデスカラスの涙目。ちょっと笑ってしまうくらいの即落ちだったわけですが、変に恥ずかしがったりひねったりせずに好感情を全開でお出ししてくるのが本作の良いところだと思う。そういう意味では直前のイチでも良かったんだけど、個人的にイチのアイドル性についてはああいう良い話よりも事前の野生児可愛いみたいな方向性のが好きなので、ベストコマは即落ちデスカラス。
最後にベストキャラ。『アオのハコ』の夢佳。千夏と付き合いそうなバイブスに溢れてて良かった。付き合っちゃえばいいと思う。
gohomeclub.hatenablog.com








