津田ハナヨという文字列、我ながら懐かしすぎて面白いです。
gohomeclub.hatenablog.com
第40話「受験合宿……のはず」
計14ページ。前半8ページが通常の漫画で、そのまま最後まで行くかと思ったら後半6ページが4コマ。過去の海回では4コマなしの回があったので今年はその再来となるかと思いきや、である。ファンを驚かせると同時に、前半は海で楽しみ、後半は元の目的である受験合宿の話になるので使い分けにしっかり意図が感じられる。楽しい非日常と、楽しいだけではない現実。奇をてらうだけではない、うまさを感じる構成ですね。
前半。海。水着です。本編で「あざといポーズ」を披露してくれたフユリですが、メタ的には本編でしっかり水着が描かれるのは今回が初ですね。例のポーズはそういう配慮の意味もあるボケだったのではなかろうか。
水着チェックという激キモ感想になるんですが、芦田パイセンは去年に続きボーダー。一瞬去年と同じかと思ったんですが、違った。細かいこだわりを感じる。
ハルル。過去の氏家作品で得た知識だと思うんですが、フリルだと胸の大きさをごまかせるらしいので、おそらく今回のハルルもそういう意図があったのでは……と勘ぐってしまう。すると、そんなフリルの無駄遣いをしてるアユム、という流れが発生することに。ただ、アユムの場合は逆の方向に胸の大きさをごまかしたかった、という意図がある可能性もありそう。お腹にかけてのくびれは見せないスタイルなので。とはいえ、さすがにガチガチガードだと漫画的につまらないので……という折衷案なのでは。明らかにデカく描いてると思うので、劇中で言及されないのが意外なんですが、現に水着を着用してる人(それも常識人)に対して巨乳イジリをするのはNG、という優しさもありそうですね。後にナンパの話が出てくるんですが、アユムの胸の話をしてしまったらナンパのエピソードでアユムが絡まないことにちょっとした違和感が生じてしまうと思うので、そことの兼ね合いもありそう。「水着回!」みたいなお約束をやるくせに、恐ろしいまで常識的というか、下品にならないラインを探ってるという感じですかね。下ネタと下品は別概念。星野源も似たようなことを言っていたと思うぞ(雑なネームドロップ)。
意外な登場としては、門脇先生。まさかの引率である。前話の内容的に、学校とは別の友人関係での旅行(合宿)だと思ったが、どうやら文芸部の活動扱いらしい。まぁ、メンツ的にはそうだが、とても意外。高校生では保護者足り得ない、という圧倒的なまでの常識的判断。そりゃそうかもだが……。
そんな大人の都合で登場した気もしてしまう門脇先生ですが、しっかり見せ場もあるので嬉しい。前回の予告で気になっていた「まさかのナンパ」、門脇先生であった。マジでまさか。意外すぎる。全国のファンの中でも予想的中した人数える程度しかいなさそう。ネット上には0人では。現実的には生徒たちがナンパされてもおかしくはないだろうに、そういうイヤな現実は徹底的に除去してくるストロングスタイルである。それに比べて『生徒会役員共』の横島先生は逆にナンパする方……という思いも馳せたくなる(アニメ)。というか、今回の門脇先生はあのアニメオリジナルに対するアンサーという可能性もなくはない?(たぶん気にしすぎ)
後半。まさかの4コマパート。屋内で受験合宿(をしようとする話も含む)。ただの勉強ではエピソードが弱すぎるのか、台風直撃&停電というのまでぶっ込んでくるので笑う。こういう状況で台風直撃となると延泊に繋がるイメージがあったんですが(『生徒会役員共』であったよね)、そういう話は全然出てこないのも特徴的なんじゃないかな。やっぱそこらへん、「中学生なので!」という鉄の意志による線引きが存在してる気がする。だとすると、本作が高校編になったらどう変わっていくのかが気になりますよね。続いてくれ~。
停電。まさかが続くが、カイがまさかのラッキースケベ。いや、彼の認知的には全然ラッキーではない、というのがやっぱり良い。前半の描写、特にセリフで言及されるわけではないが、描写によって言外に伝わってくるアユムのセクシー要素を、後半でこのように活用してくるとは。意外性があってめちゃくちゃ良い。そして徹底して見せない……を通り越した何があったのかも分からない。ここらへんの上品さが素敵である。謎の作風で大好き。
進路。これまたまさかだが、まぁそろそろ言及しないのにも限界があったという感じか。もしくは、やはり高校編に向けた布石というか、「ちゃんと高校のことも考えてますよ?」という読者への目配せでは。だとしたら嬉しい。
良いニュースと悪いニュースがある……という奴をするならば、良いニュースは高校編がマジでありそうな気がしてきた。悪いニュースは、カイ、ハルル、アユムの進路は何もなければ松才になりそう。桜才や英稜を期待してた長年のファンは残念でしたね。まぁ、先輩たちの出番が増える可能性が高いので良しとしましょ。ただし文芸部はない。少なくとも今は。
そして、カイたちよりも意味深に引っ張られたのがルイの進路。悩んでる風だが、既に結論は出てるようにも見える。普通に考えたらもっと上を目指す感じになると思うんですが、毎年同じクラスになるような作品なのでそこのリアリティを追求する作品ではない。……と思ってた。んですが、今回明確に悩んでる件と、その進路を引っ張ったので、これは松才ではないどこか、と考えるのが妥当ではないだろうか。そうなると再び桜才や英稜の期待が高まるところですが、優等生キャラの進路と言えばここは聖光女学院という可能性もあるぞ。
聖光女学院といえば、『生徒会役員共』の時代に出てきた柔道の強豪校「星恍女学院」が謎の存在……というか現実の聖光学院に配慮した表記を変えた説を疑ってしまう。長年放置されてる謎なので、その進展のためにもルイは星恍女学院に行って、「アイドルの如月カルナも通ってる(た)らしいよ」みたいな会話をしてほしい。そうすれば「聖光女学院=星恍女学院」が確定する。
ちなみに、聖光女学院には天野ミサキ、如月カルナが通ってる(た)。一方、星恍女学院には天才柔道少女として有名な津田ハナヨがいるぞ。氏家作品レアキャラクイズがあったら出てきそう。女子高生ながら世界大会にも出るほどの有名人なので、何気にトリプルブッキング級に使い勝手が良い存在と言えそう。
話は戻って、受験合宿エピローグ。結局遊ぶことになって終わるのだが、水族館に行くらしい。これは来月水族館編で確定ですね……となるのは『生徒会役員共』の頃の話。『八乙女×2』はリアルタイム進行なので、次話は9月の話になってしまうのである。悩ましいところだ。
ということで終わり。次回は「謎の写真で珍騒動」らしいです。マジで謎すぎる。
ルイの進路がマジで気になる回でしたね。松才以外だと出番が減りそうでアレですが、松才以外の学校の名前が出てくることにはワクワクしてしまう。
gohomeclub.hatenablog.com
![別冊少年マガジン 2025年9月号 [2025年8月8日発売] [雑誌] 別冊少年マガジン 2025年9月号 [2025年8月8日発売] [雑誌]](https://m.media-amazon.com/images/I/61C0xnxtjBL._SL500_.jpg)


