北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

『八乙女×2』41話の感想

八乙女×2 | 【第41話】夏の思い出と美容法 / マガポケ | 少年マガジン公式無料漫画アプリ

 ふと本作の初期を読んだんですが、マジでみんな幼いので感動しました。見比べるのオススメです。
gohomeclub.hatenablog.com

第41話「夏の思い出と美容法」

 前半が4コマで6ページ、後半がショートで同じく6ページ。いつものやつ。

 前半。1本目。ペン回しからのカイ母のドアバーン。オチがペン関係なくて面白いんですが、ペン回しという中学生らしい要素も良いですよね。私としては “動画見てマスターした” というところに時代が感じられて味わい深いというのもある。動画を見て練習する、という真面目さが最近の子ならではのおかしみだと思います。勉強の合間の暇潰しに対する姿勢が真摯。

 両八乙女による「スマホ使えない」二部作。学生だから買い物や食事で困るとかそういうトラブルにはならないし、人の多い空間かつ授業で忙しいのでスマホなくてもそれほど困らない環境なんだけど……というのが良い。
 困ってるカイに対して下ネタを振ったハルルですが、自分が同じ状況に陥ってしまう、というブーメランも良い。カイが仕返しとして言われた下ネタを返したりはしない、というのも優しいですね。あの最後の平和な感じ、絶妙なバランスだと思います。

 ハルルとルイの長髪に憧れるアユム。それに対するハルルの「髪伸ばす」の解釈で笑ったんですが、メカクレ状態のアユム、とても可愛いと思います。元を知ってるからこその良さなのかは判断が難しいですが、すごく良かった。
 アユムが的確にツッコめてるのに、ルイは話についてけてない、という温度差も面白かったですね。3人は仲良しだけど、合う話には違いがある。

 2ページまるっと使って文芸部による先月の合宿の振り返り。リアルタイム進行がコンセプトの本作だとイベントは一話の中で完結させる制限があるんですが、「写真をプリントしてみんなを振り返る」というイベントによって追加エピソードを描いてるのでうまい。今回振り返る写真はどれも前回描かれた内容とは違うものですよね。場面が飛び飛びになっても違和感がないし、本当にうまい手法だと思います。
 写真に何か映り込んでしまった、のを発見するアユム。気のせいからの、物理的に存在するオチに反転するので笑ってしまった。お化けじゃなければなんでもいい、というアユムの優先順位が狂ってしまってる感じも微笑ましい。てか、芦田パイセンの写真、尻の割れ目が出てて意外と過激というか、そんなとこ撮らんであげてよw

 門脇先生と佐久間先生。暑さの中の先生の日常、からの佐久間先生は非日常モード。2人の温度差が楽しいネタなんですが、同時に卒業へのカウントダウンが明確に描かれてるのも重要なポイントですよね。リアルタイム進行なことと相まって独特の味わいが生まれててすごく好き。

 武隈&芦田両パイセンの日常。突然松才高校の場面が出てくるので驚く。2人の友人がメガネをかけてるのも良いですね。再登場もあり得る……かもしれない。
 9月になって初めて出てくるのが意外だったんですが、ひょっとしたらこれも八乙女世代の卒業に向けたカウントダウンの一環かもしれないですね。おそらくルイ以外の3人が松才行くのはほぼ決まりだと思うので。

 後半。特にイベントではないが、本木家。おそらく受験勉強のために夜更かししてたアユムと、同じく受験勉強をしてたラン姉ちゃん。何気にランが “アユも受験勉強中?” と言ってるのが良いですね。たまにしか描かれないけど、ランの方にも人生がある感。
 夜に顔パック中の姉とエンカウントすると怖い、という話から「顔パック」で飛び出る下ネタ。まったく新しい角度の下ネタなのでたまげました。長年氏家作品ファンをしてても、「そんな下ネタもあったの!?」と驚いてしまう。すごすぎてちょっと感心してしまう。別にうまいとかそういうタイプのネタではないんだけど。
 ということで、スキンケア。夜勉は肌の大敵、という姉から妹への情報共有が良い。下ネタのない本木姉妹の日常という感じ。まぁ当然すぐに下ネタになるんですがw
 アユムの話題そらしが涙ぐましいのですが、そらされても負けないランも良い。世間体がないからか、妹のリアクションに甘えてるような雰囲気もありますね。妹が相手してくれるから全力でふざけられる、みたいな。ラン側の子供っぽい雰囲気が少しだけ感じられるのが今回めちゃくちゃ良かったです。単に姉妹の仲良しっぷりが眼福というのもある。
 エピローグとして、アユムの学校での日常。ルイがまた新しい美容法の情報を仕入れてくるが……というオチ。変顔ストレッチなんですが、ルイは36話で「顔ヨガ」と称して似たようなことやってるんですよね。好きなタイプの美容法に偏ってしまうということだろうか。もしくは金をかける美容法は中学生にふさわしくないので、みたいな配慮。


 終わり。来月は修学旅行だそうです。ビッグイベントなのに忘れてました。どこ行くのかしら。京都的な歴史を感じさせる都市が定番だと思うけど。
gohomeclub.hatenablog.com