北区の帰宅部の意訳

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『八乙女×2』44話の感想

八乙女×2 | 【第44話】体調管理をしっかりね / マガポケ | 少年マガジン公式無料漫画アプリ

 はい、こちらの記事も大変遅くなってしまいました。
gohomeclub.hatenablog.com

第44話「体調管理をしっかりね」

 前半の4コマが6ページ、後半のショートが6ページ。通常という感じ。

 前半。いきなりマスク着用のハルルでドキッとするが、予防のためであった。受験生らしい話。まぁよく考えたら風邪引いたのにカイの家に来るほどハルルは非常識ではないと思う……とか思ってたらまさにその内容が実現してしまうのだった。

 学校にて各人との風邪の話題。2-3ページとか、人が代わる代わる出てきてそれぞれと風邪の話を始めてるので面白い。統一感がすごい。ここまで画一的な導入のネタが並ぶことも珍しいと思うんですが、それだけ大きな関心事ってことなんでしょうね。同級生、先生、後輩とそれぞれ違った関係性の人と風邪の話をすることになるのも良い。
 中でも佐久間先生がぶっ飛んでるというか、もう何の躊躇もなく下ネタをぶっ込んでくるような人になってしまったのだなw なってしまったというか、ハルルたちとの関係も深くなったのでオープンになった、もしくは隠せなくなった、みたいな感じかな。

 文芸部では加湿。加湿器は花粉シーズンに導入されたものですね。むしろ冬に使う方が一般的だとは思います。
 からの首元を温めた方がいい。カイの “予防法たくさんあるな” の呆れリアクションで笑ってしまった。今月はここまでずっとその話題だったのでちょっとメタ的な印象も湧いてくる。どこまで気をつければいいのか分からなくて軽くノイローゼになる受験生の苦悩、みたいな悲哀も感じられる。
 そんなカイにマフラーを与える流れになるんですが、背景で勝手にそわそわしてるルイが微笑ましいし、ここぞとばかりにマフラーを貸そうとしてくれるフユリも良い。そんなカイ争奪戦に対するルイのツッコミもうまかったですね。湿度からの温度という流れが見事であり、8コマ漫画らしい対比だったと思います。

 入浴も風邪予防になる。これも花粉シーズンにもあった予防法ですね。花粉は風邪とほとんど同じ……。湿度はちょっとだけ理屈が違うけど。
 そんな風呂。どこから洗うか、という定番の話題だが、女子同士の会話をそのまま聞いちゃっていいのかとふと心配になるカイのオチで笑った。黒一点あるあるみたいな話で、今更だとは思うんですが、ここらへん思春期っぽくて可愛いです。思春期突入前からの付き合いがあるので気づきにくかったが……みたいな。
 そっから続く4コマのカイのアピールのネタもすごく良かったです。うまさで言ったら今月で一番だと思います。

 後半。ハルルがまさかの風邪ということで、カイがプリント届けに行く。カイ以外あり得ない人選である。そして、佐久間先生が先ほどに引き続き絶好調すぎるので笑う。マジでもうネジがバカになってしまったんだなw

 ということで、ハルル宅。病人のいる家に行くときはマスクくらいした方がいいぞ……と少し心配になったんですが、そこらへんの意識の低さはカイらしさなのかもしれませんね。あんだけ風邪予防の話聞いたけど、特に興味はなさそうだったし。
 家に入る前から人の気配のなさが強調され、ハルルとの対面は極力避ける方針なのが伝わってくる。この非日常感すごく良いですね。カイはそこまで重大なこととは思ってない風だけど、彼の認識はそうでも事実として日常は一変してしまっている、という説得力。

 スマホのメッセージでやりとりをして、絶対に顔を合わせないようにして部屋まで案内される。隔離の意味でしっかりしてる、と最初は思ったんですが、実際はハルルが人に見せられる顔をしてなかったから……と展開していく。ドア越しの会話でハルルが落ち込んでるのが伝わってくるんだけど、あくまでもドア越しで細かいニュアンスが伝わってないからで、実際はそんなことない的な反転があると思ったら、マジでハルルが泣いてるので驚いてしまった。それも泣いてる理由が「大事な時期に自分だけ勉強できてない」という至極全うなものだったのも意外。ハルルはそんなことで悩むようなキャラじゃなかったと思うが、本当に風邪でメンタルに来ちゃってるのでしょうね。ここらへん普通の子供っぽくて可愛い……というか可哀想。
 そんなハルルに気の利いたことは言えないが全力で寄り添う姿勢を示すカイ。偉いぞ。ただの怠惰にも見えてしまうが、本当に偉いと思う。照れとかなしに2人が直球のコミュニケーションをしててすごく良い場面ですね。ハルルがボケなくなると2人はこうなるのだな、と実感できる。

 そして、完全にドア越しのままフィニッシュと思われたが、最後の最後、部屋のドアと玄関のドアの距離を取った段階でついにハルル現る。良い話すぎるので普通に感動してしまった。ここで2人が交わす言葉がただの挨拶程度のものなのも良いですよね。もっと極端にラブコメっぽくしてもおかしくない場面だと思うんですが、そうはならない品の良さ。そして、この日カイはハルルの顔を見たのはあの最後のキレイな顔だけ、というのもすごく良い後味ですよね。
 てか、感染対策の徹底ぶりが印象的でもありましたね。受験生のリアルって感じだ。あと、ガチで落ち込んでるハルル的にはこれでカイに移してしまったらもうどうしようもなく落ちてしまうので、極端なまでに対策した、ということなのかもしれない。感染対策のドアがハルルの沈んだ心を閉じ込める壁になってて象徴的ですね。だから、そんなハルルが最後に顔を見せたというのが感動的。


 終わり。受験生の12月としては結構悪夢的な事件だったと思いますが、まぁ12月なだけマシですね。冬休み挟むので何となくそれでチャラになった感がある。たぶん。
 そして、来月は1月ということで、例の挨拶だ!(たぶん本作ではやらないと思うが)