北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2026年30号(紙版)の感想

 アレが帰ってくるとか、休載とか、人気作が終わりそうだったりといろいろ忙しいですね。『ヒトナー』も早めに終わるというか、最初から終わりと決めて連載してるんじゃないかと少し疑ってます。毎話異常に面白いので。

背表紙

 今週のラッキーアイテム。『ウィッチウォッチ』よりデニム。言ってることは普通だが、引用されてるコマではモイちゃんが100万円とか抜かしてて面白い。今週はなかなかセンスがあるというか、ウケの狙い方がスマートだと思う。

表紙

 新連載。巻頭カラーの方が先週に引き続きかなり渋めのデザインなので、この表紙イラストがかなり本作のイメージとしては分かりやすいというか、単行本1巻の表紙っぽい雰囲気がある。

読者プレゼント

 相撲。二大横綱ということで「豪華賞品あげの里VS大量グッズ送り海」。送り海なら読者がハガキを送る、とした方が分かりやすい気がするというか、どっちも同じことを言ってるので少し変な気がする。横綱2人分ネタ考えてるのは偉いと思いますが。

巻頭カラー『カノンマスター』町田麗弥

 町田先生の連載待ってた~、と思ったら面白いので安心しました。
 先の大戦の遺物である兵器が砂漠を闊歩するファンタジー。なるほど、この感じ。私が無知で分かりやすいジャンル名あるのかもしれませんが、この路線のファンタジー、たしかにありますね。ポストアポカリプスの中でも砂漠で、今の人間社会とは不釣り合いなメカが残されてて、みたいな。ゲームだと『ワンダと巨像』『風ノ旅ビト』あたりが分かりやすいか。明確なジャンル名あるなら教えて。劇中にもゲームっぽいノリあったので、たぶん映像作品よりはゲームがイメージの源泉なんじゃないかな。『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』の女装エリアもこのノリありますね。町田先生に間違いなくあるであろうメカ趣味とも合致しててすごく面白そう。
 主人公たちは疑似親子的な師弟。『魔男』もそうだし、近年の潮流なのかもしれない。師弟ではないが『カグラバチ』も少しその雰囲気ある。
 んで、本作は、弟子の方がちょっとどうかしてる実力の持ち主で、それを師匠が嘘で何とかコントロールしようとしてる話。面白いのはこの師匠、普通のレベルで考えれば英雄扱いされることに何の異論もない実力者という点。技の多彩さ、繊細さでは実際にまだ弟子に勝ってると思うので、「嘘師匠でごめんね」的な卑下を過剰にすることないと思う。が、まぁギャグ的なノリになってしまうのは分かるし、それ自体は楽しい。憧れの師匠を必死で演じる先に、彼自身その嘘に本当に近づいていってしまう、というドラマに感動がありますね。弟子を育てることで師匠も成長する物語、かなり好物なので本作も楽しみです。いや、この世にある師弟モノは大体師匠も成長すると思うので、単純に師弟モノが好きなのか。
 ギャグとシリアスのバランスがちょっとだけイビツな感じはあると思うけど、キャラ自体は魅力的だし、マジパートのバトルやドラマも普通にかっこいい。そこに弟子の正体、という初回のオチも良かったと思います。ギャグとして受け止めてたけど、そもそもおかしいという話だったのねw そして、そのオチ。師弟モノってだけでも好物なのに、そこに異種の要素が加わるのでちょっとおいしすぎるというか、私に都合が良すぎる。弟子の親代わりになることで、彼に人間を教える(人間にさせる)物語でもあるわけじゃないですか。好きな要素てんこ盛りで来たのでちょっとびっくりしてます。
 ということで終わり。めちゃくちゃ良かったのではないでしょうか。個人的に3作の中で一番好きだし、最近の新連載の中でも断トツ……は嘘か。さすがに『UNDER DOCTOR』初回のが面白いです。まぁその次くらいということで。
 すごい良かっただけに、冒頭の場面、よりによって人物紹介となるコマでフキダシのツノが間違えてるのが残念でした。 “滅像士バラト” のフキダシ。無駄に読みにくくて困惑したよ。もったいない。

『魔男のイチ』87話

 本能のみで、何の躊躇もなく人間殺しにいけるのはイカレすぎ。フヂミネの言い分はごもっともだし、ある意味で人間をやめた彼女らしい主張で面白かったんですが、読者としてイチの変人ぶりはお馴染みなので「別に人間相手だからって違いがないのは当然だよな……」とちょっと乗りづらいところがあった。とはいえ、自らの血を上から浴びせるような構図は主張と合致しつつ、絵面がえっちで良かったです。イチだとそれほどスケベな感じがしないので強い。
 あとはアレか。人間相手に殺しにいけるのは狂ってる、というのは魔女狩りをするマジキーパーたち全般にも当てはまりかねない話か。催眠能力で味方殺しをさせられてしまったエピソードもあったし。女と男の断絶というニュアンスも含まれてるのかもしれない。
 んで、回収されたフヂミネ。普通に折檻なので笑った。そこらへん放任主義なのかと思ったけど、ダメなのね。なので、フヂミネはしばらく大人しくして、代わりに外の幹部悪役がやってくるらしい。統率がとれてる割にいちいち「次の権利」とか言ってて若干よく分からないところはある。チームとして動くならもっと連携して計画立てたりすればいいのに、なぜか幹部に全部任せて順番制。漫画の話としては分かりやすいが、若干引っかかるところもある。
 一旦落ち着いた魔女協会では、新旧師匠による直接対決。やっぱコレが見たかったよな。放置されて残念だったので嬉しいです。ただ、最悪さんももうちょっと見たいw

『SAKAMOTO DAYS』264話

 スラーの中のタカムラ人格を処理したところで、スラー本体の脅威は変わらない……らしいのだが、本当にそうか? スラー自身は極端に強くなった話はなかったと思う一方で、坂本は明確に強くなった(デブが最強理論)のでちょっと飲み込みづらいところがある。取り込んだ人格が消えたとしても、その強さは少しずつスラー本人に染み込んでる、みたいな話だろうか。だとするとリオンで戦うこともできるわけで。
 坂本の基本形とも言えるボールペンで戦い始めるのがクライマックス感あって良かったし、未だに新しい使い方があるので感心したんですが、今週の白眉はサンダルのジェットコースターですね。スラーの蛇腹ソードにスリッパを高速で滑り込ませて……というやってることは無茶苦茶なのに絵面の説得力がすごくて納得せざるを得ない。これぞ本作の真骨頂ですわ。
 からの白馬の王子様もバカすぎて最高。またがるメリットが一つも分からないんですが、絵として強いのよ。

センターカラー『HAL FORMULA』2話

 メガネマネージャー出てきて嬉しい。てか、女性キャラに限らず、属性が多彩で楽しいですね。学生主人公では出しづらい部分だと思うので、これは本作の強みになるんじゃないかしら。渋めのおっちゃんエンジニアが当たり前のように出てくる感じとかとても良いと思う。
 んで、弟による未来予想図、というか計画。子供の夢物語だと思ったけど、実際にそれを目指して動き出す。子供の憧れる大人でいよう、という気持ちの推進力は今週の新連載と同じ構図ですね。
 レース。元レーサーが気にかけて現れるが、謎の「せまい」の一言を残して去っていく。クラッシュの巻き添えからの生還を果たし、ネジが外れてしまった者の感性を示すエピソードとして端的で素晴らしかったと思う。臨死体験によって超能力が身につく話、みたいなかっこよさ。たしかに、高速から一般道に降りた直後とか、30km/hが「徐行ですか?」みたいな感覚になったりするからね。案外人間の感覚はいい加減というか、あれだけ強烈な体験をしたら感覚がバグってしまうのも納得。超能力みたいでかっこいいが、同時に、それを単にかっこいいものとして受け取っていいのか少し不安にもなる。普通に考えて死ぬので。何%で死ぬという選択を何でもないレースでも毎回取り続けることになるので、その先はお察しというか……。まぁ、今後そういう話も出てくるんだろうけど。

『2年B組勇者デストロイヤーず』9話

 ヤクザの息子を助けつつデーモン退治。と思ったら初手で魔王が石化するので笑った。一番の事情通が真っ先に抜けるの怖すぎる……のにそれがギャグなのが良いですね。
 そしてデーモン退治。普段はあんだけセリフが多いのに、いざアクションが始まるとそこらへんのバトル漫画より全然言葉が少なく、アクションのみで場面を進行するのが良いですね。やっぱ空知先生のこういうとこ好きだわ。『銀魂』はね、アクションが良いんですよ。そこらへんのバトル漫画よりもレベルが高い。今回も、てっぽーだマンの意外な活躍から、2人の連携、共倒れで崖から落ちたと思ったら意外な助けが入って……というのが9割以上絵で、それでいてめちゃくちゃ分かりやすく展開される。能力の応酬的なことに頼らずに、これだけ密度の高いバトルシーンを用意できるんだから、この作家性は格別ですね。

『さむわんへるつ』38話

 ボウリング。例によってお題のためにデートする回。めちゃくちゃ普通というか、いつもの日常に戻るのでびっくりした。何か第2章始まる的な盛り上がりを見せてたのに、一気に「ごめんやっぱ何も進展してなかったわw」とすべてが元に戻る。この2人のだらだらした日常は見てるだけで楽しいので普通に満足ではあるんですが、日常が一変する的な煽りがあったのは何だったんだw
 ミメイくんの男友達。阪本と中谷。マユリカだったか~(初出じゃないならごめん)。オールナイトニッポンのラインで三四郎が最有力だと思ったのですが、外れた。ここらへんはやはりヤマノ先生の趣味だろうか。今後も楽しみなので、2人組の出番少なめネームドキャラ出してくださいw
 ボウリングのカップル割。カップル誤解というのはラブコメでは定番ですが、そこで平然とカップル割を利用するうなポテが良い。普通に考えたら、使った方が自然だし、別に店員も誤解するとかそういう話ではないと思う。ので、あそこで過剰に照れたりリアクションするミメイくんが悪いというか、過剰にあたふたするのは結構迷惑でもありますね。可愛いとはいえ、「意識してる方がキモい」というケースだと思う。
 からの不意のカップル扱いでご両人が反応に困る、というオチは笑った。全面的にカップル扱いギャグを投げかけた方が悪い、というバランスも含めて微笑ましい。

『アニマルシグナル』3話

 生徒会長登場。ツバサが普通に有能なので目をかけられる。ココネ視点でちょっとしたNTR的な話。なんだけど、この生徒会長が普通に良い奴で、正当な評価としてツバサを重用し、次第に仲良くなっていくので笑った。ああいうキャラがああいう登場をして普通に良い人で好感度がんがん貯めていくパターンってあるんだw
 なので、ココネが勝手にNTRマインドくすぶらせてるのがかなり違和感というか、被害者ヅラしてないで普通に会長を見習え。よくNTR作品の主人公が「何もしないでずっとウジウジしてる」とか「そもそも付き合ってないのでNTRですらない(BSS)」とか言われることありますけど、それが今週のココネには当てはまってしまうな。内向的なツバサにあれだけ喋らせてる会長がマジすごいのであって、それに「私はもっとお喋りな心の声が聞こえる」と優位性を感じるのは何もかもが間違ってる。ストーカーと同じだぞ。そういう反省をする話ならいいんだけど、安易にツンデレムーブをするだけで終わるので正直かなり不安になる。作品に対して。
 会長の正体。クマノミなので、組織のトップになると男から女に転換する。あまりにおいしいイベントだと思うんだけど、クマノミの理屈から言うと一度やったらそれで終わりだよね。拡張としていつでも男女スイッチできる、とかになればいいんだけど。たぶん会長は今後も出番あるだろうし。
 ちなみに、会長。初回の巻頭カラーの扉にも映ってまして、そこでは男です。カラーだとよりクマノミっぽい特徴を捉えたデザインになってて秀逸なんですが、ひょっとしたら初回の時点で「この男……クマノミだとしたら女になるのでは?」と予想できた読者もいるかもしれませんね。羨ましいです。
 会長。最後まで一貫して気持ちのいいキャラですごく良かったです。クマノミのギミックを除いて考えても普通に良いキャラだったと思う。上の立場の人間で、ああいうタイプのキャラってかなり珍しいですよね。根明で、裏表がなくて、感情表現もはっきりした理想の上司だったと思います。そのまま仲良くなって銭湯行ったら浴室内で女人化、みたいな『らんま1/2』回やってほしい。

 動物コラム。雄性先熟。厳密には男から女になるのではなく、男女どちらでもない有象無象の中で、トップが女、No.2が男になるものらしいです。他はどちらでもない子供のまま。ノンバイナリーが存在したのか。面白すぎる。『ファインディングニモ』を観る目が変わりそうです。ニモはどちらでもない状態(のはず)。

『あかね噺』211話

 ショタ改作死神の真骨頂、というか真意。親の話から師匠への話へとスイッチするのが見事ですね。どこまでも自分語りに徹した死神。あかねのターンで通常の内容をさらってるからこそ、改作による自分語りがより鮮明となるのでめちゃくちゃ面白い。
 それまで一剣の親目線が多かったのが、ラストでようやく一生登場。超私的なラブレターを目にしても芸にしか興味がないのが彼らしいですが、落語による自分語りも芸の一種なのですべてを無視してるというわけでもないのでしょう。まぁ、「評価以外に言うことはないの?」とかそういう話になるんですがw

『ロクのおかしな家』11話

 幸子さん再び。通常の根暗モードでも2人が並んでると十分「デケェ女」的な迫力があるんですが、学校に入ると伸びをしてさらにデカくなる。あの伸び良かったですね。通常時が猫背とかそういうことなんでしょう。解放として象徴的な行為でありつつ、理にもかなってて、2人のキャラクターの対比としても分かりやすい。
 容赦なく質問責めにするが、 “つまんない!” 。情報戦的な緊張感からのしょうもないオタクの生態が顔を出すので笑う。ギャグとして楽しい場面ではあるんですが、同時に「人を知るにはまず自己開示」という本作が一貫して語ってることがここでも繰り返されてるんですよね。本当に同じテーマを徹底してるというか、ロクは同じ過ちを犯しすぎであるw(今回は仕方ないと思うけど)
 学校の幸子さんが本領発揮。学校の七不思議を領域展開してしまう。本作史上最も絵面が派手な回になってて楽しいんですが、その「走る人体模型」からサッカーワールドカップに移行するので笑う。ここで時事ネタかよ。「空間感どうなってんだよ」と言いたくもなりますが、やっぱこれ領域展開ですね。
 大のサッカーファンだったロクが暴走気味に大興奮。その様に幸子さんが満足して心を開く。出た、自己開示。自己開示によってコミュニケーションが進行した。本当に驚くほどに丁寧に同じテーマを繰り返してる。そして、今回は自己開示が暴走気味なので、せっかく幸子さんが心を開いて大事なことを言ってくれたのに聞き逃す。ここでロクと読者に情報のギャップが生じるのか。まぁ、楽しいので先延ばしされるのは逆にありがたいのかもしれない。
  “つまんない!” で始まった2人の交流ですが、ロクのオタク語りによって “期待” “してるから” のご満悦に至る。パンチ(イメージ)からのハイタッチというのも含め、本当に良くできてると思う。あんだけギャグやりながら良い話になり、そのギャグと良い話が有機的に結びついて渾然一体。

センターカラー『しのびごと』86話

 会議のエピローグかつ、長編の総括。大人が2人がかりで子供(ヨダカ)をケアする話になっててすごく良かった。
 んで、久々のアオイさん。マジで久々で、正直ちょっと久々すぎて問題があるくらいだと思うんだけど、その満を持して感として「エントランス周辺が慌ただしい」という予兆演出が入るのは良かった。さすがに久々すぎて誕生日の件とか忘れてたし、思い出したとてどうでもいい印象になってしまうけど。

『カグラバチ』125話

 先週の終わり方があまりに劇的で、長期休載に入るタイミングとして完璧だったため、今週から休載だと誤解してしまったが、来週からだった。しかし、今週の終わり方もかなりかっこよくて区切りとして良かったと思う。まぁ、寿司職人のオモシロが同時に目立ってしまうが。
 火を見つめることで目が焼け、修復することで強い目になる。単に生まれ持った特別な目なのではなく、そこにワンロジック挟まるのが良いね。ただ、そうなるとチヒロが同じ目を持つには父親と同じくらい火を見つめないといけない(刀を打たないといけない)。さすがに時間的に無理がある気がする。細かいタイムスパンを把握してないけど、検証したら案外説得力あったりするのだろうか。
 ということで、次号から休載。再開は「8月頃」。まだはっきり決まってないのが意外だった。何か雰囲気的に『HUNTER×HUNTER』が終わる頃に再開するイメージだったけど、さすがに『HUNTER×HUNTER』もうちょっとやるか。また単行本1冊分だろうし。

『ウィッチウォッチ』252話

 カードゲーム、決着。意志疎通のトリックがシンプルなのは良かったし、そこから再びミハルの能力との対比として決着させるのもキレイだったと思う。
 思うが、それはさておき、このカードゲームの内容がすべて「ゲームマスターさんをどう騙すか」にのみ注力してるので少しどうかと思う。というより、ゲーマスさんが何度も何度も、あの手この手で騙されてるのでものすごいヘッポコに思えてくるので良くない。ゴネ得感がすごいんだよな。強気で屁理屈投げたら熟考した後、大体飲み込んでくれる。頼み込んだらやらせてくれる系のエロ漫画か。
 というか、無からゲーマスさんが出現させたカードを直接いじくるイカサマなのに、それをゲーマスさんが気づかないってのはかなりの賭けだよな。ゲーマスさんがポンコツだから成立した作戦だと思う。これが『HUNTER×HUNTER』の念の理屈だったら十中八九バレる。
 とはいえ、4人がそれぞれ4種の魔法をぶつけ合って決着する話で、その戦いを通じて相互理解に至ることになるのでなかなか感動的だったとも思います。ゲーマスさんが変に人間臭いのがノイズなだけで。

『僕とロボコ』286話

 料理教室とライブベアラー。『トリコ』ネタは無限に面白い。なんでこんなに面白いのか。なんで飽きないのかが不思議。ちゃんと中年女性に見えるのとか本当に面白い。
 ギャグの内容に関しては、初期のモツオとガチゴリラの2人の「嫌な奴に見えて実は普通に良い奴」という内容とまったく同じなのでそれほど新鮮さも意外性もないんだけど、それをやってるのがライブベアラーというだけで面白い……。

『アオのハコ』247話

 回想する形でインターハイ編が始まる可能性……なんてなかった。普通にすべて終わってた。悲しい、というかやっぱ話の構成がイビツだと思うんだ。絶対インターハイがクライマックスになると思って読むじゃん。試合が終盤になって「まさかこの試合を最後にするつもりなのか!?」と驚くことになるので悪手だったと思う。まぁこれは私の察しが悪いだけなのかもしれませんが。
 それはさておき、髪を短くした千夏パイセンが驚くほど可愛い。冗談みたいにイメージビデオみたいなポージングを連発するのでちょっと面白いのだが、先週までのスポーツ回との落差として意図的なんだと思う。
 大喜と遊佐兄の間に漂う男同士の友情に嫉妬、という視点も良かった。あれ意図的に描いてないんだったら三浦先生逆に天才だと思う。意図的なので良かった。
 しばしの別れとなるので、その前の思い出作りなのは明白ですが、最終ページにちょっとだけ言及するだけで、それ以外では一切言葉に出さないのも良かった。本人たちも必死に今を楽しんでるというか、現実逃避してたんだと思う。まぁ、留学してる間に遊佐くんとの関係が深くならないといいですね……という奥行きは感じる。2人が練習試合してるところをビデオに撮って千夏パイセンに送るといいんじゃないかな。

センターカラー『鵺の陰陽師』150話

 幻妖を首ちょんぱして、それを餌に有象無象を集めてレベルアップする。ゲームみたいな思考だが、「家の外で戦う息子」と「家の中から心配する父」という構図がとても美しかった。やっぱ本作の真面目パートには侮れないものがある。というか、シンプルに漫画としてのレベルが高いと思う。家の中でしか存在できない父という設定を踏まえた象徴的なシーン、見事でした。
 父と家の話が感動的だっただけに、「妹の話題少なすぎない!?」とか気になったりはした。今の学郎の物語としては脇道だから仕方ないというのも分かるけど。

『夏と蛍籠』10話

 おおっ、初回(及び同内容の読切)を陰から見てた凡人の話だ。めちゃくちゃ面白い。というか、やっぱあの読切の物語があまりに良く出来てるので、それを別角度から描くことでまだまだおいしくなるんでしょうね。そして、その増えた角度というのが、連載化によって増えた新しいキャラクター、というのが良い。見事な増築だと思います。
 そんな凡人のドラマ。出発点が明確に異性への恋心だったのも良い。そこまで深いものではないものの、失恋から始まる物語。好きな子をバスケで取られ、その子に振り向いてもらおうとそいつとバスケ対決してるうちに仲良くなってしまう……と思ったら今度はそいつが自分以上のパートナーを見つけていた。寝取られからの寝取られなのですごい。脳味噌が修復不可能なまでに破壊されてしまうぞ。
 そんな寝取られの話に、嘘の要素も混じってくる。凡人が入り込むことのできない天才の世界として「火花」が語られ、ケーキはそれが見れないと嘘をつく。ケーキの自己評価の低い嘘は本当にクソ……という負のスパイラルが発生してて非常においしい。面白すぎる。
 そして、いろいろな問題が爆発してしまった中学の一件。天才しか知り得ない世界の嘘をつくことでケーキに遠慮のない本気を出させるが、悲劇的な敗北。ある程度成果をあげたはずだが、ケーキはパスミスにのみ気を取られて心に傷を抱え、自己評価をさらに誤ったまま閉じこもることになって別離。ひえ~、最悪の話すぎて大好き。
 ドロドロの失敗談が面白すぎるので、ちょっと解決パートがコンパクトすぎる気もしたんですが、そもそも今回漫画として描かれた回想パートがすべて彼による自分語りなので(実際に全部伝えたわけではないと思うが)、素直な気持ちを吐露することで2人の誤解は解ける、というのは大変理にかなった話だとも思う。結局のところは嘘と自己評価という2つの偽りが問題だったので、それをオープンにすることで問題は解消し、晴れて仲直り。ロジカルかつ良い話だ~。

『悪祓士のキヨシくん』97話

 みんなで就任式へ。やっぱネハンくんがいるとノリが明るくて良い。日常のノリがあるパートでは彼がいるだけで魅力が何割か増しになってると思う。
 就任式だが、話の中心は一つ前の最年少記録である聖槍。神出鬼没な彼が就任式に現れ、直接キヨシを査定する。緊張してメンチ切った返答してしまうキヨシが面白すぎるというか、本作の初期(初回)のノリが思い出されてちょっと嬉しい。あのギャップギャグ、シンプルながら楽しいですね。
 そんな聖槍チェック。実績については疑いようがないので認めてくれるのは良かった。ここで突っかかられるとさすがに無理があるというか、理屈のない嫌な奴に思えてしまう。んで、問題はキヨシから漏れる悪魔のニオイ。なるほど、就任エピソードの直前に魔界編を挟んだのはこのためか。ちょっと魔界が長すぎてバランス悪いと思ってたけど、就任に向けた完璧な根拠が、同時に就任を妨げる根拠になってしまう。そして、それはキヨシの精神的な支柱でもあるので、隠したりごまかしたりはせずに、初手でフルオープン。良い奴感としても大事だけど、問題解決に向けた最短距離な感じも面白いですね。事態はハデにこじれるけど、回り道は一切しないので、明快でもある。

『ひまてん!』95話

 家内さんからの告白。への告白か? まぁどっちでもいいんだけど、殿一の言い分が完全に結婚生活を想定してるので重すぎるw 正直イヤすぎるんだけど、家内さんも殿一がそういう人なことは理解してるので一応成立はしてるのか。
 そんな家内さん。モロ結婚なこと言われるが、その返事として “一生好きだよ” を持ってきたのはうまい。高校生の幼稚な愛の言葉だが、ちゃんと殿一の言い分とも合致してる。これはなかなか見事なアンサーだったと思う。まぁそれはそれとして、「一生一緒にいてくれや」だ……。
 そんな感動的な告白の成就、からのキスを友人たちに目撃される。イヤすぎる。というか、仮に覗いてたとしても無節操にあのタイミングで飛び出してくるデリカシーのなさが結構きついw 飛び出すつもりでいたけど、キスまでしちゃったので飛び出しづらい……みたいな2人の様子をギャグっぽく描けば、そのまま2人のラブコメにも繋げられただろうに。マジであそこで祝福されてもイヤさがすべてを上回ってしまう気がする。
 そしてすぐに学校中に噂が広まってしまうのもイヤすぎるw 殿一と家内さんのカップルだったら、即噂になるような要素ないと思うんだけど、どういう経緯で情報が漏れたのだろうか。
 そんなこんなで、次号センターカラー。お、終わる……。これは終わる。ベタなラブコメしつつもなぜか仕事し続ける変なバランスが本作の良さだと思ってたので、最終回でも仕事についてのあれこれを展開してほしい。仕事が終わって恋愛が始まる、みたいな線は一番イヤだけど、さすがにそこまで極端なことはしないと思う。

『回撃のキナト』20話

 蠱毒のパワーはすばらしいぞ、という革命。触手が出てくるので「またエロに走るんですか?」とか冷ややかな気持ちでいたけど、普通にめちゃくちゃ面白かった。
 モブマジョを整体で無力化したキナトの元に、両腕が奇形化したマジョが現れる。この腕のデザインだけで敵だと分かるのがサスペンスとしてうまいんですが、その腕を見たキナトが “凝ってるどころの” “騒ぎじゃないッッ” 。面白すぎる。シリアスな危機と、キナトのキャラ、そして彼の文字通り緊張感のない能力が合致した素晴らしい展開。正直マジでめちゃくちゃ面白いです。最近キナトが普通に強くなってしまったので少し寂しいところがあったんだけど、まだまだ整体の設定で遊んでて最高だし、それを踏まえた話運びがうまいぜ。
 そこにジエン。シンプル暴力で事態の解決を図れる大人なわけですが、状況が複雑化し、さらにキナトはよく情報を整理できておらず、優先順位もハッキリしてない。そんなキナトに優先順位を示し、定番の「ここは俺に任せて先に行け」。蠱毒をメタる可能性を提示してからあのボス戦へのショートカット。これまた良い流れ。また蠱毒の治療は実践してない状態で、ボス戦。解毒薬とかではないので、瞬時に蠱毒を無効化できるわけではないのだろう、と何となく察しがついてる状態なのもちょうどいいバランスだと思います。バトルの中でどこまで通用するのかが分からないハラハラも残りつつ、おそらくこの状況では唯一のメタ能力を持つ希望というのも感じられる。

『UNDER DOCTOR』21話

 ハイジを名乗る偽医者との壮絶な戦いが始まる……と思ったら瞬殺なので一気に人情エピソードへと変容するので笑った。そっちかい。とはいえ、ノリノリで名乗りをこなすチワは可愛いし、猟犬扱いのシュリは活躍するので冒頭のサクサク展開だけでも十分すぎるほど面白かった。
 んで、本題は偽医者の人情噺。強敵ではなく、『ディアドクター』とか『ブラックジャック』の古和医院的な話だったか。たしかに、『ブラックジャック』の中でも人気キャラだと思うので、露骨に『ブラックジャック』のモチーフをなぞる本作だったらそりゃこっち路線になるか。
 シュリ。やっぱシュリがいることで強敵との対決というよりは、医者としてはどうあるべきなのか、的な道徳のお勉強感が出ますね。分かりやすく前面に出てくる場面は冒頭のアクションだけだったけど、 “…良くないよな?” と早速善悪の判断が怪しくなってくるくだりとか地味に重要だったと思います。悪いことだし、シンプルに超危険な吊り橋を渡り続けてるんだけど、彼の人柄と慕われてる様子を見ると断罪する気持ちが削がれる。チワは削がれないけど、肝心のハイジがいつの間にか懐柔されてるので笑う。
 めちゃくちゃ『ブラックジャック』なんだけど、嘘、村のお嬢様と幼馴染というのは『ONE PIECE』のウソップ感もありますね。だとすると、シャーリー嬢は嘘を見抜いた上で付き合ってた、と最後に明かされるパターンもあり得るのかな。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 第8回プレゼントページアワード。今年も久保先生がめちゃくちゃしっかりコメントくれてるので笑う。8年も関係が続くとはw
 久保先生はノータッチですが、個人的に気になっていた謎の馬グラビアの裏話が聞けたのが良かった。突然リアルな実写馬が出てきて驚いてたんですが、マジで牧場行って撮影してきたらしい。偉すぎるよ……。そんな馬グラビアを担当した神谷編集が見事大賞を取っていたので、やっぱリアル馬撮影をするような人は気合いが違いますね。

次号予告

 『キヨシくん』が2周年で表紙巻頭。本編も盛り上がってて大変良いと思います。
 そして、『HUNTER×HUNTER』が久々の連載再開……というのはダウト。読者的にはどうでもいいことですが、厳密には「連載再開」ではない。今の『HUNTER×HUNTER』が掲載されてない状態は「休載」という扱いではないので。ややこしいけど、わざわざステートメントを出してまで発表した変更。なので、来週からの『HUNTER×HUNTER』は「最新話掲載」となります。なんじゃそら。
 とここで一度説明しておいたので、来週以降「再開」とか「休載」とか言っても気にしないでね。マジで以前の「休載」状態と今の状態、読者的には何一つ変わってないので。変わらないのに体裁だけ変えることを編集部は選択したんや。
 そして、『ひまてん』が「クライマックスセンターカラー」。オリジナルグッズのプレゼント企画も行うらしい。これは終わるでぇ。カラーで終わるなら何よりである。まぁ、もうちょっと続いてたら周年で表紙もあり得たんだろうけど。
 予告ページには書いてないけど、『カグラバチ』の休載が来週からですね。と、終わったり始まったり休んだり最新話掲載が始まったりと忙しい昨今のジャンプですが、変動的なのは若い作品が長生きするという意味では吉兆と言えるかもしれません。ちょい前の新連載か、今期の新連載か、次の新連載あたり、のらりくらりと連載が続いて人気が安定するといいですね。

目次

 「ジャンプ作家の大好物」。篠原先生の音楽の大好物。フィッシュマンズの「LONG SEASON」。まったく知らんけど、youtubeの人だっけ。前に『ONE PIECE』関連の仕事をしてた気がする……と思ったら全然違った。普通にベテランバンドや。申し訳ねぇ。

これが載る頃果たして日本代表W杯どうなってるか…原稿と応援両立させます!
(『ロクのおかしな家』)

W杯が楽しみで仕方ない!この目次コメの頃にはどうなっているのだろうか。
(『悪祓士のキヨシくん』)

 サッカー好きがワールドカップに言及するのは分かるけど、アプローチが同じすぎるので笑ってしまった。連載作家がワールドカップを楽しみにするとこういう心境に収束してしまうのだろうか。

愛読者アンケート

 新連載についてと、一月に趣味に使える金額はどのくらいか。月によるとしか……。安定して使うのは動画サブスクと、映画。月だと大体6kかな。あとは漫画雑誌で3kくらい。これがほぼ毎月インフラ代のように使われて、他は予定によってそれぞれプラスされる、という感じ。そりゃ生きてりゃいろいろお金は使うけど、いざ趣味と言われるとどこまで計上するべきなのか難しいですね。選択肢に貯金とかあったけど、趣味の意識で貯金する人って相当珍しくない? 財テクとかそういうのならまだ分かるけど。

総括

 土曜深夜更新。遅い。遅いけど、来週は頑張ります。ただ、今考えてる予定としては、再来週はまた遅くなります。計画的に遅くなる。土曜がギリギリだと思うので、そこまでには何とか終わるように頑張りたい。再来週ね。

 今週のベスト作品。まぁ普通に新連載『カノンマスター』かな。すごく好きな要素が詰め込まれてたので嬉しい。
 次点は『ロボコ』と『蛍籠』。

 ベストコマ。『回撃』の “凝ってるどころの” “騒ぎじゃないッッ” 。コマとして良かったわけではないんですが、話の展開として今週一番面白かった瞬間最高風速。

 ベストキャラ。『アニマルシグナル』より海堂アオイ。あの手の生徒会長キャラが普通に有能で好人物であることってあるんだ……と驚きでした。キャラとしては良かったけど、彼(彼女)に対して勝手な被害者意識を燃やすココネの扱いは作品として少しどうかと思う。いや、そういうみっともない言動として描くなら分かるけど、そんな雰囲気もないから不安になる。
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