ラリったままで3時間
マーティン スコセッシの映画そんなに知らない映画偏差値の低いワタクシですけど、観てきました。それでもレオナルド ディカプリオとの作品は全部観てるか。その中だと『ディパーテッド』『シャッターアイランド』が好きかなぁ。
- あらすじ
- マコノヒー「んーんーんー」
- ディカプリオ「どんどん」
本作は3時間もあるんですね。正確には179分だったか。超長いです。集中力には定評がないので不安でした。
んで、観てみたら。とにかく3時間ずーっとテンション高かったですね。飽きませんでしたよ。とにかくずーっとラリってる。数秒で莫大な金額を稼いだら、後はずーっとセックスしてる、ドラッグやってる。いや、稼いでる最中にもドラッグはやってますけどw
絵的にショッキングというか、インパクトの強い絵面がよく出てくるので、そういう意味でも飽きなかったですね。喜怒哀楽のすべてがテンション高いというか。ダウナーなドラッグやってもすぐにアッパーなドラッグで上書きしちゃいますし。
そんな物語で、映像もそんな感じ(ラリったような)なので、ドラッグの疑似体験をするような映画でしたね。3時間ラリった気分になれて、後遺症はナシ! 健全!!
まぁ、ただ、映画を見終わった後はものすごく疲れるんですよね。観ながら無理矢理テンション上げさせられてたみたいなもんなので。「体重い‥‥」なんて思いながら外に出ると劇場外の照明がすごい眩しかったのを覚えています。ドラッグのやりすぎで神経が過敏になってる!!(違います)
本作の主人公はとにかくテンション高いんですが、主人公を欲望の世界に誘うマシュー マコノヒーは意外とテンション高くない。ドラッグやる時も食前の胃腸薬を飲むかの如く自然にキメる。まぁ、奇行とも思える歌が始まるんですがw
そんなマコノヒー。最小で最高の役だったと思うんですよ。冒頭、クライマックス、そしてエンディング。そのすべてに顔を出しますからね。主に「んーんー(どんどん)」。本作を見終わってディカプリオとマコノヒー、どっちのが印象に残ったかというと‥‥って話ですよ。出番の時間とはまったく比例しないですよね。
アカデミー賞で助演男優賞でノミネートされてるのはマコノヒーではなく、ジョナ ヒル。天才主人公をサポートする影の天才、という役は『マネーボール』を連想しますが、全然違うキャラクターでしたね。これまたテンションが高い。そして、主人公とは別の次元で下品。突然のオナニー、オシッコ、そして人間ポンプといろいろ充実してます。ただ、チンコにボカシがかかったのは残念でした。
人に頼み事してるのに超偉そうで、挑発を繰り返し、手を出されるとすぐに負ける。ここらへんのクズっぷりがサイコーでしたよ。
観るまで知らなかったんですけど、本作にはジャン デュジャルダンも出てくるんですね。スイスの銀行マン役で。胡散臭い雰囲気がプンプンで相変わらずスケベそうな笑み浮かべてたのが印象的でした。
まぁ、『アーティスト』しか観たことないんですけどね。喋ってる!って思ってしまった。強いフランス訛りがあのキャラの胡散臭さを引き立ててたと思います(失礼)。
本作は非合法な手段で巨万の富を築き、司法取引により大した罰も受けず、現在も元気にやってる実在の人物を描くブラックコメディーだと思うんですけど、一番笑いが止まらなかったのは「レモン」のシーンです。
「レモン」という超レアなドラッグを入手したので、ワクワクしながら相棒と2人でドラッグ決めるんですけど、ここでのワクワクっぷりがおかしいんですよ。やってることはドラッグなんだけど、なんか河原でエロ本拾った中学生みたいな感じで。
んで、待ちに待ったドラッグをいざやってみたら全然効かなくて、「あれっ 期限切れじゃね?」「そんなことねぇよ 飲み足りないんだよ」っつってガンガン増量してったら時間差でドカン。完全にコントですよね。打ち上げ花火やろうと火を付けたけど、花火が出なくて確認しようとのぞき込んだ瞬間が花火がドン、ってのとあまり大差ないというか。
ものすごい下らなくて笑ったんですが、極めつけはポパイのアレですよね。あまりにバカすぎて酸欠になるかと思いました。あれはずるい。
そんな心底下らないバカシーンなんだけど、主人公が電話線に絡まる描写が皮肉になってたりするのもうまい‥‥まぁ、、印象としてはポパイが強すぎたんですけどねw
ということで、とにかく楽しい映画でした。マコノヒーの鼻歌とか、「このペンを売ってみろ」とか、この映画を知ってる人同士でマネしたくなる感じとかサイコーですよ。ケツからクスリ吸ったりするシーンも目新しくて大好きでしたね。
80点。
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