北区の帰宅部

映画の感想を書きます(嘘&希望)

映画『ゲゲゲの女房』の感想

 ヒューマントラストシネマ有楽町にて映画『ゲゲゲの女房』を鑑賞。イトシアの上にあるから映画前に飯が喰いやすくてイイ。しかもコンビニも近い。

 2010年流行語大賞「ゲゲゲの〜」。NHK版はスルーしてたんで、映画観ました。
 てか、NHK版は正直興味ゼロでした。「ケッ 美男美女の夫婦物語なんて観てなにが楽しいんだか」程度の認識。別に水木しげるについてもあまり知らないし。水木しげるを知らなくてもさ、なんとなく顔は見たことあるよ。今のだけど。向井なんちゃらさんですかねぇ? いくらなんでもやりすぎじゃね? それと、松下奈緒は昔の人っぽくないよねぇ。と、流行りものに難癖をつけたがるのがワタクシの悪い癖。
 まぁ、ともかく、NHK版よりは映画の宮藤官九郎吹石一恵のがハマってると思いますよ。

 あ、水木しげる、NHK版、原作、原作者、についてはまったくの無知なので、的外れなこと言うかもしれません。許してね。



   あらすじ
吹石一恵はお見合いでクドカンと結婚
「生活は安定」と聞いていたのに超貧乏だった
おまけにクドカンはかなりの奇人
嫌気が差すも、次第に慣れてくる
貧乏生活の中に幸せを見つけていく



 まぁ、特別ハデな事件は起きないんですよねぇ。終始貧乏だし。貧乏から抜け出しそうになると映画終わるし。

 まぁ、それでも楽しいんですよね。別に不幸自慢にはなってない。それに、水木しげるって右手ないんだけど、「障害者+貧乏」っていうのに決して「お涙ちょーだい」って映画には全然なってない。これは好感が持てる。辛気臭くはならない。

 とはいえ、地味なんですよね。特別事件の起きない貧乏劇だから。
 それでも、映画に引きつけられるのは、タイトル通り女房なんですよね。吹石一恵。素晴らしい。正直ホレた。まぁ、簡単に言うと「イイ奥さん」なんだけど。たたの「イイ奥さん」じゃなくて人間味もちゃんとあってね。

 それと、クドカンですよね。あのビジュアルね。どうやったって金持ってなさそうな見てくれ。なに考えてんのかわからない顔。ヘラヘラ笑った時に覗くガチャガチャの歯。
 もはや「出オチ」のような存在感。それでも後半になると、キレたりするし、漫画家として熱いセリフを言ったりもする。良き夫としての面もチラホラするし。


 この映画、水木しげるの若い頃の時代の話なんで、当然昔の話なんですよ。
 なんだけど、この映画、普通に現代の建物が映る。吹石一恵が都会に原稿を売りに行くシーンがあるんだけど。完全に2010年のコンクリートジャングルが映ってる。
 超絶不思議。頭がクラクラくる。

 ウィキペディア見たら、「現代に残る昭和の風景にこだわった」って書いてあった。へぇ〜、なるほどねぇ〜。
 あと、とあるブログに「CGで昭和を無理矢理作る『ALLWAYS』などに対するアンチテーゼ」という意見も書いてあった。これはこれで納得の余地がありますなぁ。


 ちなみに、この映画観終わったら、新宿の中村屋に行ってチキンカレーが食べたくなります。
 作中、「原稿料3万円もらったら中村屋でチキンカレー食べに行こう」ってセリフがあるんですよね。何度か、「中村屋のチキンカレー」って言葉が、幸せのメタファーとして出てくる。
 そんで、ラストに少年マガジンの連載が決まって、貧乏を脱出するんだけど。ここで、中村屋のカレー喰うシーンあると思うじゃないですか。当然思いましたよ。
 けど、そんなシーンは最後までないんだよね。
 その代わりに幸せのメタファーとして吹石一恵が取る行動、ってのがね。見事ですね。「そっちかぁい!」ってなる。またこれが地味なんだけど。中村屋のカレーに比べると、とてつもなく地味。けど、その地味な行動、何気ない生活にこそ吹石一恵の幸せがあると思うと、後味よく映画が終わりますね。中村屋のカレーを実際に食べることは大事じゃないんだよね。



 うん、イイ映画でしたよ。なにより主演の2人が素晴らしかった。クドカンの脚本作や監督作で個人的なヒットってあんまないんだけど、主演作はよかったです。それに、吹石一恵は今作でファンになりました。そういや『十三人の刺客』にも出てたね。
 70点。


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