北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2024年21号の感想

 いつも真っ先に『ツーオンアイス』を読んでいたんですが。ですが。

表紙

 新連載。巻頭カラーもそうだけど、透け感がすごい。おそらく本編(再生紙)ではできない、もしくはめっちゃ見にくい表現になっちゃうんだろうな。カラーの度やってくれ。

読者プレゼント

 武道。「遊ぶど~!」がシンプルながら汎用性高いというか、もう何でもそれでいいじゃん的な勢い。実際のところは「ぶ」で終わる動詞ってそんなあったっけ? となるんだけど、かなり頑張ってましたw 思いの外レパートリーあって良いぞ。「顔も綻ぶど~」と「買いたいものが一杯浮かぶど~」が好きです。

巻頭カラー『極東ネクロマンス』那波歩才

 新連載。那波先生お久しブリーフ。お馴染みの絵柄ながらうまくなったのか、バリエーションが増えたのか、冒頭のおばあちゃんが刺さったのか分かりませんが、かなり掴まれました。ただ、そのおばあちゃんが酷い目に遭うので「もう読みたくない……」ってなるw 老人の転倒はマジで笑えないのよ。からの落ち込む老人の居たたまれなさもつらい。不要にダメージを食らいすぎてる。
 学校に行くと(たぶん)相棒登場。小説家設定が珍しくて心惹かれたんですが、本話の段階では特に意味がなかったな。ただ、「人間性が欠落した人間を人間とは思わない」のくだりはかなり好き。バカみたいな言い分っぽくも見えるが(それこそ進次郎的)、意外と真理を突いてる気もしてくるし、おそらくこれが本話のテーマ、主人公性、ヒーロー性とも関わってくるんだろうな。良い登場。
 再びばあちゃんの危機。やめてくれって。化け物が出てきてチカラ及ばずだが、父さんの形見パンチで一矢報いる。ヤクザの息子で弾丸かよ。どんだけ好きなんだ、父の形見パンチ。
 とヒヤヒヤしたんですが、それどころじゃないイカツい相棒出てきたので面食らう。ただ、植物モチーフみたいな雰囲気あって「おじいちゃん植物モチーフはもう食べたでしょ」「ふがふが」みたいな気持ちにもなる。まぁ、ああいう守護霊的な設定とか、使役設定はそれほど珍しくないので一致を面白がるほどのものではないんだけど、わざわざバラ持たせないでよ。
 からの小説家、お手本バトル。ロリとの距離感が気持ち悪くて最高だし、彼女が敵のことを見つめながら剣に変容していくのも気持ち悪くて良かった。まぁ、剣かぁ……みたいな気にもなったんですが、相手を細切れにしてく場面の描写が非常に良かったので心奪われる。動き的な迫力はあえて皆無な表現なんだけど、それだけに本気出してない感や、一撃ずつがそれぞれ致命的なダメージを与えてるのが明確に伝わってくる。あのクソシンプルに縦に斬って、横に斬って……と延々繰り返してる感じ最高でした。これだけで初回はもう勝ち。

ONE PIECE』1112話

 再開。たった3週とは思ってたけど、いつも通りの圧縮陳列スタイルの進行に面食らってしまった。3週でもブランクはブランクなのですね。
 そんな中でもハデで痛快だったのはサンドワームとルフィの対決だろうか。ちょうど今『DUNE』の映画やっててサンドワーム乗りこなしてるんですが、ルフィはそんなケチなことはしない。あまりに大雑把で、それでいてデカさにはデカさで挑む姿勢が最高。何でもアリのギア5、マジ便利っすね。もちろん絵的にも楽しいです。
 足場に手だけ見せる怪獣然とした登場もかっこよかったですが、シルエットで登場するメガネジジイがちょっと良すぎるでしょ。あいつだけ人間要素多いのがずるい。てか、剣って変身関係ないじゃん。まぁ、ゾロの関係上強いチームには1人剣士を用意しないといけない不文律があるからな。五老星がこんなに直接的に戦うチームとは思わなかったよ。

『夜桜さんちの大作戦』223話

 旦の開会宣言。双子のことこんなにも早くオープンにするとはちょっと意外だったな。複雑になりすぎないの良いね。あるふぁの予知と直接関わる言い分なのも、話が程良くコンパクト。両チームの行動原理が双子で統一されるのも良い。その中でも当然思いが強いのが両親……なのだが太陽にばかりフォーカスするのがこうなるとちょっと違和感あるな。六美の見せ場も今後来るとは思うけど、ここまで太陽に偏った描写になると「ママ薄情じゃない?」って少しなる。
 まさからの怪獣大決戦。タコとゴリアテで終わると思ったらまさかのメガシャーク参戦なので熱い。熱いが怪獣映画の中でも急にモチーフが安いぞ。あと、怪獣で「レギオン」はちょっと直接的すぎるのでどうかと思う。ガメラと戦うやつなのよ。
 そんなタコが分裂して、白兵戦。からの懐かしキャラ参戦。最終章っぽい展開だな。それと同時に初期キャラの登場はアニメを意識した演出にも思える……が、いくらなんでも始まって数週じゃ草助はまだ出てないかもしれん。

『願いのアストロ』2話

 2週間後。世界は一変。そして、実子と跡目指名(嘘)が静かにしてる間に勢力拡大してチンピラ稼業を始めてしまって……というのが良い。ぶっちゃけ「シンプルすぎない?」というのは前回と同じ印象で、今回は任侠感がプラスされたので「『ONE PIECE』すぎない?」ってなるんだけど、この跡目争いという組織内の覇権争いは『ONE PIECE』とちょっと違う要素で、かつ結構目新しい話になっててすげぇ好き。世間は混乱してるし、実力も得たので親父の言い分は無視して殺しちゃえ、となるのも乱暴すぎる展開だが、同時にリアリティも感じられる。乱暴でシンプルだが、そこに説得力があるって何気に最高なのでは。先週よりも圧倒的に好き。
 からのバトル。急に説明口調でバトル漫画みたいなことになる違和感も面白いんですが、「こいつらみんな星に願ったのかよ……」ってなるので可愛い。能力の名前も適度にダサい。この泥臭いバランスは意図的なんだろうな。絶妙。てか、私だったら真面目に「世界に戦争がなくなりますように……」とか願っちゃうんだけど(『サイボーグ009』好きだからな)、自分にまつわらない願いってどう処理されるんだろう。この願いはアイテムがないから無効だろうけど、適切なアイテムを握ってた場合。
 ということで主人公。「ステゴロ」シリーズの「マグナム」であった。めちゃくちゃ『ONE PIECE』だ。それとは別に、適度にダセェ……。最高である。前回のビルと同様に冗談みたいに吹き飛ばすのも「なにこれ……」ってなれて楽しい。絵面が完全に「バイバイキーン」なのよ。
 終わり。マジでびっくりするくらい『ONE PIECE』だったのだが、そもそも『ONE PIECE』って任侠マインドあるもんな。ヤンキー漫画のフィクション度高めアレンジがヤクザだと思ってたけど、意外とジャンプど真ん中の設定だったと1週遅れで気づく。
 正直めちゃくちゃ面白くて驚いたんだけど、今のところテラスが空気なので心配ではある。話のややこしさとして、彼が跡目に指名された(嘘)というのが一番面白いんだけど、その件が放置されすぎてる気が。

『超巡!超条先輩』11話

 安定して前にいんのかよ。そして、今更ながらプラモ好きの警官って両さんですね。両さんはオジサンの趣味って感じだったけど、超巡の場合は(オジサンだけど)幼稚な趣味ってバランスになってる気がする。似てるけど、印象はかなり違う。
 御苑で行われる桜祭り。警察がナメられないようにするため完璧な管理が必要らしい。そこで警視が抜擢されるが、超巡が絡まなければ普通に有能なので……という。ポンちゃんが世間の評価に驚くくだりは面白かったけど、警視はさておきK-9の方は普通に有能そうで、ポンコツ要素ないので彼がモテるのは別に不思議じゃないだろ。
 そんなK-9がポンちゃんを頼るんだけど、問題の警視はポンちゃんを見ると彼女の背後におじさんを見てしまう。それならポンちゃんに頼るのが間違いな気もする……。まぁ、秘密を知ってる人がそれ以上に少ないってことか。

『呪術廻戦』257話

 急に虎杖最強説みたいなこと言い出すので笑う。冒頭のインタビュー形式便利に使いすぎだろ。多用しすぎて正直かなり雑な印象も受けるんだけど、「そんなことより戦うぞ」という姿勢に心惹かれてしまう。虎杖に術式が宿るという説明が唐突すぎるんだけど、結局やることは変わらずステゴロファイトからの黒閃連チャン。虎杖の変わらなさと、本作のややこしい設定はモリモリだけど結局殴り合いが9割というバランスが相変わらずでだいしゅき。正直な話、設定の大仰さの割に、物語上での設定の運用があまりうまく行ってないと思うので、設定厨の部類だと思うんだけど、本作には「設定厨なのは分かってますんで!」という不思議な割り切りを感じる。
 モリモリ設定で資質はバッチリなので、あとは黒閃でそれを引き出すだけ、というのも都合良すぎるが結構好きな理屈。設定は追加でモリモリだが、結局やることは黒閃なのでアニメ1期と変わってない。これといった必殺技もナシにひたすら「黒閃」を連発してるバトル面白すぎるだろ。これぞ『呪術廻戦』って感じのデクだ。

センターカラー『アオのハコ』146話

 カラー扉めっちゃ可愛いけど、「グッズ展開狙ってそう~」というセコい感想を抱いてしまう。絶対出るね。てか出すべき。
 夏休み突入、そして夏祭りからの匡と菖蒲。 “浴衣着るの?” ってセリフだけ切り取るとホントにスケベ根性丸出しみたいで面白いな。話の流れ的に全然自然なんだけど。弟妹の話になると理性がバグるメガネも可愛いぞ。そして菖蒲がそのことに喜んでるのが良い。
 非常に平和な話だったが愛しの弟妹たちに混じる不穏分子。ホラーみたいな登場の仕方で恋愛(にまつわる)事情の話してるのが面白い。そんな彼女に対して思うところありまくりだったが、最終的には菖蒲のことしか考えてなかったので最高。最高なのだが、 “なんかウソついたみたいに なっちゃったな…” という後ろめたさがリアルで良い。恋愛要素を完全に排した話だとしてもこの状況はたしかにちょっと気まずい感じする。「できれば遭遇しないといいな」って思っちゃうよな(絶対に遭遇するけど)。
 そして千夏パイセン。ただ登場するだけなのに仰々しすぎるので正直ちょっと笑った。そして浴衣だっつってんのに顔にしか興味ナシかよ! という感じがリアル。
 てか、浴衣あんだけ大変って(菖蒲が)言ってたのに、千夏パイセンすげぇな。誰か良いコネでもあるのだろうか。こんだけ男女の気合いに違いがあると「大喜てめぇ!!」ってなりそうなもんですが、部活明けで普通は無理、が前提なのが良いですね。女子陣の頑張りが異常である。それだけに感謝しろよ、という話でもあるんですが。

『あかね噺』107話

 父娘。久々の再会……じゃないんだよな。「死んだと思ってたのに」くらいの認識になっちゃうけど、普通にいる。なのに話せなくなる、というのが微笑ましいわけで。
 横から見たおっ父、レンズの手前の目が「3」になってるの技あり描写だな。結構感動した。
 師匠世代、というかジジババ世代の確執。「昔は仲良くバカやってた」的な一瞬の回想、エモいはエモいんだけど、さすがにこないだ別の人たちで同じことやったので効果は落ちる。あえて揃えてるんだとは思うけど、悪い面が目立った。

『SAKAMOTO DAYS』163話

 タカムラ登場。漢字も読み方も忘れちゃってたので調べた。前から本作はかっこいいし、タカムラもかっこいいのだが、本話はまた別格だな。ちょっとびっくりした。
 穴のくだりでホラー的な緊張感を漂わせてから、「この状況で流すの!?」となる、常識が根本から通じない感。
 ドアを出て、ものすごく省エネな動きで殺し、その後、鏡の前で大きく動いて殺すが、カメラはゆっくり鏡の方に向いていき、最後は生首とコンニチハ。かっこよすぎるだろ。連載が続けば続くほどアニメ化のハードルが延々と高くなっていく作品だ。昔は「アニメ映えする作品だよな」とか思ってたけど、最近は「アニメ化しても勝てないんじゃない?」ってなりつつある。
 トイレの扉を閉めるとその横でうずくまった生存者が……というのも良い。まったく頭が追いつかなかったが、タカムラは反撃しかしてないのね。別にスラー一派だから殺すとかではない。
 一方仲良し3人組(仮)。抹殺対象にされてしまう。これ自体はしょうがないんだけど、館内に緊急放送が入ることで散り散りになった各所で情報が共有されるのが良いね。そしてシシバが普通に元気そうなので意外。
 んで、タカムラ合流……の前に有月にスイッチっぽいのか。スラーと別人格というのはこの際めちゃくちゃ飲み込みやすいな。赤尾はちょっと疑問の余地がある分。とにかくタカムラ。南雲がそこそこ苦労して勝った楽を相手にタカムラは一方的だったのでそりゃ “ヤバ…” ともなるか。強さの序列が分かりやすい。非常に事態がややこしいってのに、話がまったく通じなさそうな相手なのがまた厄介ですね。オサラギより話通じない人が来るとはw

『キルアオ』50話

 ありそうであんまなかった殺し屋漫画の2連。どっちもオッサンで、結婚経験あるのが謎い。
 今週は特に、さすがに相手が悪いと思うんですが、それでも『SAKAMOTO』は刀による一方的な殺しなので、銃で拮抗した戦いを見せる『キルアオ』はかなり味わいが違ってて、差別化できてると思う。
 距離を置いて互いに銃撃するが、互いに相手の銃弾を撃ち落とす。とんでもないことをやってるんだけど、一歩引いた視点からは棒立ちの2人が向き合ってるだけなのでちょっと間抜けな絵面、というのが好き。すごいのは分かるがアクション要素はないw
 十三、大人に戻って全力かと思ったら体が慣れないのでそうでもない。 “軽に慣れた頃” の例えが超分かりやすいんだけど、ジャンプだとあまりされない表現なので面白い。しっかりオジサン感ある。
 互いにすごすぎるのでバトルにロジックとかない……と思ったら「両手使えば強さも倍!」というバカみたいなロジックが出てきたので笑う。絶望感としてすごかったし、さばききれなくなってすぐ負けるのも納得。
 ただ、そこからキレて逆転。キレて強くなるのは陳腐だけど、事前にちゃんと「まだ全力じゃない」と布石を打ってるので納得しやすいですね。丁寧でうまいなぁ。

『ウィッチウォッチ』153話

 モモチのママ。魔性のママ、略してマママ。
 モモチの過去。背が高いが、それを男子にいじられたのがショックで猫背に。これは別の男子にバレーボールに誘われて才能を開花させるパターンのやつだ。そのまま春高進出、彼も初の春高進出を果たし、東京でいい感じになるが兄が差し入れに来ちゃって誤解されるパターンのやつだ。『ハイキュー』また観たい!! 映画館に行けばもう一回が何度でもある!!
 そんな荒木くん。クソ野郎として懲らしめるのでもなく、クソ野郎として見返してやるのでもなく、ただのツンデレでしたと処理してラブコメに発展するわけでもなく、覚醒した魔法で彼を助けて “さよなら 荒木くん” 。終わり。すげぇ良いな。クールだけど、モモチの中では大きな転機であり、決意が固まった瞬間というのが伝わってくる。ちょっと予想外に感動してしまった。
 ママチ。母性強キャラというのは面白かったけど、結局のところ何のために来たのかよく分からないまま(パッとしないまま)話が終わり、本話が始まる前と何も変わらない日常へと戻ってしまった感がある。まぁ、一話完結なんだから毎回劇的な変化がないとダメとは思わないけど、何かそんな雰囲気出してきたじゃん。何だったんだろう。

『アンデッドアンラック』204話

 結局ニコの不忘が必要という話。仮に覚醒したとしても、それは全知を得る能力ではなく、あくまでも「忘れない」だけなので一回インプットする行程が必要。一度に全知を与える方法なんてあるはずもない……がしりとりを利用する。そしてアポカリプス。ここはすごい良かった。魂云々のくだりは相変わらずよく分からないです。分かってる人すごいな。分かってる人の中の3割くらいは分かった気になってるだけの気もするが(そのくらい私としては分からない)。
 んで、覚醒。因縁のタイマンが改めて開幕……となるがランゲージに対する興味がもう半分くらいなんだよなw 謎に完成させたバベルの塔とメガネ。ニャオハは立っても可愛かったというのに……。

『僕とロボコ』182話

 ご飯のお供選手権。小学生はそんな遊びしない(今更)。遊びでお腹一杯にしたら帰って親に怒られると思うんだ。リアルにやる可能性があるの、大学生以上じゃない? 毎回お茶碗のご飯を汚す見栄えを優先するのも現実的じゃないというか、テレビ番組っぽい発想なのかな。ちなみに、先日買った松前漬けが超おいしかったです。
 こういう遊びの場で「そもそもお供とは」のギリギリを狙うの、シンプルに面白くないからやめてほしい。性格的に。ルールが曖昧なのは承知でやってるのに、その曖昧さを利用されると冷める。あと豚キムチにマヨは不要……。
 最後のダルビッシュの比喩が冗談抜きで意味分からなかった。ダルビッシュは球種が豊富ってことなの? 前後の文脈から想像すると。喫煙とパチンコのイメージしかない。『呪術廻戦』の世界だったら裁判起こされて大変だったと思う。

『逃げ上手の若君』154話

 またナレーションか……と思ったけどさすがにすぐ終わった。次は端午の節句(にかこつけた祭り)らしい。まさかの時事ネタ! いや、次号が祭りの本番なら完璧だが、まだ準備の話だったら合併号休みで一気にリアル節句から離れてしまうな。まぁ、歴史モノにそんなのを期待するのがおかしいんだけど。
 個性がなかった夏だが、海外の動物由来の糸をゲトってかつてのスキルを活かした高速移動を可能とする。面白いな。歴史、文化的背景もありつつ、どう考えても漫画的なハッタリな部分と混ざり合う。
 けど、心付けをパクったらまた別に要求される(もしくは騒がれる)だけだから何も解決してないと思う。

『カグラバチ』30話

 四兄弟は蔵の扉(の前の扉)で待機。柴さんがカチコミに行くが、4人はさすがにきついので、1人をハクリが分断する。方法は簡単で、顔を見せて、全力で逃げ、チヒロと合流。ここで兄貴のクソキモキャラが活きてくるとは思わなかったw ハクリに活躍の場があるのが嬉しいんですが、その活躍の仕方が予想外すぎる。まぁ、たしかにあれだけのクソキモ感情を抱いてるのは弱みでもあるわな。完全にギャグなのに急に真面目な話として利用してくる。
 兄貴がキモいのと、ハクリが決意を固めるのは面白かったんだけど、急にカマキリが喋るのでびっくりした。リアルなジミニークリケットって感じだ(あれはコオロギ)。
 一方、チヒロ。突然の盆栽アタックに思わぬ苦戦……だけではない。セリフなく終わるが、それが逆にチヒロの動揺を雄弁に語ってて良かったんですが、アオリが急に全部説明してくるので笑った。マジで全部言葉で説明してくる。「外薗先生 あんな小さい回想じゃ伝わらないっすよ~」と強く主張してくるのやめて。

『鵺の陰陽師』47話

 修行の続き。修行の説明はするけど実際に修行する様子は全然ないので、「ぼくのかんがえたさいきょうのしゅぎょう」みたいな上滑り感がかなりあるんですが、知ってる人と直接戦うケースもあるらしく、そこには別の魅力が生じる。たぶんだけど、来週は学郎のバトルが多少なりとも描かれると思うので、そういうワクワクもある。まぁ、鵺さんによる再現だろうから本当に勝ったとは言えない、という一線を残してるのも良いですね。都合が良いとも言える。……ただ、最後の人は本人の可能性があるかもしれん。学郎が目指す強さ的に結構ちょうどいい人だと思うので、100%と戦ってもいい気もする。

グリーングリーングリーンズ』20話

 同組に顔馴染み。どちらも全国常連の実力者……はいいけど、名札ってどういうことなの?
 ゴルフは個人競技なので同組が誰だろうと本来なら関係ないけど、そう簡単に割り切れるわけもなく、相手によって影響は大いに受ける。一番良いのはライバル関係で、今回がまさにそれ。「こういう個人競技なのに」というの良いですね。スポーツの醍醐味みたいなものが感じられて好き。
 今回、珀がキャディを務めてることもあるので、「個人競技における他者との関係性」みたいなものがテーマなのかもしれん。
 高精度の選手がそれぞれ理想の選択をし続けたら、ボールは大体同じところに落ち続ける。一流選手ならではの緊張感として分かりやすい。これも個人競技、スコア競技ならではの味わい。逆にこういう理屈をいちいち説明していかないわけで、ゴルフは少年漫画向きじゃないのかもしれない……。今までめっちゃ楽しんできたので今更すぎる考えですが。

『Dear Anemone』10話

 主人公覚醒で鉄板の面白さだというのに、すぐバトルが終わる。何だろう、惜しいというかもったいないというか。週刊連載のリズムに適応できてないような印象。せっかく前のめりになってたのに、ここで落ち着かせて話を静かに進めるターンに入っちゃうのか……。
 良かった点としては、仲間と合流して安心感というか仲良し感、チーム感みたいなものが芽生えてきた。ここは良い。そして別の角度から新たな人が集まってきて物語が大きく動く予感……という終わり方も良い。それぞれのキャラが立って、その掛け合わせを楽しむことができるフェイズに入ったような感覚。

『累々戦記』19話

 最終回。2年後である。文化祭は文化祭でも高三の文化祭。メガネくんが生徒会長として頼られる、慕われる、転がされてる感とか一気に時間が飛んだが故の魅力を感じる。転がされてるけど、それは彼の扱いを分かってるということでもあるので、悪用されるとかじゃなきゃ全然良い雰囲気として感じられますよね。そしてマジメメガネくんに掛け合わせる存在としてショタを持ってきたのも非常に良い。蒼葉という喪失を抱えた彼が、代わりというわけではないが心の穴埋めのような出会いを果たす。ショタなのでちょっとやり直し感があるというか、「もっと昔に出会っていたら」「もっと早く救うことができたら」みたいなニュアンスもありそうですね。
 んで、「なんで学校にいるんすか?」的な面々。学パロというか、平穏な日常を浸食されてる感で楽しいし、これも2年後ならではの突飛さ。ただ、どうせ女性陣にメイド服着せるんだったら凪斗の妹さんも出してほしかったなw とはいえ、仲良しメンツによるワチャワチャした日常はかなり良いので、こういう回ももっと見たかったものですな……と遠い目になっちゃう。けど、終盤の驚異のまとめスキルはかなり目を見張るものがあったので、あそこからさらに切り詰めて日常回作る余地がないのも分かってる。
 次のミッション。おそらく蒼葉の肉体が利用されて……と思ったらズッコケるような勢いで復活。脱力感すごいが、最後の最後で兄貴に救われた、というロジックはすごく良い。めっちゃ納得できるし兄貴の最後の良心として感動的、それと同時にラスボスも兄貴で、裏ボスも兄貴(の体)というのも統一感あって好き。「助けるために戦う」がちゃんと続いてる。マジで本作の終盤における「めっちゃ駆け足だけどそれにしてはキレイにまとまってる」感は何なんだろうな。初連載なんだし、もっととっちらかっても全然いいのに。
 ということで終わり。おつおつ。面白かったです。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 ネタハガキ東西戦。4月のお題は「転校生のキミへ! たぶんこうすれば新しい同級生のハートをつかめるぞ!」。進学やクラス替えではなく転校生なのでちょっと独特ですね。完全なゼロからスタートというニュアンスだろうか。
 東。ニャーゴ三世さんの「特技は黒板アート」。ちょっと普通に感心してしまったというか、マジで初日から人気出そう。描くのに時間がかかるのでその対策は必要か。事前に描いといて、クラスで誰が描いたかざわつかせといて、自己紹介のときに明かす、とか。
 南蛇井さんの「防犯ブザーを5回鳴らし『愛してる』のサイン」。若者感皆無の発想で笑っちゃったんですが、防犯ブザーということでおそらく小学生に設定がさらに限定されるのがまた良い。東で一番好き。
 関川結衣さんの「領域展開」。普通にありそう感としても面白かったんですが、ついこないだの本編で似たような設定の術式出てきたよね!? すごいミラクルである。「ハートをつかむ」がまさかすぎる合致。
 西。照りさんの「オヤジはもっとうまくハートをつかむ」。個人的に優勝。パッと見で超見たことある絵面で笑うんだけど、よくよく考えるとお題の「ハートをつかむ」をめちゃくちゃ丁寧になぞってることに気づいてもっかい笑う。ハート(物理)。てか、転校先のクラスにジョネスがいるのも面白いな……。
 だもんさんの「ウェアラブル充電ステーション」。ウェアラブルなので持ち込み可能(たぶん怒られるけど)、というロジックがあるのが好き。バトル鉛筆みたいな屁理屈。
 赤海雌細さんの「みんなで千葉雄喜の“チーム友達”を歌う」。流行ネタながら意外性のあるチョイス、かつテーマにドンピシャすぎる内容なので最高。てか、ご当地感もしっかりあるので「ネタハガキ東西戦」にピッタリですね。北区ネタをありがとうございます……。

次号予告

 合併号です。『ONE PIECE』本編末尾のアオリでは表紙と書かれてたけど、合併号なので普通に集合表紙だと思う。まぁ『ONE PIECE』も表紙なので嘘ではないが……。

目次

 JUMPマニアッククイズ。『超巡』ポンちゃんにかけた催眠術の中身。つい先週そのことが言及されてた! これは担当さん不運だな。結構良い問題だったとは思うが。

昔は春が1番好きだったのに花粉症になってから辛い季節になってしまった…
(『アオのハコ』)

 いつか本編で春の負の側面を描いてほしい。

今年も本当にありがとう。お世話になりました。来年もどうかよろしくお願いします。てりたま。
(『カグラバチ』)

 少し違和感がある挨拶……と思ったら最後に明らかになる。めっちゃうまい目次コメント。

愛読者アンケート

 新連載についてと、連載作の中で最近読むのをやめた作品。また読むのを再開した作品。全部読むのでない。

総括

 契り、契り、契ろう!(週ちゃんを引きずる)

 今週のベスト作品。『願いのアストロ』。『ONE PIECE』は現代において再現性のない作品だと思ってたけど、めちゃくちゃ再現性あったじゃん、と目から鱗でした。任侠で『ONE PIECE』はそりゃ可能よ。
 次点は新連載と『SAKAMOTO』と『累々戦記』。

 今週のベストコマ。『SAKAMOTO』の鏡。3コマ目かな。

 んで今週のベストキャラは『SAKAMOTO』のタカムラ。
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