北区の帰宅部

映画の感想を書きます(嘘&希望)

映画『アベンジャーズ』の感想

三村マサカズ「しゃべれよ!」

 2012年の超大ネタ。マーベルシネマティックユニバース(『アイアンマン』『インクレディブル ハルク』『アイアンマン2』『マイティー ソー』『キャプテン アメリカ』)を一旦総括する一大プロジェクト。思えば、『アイアンマン』と同年に『ダークナイト』が公開され、その続編であり完結編が『アベンジャーズ』と同年に公開されるとはなんとも奇遇なもんで。

 ワタクシは3D字幕版にて鑑賞。ぶっちゃけ『マダガスカル3』を観た後だったんで「3D映画はお腹いっぱい・・・・てかコレ以上は100%無理」って気持ちだったんで2Dでもよかったんですが、せっかくのお祭りなので300円そこらをケチってもしょうがないな、という判断。個人的に3D版は2D版の上位互換という認識ですので(ショボい3D映画観るとウンザリするけど)。
 結果としては、まぁ、観る前の判断そのまんまだったかな。上位互換という認識や、「せっかくだから」という考えの人は3D版で観ればいいんじゃないでしょうか。3D映像に関しては特別なものではなかったですよ。とりあえず、『マダガスカル3』観たらいいんじゃないの?


↑劇場でもらえたキャプテンアメリカモデルの3Dメガネ。うれしいけど、デカイ

 あらすじ
ロキさん悪巧み
ヒーローたちワガママすぎてケンカ
とあるキッカケでチーム結成
ハルクはスマッシュ

 既存のヒーロー大集合映画としては数あれど、最初から計画されていた作品というのは異例なんじゃないでしょうか。そのせいか、監督脚本のジョス ウィードン(ウェドン?)の功績なのか、素晴らしくバランスの取れたクロスオーバー作品になっていました。

 スーパーヒーローの皆様について。
 既存の映画単体を比べてみれば一目瞭然で売れている&人気のあるアイアンマン。唯一の続編経験者として抜群の安定感。登場から退場まで常に「オレたちの好きな社長」でいてくれました。決戦の地、宣戦布告、トドメ、とおいしいところはすべて社長が持っていきました。仕方のないことです。ファンの票(チケット)の数は愛なんですよ。センター張って当然。
 逆に、映画単体の人気からして一番いまいちなのがハルク。総選挙的な考えからしたら「ハルクはB面でも歌ってろww」ってなるんですが、本作では大フィーチャー。とにかくすべての中心。敵も一目を置く存在。ヒーロー内でタイマン張ったらおそらく最強。敵とタイマン張っても楽勝。ハルクに飛行能力が備わったら宇宙の法則が乱れるレベル。味方を絶体絶命のピンチに陥れるのがハルクならば、「もう負けちゃう・・・・」という事態に登場するのもハルク。
 続いてソー。ご存じ神様。ハルクや社長と違ってなんのリスク(変身)なしにスーパーパワーを発揮できる。そのパワーも最強クラス。飛べるわ雷落とせるわと完全にやりすぎ。そのため、各ヒーローとのパワーバランスの1つの基準として機能しています。超人ヒーロー全員とタイマン張ったのはソー様だけ! それに加えて本作では弟が悪役という因果付き。そのせいか、キメキメの名シーンというのは少なめかもしれません。強すぎるせいか、最終決戦で真っ先に負傷するのもソー様。
 キャプテン アメリカ。比較という話でいけば、どう考えても超人ヒーロー最弱。空ダメ、遠距離ダメ、腕っ節弱め。なにが残るかといえば、高潔な魂とリーダーシップ。「仕切りテクニック」という角度から個性を発揮し、「ハルクはスマッシュ」という歴史的名采配を披露しました。単独主演作で唯一チームプレイを経験しているというのがデカイですわな。アベンジャーズではホークアイやブラックウィドーといった常人ヒーローがいることでパワーのショボさがまったく気にならないというのもうまいところです。

 この超人ヒーローたちが序盤はケンカしまくります。「○○対××」と銘打ちながら共闘するだけの映画とは違いますね。
 アイアンマンとソーがケンカしているところをキャップが仲裁に入る森でのバトルが秀逸でした。単純対決では「アイアンマン<ソー」という構図を見せた後に、見せるキャップの盾無双。「アイアンマンに勝ったソーに勝てるキャップ(の盾)すげぇぇ!!」という一種のジャンケン的な着陸を見せたのは本作の肝ではないでしょうか。
 ケンカというと口ゲンカも魅力的。各々が個性a.k.a.ワガママを発揮してカオスになる会議シーンはキャラ萌え的な意味では1つのピークですね。その口ゲンカの様子がまとまりのない学校のクラスのようでステキでした。常にふざけていてクラスの人気者であるスタークくん、クラスの端っこで寝たフリをしている事なかれ主義のバナーくん、マジメ一貫でスタークくんと反りが合わないロジャースくん、問題の元凶のくせに他人事のように振る舞う運動神経抜群のスーパー転校生ソーくん。そんなスタークとバナーが思わぬところで話があったりして、それぞれの関係性を見てるだけで充分楽しい。

 あと、常人組。
 ブラックウィドー。てか、スカヨハ。てか、おっぱい。ピッチピチのスーツ着てうねうね動いて敵を倒す。マジ眼福。ソーvsハルクといったガチムチ筋肉対決を見た後だと効果が倍増する清涼剤。「はいはい おっぱい要員ね・・・・」と思っていたら、同じ常人ヒーローであるホークアイとタイマンを張り勝利。さらには神様ロキとの心理戦で一歩上を行くあたり常人とは思えない活躍ぶり。
 ホークアイ。ロキに操られるわ、スカヨハにボコられるわ、と一見散々なホークさんですが、ロキ陣営であれだけ活躍することで、「ホークさんつええぇぇぇぇぇ!!」って思わせることに成功してましたね。さらにはロキとの因縁が発生したことにより、ラストの集合図ではまさかのセンターをゲット!!
 ニック フューリー。マーベルシネマティックユニバース作品群における出席数ナンバーワン(スタン リーは除く)。眼帯してるだけだけど、見た目が一番コミックちっくなのは気のせいでしょうか。見せ場としてはバズーカで味方の戦闘機を打ち落としたりしてます。アベンジャーズを指揮する立場ながら、さらなる上司からの無茶な指令に翻弄されたりする中間管理職的立ち位置。あの会議シーンってとてもゼーレっぽいですね。
 フィル コールソン。本作イチの愛されキャラ。みんなに愛されたが故にアベンジャーズ結成。まぁ、あの描かれ方は死んではいないと思いますけどね。どこで発表するかが気になるところ。誰かの単独主演映画なのか、『アベンジャーズ2』まで持ち越しなのか。

 各キャラに見せ場があって、パワーバランスが絶妙なんですが、その他にも過去作への目配せも素晴らしかったです。5本も映画があってもどれもなかったことにしない。『インクレディブル ハルク』でさえも。
 『アイアンマン』的には社長の登場シーンで社長自らがBGMとしてかけるのがAC/DC。『アイアンマン』シリーズのエンディング曲ですね。社長はメタネタやってもまったく違和感ないからステキ。
 『インクレディブル ハルク』のラストで自らの意志でハルク化することに成功していましたが、本作の有数の見せ場でそれを披露。自ら変身すると自我が保てるのかな? ちょっとルールが不明確ではありますが、あのラストはなかったことにされると思ってただけにうれしい。
 『マイティー ソー』は物語的に本作と一番繋がりが多いのだけど、それだけでなくナタポーがまさかの写真出演! 続編の出演は絶望的だと思ってたから、この人もなかったことにされると思ってました。
 『キャプテン アメリカ』。個人的にグッときたのは、手榴弾のくだり。船を破壊しようと敵が投げた手榴弾をキャップが空中で弾いて無効化。これは間違いなく『キャプテン アメリカ』で変身前のロジャースが手榴弾(偽)を非力ながら抱え込み仲間を守ろうとしたシーンへのアンサーですよね。ロジャースくんはこんなにたくましくなりましたよ、という感動に思わず涙腺が緩みました。ニューヨークでの市街戦でも敵の手榴弾をシールドで防ぐシーンがありましたが、過去作への愛を感じますね。ファンとして本当にうれしい1コマでした。

 それと、素晴らしかったのは常にギャグを挟んできたところ。各単独作をクロスオーバーさせるという離れ業を成功させた一番の要因は本作のギャグセンスにあると思いました。各作の世界観の違いを無理矢理矯正するのではなく、そのままぶつけてカオスな空間を作り、それを丸ごとギャグとしてお届け。クロスオーバーすることによって生じる違和感すらもエンターテイメントとして昇華させるウルトラCに成功してました。
 特に感心したのは、社長が『マイティー ソー』関連の話題に関して「シェイクスピアか?」とネタにしたトコですね。『マイティー ソー』の監督ケネス ブラナーがシェイクスピア作家で、それ風に神話世界を描いたことをネタにしてるワケですね。そういや、先日のロンドンオリンピック開会式でシェイクスピアの一節をケネス ブラナーが朗読してましたね。とまぁ、一番クロスオーバーするのが難しい神話世界に対してギャグにしてしまうのは見事でした。
 あとは、キャップのユニフォームがリニューアルされ、「前よりダサくね・・・・?」と思ったらちゃんと劇中で触れられていたのも丁寧です。劇中で「それが逆にイイんだよ」と言いきってしまうのは力技ですが、笑えたんでアリだと思います。
 ギャグと言えば、エンドクレジット後の沈黙食事シーン。おもしろすぎました。打ち上げ感という意味もあるんでしょうが、スーパーヒーローという非日常の存在が日常的すぎる1コマを露呈し続ける、それも観てる側が困惑する長さで。アメコミヒーローに『モヤモヤさまぁ〜ず』やられたらもう笑うしかないです。

 1つ問題を挙げるとするならば、予告ですかね。ちょっと予告でキメシーンを公開しすぎ。落下する社長をハルクがキャッチするシーンはすべてのバトルが終わったラスト中のラストじゃないですか。本作で一番感動できる瞬間ですよ。なんだけど、予告で擦られまくってるので社長が落ち始めた瞬間に「あぁ ここがあのシーンか・・・・」と冷静な気持ちになっちゃいましたよ。アレ、完全に初見だったら涙腺が決壊してもおかしくないシーンだと思いますよ。もったいないなぁ。


 まぁ、本編に関しては、とにかくサイコーのお祭り映画でしたね。ラストの核描写が例の如くアレっていう問題はありますが、今に始まったことじゃないからいいんですよ。ていうか、核の深刻さはこの手の映画では思い知りたくないです。それに社長の自己犠牲の精神はフツーに感動的だったので個人的には問題なかったです。
 本作を観る前はアイアンマンorソー推しだったんですが、本作観終わったらハルクのことしか考えられません。もうハルクの虜ですよ。
 90点。


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