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『八乙女×2』24話の感想

八乙女×2 - 氏家ト全 / 【第24話】新入生襲来の4月 | マガポケ
 風呂に浸かるとき用に使っていたイヤホンが壊れてしまった。めっちゃ暇。
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第24話「新入生襲来の4月」

 4コマパートが6ページ。ショート漫画が10ページ。前者は2年になったクラスの様子(主に)、後者は文芸部にやってくる1年生の話。サブタイとか先月の予告は後者のことですが、前者にも新キャラみたいな感じの人(新キャラではない)が出てくる。

 前半。晴れて中学2年生。クラス替えはあるけど、お馴染みのメンツが別れたり新たな出会いが描かれたり……はしない。そういうところに興味がない作家なのは過去作からして明らかですね。黒松、富谷、川村あたりも全員顔出ししてて「同じクラスだよ」と示してる。
 そんな中2になった……ということで当然あの病気を患ってしまうw ハルルがノリノリでやってる感じが可愛かったなぁ。やりたかったんだろうなぁ、初登校を待ってたんだろうなぁ。『生徒会』のコトミはマジで患ってる感じありますけど、ハルルの場合はまだ意識的にそう振る舞ってる感じが味わいがかなり違う。
 担任。こちらが変わる。門脇先生今までありがとう。新しい担任は、今までちょくちょく登場してた人妻のあの人。満を持して佐久間サクヤと自己紹介されることに。こういう発表の流れは意外で良かったなぁ。これは後半の新キャラにも言える。あちらも話の中には何度も出てきた人なので。
 そんな佐久間先生。積極的にボケるタイプではないものの、しっかり下ネタ側の住人という感じ。いや、大人なので常識の範囲内で嗜んでるだけ、という感じかな。ポロポロと漏れ出てきちゃう感じが早くも新鮮。
 催眠アプリ(ではない)のネタでは、通りかかっただけの佐久間先生がラストにツッコミ(的役割)を担当することになるのでこれまた新鮮で面白い。ハルルのボケ(おそらくわざとではないが)に対して、下ネタ的な教養のある佐久間先生だけが気づく、という構図が良い。
 成長といえば、肉体的な成長が著しいアユム。ハルルに妬まれるのは定番でしたが、今回まさかの川村さんが驚く。この2人だと完全にボケる余地がないので、平和な日常の中に「成長」を感じておののく川村さん、というオチが良い。下ネタとか関係なく驚くもんは驚く、ってことか。
 文芸部。こちらは逆に2年になっても変わらない。後半に後輩が現れることになるので、それまでの間ですが。

 後半。新2年の3人が文芸部に向かおうとしてると、後輩を発見。新キャラである。凝った髪型にツリ目と本気デザインという感じ。アユムの姉(ラン)もそうだったけど、最近の新キャラには本気を感じる。要するにめちゃくちゃ可愛い。
 部室へ案内し、いざ入室。すると彼女が武隈アキナの妹フユリだと判明。以前から話には出てきたあの子だ! シンプルめな髪型の姉とは対照的ですね。
 以前から出てきた話で分かってたことですが、姉に厳しい。というか容赦ないって感じか。姉のうっかりを一切許さないというか。そんな関係なので、文芸部に入るわけもなく……と思ったら、自分とは対照的に姉に優しくしてる、慕ってる2年の姿を見て気持ちが変わる。おいおいおい、百合かつツンデレかよ。強すぎるだろ……と思ったら今度はカイに対していわゆるメスガキ(あまり使いたくない単語ではあるが)ムーブ発動。強い、強すぎる。徐々に仲良くなっていくタイプではなく、初登場と同意に話の中心に居続けるような風格すら感じる。『生徒会』ならウオミーとかそういう級の大型新人感。よく考えたらボケたりはするものの、基本的には素直で良い子しかいなかったので、こういう素直じゃない子は新風って感じで良いですね。さすがに悪い子とは思いませんが。
 姉妹ということで、カイが「武隈」と呼ぶと2人が反応。いや片方は先輩だからおかしいんですが真相が悲しいw 本作では「八乙女」で繰り返されてきた話がカイが他人に対して行うことになるので面白いし、ちょっと感慨深くもある。
 対策としては、当然下の名前で呼ぶ。初対面の武隈フユリを下の名前で呼ぶことになるんですが、それに対して何か思うところがありそうなのが、ハルル。来たな!! 本作が長期的に語ってるハルルがカイからの呼ばれ方を気にしてる件。これまでも繰り返されてたので大事な話とは思ってましたが、今回ここまで明確に、それも他人に対して嫉妬? 羨望? またはカイに対するキレ? みたいな感情を見せた(読者に感じさせた)のは驚きだったなぁ。私としてはこれで2人がラブコメ的な関係になるとまではまだ断定できないと思うのですが、この件を通じてハルルがカイに対して何か大きな感情を抱いていて、それがムクムクと大きくなってきてるのはほぼ確実。リアルタイム進行が売りの本作において、こういう長期的な物語があると今後が楽しみになりますね。一番想像しやすいのは最終回で「ハルル」呼びということだけど、普通に終わってほしくないので、どこかの区切りでこのイベントが行われるといいなぁ。たしかに、カイだけはあの環境で唯一「八乙女」呼びをして誤解が生じない人ではあるんだけど、水くさいじゃんってのはあるよね。


 終わり。超良かった。4月ということもあって激動でしたね。2年って学生としては慣れが生じて、かつ卒業はまだ先の無責任な期間だと思うんですが、初めての後輩という存在にこんなにもワクワクさせられるとはなぁ。最高である。
 次回予告は「生徒会選挙」。キャラ的に両八乙女は参加しないだろうし、普通にルイの話でしょうね。ただ、フユリは入ろうとしても不思議じゃないかも。他校の生徒会との交流が始まって中学時代のあの人が……とかも少し考えちゃいますが、たぶんないんだろうな。主役はあんまり出さないイメージ。トリプルブッキングは別として。