北区の帰宅部

映画の感想を書きます(嘘&希望)

『劇場版 生徒会役員共』の感想

 あまりに遅いタイミングですけど、これでも初週に観てきました。その後『ドラクエ11』が出て、お察し。

 劇場版ということで新規のファンを開拓じゃい!!……という感じでは全然なかったと思いますw
 まぁ、テレビアニメシリーズの映画化といっても、その半分くらいは原作単行本付属のOADで歴史を重ねてきたシリーズですからね。割と特殊なケースだと思います。アニメシリーズのファンと原作ファンが一緒くたになってる。その証拠に、今回の映画、最大の売りは「脚本:氏家ト全」ですよね。わざわざ本編にその4文字出さなくても、という気もするけど、そこらへん本作は特殊。ワタシは原作寄りのファンなのでやっぱり嬉しい。
 とにかく、「映画になったら観に来てくれるでしょ?」という人数が事前にある程度わかっていて、そこに勝算アリと判断されたのでしょう。ちょっとビジネス臭さも強かったけど、10周年のお祭り企画でもあるので、ファン心理としては全然アリ。原作者に書き下ろさせた、というのも映画くらいの大ネタじゃないと無理だったと思いますし。

 一番よかったトコ。オープニング。正確に言うとオープニングの曲がかかる前の前。テレビ取材のエピソードのラストですね。あそこはマジで感動した。
 別にあれ、原作にもあるエピソードじゃないですか。特に目新しさはない。いつもと違うメディアに進出する、というのが劇中の状況が劇場版になった本作の状況とシンクロしてて面白かったんですけど、もっと良いのはラスト。
 演説?スピーチみたいなのの始まりが「桜の花言葉……」なんですよ。こ、これは!!となりますよね。今まで観てたファンなら。曲もエピソードも既存のものなんだけど、組み合わせることでまったく新しい感動が生まれる。素晴らしかったと思います。
 まぁ、最高だっただけに、あのまま曲いってほしかった気は少ししますね。会則の太鼓ドドンのくだりが邪魔だった気もする。だけど、アレなかったら『アイドルのあかほん』要素ゼロだったからなぁ。やむなしか。
 ワガママついでにいうと、オープニングは新しいの作ってくれよ……と後から思いました。オープニングへの流れは文句ナシだったけど、せっかくの映画なのに、という感もなくはない。まぁ、花言葉のくだり最高でしたけどw

 本作を語る上で欠かせないのが、本編ラストにある完全オリジナルエピソード。予告みた時は本作の主軸になる全編にわたった話になるのかと思ったらそんなことはなかったw
 原作ファンからすると、原作者を引っ張り出した、という時点で勝ちではあると思います。映画化でちょっと不安だったのが「勝手に変な話始めないだろうな……」ですからね。テレビシリーズ1期のオリジナルネタはあまり好きではないです。
 原作の方でいう、番外編くらいの長さのエピソード。何か大事件が起きてストーリーがものすごく展開するのかと思いきや、そんなことはなかったw これを原作者がやってる、というのが興味深いですね。アニメサイドがやったら「今後も続けるために原作から離れるような新しいことは出来なかったんだろうな」という邪推が生まれてしまう。その点、原作者だからいくらでも自由に出来る。大胆なことも出来る、んだけどやらない。ここらへん、原作者による本作に対する考え方が見えるようでした。勝手な解釈ですけど、「そんな大それたことしねぇから!!」みたいな。「シリアスなことするワケないじゃん」という。ファンとしては、そりゃそうだよなぁ、という感じです。まぁ、あんだけ予告で煽っておいてどうなの?という人も出てきそうな気はしますが、予告は予告だし……と言うしかない。
 「なーんちゃって」という全てが無に帰すオチが待ってるんですが、主要キャラがほぼすべて出て、学園の名所巡りみたいな要素もあるので、10年の集大成、という感じはバッチリあったと思います。ここらへんアニバーサリーを意識してたっぽいので嬉しくなっちゃいます。
 あと、学園をぐるーっと一周する、ってのオープニングでもありましたよね。あの時は劇中のドローンカメラが飛ぶんですが、最後のオリジナルエピソードではキャラがドタドタと走り回る。アニメスタッフがオリジナルエピソードを引き立てるために陰ながら頑張った、という感じあったと思いますよ。ナイスサポート。あざっす。
 原作者がアニメ用に作った、という部分で考えると、一番印象的だったのは「やっぱアニメの畑さん大好きなんだな」。そこまで極端な改変はされてないけど、畑さんのあの感じ、アニメ版独特だと思うんですよ。それを原作者がしっかり気に入ってるのを改めて感じました。

 エンディングの後にあるアレ。『アベンジャーズ』シリーズではお馴染みの次作に向けたフリ……というのが映画的な考え方なんですが、よく考えたら本シリーズでは前からよくやってることでした。
 今度のOADに向けたフリになってるんですけど、なにやら神妙な雰囲気。まぁ、アニメシリーズでも過去に何度かあの感じやってたと思います。最終回に近づいた頃に急にシリアスな展開を匂わしてくるヤツ。まぁ、特に何もなかったんですけど。だから今回のも、また癖が出たな、という印象が少しある。
 いつも通りだから別にいいんだけど、今回の映画だと原作者が「シリアスになるワケねぇじゃん」という話をわざわざ持ってきてるので、それを考えるとアニメ側が勝手に深刻ぶってもちょっと乗れない感じはあったかな、と思います。まぁ、「なーんちゃって」となるんでしょうけど。
 どうでもいいけど、あの手の「なーんちゃって」展開だと『ドラクエ9』のネイルアーティストを思い出してしまいます。てか、今ドラクエ脳やねん。サンディの格好したベロニカ超かわいい。

 まぁ、そんな感じで、他は至って通常運行だったと思います。正直ビックリした。映画らしさというか、特別な感じがあったの最初と最後だけでした。残りはマジでいつも通り。2、3話分まとめてある。だけ。
 個人的にはいくらでも観てられるので映画全部で90分は欲しかった気はしますね。ちょっとそこは残念。

 スズママの件。担当声優が亡くなってしまった件。
 スズママ、出てきたけど、セリフはナシ。かなり不自然だったと思いますけど、あれは「新しい人呼んだりしねぇから」という制作陣からのメッセージなんだと思いました。今後も続くことを考えると新しい声優を当てるのが得策なんだろうけど、せっかくの劇場版という大舞台は今まで通りの布陣でやりたいじゃない、という感じがあったのではないでしょうか。そうだと勝手に思い込んでたらちょっとウルッときちゃいましたよ。

 あと、『児童会役員共』パート。マサがいない件。いなかったよね?
 アレなんでだったんですかね。まぁ、原作でもマサだと断定はできない、という限りなく黒いグレーではあったと思いますけど。マサには期待してたので少し残念。
 ただ、『プチたん』のハナと思われる名前が劇中に出てきたのは嬉しかったです。原作通りだけど、やっぱ嬉しい。

 小山先生が『児童会』以外では初登場の件。
 小山先生好きなんで嬉しいんですけど、劇場版向けの大ネタとしては「森さん初登場」の方がふさわしかった気がします。OADの方で数話我慢すればよかったのに……とか少し思いました。


 ということで、終わり。あくまでもファン向けのお祭り、という前提ですけど、良かったと思います。ワタシはファンなのでそれしか言えない。新規のファンはフツーに原作読めばいいんじゃないかなw マガジン買った時のついででいいよ。
 今後もOADとかでアニメは続くと思うので、楽しみにしております。多分だけど、3期もいっちゃうんじゃないかなぁ。楽しみですね。