北区の帰宅部の意訳

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『サイボーグ009完結編』(22話)の感想

『サイボーグ009完結編』(21話)の感想 - 北区の帰宅部

 くそぅ、即日ブログ更新ができなかったじゃないか。これもすべて『モンハン4』のせいである(つまり自分のせい)。

 そんな事情があるので手短に済ませましょう。クラブサンデーにて連載中の『サイボーグ009 conclusion GOD'S WAR』22話の感想でっす。
 単行本の3巻は10.18発売予定だそうですよ。収録内容は009編までかしら。

 1ページ目から蹂躙される00ナンバーたち。皮膚ちぎられまくりな
005もひどい状況ですが、ここはやはり003ですね。今回00ナンバーが損傷を負うのは自身の能力を象徴する箇所、ということで003は目ん玉でした。
 いわゆるリョナ。まぁ、趣味じゃありませんが。感覚器官責めはキツイ。
 本編は割と淡々と語られてる印象なんですが、これがもうちょっと丁寧に描かれてたら、マジでキツかったですね。

 00ナンバーたちが今まさに死ぬ、という瞬間、何かが起こり00ナンバーたちが消える。まぁ、これは001の仕業ですよね。定番の展開です。まぁ、001の超能力があまりに強力だったので「おまえがやれよw」という感想は抱きましたが、それ言い出したら大体のエピソードに当てはまっちゃいますからね。001がフツーに本気出すのって「ミュートスサイボーグ編」くらいな印象です。
 「ミュートスサイボーグ編」やっぱ傑作ですよねぇ。最も少年マンガらしい活躍が見れて大好きです。好きなエピソード3つ選べって言われたら迷わず挙げるレベル。

 んで、負けたことがキッカケで軽くマッドサイエンティスト化するギルモア博士。「良かれと思って」と言いながらゴリゴリの機会の身体にして怒られてションボリするギルモア博士の姿というのは『サイボーグ009』名物といっても過言じゃない気がします。お馴染みのシーンなので、「さすがにもう嫌がられるのわかってただろw」とツッコみたくなる気持ちもありましたが、『サイボーグ009』を読んでるという感覚に浸れたのも確かです。
 身体を変えられてしまった009が海を眺めながら落ち込んでいると004が励ましに来る、って展開とか完全に同じシーンが以前にもありましたよね。008で。「地下帝国ヨミ編」でしたっけ。これはサンプリング的手法によるファンサービスってことなんでしょう。009が「誰がために」ってセリフを吐くのも完全にそれ。
 ただ、以前と違う部分としておもしろかったのが、004の励まし方。002に状況を説明する際に、「俺と同じ腕にされちまったからな」って言うんですよね。こんな言い方をされたら009は否定するしかない、とわかってるワケで、このちょっと意地悪な感じは004らしいと思いました。

 そして、本番。ヒステリーを起こす003。まぁ、これも定番ですが、さすがに今回のは同情を禁じ得ませんね。元々機械の部分が(001を除いて)最も少ない上に、非戦闘員、一番デリケートな003が、という何重にも苦が重なっています。メカメカしい見た目になってしまった目ん玉を覆う右手も機械、というコマがなかなか秀逸でした。
 感情が全開になっているからですかね、シュガー佐藤体制になってからの003の中で今回が一番かわいく見えてしまいました。もちろん目ん玉は気持ち悪いんですが、ヒステリックになってるのが大変003らしい、というか。‥‥こう書くとなんかクズですね、自分。

 ほいで、001によるパワーアップの儀式。やはり完結編といったらコレですね。「天使編」、「神々との闘い編」、そして平成版アニメの「Conclusion God's War〜序章〜」で描かれてきた展開。001の空飛ぶゆりかごの下、手を繋ぎ円を描く一同、という絵面を見て、「これぞ完結編‥‥」と感慨深い気持ちになりました。ちなみに、新たな力の内容が次回へのフックですが、数年前、平成版アニメの時点で一応パワーアップ後の能力は披露されてたりするんですよね。

 最後に見開きのカラーページ。こういう前触れのないカラーページ、というのはweb連載ならでは、紙の媒体にはマネの出来ない芸当だと思います。閉じた状態でカラーページの存在がわかっちゃいますからね。
 んで、なぜカラーなのかというと、理由は簡単、コスチュームの色ですね。通常は赤ですが、今回は青になっているのです。完結編のコスチュームの色は青、と決められていることなんですよね。平成版アニメのコンクルも青。
 ただ、19話、最終章が始まった時の扉絵で009が着ているのは赤いコスチュームだったんですよね。ワタクシの当時の感想にも「青じゃないの?」みたいなこと書いたと思うんですが、今回へのフリだったのか!! こういう比較をされると、青は001によるパワーアップ後、という新しいニュアンスが生まれているのですね。これはうまい。おもしろい。一本取られました。


 ということで、大変満足度の高いでした。ファンサービス的に散りばめられた過去のシーンのサンプリングも楽しかったんですが、何より最後のカラーページですよ。そもそも、本作『サイボーグ009完結編』の本編の中でコスチュームを一同が着るのは今回が初めてですよね。それをこうして盛り上げるとは‥‥と感心しきりな回でした。
 んじゃ、また次回。更新日は10.8だそうですよ。

『サイボーグ009完結編』(23話)の感想 - 北区の帰宅部

サイボーグ009完結編 conclusion GOD’S WAR (3) (少年サンデーコミックススペシャル)

サイボーグ009完結編 conclusion GOD’S WAR (3) (少年サンデーコミックススペシャル)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2013/10/18
  • メディア: コミック