北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

映画『アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事!』の感想


2丁拳銃&横っ飛び、という激燃え


 アメリカでは絶大な人気を誇るものの、日本の人気はいまいちなコメディアン、ウィル フェレル主演。『俺たちフィギュアスケーター』が日本でも結構ヒットしたくらいですかね。
 そんなウィル フェレル主演の新作が普通に日本公開したことにまずは感謝しないといけませんね。

 個人的には、ウィル フェレルが声を担当したドリームワークスアニメ『メガマインド』が早く観たい!!(日本公開しても多分コケるだとうけど)

 観たのは、ヒューマントラストシネマ渋谷。水曜は女性のみならず全員千円という良心的な価格設定の映画館。大変ありがたいです。ただ、行き慣れてないので、少し道に戸惑います。

・あらすじ
署のスター刑事は黒人の2人組
その陰にその他の男(アザーガイズ)が2人
1人は根っからのインドア派、もう1人は野心に燃えるスター刑事志望
ひょんなことから2人にチャンスが舞い降りる

 今までのウィル フェレル主演作というと、「くどい、くどすぎる・・・・・・」という強烈すぎるキャラクターを愛でるタイプの作品が多かったんだけど、本作はちょっと違う。良くも悪くもキャラが薄い。まぁ、普通の映画と比べたら全然濃いですけどね。
 個人的には「良くも悪くも」って印象ですかね。よかったとも思うし、ちょっと寂しい気もする。

 ウィル フェレル映画っていうのは、「今度のウィル フェレルは刑事だよ!」ですべての説明が足りるようなイメージなんだけど。
 本作は、普通の刑事モノじゃない。刑事でコメディーっていったら、ハチャメチャなことやってハデな事態になるんでしょ?って感じなんですけど、全然違う。なんせ、メインの事件は経済事件ですからね。大量殺人鬼ってワケじゃないです。スーツ着た金持ちが犯人。

 邦題に「ハイパー刑事」とあると、ハデな刑事アクションを期待するじゃないですか。
 その期待に応えるのが、サミュエル L ジャクソンとドウェイン ジョンソン。サミュLとロック様です。この2人はとにかくハデ。街を破壊しながら犯人を追いつめる。カーチェイス、銃撃戦は当たり前。頭の悪いハリウッド映画の象徴のような2人が活躍するオープニングシーンは大変楽しいです。
 またサミュLとロック様が超ノリノリなんですね。この筋肉至上主義に有無を言わせぬ説得力を与えてる、キャスティングの勝利です。
 サミュLの決めゼリフ「お前に黙秘権はあるが、お前の悲鳴が聞きたいぜ!!」がバカカッコよすぎました。このセリフの直後には当然大爆発がありますよ。
 この2人がワケあって、殉職するんだけど、ここが爆笑。「なんで死んだんだwww」と笑い転げてしまいました。

 そういえば、もうすぐ公開の『ワイルドスピード5』でもロック様は主人公たちを追いつめるハイパーデカ役らしいですね。今度は真面目にハイパーデカ役ですよ。超楽しみじゃないか。公開が楽しみですね。
 日本を舞台にした『3』は黒歴史!!

 おいしすぎる脇役という意味で、欠かせないのがエヴァ メンデス。
 この人は、セクシー系(もしくはビッチ系)の美人女優さんで、プライベートでも、「アメリカ全州でセックス経験がある」というマジパねぇ武勇伝を持ってる人。

 そんなエヴァ姐さんが本作で演じてる役というのが、ウィル フェレルの嫁さんなんですよね。もう、この時点で「なんでだ!!」と笑えるんですが。
 本作におけるウィル フェレルはホット系の美人に無条件でモテまくるというキャラ(特殊能力)で、美人に声かけられる度に相棒のマーク ウォールバーグが「なんでお前ばっかり!!」とツッコむのが爆笑です。マッチョイズム溢れるマーク ウォールバーグとしては、インドアのウィル フェレルのことを男として底辺として見なしてるのに、一番肝心な美女から好かれるという一点において手も足も出ない、というジレンマに陥ってます。

 んで、エヴァ メンデス。なぜかウィル フェレルにラブずっきゅん。別に裏があるとかではなく、夫に尽くすとても良き妻。それを見たマーク ウォールバーグはまた「なぜなんだぁぁぁっ!!」っていうね。その後も、「お前の身に万が一のことがあったら、奥さんのことは俺に任せろ」とか諦めきれない様子。
 良き妻とはいえ、そこはエヴァ姐さん。夫がウィル フェレルということも相まって、かなり激しい。
 ウィル フェレルが最後の事件に挑む直前、自宅が完全に監視されてるので、エヴァ姐さんに会うことができない。しかし、最後になるかもしれないので、会って話がしたい。
 そこで、取る作戦というのが、バーサンの伝達。自宅の前に隠れる。家からバーサンが出てくる。バーサンなので怪しまれない。そこでバーサンに愛の言葉を託し、家のエヴァ姐さんに伝える。そしてエヴァ姐さんも愛の言葉を返し、それをバーサンが家を出て伝える、というもの。
 なのだけど、ここでの愛の言葉というのが「今度、会ったら一晩中○○してやるぜ」とか、「もう我慢できないわ。早く××したいわっ」とかのド下ネタ。それをバーサンが代弁してるっていうね。しかも、そのやり取りが何往復も続くので、バーサンも限界。「もう、こんなこと言いたくないっ・・・・・・・」 「早く教えてくれ!」 「あなたの○○が待ちきれないわ!・・・もういや」 みたいな事態になってて笑いが止まらん。


 と、今までのウィル フェレル映画とは大分違った感じとはいえ笑いは絶えません。さすがです。笑い以外でも、最初は嫌い合っていたのにやがて認め合うようになり、最終的には最高の相棒に、というマーク ウォールバーグとのバディー感もたまらない出来になっていたと思います。互いの事件に対する情熱が逆転するトコとかおもしろかったですね。
 なんだけど、観終わって思い出されるのはサミュLとロック様、エヴァ姐さんに、下ネタを吐き続けるバーサン、というウィル フェレルよりも強烈なキャラ(ギャグ)が多かったのは好き嫌いの分かれるところではないでしょうかね。
 75点。


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