北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

『ヴェノム』の感想

 久しぶりに映画記事だと「それだけ面白かったってことか」って感じ出ますけど、そういうわけでもなく、時間の余裕とか「気軽に書けそうだな」みたいな方が大きいです。
 前回の映画記事以降だと『イコライザー2』『散り椿』あたりがベストになると思います。

 『ヴェノム』感想として最低な書き出しですけど、当然面白かったからブログ書きたくなったのも事実です。そら『インフィニティ ウォー』より面白いとか言いませんけど、それとは違った魅力がありました。
 一番分かりやすいのは、キャラ萌えだと思います。エディが寄生されてから映画の雰囲気がガラッと変わって「なんだこれ?」と困惑するんですが、その困惑と、その先にある楽しさが最高でした。
 トム ハーディーがラリラリの演技をしてるんですが、これだけでも本作観る価値ありますよね。トムハをキャスティングしたのが本作の大きな勝因なのは間違いないです。『ダークナイト ライジング』のトムハかと思ってたら『マッドマックス 怒りのデスロード』とかの方のトムハでしたね。拘束マスクをヤスリでガシガシやってる時のような躁なトムハ。
 トムハが勝因、と同じ話なんですが、エディとヴェノムの漫才が楽しいですね。要するにトムハが独りで話してるようなもんなので、やっぱりトムハが偉い。
 まぁ、当然ヴェノムのキャラクターが魅力的ですね。なんというか、マンガチックなんですよね。それもちょっと昔の、子供向けっぽいノリが強い。それをトムハという名優が支えてることで何とも言えぬ魅力になってたと思います。「寄生(パラサイト)」って言うとキレるくだりありましたが、タヌキって言われるとドラえもんが怒るのと同じノリですよねw
 そんなエディとヴェノムのコンビっぷりが素晴らしく、バディムービーとして極上だったと思います。ブロマンスとかBLとかそういう感じが濃厚なのも良いですね。一度は別れたエディとヴェノムが再会する時に濃厚なキスを交わすのには驚きました。映画としては感動的な雰囲気ありますけど、絵面としてはめちゃくちゃ気持ち悪いw
 元恋人との関係についてヴェノムがアドバイスくれる感じもブロマンスだし、「良い女じゃねぇか」「やめろよぉ」みたいなのも最高でしたね。そして、最終的に「女より俺のが良いだろ!」ってなるのが最高にブロマンス。成長としてそれはアリなのか??と少し疑問でしたがw

 悪かった点。せっかくの(アンチ)ヒーロー映画なのに、アクション、特にボス戦があまりに魅力に乏しい。何の印象もないでしょ。気の利いた作戦もないし、エディとヴェノムの2人だから勝てた、みたいな話もない。
 そんで、爆発で2人が死んじゃうと思ったらヴェノムが身を挺して守ってくれたじゃないですか。ミシェル ウィリアムズがデートの時に言ってた自己犠牲ですよね。感動しましたよ。泣きそうでした。あそこでヴェノムの真の意味でヒーローになった……んですが、特に理由もなく復活したのはどうなの。
 ついで、ボスキャラのライオットが見た目的にヴェノムの下位互換でしかなかったのも残念だと思います。特にキャラも分からないまま戦うことになったし。
 ただ、中盤のバイクでのチェイスは良かったですね。統率のとれた自爆ドローンもかっこよかったですし。ヴェノムが助けてくれて「ありがとう」「どういたしまして」とか最高でしたし。

 長所なのか短所なのかよく分からない点としては、「人を喰う」の扱いがあまりに軽い。寄生された状態で人を喰うと気持ちが悪い、とかギャグにしてましたけど、そもそも人を喰うってどうなのよ。ある意味殺しよりもアウトというか、ヴェノムと友達になるという意味において越えちゃいけない一線だったのではないか。最終的に仕方なく人を喰うために悪人を選ぶ、だからヴェノムはヒーロー、みたいな結論になってたけど、そ……そんなのアリなのか……?

 あと、2つあるエンドクレジット中のアレ。
 1つ目は「はいはい次回予告でしょ」と鼻ほじりながら見てたんですが、出てきたのがカーネイジ! じゃなくてウディ ハレルソン!! そうか、もうキャスト決まってたのか。ルーベン フライシャー監督作にウディ ハレルソンが出てくる意味ですよ。出世作ゾンビランド』でお馴染みのコンビですね。満を持してウディ ハレルソン引っ張ってきたかー!!とテンションぶち上げでした。これで、カーネイジが登場する作品の監督がルーベン フライシャーじゃなかったら爆笑なんですけど。
 2つ目。まさかの『スパイダーバース』の予告。それもめっちゃ長い。そもそも、ヴェノムがスパイダーマンの世界のキャラってことを知らない人も多いわけで、そんな人は混乱しかないよね。本作だけ観てもスパイダーマン出てこないもの。MCUにレンタル中。レンタル中だけど、ソニー的にキラーコンテンツなので節操なく映画化したのがあの『スパイダーバース』ですね。今度こそレオパルドンが映画化されるかも……と非常に楽しみです。『レディ プレイヤー1』で実現しなかった悲願がw

 てか、権利的に、というか今度の予定的にスパイダーマンどうするつもりなのか、マジ謎なんですよ。エディがサンフランシスコにいるのは以前にいた新聞社で揉めたから、とか出てきたけど、あれ要するにスパイダーマン関連って匂わせだと思うんですけど、「えっ勝手にそんなことしていいの??」と映画外で気になってしまう。
 あと、面白かったのは最初の宇宙船に乗ってたのが、ジェイムソン。要するに、あの編集長の息子ってことだよね。『ホームカミング』では編集長が出なかったのをいいことにソニーが好き勝手やってる!!


 ということで、変な映画でしたw まぁ、その変さがカルト化する一因になるかも……という不気味さはありますね。
 変かつ最高で書き忘れたのが、ミシェル ウィリアムズのミニスカート!!! なんじゃこりゃあ!! 最高!!

 主題歌がエミネムだったのは二重人格つながりってことなのかな、とか思ったりしたけど、今のエミネム全然知らないので自信ないです。
 てか、サントラにエミネム入ってないんすね。

 突然まったく別の映画の宣伝ぶっ込んでくる感じは『アメスパ2』における『X-MEN フューチャー&パスト』予告を思い出しました。どっちも大好きな映画ですけど、ソニー頭悪いとしかw

 『ヴェノム』はトムハ、『ホムカミ』はトムホ。

 ウディ ハレルソンは今年だと『スリービルボード』(多分今年の年間ベスト)における、まさかの善人役が印象的だったんですが、カーネイジ発言見たら「やっぱ悪役だよな!!」となりました。

 サノス打倒のためにMCUスパイダーマンが切り札として使う線もまだ諦めてません。
gohomeclub.hatenablog.com