北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2024年12号の感想

 映画『ハイキュー』、常軌を逸した面白さでした。元々『ハイキュー』好きってのを除いてもマジでめっちゃ良く出来た映画なのでオススメ。『THE FIRST SLAM DUNK』より良く出来てると思う……。ジャンプでは読んでたけど、特別『ハイキュー』好きなわけじゃない、くらいの人の方がひょっとしたら刺さりやすいかもしれない。ので、長年うちのブログ読んでくれてる人で観る予定のない人は是非……せめて一考してみて。
 ところがどっこい、『ハイキュー』まったく知らんぞい、という人にもオススメしてしまう。なぜならめっちゃ良く出来た映画だからだ(無敵論法)。85分しかないのでサクッと観れて、集中しすぎてゲッソリするぞ。85分はいいぞ。
 感想記事のリンクは貼るけど、ネタバレ注意な仕掛けのある映画なので、「漫画は読んでるから大丈夫」と思わずにまず映画館行って……。

表紙

  新連載。キモくていいね。こういうボディホラーみたいなやつ苦手だけど。

読者プレゼント

 グラディエーターラッセルクロウの映画、続編が作られるらしいですよ。主人公死んだやんけ。あと、ジャンプ的には川田先生が剣闘士の読切描かれてましたね。面白かった記憶。
 ダジャレは控えめで個人的には不満なんですが、無駄にグラビアが、衣装がしっかりしてるので驚く。持ってるのがチャンバラソードなのに意外と決まってる。

巻頭カラー『Dear Anemone』松井琳

 新連載。松井先生、以前に本誌にも読切載せてるけど、同一人物とは思えないほどに違う。絵も話も雰囲気も。何があったんだ……(他のとこでも読切載せてるんだろうけどそれは知らない)。
 謎の島に行ってデスゲーム的な感じ。植物がメインっぽいのもあって『地獄楽』が一番連想しやすいのではないでしょうか。植物由来っぽいけど大爆発という点だと『ガメラ2 レギオン襲来』も連想しました(たぶん中身は全然違うと思う)。ただ、その謎の島がガラパゴス諸島というリアルアイランズな点。ほとんど原形とどめてないんだろうけど、わざわざ実名を出してきたのが興味深い。
 曲者揃いが島に上陸して~という序盤、ちょっと殺人事件が起きそうな雰囲気もありますね。ただし、実際は違くて、人以外の何かに殺される。ホラー色全開でしたね。最近のジャンプだと珍しいのでそれだけで楽しい。人語を操る化け物のくだりが特に良かった。アイディア自体はよくあるものだけど、「進化」というテーマと密接に関わってそうな化け物なので引き込まれる。
 そのあっけない蹂躙に主人公はトラウマであるイジメを思い出す……のは分かるんだけど、ちょっとスケールが違いすぎる。まぁミクロがマクロに直結する感じは悪くない。あと、そこで出会った少年が「カメ」なのも良い。ガラパゴスといえばカメだよね。
 んで、主人公が「ほっとけない」で一歩走り出す。ダーウィンの言葉を引用するのはかっこいい演出なんだけど、歴史的にヤバめな主張のために都合良く使われがちな言葉なのでちょっと身構えてしまった。正直作品全体、少なくとも初回全体が台無しになる級の瑕疵なので、編集部は止めてやれよ。マジで。インターネット上で一生ネタにされ続ける呪いにかかったと思うよ。可哀想。新連載の初回なんていろんな大人が目を通して「これは行ける」と判断するわけじゃん。それを通過したのが不思議でしょうがない。守ってあげてよ。
www.tokyo-np.co.jp
nlab.itmedia.co.jp
 ウィキペディアにも載ってるけど扱いが小さいので、無料で読める範囲だともやウィンのときの記事が分かりやすいと思う(学会コメントが読めるのでそれ読むのがベストだけど)。「ダーウィン 誤用」で検索するといろいろ出てきます。さすがに本作に何か厄介な主張する目的はないと思うけど、使うだけで台無しになるマジックワード。「意味が違う」を通り越して「そもそも言ってない」という底抜けのガッカリ感。
 ちなみに先週の月曜が「ダーウィンの日」だったそうです。誕生日で今では記念日。1週違いだがおそらく意識したと思うし、それ自体は気が利いてると思うけど、ダーウィンリスペクトが明後日の方向。

『アオのハコ』137話

 千夏パイセンの観戦。今までバドの試合は何度も描かれてきたけど、新鮮な緊張感が生まれてて良い。
 そこに「おんぶの人」疑惑が絡んでくるのが緊張感ゼロで笑う。千夏が観戦に来れるのは花恋がいるおかげだけど、そのせいで針生先輩との三角関係疑惑が生じてるのには笑った。そして、まさかの少女漫画パロディ。本作自体が「なぜかジャンプに少女漫画が連載してる……」という謎の存在なので、わざわざパロディされると不思議な気持ちになる。

ONE PIECE』1107話

 巨人が来てテンションぶち上がるけど、同時にゾロとルッチは戦ってるし、あげく本話のメインイベントはニカだし、と非常にややこしい。ある程度仕方ない部分はあると思うけど、今の『ONE PIECE』が抱えてる問題を如実に感じる回であった。今というか、ここ数年ずっと。
 意外で良かったのは黄猿を止めるサンジ。レーザー対決だとフランキーが思いつくけど、よく考えたら今の一味で一番高度な科学を所有してるのはサンジか。サンジ自体はいつもの “愛は光よりも強ェんだ!!” だけど、一家の科学力が絡んでるのは明らかだよね。そして、サンジが科学ブーツで戦うと『累々戦記』っぽくなってて面白いな。下駄だ、下駄w
 今度は黒ひげ一味がやってきて、タッチして帰還。相変わらずややこしい……。そして細切れで盛り上がりにくい。要人にタッチして悪巧み、というとアラバスタ編のMr.2を思い出しますね。

センターカラー『超巡!超条先輩』2話

 ギャルだ! 沼先生のギャル! そうか、『左門くん』連載時は今みたいなギャル人気がなかったのだな……と隔世の感。そして、そのギャルが異様なまでの親和性を見せるので驚く。本気を感じる。ただ、ホッさんも常連として残り続けてほしいw
 ウンコサイコメトリー。反射的にギャグ認定してしまいそうになるけど、サイコメトリーの対象として理にはかなってる。そして、 “これは犬のもの” というのも説明されるまでまったく気づかなかった……。
 マタタビ化したポンちゃんで猫ちゃんを釣る。猫が集まりすぎて大変なのでポンちゃんを振り回す……がバイオレントな見た目とは裏腹に空中で振り回してるだけなので猫は傷ついてない。優しい世界だ。まぁ、振り回される側はダメージありそう(特にホッさん)。

『ウィッチウォッチ』144話

 まさかのショートギャグ10連発。合併号とかに載ってそうな2ページ漫画(たまに1ページ)が10本。篠原先生頑張りすぎだろ……。絶対こっちのが労力使うと思うんだけど、オチが単純で済む分それほど大変じゃない、って可能性もあるのかしら。実際かなりオチが緩いネタもあって、豪華なイメージほど面白くない気もしてくるんだけど、緩いのは緩いで魅力的なのでまぁアリか。正月ムードにも合ってる。
 1/3はケイゴの誕生日らしい。オチとしてウルフ出てきたけど、ウルフも同じ誕生日なわけで、ウルフの横暴にショックを受けるのもいいけど、ウルフのことも祝ってやれよ、そしてウルフを祝うのを忘れてたことを少しは反省しろよ、とか思った。一応友達でしょ。ウルフも。たぶん。
 最後はモイちゃんご褒美オチ。3週連続。さすがに雑さを感じる。雑さというか、感動が薄れるを通り越して全然感動しづらい。クリスマスは不覚にも感動してしまったんですが、こんなにも続くとは……。

『呪術廻戦』251話

 乙骨パイセンも指食べたらしい。いよいよ主人公って感じですね。こういう形で主人公感を出してくるのは意外で面白かった。
 じわじわ追いつめられたスクナが次の手に出る……その手を物理的に阻止。絵面が『アベンジャーズ インフィニティウォー』。あれはサノスの左手からガントレットを奪おうとする戦いでしたが、本作は腕4本あるので大変。
 んで、ダブル主人公作戦は完遂。伏黒救出……かと思いきや。そうでしたね。彼の心を折ることで体を乗っ取るって話だったわ。そっちの件が何一つ進展してねぇんだわ。意外すぎて不条理みたいなものも一瞬感じたが、よく考えると全然そんなことはなく、当然。むしろ本人のこと何も考えずに話を進めちゃってごめんね。
 からの別のパイセン追加。この流れで参戦して頼もしいと感じられるのがすごいね。ひょっとしたら本作の連載で最も成長した人と言えるかもしれない。

センターカラー『あかね噺』98話

 あかね本来のキャラクターと真面目な落語家のブレンド。その説明や描写を積み重ねていって、ピークというタイミングで噺の中の狸がサイコロに化ける。あかねの成長を「化ける」で表現するのは前話にも出てきた話だけど、このページ上の話と絵のテンションの一致ぶりが見事。読んでて本当に気持ちいい。あらすじとして何か特別面白い回だったわけではないけど、めちゃくちゃ面白い回だったな。それこそ土台の、基礎の強さを感じる。そして、同時にあかねのキャラクターとしての魅力が伝わってくる回なので、ちょっとメタ的な仕掛けのようにも思えてくる。

『SAKAMOTO DAYS』155話

 シンの超能力は使えない。とめちゃくちゃ親切に振り返ってくれるので笑った。しょうもないギャグだが、すっかり忘れてたので助かります……。
 シシバは苦労が絶えなくて同情するけど、シン側からしたらシシバでよかったよな。ORDERの中ではかなりマシな方というか、話が通じそう。豹が生きてればORDERガチャ最大の当たりだと思うが、もういないので、そん中ならシシバはかなり当たりなのではないか。
 正直シンは実力不足が隠しきれないが、敵側と因縁があるのでオモシロは増す。敵味方それぞれに増員があるが、ちゃんと因縁があるのが良い。まぁ、周とか増えたところで頼もしくはないんだけど、面白そうではある。
 さらにシンの出自についてまで話が広がりそうな雰囲気。面白いっちゃ面白いけど、正直シシバの出番(ガチバトル)がどんどん減りそうで、そういう意味では少し心配。どうせなら四ツ村も連れてこようぜ(好きだから)、とか一瞬思ったけど、人数多すぎで無駄にややこしいので怪しい。

僕のヒーローアカデミア』414話

 前回までのあらすじが突然あるんだけど、最終章全体のあらすじではなく、あくまでも「前回の」あらすじって感じ。謎。
 譲渡はDNAの譲渡とセット。そんなのあったなぁ。ただ、髪の毛食べさせるとかややこしいミッションではなく、相手の傷口で出血中の拳でパンチすればok。非常に分かりやすい。正直DNAの設定なんてなくてもよかった、というくらいの扱い。
 ただ、譲渡のために殴るので、「手」が出てくる。破壊の手と救済の手という対比だけど、デクの救済が譲渡へと形を変える。ものすごく一貫してて良い。正直これで決着がついても大満足できるくらいロジックがキレイだったと思う。実際に終わるかは知らん。
 そんな譲渡に関わってくる血液を使って目くらまし。DNAルールがただの制限ではなく、それを踏まえた戦術になってるのが良かった。ラスボス戦での血液攻撃というと今週の『呪術』にもあって、あれはあれで良かったけど、本作はよりややこしいルールの運用と関わってて面白い。
 

「Jスカウトキャラバン2024のススメ!!」丸十字千尋

 丸十字先生、以前にショートフロンティアで載ってる。今回のだけ読むとギャグ作家っぽいけど、そんなことはない。
 当日の様子を描いてるんだけど、待機中にも原稿描いてる人がいた件はマジですごいな。スーパーダメ人間にも見えるけど、逆に天才エピソードのようにも思える。その人はどうなったのだろうかw

センターカラー『鵺の陰陽師』38話

 カラー扉かっこいいな。ちょっと何とかの巨人っぽいけど、まぁ学郎の能力とは関係ないので別にいいか。
 本編。片腕を失って走馬燈チックに回想。「あのときとまったく同じ状況」という意図があるのは分かるけど、その今と同じ話(兄妹喧嘩)をここ数週ずっとやってるので、若干単調な気もする。やたらテンションが高いので余計に。あと、子供が喧嘩で腕折るのは普通に引いちゃう……。ツンデレ暴力系ヒロインの歴史の中でもかなりの記録なんじゃないかしら。
 正直「兄ちゃんだから」的な論理はギャグにしかならないと思うけど、まぁ今の本作だとそれほどイヤな感じもしない。ちなみに『鬼滅』のアレはほとんどギャグだと思ってます。あれをそういうニュアンスを無視した名言扱いしてる人には「正気か?」と思う。『鬼滅』らしさを感じる良いセリフ、だったらそう思う。

『夜桜さんちの大作戦』214話

 暴走&覚醒状態のひふみに対して “この強さなら言い訳にできる” と言って戦闘を諦めたのが面白い。意外と猫耳姉ちゃんの意向も汲んでくれるのね。ただし、肝心のひふみが思いの外強いので簡単に逃げられなくて、結果「殺す」の選択肢が戻ってきてしまうのが皮肉。
 んで、お兄ちゃん(おじちゃん)奮起でエンド。凶一郎の(やや)本気がひふみ相手に開放されるのが意外で面白い。この戦いが終わったらひふみからのリスペクトが生まれてしまうかもしれない。それは残念なのでそうならないよう何かしら言い訳を用意してほしいw

『逃げ上手の若君』145話

 顕家のリベンジ。ちょっと土岐が都合良く弱体化した気もするけど、理屈はいろいろあったので良かった。高所にいるのは偉そうにするためではなく、敵の武将が単身乗り込んでくるのを誘うためでもあるし、何より顕家の弓の射程と威力を上げるため、というのが素晴らしかった。最終的にバトルのロジックに着地するとやっぱり気持ちいい。部下に兜を外させる、という偉そうな感じもキャラに合ってて魅力的。ただ、「そんな簡単に外せるなら苦労しないぜ」的な気もする。今までは散々純粋な強さを強調してたのに、孤立したら簡単なんかい。

『アンデッドアンラック』195話

 「やめる」は漢字だと「止める」。つまりトップくんの領域とした前半が面白かった。特にだから何という話ではあるんだけど、こういう屁理屈みたいなの好き。
 最後に再び「()める」を示す土下座をするが、その土下座が実はクラウチングスタートで……というのも好き。正直1ページ目にサブタイ「On your mark!!」が示されたので土下座した時点で分かってしまうんだけど、それはそうとめちゃくちゃ気持ちいい。
 初めに人ありき、らしい。獣は人間を苦しめるために生まれたらしい。今週のジャンプはダーウィンが読んだらブチギレだw

『僕とロボコ』173話

 名探偵モツオのミステリー漫画回。依頼が猫探しなので笑った。「なぜギャグ漫画は猫を探すのか」みたいな新書書けそう。
  “まるでコナン君ですね!” “ソレ言っていいんだ!!” とあるけど、そもそも基本設定が『ドラえもん』なのでそれに比べたら名前だけ出すのはイージーすぎるだろ。このツッコミ単体ではその通りなんだけど、本作全体のパロディの度合いからするとちょっと違和感というか、「そのくらいいいじゃん……」となってしまう。あと、コナン君だと今は『キルアオ』の方が危ない。
  “なんかさっきから聞いたことあるけどカッケー!!” 面白かったけど、このちょっとだけ違う名言ってギャグは正直『高校生家族』の方が面白かったな。てか、急に本気パロディ回だったのですごい。『ロボコ』が見劣りするレベル、という直接の比較ができるようになってしまった。
 ただ、丁寧なパロディではなく乱暴すぎる『名探偵コナン』要素としてバーロービンタは笑った。無意味に出てくる哀ちゃん。

『カグラバチ』21話

 殺し合いがしたいカムナビエースと、どこまでも良い奴であり続けるチヒロ。それだけでは何も進展しないが、チヒロが良い奴であることが徐々に相手にも伝わっていって……と明確にされたのが面白い。そもそも正義同士なので戦う必要ない話なんだけど、その不毛さをしっかり描いててすごい。そしてその矛盾に気づきながら “立場とプライドに揉まれてブチギレしている” という説明もすごい。力士の言語化の解像度が高すぎるんだけど、逆に当人は悩んだ挙げ句 “ぶっ殺す!!” となるので可愛い。もう既にこの2人のこと好きになってしまった。
 あと、 “穴はある” 落とし穴(わな)さ” もオシャレで好き。そして、その落とし穴に落ちること自体がチヒロ側の罠であって……という展開も熱い。
 んで痛み分けのまま決着。なぜ終わったかというと “あのアホが気絶したことで勝負がついたことになった” 。面白い。あまりに意外なんだけど、同時にアホの頑張りが実を結んだわけでもあって感動的。めちゃくちゃ良い。

『キルアオ』41話

 風紀委員の潜入捜査。その極端なまでの捜査能力の前では十三もたじたじ。このバランスが見事ですね。今までのユニコーンも「その競技では十三に勝てる」だったけど、今回のは十三の殺し屋という強さの本質を直接刺してくる。
 カバンの重量推理。若干ストーカーっぽくて気持ち悪いんだけど、やってることは「持ち物検査」といういかにも風紀委員っぽい内容。スーパー警察なんだけど、基本は風紀委員というバランスがしっかり保たれてて面白い。
 ただ、それだけに最後のトドメが「監視カメラにアクセスしたら映ってました」という本話外のボロをつつく話だったので少し残念。今週いくら気をつけても意味ないんかい。最初から詰んでた。あと、銃は人を傷つけるものだからNGだけど、トンファーはOK、というのが謎だな。
 トンファーアメリカの警察イメージなんだろうけど、個人的には『キルコさん』を思い出してしまう。もしも『デビザコ』がアニメ化したらついでにキルコもアニメ化されるのでは……と期待してます。いや、無駄にややこしいので怪しいと思うけど。

グリーングリーングリーンズ』11話

 残像を直線にするパター練習面白そう。正直ゴルフを「やる」に関しては1ミリも興味がないんですが、このパター練習だけはちょっとやってみたい。気持ちよさそう。
 オリバーくん、珀と王賀さんの調整役になってて可愛い。実力者なのにめちゃくちゃ下っ端みたいな仕事をしてくれる。まぁ、先週のことを考えたら当然……。
 パターは「自分の感覚」が肝になるので人に教えづらい。そして、その珀にとっての自分の感覚とは、左打ちであった、というトンデモ展開。「そんなわけあるかーい!!」とか瞬間的に思ったんだけど、よく考えたら私(左利き)もペンだけは右持ちなので案外リアリティのある話なのかもしれない。私の場合は親が戦略的に右で覚えさせたらしいから厳密には少し事情が違うけども。

『魔々勇々』22話

 サディコが急に親身になってくれるし、エリシアはすぐにバニー服やめるし、かなり肩透かしな展開ではあるな……(後者はどうでもいいだろ)。人生ゲームにそわそわしてる異世界人たちとか可愛いんだけど、正直こういうギャグは前々回のでお腹いっぱいというか、話が戻ってしまったような感覚。
 サディコが課したルールを無視してエリシアとモニカが参戦するのは痛快だったんだけど、それを見たサディコが「その言葉が聞きたかった」みたいなリアクションするのは違和感。
 ただ、 “仲間に恵まれる者だ” の理屈とかは超面白くて納得。「アイドルは自称するものではなく周囲に呼ばれるもの」とどっかで聞いたことあるけど、それと似てますね。
 日本のサブカルにおける「勇者」の概念は『ドラクエ』が土台にあると思うけど、今回のサディコの言い分だと、仲間がいなかった『ドラクエ』1作目は勇者ではないってことになりますね……(屁理屈)。

『累々戦記』10話

 敵とご対面。家族写真モチーフとか狂ってる感じが魅力的ではあるが、正直シスコンたちとの合流に比べると大きく劣るので、若干テンションは下がった。すぐに分断されるのも話(バトル)の都合を感じて萎える。とにかく先週の合流が気持ちよかったので、それがこうもあっけなく無に帰すとは。
 メガネシールド、足場にもできるらしい。何気にめちゃくちゃすごいことをやってのけたな。これで今後本作は空中戦が可能になった。練度を上げれば一歩ずつ足場を組んで空中ジャンプとかもできそう。ロマンだ。

『ツーオンアイス』20話

 たっくんのフリー。かつてリストは女性にモテすぎた挙げ句芸術で失神させたらしいが、今回たっくんがそれを再現してみせる。中二要素だけでなく、そんな角度からもロジックを盛り込んでくるとは意外。てか、あれか、逸茂先生はピアノやってるらしいから、これは元からあった知識とか、芸術観もあるのかな。相変わらずたっくんというキャラクターの解像度が他のキャラの数倍ある。
 常呂コーチ、ただのクソかと思ったらたっくんの本質を見抜き、導くだけの実力者だったのか。小物がクビになってザマァ、くらいに思ってたけど、あれはたっくんによる師匠殺しの儀式だったのですね。『スターウォーズ』におけるシスは一子相伝だけど、その最後の試練は師匠を殺すこと。それと大体同じ話だったのでしょう。たっくんをダークサイドに導いたのも師匠で、たっくんのダークサイドを完成させる最後の儀式も師匠。
 芸術の頂点はたっくんかもしれないけど、隼馬は芸術以外を目指す。「他にも芸術の良さってあるだろ」という話になると思ったので、ちょっと意外。まぁ、「たっくん=芸術の権化」とした方が話が分かりやすいってのはあるな。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 2/22がXboxの日本発売日なので、作中のゲーム特集。第2回は80-90年代。『こち亀』はこれだけで本が一冊出せるレベルなのでやはり強いですが、他にもいろいろあって面白い。大体読んだことないし。『F-ZERO』ってネタにされるほど有名なタイトルだったんですね。ドライバーがランチ喰ったりパンチしてるイメージしかなかった。まぁ人気だから最近新作が出たのか。

次号予告

 通常の読切があって、ショートフロンティアもあるぞ。地獄だ(感想書くカロリーが)。

目次

 JUMPマニアッククイズ。『アオのハコ』の水族館デートに出てきたスタンプのペンギンの名前。そんなのあったなぁ。最近思わぬ記憶の扉が開く(答えは知らん)ことが多くて楽しい。出題のセンスが良くなったのか、対象作品が若くてなって出題範囲が狭い(記憶がそこそこ鮮明)のか。

コロナにかかっておりました。ご飯の味が感じられなくなるのがかなりの痛手。
(『鵺の陰陽師』)

 川江先生からコンビニグルメを取り上げないで……。

初めてのFLは祖母からでした。集英社を経由して僕の元へ…直接渡してよ!!
(『累々戦記』)

 リアルおばば可愛い。

愛読者アンケート

 新連載についてと、連載陣の絵について。男性キャラのデザインが」カッコいい」と、女性キャラのデザインが「可愛い」。脇ガバガバだぜ。「好き」とかで統一すればいいのに。一応女性主人公の作品もあるわけだし。答えるなら前者は『あかね』。後者は何だろう。『ハイキュー』しか思い浮かばん……。『ハイキュー』はいいぞ。映画また観たい。
 ジャンプを毎週購読してるか。してる。どのくらいか。11年以上。

総括

 終わり。めっちゃ早いね。偉いぞ。偉いからまた『ハイキュー』観ような。85分はいいぞ。今回の映画化の最適解だ。

 今週のベスト作品。『カグラバチ』の主人公のヒーロー性が相手に伝わり、凡人の正義が不毛な戦いを終わらせる、というのが見事だった。

 今週のベストコマ。『アンデッド』の土下座。

 最後に今週のベストキャラ。『超巡』のリリ。沼先生久々の連載、という感慨を深く感じた。
gohomeclub.hatenablog.com

 一瞬民明書房を疑ってしまったが、実在します(当たり前だろ)。