北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2024年10号の感想

 『マッシュル』の主題歌がえらい評判らしく、良かったですね……と1月遅れで知ったのですが、あまりに評判なので誌面にコメントまで載っててびっくり。

表紙

 『ウィッチウォッチ』。3周年おめ。バン加入後の2部のレギュラーメンツって感じの図でとても良いんだけど、同時にハロウィン感がハンパない。そういや、そういう人たちだったなw

読者プレゼント

 ミケランジェロならぬ、見ッケタンジェロ。すごい! 今週のはマジですごい。力作すぎる。これは年間大賞決まりじゃないかしら。あとは久保先生の好みにどこまでハマれるかの問題。ビジュアルの頑張りが異常なんですが、そこに添えるダジャレにも手を抜いてないから偉い。個人的には「疲れ癒エタ像」が好き。ヨギボーに癒されてるんですが、元ネタはイエスが死んだ直後のマリアなわけで、同じポーズなのにギャップが酷いw
 てか、今回の面白さあって『ダビデ君』と大体同じ。あの作品が生み出したフォーマットの強さを改めて感じる。

巻頭カラー『ウィッチウォッチ』142話

 巻頭回でケイゴとネムの話やるなんてやっぱ人気あるんだなぁ……とか思ったんですが、意外とそこはあっさりめで終わった。むしろ変身の魔女カミングアウトの件をさらっと済ませるという今後の話を作りやすくするための都合も感じたくらい。
 変身のコツ。写真とかを見ればあとは自分の想像で何にでもなれる。幻想動物もイケる、という話だったが、子供の落書きそのままでのデザインもできるってことだろうか。今後ニコの絵をそのままに……とかやったら面白そう。
 バンの話をしたら地雷。言葉だけで説明されると誤解する、というのは面白かった。ただ、ケイゴがバンのことを “バンちゃんて言ってさ 女の子” と言ってて少し驚く。そういう距離感なのか。バンの方が大人だから「そう見えてたの!?」とちょっと戸惑った。高校生から見た成人女性ってどんな感じなのかな、一般的に。「女の子」とはなりづらいと思うんだけど、ケイゴはよほどフランクな関係を築いてるってことか。
 んで、オチ。事故的にパイカルを飲んだニコが高校生に戻ってモイちゃん感動。完全に『名探偵コナン』なのでちょっと感動の気持ちがぼやけた。いや、同じだけど記憶とかのルールが違うので、本作には独自の魅力が生まれてるんだけどね。良い話だったと思う。ニコに良い思いをさせるのではなく、モイちゃんの頑張りが報われる、という点がすごく好き。

『SAKAMOTO DAYS』153話

 南雲生きとったんかワレェ!! 私はまんまと騙された形ですが、割と先週の時点でピンときてる人はいたみたいですね。そんなブログを読んだ。なので、厳密に言うと、一番驚いたのは普通に見破ってるファンがいた、という時点。そこで「絶対この通りだろ……」と納得してしまったので。
 先週の私の感想、南雲敗北に至る展開が雑で急につまんねぇなオイ、みたいな感じだったんですが、決着のくだりがぼんやりするのも仕方ないというか、ハッキリとは描けない事情があった。たしかに本作にしては急にバトルの気持ちよさが足りないと違和感はあったんだ。作者の実力を疑う前に南雲のことを疑うべきだった。ただ、「つまらないのが伏線」という話なので、それでいいのか? とは思う。まぁ、たった1週しか引っ張らない謎なので、別にいいんだろうな。そこまで大したことないですよ、というサラッとしたバランスが良かった。
 てか、楽くん、「ぶっ殺しRTA」とかかっこつけたのに普通に負けちゃったのか。悲しい……。
 そんな死にかけの楽。何も知らない坂本たちが必死に蘇生してくれるわけだけど、死にかけなのにシンがいても見破れない、という理屈がさりげなく通ってるのとか見事ですね。シンの扱いが本作はうまい。
 逆に、冒頭の場面では楽に対して違和感を抱いてる風だったスラーさん、普通に一撃食らっちゃってて逆にびっくり。本作のバランスだと「残像だ」とかなかったことにはできないしなぁ。けど、冒頭の場面を読み返せば読み返すほど、「こいつ怪しくね?」と思ってるようにしか見えない。

ONE PIECE』1106話

 パシフィスタ、権限のトップはボニーだった。正直「ベガパンクが勝手にやった」という逆転のロジックはそれほど気持ちよくないんですが、その発動のきっかけがすべてを諦めたボニーの “撃たないで!! お父さん!!” だったのはやっぱり感動的。ここらへんのツボを外さない感じはさすがだ。魂の叫びが逆転に直結する。
 そして、ドンドットット復活。くまとボニーがニカを目撃する。くまが飛んできた時点で「せっかくだから見てってもらうしか……」とは思ったけど、マジで実現すると感動しちゃう。感動なだけに、最後のサプライズ救援の人たちの驚きと喜びがちょっとブレたというか、要素が多すぎるのよw
 とはいえ、こんだけ100巻以上続いてインフレした世界で、十何巻の登場人物に対して頼もしさを感じられるのは良いですね。マジですごいことだと思う。今になって思うと、こいつらを完封してたMr.3たちも相当すごいw

『僕とロボコ』171話

 将棋回。宮崎先生の趣味が出過ぎてる……と思ったら最近の中では屈指のギャグ連発回だったと思う。最近の中でもトップ級に面白い回だったのではないか。
 将棋が始まってからも最高。初手の “いや天童先生は実質0手でお茶を飲んだことになる!!” とか意味不明なんだけど、漫画の文法ではなぜか「強キャラっぽい」と認識できてしまうw

『呪術廻戦』249話

 呪術パイセンこと乙骨パイセンがいよいよ本気モード。スーパー頼もしいブチアゲ展開なんですが、それこそ乙骨パイセンの初手がウジウジした思考なので最高。ちゃんと先輩になる前の乙骨らしさを最初に感じさせてくれる。そして、それを内心に留めるだけで終わるのも「成長しやがって……」的な感慨に浸れる。
 領域展開。最終章における「やるべきことリスト」の筆頭みたいなイベントなので正直そこまで興味はない……んですが、結構良かった。リメイク版『十三人の刺客』であった刀の墓場好き。元を辿れば『七人の侍』だったような。
 あと、「また虎杖が他人の領域の中をウロチョロしてる……」という本作の初期から繰り返されてた展開(絵面)がめっちゃかっこいい形で再演されてるのが感動的だった。本作で初めて領域展開が出てきたときもウロチョロしてたし、初めて虎杖の的が領域展開したときも外から入り込んでたよね。介入しがち。

センターカラー『キルアオ』39話

 ノレンの暴走については割とふんわりしたまま終わっちゃったな。正直「そういうのはあまり興味ないんで……」と引き気味だったのだが、長いスパンの謎になりそうで心配。いや、一旦ほっとかれるのは朗報かもしれない。
 あと、ノレンの無茶に対して大人が心配しながらキレる。この大人の反応が少しでも入ってるのが良かったし、その「大人の対応」は十三が別の形を見せる。てか、これも『名探偵コナン』でしたな。ノレンがギャル姫にお返ししたらスピッツの主題歌が流れてくるぞ。
 そんな十三の姿にギャル姫が惚れ直しつつ、諦めの念を抱く。言及はされてなかったけど、おそらくノレンが即座にオエー!とリアクションしたのも「勝てねぇ……」となった一因な気がする。

『鵺の陰陽師』36話

 凶骨到着。のっけから化け物としての活躍でかっこよかった(それに落ち着いて話しかけてる代葉も良い)が、不機嫌なスーツ男が活躍する姿も見たかったな。まだ変身するまでもない、みたいな感じで。まぁ、そこに尺を割くつもりはないようなので、無い物ねだり。
 学郎サイド。びっくりするくらい見てるだけで、それを後悔する話になるので驚く。変なバランスだとは思うけど、この感じが学郎らしさなんだろうな。ただ、肝心の妹のバトルに関してはちょっと何やってるのか一見して分かりにくい感じがあった。そういや、本作って前からこんな感じだったかも。
 あと、これは週跨ぎによって印象が二転三転することの逆効果だと思うんですが、「妹がブチギレ」かと思ったら「意外と冷静」となり、今回は「独りでも善戦くらいは余裕」とまでなっちゃったので、目の前の一話にのみ注目してると楽しいけど、その楽しさが次週には台無しにされちゃってる気がする。もちろん何も知らない、何も分かってない学郎、という軸で考えると間違ってるわけじゃないんだけど、読者が毎週感じるオモシロが悪い意味でひっくり返っちゃってる。

『アオのハコ』135話

 千夏パイセンを慰めるが、正直返す言葉がない。サブタイが「そんなことないです」で、実際に言うのだが、冒頭の “私のせいで” “負けちゃったっ” に対して「そんなことないです」とは返せない。原因はあっても責任はないという話だが、「私のせい」と言われると返事しづらい。大喜が返すのは “全部” “無駄になっちゃった” 。そこにすかさず「そんなことないです」。これは正論。至って大喜が正しい。正しいが、千夏パイセンが間違ったこと言うまで何も返せなかったというのも事実で困ったものだと思う。そして、その慰めの言葉が河原の風でかき消される、という地獄展開。意外と意地悪なことするやん……。
 匡と菖蒲。ほのぼのラブコメしてて本当にニッコリしてしまうな。救いのメガネ。弟妹モテを見せびらかしてからのバレンタインのお礼、という最強コンボでお膳立て……だが、100%陥落したわけではない……と陥落度を物理的に示した末っ子(たぶん)が良かった。正直「そんなベタなぁ~!」という新キャラ登場だが、この末っ子を使った登場演出が本当に良い。本人にその意図は一切ないにしても、 “きょーママ” の呼び方でマウント取ってくる感じとかマジ最高ですわ。「きょーちゃん」よりも「きょーママ」が強すぎる。

『れっつ!ハイキュー!?』レツ

 映画用の番外編。『れっつ』キャラが映画を観る話ってのは分かったけど、『ハイキュー』のメディア展開をマルチバースで説明しきったので笑う。便利すぎるぞ、マルチバース。いや、アメコミ用語として考えるならば(本当は違う)、めちゃくちゃ正統派なマルチバース概念の使い方と言えるか。そして、最後に「現実世界に来た」という設定を丁寧に踏まえたボケが出るのも良かった。これはマジでありそう。
 そろそろ終わりそうだな、という時点になっても月島兄が出てこないので「つまり大オチが……」と思ったらその通りでニッコリ。彼を見に来た。

センターカラー『ハイキュー!!番外編』

 ということで番外編。劇場で配られる冊子に収録されるものを先行公開、みたいな感じ。そして、内容はまさかの烏野音駒戦のエピローグ。そう来たかぁ~と同時に映画公開前に映画のエピローグ読むのめちゃくちゃ面白いな。まぁ、ジャンプの誌面上なら成立するのか。アニメオンリーの人は相手にしてない。
 本編。エピローグにしても、試合のラストシーンを詳細に振り返る内容なので笑っちゃった。ガチ勢じゃないと振り落とされるような勢い(当方落下済み)。
 とはいえ、敗者にフォーカスするのはいかにも『ハイキュー』らしいコンセプト。『ハイキュー』という作品を一言で表現するなら「バレーやって負ける漫画」と言えそう。
 てか、超不謹慎な想像として、映画で烏野が負ける可能性も少し考えてたんですよ。別にあらすじ的には特に影響がないので。アニメシリーズをどう締めるか、大人たちが思案中だろうけど、どうなるんですかね。映画で烏野勝つのが確定したので、鴎でもう一本映画やるのも当確。そのあとテレビシリーズでもやるつもりなのかしら。てか、今の『アオのハコ』って『ハイキュー』の鴎戦オマージュの可能性あるな。今まで結びつかなかったのが情けない……。
 スグミカ! スグミカが出たぞ。謎にコマがでかいぞ、ミカちゃん。最高すぎる。烏野出なくてびっくりしたけど、スグミカがいればでぇじょうぶだ。まぁたしかに「音駒の試合」を総括する存在としてスグミカが適任なことに疑いはないですね。ただ、ないにしてもこんなにも巨大な扱いで登場するとは思わなかったなぁ。神に愛されてるとしか。祝福されてやがる……。
 んで、2024年に飛んでエンド。マジで漫画読者に向けた読切ですね、これ。一応映画はアニメシリーズなんだけど。少な目だろうけど、世の中にはアニメで『ハイキュー』を追ってる人もいるわけで、その人もこの読切は読むわけじゃん。びっくりしちゃうだろ。てか、私の母親がまさにネットフリックス加入を機にアニメでのみ『ハイキュー』を追ってるファンなんだけど(推しは菅原)、どうなってしまうのだろうか。何か聞かれたら「漫画では2020年東京でオリンピックが行われるマルチバースなんだよ」とか説明すべきなのか。
 とにかく超良い読切だったというか、ファンサービスに走りすぎない、『ハイキュー』エキス特濃の内容だったと思う。面白かったですな。わがままを言うなら悪夢を見る海で『れっつ』やってほしいw

『あかね噺』96話

 おっ父の “…ちゃんと生きてるからな” で笑った。多くの読者(てか私)が「死んでないんだっけ」と錯覚してることを踏まえたギャグに思える。悲劇という側面を劇的に描きすぎたことの弊害。
 そんな悲劇にしすぎたことの反省なのかは知らんが、 “たかが落語だ” の話の中で、 “不幸でもなかったし” というセリフがあったのが良かった。超良かった。何ならちょっと泣きそうなレベル。死別したわけじゃないもんなw
 破門の真相(信じていいのか怪しいけど)。真打になった泰全がパッとしないから過激派である一生が暴走した結果、らしい。地味な実力派と、組織としてのパワーゲームが生んだ悲劇という意味では面白い。もちろん胸糞だが。
 ということで、現場到着。泰全よりもおっ父の方がビッグイベントになってしまうが、やむなし。あそこで徐々に感動が湧いて涙に至る一連のあかねの顔、良かったですねぇ。絶品であった。静かに、あかねが娘の顔になってて最高。しかし、読者的にはどうしてもゴンとジンと再会したみたいな感慨も抱いてしまうのだが、会うこと自体は2人にとって特別じゃないんだよなw

『アンデッドアンラック』193話

 トップvs風子。面白かったのだが、風子が最初にトップに触れた瞬間が分かりにくいというかハッキリ描かれてなくて少し戸惑う。靴下短そうだったので親指をズボンの裾に突っ込んで触ったってことなのかしら。次のテープの方は一見して有無が分かりやすいので楽しい仕掛けなのですが……。
 んで、ビースト到着。自然破壊の言い分は面白かった。ぐうの音も出ねぇw 風子陣営のメンツ的にもめっちゃ心配になるので面白そうですね。ジュリアがいるのが特に不安なのだが、逆に切り札になったりもするのかな。メインはトップくんだと思うが。

『夜桜さんちの大作戦』212話

 ひふみvs二刃。ひふみが相手の技を利用して攻撃するのが良かった。ここらへんのロジックの面白さはさすがだ。その後も二刃の合気と凶一郎の糸を思わせる拘束技を繰り出すのが、本エピソードにおけるひふみの成長を象徴するようで感動的。
 しかし、それでは開花二刃には敵わない。一度負けるが、暴走モードで拘束から抜け出す。正直 “あたしの合気玉は内側からは解けない” と言ったものを超強いチカラで破るというのは陳腐な展開に思えた。というか本作にしては理屈が少ない。まぁ、後付けでひふみの凄みに怯んだ二刃がひふみの安全を気にして拘束を緩めた、みたいな話が出てくるかもしれない。

『魔々勇々』20話

 チンポツールフ遊園地。ラルフはデートの邪魔になるから置いてきた、という冒頭で泣いた。本作、男キャラも好きなんだけどなぁw
 遊園地の誘惑に弱い3人。異世界の2人はカルチャーギャップとして、そしてコルレオは生い立ちが特殊な陰キャなので……という理屈が良い。ただのギャグじゃなくて、それが3人が背負う苦みと表裏一体。
 正体がバレてもいいから人を助ける。モニカの変身能力を生かした、いかにもヒーローモノらしい展開で感動的だった。超好きなのだが、モニカを褒める通行人たちがやたら「ナイス」を繰り返してて不思議な味わい。変なギャグということでいいのかしら。もしくは全員サディコに操られてる(から語彙が雑で一緒)、とか? そんな大げさな話ではない気もするが……。

手塚賞赤塚賞贈呈式&パーティー現場ルポ

 北斗郁弥先生による漫画付きなのだが、その前に大石先生が顔出ししてるので笑った。急すぎる大石先生。よく有名人と遭遇したファンがツーショットをSNSに上げるが自分だけ顔を加工して隠してる、みたいな変な感じが大石先生とのツーショットでも出てる。ルポ漫画ではちゃんと大石先生の顔隠されてるのに。
 ルポ漫画。北斗先生の自画像が全裸なので好感が持てる……。ひょっとしたら受賞作品の内容に関連してるのかもしれないけど。
 ビッグネーム(審査員)の登場も熱いんだけど、それ以上に『いぬまるだしっ』の募集企画に採用済み、という強すぎるエピソードを持ってるのがすごい。しかもペンネームでオチがつく。ちょっとエピソードとして隙がなすぎる。すごすぎだろ。普通に感動的なのにちゃんとオチがつく。てか、言われてみれば空知先生も審査員やっててもおかしくないですねw

センターカラー『カグラバチ』19話

 最初の双城戦をファミレス(?)から見てた一般人。主人公の過去の決戦を市民目線で描き直すやつだ。大好き。『ガメラ3』とか『バットマンvsスーパーマン』とか『ゴジラKOM』とか。『サイボーグクロちゃん』にもあるよ。ただ、これらはどれも主人公に逆恨みする話なので、もっと近いのはテレビシリーズの『ホークアイ』初回だろうな。主人公に憧れてうっとうしくついてくる感じとか似てると思う。ただ、おそらくだけど、本作に出てきた子のイメージが一番近いのはバットマンに対するロビンなんじゃないかな。ちょうどサブタイが「闇の騎士」でそのまんますぎるってのもあるんですが(ノーランの映画ではなく一般的なバットマンの異名)。
 んで、ヒーローの真似事をするが、ガチのヤクザに捕まって死にそう。そこに現れるのがヒーローたるチヒロなんですが、まず先に金魚が登場、というのがかっこいいなぁ。その後、窓を外から映し、窓の手前に金魚、窓の奥いバッタバッタと斬られるヤクザたち。この窓ガラスを利用した演出は以前にも出てきたけど、なかなかチヒロを大映しにしない、という今回のコンセプトと相まってかっこよかったですね。
 ということで運命の出会い。チヒロが辛気臭いので、バカと言われかねないほど明るい人が絡んでくるのは良いですね。シャルのときも同じことを感じたけど、今回は一緒に前線に立てる……かもしれない。ここらへんのガツガツ来て主人公が困る感じ、いかにもロビンだ。あとはやっぱり『ホークアイ』のケイト。

グリーングリーングリーンズ』9話

 10万円、断られる。教えられるような情報に10万円の価値はない、という二つ目の理由が面白かった。まぁ、あくまでも今回の10万円は覚悟の数値化って感じですかね。
 んで、オリバーをコンペに誘おう大作戦。弟のプラモデル作るのに時間を取られるが、その間にもオリバーは一打一打積み重ねていて……という焦りがそっくりそのまま大逆転のロジックに繋がるのが痛快。いやほんと見事な回だった。興味を示すオリバーが可愛いし、オリバーに対して初めて上に立つ……が、決して嫌味なマウントではなく優しく導くような感じの主人公、そして2人の関係が良い。

『逃げ上手の若君』143話

 めちゃ強の土岐をどう止めるか。少なくとも今の人間投擲の効果を弱めるために馬の速度を落とす必要がある。なので、馬であえて近づき、目障りな位置をキープし、馬の速度を落とす。無茶苦茶なんだけど、若の特性を考えればむしろめちゃくちゃ正攻法な策に思えるから面白い。本作らしい合戦がしっかり出来上がってるのを感じる。
 んで、復活の顕家。歴史に残るのは華々しい活躍をした武将のみ。だから逃げに徹した若は歴史に残りにくい、という話からそれらすべてが許せない戦線離脱の顕家、というオチで笑った。顕家、愛されてんなw

『累々戦記』8話

 1ページ目。次なるボスキャラの登場なんだけど、おそらく恐怖によって家族ごっこを強要してる。最近こういう目的の悪役多いですね。一番有名なのは『鬼滅』の蜘蛛の人たちだろうけど、『夜桜さんち』もそうだし、無理に家族ごっこすることの地獄性を描いたという意味では『一ノ瀬家の大罪』もそう。食卓が家族の象徴として描かれたのが『夜桜』『一ノ瀬』と一致しますね。
 一方、先週のギョロ目くんたち。彼の相棒っぽい女性が腹話術(?)。無口&無表情だけどめっちゃ感情表現豊か、というのは刺さる人多そうだな……(私も好き)、と思いつつ同時に紙袋の表情もしっかり変わってるのが可愛い。可愛いと同時にただの腹話術じゃないのが分かって良いですね。まぁ、あのくらいだったら漫画の誇張の範疇かもしれないけど、たぶん何かしらの理屈がありそう。そして、彼女にうんざりしてるギョロ目くんというのも魅力的で、やっぱあの組織が出てから一気に魅力が広がってる感じがある。結局ああいう組織に弱いのか……とベタだと思いつつ屈してしまうアンビバレント

『今日の魔女たちは』朝日夜

 読切。ジャンプショートフロンティア。久々で嬉しいぜ~。ただし、来週はナシ。新連載が始まるのでページがないんですかね。悲しい。
 作者の名前が「夜」で、主人公のギャルの名前が「真夜」。すげぇな。本作のためにペンネームを付けた可能性もあるけど、それにしては漫画が手慣れてるというか、そつなくうまい。
 本編。魔女のギャルが学校にいる。箒にまたがったギャルが投稿してくると、女友達や男友達が彼女を頼ってくる。このキャラクターや環境、魔法の種類をてきぱきと説明してくる感じ、読切のオープニングって感じで良いよなぁ。こういう手際の良さを見てるだけで気持ちいいというか、漫画を読む際の醍醐味の中で結構な割合を占めてると思う。
 そして転校生。陰キャというか、あまりに卑屈。最初、陰と陽の対比がどうのとか思いましたが、ひょっとしたら学校の外の世界では魔女の迫害があるのが当たり前なのかもしれませんね。もしくは彼女が前にいた九州。なぜこの学校では魔女に対する偏見がないのかと言えば、当然ギャル。ギャルが圧倒的に良い子であり、みんなと仲良しだから。学校を小さな世界とし、たった1人のギャルによってその世界の価値観が大きく平和な方向へと変わっていった。そんな話が本編の前の時間にあったのだと思う。(だとしたら)めちゃくちゃ感動的ですね。未来はラストシーンの空のように明るいぜ。……てか、この話、『ルリドラゴン』っぽいですね。何なら『ルリドラゴン』の最終話がこんな内容でもおかしくないというか、普通に想像できちゃう。

『アスミカケル』31話

 バトル漫画特有の敗北が決定した瞬間に突然訪れる回想。今日観てきた『鬼滅』の映画でもあったんですが、要するに走馬燈。ただ、本作の場合は首をギチギチに締められながらの走馬燈なので、「ガチで死んじゃうからもうやめて!!」みたいな今までとは違う印象になっちゃうw あまり良い話に浸れる余裕がないというか、「いや死ぬから! それどころじゃないから!」って焦る。
 兄貴がじいちゃんに褒められる話も面白かった。間接フリーキックすぎるのだが、逆に言うと本人だと思ってないからフラットな評価を下せたのでしょうね。
 んで、次はU-20のトーナメント。あまり格闘技に詳しくないので、このとんとん拍子感にどのくらいリアリティがあるのか、ちょっとピンとこないです。興行の側面があるので、大人たちに「面白そう」と思われればすぐにでも大舞台が用意される、ってことなのかな。

『ツーオンアイス』18話

 ペアの五輪代表の激励会。ペアの世界は狭いので、一線級の選手は誇張なく全員いる。この日本トップなのに飲み会感あるスケールが面白かった。マジで本作は競技に対する解像度が高いというか、フィギュアのペアでしか成立しない話に徹底してるから良い。作者が経験者じゃないのが驚きだわ。まぁ、詳しくないのでリアリティの面は分からないですw
 揃いも揃って変人ばかり。 “すごい幼いなぁ” の人とかいかにも漫画っぽいデフォルメを感じるんですが、体が小さいのはこの世界だと圧倒的な強みになるよな……と妙な説得力も感じる。
 そんな幼いガニ股に捕まる綺更。隼馬と分かれて独りでいるとめっちゃ不安そうにしてるのが子供らしくて良いですね。隼馬視点だとどうしてもお姉さん的に振る舞いになりがちなので、隼馬は綺更のこういう子供な顔を全然知らないけど……という多面性。
 女子選手グループ。急に摂食障害のリスクとか出てくるのでビビっちゃった……。可愛さしかないエピソードに突然挟まないでw こないだのリフト技の際、男子選手は気負いすぎるので女子選手はリラックスさせてあげて、みたいな話あったけど、逆に男子から女子への気遣いもあるのですね。それが摂食障害ってのが怖すぎるのよ。やはりイビツなスポーツだw
 いくら何でもみんなから好かれすぎな「きさはゆ」ペアだが、なぜなら若手がいることで先輩たちがどんなに救われてるか、という話が良すぎる。セカンドキャリアとしてペアを選んだ人も多い中で、というのもそうだし、 “隼馬くんはピュアでキラキラしてて 「ペアっていいな」って思い出させてくれる” 。隼馬のキラキラが人を明るい気持ちにさせることもあるのだなw そう考えるとそのキラキラ感を見てストレスを溜めるたっくんがやはりどうかしてる、という話に。いや、夏夜もイライラしてたかw
 そして、そんなペア界の絆を描いたのと同時に、「なぜたっくんがラスボスなのか」という理屈を設定してくるので唸った。今まで彼がラスボスであることに疑いを持ってなかったけど、よく考えたら「キモいから」くらいしか理由がなかったわw 歴史を無視して食いつぶされたらたまったもんじゃない、という話。この理屈も良かった。隼馬が「若手がいて嬉しい」と言われたのとまったく同じ理屈。たっくんがラスボスである理由と同時に、主人公である隼馬がそれと対になる存在だと示されたのが本当に良い。理屈として気持ちいい。

『暗号学園のいろは』58話

 最終回。巻末掲載になってしまったのか。巻末から一つ前にずらす方針好きだったのにな……。
 2年後。戦争は全然止められなかった。荒野にバイクと共にいるいろはが超かっこいいので、戦争を止めるために奮闘する話も読みたかったな。まぁ、題材が戦争だと、実際にやったら「漫画だと簡単に止まっていいですね」みたいな冷めた印象になりかねないので、ひょっとしたらこのバランスでちょうど良かったのかもしれない。結果オーライというより、仮に2年間が連載で描かれることになってもそういう話にはならなかったのではないか。
 ぶっちゃけ最終話で何か話があるわけではなく、各キャラのその後があれやこれやと提示され続ける。圧縮陳列スタイル。『ハイキュー』の最後もそんな感じありましたね。正直『ハイキュー』ですらそれほど刺さったわけじゃない(暗記の課題みたいな気がして)ので、本作もそれほど。とはいえ、この圧縮陳列ぶりはいかにも本作らしい特徴だと思うので、最後にそういうのが見れたのは良かったと思う。
 そして、最後にまさかのエンドクレジット。マジか。これめっちゃ良いじゃん。ちょっと感動しちゃった。最近は単行本だと載せてる作品あるけど、当然連載でしか読まない人もいるんだからこっちにも載せてほしいですよね。最終話のページに余裕があった人は是非とも真似してほしい。
 あと、最後の場面でいろはがバイク用のゴーグルをしてたのも嬉しいですな。メガネ漫画のラストにふさわしいファッションだったと思います。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 2月はまだまだ寒いので、鍋シーン特集。意外にいっぱいあるので驚いた。前にラーメン特集があったときに、ラーメンは若者にとって最も身近なグルメなのだと思ったのですが、今回の鍋も似たような話かもしれませんね。ラーメンは店で食べるグルメだけど、鍋は自分で、みんなで作るグルメ。そりゃ良い場面が多いわけだよ。まぁ、『ロボコ』は完全にギャグですがw
 完結作からも3つ選出されてたけど、料理なのに『食戟』がない。よく覚えてないけど、料理人が作るものってイメージが湧きにくいから扱われなかった、みたいな理屈だろうか。

次号予告

 新連載。まさかの沼先生が同名読切の連載化で登場。特に根拠はないけど、沼先生はもう連載に興味がなく、『左門くん』完結後の読切も渋々描いてるイメージがあったんですが(失礼すぎる)、普通に連載であった。読切のときにも感じたけど、作風、作家性が完成されてるので、同名読切ということを抜きに考えても、まぁ普通に面白いでしょうね。
 そして『魔々勇々』がセンターカラー。まさか本当に今週の『カグラバチ』に続くとは。同期で仲良しかよ。まぁ、厳密には連載開始順とは逆か。こうなったら次次週は『ツーオンアイス』やってほしいんだけど、さすがに3本セットはいろいろ大変そうな気もする。みんな仲良く大成してくれ~。

目次

 JUMPマニアッククイズ。イナゴを食べた時行の食レポ。なんか、そんなこともあったような気がする……。うすらぼんやりと記憶に引っかかりを感じる。このコーナーも対象作品が若くなってきたので分からないなりに「知ってるかも……」という感じになってきたかも。まぁ、結局分かりはしない。

寺坂先生とスト6!初めての格ゲー友達…5の時はずっと1人だった…嬉しい…
(『アンデッドアンラック』)

戸塚先生キンバリーにボコられました。壁際…補正切り…ウッ。先生またやりましょ!
(『グリーングリーングリーンズ』)

 今週のジャンプで一番感動した。戸塚先生の喜びがリアルに想像できるというか、もうそれこそ今週の『ツーオンアイス』みたいな話ですね(大げさ)。寺坂先生が戸塚先生の感動に全然気づいてない風なのが最高だぜ……。

愛読者アンケート

 『ハイキュー』。漫画とアニメ。漫画は連載中に読んでた。映画は間違いなく観る。前売り券は買ってない。観る理由は漫画が好きだから。
 動画配信サービス。利用してる。今はネットフリックスだけ。ディズニープラスは入ったり出たり。今年はMCUの新作が少ないから加入することも少ないと思う。『エコー』めちゃくちゃ面白かったぞ~!!

総括

 今日『鬼滅』の映画観てきたんですが、順調にブログ書き進められたので偉い。

 今週のベスト作品。『今日の魔女たちは』。めっちゃ感動しちゃった。
 いや、『ハイキュー』が一番面白いってのは当たり前すぎるので、という配慮込みです。ということで時点は『ロボコ』『ハイキュー』『れっつ』『カグラバチ』『暗号』。今週は大充実でした。
 あと、プレゼントページも超良かった。

 今週のベストコマ。『あかね』のラストかな。

 今週のベストキャラ。『ハイキュー』よりミカちゃん。烏野が出なくて残念、みたいな印象がマジで1ミリも湧かないくらいスグミカの登場で歓喜してしまった。結局『ハイキュー』って作品はスグミカを愛でるのが主目的だったのかもな……(ちげーよ)。
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