北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2024年27号の感想

 裏表紙が赤塚賞の100回記念でジャンプの表紙風なんですが、おかげで買うときに店員さんがバーコード探すのに少し戸惑ってました。ごめんよ……。

表紙

 『SAKAMOTO』。アニメ化決定ではなく、「放送決定」とまでなってるのが少し面白い。じっくり溜めに溜めてた情報が一気に解禁という感じだろうか。

読者プレゼント

 EURO2024。ちょっと意外なテーマ。グラビア写真がシンプルながら頑張ってて見応えあるぞ。最近のサッカー事情全然詳しくないけど、知ってたら「あの人風だな」みたいな見方ができたりするのだろうか。ドイツとかわざわざ金髪だし、イメージしてる選手いそう。

巻頭カラー『SAKAMOTO DAYS』168話

 有月との決戦……かとも思ったが普通に何もなく退場であった。そうなるか。コピーしたタカムラはミッションを受注してないらしい。あのタカムラをコピーした有月、タカムラをコピーしすぎて殺連に帰ってたら面白いですね。そこらへんの整合性というか、細かいルールみたいなのどうなってんだろ。結構雑なのかな。
 とにかく、巻頭回なのに静かなエピローグになってるので驚いた。もはや巻頭に価値を感じてない。まぁ逆に言えば、地味な回だけど巻頭でしかもアニメ化発表で盛り上がってるので帳消し、みたいな効果はあるかも。狙ってやるほどではないと思うが。
 撤収。情報共有。そういや、周のサスペンスは結構投げやりに終わりましたね。あとシシバ。一応オサラギの天敵が現れたので……っとギリギリ理屈は通してあるが。
 んで、普通に元気なシシバ、及びORDERの残党。三馬鹿の殺しがミッションとして継続するらしい。南雲の出番が増えるというか、坂本たちと同行する可能性高そうなのでファンの人には朗報ですね。私はシシバと三ツ村が好きなので間接フリーキック的に南雲がフリーになって出番が増えるのは朗報です。幽霊状態の三ツ村がかなり重宝されそうな予感。いや、南雲は坂本たちにそのネタを明かさない気もするので、そうだとするとまだまだ先かな。そうか……。

『あかね噺』112話

 同類だから窮地のまいけるが取る策が想像できる全生。この中に “メタに走って会場にツッコむ” があったけど、結果的にはこれに近い策がまいけるにはあった、という感じなのかな。全生が思ってたほどシンプルじゃないが、空気の悪さを利用した反転がありそうな感じだったと思う。そしてそれは前話以前で描かれてきた内容からも少しだけ想像できたのではないか。まぁ感想に書いてなかったので後出しみたいになっちゃいましたけど。思ったこと全部書いたらキリないから……と取捨選択は私でも多少はするんですが、ここをミスると非常にややこしい。
 んで、「まいけるはダメか」と結構な強キャラたちにも前フリとなるリアクションをさせる。解説役として最後に出てきたのは一剣だけど、他に逆転の可能性を捨ててなかった(見捨てる描写がなかった)のはトップ層だけかな。そのトップ層の中で、解説役として便利に使われがちな一剣師匠であった、というオチ。比較的フラット、もしくは何でも面白がるタチだから、みたいな感じか。

ONE PIECE』1116話

 ベガパンク大放送、今回も邪魔されない。かなり順調である。今回の目玉としてベガパンクの集大成であるマザーフレイム(永久機関的な)。それが古代兵器の起動に必要だったらしく、ベガパンクの大発明によって世界的な悲劇が起きる(かもしれない)。皮肉で良いね。「なぜ今なのか」の部分にしっかり理屈がある。「最終章だから」というメタ的な都合ではなく、ベガパンクの発明があるから最終章ふさわしい事件が起きてしまう。そんでベガパンクは真実に気づき、ルフィたちと出会って今に至る。
 んで、海賊王の一味は世界の秘密をすべて知ってる。知ってることを世界政府及び海軍の上層部(てかサカズキ)は知ってる風だったので、「なぜ捕まえないの?」とはなるな。レイリー(とか)が上手だったから、とも取れるが、それほど必死で逃げてる風じゃないよな……。

センターカラー『超巡!超条先輩』16話

 舞台は採石場。ウキウキで戦隊ごっこ始めるのであった。火薬の調達が謎ですね。一瞬超能力で爆発させたのかと思ったけど、スイッチ持ってたし。
 爆破以外は超能力で「ごっこ」をリアルにする。ホッさんのパンチのくだりは想像できるし、一瞬溜めるのが逆にテレビっぽくてアリだと思うが、そのあとのライダーキックで笑った。たしかに「物理法則どうなってんだよ」「いやロマンだろ」という話になりがちなところだ。庵野版、作品は概ね評判悪かったが、キックだけは広く支持されてた印象。おそらく超巡も好きだったんだろうな。
 そして “もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな…” 。ライダーネタの延長としてこのセリフを持ってくるの、適材適所すぎるな。
 マルちゃん及びチンレッドの結末。割と穏当だったというか、普通に何の問題もないハッピーエンドであった。超意外。ヒーロー自体はいなくなるが、ヒーローは象徴として残り続け、かつてのファンを勇気づけ、精神的な継承者が街中に存在し続ける……というのはエピローグとして全うすぎるというか、普通に良い話すぎてちょっと心配になるレベル。てか、来週以降の『ヒロアカ』がこういう話になってもおかしくないですね。

『アオのハコ』151話

 扉。いくら人間が猫になったところでリアル猫が一番可愛いのだよ、と突きつけられるようである。絶望。
 本編。発表はしたが、親への発表は先延ばし。それを言い出すのは大喜。まぁ自分の親だからそう言いたくなるのは分かるのだが、発表以前の2人のスタンスの違いがまだ継続してるようで少し心配ではある。とはいえ、そこまでガチな問題になるのは想像できないか。
 発表後初めての体育館。インセル最大手である西田パイセンがフォローしつつ、認めつつ、全力でイジりつつ……。めちゃくちゃうまい。この儀式を一度こなすことで大喜への奇異の目がかなり軽減されるというか、新たな日常として受け入れられたと思う。何気にMVPかもしれない。てか、今回の一件、大喜は先輩たちに甘やかされすぎかもな。
 1年の弟妹たちの相談役になる雛。すごい収まりの良さだ。2人が通ってる道を彼女は既に知っている。そんな相談の中で “正体不明の感情を” “歪な箱にしまう必要はないよ” が出てきたので驚く。ここで「ハコ」かよ。ちなみに、今回あかりと雛が出会う場面、彼女のドジで箱から羽根が飛び出る。メタファーじゃん。箱から溢れる何かの扱いに困ってるところに、「去年のワシもそうじゃった……」な雛が現れる。
 弟の方が大きく動く。ロマンチックな場面で全然いいのに雛がギャグ的に落として終わるので笑った。自分がしっかりしてるというか、強くて良い。もちろん、このままズコーッと話がなかったことにはならないと思うけど、安易に上の立場は譲らない。

『願いのアストロ』7話

 決闘のエピローグというか、残務処理って感じのデクだ。めちゃくちゃ都合良く「コウはいらねぇ クランだけくれ」という話に着地したのでビックリした。普通にコウも同行することになると思ったので。まぁ仲良くはなったので、池袋は彼に任せてヒバルたちは新たな旅に出る、という感じか。東京の陣取り合戦感として城を守る人も必要だったのかな。
 アストロは当人の心の奥底が反映されたものなので、アストロバトルすれば相手のことが分かる。バトル漫画評とか分析でよく言われる言説をそのまま作中のロジックとして持ち出してきたので面白い。今後の決闘のニュアンスがまた変わるというか、ヒバルの心持ちが変わる。まぁ今以上に「とりあえず決闘だ!」という雑さが加速してしまいそうですねw
 ということで、池袋の今後を相談しつつ、フリーになったクランの旅立ち。おいおい、これどっかで見たことあるだろ……と思ったらマジで完全に「クソお世話」だったので面食らう。最後の場面だけ似てる(位置関係も似てる)ってのもあるが、そこに向けた準備段階からかなり丁寧なので、気づいたら「クソお世話」の外堀を埋められてたような不思議な感覚。宴しなくていいのか心配になってくるレベル……だが、サンジのときはナミ脱退で宴どころじゃなかったのか。
 船出……じゃなくてバイク旅に出てエンド。「ヒバル派」を名乗るらしいが、実状はそれでいいけど対外的には「テラス派」を名乗った方がいいんじゃないの?
 んで、来週センターカラーらしい。まぁこれは既定路線だろうな。面白いので普通に人気もあると思うが。

センターカラー『でんでんナイト』武鴨樹

 読切。去年ショートフロンティアで載ってた人。そのときも男女コンビで男が女を守る関係でしたね。好きなのでしょう。いや、本作はそこから一歩踏み込んでて、その踏み込みこそが核だったのですが。
 ちなみに、デニーズ派らしい。私もデニーズ大好きですが、オススメのジェノベーゼのパスタは食べたことないので今後食べてみます……てか、今日食べた(水曜)。冷製と普通のでジェノベーゼが2種類あったが後者を。到着した際のバジルの香りが素晴らしかったです。あとイモが載ってて、その好相性ぶりに驚きました。
 本編。動物の亜人がいる世界。童話モチーフのバトルファンジーという感じで、正直かなり定番だと思うので、いちいち「グリム」とか特に意味のない専門用語ぶっ込んでくるのがめんどくさい……んだけど、まぁ仕方ない部分なんだろうな。マジで特に意味なさそうだったのは逆にありがたいです。
 とにかく、カタツムリの「グリム」と出会う。なるほど、カタツムリの擬人化が面白いですな……と思ってたら、武鴨先生思ってた以上にカタツムリガチ勢だったと明らかになるオチが待ってる。こういうキャラデザそのものが伏線のように機能する仕掛け好きです。さらに劇中で「キュート」と彼女の可愛さに言及することで彼女のビジュアルにより注目するようになってるのも良い。「今までどこを見てキュートだと思ってましたか?」という仕掛け。
 ビジュアル的な仕掛けとして非常にうまかったのは、彼女が主人公を見つめる重要な場面ではかならず彼女(人体)の目だけじゃなく帽子の触覚も同じ方向を見つめてる。読み返して気づいたけど、これは見事ですね。感心しちゃった。それと同時に、「てことは『デビザコ』じゃね?」ともなる。まぁ、あっちの目は別に本体ってわけじゃないけど。
 アクションシーン。動きや振り付けを見せるタイプではなく象徴的な決め絵一発で勝負するタイプ。それがダイジェスト的に進行する場面が多い本作とはかなり相性が良かったと思います。中盤の2人の思い出が蓄積していくくだりとか、定番ながら普通に感動しちゃいました。
 ただ、クライマックスの「ノロノロ解放」のくだりは、正直設定がそれほど活かされてなかったというか、普通に強い人が暴れてるだけに見えたので少し残念だったかな。設定が上滑ってるというか。そもそもカタツムリだから「ノロノロ解放」というのがピンとこないし。寄生設定だけで充分だった気がする。鎧になるのとか超かっこよかったし。
 そして、テーマ的にかなり重要な部分との矛盾が気になる点としては、最終的に美少女の肉体に戻った点。カタツムリのままで良かったでしょ。普通にキュートだし、余裕で愛せるよ。鎧はバトル時で、平時はいつもの帽子で弱めに寄生してピョン吉的な関係に落ち着けば良かったのに。カタツムリのまま勝負できるから自信持って。
 なので、悪役が “寵愛したこれを失いたくないでしょう!!!” の揺さぶりも全然乗れなかった。極端な話、あの寄生されてた美少女の体ごと悪役をぶち抜いても良かったのでは。いや、さすがに言い過ぎだが、マジであの体には興味がないよなぁ。そういう話だったじゃん。何ならあの悪役にでんでんが寄生して旅に出ても良かったのよ。それでもキュートなんだから。
 あれだな、ディズニー版『美女と野獣』で最後にイケメン王子様に戻って「ビーストのままが良かったなぁ~!!」ってなる現象と似てる。

僕のヒーローアカデミア』424話

 エピローグ。予想以上にかっちゃんがメインに食い込んでくる話であった。それならデクがOFAをかっちゃんに継承する話(映画です)の方が良かった気もするな。あれ超好きなんですよ。まぁ、かっちゃんも無個性になる、という着地はこれはこれでおいしいので良かったが。ここも「手」だったのが見事ですね。
 んで、前回気になってた「弔死んどるやないかい」の件、一応言及があったので良かった。納得するほどではない。
 そして、学園モノに戻ってしばらく最終章の残り火をやるらしい。そうか。これはまだしばらく続きそうですね。こっから『呪術』が一気にまくって先に終わったら面白いな。バトル終了と同時に完結くらいの勢いならまだ勝機がある。
 繰り返しになるけど、個人的に最終回は『ヒーローズライジング』の終わり方で完璧に納得してしまったので、「どうすんの? 大丈夫?」という気持ちが未だにある。まぁ、「勝てばいいってもんじゃないでしょ」と今回わざわざ言及したのはかなり好きだったな。ヒーロー象徴論を掲げる本作らしさを感じる。

巻中解放区!WEEKLY週ちゃん

 2週連続で巻中。そして巻末にもある増ページ。内容は第6回プレゼントページアワード。2色カラーページなので大賞作品が少し鮮明に見れるのがありがたいですね。前回の声優の写真もそうだったけど、より細かさを要求されるのはこちらだと思う。
 大賞はオスカーネタの回。たしかにこの回は面白かったな。よく覚えてる。手数が多く、どれも頑張ってるし、写真も凝ってる。力作。写真のモデル、みんな頑張って寄せてるんだけど「マット・エエモン」だけかなり雑イメージなのが好き。
 中野編集長頑張ってた件を、久保先生が「僕の2代目担当」と紹介してるのが歴史を感じられて良い。編集長まで出世できた大きな要因は久保先生の活躍だろうし。
 巻末では編集部内投票の結果。別のネタだが、こちらも優勝は木田編集。優秀すぎる……。ただ、こちらの優勝ネタは木田編集本人が体を張ってモデルをやったことによる身内ウケだろうな。それは我々も久保先生も分からんのよ。
 そして衝撃だったのは『Dear Anemone』でお馴染みの松井先生がプレゼントページ担当してた件。しかもイラストの重要度高めの回でさすがの存在感であった。やはりそっちのクレジットもしっかり確認しないといけないですね……。ただ、オスカー回のイラスト担当だった辻先生が別の回の当選者発表ページでなかなか魅力的だったのは覚えてる。イラストを楽しむ意味では、当選者発表ページのがオススメですよ。大体同じ人が担当してる。好きな作家がいたら名前を覚えておくと、今後連載になったときに古参ヅラできます。プレゼントページみたいな「変なのが面白い」みたいな捻った楽しみ方を必要をしないので、ライト層なファンにこそオススメ。まぁ、ライト層はそんなページ見ないのでジレンマ。

センターカラー『アンデッドアンラック』208話

 カラー扉。ビジュ爆発ロックバンド。女性ファンの妄想みたいな扱いだが、そのバンドが全員上半身裸なのが性欲剥き出しでちょっと驚く。風子に限っては性欲を向けてない(アンディがいない)ので、「こうすれば女性にウケる」というプロデューサーごっこだろうな。
 本編。扉は単なる遊びかと思ったらしっかり本編でもそんな話。本当に裸バンドになったらイヤだなぁ……(さすがにないと思う)。あと、ちょくちょくジャンプ漫画であるバンド展開、端的に言って苦手。苦手よりの「興味ない」って感じかな。あとはアイドルグループ結成とかもありがちですね。『ゆらぎ荘』でもありましたね。バンドだと『ヒロアカ』『SKET DANCE』あたりが有名だろうか。
 風子母。否定とは関係なくスーパードジ。不運を引き寄せる風子とは対照的に、自ら不運を生成する天才、という感じだろうか。ただのギャグだとは思うけど、否定能力って神が意地悪で押しつけてくるものだと思うので、風子の親が不運に関連した特徴を備えてるのには少し引っかかる。
 そして、風子母のバックバンドが全滅、フェス出場の危機、がそのまま風子誕生の危機。透ける体とステージでのバンド演奏。『バックトゥザフューチャー』だ!! 魅惑の深海ダンスパーティ!! 『バックトゥザフューチャー』は超人気作なのでよくネタに使われるけど、この切り口はかなり珍しい気がする。だとすると、風子がバンドに参加することで、風子母が風子にホレてしまう、という百合展開で確定。
 風子の父。露骨にメガネ男性だと思わせるように描かれてる割には明示はしないので、引っかけのパターンも疑っちゃう。てか、あの人は一体何なのかすら語られてないの不思議なバランスですね。彼氏なのか、マネージャー(プロデューサー)なのか。

『さいくるびより』4話

 分身のもあちゃん。天才小学生研究者らしい。こういう発明系のキャラがいると何かと便利ですね。超能力を制限して一般社会に馴染もうとする話とか今後あり得るし。
 鬼ごっこ。2人を強制的に参加させるために出てきた「サイク遮断袋」が逆転の切り札となる。例によって意外と理屈が細かくて面白い。遮断袋が分身相手にどう作用するのかの部分も細かいし、遮断袋を一度巨大化するのも良い。今んとこ本作で一番好きなのは、こういう細かい理屈の部分だな。特に「本物」の設定のくだりとか、バトル漫画で必ずといっていいほど出てくるやつだよね。不死身能力者でも出てくる話。アンディもそうだし、『銀魂』でもあったな。この本物を任意に選択できる設定は今後も遊べそうなので期待。まぁバトルにはならないだろうけど。
 んで、ことねが今週は「お姉さん」としての顔を見せてエンド。前回とは対照的で良いですね。馴染んできてる実感もあるし、彼女が恩返ししてるようにも見える。

『夜桜さんちの大作戦』228話

 長男と会長の因縁。思ってたよりあっさりと明らかになる。てか、すべて長男が知ってたのが意外。そこに「凶一郎は知ってても優しくしてくれる」と繋がっていくのが良い。おそらく旦の誘惑に乗ってしまった理由の一つに凶一郎の優しさ、凶一郎への恩がある。シンプルながらかなり良かった。おいしいクソデカ感情。
 そのことにキレる太陽がいざカチコミ……という雰囲気だけど、太陽は会長の因縁を知るはずがないのでちょっとだけズレてる。合致させた方が展開としてキレイなので「太陽が知ってる会長」をフラッシュバックさせたのは良いと思うんだけど、「いや全然知らんでしょ」と思ってしまうのも事実。

『極東ネクロマンス』6話

 チタリ、獲物を食べずにくれる。めちゃすごいじゃん。ものすごく知性と理性を感じる。もっとこう「結局は死霊だな」みたいな話になってもおかしくないと思ってました。
 西荻窪にて薫の父についての話を聞く。封印された術師がいたが、その封印にシシが使われたので今現在シシが召喚できるということは、ヤツが復活したと見ていい。面白い設定。主人公の覚醒がラスボスの復活と表裏一体になってるのが良いね。鉄板の話ながらそれが本作らしい設定で説明される。よく「勇者の覚醒は魔王の誕生と呼応する」みたいな設定ありますけど、その系譜にあるのかな。
 んで、父の同僚だった女性、の姪っ子に術を教えてもらう。シンプルに娘で良かったと思うんだけど、彼女を若く、もしくはプラトニックな要素を打ち出したかったのかな。少し謎だ。

『ウィッチウォッチ』158話

 ニコ、小学校入学にあたり、地獄準備編。漠然と準備が必要で、結構大変というのはイメージできたけど、具体的に羅列されると驚いてしまうな。アホみたいな物量。ギャグ漫画だから誇張はしてるんだよね? してるって言ってよ!! みたいな気持ちになる。
 ただ、そこで「小学校ふざけんなよ」という話一辺倒になるのではなく、モイちゃんの偏執的なキャラクターのギャグで包むのがうまい。現実の篠原先生はもっと普通にキレてたのではないだろうか……。
 袋地獄、ワッペン地獄は「そんなのもあるんだ」という感じだけど、最後に出てくる「名前付け」地獄は小学生を経験した人なら誰もが「そういえば何にでも名前書いてあったな……」と身に覚えがあることだと思うので、一気にリアリティが増す。それが今まで出てきたすべてのものに適用される、という絶望感で笑う。小物とかは漫画的な誇張だよね? そう思いたい……。
 そんな不条理があるので、当然その不条理に対応したサービスも誕生している、という社会科見学的な楽しさもあった。良い話に思えるけど、そもそもの不条理が本当に必要なものなのか疑問なので、餌にされてるだけな気もしてしまう。
 ただ、「シールだったら漢字の上から貼ればok」となる最後のオチはキレイで感動しました。何ならある程度進級した際にはシールを剥がすことで漢字表記に変更される、というギミックにもなりますね。

『キルアオ』55話

 解答編。「仮面の男」と思っていた存在の本質は「笑う仮面」にあるので、仮面だけを移動させればよろしい。このトリックはいかにもミステリー漫画っぽくて良かった。ミステリーの答えとして気持ちいいのもあるが、「ミステリー漫画っぽい」の気持ちよさが同量ある。
  “犯人はお前だ!” とかっこいい見せ場になるはずが、 “ヒッヒッのじいさん!!” とずっこけるようなワードになる。ここらへんの緩急はさすがですね。ミステリー(漫画)でありがちな「実現性が一応あるのは分かるけど実際にやるのは危なくない?」みたいなバランスのトリックについてもギャグにしてるのが痛快だった。本格ミステリーっぽさを出しながら、そこで溜めてから一気にギャグになるので楽しい。
 ミステリーはさておき、本題に至る。なるほど、ミステリーの余興で館を隅々まで探させることで謎の部屋へと自然に移動させるのか。めちゃくちゃうまい。たしかに普通に別荘を堪能してるだけだったらあんな変な部屋を見つけるのは不自然だったけど、ミステリーごっこが入ることで一気に繋がる。やば。

『逃げ上手の若君』158話

 現実的に可能なオモシロ戦術。顕家の山車はこれまでにあった祭りの話とも通じてて面白い。あと『真三国無双』っぽさがちょっとありますね。櫓だっけ?
 からの腐った血液を毒として使う。投石もそうだけど、顕家以外は徹底して野蛮さを打ち出してるのね。まぁ、物資不足の点も考えれば理にはかなってるのか。毒と言ってたけど、そこまで即効性があるのか疑問なので実戦で使えるのかは少し気になるけど。
 本編後のコラム。石合戦。先週の投石の話について、ツイッターで「そんなわけねぇだろバカ」という旨の話を見たのでちょうど気になってたテーマ。本郷先生の回答としては “咄嗟の場面で頼りになったはず” 。積極的に否定はしないけど、肯定もしない。やはり先週の「石メインウェポン説」は松井先生のかなり強引な解釈ってことなのかな。当たり前だけど、難しいですね。本作との向き合い方が。鵜呑みにするわけにもいかないが、知識がないとどういうスタンスで受け止めればいいのか。いや知識を付けろよって話なんだけど、基本興味ないので……(ジャンプでやってるから読んでる)。

『カグラバチ』35話

 回想。出品物である「氷の肌の女」とハクリ。彼女の運命の女っぷりが素晴らしかった。正直話としては超定番(『幽遊白書』とか)なのだが、氷を用いた温度、接触、治療としてのアイシングなど、2人の交流が丁寧に描かれてて非常に感動的。
 彼女の言い分は最初から最後まで一貫してて、ハクリを惑わして外に出たい。ハクリとの交流が胸に響かなかったとまでは思いたくないが、彼女の決意を揺らがすほどではなかった、というオチが虚しい。ハクリは彼女との関係に期待してた……というと下心みたいだがそうではなくて、彼女と分かり合えたと思っていたのに、まったくそうではなかった。ハクリは同時に、彼女に存在を肯定されたことが嬉しかったので、その点においても台無しになった……と少なくともハクリは思ってる。その点は彼女もマジで言ってたに違いないぞ!! 気にすんな!! と私としては言いたくもなるんですが、ハクリがそう思ってしまうのも仕方ない。
 んで、現在。ハクリの覚醒。具現化系? 氷の人の行動がすべて「ナイフを手に入れるため」だったのとも呼応してるのかな。
 てか、先週キモ兄貴が言ってた「あの女のせいか」はこっちの人のことだったのね。なるほど。たしかにこれなら「女に惑わされた」となっても不思議じゃない。不思議じゃないというか、実際惑わされたのは事実だからな。

『僕とロボコ』187話

 渓流釣り。マジの渓流釣り回。宮崎先生がとにかく語りたい。虫も魚も触りたくないし、そもそも山とか森とかに行きたくないので渓流釣りには1ミリも興味がないのですが、宮崎先生が楽しそうに延々と講釈垂れてる様子は読んでて楽しい。何なら下手なギャグ回よりも幸せな気持ちになれる。
 自然の中で好きにやるものだと思ってたら、意外とルールがしっかりある。意外だったというか、全然自然じゃないのな……という気もしてしまう。海釣りと比べると山はスケールが比較にならないほど小さいので、釣りを行うことによる環境への影響が当然大きい。なので、当然人間側の管理、自制が必要である、という話ですね。納得しかない。釣りはどれも同じだと思ってたけど、めちゃくちゃ違うのですね。勉強になった……。
 釣りといったらやはり『HUNTER×HUNTER』だろうか……とか思ってたらラスボス的に『トリコ』が出てきたのでブチアガってしまったw たしかにジャンプの釣りシーンにおいては文句なしのクラシック。あの一連のシーンだけで「やっぱ『トリコ』って面白かったよな……」と痛感してしまう。あと、喫煙で涙と鼻水、咳が出てるのは笑った。そら吸う習慣のない人があんなもん吸うのは無理よw
 てか、ファンタジー作品の初回って釣りしがちですね。

『鵺の陰陽師』52話

 よそのブログで知ったのですが、先週も52話だったそうです。今週が正解。よりによって巻頭回で間違えるの面白いな。いや、いつもと違うことするからミスが生じやすい、ってのはあるか。
 本編。意外と冷静な先輩。暴走したと思って心配してたら連携が取れないから目の前の敵に集中しろ、というのが良かった。ここ数週ずっとだけど、本作は「頼る / 頼られる」の関係が魅力的。もちろん因縁の件がこのまま順調に行くとは思えないけど、気には留めつつとりあえずは連携に集中。
 ……と思ったらやっぱり我が強かったというか、一人で無茶したくなっていた。バトル展開の意外性がちゃんとキャラクターのドラマになってて良い。そして、それをフォローする学郎の一撃に敵がウキウキになってしまってバトルはフェーズ2。事前に考えてた作戦は既に崩壊。展開が早い。
 そして、サシの決闘を要求される。いきなりサシかよ。先輩放置は話的にまずいじゃろ……と思うので、何かしらあるんだろうな。なかなか面白そう。

グリーングリーングリーンズ』25話

 ハーフを終えて靴の土落とし。エアダスターめっちゃ楽しそう。家に欲しい。いや、バッテリー式なら普通に売ってるから欲しけりゃ買えばいいんだけど、あのコードが繋がってるタイプにロマンを感じてしまう。
 オリバー帰国宣言。なるほど、今回はちょっと甲斐甲斐しすぎてやりすぎだとも思ってたが、彼の中で「最後だから」というのもあったのだな。ちょっと納得。
 かと思ったら合い鍵のプレゼントで「もう恋じゃん!!」ってなった。いやまぁ、普通にオシャレなやりとりの範疇だってのも分かるんですが。てか、日本の倉庫の鍵でマジでクラブくれるって話にならなくて良かったよ。それは甘やかされすぎだと思う。
 それはそうと、クラブは必要なので王賀と買いに行く。もちろん本格的なのは高いが、珀の手元にはなぜか10万円あって……うまい!! うますぎかよ!! 結局オリバーじゃん。オリバーとの最初のやりとりで発生した10万が今こういう形で返ってくる。やばいな、芸術的すぎてマジ感動しちゃった……。金銭的な施しは受けてないが、間違いなく「オリバーの置きみやげ」だと実感できる。

『Dear Anemone』15話

 集合巨大ウサギ。戦う場所が人工的な建造物なのが良いね。やはり巨大モンスターはビルとかそういう建物が似合う。逆に言うと、そういう背景が映るコマは最初だけだったので残念でもある……がそもそもバトル自体が少ししかないので来週以降に期待か。いや、来週はもう一方の話になりそう。
 もう一方。すっぽんぽん&クラゲと、ロベリア。ロベリアが “小学生くらいの子ですね……” なのが意外だった。もう少し大人な印象だった。鉢植たちと近づいたツーショットのコマが少なかったってことなのかな。
 んで、ハリガネムシ。寄生して操る、というのはたしかに悪役の能力としてピッタリですね。知ってる虫だっただけに「その手があったか」的な気持ちよさを感じた。
 からのすっぽんぽん覚醒。キモかっこよかったのだが、同時に「覚醒したらまた全裸か!?」と期待してしまう面もある。すっぽんぽんになっても、ここには服を着たウサギがたくさんいるので新しい服も簡単に調達できそう。

次号予告

 『呪術』が表紙巻頭で人気投票の結果。伏黒票の扱いがどうなるのか楽しみですね。投票ページとかに説明あったのかもしれないけど。

目次

 JUMPマニアッククイズ。『ONE PIECE』に戻りまして、ベガパンクの食べた悪魔の実。基本情報ながら、おそらく1回しか出てきてない情報なのでクイズとしてちょうどいいのかもしれない。常時開放型の悪魔の実ならではオモシロ。

愛読者アンケート

 読切についてと、現在継続的に購入してる漫画の作品数。「1~3作品」。所有してる作品数。うげぇ、把握するのめんどくさい。冊数じゃなくて作品数なので、100は絶対に行かない。50も怪しいんじゃないかなぁ。推測だが選択肢だと「31~50作品」だと思う。『ONE PIECE』が100冊以上あるのに、ジャンプで短期終了した3冊が同じ「1作品」カウントなのが面白い。

総括

 野暮用があるので急ぎました。あれも書きたい、てか早く書かなきゃ終わる……という圧力。

 今週のベスト作品。『グリーングリーングリーンズ』かな。10万円の再登場があまりに良かった。
 次点は読切。『カグラバチ』も好き。

 ベストコマ。『アンデッド』におけるコップ一杯分の水を瞬間的に吸水するタオル。どうでもいい場面ですが「そうはならんやろ」が漫画的な勢いとギャグで成立してしまう感じが妙に印象に残ってて好き。

 ベストキャラ。読切の「でんでん」。オチを知って読み返した際の「本体もめっちゃ表情あるじゃん……」となる感覚がいわゆる萌えだったと思います。なのでエピローグは一体となって旅に出る方が良かったと思うんですよね……。肩乗りも良さそう。
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