北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2024年28号の感想

 水曜更新(深夜含む)を目標にしてるんですが、遅れました。来週は大丈夫だと思います。

表紙

 『呪術』。虎杖の黒閃モチーフで面白いが、今週の本編に虎杖の黒閃を期待してる人はほとんどいないという不思議。

読者プレゼント

 パンクバンド。恥ずかしながらパンクとメタル、など諸々のの区別が曖昧です。スパイダーマンのあいつはパンクで、たしかイギリスだったような……程度の認識。
 ダジャレ的には正直弱いんだけど、いろいろやってるし、撮影も頑張ってるし、ページ全体の印象としては結構好きな回。ジャンプのグラビアページとしては充分かと。

巻頭カラー『呪術廻戦』262話

 結界の中で戦う乙骨とスクナ。「結界の中」というのを俯瞰で描くために登場するのが虎杖と東堂。ちゃんと虎杖の出番あって良かった……と思うと同時に、やっぱ蚊帳の外だよな。
 前の五条戦でも感じたけど、両者共に世界最強みたいな領域展開を披露し、それぞれ異様にややこしいロジックを持ち出すのだが、最終的に行うのが「とりあえず殴り合う」なのが良いよな。何度も同じ感想書いてるけど、本作の良いところだと思う。同じ感想の繰り返しになっちゃうのは今やってるスクナ戦が長すぎるせいでもありますね。いくら長くても、どんな展開があってもその都度とりあえず殴り合う。
 からのリカちゃんのターン!! で終了!! ごめん、あまりのタイミングで正直笑った。巻頭の回だから丸ごと休載にできなかったのかな……。本編後、広告ページが雪崩のように押し寄せるのが事態のヤバさを伝えてくれる。急に超丁寧な宣伝をされる『ONE PIECE学園』と『ONE PIECE』のyoutubeちゃんねるが何とも言えない味わい。
 一応本編の感想に戻るけど、2人の殴り合いをもう少し描いてからのリカちゃん登場が本来の流れだったのではないだろうか。殴り合いが始まり、スクナのファーストパンチが決まって即リカちゃんなのでリズムがおかしいというか。急遽休載が決まり、それに併せて急拵えだが一話の区切り、オチを用意したってことなのではないか。ぶつ切りで終わらせて、再開した際に「262話(後編)」とかでも良かったような気もする。

『夜桜さんちの大作戦』229話

 夜桜サイドにも救援が来るらしい。ここらへん最終章らしい流れですね。正直全然覚えてないのだが、警察関係とかそっち系か? ……(調べた)ヒナギクは警察じゃなかったです。ごめんよ。初期はかなり関係が深かったので強キャラとして出るならそこらへんじゃないかしら。あとはジジババもいたか。
 師匠の裏切りに傷心の嫌五……は嘘。師匠は絶対に弟子を裏切らない、という前提の元、以前から旦と繋がってたと推理。これは良いな。真相も嫌五ならではの推理も面白い。てか、今回の金級の人たち全員こういう裏切った理由の説明が入るのだろうか。面白そうではあるが、ちょっとめんどくさそうでもある。そういう意味では「真意を暴いたら勝ち」という勝利条件を設定したのはうまいですね。
 太陽は婿で、夜桜の家系的には外の人間なので、今回の最終決戦に立ち向かうことができる。これも好き。太陽はなぜ主人公なのか、という点が明瞭。そういう意味ではヒナギクから翠あたりが救援に入るのもありそう……だが戦力が足りるのかは不安。

『SAKAMOTO DAYS』169話

 穴埋めで入るORDERの紹介。「そう都合良く強い人がいてたまるかよ」という話だけど、まぁここらへんは殺連に超人を生み出す仕組みがあるんだろうな。スラーが怒ってるあの件。
 当たり前にコマの外から覗く銃口がおかしいんだけど、位置関係、距離的に普通にすぐそこに立ってるだけなんだよな……。むしろクソデカ銃をかまえてるので周囲の人からは逆に目立つ。
 坂本。そろそろ普通に太ってると思ったのに、まだだった。一応太る準備はしてるので安心だが、「痩せてる方が人気だからずっとこのままで」とかなったらキレそう。……とか思ってたら南雲の変装で再び葵さんになるので歓喜であった。ただしメガネがないのが残念……と思ったらなぜか変装状態のシンがメガネしてるのであった。それよこせ。
 今の太郎は痩せてるから葵さんに変装させるのに都合が良いってのは分かるが、よく考えるとファンサービス以外に葵さんにする理由が分からない。葵さんで近所をぶらついたら一般人に話しかけられてもおかしくないじゃん。今そこにいるORDER御一行が「葵さんじゃん 尾行しよっと」とかなったらヤバい。

『アオのハコ』152話

 冒頭のスマホアラーム解除が叙述トリックなのでびっくりした。本作そういうことするんだ。まぁたしかに、言われてみれば息子の晴れ舞台だから親も応援する話になってもおかしくはないよね。『ハイキュー』だとそういう話が極少だから発想になかった。まともなインターハイ知識が『ハイキュー』しかない恐れがある。
 大喜の中でキスという選択肢が生まれる。なるほど、カミングアウトすることで周囲の男子から茶々入れられたのか。大喜独自の発想ではない、というロジックが面白い。面白いが、別に「キスしたいんですけど」という心理にロジックとかわざわざ用意しなくてもいいのよ。

僕のヒーローアカデミア』425話

 こちらも叙述トリックのようにデクの髪型を隠す……と思ったが、部分部分では先週の段階で見えてたのか。全貌が今週のラストで披露されるってだけで。まったく気づいてなかった先週の私の盲点ぶりよ。
 卒業式。失ったものの穴埋めはできる限り全部やる、というスタンスが良い。「学生動員しすぎだろ」というのは常々感じていたので、その補填が描かれると嬉しい。
 青山退場、心操入場。最近のアニメでやってた内容だ。見事なスケジュール管理。 

センターカラー『願いのアストロ』8話

 3人になっていざ浅草。極端なキャラが加わったことでチームとしてのバランスがより魅力的になったし、その上で「新しいエリアに行って新しいミッションを受注」という形式的な展開が心地良い。マジで想像以上に魅力的で自分でも驚いてしまった。ここらへんも完全に『ONE PIECE』なんだけど、やっぱ初期『ONE PIECE』の面白さって異常だったんだな……。こないだの実写版でも感じたことですが。
 警官の銃の話。バトル漫画だとどうしても「今更銃とかw」ってなりがちだけど、警官が銃を持つ意味と責任を丁寧に描いたのは良かった。もちろんヒバルが銃弾を持ってることとも繋がりますし。
 んで、お化け屋敷。軽いギャグ的な扱いで終わると思ったんですが、結構ホラー演出がしっかりしてるので笑ったし、ちゃんと怖かった。和久井先生のこと何も知らないから「そんな資質もあったんですか」みたいな驚き。
 兄弟ではなく幼馴染ガール登場。女性キャラの本格参戦に気合い入ってるのか知らんけど、いちいち決めポーズ取ってて面白い。過剰な女の子感。まぁ新キャラ登場のスタートダッシュ演出としてはふさわしいのだろうな。
 彼女のアストロ。透明人間。ほとんどお化け屋敷側の能力であった。ただ、チークブラシを使った透明化なので、「スッポンポンやないかい」問題は解消。うまいですね。むしろ乙骨が使う透明化の方がビジュアル的にはかなり近い。てか、他人にも使えるってことが重要そうですね。
 ……とか書いてたらさぁ、今週のスッポンポンが服込みで透明化してるのでガッカリですよ。

『ウィッチウォッチ』159話

 新学期。今はニコの入学が一番重要というか、気になると思うんですが、まさかのモイちゃんたちであった。お馴染みのメンツが都合良く同じクラスになるのはお約束……というか手に負えないから一ヶ所にまとめてる可能性もありそう。
 んで、新しい担任。「前作主人公感」で大喜利する感じなんだけど、大喜利する前に「ボッスンじゃん」と思わせてるのがややこしい。それに比べたらどんな人でも興味ないと思うし、実際そういうズッコケ感がギャグになってたと思うけど、裏の裏は表でまさかの本当にちゃんとした過去のある人だったでござる。マジか。振り回すのが忙しすぎる。
 ということで親世代が集結するらしい。「前作主人公感」の現実的な落とし所って感じか。面白いし、今後もっと面白くなるのは分かるが、今週においては「くだらないままでいてほしかったな……」みたいな気持ちも少しある。ちゃんとした人なのが残念というか、今後変人ギャグみたいなのできるのだろうか。今週楽しかったのでもっと見たい。

『さいくるびより』5話

 ねむるはいつも同じ服。効率重視かつ、オシャレに興味ないので同じ服が大量にある。『ザ・フライ』と同じだ……(ジョブズでいいだろ)。マジレスすると、寝るときのネクタイは万が一首が締まるといけないのでやめた方がいいよ。あとは臭くならないなら何でもいいです。
 ということで、服を買いに行く。「デートじゃん」みたいな茶化す感じにはならず、シェアハウスならではの関係性になってるのが良い。最終的に寝間着を買うのもそう。予想外にちゃんとシェアハウス設定で遊んでる。
 もっと意外だったファッションショー展開。意外と本気じゃん。おむすけ先生そっち方面にはあまり興味ないと思ってた。より非日常な服装は暴走した店員の妄想でカバー、という念の入りよう。すごい。ちゃんと妄想の中のことねはコスプレにあわせたポーズや表情を作ってくれる。

センターカラー『失せモノ探し』無次ムジナ

 読切。作者の自画像がめっちゃ良い。歯のあるカエル。超可愛いじゃん。本編とか関係なくちょっと好きになってしまうレベル。ただ、よく考えたらムジナなのにカエルはおかしいですね。タヌキとかそこらへんだろ普通。
 本編。なくしものを探す職業。冒頭から設定の説明で若干めんどくさいんですが、失せモノが可愛いのと、主人公の道具であるハサミ(鳥っぽいデザイン)が可愛いのでok。
 んで、謎の依頼人。オチを知った上だと影がないことに気づく。正直伏線にするんだったらもうちょっと分かりやすく比較ができるコマがあるべきだと思うけど、まぁ自己満足的な仕掛けでも全然いいです。
 ということで、びっくり展開。盗賊は怪しいとは思ってたけど、まさか盗賊だけでなく、死んでる。何とかセンスだ!! 「失せモノ」という用語及び表記が良いですね。「失」にはたしかに死に関係する言葉にもよく使うし、「モノ」は「物」と同時に「者」。こないだのバスケ読切もそうだけど、言葉遊びみたいなネタの詰め方が心地良い。
 バトル。せっかく仲良くなったのに戦うなんて……。しかも相手はマジで殺意しかないw ただ、主人公は相手が失せモノである時点で殺意を向けられようと敵対する意思はない。ここらへんのスタンスが良かったし、良い話的な着地をしても無理がない。
 バトルの最中にバトルと関係ないこと喋りすぎなので、正直バトルモノとしての魅力はあまり感じない(絵はしっかりしてる)……が、逆転のロジックが主人公の「探し屋」ならではでここらへんは普通に気持ちいいですね。好き。決め絵はかっこいいんだけど、敵が変身するくだりはもっと見せびらかすようにやってほしかったな。せっかくかっこいいのだから。ここらへんも、あんまバトル漫画っぽくないという印象に繋がってるのかも。

センターカラー『僕とロボコ』188話

 カラー扉かっけぇ!! マジでビビった。宮崎先生画力ありすぎだろ。まぁもちろん、すべて宮崎先生の手柄に計上していいのかは疑問ですが、かっこいいのは間違いない。
 本編。釣り対決。釣り文化も知らんし、元の釣り漫画も知らんからすべてが新鮮ってのはあるけど、ちょくちょく普通にめっちゃかっこいい絵があるのが面白い。釣りと漫画は相性が良いのかもしれんな。まぁ、本作を読んで思うのは何か違うと思うけど。
 ロボコ。手ばりかと思ったらセルジュニアだった。小さいロボコを水中に入れることで、目標の魚の大きさを印象的に描いてて普通にうまい。ラストの大物のくだりとか普通にかっこよくてアガってしまった。これも『釣りキチ三平』なのか……(絶対に違う)。
 面白いからいいけど、センターカラーを挟んだ3話構成になるとは思わなかったよ。

『鵺の陰陽師』53話

 定番となりつつある、学郎に突きつけられる究極の2択。ヒーローとして、リーダーとしてあまりに理想的なムーブを見せるのでかっこよかったし、その成長に感動してしまった。まずは先輩のメンタルケアをしつつ、サシの決闘は引き受け、その間に人質の解放を頼む。「頼む / 頼まれる / 頼る / 頼られる」の関係が最近はキーになってるけど、先輩に役目を与えるのがメンタルケアにも繋がってるのが良い。そして、独りじゃ絶対に勝てないので早く戻ってくれと「速さ」に言及するのもうますぎ。
 そして、先輩がトラウマを乗り越えるんですが、戦うのは学郎だけど、「帰ってくる」が自分になってるのが良いですよね。毎度毎度男に託す話ではない。負担を半分ずつにすることで乗り越える。
 からの決闘。学郎の名乗りがかっこよすぎる。ちょっとヤバいな。本作、確変入ってる感じがある。これで巻頭の回でやった方が良かったんじゃ……とか少し思うけど。初期から本作の強みだったコミュニケーションの精細さと、バトル漫画としての盛り上がりが理想的な形で合致したのが今回。
 バトル開始。敵の初手があまりに修行の内容通りで「進研ゼミかよ」とか思ったけど、その後の “だがその威力は体感済みだ” という敵の意表を突く一撃。修行によって成長した分だけ敵にダメージを与えられる、というのが象徴的でこれまた素晴らしかった。ひょっとしたら本作史上で最高のバトルになるかもしれない。

『超巡!超条先輩』17話

 格ゲー。それもゲーセンの。全然知らないけど、おそらく現行の『ストリートファイター6』を中心とした格ゲーシーンが土台になってるんだと思うけど、そこに『ストリートファイター2』当時のゲーセンカルチャーも少しだけ混ぜてるのかな。大人げない煽りプレーというのは対面(それも公共の場)でこそ輝く、という都合もあるだろうし。
 立ち向かうのはリリちゃん。全然やったことない……という引っかけはちょっと強引すぎるので余計だったと思う。最初から本調子を出せない、というロジックとしては良かったけど。
 格ゲーにおける超能力。敵の動きを読むのかと思ったけど、コマンドの入力時間が限りなくゼロになる、というアイディアには膝を打った。限界までガチるとああいう世界になるんだろうな。あり得ない話だけど、現実のプロの世界が垣間見える感じで面白かった。
 勝負あり。ポンちゃん“丸く収まったっぽいから「日本語喋れ」とは言わんとこ…” は、普段戸塚先生の目次コメントを読んで私が思ってることだ。何か楽しそうだからまぁいいや、みたいな。今週もそう。

『あかね噺』113話

 まいけるの勝負ネタは人情噺。エンタメを志向するようになってからはあまり見せなかったが、本来スキルを誇示するようなタイプだったので今回はそれ。冷めた客対策をしてるのかと思ったけど、それすらも無視なのね。興味を持たない客に対して「じゃあ好き勝手やります」というのはアンサーのように機能してるけど、最初からそこまで考えてたかはちょっと怪しい。
 ネタの展開にあわせてまいけるの回想に入る流れかっこよすぎる。こういう勝負の最中に回想に入るのは定番だけど、雑だと「話が止まってしまった」という印象になりかねないけど、今回のは恐ろしくスムース。
 てか、この本来のまいけるのスタイル、全生が最も嫌がるタイプですね。エンタメ志向かと思ったら本格派もできるんかい、という。ちょっと同情するわ。

『極東ネクロマンス』7話

 修行かと思ったら学校なのでびっくりした。そして、モブ男子たちののキモムーブが妙なリアリティとおかしさに満ちてて予想外に面白い。『鵺』みたいな現象。おそらく普通に美人だと思われるのだが、 “俺は好きだな…” と言ってるモブくんが今回のキモ発言大賞。そしてこの勝手すぎる心理めっちゃリアル。
 んで、修行。200kgを持ち上げる、という現実的極まりない目標。ただ、持ち上げるのに集中しすぎるとシシが消えちゃうし、とコントロールの面も大事になってくるのが「この世界では理にかなってるんだろうな」という説得力で好き。そして、黙々と独りで練習するくだりも楽しいし、何より静かに応援してくれるシシが可愛い。あのいかつさで、腕組みしながら、あの距離感で応援してくれるの良すぎる。すぐ語彙がなくなっちゃうのも可愛い。ずるいよ。
 とか思ったら師匠が可愛い一言を集団で出してくるので最高。緩さと隙を感じさせるチャームだったが、ちゃんとそれを把握した上で一話を構成しておる。強い。

『アンデッドアンラック』209話

 バックバンドは元悪役の皆様。大リーグボール養成ギブスの現代版って感じで面白かった。が、母親が訓練するべきは踊りよりも歌唱力じゃないの? まぁ現実的に考えたら口パクにすりゃいいと思うけど、たぶんそういうことはしないと思う。
 てか、もっと否定能力を使ったバンド演奏みたいな話になると思ったら、めちゃくちゃ現実的な範囲で技術を磨いてるので面白かった。本番がどうなるかはまだ分からないけど、どう考えても使い道のない人とかいますね……。

『キルアオ』56話

 ミツオカの真相に迫る……と思ったら今週もおもくそギャグなので笑った。何ならミステリーやってたときよりもギャグ。
 炊飯ジャーのボカロみたいな喋り方がものすごくうまく表現されてて感心してしまった。カタコトキャラとか吃音とかの表現はよく見るけど、文章がぶつ切りになることで「機械っぽい」とするのなかなかの発明な気がする。私が初めて見ただけなのかもしれないけど。
 んで、映画『バイオハザード』とかでお馴染みのレーザーのやつ。最後の無理ゲー展開も同じで笑ったが、十三が見つけた攻略法はおそらく正攻法ではないよね。体の小ささを利用した裏技だと思うんだけど、本来はどうやってクリアするべきだったんだろうか。

『カグラバチ』36話

 具現化系じゃなくて新たな蔵の能力者だった。そっちか。恐ろしく察しが悪くて申し訳ない。トラウマのアイテムを自ら作り出すのがドラマチックだと思ったのだが、そうではなく、かつての暴力に使われた道具に対して当時の時点で蔵の能力を使っていた。たしかにこっちの方が面白いな……。暴力への対策として蔵を先に使ってたから威葬の出力がポンコツだった、という理屈の通し方も良い。
 正直ハクリがあまりに天才すぎて「そういうのは求めてない」な気分にもなったんだけど、 “出来損ないだから可愛いのに…” と言っていたキモ兄貴が即座にハクリに対して嫉妬し出す展開は見事だった。泣きながらキレるのは今まで通りだが、その「泣き」と「キレ」の中身はまったくの別物。
 ハクリの覚醒とほぼ同時にチヒロの方も勝利。こっちは普通にやって普通に勝つので意外だったが、トドメを刺すことはできず、豪水の時間切れで倒れる相手に向けるチヒロの何とも言えん表情が素晴らしかった。身も蓋もないことを言うと、本当に柴さんと協力して逃げ回ってれば時間切れで勝てたんだろうな。バトルの決着としてはマジでツメゲリ部隊と変わらないんだけど、当然勝利したキャラの感情や読者が感じる印象は真逆。

『逃げ上手の若君』159話

 野生児の馬上戦、面白かった。現実的な戦術としてのオモシロじゃないけど、実力では勝てるか怪しい相手だけど馬から落とすことに関してはイージー、という説得力があった。んで、馬から落とせばもう半分くらいはお手柄ですよね。戦況的には。
 ヨダレ酒。吹雪を操る理由として面白かったがちょっと都合の良すぎるアイテムだった気もする。まぁ、ヨダレがなくてもほとんど洗脳できてたから裏切ったわけだけど。とりあえず今回の戦いではヨダレの効果で話が通じない、という前提がとても便利。

『Dear Anemone』16話

 スッポンポンのバトル。「いくら強くなっても勝てないでしょ」と思ってたが、相手を翻弄し、勝利が狙える一撃を入れる寸前まで行く説得力ははっきりと感じた。絵的にもかっこよかったし、シリアスなのにギャグ調のツッコミが続くのも楽しい。何より、「カメレオンの3つの武器」という紹介で、一番お馴染みの「擬態」を3つ目に持ってきたのが見事でしたね。1つ、2つ目は予想外な展開で驚き、最後の3つ目で「待ってました!」となれる。
 ただ、スーツごと擬態するのにはちょっとガッカリだったよw スッポンポンじゃないやないかい。
 鉢植たちの方。普通にパワーでぶっぱすれば勝てるのは少し拍子抜けだが、勝利と同時に善生くんとご対面、となるお膳立ては良かった。勝利の報酬という印象になってる。

グリーングリーングリーンズ』26話

 最終回。そうか~。買い物という地味なテーマだから今週はまだ終わらんと思ったけどさ、そうか~。そして、いざ読んでみれば最終回なのにこの地味さが本作らしくて最高であった。主人公が無理して急成長しないバランス。いや、まぁ十分すごい成長をしてるんだけど、そういう印象に偏りすぎないよう丁寧に作られてる。
 クラブ選び。王賀チョイスがベストチョイス。王賀の珀に対する憧れが絡んでたのが良いね。2人はそれぞれ憧れ、憧れられる関係。めちゃくちゃ良い話だし、王賀と買いに来て良かった、という理屈が通る快感もある。
 相合い傘でイチャついてるのは正直「本作にそういうのはいらないよ」って感じだったんだけど、おそらくだが最終回ということで2人のドラマに一旦のクライマックス感を出したかったのではないか。なのでちょっと無理した展開になった、みたいな。
 んで、実打。最高のショットが打てて、エンド。良い。めちゃくちゃ良い。勝利のドラマとかに帰着しないのが逆に本作らしくて良かったと思う。もちろん、これを「打ち切りだからこうなったんだね」と感じる人はいるだろうけど、仮に連載が数年続いたとしても最終回はこういう静かな話になったんじゃないかと思う。そのくらい良かった。
 寺坂先生、個人的に2作連続ホームランということになってしまった。そんで本作の方が好き。間違いない作家だ。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 6/10は時の記念日ということで、ジャンプ作品の中からセリフや時計の絵で時刻が示されるコマを24時分集める。だから何、という話だからめちゃくちゃ面白い。
 作品に統一感はないのだが、どんな作品であっても時間帯によって描かれる展開に傾向は生まれる。目から鱗な発見でした。言われてみれば当たり前なんだけど、わざわざ具体的な時刻を示す場面においてその物語的に重要な意味を持つのですね。それが1コマだけ見てもハッキリと伝わってくる。
 仲間先生は『磯兵衛』『高校生家族』の2作で、それぞれ「夜が明けた」「夜を迎える」ワクワク感を描いてるので最高だった。同じ話すぎる。
 あとは『アオのハコ』『ニセコイ』がそれぞれ「待ち合わせ」という恋愛関係におけるドキドキの瞬間を描いてるのも良かったですね。たしかにそういう場面では時刻が必須だ。

次号予告

 新連載だよ。3つ。来週は伊原先生。まさかコメディじゃないのか? とか一瞬迷いましたが、ページ数が少ないので普通にコメディだと思う。とはいえ、伊原作品に出てくるコメディ以外の要素も好きなので普通に楽しみです。
 伊原先生大好きなので当然今回の一押しと言いたいところだったんですが、3作目に小野先生がいたのでその限りではない。『ヤシャツバキ』の連載化待ってたんだぜー!!!! ……と思ったがやっぱちげーわ。ちげぇのかよ。超意外。ショート読切を同名で読切作り直してたので絶対連載に向けて勝負してると思ったのに。マジでまるっきし違う感じのタイトルと予告ビジュアルなので笑ってしまった。笑いはするが、小野先生への信頼度は(当ブログにおける)歴代全作家の中でもかなり上位なので何でもいいです。何でも面白いと思う。
 ただ、ここだけ1週あくのが少し不思議ですね。合併号でもないのに。間の31号で『ヒロアカ』表紙で翌32号で最終回かとも思いましたが、本編の内容的にまだまだ続きそうな予感。だとすると『呪術』の連載再開でまた表紙やったりするのだろうか。だとするとかなり急遽変更になったことになる。いや、急病で倒れた人にそんな酷なことするか? ちょっとしそう……(連載再開をアピールしたいだろうし)。
 2作品目の臼井先生は、過去に何度も載ってるので名前はすっかりお馴染みでした。みんな生え抜きで安心である。和久井先生みたいなのが毎回来たら正直困る。まぁ、今後も年イチくらいだったら続きそうな気もする。

目次

 JUMPマニアッククイズ。『呪術』。あれ、先週『ONE PIECE』だったのになんで今週『ヒロアカ』じゃないんだろう。もう終わった作品だと思ってるのか? たぶん普通にミスったんだろうな……。

プランク、お手洗いに行く度に20回とかやるのオススメです。腰痛だけお気をつけて…
(『アオのハコ』)

(先週の続き)す。筋トレしてダイエットします。筋肉維持して最低5kg落とします。
(『キルアオ』)

 三浦先生が藤巻先生のパーソナルトレーナーになってて笑う。タイトルはものすごく敵対関係になるのに。アオザップ。

JC1巻の帯に芥見先生から推薦のコメントとイラストをいただき恐縮です。深謝。
(『超巡!超条先輩』)

 1巻の帯に誰を起用するか、最近の期待作の基準になってますね。ただ、今回の場合は沼先生の方が先輩なのでややこしい。

やっとジョンウィック4見ました。ドニーイェンの全所作が痺れるかっこよさ。
(『カグラバチ』)

 まだ見てなかったのかよ、という感じある。作風的に参考資料として重要すぎるというか。もしも私が担当だったらもっと急かしてた。

愛読者アンケート

 読切についてと、TCGトレーディングカードゲーム。遊ばないし、買わない。ただ、初期の頃のポケモンカードはある程度集めてたし、遊んでたな。ただ、遊ぶ相手が少ないので、準備の手間に比べて遊びのバリエーションが少なくて比較的すぐ飽きた記憶。

総括

 遅れてると自覚すると急ぐので自然と文字数が減る傾向がある。毎週その気持ちで遅れずに書ければいいんですが、余裕があるとすぐ長くなっちゃう。

 今週のベスト作品。いろいろあるのだが、今週は『鵺』が圧倒的。
 次点は読切と、『極東』『アストロ』『グリーングリーングリーンズ』。結局略称が定まらないまま終わってしまった……。

 ベストコマ。『僕とロボコ』より、ロボコジュニアと猿喰岩魚の対峙。存在自体がギャグだったロボコジュニアを活かしたかっこいい場面になってて超好き。

 ベストキャラ。『極東』よりシシ。本作がアニメ化したらシシの「筋トレ応援ボイス」とか販売すればいいと思う。LINEスタンプでもいい。
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