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『八乙女×2』26話の感想

八乙女×2 - 氏家ト全 / 【第26話】恥ずかしいノート | マガポケ

 ここもブログ書くの遅れちゃったんですが、ここを終わらせたので、もうしばらくはブログの借金はないです。安寧。
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第26話「恥ずかしいノート」

 前半が4コマで6ページ、後半がショートで6ページ。特に季節ネタという感じではないが、後半は何の言及もなく雨が降ってて、梅雨かもしれませんね。

 前半。1本目は完全にハルルのネタなんですが、ツッコミ(リアクション)役としてアユムも出てる。後半が完全にアユムの話だったので、今月はアユム回、と印象づける効果もあったと思います。
 2本目。カイとハルルが同じ部屋でゲーム。初登場のゲームで、(おそらくスイッチの)全年齢向けにチューニングされたシューティングゲーム。要するに『スプラトゥーン』路線だと思いますが、劇中の画面は全然『スプラトゥーン』に寄せてないので独自のこだわりを感じる。今までだともっと分かりやすく寄せてるイメージ。
 話として面白いのは、ネット対戦してるハルルをカイが見守る。どういう状況!?って感じなんですが、相当仲良くないとこの状況にはならないと思うのでこちらとしては非常においしい。自分がめっちゃ強いと思ったらネットの向こうの強者に身の程を思い知らされる、というのを今の中学生は当たり前に経験してるのだな……となかなか隔世の感がありました。ほえたくなるよね。
 本木姉妹。姉のほんのり下ネタという感じか。彼女のサディズムが垣間見えるのだが、その矛先がアユムに対しても当然のように向くのが何か良い。別に百合百合した話ではないんだけど、妙に良かった……。
 カイに背中をかいてもらう佐久間先生。カイだけに……とならないのはハルルがいないからか。要領を得ないカイに対して佐久間先生が持ち前の資質を活かしてフォロー。本木姉妹のネタとあわせてSとMという感じですね。まったく関係のない2本のネタが繋がった。
 学校新聞でインタビューを受けた生徒会長のルイ。『生徒会役員共』の記憶があるとどうしても「この学校の新聞部はまともなんだな」とか考えてしまう。写真写りを気にする時点でルイらしいのですが、そこからガチで反省と今後の対策を考えてるのがさらに彼女らしいですね。行動力と実行力が強い。生徒会長になるべくしてなったのだなと改めて。
 両八乙女母。部屋の整理したら出てきた謎の鍵。その正体が貞操帯で、その使う対象が、と二度落ちる8コマ。一応5コマ目で女性の貞操帯イメージを出してる親切設計なんですが、ごめんなさい、貞操帯と聞いた時点で「そうか 旦那さんを……」と何の疑いもなく想像してしまったw そもそも貞操帯を2人でプレイで使うという発想がおかしいのかもしれない……。
 文芸部で可愛がられる武隈フユリ。彼女の意外な弱点として、門脇先生。人見知りらしい。そういえば門脇先生との絡みは今までなかったですね。そして、門脇先生は怖いと誤解されるタイプなので人見知りされる相手としてリアル。

 後半。アユムが創作ノートをなくす。ハルルの「創作ノートを捜索」で爆笑してるフユリが可愛い。本来ならアユムが喜ぶはずなんですが、フユリも同様にツボが浅いのか、もしくは人の不幸がうまくて笑いやすくなってるのか。直前の人見知りのネタといい、フユリのキャラクターは多面的というか、作り込みが他のキャラよりも深いような印象。近年の中でも屈指の本気の新キャラ、と感じてしまう。
 アユムの小説、おそらくファンタジーだが、夜のテンションにかられてラブシーンも書いてあったらしい。しっかりアユムも思春期突入してるんだな……と妙に感慨深くなってしまった。今更な話ですが、本作のキャラは本当にリアルの年月によって成長してる。
 そんな心理面の成長からの、肉体的成長。カイがノートを持ってきてくれるんですが、彼と廊下の角で衝突。正面衝突なのですが、2人のインパクトの瞬間を描くコマが衝撃的。前から大きくなったとは言われてたけど、そういう言及ではなく絵一発で黙らせる迫力。アユムは走った先の廊下の角でぶつかってるので、その衝撃の絵面をハルルが見てないのも重要ですね。見てたら絶対にイジられる……。またブラがズレてしまったのではないか、などとキモいことも考えてしまった。
 ノートに名前はないのにカイはなぜアユムのノートだと分かったのか。それはサインがあったから。そういえば、アユムのサインの話ありましたね。カイはよく覚えてたな。と感じられること、その「よく覚えてたな」の期間がリアルの年月と一致してるのが本作の良さですね。作品の継続による情報の蓄積は連載だと当然発生しますが、リアル年月進行ならではの味わいを今回は濃厚に感じました。
 遅れて現れるハルルとフユリ。カイを見つけて “カイ先輩だ” とフユリがつぶやくの、めちゃくちゃ可愛くない? めちゃくちゃ良い。アユムが誤解を招く報告をするというオチなんですが、それに驚く漫符が描かれるのはフユリのみ、という線引きも好き。ハルルは動じないんかいw


 終わり。次回は夏到来で「ハルル、ルイ、アユムの水着が見られます!!」だそうです。直球。メンツ的に文芸部ではなくクラスでの授業ですかね。まぁ文芸部で水泳に行くのも変か。