北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2022年47号の感想

 インフルワクチン、コロナワクチンどっちも打ったので完全体になったぞーっ!!(一度感染してる方が免疫強いらしいけど)

背表紙

 「このキャラだ~れだ??」。ギンカでした。あの作品の主人公はリューカだろう、という定番の疑問。
 次。パッと見すげぇ難しい。正直投げ出したくなるのが第一印象。冷静に「3人目」を順に考えてったら分かった。よく考えたらこんな変なギアみたいなのが付いてるキャラってのがそもそも少なかったですね。

表紙

 『若君』。表紙は『若君』だけど巻頭は『あかね』というねじれ国会。特に後者は、まだまだ若いんだから普通にセットでやらせてやれよ、と思うんですが、表紙がそんなに珍しくないという扱いなんですかね。

読者プレゼント

 覆面レスラー。ダジャレのほとんどがレスラー関連なので、覆面に限定する必要なかったんじゃない? まぁ、一応メインに関わる部分がマスクなんだけど、逆に言うと、アイディアの出発がマスクだったけど、マスクを全然広げられなかった、という感じなのかな。

巻頭カラー『あかね噺』35話

 裏での意地悪を表で返す。うまいことやったし、スカッとするのは分かるけど、出涸らし茶のくだり、客は知らんだろうに、ちゃんとウケるのだろうか。まぁ普通に表面的な意味を拾うだけでもうまいから笑うのか。
 あと、単にスカッとする話というだけではなく、「出涸らしじゃねぇよバーカ」というのを本人にちゃんと伝えてて、それが第三者の耳にも入ったっぽいのが良かったですね。もしかすると「難癖つけたんじゃないだろうな?」と疑いをかけられる可能性がある。まぁ、何にせよ、まともに反論する場なんて与えられない世界だろうから、唯一自由な高座で好き勝手な主張をする、というのは理にかなってると思う。

『逃げ上手の若君』83話

 大きな勝利の余波と余韻を描く一話であった。読者的には面白いけど、巻頭っぽい派手さはまったくない回でしたね。今号が巻頭だったら前話やったような内容を1話後ろにずらしたりしたのかな、と妄想してしまう。
 人相書きの信用度がすごいんだけど、これは漫画的な都合なのか、この時代の人同士だと結構伝わるものだったりするのかしら。写真のない時代の人相書きというのがどうしてもリアルには想像できない。社会のシステムとしてある程度機能してただろうからそれなりに伝わったのだとは思うけど、誤認逮捕とか怖い。

ONE PIECE』1064話

 扉絵連載と本編がほとんど連結しておる。そういや黒ひげ側にクザンいるんだったね。クザンまで出てきたらさすがにローやべぇわ。今回ロー側が善戦した理由として「海戦が得意」とあったけど、クザンいたら丸ごと凍らされてゲームオーバーだもんな。
 「これが地震人間の衝撃波」という文章がマジで意味不明なんだけど、まぁ今後本作におけるグラグラの能力はこういう運用をする、ということなんだと思う。311を経験したとき、「もう黒ひげがグラグラを使うことはないな」と思ったんですが、こういう地震っぽくない形で使うのでしょう。少なくとも津波はマジで二度とないと思う。
 何度も書いてるけど、相手の技を全力で受け止め、全力で痛がる黒ひげ好き。ラスボス格と言える強キャラでこういうタイプ、本作以外を探しても珍しいと思う。
 ラスト。麦わらの一味が未来服を着て喜ぶ見開きの左端にベガパンクとドラゴンの会話が急に出てくる。ドンキホーテもびっくりの圧縮陳列スタイル。これぞ『ONE PIECE』って感じでワクワクすっぞ。嘘、普通にやりすぎだと思う。新人がやったら怒られるのでは。まぁ、ベテランになり、レジェンド級になり、作品が超長期化した末にものすごいクセの強い作品になる、というのは『HUNTER×HUNTER』と同じ話。

センターカラー『HUNTER×HUNTER』391話

 おひさしブリーフ。カラー扉にあるように、冨樫展にあわせた再開なんだと思います。「この時期には絶対載せてくださいよ」という発注だったのでしょう。そんな計画的に進められるタイプの人(編集部含む)だったのか……と驚いた。
 本編。分かってはいたが、マジで何の隙間もなく、何の振り返りもなく続くのな。何度も経験してるけどやっぱ面食らってしまう。そもそももうちょっと区切りっぽいところで休載入れよ、という話か。
 んで、雑兵(は言い過ぎ?)同士のバトル。ほぼ忘れてる状態で読むとマジで「誰だよw」となるんだけど、冷静になって考えてほしい。バトルという分かりやすいオモシロがあるだけ親切なのである。
 ほとんどモブレベルの雑兵にそれなりの能力を設定して、しょうもない引用ネタを用意して、一瞬で死ぬ。何がしたいんだ……と思ってしまうが、まぁこの無駄とも思える詰め込みが『HUNTER×HUNTER』なのですね。このノリを思い出していかなくてはならない。そして思い出した頃、また休載に入る。たぶん10話くらい。
 とはいえ、やっぱバトル面白いよなぁ、と思い知らされるような一話であった。あと、「今週の猫ちゃんニュース」。

『SAKAMOTO DAYS』92話

 データバンク組、データバンクと出会う。出会うがゴールではなく、じいちゃんが前線に立つ。本作のことを考えたら当然だったのかもしれないが、かなり意外だった。「遅延行為してないでとっとと教えろよ」という話なんだけど、彼は学校のことを第一に考えてることを踏まえると、納得できる。佐藤田先生の件もあるし。
 ただ、じいちゃんがどの程度強いのか、どのように強いのかは気になる。記憶力をバトルに変換することって可能なのか? まったく想像できない。まぁ、記憶力は関係のない熟練の強者という感じで終わるかもしれないけど。

僕のヒーローアカデミア』370話

 スピナーが英雄となれたのは主要ヴィランの中で異形だから。個性社会における真のマイノリティ、非差別者は異形、というのは正直納得しかない。だけど、そのことから都合よく目をそらしてたと実感させられる。堀越先生の描く可愛い動物人間デザインのせいでもあるんだけど。『動物園』からのファンだと余計に盲点になりがちだったのでは。
 スピナー組の目的は黒霧なので、そこにぶつかるヒーローは当然白雲因縁の……と思ったら本題はそこじゃなかった。「ほらA組にも異形の子いたじゃない?」とものすごいテーマをぶつけてきたので震えた。口田くんが綺麗事を言うと “都会育ちか?” と返されるのとかリアルすぎて怖い。都会の方がマイノリティへの理解がある、という傾向は世界的にありますね。てか、1つ前の段落の答えがこの “都会育ちか?” だったのね。
 そして、冒頭の回想はスピナーかと思わせといて実は障子くん。異形としての非差別を経験した障子くん、というテーマ、なかなかショッキングではあるんだけど、過去にその存在を示唆する、というか直接描かないだけで存在は確定させる描写はあった。映画『ヒーローズライジング』で異形(動物キメラ)のヴィランが障子くんに「お前もその見た目で苦労したクチだろ?」みたいなことを聞く場面が、小さいけどものすごく印象的にある。それが今回繋がってきたし、ちゃんとあの映画は堀越先生の監修が細やかに入っていたのだなぁ、と感動してしまう。

『アオのハコ』74話

 バド部に馴染んできた菖蒲、が素晴らしすぎて泣いた。あまりにも予想通りの姿なので同時に笑いもした。理想化されたギャル、オタサーの姫サークルクラッシュ不可避。ただ、ジャンプ読者として忘れちゃいけないのは、菖蒲がやってることは『高校生家族』の家谷母とほとんど同じですよね。ギャルと母性には通じるものがある……ナンダッテー。
 返事は欲しがらない雛。今返事をもらったら告白失敗が確定してしまうから返事はいらない。前に菖蒲がツッコんでたように、返事の保留を受け入れる雛ってあまりに男にとって都合のいい存在でちょっとアレな部分もあったけど、そこには雛の言ってしまえば汚い計算、打算のようなものも隠れていた、という事実はとても良い。さらに言うと、ちょうど前話が大喜が自分の気持ちを再確認する話だったので、その直後にこの雛の “大喜が私を 好きになってくれるまで” のセリフはあまりに重い……。

『大東京鬼嫁伝』8話

 猫娘アイドル(志望)。猫を話すことができる能力ってショボすぎて笑うんだけど、正直羨ましいぞ。私もドラえもんみたいに猫の集会に参加したい。鰹節という文明の産物を使ってモテたい。
 猫を操る能力ではなく、猫と話す能力なので、従ってくれるかどうかは築き上げた関係性次第。猫ストのくだりはオモシロ可愛いので最高であった。
 てか、作品的にはどう考えても「猫でアイドルとか可愛いの二乗じゃない?」という計算があるのは明らかなんだけど、彼女の周りに別の意味で可愛い猫たちを配置することによって猫アイドルのギャグキャラとしての安定感が増すというか、安心して笑えるようになる。たまにギャグで笑わせたいけど可愛いを打ち出しすぎてノイズになってる作品があると思うんですが、本作はそこのバランスがしっかりしてたと思います。しっかり落とすところは徹底的に落とす。
 あと、猫たちの擬人化が個人的にすごく好きなバランスでした。
 んで、進太が案の定モテて終わる。ただ、トゥンクとなってホレるだけではなく、「私のこと好きなのね?」と謎のマウント思考が発生する、というのが適度にウザくて面白かった。
 ただ、非常に残念だったのは、野良猫軍団にもついてきてほしかった……。てか、野良猫がいなかったら「猫と話す」能力が死んじゃわない?

センターカラー『恋の曜日の世崎さん』白咲しろくま

 読切。金未来杯の5つ目。ふんたー再開号で読者の母数が多いのでルール的にかなり有利だと思う。そんな理由で本作には勝たないでほしい(理不尽)。
 本編。ヒロイン、また普通に憧れてる。異様にジャンプで多い動機だ。というか、ジャンプに限らず現代の若者が普遍的に抱えていると考えるのが妥当なのだろうか。大変な世の中だ。
 からの主人公、 “僕は” “恋なんてしない” 。中二だー!! と思ったらリアルに中二なので笑う。そもそも中二で恋なんてしない宣言しなくていいよ。単に好きな人がいないだけ、と区別つかないんだから。「言わないよ絶対」フラグだよ。
 恋をしないの理由は自分に自信がないから。自己防衛のための卑下。この部分は割と理解できるというか、こういう考えに至る人も分かる。「別に恋するのはいいだろ」とか思うが、まぁそれは重箱。
 んで、本作のメインコンセプトとも言えるのが、曜日代わりのヒロイン。ヒロインの人格。1人だけどバリエーション豊かというのはたしかに面白いし、何というか商業的な戦略として強そうな説得力も感じる。1人しかいないのに「どの子が好き?」とファン同士が話し合う要素があるのとか面白い。1人ラブコメ博覧会。
 思い切りデフォルメするので、ビジュアルが変わりすぎてる。主人公じゃなくても気づくやろがい、と思うが、あの変貌ぶりが漫画として超魅力的なのは分かるので悩ましいところ。
 あと、本作の欠点の話になるけど、主人公の特別性、主人公性、善人性、ヒーロー性がない。なので好意を持たれたのかが分からない。彼女の変化に気づいたから、を理由にするんだとやっぱあのビジュアルの変化を派手にしたのは間違いだと思うんですよね。観察してる主人公だけが気づくような変化にしないと。
 それはヒロインについても同様。なんで彼女がヒーロー活動してるのかが謎。契約したから、というのはあるけど、そういうんじゃない。設定の面白さには強烈に引きつけられたけど、設定を表面的になぞるだけのキャラクターだったように思う。2人とも。ただ、後半の「バトル要素も入れてくるんですか?」という展開にはあまりの欲張りぶりに笑いつつもワクワクしました。まぁ、要素が多すぎることが原因か。卑屈主人公のドラマと、要素モリモリヒロインのドラマの交差がうまいこと機能してなかった感。なので、面白いというより「面白そう」だった、という印象が強い。まぁ、主人公カップルがくっつくのは前提で始まるラブコメ作品とかあるので、そういうのを想定して作ったと考えるなら納得もできるかも。多少。
 あと、バトル漫画要素をやるんだったらもうちょっとバトルにロジックが欲しい……というのは私の偏りが強い。まぁ、「キメラ状態のヒロインも可愛いでっしゃろ」が主だと思うので、本格バトル要素を期待する方が間違ってる。死ぬほどゴチャゴチャしてるのに、なんか整ってるようにも見えるデザインはすごい良かったです。可愛いのは前提として、かっこよさもある。そこがしっかりしてるからバトル漫画的な要素を期待してしまうのかなw
 終わり。個人的にベストとはならないけど、ひょっとしたら優勝もあるかも、という印象。基本的にバトル漫画が強い印象あるんだけど、前号のはイマイチだったと思うのと、2本目はギャグとバトルなので、それだったら本作のラブコメとバトルの方が強いのではないか、という考え。あとは、印象に残るキャラという意味ではぶっちぎりで強い。ただ、私は1本目が好きです。金未来杯の投票方法上、1本目が面白すぎると、2本目以降に丸をつけづらくなると思うので、その効果が優勝する気もするけど、「バトルがないからダメデース」みたいな身も蓋もない結果も予想してしまうw
 まぁ、ふんたーブーストがかかわってくるからややこしいです。

『高校生家族』107話

 修学旅行は沖縄。ジャンプで連載が決まって上京した仲間先生がついに沖縄を題材にする。エモいじゃん。仲間先生がどんな沖縄(修学旅行生から見た沖縄)を描くのか、めちゃくちゃ興味深いし、本話の時点で超面白い。
 昔、沖縄旅行した際、タクシーの運ちゃんが「内地の人は色白くて羨ましい」と冗談っぽく言っていたので、今回の “内地の人はイケメンが多いねー” というのは沖縄あるあるなんだと思う。こっちからしたら沖縄って美男美女多いイメージあるけどね。

センターカラー『アンデッドアンラック』132話

 ループ遂行。ループ直後に風子が椅子から走り出して叫ぶのはちょっとよく分からなかった(泣くのは分かる)んだけど、まぁいいや。
 次ループの起点となるのは昭和。しばらくこの時代の話にするつもりなのかしら。時代考証というか、背景とか大変そう。逆に言うと、めちゃくちゃ見応えありそうで楽しみ。まぁ、すぐに街中から離れる話になっても不思議ではないか。

『ギンカとリューナ』7話

 1ページ目。前話の1ページ目がリューナのモーニングルーティンですげぇ好きだったんですが、今回も似たような内容だった。今度はギンカ。厳密にはモーニングルーティンではないんだけど、奇っ怪な動きでなんか楽しげな雰囲気を出す、というのは一致してると思う。手癖なのかな? 好きです。
 ファンタジー登山。全員一緒だが、描写としては2チームに分かれてて、ヒーコラ言ってる人たちが「近衛」の説明。余裕のリューナとギンちゃんがエモめの会話で心の交流をしてると、ギンちゃんがさらわれ、その犯人が近衛。フリと回収が丁寧な一話だったな。とはいえ、もう世界のトップ5(たぶんこのくらい)と対立しちゃうの? とスピード感に驚く。スピード感というか、インフレというか。
 ただ、そのエモめな会話がめちゃくちゃ良くて。主人公の圧倒的な善人性に触れて心が動かされる、救われる、みたいな話がなぁ、どうしても好きなんだなぁ……。ギンちゃんにとっては絶望も感じるような景色が、リューナの目からは希望の景色になっていて、その感覚がギンちゃんに伝播する。めちゃくちゃ良い。
 まぁ、しっとりと染み入るような感動だったので、直後に拉致られて「何やってんだテメェ!!」と分かりやすすぎる盛り上がりになるのはちょっと温度差に面食らったw そりゃ最高に燃える展開ではあるんだけども。

『ウィッチウォッチ』82話

 「ラーメン評論家気取りうぜぇぇ!!」と笑いながら読んでたら安いチンピラに絡まれて「えっ この人が善人なの?」と思ったらやっぱり悪人っぽくて安心した。ああいうラーメン評論家文体みたいな胡散臭さのコピーが絶品だと思うと同時に、それ以外の部分では少し不信感もある、という愛憎入り交じった読書体験。
 んで、鬼。しかも魔女もいる。要するにモイニコの鏡像とも言える存在なわけだ……と思ったらモイちゃんと知り合いらしい。地元は一緒だからいつしか違う道を進むことになったかつての分身。主人公もこうなってたかもしれない、というもう一つの可能性の姿。良いな。めちゃくちゃ面白そう。映画『クリード3』がこんな感じじゃん。予告観た限りだと。めっちゃ楽しみだよね。スタローンがぶつくさ言ってるのが悲しい限り(前作を監督しようとしてた時点で少しだけ不信感がある)。

『僕とロボコ』110話

 オシャレ美容室に行くの巻。小学生設定がどう考えても無理ある。次作、中高生を主人公にしたときにやればいいのに……とか思ってしまった。
 ただ、終盤を除けばロボコとボンドの掛け合いのみで進行するのが意外とレアで、それがめちゃくちゃ面白かった。みんな忘れがちだけど(私だけだよ)、単純にギャグ漫画として地力があったのですね。ボンドの、乗っかりつつもたまにキラーフレーズ感あるツッコミが飛んでくる感じとか超好き。
 最後のボンドのオシャレ髪型、ジャンプの編集さんと同じに見えた。

『夜桜さんちの大作戦』151話

 辛三の記憶空間に嫌五が侵入。記憶空間という抽象的にならざるを得ない話なんだけど、設定(ルール)がなかなかロジカルに組み立てられてて面白かった。以前から本作は理屈っぽいと感じてたけど、その理屈がキレイな形で特殊設定として昇華された感。嫌五が繰り出すの一手が「記憶の共有」だったのもめちゃくちゃキレイな話。嫌五の能力は侵入ではなくコピーだからね。共有によって進入、上書きする、という流れが腑に落ちる。

『PPPPPP』54話

 『夜桜さんち』が理詰めの抽象空間かと思ったら直後の本作では、天才ラッキーが精神空間にいるので笑った。比べるとやっぱ本作の方が理屈がないですね。天才ラッキーの言い分には理屈があるけど、その空間のルール面が。
 ラッキーは天才ラッキーのことも救いたい、という出発点が面白い。どこまでもお人好しだが、そのラッキーの優しさは安易で薄っぺらいと天才ラッキーが見破ってるという展開も最高。主人公の優しさについて、ここまで多面的にあれやこれやと語られ、掘り下げられていくのも珍しいな。てか、単純にすごい。

『龍と僵尸』倉薗紀彦

 りゅうとキョンシー。読切。17ページ。ジャンプショートフロンティアではない。たまに15ページじゃないショートフロンティア作品もあるから本作もその枠に入れちゃえばいいと思うんだけど、謎だ。編集部内政治とかがあるのだろうか。イヤな話。考えたくもないw
 知識として「何か昔流行ったんでしょ」くらいしかキョンシーのこと知らなかったので、序盤でキョンシーが村人を襲う場面とかすごい良かった。チャイニーズゾンビとしての不気味さ、ビジュアルの独自性がとても良い。まぁ、それが本作独自なのか、キョンシー独自なのかは知らんけど、キョンシーを題材に選んだ本作の手柄ってことでいいんだと思う。作品全体としてビジュアルの魅力がバッチリでしたね。好き。
 作戦は事前に決まっていて、一撃必殺で決める。それを作戦を知らない一般市民視点で描く。ページ数が少ないのにしっかり本格バトルとしての雰囲気が出てて良かった。強欲の道士様かと思ったら実は……のフリとかおとぎ話感あるのも魅力になってる。
 ツッコむだけ野暮とは思うけど、千年後のビジュアルが千年後感ゼロなのでちょっとどうなの。中国ガチ勢からしたら「○○年からの千年だったら服装などに大きな変化はないぞ」となるのかもしれないけど。千年ってさすがにすごい変化だと思うの。

『マッシュル-MASHLE-』129話

 長男vs砂。味方陣営は既に一戦やってるので、攻撃のバリエーション的にはそれほど代わり映えがせず、それを敵がシンプルな強さのみで対応する。劇的に盛り上がるって話ではないけど、順当にワクワクするというか、王道としての良さはたしかに感じる。1人ずつ救援が入って、それを敵が蹂躙する展開が続いてるので、そのパターンがいつ崩れるか、という楽しみが沸々とたまっていく感覚。
 あと、人差し指で足を縦に裂くくだりはめっちゃ良かった。本作突然グロいことするから油断ならんわ。新鮮かつ恐ろしい。

『ALIENS AREA』20話

 最終回。敵の焼身自殺を大人たちが知恵を絞り、協力して阻止する、というのが本作らしくて良かった。ああいう大人の組織感は本作の独自性だったと思う。警察(的な組織)をヒーローとして描く少年漫画は多いけど、警察のこういう公的な機関としての堅苦しさ、大人のイヤさみたいな部分を丁寧に描きつつ、それを少年漫画っぽくチューンアップしてる感じが本作すごい良かったし、好きでした。タイマンのバトルとか全然なくて意外で、それはひょっとしたら打ち切り故の悲劇なのかもしれないけど、タイマンバトルに偏重しない感じが結果的に本作らしさになっていたようにも思う。変な作品だったとは思うけど、その変なところが好きだったよ。
 タイマンバトル風の見せ場が今回あるんだけど、それは投身自殺を止めるため。どこまでもバトル漫画っぽくない感じで、「そういうとこだぞ(ニッコリ)」ってなる。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 10/28は神田古本まつり初日ということで、神保町の紹介漫画。まさかの観光、それも全部漫画。豪華やないかい。しかも前編。次回は神保町グルメらしいけど、ラーメン?

目次

HUNTER×HUNTER』で一番好きなシーンはノブナガが車道で抜刀するシーンです!
(『大東京鬼嫁伝』)

 上木先生文体かと思った。

映画マリオ、カメックがとても良い。眼鏡の光沢と杖の宝石の透明感と八重歯
(『夜桜さんちの大作戦』)

 イルミネーション版『マリオ』はマジで期待だよなぁ、とぼんやり思ってたんですが、めちゃくちゃフェティッシュに愛でてる……。

初めまして。気がつけば初投稿から四半世紀。初めての本誌掲載…感無量です!
(『龍と僵尸』)

 四半世紀ってマジかよ。15歳で初だとしても40歳。すげぇ。こういうのが知れたのはショートフロンティア枠じゃないおかげですね。ひょっとしたら過去のショートフロンティア作家にもこういう人がいたのかもしれない……。

愛読者アンケート

 金未来杯の方の読切についてと、ラジオ。最近ラジオが調子いいらしい、とぼんやり聞いたことはあったが、ジャンプで質問されるとはマジだな。すごい。私は時代の最先端なのでラジオは自前で録音したものを聴くんですが、「アーカイブ」という選択肢に入れてもらえるのだろうか……。
 最も好きな番組のパーソナリティはどんな人か。ちょっと待って、最も好きな番組を1つ選ぶのに時間がかかる奴じゃん……(オタク特有の軽い質問に対する長考)。

総括

 借金をゼロにすることなく、また新たな『モンハン』のアプデが来てしまった。マジで困った。ただ、レベル解放(120→200)が途方もなさすぎて正直やる気はそんなに起きてない。果てしなさすぎる。
 ということで、ブログやる余暇として『モンハン』も少しずつやれたらいいなぁと思っております。そもそもブログも余暇なんだが。

 今号のベスト作品。『ヒロアカ』ですね。
 次点は『夜桜さんち』と、読切2つ。
gohomeclub.hatenablog.com