北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2024年24号の感想

 変な格好して仮眠取ったら首が痛い。ジャンプ読むのもブログ書くのもしんどい。

表紙

 新連載。今期は1人目がどうかしてるビッグネームなのですべてが霞むし、合併号を挟んでの3人目なので印象が薄くなるかもしれないけど、手塚賞準入選から始まり読切を結構なペースで繰り返してからの金未来エントリー、そして連載どん。なので編集部的にめっちゃ期待の新人ってことだと思います。個人的には金未来以前の作品のが好き。ただ、金未来の中では一番好きだったような記憶。

読者プレゼント

 ドワーフとエルフ。あんま詳しくない領域のファンタジーだ。たぶん賞品的にTRPG的なファンタジー観なんだと思う。セクシーパラディンしか知らない……。それを抜きにしてもダジャレの手数が少なくてあまり好みではない回。

巻頭カラー『さいくるびより』小林おむすけ

 新連載。超能力(サイク)のある日常、それとシェアハウスという感じだろうか。面白かった。静かな日常を見せてるようで、徐々に違和感が生じ、語り手が犯人という連載初回らしいサプライズがあるのも良い。何より、仲良くしてそうに見えた同級生が主人公(語り手)に距離を感じてたり、万引きするにしても一番安い具なし塩にぎりだったり、プロットとは直接関わらないような小さな、それでいて重要な情報を自然に見せていくのがうまい。初犯はおそらく具ありだったけど、二度目はわざわざ一番安いのを確認してから、というのが良いよね。それに対して終盤で「あなたは良い人です なぜなら……」みたいな説明をしない。雰囲気で分かればそれでいいというバランス。静かながら味わい深い。猫(生物)も飛ばせる、と説明したのも何気に大事な情報ですよね。その説明、提示がさりげなくてスマート。
 万引きに対して「瞬間移動で戻しておきました」じゃなくて実際に現地に行って土下座なのも偉い。そしたら店長が具アリのおにぎりをたくさんくれる、というオチも最高でしたね。全然 “一つや二つ” ではないのが優しい。コンビニだったら賞味期限切れの賞品があっても不思議じゃないので、この優しさも劇的すぎないバランスで良かったと思います。まぁさすがにコンビニのおにぎりに頼り切ると健康面が不安なのでできれば別の商品もいただけるとありがたい……(クズ)。
 終わり。すげぇ良かった。今回は序章に過ぎないっぽいので次回以降も楽しみです。まぁそんなに劇的な感じにならなくてもいいんですが。今期の新連載は現段階で既にどれも結構好きなんですが、本作が一番好きでも全然いいというくらいには良かった(どれかが極端に好きというほどではない)。

『SAKAMOTO DAYS』165話

 坂本vsタカムラ。タカムラの攻撃はいちいち居合い、抜刀にこだわるので、その規則性を利用すればワンチャンある……と思ったけどちげーわ。となったので、すぐに別のアプローチ、と坂本の中で戦術がしっかりあるのが良い。ただ、最初にやった抜刀阻止キックは先週やった抜刀阻止パンチとまったく同じアイディアなので正直余計だった気もする。刀が止まった状態で鞘を後ろに投げ捨てる、というタカムラ案は意外で面白かったんですが、オモシロが先行しすぎて「それ意味ある!?」ともなるな。念とかの自身に課す制約ならまだ分かるけど、そうじゃないなら抜刀ルールにこだわる意味がない。抜刀することで鞘がカタパルトのような機能を有し、一番強いのでいつも抜刀で攻撃してる、くらいが本作の世界で収まる理屈だと思う。まぁ、偏屈ジジイなので、決まったルーティンじゃなきゃイヤ、とかなら少しありそうだけど。
 次の策。とにかく硬いものを切らせて刀を消耗させる。そこを銃で反撃……だが逆に利用されてしまう。「そうはならんやろ」なんだけど、このハッタリ全振りみたいな理屈はちょっと好き。鞘バック抜刀が乗れなくてこの銃弾研ぎが乗れるのはなぜか、と聞かれるとちょっと説明に困るんですが。
 南雲が消火器で横入り。タカムラは視力が悪く、殺気に反応してるので煙幕張ってじっとしてれば行けるかも。なるほど、前々回(?)のトイレで見逃された人はそもそも最初から戦意喪失してたからタカムラは認識すらしてなかったということなのね。興味ないから殺さない、という判断すら存在してなかったと。カウンター特化の抜刀術……「つーか これが限界」だな。いやまだカウンター能力かすらも分かってないんだけど。その点『呪術』は勝手に解釈派生させたからすごいよな。あと、「つーかこれが限界」でググると「三輪」がサジェストされるので笑いました。
 殺意剥き出しの楽くんが来たので三馬鹿はセーフ。正直そんなにワクワクしない。九死に一生を得る、という意味では楽しいけど、死にかけの楽じゃ相手にならないレベルだと思うし、ここで敵サイドのキャラが来て助かる展開も事態の複雑さを楽しむというよりは単に都合の良い展開みたいな印象。楽とタカムラの因縁ってのも特に興味がないというか、楽はまず先にスラーに会いに行くべきじゃないの? スラーがタカムラに殺されそうだったからウキウキでバトル開始ならまだ分かるけど。タカムラ以上に因縁のある南雲がすぐ近くにいるのも間抜けっぽくてアレ。まぁ、これは来週南雲が急いで変装する、とかなる可能性はあるか。スラーに化けて「やっちゃって」とか命令するんでもいい。

ONE PIECE』1114話

 ベガパンク大放送がゆっくり進みながら、島でのバトルも進む。ゆっくり進めすぎてちょっと焦れったい気もするんですが、最初に結論を言っても一般市民は信じることすらできない、ということで時間がかかることに説得力を持たせてるのは良い。
 んで、空白の100年の話。あまりに緊迫感ある状況なので、放送に対して「話長くなりそうだな~」とかちょっと感じてしまうんだけど、録音放送なのでそういう緊迫度にギャップがあるのは仕方ないってことなんでしょうね。ベガパンク的にはそれほど回りくどい説明をしてるつもりもないだろうし。学者らしい語りと、緊急事態すぎる状況の落差が楽しいとも言えそう。
 そして、そのベガパンクの語りと島内でのバトルの内容が奇しくもシンクロして……というラストも良かった。同時にやっぱり「話長くなりそうですね」ともなるんだけど。ベガパンクがちょっとエモ入っちゃってるので。

センターカラー『夜桜さんちの大作戦』225話

 各地でのバトル、をおこたで観察する最深部。アイさんが可愛いので私は満足だぜ。アイ姉ちゃんにお茶をフーフーされたい人生じゃった……(生まれ変わるしかない)。
 んで、各兄弟姉妹が対峙。シンプルな一対一はどこにもないのが良い。この手の幹部戦はバトル漫画の定番ですが、ちょっとだけ外して独自性がある。そもそも夜桜の方は直接的な戦闘員そんな多くないから当然ではありますね。
 逆に言うと、最も一対一に近い構図で、正直な話「二刃の圧勝じゃない?」というマッチメイクが目立つ。交渉のくだりはぶっちゃけ意味なさすぎるので「ページの無駄では?」とすら思ったくらいなんですが、おそらくこの二刃の交渉(脅迫)が一番成功するというか、直接のバトル以外の決着のするのでしょうね。

 ページの隙間なく番外編が始まるのでちょっと驚いた。あるふぁのAIが自動で家族の写真をピックアップしてくれるので、それを見て楽しむ。最近似たような話が本編でもあった気がするんですが、まぁアニメと最近の本編に乖離が激しいので、こういう番外編をやるのも大事なのかもしれない。六美が初期の思い出に浸ってたけど、まさにアニメでやってる時期ですよね。
 ひふみが嫌五のちんちん見ちゃったみたいなギャグあったけど、一線越えてない? 正直全然笑えない。あと、SNS(たぶん)にちんちん画像上げてるのもガチポルノすぎてちょっと引く。ただの自撮りならまだマシなのに。
 ただ、アイさんの写真があって私は満足です。ただ、他のキャラよりコマが少し小さいのでキレてしまいそうだぜ……(嘘です)。双子の世話をする写真が多いんだけど、双子誕生以前の「アイさんが太陽六美夫妻の子供(養子)」という雰囲気の写真があって泣いたぜ。若干取って代わられた感があってアレだが。
 オチは長男。開眼ネタをこんなところで使うので笑った。いいのかよw まぁ、子供時代なのでセーフ、ということなのかな。

『願いのアストロ』4話

 池袋にカチコミ。用があるのは第10養子だけど、11とコンビで、そっちはいらない。が、天災を期に2人のパワーバランスは逆転していたらしい。10の方はアストロを持たなかったってことなのかしら。もしくは決闘に不向き。
 趣味の悪いクラブのデザインが10ではなく11の好みが反映されたものだった、というのもスマートで良い。さすがに天災後に建築することは無理なので、以前から口を出してた、10はそういうことに興味がないので11が好き勝手やってた、みたいな感じかな。
 んで、11と決闘。話が早い。「既に10と11で決闘してた」ともなるし、便利だな、この設定。そんな11のアストロは阿修羅ハンド。直接的な武具じゃないのが新機軸で面白いし、「自らの手は汚さない」みたいな意味合いも感じられて良いね。バトル内容も面白くなりそう。
 ヒバルは11の「オモチャ」発言にキレるんですが、この行動原理、キレの基準が完全にルフィなんだよな……。もちろんルフィが任侠世界の住人ってことなんですが。このまさかのジャンプど真ん中クソ王道っぷりが未だに慣れなくて面白い。

僕のヒーローアカデミア』422話

 応援されるデクが走る。面白いっちゃ面白いのだが、正直話としては前回やったことの語り直しというか、丁寧にやってるだけだったな。「頑張れって感じのデク」も作中では言わないけど分かるよね? というバランスだと思ったので普通に出てきてびっくりした。まぁ、デクの持つ最も優れたヒーローとしての資質は周囲の人間が応援したくなるようなところにあるってことですね。……って前回まったく同じ感想を書いたんだわ。
 あとは、映画キャラ出てきたのが個人的に嬉しかったです。堀越ロディはレアだぜ。クッソシンプルに “頑張れ!” って言ってるだけの1コマなんですが、映画を観てる人だったら、彼がただ言ってるだけの絵に特別な意味が生じてることにお気づきだと思います。軽くネタバレするけど、彼の個性は『デビザコ』……。
 個人的に映画キャラだと活真くんが好きなので仕方ないのは分かるけど、不遇だよねぇ。特別な出番を作りようがないというか。その点、今回のロディは一捻りあって良かった。活真くんはやはり最終回担当だなw
 アメリカ大統領が「頑張れ」バイブスに飲まれちゃうのは普通に心配になるからやりすぎだと思った。ノリ重視で溺れるべき場面なのかもしれないが、一瞬我に返っちゃったな。あんな決断を下す国のトップ嫌だよ……。

センターカラー『カグラバチ』32話

 クレグモが風前の灯火ブーストで逆転。それでも頑なに妖術を使わずに体術で食らいついてくるのが不気味。片腕落とされてんのに本気出さないとか怖すぎでしょ。
 残り3回と認識したことでより意識させられる優先順位。今チヒロは何を優先して、何に残り3回を使うべきなのか。実にヒーローらしい悩みで良いですね。『ヒロアカ』直後というのも相まって良い。チヒロが私怨で冷静さを失うかと思ったが、最後の最後で正気に戻したのがまさに「ヒーロー」としての自覚だった、と差し込まれる回想が熱い。
 一方ハクリ。お兄ちゃんの “俺の方がいいだろ…!!” が怖すぎる。蹴りながら言うセリフじゃないw ただ、ここでお兄ちゃんがチヒロの「優先」の話をするのが良い。ちょっと説明しすぎな気もしたが、まぁそこまで不自然ではないのでさりげなくテーマを提示した、といいうことで。そして、そのチヒロの「優先」のことをハクリも考えていて、彼は何を優先するか確信してる。
 玄力の説明。ハクリはもう基礎ができてる。ちょっと都合の良い話に思えたけど、資質が備わってるのに妖術の修得に至らなかったのは兄からの暴力で、幼い彼は自然と玄力を防御に使うように「優先」していた、というオチはかなり良い。資質を与えたのが暴力だが、同時に資質に蓋をしてるのも暴力。その蓋をさらっと「壁」と言い換えたのも良いですね。ハクリの覚醒で壁(物理)をぶち壊す話に……はならない。なぜならハクリの成長は彼独りのものではなく、 “やるぞ 一緒に” だから。最高。

『極東ネクロマンス』3話

 協会へご挨拶。あまりに降霊術っぽい部屋のデザインにちょっと笑ったんだけど、まぁこの世界の「仕事」が現実世界と地続きになってることにはワクワクもする。
 エーテル。さっきは玄力とか言ってて今度はエーテル。作品ごとに違ってめんどくさいやつだ。同じするわけにもいかないのは分かるけど、連続するとめんどくささを認識せざるを得ない。全部フォースでいいと思う。
 んで、主人公が秘められた才能を数値化して一同に認めさせる……のだが、そのことをまとめて “飽く迄 全部俺の話なんです” としたのが超良い。知らない場所で面食らう話になりがちだけど、勝手に話進めないでもらえます? という主人公の逆転。主人公が主人公の座を自らの意志でもぎ取るみたいな展開で最高でした。

『超巡!超条先輩』13話

 トラブル発生でやむなく超巡出動。登場演出が超かっこよかったんですが、同時にポンちゃんは「終わった……」となるのが良い。
 ということで果たしてしまったエンカウント。ゲームオーバーに思えたが、意外と警視はテキパキと仕事モードを維持。意外な展開ではあったが、 “残らず捕らえろ 超条巡査長” “了解”ツーカーぶりを見たら納得。彼にとって最も求めるべきものは超巡とのコンビ仕事なので、キモくはならない。ちょうど『カグラバチ』がやっていたように、警視の「優先順位」の話であった。すべてに優先するのが「超巡とのチームプレイ」。これは見事だな。3話もまたがった話だったけど、今までまったく予想してなかった……が、一目見ればすぐに納得できてしまう見事な理屈。
 今までツッコミ役だったポン&K-9は2人のコンビ時代を知らないので勝手に誤解してしまっていた、というのも良いですね。まぁ、トラブルが発生せずに2人が出会ってたら普通にキモくなるので今までの努力が無駄になったわけでもない。ここも見事。
 キモい感想になるけど、今回のコンビでの仕事はまさに警視にとってセックスに等しい快感なわけで、今回久々に味わってしまったのは今後のことを思うと悪い面もある気がする。あのままじっくり時間をかけて快感を忘れ、フェードアウトしていくのが健全だと思うので。まさにセリフであったけど、 “今日の思い出を糧にあと十年は戦えるぞッ!!” 。あと十年は確実にキモい。

J新世界漫画賞大募集中

 投稿者特典の連載作家のQ&Aを一時紹介。詰まったときの解決法。鈴木、堀越の両先生が「一度離れると何か良いことあるよ」という話。三浦、芥見の両先生が「とりあえず一旦完成させてそれを他人とシェアして改善策を考える」という話で共通してるのがいかにも真理って感じで良かった。マジでまったく同じ回答をしてる。
 その横で、根性論で済ませる尾田っち……。世代を感じてしまう。マッチョすぎるのよ。一旦逃げる、他人を頼る、という4人の回答と真逆とも取れるのが面白いな(他人事としては)。尾田っちの将来が本当に気になる……。

センターカラー『キルアオ』52話

 今号センターカラーなのに次号は表紙と巻頭カラーなので驚いた。まぁ、1周年なので当たり前っちゃ当たり前なんだけど、予告なしの2号連続カラー。
 本編。日常に戻る。というよりは日常に戻るまでの慣らし運転みたいな感じか。
 部員全員寝落ちでごまかす。おばさままで出動するのには笑った。笑ったが、エリの料理下手設定はもういくらなんでも『名探偵コナン』すぎるのよ。暗黒物質ギャグは定番だけど、たまに登場する成人女性のエリが、というのが同じすぎる。
 そんなお礼として家庭科部が家庭科部らしい活躍をするのも良い。あまりの収まりの良さに普通に感心しちゃった。
 取り戻した平穏を感じるのが図書館、というのも良かった。次々に知り合いと出会うのも理想的な夏休みの予定のない一日という感じ。直接救助した部の人以外にも十三にとってかけがいのない学生生活はあったと思い出させてくれる意味でもとても良い場面。

『アオのハコ』148話

 連続されると「今って当然夏休みですよね?」みたいな圧を感じる。
 一方、匡。の回想。お兄ちゃんとしてしっかりしようと頑張るが自分の至らなさを痛感するショタ匡かわええ。「運命の女」として彼の初恋狂わせてやりたくなるのも少し理解できてしまうな。いや、当時にそこまでの意図はなかったと思うけど、そっち方向の感情が数ミリくらいあったと思う。
 からの現在。グラグラ状態の匡が絶好球を放ってくるので殺しにかかる。何考えてるか分かんないけど「絶対殺す意志があんだろ」と思ってしまう顔が怖いw 彼女のことを菖蒲視点で怖く描く(ほぼホラー演出)のは全然分かるんだけど、菖蒲のいない場面でも全然怖い。
 一方、大喜。イチャイチャとバレサスペンスが交互して定番の楽しさがあるとも言えるが、「もうこれ限界だろ」みたいなジリ貧も感じる。そして、まだ大喜にその意識はなさそうなのが心配でもありますね。

『呪術廻戦』259話

 スクナの火。出し惜しみしてた理由は「そういう縛りだから」。正直めっちゃつまんない。あんな長いスパンかけて明かされる話ではない。
 真の狙いは火そのものではなく、コンボとして発生する爆発。そして突如として現れる「科学監修:くられ」。笑うだろ。なんであんな小さく出てくるんだよ。しかもちょうど視点が誘導された果てに出てくるのが面白すぎる。1ページ目のタイトルの横とかに載せた方が良かった気がする……。
 お兄ちゃん死亡、からのお兄ちゃん登場。相変わらずの兄モテっぷりである。お兄ちゃんに存在しない記憶を抱かせがちな罪な男、それが虎杖。
 ただ、渋谷事変で一番面白かったのはチョウソウ戦だし(特にアニメ)、虎杖無双として痛快だったのは東堂と組んだときだったので、今までの『呪術廻戦』を振り返って虎杖が最も輝く方法を考えたら自然とこうなる、みたいな話だったのかもしれない。輸送役としても便利っていう仕事があるのも良かった。たしかにスクナが渋谷で一回ぶっ放してる技なので高専側が対策してるのはむしろ自然ですよね。

『ウィッチウォッチ』155話

 幼児向け番組の恋愛事情。最初はファミレスの会話をモイちゃんが誤解してて、すべてがひっくり返るオチがつくと思ったんだけど、恋愛はガチでその上でドロドロっぷりを楽しむ感じ(ドロドロの件のみがひっくり返る)。めっちゃ面白かったけど、ちょっと番組として崩壊してるのが惜しい。やりすぎ感のオモシロがあったのも間違いないけど、せっかくモイちゃんが「俺しか気づいてない」と散々繰り返してたのに、あれだけ番組崩壊しちゃったら誰でも異変には気づいてしまうよな。
 「リバイアさん」のネーミングは『チョコボ』シリーズで見たことあったけど、「ウンディねえさん」は初めて見たので普通に感心してしまった。いや感心を通り越してちょっと感動。うますぎる。
 事件の真相は面白かった。恋愛はガチだけどドロドロのみが誤解、となるので普通にすごい。プロデューサー(仮)の存在をガチにしたまま良い話に落ち着くのがマジで意外というか、そんなことできるのかよって。
 ただ、最後の絵本のタイトルオチは、1ページ目の “ともだちのためにウソをついて悪者の役をやる話” の時点でさすがに分かるよ!! 説明が丁寧すぎたと思う。いや、あれくらい説明しないとタイトルが特定できなくて気持ちよくないのかもしれないが。難しいな……。

『僕とロボコ』184話

 ツーリングからのロードレース。読んだことないから分からんけど『弱虫ペダル』ネタがあるんでしょう? と思ったら予想外の角度から飛んできたので笑った。急にメタ。ちょっと『弱虫ペダル』面白そうじゃないか……。
 最近ちょくちょくある、突飛ではないが少しだけ突飛な設定が突然明かされるパターン。ボンドまさかの山口県出身であった。そしてどう考えてもスポーツエリート待った無しの資質。チャリ以外では使い道ないです、とはならないだろ。体力お化けじゃん。
 ジュエルミート実食。思ってたより大きいので普通に4人で分けれるサイズだったような……。てか、5等分で一切れずつ食べるのも可能じゃない?

『あかね噺』109話

 まいけるの真打昇進試験。落語を始めた理由は “一人でやれるトコロっす” だったはずなのに、今では “全部背負って今日” となるんだから感動的。よくスポーツ漫画で似たようなロジックは描かれると思うんですよ。相撲とか競泳とか(例が古い)。それを落語でやったのが良い。たしかに落語は一見すると “一人でやれる” 究極の芸みたいな感じあるよな。一旦納得できちゃうのが良い。からの髪を結っての本気モード。えっちだ。
 ただし、投票のルール的に圧倒的に不利。組織内の政治を踏まえて考えると事前の段階で容易に予想できる、それも投票者による予想ならより明確に。全生の悪役ぶりを楽しむ場面だけど、同時に組織内の状況が簡単に整理されてるのも良いですね。今後の参考にもなるし、改めて四天王の1人に明白なクズがいるのマジうぜぇな……ってなるw

『アンデッドアンラック』206話

 「超新星爆発」を言い直してるので笑った。前話ラストを繰り返すのは週刊連載では当たり前の方法だけど、今回のはどうしても「今言い直したよな?」って見えちゃう。
 んで、決着。セルが自爆するので瞬間移動で界王星に連れて行く、みたいな話だった。ニコのイメージではあの裏円卓みたいなところに連れて行くのは無理な気もするんだけど(そもそもワームホールって行き先を指定するようなものでもないと思う)、まぁそこは正直どうでもいい。ニコがランゲージだけでない大勝利を企んでたのが知の巨人って感じで面白かった。ラスボス格のソウルもあのギャグ的なリアクションになるわなw
 結婚オチ。うまいこと落ちた感じがあるのは分かるけど、しりとりのチカラで「結婚」が具現化するってのが正直意味分からんし、そもそもランゲージに結婚を決められるのが普通にイヤなので(指輪は自分たちで決めたいじゃろ)、「うまいこと言うのを優先しすぎてない?」という気持ちが結構でかい。ソウルたちを助けるために咄嗟に「ん」で終わる言葉を出したらたまたま「結婚」だった、くらいの方がまだ良かった気がする。いろいろ調整は必要だが。
 あと、しつこいけど、バベルの塔が消失して人間の勝利、というのがマジで分からないです。

『逃げ上手の若君』156話

 急に顕家の最後の戦い、みたいな雰囲気になったので驚く。戦況や状況をよく理解してなかったのかもしれないな……。
 ただ、決戦前に顕家のオリジン、帝への忠義の根っこの部分が描かれたのは良かった。正直端から見ると「まったく分からん……」という話で、ちょっと限界も感じたけど、「他人には分からなくて結構」という話でもあるのでまぁ納得するしかないんだろうな。うまいかつずるい。
 帝への申し立て。顕家の声が最も有効に響くのは勝ったときか死んだときなので、決戦前の顕家はこの点においては無敵モード、という着地。すごく良かった。どんなに負けても逃げおおせる確率が高い若に託す、というのも理屈が通りつつドラマチックで熱い。

『鵺の陰陽師』49話

 学郎のラブコメよりも鵺さんサイドの方が遙かに重要、となるのでちょっと笑う。じゃあ前回の引きアレで良かったのかよ。いや嫌いじゃなかったけども。
 んで、鵺さんを本丸へご招待。刀の鞘として生きたレベル4の体を利用してる設定は良かった。設定厨的なワクワク感もあるし、意地悪な見方をすれば「じゃああの刀が奪われたらあのレベル4が暴れるってことですね」と大事になりそうな予感なので、そういうワクワクもある。
 「説明ばっかじゃつまらないですよね」と言わんばかりに突然派手な学郎のバトル。良い。めっちゃ良いぞ。最近の中で飛び抜けて本話面白いと思う。やっぱラブコメ方面にはそれほど興味がなかったのかな……(それなりに面白かったけど)。
 すっかり甲斐甲斐しい師匠ヅラしてる相手に騙し討ち。若干ずるい勝利だった気もするが、学郎が使った騙しが「成長度合い」だったのが良い。むしろ修行の場でしか成立しないロジックになってるのが面白いというか、テーマが鮮明になる。
 んで、結局すべてバレる。記憶の抜き取り、それも狙われた人は盗まれたことすら気づかないっぽいので「そんなんクソイージーじゃん」と思ってしまう。ので計画の妙みたいなオモシロは正直それほどないんだけど、レベル4がお座敷で会合してるビジュアルが印象的だっただけに、最終的に同じビジュアルで決着したのがめちゃくちゃ気持ちいい。やっぱ今週のびっくりするくらい良かったな。

『Dear Anemone』12話

 クラゲと合流。 “そのくだり さっきワイがやったねんな…” は笑った。この手のストーリーだと「あるある」な現象というか、「毎回説明しなきゃダメ?」ってなるよね。ループ後の『アンデッド』とか露骨にそんな感じ(うまく処理してる)。
 クラゲの “勝手に一緒に行動してしまって…!” という動揺、めっちゃ良い。非常に分かる、彼女のあの状況。できることならしれっと同行する感じに収まりたい、みたいな。
 そんな彼女のことを「決められない」というキーワードで括ったのも見事。回想が挟まり、それこそ「あるある」な状況が続くかと思ったら最後に両親の離婚という重大イベントが飛び出て、そのことが彼女の心に大きな傷(もしくは呪い)を生んだ、と端的に分かる。
 突然のウサギ、突然の数時間後、突然のスーツ。スーツ!! めっちゃ良いね。現実世界ではありふれた格好だけど、本作のこの状況では圧倒的にあり得ない。一目でおかしな場所に連れてこられたと分かる。ウサギがスーツ着てるのも可愛くて好き。これはやはり『不思議の国のアリス』的なアレあろうか。

グリーングリーングリーンズ』22話

 結果発表。優勝ならずだったが、珀は清々しい顔でその発表を待ってたのが良い。優勝は同行者なので彼は結果を知ってたわけで。
 帰りの電車。突然次の電車を待つと言い残る王賀と、それをほっとけない珀。ヒーローの決断として「ほっとけない」の一歩はよく描かれ、直前の『Anemone』でもあったし『ヒロアカ』でもあったけど、本作は現実世界の中でその「ほっとけない」の一歩を自然に盛り込んでてうまい。電車のドアという時限設定が見事ですね。珀はマジで何の考えもなしに飛び出ちゃったわけだけど、あの今にも閉まる電車のドアの前に立つ状況は我々読者も経験があるわけじゃないですか(ゼロじゃない可能性も一応あるけど)。よく知った状況だからこそ「何か飛び出しちゃう」気持ちも分かるし、そのことの重大さも身にしみて分かる。すげぇ良い場面。ページの境を越えたところに王賀が立ってるのも面白い。
 ヒジの違和感はコンペ前から。これは意外。それでも攻めちゃったという話か。コンペ内の事故ではないのが余計に王賀の失策という感じが出るけど、それに対して珀が “俺は褒めるぞ 何十回だって” となるのが良い。
 そして「趣味」の意識に後ろめたさを感じていた珀の言葉だからこそ王賀の心に響く、という展開も感動的。誰もいないホームで号泣する王賀、必死で涙をこらえる珀……からの車内で王賀が寝てから涙を垂らす珀。良い、ひたすら良いぞ。あらすじとは直接関わらないがめちゃくちゃ大事な描写。これができるから本作は強いな。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 来日公演直前、レッドホットリチペッパーズ。村越編集の趣味が爆発してて良い回。メンバーの変遷が劇的だし、アルバムごとに振り替えれるのが初心者としてはかなり取っつきやすい。普通に超面白い回だったんだけど、無理にジャンプ漫画と絡めた紹介はしなくていいよ……。そんなこと言われて「そういうことか!」とは1ミリもならないので。

次号予告

 『キルアオ』が1周年で表紙。初回以来の表紙だっけ? 途中であったような気もするが、何も覚えてない。
 それよりも、読切があるんだけど、そうじゃなくて、超小さく長谷川先生の新作ルポ漫画が告知されてる。「オレでなきゃ……」のアレを言いたくなってしまうレベル。ショートフロンティアの有無を確認したかっただけなんですが(そしてない)。

目次

 JUMPマニアッククイズ。『アストロ』のヒバルは養子含めて何人兄弟の末っ子か。超基本設定じゃないか。やっぱ始まって間もない作品は本コーナー的に鬼門。とはいえ、基本設定だけど単なる数値なので興味ない人はまったく把握してなさそう。じゅ、じゅうよにんだとおもう……(外れ)。

個人的にミュージカルが苦手です。タイパ的にも普通にしゃべって欲しい。
(『逃げ上手の若君』)

 ミュージカル嫌いの人は珍しくないし、その理由も語られ尽くしていて面白くないので黙っていた方がいい。普通にしゃべったら曲や感情の情報が込められないのでタイパ的に効率が悪い、ってちょっと考えれば分かるじゃん。
 というかタイパを批判的な文脈以外で使う人いるんだ……と正直驚いた。いや、『タイムパラドクスゴーストライター』の略称としては普通に使うかも。

愛読者アンケート

 新連載についてと、なりたい職業。全然覚えてないけど、定期的に同じ質問をしててデータを蓄積してるんだったら、その統計は面白そう。

総括

 時間が足りない。もうちょっと早く進められれば良かった。本当に。

 今週のベスト作品。『カグラバチ』かな。
 次点は新連載と『超巡』『鵺』。

 ベストコマ。『カグラバチ』の最後のコマ。ヒールのチラ見せがオシャレ。

 今週のベストキャラ。『超巡』の犬養由基。めっちゃ意外なのに一瞬で納得できて、「この人のこと全然分かってなかった……」と思い知らされた。
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