北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2024年25号の感想

 俺のことはいいから先に(平方先生の新作を読みに)行け。ほんとにまだ読んでない。

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読者プレゼント

 大阪。タイトル文で、ダジャレではないが、大阪ネタをこれでもかと連打しててなかなか良い。他はダジャレもなくていまいちなんだけど、ギフトカードのことを「金券」と言ってるのはちょっと身も蓋もなくて笑った。金券もらって儲かる、という意図で応募するのって何か建前上はダメだと思ってたw

巻頭カラー『キルアオ』53話

 おじさんのクシャミ。薬の反動で、しばらくは銃を使ったバトルは出来ないらしい。こういうのなかったら「また薬でいいじゃん」となる場面多くなりそうだから仕方ないですね。そこに「おじさんのクシャミはうるさい」というあるあるネタを入れてきたのが良い。漫画としては楽しいが、ノレンの恋心が冷めても不思議ではないと思う。それこそ蛙化現象。まぁ、冷めてくれた方が十三的には助かるのか。
 ということで別荘。だが、別荘の下見。謎のワンクッションだが、家庭課部ではメンツ的に弱い、という判断なのかな。厳しい。
 バトル的なことにはならないだろうけど、ミツオカ製薬絡みなので何かしら重大な事態、メインストーリーに関わるイベントは発生しそうな予感。十三が一方的に情報を得る、くらいで終わる……気がする。
 んで、やたら怖い六角館。「コナンくんネタを果敢にぶっ込むのはやめた方がいいよ!!」と思ったが、この変人感、ホラー感はあまり『コナン』っぽくないのかな。某孫の方がありそうだし、六角館は別のミステリーだし。
 あと、獅童が一旦放置されたのは意外でした。しばらくは仲良くすると思ったので。まぁ事情知ってる人が近くにいると便利すぎてつまんない、というのはあるかも。

『アオのハコ』149話

 大喜千夏カップルが別行動し、それぞれがいろんな人と出会ったり。「あっこれ今チャンスじゃね?」と要らん勇気を振り絞る輩が出てくる展開はかなり意外だった。いや、たしかにいたな。とはいえ、あの突発的なシチュエーションで告白の決心をするのは軽率な気もする……が、普通に偉いとも言えるか。
 最近の本作は「それそろバレちゃわない?」という外堀を埋める作業が多かったけど、逆に「バラさないと迷惑をかけることにもなるよ」という話になるのが良かった。そしてそれが千夏側に発生する。大喜に「彼女がちょっかい出されちゃうよ」となるのではなく、「恋人いるのに告白させちゃってマジ申し訳ねぇ……」と千夏側に働きかけたのが意外で、ここが今回めっちゃ良かった。進級後は大喜視点のモテの話が多いのですっかり忘れてたぜ。
 同様に大喜もモテイベントが発生するのだが、 “ハッキリ言った方がいいのか” と冷静な大喜がちょっと鬼のようにも見える。千夏パイセンは “ごめんね” だったので冷酷すぎる。まぁ、実際に告白しようとした人と直接的に比較はできないか。
 ということで、ついに来ました、カミングアウト。ただの学生カップルなのに交際発表ってどういうことだとも思ってましたが、マスコミ各社にファックスを送るのではなく、見られてる状況で当たり前に手を繋ぐ。「これを見ればあとは分かるね?」という3年生からの圧力。すごく自然で良かったと思います。ただ、大喜がここまで受け一辺倒になるのは少し意外だったな。
 これで一旦学校関係者への発表は済んだことになると思う(自然と情報が広がる)けど、一番の問題は自宅の方だよな。どうすんだろ。今回の発表ほとんど勢いだったので、たぶん何も考えてないでしょ。

僕のヒーローアカデミア』423話

 これは終わる。もう終わりますわ。最高クラスの人気作の終わり方になると思うんだけど、そういうのって「表紙→センターカラー」って流れだっけ? だとすると次号が表紙でも驚かないレベル……と思ったら休載だったわ。休んでください。
 正直決着のくだりに関しては、エモめに語りながらただのパンチしたり、精神世界に飛んだりなので個人的にはあまり好きなタイプではなかった。内容よりも「ついに終わるのか」という事実に勝手に感慨深くなっただけ。『ヒロアカ』はちょっと精神世界好きすぎるのがちょっとねぇ。惜しいというか何と言うか。
 とはいえ、敗北をリアルに感じたAFOがついに弟への愛の告白に至ったのは良かった。今週の『アオのハコ』とそっくりな話でしたね(そっくりではない)。
 ただ、弔が死にそうなのは普通に違和感。救えてないじゃん……と思ってしまう。これで『呪術』が最終決着で「伏黒はもう無理」ってなったらジャンプの人気作薄情すぎて泣いちゃう。

『夜桜さんちの大作戦』226

 敵基地ごと引っ張る太陽。 “腕力ではない 独特の緩急で膨大な力を発生させている” がマジで意味分かんなくて笑っちゃった。好き。
 長男&婿以外の幹部戦は各所で一斉に必殺技ぶっぱ。なるほど、二刃が単身だったのは彼女は格が違うので独りで全力(必殺技)が出せるってことなのね。面白かったが、ちょっと各所のバトルが必殺技の披露だけで終わりそうな気もしてきた。とっとと終わらせるのだとしたらかなり意外。
 四の妨害で形勢逆転……もさらなる逆転で終わり。謎に性急だな。もっとじっくりやってもいいのに。幹部戦は大して重要じゃないってことなのかもしれない。
 あと、夜桜仮装大会となってるんだけど、嫌五よりも四怨のが格好変態なので笑った。嫌五がめっちゃ健全だ。それでいてチェシャ猫のモチーフ良い! めっちゃ彼らしさがある。

センターカラー『さいくるびより』2話

 引っ越し。同居人の紹介がメインになると思ったら引っ越しに使う超能力の話なので意外。超能力をコントロールするには積極的に使って精度を高める必要がある。ちょっと『ルリドラゴン』っぽい話だ。いや、別にあの作品も他の作品っぽい話なんだけど、最近のジャンプ的に。
 超能力のルール、使い方、発展、派生という部分が意外なほど細かく、理詰めされるので面白い。緩い日常モノになってもおかしくないんだけど、超能力周りは全然緩くない。むしろガチガチ。
 「寝たらリセット」ルールは珍しくて面白い。彼女が怪盗ことねとして覚醒したとしても(目覚めないよ)、当日下見に来させなければセーフ、という警備上の安心が得られそう。要するに、便利すぎないように、という保険だろうな。
 特に波風もない話かと思いきや、タンスの引っ越しで失敗し、トラウマが……というところに縮小能力でセーフ。助けた側はのほほんとしてるけど、助けられた側は結構マジで闇堕ちしそうな雰囲気になってて……というのが良い。そして “サイク持ち同士で助けあう そのためのサイクハウスでもあるんだ” という着地に至るのが良い。感動した。
 最後にまさかすぎるセクシーシャワーシーンが始まるので「頭でも打ったか!?」とビビりましたが、なるほど、タンスの縮小の弊害か。うまいオチでした。「タンス」というスケールで見てると数ミリの縮小なので何も気にならなかったけど、下着だと数ミリでもかなり違和感。マジで見落としてたのでやられたわ。

『SAKAMOTO DAYS』166話

 「楽じゃちょっと微妙じゃない?」と思ったらハルマ参戦。うぎゃあ、完全にやられた。マジで本作は心配したポイントにしっかりしたアンサーが飛んでくるので信頼できる。信頼してんならそもそも心配すんなよ、って話ではある。まぁ、振り回されるのも週刊連載を追う醍醐味でもあるので……。
 ということでスラー一派で三馬鹿結成。最初はスタンスが違うが、話し合ったらすぐに意気投合して協力してタカムラを殺す……とすっかりスラー一派の方を応援したくなる話になっててびっくり。普通に魅力的なボーイズクラブになってたじゃないか。
 スラー側に肩入れしちゃうのはタカムラが意思を感じさせない化け物みたいな印象だったせいも大きいんですが、そこに巨大な捻りが発生してさらなる逆転でエンド。銃弾砥石よりもトンデモな展開が描かれるんだけど、困ったことに納得しかない。理屈もしっかりあるし、何より似た現象を過去に見せられている。それは副産物的な現象だったが、今回タカムラが自らの意思で行ったとなればそれは当然成功するだろう……と確信。見事だったな。マジで見事。タカムラ出てから面白すぎる。「まだシシバの方が興味あるんですけど」とかブーブー言ってた自分がバカみたいだ。信頼が足りないw
 ただ、今回タカムラがブチギレたきっかけに関しては正直ちょっと弱い気もした。スラー一派が悪の矜持を語ったりしたなら分かるけど、単に3人が協力してタカムラを殺しかけただけなので。ただピンチになってブチギレ本気モードというのはちょっとだけ違和感というか、せっかくの初セリフの見せ場がこれで良かったのかな、みたいな。まぁ、これも信頼の問題かもしれない……。

『極東ネクロマンス』4話

 依頼主とのサツアイ。初仕事ということで意気込んでたけど、あくまでも「仕事」なのでああいう地味な業務連絡、挨拶みたいな行程も発生する。ここらへんのリアリズム良いなぁ。間違いなく本作の強みだわ。初仕事で最初に困ることが、実務やバトルではなく、挨拶時のコミュニケーション。
 んで、実務。難易度は上がるが、 “ある意味では今までより 簡単かもしれんね” 。死霊はC判定から言葉を話し始める。つまり、死霊が死霊のクズ論理で意思表示してくるのがクソむかつくので仕事モードが整いやすい。このオチも良かった……。実力の問題ではなく、「初仕事だけどちゃんとスイッチ入れられる?」という話になってるのがリアル。

センターカラー『洋平の変』鍋ヒデアキ

 読切。本誌は2度目らしいが全然覚えてない。調べたら2年前にあった金未来の最後のエントリー作で、最強の兄妹が魔法の杖をうんぬんかんぬんする話。あったな。今回も主人公が最強で、そこに関してはサスペンスになりようもないが……みたいな感じが一致してるかもしれない。ただ、本作はその事実に対する語り口、バトルのクライマックスと物語的クライマックスの不一致など、かなり独特の読み味で良かった。細かく覚えてるわけじゃないけど、今回のが圧倒的に面白いと思う。
 本編。年齢的にもメンタル的にも中二気味なメガネくんと、天真爛漫な同級生。対照的な2人が魅力的……というより序盤は完全にヒロインの魅力で引っ張る。ダウナーかつクールな感じが「マジで中二じゃん」という感じでそれほど魅力に感じなかったんだけど、最初のびっくりイベントである宇宙人とのエンカウントを機にメガネくんが一気に主人公になる。バトル的な見せ場というのもあるけど、それ以上に物語的に、彼が主体的に動くことになるのが良い。そしてヒロインは何も知らないので彼女のことを守りながら、秘密を守りながら……という軸が生まれる。それと同時に主人公性が完全にスイッチ。
 そんな出会った宇宙人。めっちゃ話せば分かる人なので笑った。えっ、思ってた話と違うw どうなんの、この話……と思ってるとまったく別の危機が突拍子もなく発生。ちょっとマジで突拍子もなさすぎる雑なイベントに思えてマイナスでもあったが、話の起伏と「どこ向かってんの?」みたいな感じが読んでて最高に面白かった。最初にバトル始めたときは「よくあるバトルモノね」とか思ったんだけど、めちゃくちゃ変な構成の作品だったでござる。いいぞいいぞ。
 ということで、主人公めっちゃ頑張る。ぶっちゃけ能力的には余裕で焦る要素がないレベルなんだけど、移動手段が自転車なので「頑張る」感が出たのがうまかったですね。肉体的にどんなに優れてても車に追いつくための手段としてはかなり難しさが残るし、あくまでも人力、それも人間サイズの維持が必須、と自転車がマジで見事。
 追いつきさえすれば、あっさり救出。「まだ終わんないの!?」とか思ってたら、回想で、この回想で描かれるヒロインとの出会いこそが物語的なクライマックスであった、という構成が非常に面白い。冒頭から印象的かつ好意的に見ざるを得なかったヒロインの天真爛漫さこそが、主人公を心を救ったのであった、というオチがベタながらめっちゃ良い。沁みたぜ。あと、ヒロインの少女時代がマジでピュア度爆上がりしてて可愛い。ツッコミ不在というアンバランスさと、心配になる感じも絶妙。自分のヤバさに気づくのが遅くて、いざ気づいたら一瞬で泣きモード入っちゃう感じが子供らしさとしてリアル。あの勝手すぎる起伏に主人公が心動かされちゃうのも分かるぜ……。ただ、せっかく服ごと変身できるんだったらメガネショタで現れてほしかった。いや、まだ地球文化に詳しくないから「メガネ」を知らない、と考えれば自然か。もっと高度に発展した星では視力の矯正にメガネを使わなくても不思議じゃないし。
 てか、最強宇宙人が変装としてメガネをかけるのはスーパーマンと同じですね。だとすると、あの子がロイス・レーン。随分とアホの子だな……。

『願いのアストロ』5話

 阿修羅アームと決闘。間接もなく、自在に伸びたりするので阿修羅というよりドクターオクトパス。とにかく伸びるのでワンパンしかないヒバル的には厄介。能力バトルとしてそこまで複雑になりすぎず、それでいてヒバルにとっては搦め手みたいな苦手感もあってかなり良い相手だと思う。初の本格的なボス戦としてふさわしいというか。
 人取りがテーマの戦いだけど、その人の取り方、チカラの使い方に両者の違いが現れる、と話(バトル)が展開していくのが良い。ここらへん見事に少年漫画だし、見事に主人公してる。 “オレが許せねーのは” “力もった途端手のひら返したテメーの性根だ!” のセリフが完璧だったというか、ここで初めて「手」同士の戦いだと気づかされた。

『呪術廻戦』260話

 東堂の失われた手。拍手の代わりになるようにビブラスラップを装着したらしい。「与作」のアレですね。高羽は「函館の女」やってたし、芥見先生サブちゃん好きすぎでは。
 カスタネットとかタンバリンの方が手の収まりが良くて便利そう……と思ったが、ビブラスラップを叩いたあとの振動、その衝突ごとに入れ替えが発生するようになったらしい。強いのは分かるが、東堂自身も脳で処理できなくなるというか、虎杖も合わせるのほぼ不可能そうな気がする。入れ替えが細かすぎてもはや2ヶ所同時に存在する、とかそういうレベルになっちゃいそう。設定的に強くなったのは分かるが、正直前の方が漫画的には見栄えがしたというか、前のバトルは本当に良かったよなぁ、よくあれをアニメ化したものだ……とか遠い目。コマという区切りが存在する漫画というメディアと、能力発動の「パン」が挟まることが相性良すぎたんですよね。今回の「カーン」もほとんど似たことではあるんだけど、前回のが良かった……もしくは設定ほどパワーアップしたことが伝わりにくい。
 裏の裏の裏。それ言い出したらキリないので危うい話ではあると思うが、スクナには虎杖と真人の戦いの知識があるので、ここぞというタイミングでフェイントを入れることを知ってる、という前提が生じるのが面白かった。これまでは基本的に「スクナの経験がある虎杖」の強みばかりが語られてきたけど、今回は珍しく「虎杖の経験があるスクナ」。
 スクナ、珍しくマジでヤバめなので慌てて領域展開……で終わればいいのにさらにもう一捻り入れてくるので忙しい。普通に “領域展開” が最後のコマでも全然面白かったのに、ラスト1ページに2つもびっくり展開入れないでよw

『いざ行かん! ジャンプビクトリーカーニバル2024へ!!』広瀬かつき

 イベントの告知説明漫画。作家は最強ジャンプの方ですね。殺し屋漫画の単行本が1冊出てるらしい。殺し屋漫画、最強の方でも流行ってたのか……。
 王様とか勇者とかの『ドラクエ』以降のファンタジー観。これはこれで作品になってそうな雰囲気あるんだけど、まさか今回のためにわざわざキャラを用意したのかしら。ちょっと信じられないくらいしっかりしてるというか、「どっかで連載してそう」感がハンパない。特に魔王。

センターカラー『あかね噺』110話

 まだ始まらない。全生が司会に茶々を入れ、間接的に妨害する。面白おかしく盛り上げてる風だが、実際は最悪の空気を作り上げる。全生はクズ描写が重なりすぎて「この世界で人気(と実力)あるの?」と少し疑問だったけど、今回の妨害で彼の世間的な人気、世間的なキャラクターというのがよく見えて良かった。ふざけたキャラをしっかり演じ、場を温めてる風にも見えたけど、要所要所でしっかり場の空気を縮ませるアシストをしっかり決めてくる。こすくて良かったなぁ。あくまでも間接的だったり、禁句をあえてぶっ込むギャグのような体裁を整えてるのが良い。彼の政治力の高さも窺えるし、何より「こすくてウゼェ」となれるw
 全生の活躍としては良かったけど、逆に全生の手の上で思い通りに利用された一生はそれでいいのか? ……と思ったら一生に視線を送る一剣がセリフもなしに数コマ差し込まれるので最高。全生の思惑を分かった上で放置してる一剣が、何か考えて一生の様子を窺ってる。一生が何を考えてるかはまったく描かれないんだけど、「いいんですか?」と気を配る一剣が描かれることで、きっと一生にも何かあるのだろう、と読者に伝わってくる。最高の場面であった。やはり一剣師匠は最高である。早く一剣がメインになる話が見たいものですが、気づけば四天王で最後になってしまったなw

『ウィッチウォッチ』156話

 中学組の卒業式。答辞でふざけるの巻。ノリノリのミハルが良いですね。ちゃんと普段(モイちゃんたちといるとき)とは違う表情になってる。
 前半で会議するが、ふざけた案しか出ず、そのまま本番。トラブルでその案を実行することになってしまう……という鉄板の構成。鉄板ではあるが、同時に少しありきたりな気もする。特に篠原作品だとお馴染み感が強すぎるというか。正直定番以外に目新しい要素はなかった気がするし。
 ただ、トラブルの発端が、そもそもジキルがかっこつけて白紙を読み上げようとしたから。彼の方にも欲をかいたという一因があるのは良かった。ミハルたちのふざけとは違ったスタンスでしっかり彼らしいボケのようなものが生じてる。タモリの白紙弔辞。憧れる気持ちは分かるw

『超巡!超条先輩』14話

 占いにハマる。初手一発で超能力が決まらないと脆い、そもそも超巡のメンタル的にハマりやすい、というのが良かった。めちゃくちゃ納得できる。
 占いにハマるがあまりに機械であるローボへの当たりが強くなる超巡……と人間に恨みを抱くローボ。ロボコでお馴染みのギャグでそのまま一話突っ切るみたいな話であった。結局機械が出てくるとこういうことになってしまうのねw
 ということで、ローボによる論破。及び謎解き。かつて読者に対して仕掛けられた「チヒロとは一体」の謎を使ってハメるのが見事であった。事前に姓名判断の話をして「ホッさんとは保坂千尋である」とさりげなく紹介してるのも丁寧というか完璧。本作はこういう、うまいこと系のオチを持ってくるのが本当にうまいよな。そんで、最後にクズ系の着地というか、良い話になりすぎないバランスに落ち着いたりして、『ロボコ』と対照的だと思う。『ロボコ』は面食らうくらい真っ直ぐな良い話オチになることが結構あるので。

『アンデッドアンラック』207話

 ランゲージ戦のエピローグかつ次のプロローグ。相変わらず情報の共有で一つギャグにしてくるのが楽しい。勝ち方を知らない風子の “は!?” の顔で笑った。読んだことないがたぶん『ボーボボ』とかそこらへんの顔。
 んで、次は不貞のライブに行く風子。目的は同じアイドルフェスに参加してる母親。まったく覚えてないびっくり展開なので違う意味でびっくりした……。そもそも不貞の記憶がかなり危うかったというのに。
 既存の人気でいえばタチアナが抜き出てると思うが、そっちは割と省略になって、風子サイドの話に集中するのかな。

『僕とロボコ』185話

 特に理由なくお色気ラブコメになる一話。マジで意味がなく、物語的なオチも理屈もない(かろうじて占い)ので正直肩透かしというか、「好きでやってるならそれでいいけどよ」みたいな気持ちのまま終わった。
 強いて言えば1ページ目、事情も分からぬまま “な 何だァ!!?” と言うコマのボンドの顔が既に別バース入ってて面白かった。全編通じてお色気シーンでは画風が変わるとかだったらもっと面白かった(好みだった)気はする。ガチルリのくだりはちょっとその気配あったので期待してしまったが、他はマジ普通だった。いや、逆に行えば元々「『ロボコ』の女性キャラって可愛いよな……」と日頃から感じてる人だったらご褒美のような回になってたのかもしれない。個人的には、雑になぞっても何一つ面白くないことが証明されてしまったな……と、そっち系のラブコメをやってる先生各位に尊敬の念が湧いた。

『鵺の陰陽師』50話

 腕組み師匠ヅラして学郎を溺愛してるとフラれる。寂しすぎるので笑った。ここは完璧に意図的なギャグが完璧な形で決まった場面だと思うが、やっぱ本作は謎のタイミングでギャグぶっ込まれるのが楽しい。それに加えて「これは意図した笑いなのか……?」となる部分まであるので強い。祝1周年である(早漏)。
 ということで、修行を早めに切り上げて、先輩の誕生日サプライズ。からのプレゼントで大失敗で許嫁の話を知ってしまって……と思ったら早すぎる敵襲で修行は強制終了。望まぬタイミングではあるが実戦投入。雑魚戦くらいだったら余裕だが、レベル4も来てるので安心できない……が、「ここは私に任せてお前たちは先に行け」が発生してエンド。いくら何でも性急すぎる。詰め込みすぎである。これは打ち切りだな……とか本来なら考えてしまうレベルの急ぎ方なんですが、次週が1周年記念の表紙なので安心。巻頭カラーにかっこいい内容持ってくためにめっちゃ無理したってことなのね。ペース配分失敗しすぎだが
、このがむしゃら感はちょっと好ましい。
 あと、「ここは私に任せて」と定型的に書いたが、厳密には学郎による “そっちは頼んだ!” なので、学郎のリーダーとしての成長が感じられる場面でとても良かった。

『カグラバチ』33話

 ヒールは緋雪か。完全に忘れてたというか、ヒールの印象がまったくなかった。前回の段階で分かってる人は分かってたわけで、私とはまったく別の印象になってたのだろうなw
 正直キモお兄ちゃん以外はモブくらいの印象だったんですが、突然の回想。しかしその回想が柴さんのライター演出で強制終了。かっこよすぎる。そして、柴さん普通に強すぎるので笑う。聞いてた話とちょっと違うレベルで強い。これならハクリが頑張らなくてもまとめて勝てたんじゃないかと疑ってしまう。
 んで、父親大好き(洗脳が完了してる)末っ子が覚醒……ではない。ツメゲリ部隊の豪水のような理屈でパワーアップ。あー、イヤな話としてのリアリティがすごい。父親が倉庫の能力で豪水を末っ子の手元に転送した、というのが消耗品扱いとしてて最高に胸糞。一番見込みがあったとも取れるが、逆に一番失ってもいい存在だった可能性もありますかね。最悪である。
 何度も感じてることだけど、「四次元倉庫の出し入れ」という謎すぎる能力でこんだけ「人をモノ扱いするクソ野郎」という表現になるんだから脱帽。

グリーングリーングリーンズ』23話

 王賀の渡米中止。マジか。想像以上に大事になってしまった。私は即座に猛烈な後悔をしてしまうタイプだが、同時に別れなくて済むのは少しありがたい、みたいな事実も生じてしまうのが困ったところだ。もちろん珀はそんなこと考えないが、複雑な思いが一瞬で湧き上がり、 “な…” と言葉が出かける。本当に出かけるだけで飲み込むので偉い。飲み込むのに必死なので気の利いたことは言えるはずもなく、 “そっか…” となってしまうのがリアル。最初に出た言葉は「なんでだよ」だろうか。
 んで、メンタルがプロすぎる王賀を目の当たりにしていろいろ喰らいすぎた結果、放心状態。こういう落ち込む展開は定番だが、自分の失敗ではないの珍しいですね。王賀の渡米中止がショックで落ち込む、という単純な話ではないのも良い。考えすぎた結果、コーラが溢れ、それを境に放心状態になる演出も見事。噴出したコーラは量も減るし、何より残ったコーラはまずい。
 そこにオリバー。甲斐甲斐しすぎる。どんだけ好きなんだ。もしくはどんだけ恩義を感じてるんだ。 “はっ 興が失せたな” と珀にハッパをかけるのだが、その直前に差し込まれる舌ペロのコマが良い。「マジで言ってませんよ」と丁寧すぎるし、同時に珀を励ますことを楽しんでる風でもある。「こういう意地悪を言ったら元気出してくれるんだろ?」という信頼による勝手なコミュニケーション。ちょっと悦に浸ってる感もあるのが最高。

『Dear Anemone』13話

 ウサギ。マジで『アリス』だった。まぁ、そりゃそうか。ウサギに招かれたら大体そうなるよな。
 そして何より意外だったのは、ウサギたちが友好的。「どうせ騙してるんでしょう?」と最初は思ったが、マジで味方っぽい……がやっぱり騙してる(隠してる)のか?
 ただ戦闘が強いだけの素人3人が揃ったところで善生くん探しは捗らないだろうから、向こうから大きな出会いがやってこないとまずかったってことなのかな。敵味方どちらにせよ、ウサギたちに知性があるならなおさら、向こうからコンタクトを取ってくるのはむしろ自然かもしれん。事故的な出会いだったが、それも少し怪しいかも。
 ウサギたちが人間居住区に住み、代わりに文化を形成しつつある、というのは面白かった。ガラパゴスでの謎現象、ホラー方向だけじゃないのが意外であり、可能性の広がりがある。面白かったので、この部分はマジだと良いな。適切な人間のサポートが入れば平和的な方向に進化を遂げ、文化を育むことも可能、みたいな話の方が良い。ので全部嘘じゃないといいな。

『ジャンプと僕 ~連載作家・長谷川智広、ジャンプのお金事情を知る~』長谷川智広

 お久しブリーフ。すっかりルポ漫画の便利屋みたいになってる感あって少し寂しくもあるけど、面白いは面白いし、たぶんフィクションの方に向けて準備してる気もする。
 話はそれるが長谷川先生の『デジタル作画奮闘記』はデジタル超人みたいな感じでミウラ師匠が出てくるので全国のミウラ師匠ファンにはオススメです。
 話としては、ジャンプが作家に払うお金。原稿料だけではない。ついでに言うと印税の話は皆無。印税は「ジャンプが払う」ではないってことなんだろうな。厳密には知らんけど。あと、単行本出す以前の作家にも優しい、とアピールする狙い。
 今年だったか去年だったか忘れたけど、ジャンプが「他誌作家も募集中」みたいな告知出して、原稿料マウント取ってることありましたが、おそらく今回のもそれと同じなんでしょうね。今回提示された金額が相場として高いのかはまったく分かりませんが。
 研究生制度。名前がアイドルみたいでイヤだな……と思ったが、たぶんアイドル文化でお馴染みになるより前からこの名前なんだと思う。おそらくだけど、この研究生になってる作家が15ページの読切を描いて、それがショートフロンティアとして本誌に掲載されてるんでしょうね。本誌における新人作家の居場所としてショートフロンティアってかなり特殊な場だと思うので、できればその話はしてほしかったのですが、まぁ肝心のショートフロンティアが今号載ってないからな……。
 今の本誌だと、小林おむすけ先生が初連載を機に一人暮らしを始めたらしいが、そこに50万の連載準備金や、契約金の年間100万が使われたってことなんだろうな。ちょうどいい例がいるのでイメージしやすい。その作品が「引っ越して新生活を始める」なのも面白いですね。漫画が小林先生にとってのサイクか……とこの段落話それすぎの可能性ある。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 ネタハガキ東西戦。5/26が日本ダービーということで、お題は「かつてないほどエモい競争馬名を考えよう!」。エモいの解釈に微妙にブレがあるのが面白かったです。
 東。函峰明治さんの「ツバサノオレタペガサス」。つまりただの馬だなw 長いけど言いやすいというか、絶妙に競争馬名っぽい雰囲気があって好き。東のベスト。
 南蛇井さんの「シンガリ」。かっこいいけど、競走馬として意味が最悪なので笑った。最後尾になったときの言い訳を事前に考えてる感。
 ギザ10さんの「ワイツーケーギャル」。たしかに「エモい」だな。こっち系のエモ解釈は少数派だった印象。
 西。照りさんの「アオハルプールサイド」。最高。東西含めてベスト。「エモい」の意味合いとしても面白いし、何よりあの感じの書体の完コピぶりがすごい。一目でエモいタイプの映画(など)だ!! と分かってしまう。手書き書体なのは分かるけど、実際に手書きで模倣ってできるんだな……と謎の感動すらありました。個人的には「サ」の完成度が高すぎて一文字で笑えてしまうレベル。
 未完の貴公子さんの「プールノアトノコクゴ」。これはエモい! 間違いなくエモいな。そして、当時はそのエモさに気づいていなかった……と一瞬で光景が脳内に広がりました。もはや自由律俳句とかそういう域。

次号予告

 『鵺』が表紙。そして、謎に読切の告知が小さい。お久しぶり作家で普通に楽しみなのに。
 それと『超巡』が2号連続センターカラー。大盛り上がりではあるが、このタイミングで2号連続センターカラーというのはちょっと意外。そろそろ表紙が来ても驚かない心の準備をしてたんですが、この先3号は表紙がないのがほぼ確定。実は2号連続「カラー」で、次次号でサプライズで表紙になる線もなくはないが、まぁ普通にセンターカラーなんだろうな。

目次

 JUMPマニアッククイズ。『極東』の初回、おばあちゃんにリクエストした料理。あー、あったな。落ち込むお婆ちゃんに仕事を与えることで元気出してもらおうとする主人公の優しさ、という場面。良いところを拾ってくるじゃないか。まぁ、何だったかは覚えてませんが。手間のかかる料理であることが重要だと思うので、ハンバーグ……(違いました)

愛読者アンケート

 読切についてと、SNSにおけるインフルエンサーやクリエイター。憧れるかどうか。まったく憧れない。別の世界という意識が強い……と思ったが、たまに少年ジャンプについての雑なweb記事とか見かけるとか「こんなのでいいなら私でも書けるわ」とか思った(驕った)ことならあるな。憧れるになるのかは不明。最近だと『名探偵コナン』の映画シリーズについての記事についても似たことを思った……がこちらは完全に付け焼き刃なので自称中級者が一番危ないってパターンですね。
 発信したことがあるか、の選択肢にブログがあるので一応私はここに当てはまるんだろうな。ただ、SNSより前からブログやってるのじゃよ……(インターネット老人)。

総括

 眼精疲労のツボを押すと「拷問かな?」というくらい痛いことに気づきました。恐ろしいことにそれに気づいてから目を使うのに何かダルさを感じる(体温測ると具合が悪くなるタイプ)。
 ので、とっとと更新して目を休めたいのですが、平方先生の新作読むのを楽しみにしてブログ書いてたので……。

 今週のベスト作品。『さいくるびより』かな。2話目で、今回も地味っちゃ地味なんだけど、「ひょっとして今期で一番面白い可能性が……?」みたいになりつつある。
 次点は読切諸々。特に『洋平の変』は物語の起伏が変で面白かったです。あとは『SAKAMOTO』かな。タカムラ出てから確変状態だと思う。最近同じ意味で「黒閃状態」と書いてる人を見かけて驚きました。

 ベストコマ。『カグラバチ』における柴さんのライター。しみったれた回想の強制終了、という演出がオシャレで好き。暴力的だが、柴さん自体は余裕綽々という雰囲気なのが良い。

 最後に今週のベストキャラ。『あかね噺』の阿良川全生。悪役の憎まれムーブとして魅力的だったし、同時にあの世界における彼の実力、彼の人気を感じさせる内容になっててとても良かった。個人的には今週の一剣師匠が好きすぎるのですが、よく考えたらいつも好きなのでナシ。
gohomeclub.hatenablog.com