北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2024年16号の感想

 木曜からついに『ドラクエ10』ver.7が開始でごわす。水曜に本記事を更新して……といつになく無駄のないリリース日でありがたい。ver.7は『ドラクエ9』との連結がより色濃くなることがほぼ確定してますのよ。『ドラクエ9』の継承者の座を争って『ドラクエウォーク』とレッツデュエル!
 まぁ、『ドラクエ10』も『ドラクエウォーク』もアップデートによる増築を繰り返していくゲームなのでストーリー目的で気軽に始めるのには向いてないとは思う。特に後者。ただ、『ドラクエ10』のが始めるハードルはバカ高いと思うので、じゃあウィキとか……。

表紙

 『アオのハコ』3周年。試合する大喜と応援する(祈る)千夏パイセン。限りなく今週の本編(クライマックス以前)に合致した内容で意外。ここまでタイムリーなのは珍しい気がする。

読者プレゼント

 アカデミー賞。今年は日本関係の作品が多く話題になったのでそっち路線でもいいと思ったんですが、漠然と「映画」をテーマにした感じ。
 各グッズの紹介に映画スターのダジャレ、そのスターの代表作のダジャレを添える。1つのグッズに2つダジャレがあって豪華である。ただ、せっかくならオスカー受賞経験者に限定してほしかったな……。ジャン・レノは取ってないぞ。マット・デイモンも取ってない……と思ったら脚本賞を取ってた。オスカーと無関係という意味では『レオン』もそう。要するにジャン・レノと『レオン』のとこを直せば全体のクオリティがグッと上がったと思う。惜しい。
 ちなみに、レオナルド・ディカプリオ風の写真、映画タイトルのダジャレは『タイタニック』だけど、写真は『華麗なるギャツビー』(2013)。ややこしいぞ。そしてそのどちらもディカプリオはオスカー空振り。
 個人的に好きなダジャレは「コレでプライベート・エエヤン」です。脱力しかない。最高。

巻頭カラー『アオのハコ』141話

 そうか、バドミントンは21点でセット取るんだった。最近『ハイキュー』の観すぎで25点だと勘違いしてた。
 話としては、ここしばらくの間継続して描かれてきた、モブ層からの評価が上がる大喜、そんな大喜の恋模様がバレそうな予感、という2つの軸が今回の巻頭カラーで一旦の爆発に至った印象。まだ直接的にバレたわけじゃないし、カミングアウトしたわけでもないけど、「これ言ったらバレる可能性がある」と自分でセーブしていた蓋を取っ払う話。そして、その異変、違和感に気づいた人が少なくとも2人(1人は元から知ってる)。本作では珍しく千夏パイセンが振り回される話だったこともあり、特別な回になりましたな。感情の爆発に向けた助走として怪我疑惑……からのミサンガを持ってきたのも超良い。あらすじレベルでは本当にシンプルな話なんだけど、そこの味わいを深くするための準備と工夫が丁寧。彼女の中で感情が激動する話なんだけど、その変遷をモノローグなどではまったく描いてないのが良い。多少語りはするけど、あくまでも助走段階に限る。

『あかね噺』102話

 あかねの絶好調と暴走。客を味方につけた彼女の手柄として済ますのではなく、 “お客さんも前のめりでしたから” と客に引っ張り上げられたと言ってるのが良い。超良い。客との双方公的なコミュニケーションになってるのが分かる。スポーツとかで「応援が選手のチカラになる」とか言うと陳腐ですけど(今週の『アオのハコ』やないかい)、落語の場合はそれが明確に成立すると分かってしまう。
 からの泰全。こっちも客席をロックするがその方向性が全然違う。同じ話が続いてるんだけど、全然違って、さらに上のレベルの話をしてると分かりやすいですね。さすがだ。

ONE PIECE』1110話

 おおっ、次回は1111のぞろ目だ。だから何だという話ではある。
 本編。飛び込み参加してきたの、普通に五老星だったでござる。それも臨戦態勢。こうして並びで見ると全員ただのゾオン系って感じに思えてきますね。ワープの件は知らん。あと幻獣種なので普通ではない。登場の見開きとかめっちゃワクワクしましたけど、同時に納得できる要素が増えてきた気もして、底知れぬ存在感とは違う印象。ただの超強い人、みたいな感じ。まぁ、何度も書いてますけど、超偉い人が超強いっていうシンプルな世界観は好きです。
 ゾロとルッチ。そうだろうとは思ってたけど、いざとなったらゾロのが数段上みたいな感じなのね。ルッチが未だにルフィの因縁の好敵手みたいな雰囲気あるからよく分からなかったけど、ゾロが強くなりすぎたらしい。

『SAKAMOTO DAYS』159話

 シンの覚醒疑惑、放置のまま終わってしまった。相手の心の声を読むのとは逆に、自分の心の声を相手に届ける(命令する)、みたいな雰囲気ですね。既存の能力の拡張でありながら、結構珍しい進化を遂げてるので好き。
 ハルマ、殺スポーツマンシップの関係でシンは放置で立ち去る。なるほど、ちゃんとその一線は守るのね。相撲としての負けは認める。基本的にこういう「いや殺せよ」展開には作者の都合を強く感じてしまうんですが、今回はハルマの変人性と相撲バトルの内容のせいでしっかり納得できてしまった。
 てか、スラー一派で初めて「仲良くなれるのでは?」という雰囲気になりましたね。
 そして、周とシシバおじさん。良い!! やっぱめちゃくちゃ良いぞこの2人。正直周単体には(今は)それほど興味なかったんだけど、シシバに絡めるなら最高の人材。口うるさいおじさんムーブしてるの最高だぜ。無責任な立場の謎のおじさんというよりは、ワケあって父親代わりをしてる保護者気取りみたいな感じか。おいしい、これはおいしいですぞ。
 クマノミの腕復活。超かっこよかったけど、「いやけど関節の操作とかできないでしょ」とか真面目なことも考えちゃった。これは前からガバガバだから考えない方がいいというか、ロマン重視で突っ切るタイプ。

僕のヒーローアカデミア』417話

 精神世界のデク。最近の本作はアニメっぽい展開、画作りだと思ってましたが、今回のはゲームっぽい。弔が影のデクとなって語りかけてくる感じとかめっちゃゲームのラストダンジョンでありそうな演出。
 んで、弔パパ。問題のビンタ事件に出くわす。子供を殴る父の手、子供を救おうとするデクの手、息子を止めようとする先々代の手と続き、最後は愛犬を抱きしめる弔の手……という不穏の極みみたいな手で落ちるのが最高。さすがである。こうして考えると、犬には手がなく足しかない、というのも意味深というか意図的な計算のような気がしてくるレベル。寄り添ってはくれるが手によるコミュニケーションは絶対にしてくれない、弔のことは絶対的には救えない存在。
 というか、犬が傷つく話は何度も見たくないので勘弁してもらえないでしょうか。

センターカラー『キルアオ』45話

 周とシシバもそうだけど、明らかに力量が違うからこそ周を独りにしたらバトルが成立しないレベルで負ける……と思ってたんですが、本作の方はさっさと分断されてしまった。大丈夫なのか? 「ユニコーンだからプロとも直接戦える」と何の理屈もなくやられると少し引いちゃう。謎解き展開になるのかと思ったらものすごくアッサリ解決してしまったし。
 そんな水泳選手。透明クラゲドローンの使い手であった。本作に超能力はありません、という一線を感じさせる絶妙なラインだったな。ものすごく好きなバランスだけど、殺し屋で科学由来の透明っていうと『SAKAMOTO』だし、殺しで触手っていうと『暗殺教室』だよな。渚くんが恋しい。
 若手はレジェンドを尊敬してるが見下してもいる。技術は常に進歩してるので当然今の方が強い、という理屈。スポーツ選手の例を出されたのもあってこれは納得しちゃうな。その通りだと思う。サッカーもバスケも実際にやったら話にならないくらいの点差になっちゃうと思う。カリスマ性とかスター性を考慮しなくていいので。ただ、今の十三の話として正しくないのは十三がいくらレジェンドとはいえ、引退してない(したとしても間もない)ので、「レジェンドvs若手」としては話が違う。マラドーナとメッシの例だと、おそらくマラドーナの全盛期を持ってくると思うんだけど、今回の十三は今の十三なので、その違いがかろうじての希望って感じでしょうか。まぁ、技術や肉体では劣るが経験の差で勝つ、と言葉で説明してしまうと非常に陳腐なので何とか頑張ってほしいw

『ウィッチウォッチ』148話

 節分が弱点だったモイちゃん……という話ではなかった。冒頭の3ページでショート漫画が完結してるような構成で面白い。
 本題はニコの絵日記に、モイちゃんがなる。得意のいつものやつって感じのデクだ。いや、別にいいし、全然楽しいんだけど、冒頭の微笑ましい節分エピソードが結構好きだったので少しだけ肩すかしもある。
 あと、ニコの絵日記をウッカリで燃やしたバン、酷くない? 普通にクビも視野に入れるレベルの失態だと思うんだけど、軽いギャグのノリで済まされるので違和感。愛する娘(違う)がパパ(違う)のことを絵日記に描いてくれたんだぞ。それも可愛く、上手に、楽しく。写真とかにも撮ってないというのに勝手に燃やされたらたまらん。
 そして、ラスト、唐突にぶっ込まれるミハルの受験エピソード。たしかに2月といえば、ですね。とはいえ、すごい勢いで話を進めてきたな。さすがに季節イベントを丁寧にやってたら話が進まなすぎる、ってことかしら。

『超巡!超条先輩』6話

 ローボくんにリリちゃん、ホッさんまでいて集大成感のあるオープニング。そこに新キャラ。1章の終わりって感じですかね。そこまで大げさじゃないにしても。てか、意外と男性キャラが多くて偉いぞ。
 キャリア組が「査定」を掲げてやってくる。当然怒られると思うんですが、実はその逆で……というツイストが良いし、その意外性がそっくりそのまま新キャラから先輩へのLOVE感情へと直結するので楽しい。警察モノではこの手の相棒は定番だけど、すげぇ意外なテーマに思えてしまったので負けだわ。めっちゃ面白そう。たしかに「俺はお前のすごさを知ってるぜ」的なベストパートナーのつもりでいたのに、今では若い女性と一緒にいたら嫉妬で狂うなw それをカス相手にやってるのが面白すぎる。キャリアだけど「おじさん」という括りなのも良い。アラサーあたりらしいが、一応ポンちゃん基準ならまぁおじさんもやむなし。
 というか、今も普通に有能そうな相棒がいるのがまた面白いですね。普通に息合ってるし良いコンビだと思うが、重い感情はないんだろうなw

センターカラー『ゴースト・ワーカホリック』ダンジョウ

 読切。仕事中毒の中学教師が夜になると実は……みたいな。過労の限界教師かと思ったら仕事大好きという設定が面白かったし、彼とは対照的に表情豊かなヒロインも良い。途中から「なんだ普通のバトル漫画か」みたいな感じにはなったけど、あまりに手慣れてるが故に感情の動きがなく1コマで次々と処理していくのが楽しい。ちゃんと即オチの1コマが絵として気持ちいいというか、漫画的、バトル漫画的な快楽に満ちてる。からの、最後の怪談7つ目になると初めて、満を持してしっかり動きを見せるバトル展開になる。この構成も見事でしたね。それまでの6つで先生のバトル能力を説明済みなので万全の状態でバトルが見れる。
 からのヒロインがただの傍観者ではなく、新聞部として取材情報の解析と、カメラという物理を武器に一矢報いるのも完璧。驚くほどテンポがよく、それ故に話はかなりシンプルなんだけど、圧倒的なスムースさで楽しめる読切じゃった。そつねぇ~。地力の高さを感じるタイプのやつだ。変に先生の過去を回想で見せたりしないのが良かったよね。そんなことをしなくても先生の本当の顔がチラホラ見えてくる「今」の姿を数コマ入れるだけで漫画として成立する。何か特定のキャラや展開がブッ刺さったとか、あらすじとして印象に残るタイプの作品ではないけど、とにかく良く出来てる。うまい。そんな印象。かなりびっくりしました。

『Dear Anemone』5話

 訳知り風のキャラが出てきたので何か話が大きく動くとか、最低限の説明がされると思ってたけど、まったく何も分からないまま1話が終わったので笑う。びっくりするくらい要領を得ない。何なら今までの登場人物の中で最も感情を見せる表情をするので見応えはあるんだけど、どう考えても化け物側の思考で、それが疑いようのないレベルに至る “殺していいのか? そいつらは” の次のコマとかは見事でしたね。かっこいい絵はあるので、一定の満足はあるんだけど、話がマジで何も進まないまま1話が終わる。意図的に焦らしてるならいいけど、少し心配にもなる。誰一人として核心を突いてくれない。ぼんやりした会話しかしない。かっこよさげではある。

『夜桜さんちの大作戦』218

 あるふぁは脳の超人なので、脳に負荷をかけて開花を引き出す。しょうもないけど、四五を中心に情報戦組(1人例外で筋肉)らしい話になってて楽しい。四怨がメガネでまた人気が出ちまうな!
 からの二重人格。これも脳由来の現象で腑に落ちるもの、と説明されたのが良い。からの脳の使い方の発展で、急成長。髪の毛が伸びない……だと……?
 成長までして超すごい感じになってるけど、開花はまだ、と明確に一線引かれてるのが可愛い。そして中二イケメン言動が「らしい」ですね。子供が急に大人になった感じがよく出てる。成長に伴う全能感、それが結果的に中二臭いかっこつけ台詞回しになってしまうのが最高だ。実際は中二以上に成長してると思うんだけど、精神の限界か……。

『逃げ上手の若君』149話

 夏の裏切り対策。泳がせて逆に情報を掴む、みたいな高度な情報戦が展開するかと思ったらド直球なので笑った。たった1話(弱)で終わるとは思わなかったぜ……。まぁたしかに、夏ってぶっちゃけ郎党の中でも重要度高くないし、このくらいのバランスが適切なのかもしれない。
 からの若の謀略がスタートらしく、エンド。えっちだ。松井先生どうしてこんなことになってしまったのだろうかw

『カグラバチ』25話

 ワクワクのバトル回だよ! と思って読み進めたら未だになかなか事態が安定せず、二転三転してるうちに敗北して終わってしまった。意外なんだぜ。それでもバトル的に気持ちのいい絵は連発するのでお腹はいっぱいだし、何より蔵の能力として文字通り「人をモノ扱いする」という使い方が出てきて悪役らしくて最高。蔵の能力めっちゃ良いな。珍しさと、一見地味だけど便利そう、からのキャラクターの反映として完璧な着地。今回の使い方は柴のテレポートとかなり近いけど、決定的な違いは自分はベンチに座ったまま対象を引っ張ってくる、という不均等さ。それを「蔵」で説明することのモノ扱い感、支配感。今回の蔵の使い方のみで圧倒的外道であることが分からされてしまう。見事じゃった……。

センターカラー『鵺の陰陽師』42話

 どう考えても鵺さんが大活躍する痛快なバトル回になると思ったら、鵺さんは戦わず、それでいて学郎は戦うことを諦めない。めっちゃ意外で下手すりゃガッカリにもなりかねないけど超面白かった。先週の段階で「学郎は一旦休んであとは鵺さんに任せような」とか自然と思ってしまっていたが、その考えが甘すぎる。主人公は常に一歩踏み出すのを諦めない、としたのが最高にかっこよかった。見事だったなぁ。マジでやられた。
 今の学郎に出来る不意打ちによって一矢報いるが、大きな敗北であることには変わらず、その痛みを噛みしめて次への決意とする。めっちゃ主人公だ。圧巻。

『アンデッドアンラック』199話

 ビースト戦での成長、そのコツを仲間に伝えればチーム全体が強くなるので最強……なのでその伝達手段である言語を奪う。バベルの塔の人ですね。言語を奪われる恐怖を描いてて面白かったが、便宜上の省略なのは分かるけど「声を出せなくなる」と「言語を奪われる」はまったく別の現象だと思う。まぁ、そこを掘り下げてもしょうがないって判断なんだろうけど。
 フェーズ3になったらより言語が奪われるらしいけど、どうなるんでしょうね。そっちも楽しみ。思考するのに使う言語も奪われる、とかが今のレベルアップ版としてはありそうだけど、ちょっとSF的にハードコアすぎて話と描写が難しすぎる気もする。あと、「言語」としては適切だけど「バベルの塔」とは合致しない。だとしたら……三つのしもべに命令だ!(絶対に違う)

『僕とロボコ』177話

 ガープみたいな設定のガープみたいなじいちゃん出てきた。上辺ではなくキャラクターの設定そのものを引っ張ってくるので驚くが、同時にドラミみたいな妹も出てくるのでクラクラする。せめて作品は統一してよw
 実は学校を卒業してない違法なロボコが合法になるため、卒業試験。が、実はじいちゃん激甘だった……という査定しにきたキャラが実は溺愛していて、というまたしたも『超巡』とモロ被りな話をしててマジで心配になってくる。なんでここまで話が被ってしまうのか。意図的に揃えてるんだったらもうちょっと分かりやすい合致にすると思うのでマジで偶然だと思うんだけど、偶然ならそれはそれで奇跡的すぎる。謎だ……。

『魔々勇々』26話

 当然のようにマママが狙われる。瞬間移動の能力によって距離の離れたキャラが一気に接近。先週から『カグラバチ』で頻出するオモシロ描写だが、本作は本作でちゃんと面白いな。「悪役は他人を勝手に引っ張ってきがち」という瞬間移動ヴィランあるあるが生まれてしまった。
 ただ、厳密に言うと(無駄にややこしい描写だったが)、マママが引っ張ってこられるのではなく、ワープホールでマママを急襲、同時にコルレオをマママのいた墓地に引っ張ってくる。グリシャとしては逃走も兼ねてたのね。コルレオが一気に孤立し、究極の選択を迫られる。面白い。
 そして、本当に危機に迫られてるのはグリシャの方だった、という展開も楽しい。ちょっと想像はしてたが本当に「やつは我々の中で最弱」みたいな退場をしてしまったな。まぁ、エンドが控えてるのは既出の話だが。
 エンドとエヴァンの話は超楽しみなんだけど、ぶっちゃけハロハロにはそれほど興味がないというか、ほとんど知らない人状態なので「大丈夫か?」と変なところで気になった。まぁ、ハロハロ経由でマママの出番が増えると考えたら、それはアリだな。何ならエヴァンとエンドよりもマママのが楽しみ。不遇キャラだったもんな……。まぁ救出すべきヒロイン、みたいな扱いになるのはあまり好きじゃないえど。

『累々戦記』14話

 兄弟の過去。山奥のカルト宗教とかすげぇ面白かった。この手の漫画でカルト宗教というと『鬼滅』とか『呪術』も思い出すけど、あれはあくまでも異能力とか化け物を利用したカルトだけど、本作のは「異界」と明確に違う。かなり説得力を感じたし、そういう意味では前述の2作よりもハマリが良かったと思う。
 おねショタかと思ったらママショタに発展したのも意外かつ納得で良かった。おばばの一世代下という収まりの良さ。
 が、肝心の兄弟の過去については、正直前話までの段階である程度想像してたものの範囲からは特に出ないまま終わった印象。ただ、ショタ蒼葉の登場シーンは殺傷力高くてびっくりした。そういう殺意を向けってくるタイプじゃないと思ってたので不意打ち。

『ツーオンアイス』24話

 たっくんのペアデビュー。しかし、真の狙いはデビューではない。本当はまだデビューに値しない状態であり、今回の滑りはまだパートナーのオーディションが続いてる状態。めっちゃ意外で、理屈は分かるけど想像を絶するほどにクズの所業。たっくんのクズムーブには慣れたつもりだったけど、マジめちゃくちゃ新鮮な気持ちとしてドン引きしちゃった。キモすぎる。大好き。嫌い。
 ということで、綺更のストーカーだった隼馬のような、自身の狂信者がたっくんは欲しい。なるほど、そこでゴミ女ちゃんか。足切りで呼ばれることもなく落選だったのも足切りしなければよかった、という話。『デスノート』でいう魅上照が一番しっくりきますかね。いや、なんでフィギュアスケートの漫画で『デスノート』の例えがしっくりくるんだよ。
 まぁ、シンプルに実力が足りないので彼女がすんなりパートナーになるかは分からんけど、世界で唯一のたっくんの理解者というのが今回確定した、と見るのは間違ってないと思う。
 たっくんの狙いは仮のパートナーの至らなさを世界に見せつけることだけど、彼自身が見てるのは きさはゆペア……だがこの2人は2人の世界に入り込んでてたっくんへの興味がゼロ。痛快すぎるだろ。残酷な計画を粛々と進行させてる横で相変わらずキラキラしやがって……というのが良すぎる。演技前に独りの世界に入り込み、演技ではパートナーを世界に見てもらいたかったたっくんと、演技前から2人の世界に入り、演技では2人のことを世界に見てもらいたい きさはゆ。良い、めちゃくちゃ良い。単独の実力で劣るのは間違いないが、現状たっくんの天敵足り得るのは間違いなくこの2人、と分かる頼もしさ。最近の本作、明らかに主人公ペア視点の話が減ってるんだけど、今回の「2人の世界に入り込む2人」というのが見事なまでにハマる。普通の作品だったらたっくんペアの演技を見た2人が「絶対に許せねぇ……!」と決意を新たにする、みたいな話になりそうなもんなんですが、そうしなかった本話が見事だなぁ。てか、改めてだけど、たっくんが名悪役すぎる。

グリーングリーングリーンズ』15話

 王賀さんがミス(というほどではない)してパー。珀のバーディで勝利が確定。偶然の要素が込みなのは明らかなのでそこまで喜ばない珀と、異様なまでに悔しがる王賀。もちろん王賀の方が異様なのは明らかなんだけど、あんだけ現場の空気を悪くしてるんだからオリバーは少しくらい反省しろw
 珀は軽くゾーンに入る。自分の世界に入り込むタイプというのがゴルフらしい話で面白いんだけど、奇しくも直前の『ツーオンアイス』と似た話をしてますね。もちろん自己対話の側面が大きいゴルフと、パートナーとのコミュニケーションの側面が大きいフィギュアのペアでは全然違うんだけど。
 直後のホールはPAR5。多少は珀がやりやすいホールに思えたが、王賀さんがまさかのツーオン。『ツーオンアイス』ってことか!!(違うよ)

『ルリドラゴン』9話

 母とスポッチャ。冒頭数ページ、前回とまったく話をしてて心配にもなるんですが、徐々に新しい話が出てくる。特に卓球に移動してからが本題ですね。「スポッチャで体を動かす」はまったく同じなのに卓球という身体の動きがコンパクトでリズミカル、勝負をガチらなければ単純作業にもなりうるスポーツこそが今のルリのメンタルケアには最も適していた、という話。もちろん最初から卓球がベストだと分かっていたわけではなく、だからこそ探り探りでいろんなスポーツを試してたってことなんでしょうね。この複数のスポーツを横断することで気づける活路、というのがめちゃくちゃフレッシュな話で良かった。スポーツの集中によって自分の世界に入り込む、みたいな強引な括り方をすると『ツーオンアイス』『グリーングリーングリーンズ』からの本作というのが三部作になりますね。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 3月。春物本格展開シーズンということで、2023年のジャンプ作品のファッションチェック。
 このシリーズだといつも『ウィッチウォッチ』が人気で毎回驚く。毎週同じものを読んでるはずなのに、『ウィッチウォッチ』はオシャレ、みたいな印象を受けたことがない。アンテナがよわよわ。「オシャレだから好き」と安直な理由であの作品のことを好きになる人はさすがにいないと思うけど、何となく作品全体に好印象を受ける、みたいな影響力は間違いなくあるんだろうな。
 ファッション関係で個人的に印象深かったのは『アイスヘッドギル』かな。北欧ファンタジーというビジュアルが好きになった要因でもあるので。

次号予告

 『ONE PIECE』が表紙と巻頭。通常の読切もなく、ショートフロンティアもない。これは連載陣が久々の全員出席という号になるのか?(『ヒロアカ』が休みなのでならない)

目次

 JUMPマニアッククイズ。『魔々勇々』のエリシアのフルネームと年齢。主要キャラのシンプルなプロフィールを聞いてくるので驚く。いままでで最もマニアック感がない問題文だ。まぁ、たぶん本編で1コマしか出てない、みたいな意味では今までと大差ないんだろうけど。
 エリシアの年齢は一部で話題になったというか、ネタ的も含め愛されてたので私も覚えてる。正直「そんな変わった年齢設定でもないと思うが……」という感じだった。

ブリンバンバンボンが流れたら腕振らなきゃいけないので作業が止まってしまう。解決策が無い。
(『カグラバチ』)

 すげ~、『マッシュル』のアニメ化がこんなことになるとは。マジで何が起きるか分からん。

愛読者アンケート

 読切についてと、ラジオについて。ラジオはめっちゃ聴くぞい。割いてる時間という意味では私の中で最大の趣味と言えるかもしれない。よく聴くパーソナリティ。芸人、ミュージシャン、その他。よく聴く番組。バラエティ、報道、情報、その他かな。たくさん聴いてるけど結構偏ってるんだな、と気づかされた。

総括

 終わり。今週は比較的淡泊にサクサクと書き進められた印象もあるんだけど、全体の文字数は特に変わらないのであった。不思議だ。

 今週のベスト作品。読切だなぁ。偏愛要素は特にないのに圧倒的に面白かった、と感じる。意外と珍しいバランスの作品でした。
 次点は『超巡』『カグラバチ』『鵺』『ツーオンアイス』あたり。多いな。

 今週のベストコマ。『グリーングリーングリーンズ』の負けが確定した王賀さん。描写の意図は分かるけどいくら何でもやりすぎじゃない? というバランスで好き。

 最後に今週のベストキャラ。『超巡』の犬養由基。新キャラ登場による新展開で心の底から「面白そ~!!」ってなった。
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