北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2024年04・05号の感想

 そうか、『ブラクロ』始まったからGIGA買わないといけないのか。

表紙

 合併号なので集合。テーマは雪合戦。ルフィが中央でこちらに向かって投げてくる。他は右向き、左向きに分かれる。
 ニコが幼くなってるのとか面白いんだけど、優勝は若だろうな。集合表紙で初めて逃げキャラというのが遺憾なく発揮されてて面白い。

巻頭解放区!WEEKLY週ちゃん

 特別企画、フライング・ロータス降臨。サンダーキャットに続いて謎の豪華さだ。マジで謎なんですが、サンダーキャットからの人脈が原因らしく、この評判が続けば海外の大物の中の日本の漫画好きが今後やってくる可能性もあるかもしれん。懐かしのテレフォンショッキングスタイル。
 冒頭。『とんかつDJアゲ太郎』の話からフライングだから揚げ物ネタとして入れる予定もあった、となるので笑った。LとRの違いを指摘されるのが虚しいんですが、それでも受け止めてくれるのがありがてぇ……。
 あとは、レーベルのトップでプロデューサーでという立場がジャンプの編集者と重なるくだりとか「おこがましいけど意外と話が弾む!!」とちょっと感動してしまった。すごいな。週ちゃんならではの展開だ。

読者プレゼント

 108の除夜の鐘。プレゼントページなので煩悩まみれなんですが、「煩悩成就」にしてるのが良かった。本来の意味じゃ無理だもんねw

巻頭カラー『呪術廻戦』246話

 裁判の作戦は外したけど、それでも日車に頼る以上の手はないので高専関係(お兄ちゃんは違うが)の実力者が全力で部外者をサポート。このイビツさが面白い。
 一対多の乱戦が楽しい。やっぱバトル漫画としての地力の高さを感じる気持ちよさ。そこにナナミンソードの継承といいう激エモ展開を入れてくるのとかも最高でしたね。まぁ、ナナミンとスクナに因縁はないのが若干惜しいのと、即興で七三術式を使いこなせるものなのかとか気になることは気になるんだけど、まぁ普通に熱いよね。
 日車。虎杖との交流も感動的。からの勉強能力の高さがやはり異常、という着地。たしかに術士の世界にああいう勉強の超人みたいなタイプは少ないだろうからなぁ。部外者が急成長することに少しだけ説得力も感じた。
 2週連続で「五条を上回る」とか「五条と並ぶ」と名前が出てくるのもちょっと面白いですね。何でも五条悟を基準に語られすぎている。まぁ、インフレってことか。

『SAKAMOTO DAYS』149話

 スラーのスパイ、すぐバレる。バレるがORDERは会長を餌にしてでもスラーを殺したいのでむしろ泳がせて……という頭のおかしい選択が面白い。ORDERはORDERでどうかしてる。それでいて「会長逃げなくて助かる」と読者としては非常にありがたいw
 ヘリからスラーの一味がカチコミ。落下中のアクションとかさすがの楽しさでしたね。『呪術』に続いて巻頭回りののバトルが熱すぎる。

ONE PIECE』1102話

 くま回想も仕上げ。同時にルフィたちの冒険が語られるようになり、徐々にくまが直接的に関係してくる……というのはさすがに盛り上がる。正直あまり興味なかったからそんなに気にしてなかったけど、たしかにルフィの旅の要所要所にくまは出現してましたね。
 ベガパンクが超肩入れするようになってるのも良かった。あの立場にいたら当然だわな。そんな世界政府と敵対することになるのにも納得できる。
 ボニーに会えなかったのが最大の悲劇だが、同時にちょっとルフィの覚醒も見せてあげたかったですね。あそこまでニカニカ言われると。

センターカラー『アオのハコ』131話

 カラー扉。千夏パイセンの大映しで一瞬気づかなかったが、非常に謎な状況だ。たしかにクリスマス感もあって可愛らしいんだけど、どういうことなの。
 本編。大喜の観戦。 “夢佳を復帰させなければ” と千夏パイセンの話として出てくるけど、当然これは大喜も大きく関わった話なので、彼の中でも後悔にも近い疑念が湧く。これは意外かつ納得の話で面白かった。あれだけ応援し合ってたインターハイへの道を邪魔してしまったかもしれない。大喜がただの観戦者ではなくこの一戦の大きな関係者、当事者になってしまった。これはうまい。千夏の試合にフォーカスするのではなく、あくまでも大喜の物語というのを保持する。

『鵺の陰陽師』32話

 隊長として至らない学郎と経験豊富で頼もしい妹。妹の余裕ムーブによって先輩の先輩らしさが取り戻される。この細かすぎる人間模様。多人数におけるコミュニケーションの複雑さが素晴らしい。本作のこういうとこマジですごいと思う。最初は学郎のコミュ症描写が異様に細かいと思ってたけど、コミュニケーション全般が強い。
 そんな妹と、ヒーローとして、仕事として、隊長としての姿勢で口論。いいね。めっちゃヒーローモノの王道って感じで好き。直前に妹の経験の頼もしさを示してからの、その経験故の冷酷さが学郎には受け入れられない。

僕のヒーローアカデミア』410話

 冒頭にサブタイを出してAFOの死(退場)を宣言しちゃうの面白いな。最後にサブタイを持ってくる演出とか結構好きな印象あるので、「今回はまぁ別に引っ張るほどのことじゃないので」という判断があるんだろうな。
 ということで、かっちゃんが容赦なくトドメ。赤ちゃん相手に爆破技の連打を浴びせるのって絵面的にヤバいだろうなw 実際の漫画としてはAFOのワンショットしか描かれないのでそこらへんの工夫は感じる。
 久々のデク。スパイダーセンスが死んだらしい。正直強すぎるというかチートみたいな印象もあったので、ここはちょっと大人の都合も感じる。緊張感が増すってのもあるし、「結局スパイダーセンス最強じゃん!」ってなりすぎると別の意味で危ないのでそういう意味でも良かったのかなw

『キルアオ』35話

 ノレンの気持ちを冷めさせる方法。熟女エロ本で蛙化作戦は笑った。今までの話とまったく矛盾しない、けどトンチキな発想なのが良い。
 天馬に相談するノレンの姿を見て妙案。ノレンと同じように女が苦手説。あー、これはうまいな。たしかに筋は通る。熟女好きというウソとの矛盾が生じないか少し不安でもあるが、熟女は性的なニュアンスが少ないのでセーフ、と考えればそちらも筋が通る。
 十三が飛び出る形になるんだけど、その飛び出る直前、ノレンが彼女の思考の中で真実にたどり着きそうになっていた……というのが読者視点としては面白い。十三は意図してそのタイミングにしたわけじゃないけど、マジで危ないところだったな。
 ということで、改めてサーフィン対決。ここでも天馬が良い。スポーツエリートだがサーフィンは素人というのが解説役としてめちゃくちゃちょうどいい。

『累々戦記』4話

 神社でバトル。両手で蝶のような形をしてるのが不気味で魅力的。そこから手を合わせることで異能が発動するらしい。神社らしいモチーフで最高だと思うんですが、それはとは別に、最近のジャンプ作品「手」モチーフが多すぎねぇか!? と変なことが気になってくる。『ヒロアカ』は言わずもがなでキングオブ手だと思いますが、『呪術』も手大好きじゃないですか。バトル漫画に偏ってるのとか非常に興味深い。
 初の一話跨ぎで一大アクション……かと思いきや、あくまでもバトル当事者ではなく戦闘力を持たない一般人2人の視点に徹する。もちろんバトル的な気持ちよさを期待してたところはあるけど、この一般人視点、嫌いじゃないぜ。あまりに都合のいいアイテムを授かって活躍することになるけど、それがあくまでもサポートに留まってるのも良い。今度は手合わせではなく「縁結び」だったのもオシャレですね。
 んで、ロックガールが友達になりました、というレギュラー入りなんですが、本話の中では女子同士の友情がかなり丁寧に描かれてて、そこも非常に良かった。真面目くんの真面目さが心地よかったのと同じで、彼女の行動原理の根っこの部分がしっかりしてる。

『アンデッドアンラック』189話

 旧ジュイスに接近するため金持ち学校に潜入……ってまた学校かよ。こないだのニューヨークのラーメンでげんなりしたのと似てるけど、妙にスケールが小さいというか、こじんまりした中で似たようなことを繰り返してるんだよな。せっかく途方もないスケールの話なのに。まぁ、一応イギリスといえば寄宿学校だよね、みたいなイメージもあったのかもしれない。
 そんな旧ジュイスをゴールドが襲う。金目のもので人間を誘惑する感じだったけど、こと戦闘に関しては金って強そうなイメージがないな。かなり武具としては柔らかい素材という印象がある。金の誘惑って能力も都合良く「強者には効かない」となりそうなのでそれほど面白くなさそう。まぁ、今回は特に敵は関係ないってことなのかな。

『あかね噺』92話

 扉。猫ちゃん可愛い。何とか本編でもこの資質を生かせないものだろうか……とか思ったが、一応あかねが動物系なのか。
 本編。狸賽の稽古。ああああ、これは知ってたなぁ。偶然だが知ってた。狸で博徒の師匠って来たらこの噺になるのは必然だったのか。落語は全然知らないという前提で全然頭を働かせてなかった。事前に分かったはずじゃん。悔しい……。
 資質に合った噺なのであかねの十八番になる可能性。教える側が事前に十八番宣言するのって少しおかしい気もするんだけど、キャラクター的に違和感はないですね。
 師匠には師匠がいて、その師匠コミュニティの中にはしがらみがあって非常に生きづらい。前から落語協会のめんどくさい人間関係というのは存在として示されてたけど、ここまでストレートに出てくると新鮮ですね。メンツのため、そして誰々が嫌いだから、という理由で結論を先に出されるのクソですねぇ。めちゃくちゃリアルだ。

グリーングリーングリーンズ』5話

 アドバイス拒否。これは笑う。笑うが、たしかに成長するのが楽しい、自分で打開策を思いつく快感は何事にも代え難い、という話自体はめちゃくちゃ納得できる。この危機的状況でもそれを優先できちゃうのは結構狂人の部類だと思うんですが、楽しさ優先というのは素人らしい発想でちょっとリアリティも感じる。
 相手は片手スイング。ドンキーコングとか片手で作中最長クラスだからな。これは当然(乏しいゴルフ知識)。
 ゴルフは再現のスポーツ。たしかに、止まった玉を打つんだから当然そうなるわな。主人公は自然とその極意に気づいてたのだが、その再現に囚われてたために自らにリミッターをかけていた。この話は面白い。男主人公が女性キャラの再現をするが、男女に違いがあるためにその再現が枷になってしまう……というのはまさかの『ツーオンアイス』と完全に一致な話。まさかこの2作品が再現というキーワードで繋がるとは思いませんでした。

『ウィッチウォッチ』138話

 学校にて、再現魔法で大騒動。ここも再現かよ。あまりに見事なテーマの一致なので笑った。この掲載位置には意図を感じるが、それなら『ツーオンアイス』をハブらないでおくれw
 会長の再現。放尿の危機は笑う。面白かったから理由なく問題がクリアされるのには少し不満だが、「片手しか洗わないのかよ」と別のオモシロがあったのでまぁいいか。
 からの魔法の持ち主。糸目の副将が拍手しながら陰から出てくるの面白すぎるな。あまりに理想のムーブすぎて笑うと同時にちょっと感動みたいな気持ちにもなった。
 ニコの教育に便利、というオチは実に篠原作品らしいオチだと思うけど、非常に惜しいことに今週は『グリーングリーングリーンズ』『ツーオンアイス』で「体格が違うのに完全再現したら問題が生じる」という話をやってたので、これじゃニコが怪我してしまいそうで怖い。まぁ、実際は体格の違いくらいは調整してくれるんだろうけど。そういう雑念が湧くのが再現シンクロの弊害であった、という話。

『僕とロボコ』167話

 今年の振り返り。話題が豊富で普通に面白かったけど、こないだ流行語大賞で似たような振り返りの話をやってたので少し省エネ的な印象も受ける。今年、長編が2回もあったのとか、正直ネタ切れを心配してしまうんだけど、今回の振り返りにも少しその気配を感じる。
 作者のコロナには驚いた。普通に心配。どんだけ体が弱ってるんだ。もしくはコロナと相性が良すぎる。そんな話の直後、「嬉しいニュース」としてサイン会の話になるので、これまたコロナのリスクめちゃ高そうで怖いw

センターカラー『ツーオンアイス』14話

 カラー扉。こっちもサンタ衣装の女性キャラ。やはり編集部からの要請を感じてしまうな。まぁ、本作は本編もクリスマス当日というかなり計画性も感じる仕掛けなのだが。
 そんなカラー。綺更の衣装だけセクシー要素が抑えめになってて優しい、というかリアリティを感じる。周囲の大人(作者含む)に大事にされてる感。
 本編。クリスマスイブ。女の子の家にお呼ばれされたけど、やることは決まってるよなぁ!! という「フィギュアファンあるある」をぶつけられて面白かった。ちょうど、今年の24日、ちょっとだけテレビで観たよ。フィギュアの中継。現実のフィギュアが好きな本作ファンの人も当然いると思うけど、そういう人にとっては先週の段階で「イブの日にラブコメしてる余裕なんてねぇよな?」と周知の事実だった可能性もありますね。そういう解像度、羨ましいぜ……。
 意識してきてキモいと隼馬を拒絶する綺更だが、彼女は彼女で慣れない客人にバグってて可愛い。そこにすかさず登場する田中さんが超良い。友達を家に呼ぶこととか少なかったのだろうか。それがフィギュア繋がりだと余計に。ああいう子供の姿に涙しちゃう大人、良いよね……(私がそっち側だから)。
 競技人口的にはマイナースポーツの部類だと思うが、テレビ放送に関してはシングルが異常なほどに人気で……というフィギュアの世界のイビツさ、独特な環境が描かれるのも面白い。今やってるスポーツ漫画はどれもそうだけど、それぞれの競技の特殊性が自然と物語に織り込まれてるのが良いよね。『アオのハコ』は微妙だよ(前にも書いた)。
 夜、リンクへ行って練習。イブの夜に家を抜け出して……というのは非常にロマンチックだが「子供がそんな不良すぎる!」みたいな話になってもおかしくない(本作は特に)ところを、送迎役の田中さんがすべてクリアしてくれる。出番は少ないけど絶対に必要な存在だ。田中さん、ありがとう……。田中さんが送ってくれて、しかもリンクが貸し切りだったらもう断る理由がないぜ。
 トリプルアクセルが跳べなくなってる。男子シングルからペアの男子選手へと転向した弊害。何より綺更のストーカー再現を武器にしてたことの弊害。ちゃんとここでも「あの子扱いをやめて共に歩き出す」というテーマに沿ってて良い。『グリーングリーングリーンズ』の再現の弊害も面白かったが、本作だと2人の関係性のドラマのメタファーとしても機能する。
 そして最後にサスペンスを盛り上げてるのは分かるけど、それよりも年下の少女に執着してる激キモ発言してるたっくん。正直キツすぎて笑ってしまうレベルなんですが、だから大好き。綺更が絡むと途端にキモくなる神の子でいてくれ。よく考えたら、本作の初期で隼馬がストーカー扱いされてたのと対比されてるんですね。社会的にはストーカーされる(リスクがバカ高い)側の立場なのに、彼自身のメンタルが完全にストーカー。それが俺たちのたっくん。

『逃げ上手の若君』139話

 筋肉の増設は面白かったな。絶対うまく行かないと思うけど、「理屈としては分かる」という面白さ。材料となる筋肉の調達も戦場ではたやすい、という部分も込みで理にはかなっている……。
 一方、若を追う定宗も奥義。今まで見せてこなかった技ではあるが、技術としては今まで見せてきたものの組み合わせなのが良い。様々な条件を実戦の中で整えることの難しさであり、それをクリアしたらそれ相応に強いだろう、という説得力。若の逃げスキルに対して「逃げきれない速度で」「逃げた壁を貫通して」という方法でクリアしたのも単純かつ痛快で良かった。
 良かったが、勝利演出をしたところで「どうせ若は死んでないし」となってしまうんだよな。あの勝利演出は余計だったと思う。「負けちゃったの……?」とは1ミリもならないので、変則的な演出が上滑りしちゃってたと思う。

『カグラバチ』15話

 シャルの回想。至って幸せな日常が3ページ描かれるが、その最後にたった1コマだけ、その家を訪れる誰かの手が描かれる。圧倒的な不穏さ、とよく考えれば誰だか分かるその手(腕)。それだけで回想が一旦終わり、現在に戻る。この省略と切れ味がやはり絶品。
 チヒロの覚醒。極限の疲労状態だからこそ効率的な技の使い方を思いついた、というのが地味に良い。よくある覚醒展開だけど、それなりに理屈と説得力がある。バトル漫画じゃなくても何か、スポーツとか仕事とかのコツを掴む際にも起こり得る現象なのではないか。
 シャルの回想、2度目。母との別れのくだりでドアを吹き飛ばそうとする謎の兜マンが現れて妙に印象に残るけど、その次のページ、現在ではその兜マンがいて、その背景で小さく部下の首が飛ぶ。これも良かった。回想シーンと現在パートとの連結。
 全体的に首チョンパが異様なほどに多いんだけど、おそらくこれも省エネとして、最も効率的な殺し方、相手の死を確信できる最小の攻撃ってことなんだろうね。実際にそうとは思わないが、絵面として。

センターカラー『Dr.STONE 4D SCIENCE』

 全3話中の第3話。つまり最後。まだ全然タイムマシンできそうにないですけど~? と思ったら根底からひっくり返るオチが待っていたでござる。正直肩すかし、どっちらけ。人類の前に人参ぶら下げた方が効率的、だがそこには人の心がなさすぎる、ということ自体は良いし、それはまだ全然面白いんだけど、そもそも人参ぶら下げないとタイムマシンができないという確証がない(あの実験が胡散臭い)ので前提がおかしいというか、オチありきで作られた無理矢理さを感じる。
 カセキの、石化して不老を手にしても起きてる時間は不変なので、それなら今のみんなと同じ時を共にしたい、という話自体は至極全うでめちゃくちゃ感動的だったと思う。思うし、それと合理性のみを追求するホワイマンとの対比も分かるんだけど、そもそもの人参作戦が謎なんだよな……。
 そんな前提のおかしさについては一応劇中でも説明され、現状の科学ではおそらく多元宇宙論(みんな大好きマルチバース)だと思うが、とりあえずその分からなさを科学の根幹として本作を締める。ここはまぁ分からんでもないというか、それなりに良かったと思うが、わざわざ後日譚の特別編をぶち上げて3話やったのがコレだったのか……みたいな失望を覆すほどではない。まぁ、逆に言うと、この後日譚がなくても本編の最終回と大した違い(進展)はない、というバランスはある意味誠実と言えるのかもしれない。そもそもが余計な作品なので、と作り手側が重々承知。要するにファンサービスのみの作品だった、みたいな感じか。そして、私は本作の、特にキャラクター的な面においては全然魅力を感じてないので「いやないわぁ……」とただ冷める感情だけが浮かび上がってしまった、みたいな感じかな。

『夜桜さんちの大作戦』208話

 ひふみの修行。過保護な長男の開眼ギャグは笑った。ちょっとメタい。長男と長女のコンビは安心感あるというか、間違いないな。
 そんな厳しい二刃と甘い凶一郎という前半から、実は甘い二刃と厳しい凶一郎という転換がされるのも良かった。ここらへんの構造のキレイさは本作の大きな魅力。ラストの二刃の決め絵もめちゃくちゃかっこよかったですな。円の動きを示す巨大ツインテールがこれでもかとハマってる。
 一方旦ファミリー。今更な話になるけど、人外要素が多分に含まれたキャラデザが魅力なわけですね。ケモミミが権平作品において鉄板なのは疑う余地もないですが、もう片方の四。燃えるエルフという感じで『マイエレメント』っぽさがあってこれまた良いな。彼の初出と『マイエレメント』ってどっちが先だったっけ? と検証したくなってくる(しない)。

『魔々勇々』16話

 氷の魔王に攻撃する前に一応 “何でグリシャに従うんだ!!” を聞けるコルレオ偉い。偉いが死者の蘇生にすがる人に対して “現実から逃げるな” はちょっと無神経な部外者すぎると思うの(これはエリシア)。蘇生という選択肢がどれだけ現実味を帯びてるのかによって話は全然違ってくるので。本話全体が「逃げ」で統一されてるのは普通に面白かったけど、ちょっとこれは豚女と言われても仕方ない。まぁ、話と関係ない豚はダメかw
 んで、戦略も逃げ。エリシアは逃げると見せかけた助走だが、クプトゥラは堂々としてる風に見えるだけの反射的防御という逃げ。このロジックが素晴らしかった。よく考えると咄嗟の防御は何も間違ってないからそれで臆病者呼ばわりされるのは可哀想だけど、バトルロジックの対比としては面白い。
 ラスト。半ページで唐突のラブコメ。コルレオの奇声は笑う。このタイミングで奇声はなかなかできない。

『アスミカケル』27話

 ジークンドーお嬢様。あらゆる距離に対応できて、しかもフェンシングの経験で距離感や駆け引きが激烈にうまい。故に立ちでは向こうの方が有利と言わざるを得ない。それでも立ちで勝ちたい奈央さんの一計。その場での発想ではなく、試合開始前から考えていた作戦が第二ラウンドでついに動き出す、という感じ。よそから見てると心配なのでせめてセコンドには教えてあげてくれ……。まぁ、漫画的な面白さを優先したのは分かる。あと、奈央さんの発想があまりに暴力的な世界観なので父親に伝えたら反対されると思った、みたいな線もあるかな。

『暗号学園のいろは』54話

 いろはの裁判。前のときにも感じたし、それこそ『呪術』のときにも感じたことだけど、主人公が自らの罪に向き合う儀式としての裁判、良いよね。熱い。主人公としての資質を改めて問われるので、ヒーローモノの課題としてこの上なくハマる。
 ただ、いろはの裁判が問答無用でギルティになって、正攻法では絶対にギルティだという前提がいまいちよく分からないというか、結局のところ普通の裁判ではなくAIの判断というフワフワしたものなので非常に残念。普通に弁護しても意味がなく、情に訴えるのが正解……って面白いのだろうか。分からん。

次号予告

 1/6土に発売だそうです。当然次も合併号。普通に2週先になるはずが、成人の日が最速でやってくるので、その繰り上げで土曜。そうすると、その次号は成人の日の翌翌週の月曜ってことになるのかな。半月以上のスパンがあいてすごいな。元日が月曜だからイレギュラーって感じのデクだ。
 『マッシュル』がアニメ2期開始記念で番外編。そんで、白井先生が別のコンビで凱旋。タイトルが既に面白そう……。

目次

 JUMPマニアッククイズ。太陽の好きな「雪ちゃんスフレ」は何味か。やっべ、1ミリも分からん。先週の黒閃受付時間も分からんが、分からんなりに「そんなんあったね」とはなったけど、今回のはマジで「そんなん……あった……?」という感じ。デパートに行く回とかに出てきた情報か? 喫茶の回か?

お湯が出ないカスイベ勃発以降頻繁に銭湯に行くようになった。夜道歩くのが気持ちいい。
(『カグラバチ』)

 やっぱ湯船に浸かりながら双城気分だったりするのかな。てか、逆でカスイベの余波として双城との決戦が銭湯帰りになったのかもしれん。

ボンカレーはどう作ってもうまいのだ」温める以外の作り方があるか?と思う
(『魔々勇々』)

 アッチョンブリケ

愛読者アンケート

 付録がジャンプを買うきっかけになることはない。
 アニメソングきっかけでアニメを観るようになるか。ならない。

総括

 今年も一年お疲れ様でした。今年は最新号の感想に追いつけて本当に良かったです。来年もよろしく。

 今週のベスト作品。『ツーオンアイス』かな。超タイムリーな仕掛けが面白かったし、それがちゃんと「フィギュアファンあるある」になってて良かった。
 次点は『グリーングリーングリーンズ』。男女の体格と再現の話がシンクロしてて好き。

 ベストコマ。『カグラバチ』の、ドアに伸ばす手。回想の終わり方として超オシャレで最高でした。

 最後に今週のベストキャラ。『ウィッチウォッチ』の剣持弓弦。別に前にもあったギャグなんだけど、糸目副会長が黒幕として現れて拍手してる絵面がもう理想的すぎて負けだわ……。
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