北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2023年49号の感想

 ゴジラ来るんだから逃げろよ!!(『ゴジラ-1』観ました)

背表紙

 「ジャンプキャラクター初登場シーン集」。ナミ。絵柄の違いに驚きつつも、心のどこかで「やっぱこれよ……」という懐古老人がいる。

表紙

 『SAKAMOTO』。坂本、シンとのツーショットなんだけど、なぜか痩せてる。本編以外だと五条先生が目出しっぱなしなのと似た現象かもしれない。本作がアニメ化した際、ここがどうなるのかめちゃくちゃ楽しみになってきたな……。

読者プレゼント

 タロットカード。各種タロットを踏まえたグッズ紹介とかうまいことハマってるんだけど、元の言葉がそもそも使い勝手のいいものばかりなので簡単そうな印象も受ける。
 どうでもいい話ですが、『ドラクエ10』プレイヤーとしてはタロットの種類を見るとそっちの効果を連想してしまいます。「力はわたぼうで開幕使用が鉄板だよね」とか。まぁ、最近は占い師もかなり落ち目だと思うので、最近始めた人はノータッチのまま終わりそう。

巻頭カラー『SAKAMOTO DAYS』142話

 カジくん、喉潰されちゃったけど、シンがいるからあまりサスペンスとして機能してない。殺すか気絶だったら分かるけど。
 なので、普通にカジから情報伝達。若手2人には「死んだら爆弾」がセットしてあるらしい。彼らをORDERにぶつけて、どうせ負けるけど負けたら近くで爆発するのでORDER殺せる、という寸法。一瞬「ORDERって半径4m程度の爆弾で死ぬんだ」とか思ってしまった。そりゃ死ぬか。本作は別にオーラで身を包んで強化する、みたいな世界じゃないので。しょぼい拳銃でも当たれば死ぬ。
 真冬。真冬が強くなったのはマスクによって酸素吸入したとか、血の巡りがどうのこうの、というギア2みたいな理屈かな。あのマスクのガジェット感はちょっとワクワクします。好き。
 シンと真冬。本作恒例の日常風景の中の非日常(バトル)なんだけど、今回は人混みなので「さすがにそうはならんやろ」って感じ。バレるのを気にしてるのが逆に意外だったというか。博物館で定番の「ボタンで動くよ」も好きだし、無理があっても押し通す強引さは好き。
 んで、真冬たちがORDERに殺されそうなので、シン(坂本)たちは真冬たちをORDERから守らなければならない。今回の三つ巴、最初は「ORDERって普通に味方じゃね?」ってなるけど、徐々にORDERとの敵対関係が構築されてくので面白いですね。

『キルアオ』28話

 三者面談。まさかの猫田参戦。元から女房役(軽く死語)だったがマジでお母さんになってくるので笑う。やや暴走気味でウザくもあるんだけど、序盤にイケオジ時代の十三がどれだけ酷かったかを説明してるのがうまい。ちゃんと「あれの仕返しならしゃーない」となれる。
 頭脳は大人、体は子供な十三の進路。周囲の友達がみんな夢に向かってキラキラしてるので引け目を感じる。めちゃくちゃ普通の学生でもあり得る話をやってるので笑った。本作の特殊設定が一周回って無意味。裏の裏は表(王道)って感じですごい良い回だったな。本作がどれだけ長期連載になったとしても、十三というキャラクターアークを語る上では欠かすことのできない回になった。
 からのラーメン回の予告エンド。 “どうなることやら!!” って劇中のセリフで終わるのめっちゃ好き。アオリみたいな文章。

ONE PIECE』1097話

 くま過去編からスムーズに革命軍の結成の話と連結するので面白い。どんどんスケールが大きくなっていくワクワク感。あくまでも個人の視点の回想なんだけど、歴史的に重要な情報が次々と出てくる。おでんの過去編も似た感じでしたね。あっちは海賊王の一味で、こっちは革命軍。
 革命軍ということで目玉はやはりドラゴンだと思うんだけど、ドラゴンの過去となるとルフィの誕生譚も気になる。が、最後に一気に時間が飛びルフィ誕生後になってしまった。初期革命軍として順調にやってた頃にいつの間にか生まれてる。あと、いかつすぎるタトゥーも少し気になるところではあるが、あれはまぁ特に意味がない可能性もあるか。もはや「かっこいいと思っただけで……」の可能性にも期待しちゃう。

センターカラー『カグラバチ』8話

 せっかくのカラー回だというのに大人しめのスタート。からの敗北した敵キャラのその後(引退&リスタート)という激渋な話始めて驚いた。私は好きだけども!!
 と思ったら陰惨に処理されてしまって悲しい。まぁ、車入ったら……というのは映画とかでも定番のショックシーンですわな。本作からは映画好きのバイブスが伝わってきてそこがめちゃくちゃ心地いい。
 要するに次の敵キャラの登場、決戦への予兆って内容なんだけど、こないだ戦った敵の「対象に自身のトラウマを幻視させる」という能力で、その新たな敵の紹介(かなり限定的な情報ではあるが)としてるのがめっちゃ良かった。説明的なことをベラベラ喋ったりはしないのに彼の最も奥底の部分が垣間見える。最高。
 ということで「いざ決戦」って感じでエンド。超シンプルながらラストの見開きかっこよかったですな。バトル前の決め絵として熱い。ノドが広く取りすぎだと思うんだけど、まぁこれは編集側の事情ってのが大きいのかしら。

『アオのハコ』124話

 運動会……じゃなくて体育祭。それを端的に示す扉が良すぎる。可愛すぎかよこの世界。単行本の表紙にするべき1枚だったと思う(ノリが違うのだが)。
 本編。体育祭なんだけど、「去年あったっけ?」などとどうでもいい疑問。入学してすぐにこういう大型イベントあるの結構きついと思うんだけど、まぁ親睦を深めるキッカケとして機能したりもするのかな。
 雛と菖蒲はコスプレ応援団。コスプレが楽しそうで何よりだが、少なくとも雛はプレイヤーに回る逸材じゃろ。もったいなさすぎる。スポーツ強豪校なので新体操部じゃいくらエースでも役に立たない、ということなのだろうか。
 遊佐弟、雛に対して性的な目を向けてた。「そういう人もいるだろうけど!」という身も蓋もなさで笑った。逆に言うと、今までこういう人が出てこなかったのは本作の工夫なんだろうな。劇中で1年回ってキャラが安定してきたのでこういう茶々的なことも入れれるようになったというか。まぁ、あとは兵藤妹が大喜に興味を持ったのと対になるように、彼は雛にそういう目を向ける、というのもありそう。
 久々登場松岡パイセン。すっかり良い先輩になりおって……と大喜視点で見てたら菖蒲との絡み(直接は絡まないけど)がメインであった。例の特別なチョコ問題がバド部内で噂になってるらしい。松岡パイセンが自慢した可能性もあるけど(可愛い)、当人以外だとあれを知ってるのは匡なので、噂を広めたのはもしや……というバレンタイン人狼。ショックを受けた匡がメンタルを守るために誰かに伝え、それが広まった、と考えるとそれはそれで可愛い気もしてきたな。
 針生パイセンが心配した通り、大喜にモテ期到来。「なんで彼女ができたタイミングでモテ始めるんだよ!!」という憤りは割と広く共通する人類のシステム的欠陥だと思う。まぁ、自信がついて生活が充実した結果本人の魅力が輝き出すってのは当然のことなんですけどね。前にも書いたけど、2年の大喜の当面の目標であるチャレンジャーからの脱却というテーマ的にもこのモテ期(兵藤妹)は割と全うで、寄り道みたいな展開だが意外と超本筋の重要な話だとも思う。

『呪術廻戦』241話

 高羽の過去。芸人としての苦労エピソードみたいなのが意外なほど詳細で丁寧なので、芥身先生実際にこういうの好きなんだろうな。たぶん。芸人の苦労話とかエモめなドキュメンタリーとか好きそう。
 ネタ書く方がお笑いに真面目の孤高の存在で、ネタ書かない相方は不真面目ながら社交的でコネを作る窓口のような存在。この構図はめっちゃリアルに感じた。あるあるなんだろうな。あんまお笑い詳しくないけど私の馴染みの範囲だと、ハライチとか分かりやすくこのタイプだと思う……が、よく考えたらタレントイメージとしてはそうだが、実際の澤部にそれほど社交的なイメージないな。古くはダウンタウンとかそういうことなんだろうけど、今となってはどっちも取り巻き連れて飲みに行ってそう(知らん)なのでもっとピッタリくるコンビどこかにいそう。ちょうどいいのが思いつかなくて悔しい。
 てか、テーマが完全に相方論に振り切ったのが意外だったな。初登場時にケンコバ(元コンビの今ピン)が出てきたのにもしっかり意味があったのか。『ロボコ』よりもケンコバの使い方が有意義だったとは……。
 そして今週も振り回されるケンジャクくんが台無しで面白い。話の流れ的にはもう2人が正式なコンビとなってケンジャクの計画は破綻。『呪術廻戦』完結……という未来しか見えないぜ。まぁ、ケンジャクのお笑い好き化がおそらく高羽による影響と今回かなりハッキリしてしまったのは少し残念だったかな。もう少し遊んでいたかったというか。高羽の術式、相手を相方にして相方からの攻撃はボケとして無効化する、みたいな感じだろうか。お前も相方にしてやろうかぁ!(芸人形の館)

センターカラー『Dr.STONE 4D SCIENCE』

 帰ってきたわよ。がっつり最終回後の話。つまりはタイムマシン。全3話だけど連続して掲載されるわけではないらしい。次回は12/18発売号。年始の大ネタじゃないのがちょっと意外。
 本編。特定の年越しの瞬間にタイムマシンを作った未来から過去にメッセージを送ると今決めたので、今キャッチしようとすればできるはず……が失敗。タイムマシンSFとしての開幕としてふさわしいエピソードだったと思う。良い導入。まぁ、タイムパラドックスとか世界線とか言い出したらそもそも成立する実験なのかも不明なんですが、「とにかく本作ではこう!」とルール設定する意味でも有用。
 んで、『dr.stone』本編終了後の世界。タイムマシンはどうやら作れそうだが、実際に作るのが超大変。まず大人たちを説得して協力を得るのがかなり無茶。本編終了後らしい話であり、そこに先ほどの「未来からのメッセージ」を踏まえた打開策へと繋がるのとか、相変わらずさすがの面白さ。展開というか構成がキレイ。
 タイムマシンの理論的な部分はまるっとすっ飛ばして問題は莫大な電力、と限定したのもうまい。ずるい。どうせなら「協力:くられ」みたいなハッタリも見たかったよ。とはいえ、エクサとかいう知らない接頭語にはワクワクした。こういうバカみたいに大きい数字覚えるの幼稚な人は大好きだもんね(突然の自分語り)。無量大数とか覚えたことあるけど、英語はノータッチだったぜ。メガ、ギガ、テラ、ペタ、エクサ……らしい。ペタよりはエクサの方がかっこいいもんな。チョイスも最高。
 ゼノの演説は失敗。科学は好きだが政治は嫌いなので再び闇落ちしそうになる、というギャグは面白かった。こういう元悪役特有のギャグ好き。せっかくなら司あたりにもやってほしかったが、そもそも司は出番が極少であった。不人気悪役悲しい。今後も出番作るの難しそう……。
 千空の恋バナ。意外とまともなこと言ってて笑うんだけど、あの言い分からすると結婚式とかそういう面倒なことを全部省いていいなら結婚するのも満更ではないってことだよな。まぁ、結婚生活的なことも省くので結婚する意味が分からなくなるんですが。
 んで、未来からのメッセージ計画を再び。今度は成功なんですが、同じことやってるのに成功したの謎。タイムマシンの完成が現実的になって「タイムマシン作るぞ」って決意がより具体的だったから、ってことなのかしら。
 大成功してワクワクさせて終了かと思ったら別の謎(別に怖くはないが不気味)が発生してエンド。良い終わり方。海外ドラマみたいだ。百夜は少年期の未来からのメッセージ計画を聞いてるので、宇宙に放り出されて絶賛ウラシマ中の未来の百夜が毎年の年越しに向けてメッセージを発信してた、という可能性はありそう……とか思ったけど、百夜って地球に帰ってから死んだんだっけ。じゃあダメか。いや、メッセージは事前に作成して、発信だけあのスピンオフ短期連載のロボットが行ってた、とか。まぁ、正直言うと細かい内容覚えてないから真面目に考えるだけ無駄だったわ。

『夜桜さんちの大作戦』201話

 編集長をコミカルにお仕置きしてからのガチの裏切り者展開、うまくいってないと思う……。驚きの面白さよりもどっちらけ。本当にこの結婚式のエピソードは全体的に面白くないというか、出来が悪いというか、双子が主人公になったのが不評で急遽テコ入れ的に物語を大幅に変更したのではないか、とか疑ってしまうレベル(そんなことはないと思う)。いやしかし、双子の話じゃなくなったと思ったら、太陽の話でもなくなっちゃったので心配になるな。
 しかし七悪は可愛い。最後の最後で少し心がときめいたので良かった。正直もう編集長の話には区切りをつけて次の話に移ってほしいけど。

『あかね噺』85話

 そうか、ちょう朝はあんな感じでも保守派だから弟子がSNSで宣伝するのも禁止なのか。ちょっと納得してしまった。そこに弟子による悪目立ちしたことの反省と師匠への気遣いが加わって現実的な方法とは言えない、とさらに掘り下げられたのは良かった。ただ、身内に宣伝するのはアリなのかよ、とか相変わらず気になるけどな。
 からのあかねの考える客を増やす方法。ガッカリ感のあるコスプレ(?)というニュアンスなのは分かるけど、正直めちゃくちゃ可愛い……。顔はかなり雑なのにシッポががっつり存在感あるのと、何より手がヤバい。あとはモコモコしすぎてるシルエットも最高だな。後ろ2人の狐と馬は正直それほど可愛く感じなかった(付き合ってくれる2人は可愛いけど)が、あかねの狸だけ本気すぎるのよ。今後からしが何か妙案を出したとしても、あかねは単身狸で落語やってほしい……。

『ツーオンアイス』7話

 本格的に競技フィギュア(そんな言葉があるかは知らん)の世界に入ることを自覚してワクワクが止まらない隼馬とそのキラキラさに心が浄化される思いの綺更。各種目のプロ……じゃないか最前線の選手たちの登場も今後楽しみになったな。正統派とかエンタメ重視とか、いろんなタイプが出てきたら面白そう。ただ、そっちを掘り下げるとたっくんとぶつかるので怖いw
 カップル論。激重な男子陣に比べ、すっかりキラキラしてる綺更が微笑ましい。彼女と組んで救ってやるという考えが間違っていると改めて感じられる。そこで出てきた “綺更と同じ場所から物を見なよ” というのも良いセリフなんですが、この場面(と次の車内の女子の場面)は背中を映したり横とか斜めとか変則的な角度のショットが多くてテーマと一致してるようでかっこいい。そして、最終的に「道端の花」という視点の話へと着地するからキレイ。車の窓ガラスが綺更の視界を示すスクリーンのように機能してる。
 大会開始。フィギュアが好きだと再確認できたことで綺更が殻を破る。ラストの良い笑顔が感動的なんですが、それよりもリンクサイドで一緒に喜んでくれてるキリンクくん(着ぐるみ)がめちゃくちゃ可愛くてな。ときめいてしまったぜ……。何が良いってあの手を挙げて跳ねるというアクションはリアルでもあり得るパフォーマンスという点。めちゃくちゃ可愛いのに、漫画的な誇張ではない。着ぐるみの中の人にリスペクトですわ。

『アンデッドアンラック』182話

 敵幹部。こいつらも円卓に集まってるのか。ものすごく今更だけど、序列があるのに円卓って変な話ですね。なんでユニオンのときに気づかなかったんだw
 マスターの皆さん。個人的にはバベルの塔かぶってる子が可愛くて好き。というか、あのバベルの塔の帽子が可愛い。何を司ってるのだろうか。バベルの塔だとやはり言語だと思うけど(正直それ以外あり得ない)、言語のUMAは既出で、前ループだと討伐済みだったと思うから雑魚確定なんだよな。謎だ……。あと、言語だとしても普通に弱そう。まぁ、今回のマスターさんが全員バトル要員である必要もないんだけど。
 アンディは、てか今の風子と円卓は太陽の黒点にあるらしい。太陽に黒点は1つしか存在しない……? あと、アンディが鎮座してるだけで太陽の表面の温度が下がる理屈がさっぱり分からない。まぁ、本作の天体とか宇宙関係のことは考えるだけ無駄というか、個人的に嫌な思い出があるので無視するに限る。ただ、太陽の黒点が敵の本拠地への入り口、というのは『ドラえもん 魔界大冒険』みたいで好きです。

センターカラー『逃げ上手の若君』132話

 狩猟大会。突然の野球回にも似たバイブスを感じるんですが、その急な息抜きにこそ意味があり、おまけに食糧難も解決できて、京攻めの意識も高まる、というのには唸った。めっちゃ良いな。何をどう狩るかでローカル色が出るのも面白い。
 投石はまたしても面白かった。正宗のネタはことごとく面白いな。松井先生ノリノリ。
 若がウサギちゃん扱いされたと思ったら別の意味で獲物になって終わるので笑った。急にラブコメ。とはいえ、こういう性事情とか結婚事情って時代劇とかでリアルに掘り下げられるとドン引きしやすい部分だったりするので、 “若様を正室に獲られる前に…” と歴史の隙間をつくようなラブコメが挟まされるのはうまい手と言えるのかもしれない。

『魔々勇々』9話

 おっさん異常に強いらしい。勇者とか魔王じゃなくても努力次第では同等(たぶん)に強くなれるってのは良い話。まぁ、おっさんの特殊な出自が語られる可能性もあるので、一旦。
 敵さんの目的。すんなり教えてくれて優しい。魔王エンドの紋章が特別らしくて移植したがイマイチ。なので他の紋章を食わせることで復活させたいらしい。なので勇者と魔王の頭数を増やすためにマルチバースが助かるってことか。食ったら強くなる設定は定番だが、今後が面白そうな話ではある。まぁ、黒ひげみたいに自在に使えるのかは知らんけど、たぶん使えるでしょ。そのが面白いから。マママ(の紋章)が今後活躍するのがほぼ決まったようなものなのでそういう意味では朗報。
 あと、主人公たちが刈り取りの対象なので、ある程度放置して育つのを待ってくれるラスボス、というのは『夜桜さんち』とも似てるか。あれはゴリゴリに血族の話だけど、本作は世界に2人しかいないはずの勇者が魔王が増えてるので……となる。
 ちょっと気になるのは勇者と魔王が紋章の持ち主という意味で等しい立場になってしまったことだろうか。(マママ以外で)良い人の魔王も出てきちゃったし、角が可愛い以外の違いが見当たらなくなってきた。
 紙版の感想。紋章の中のエヴァンが睨む『呪術』のスクナみたいな場面、あそこの暗さはマジで絶品だった。最近だと「暗すぎて見えないんですけど」となることが多かったけど、今回のは暗さの中から透けて見える不気味さがしっかりあって素晴らしかった。みんな本作を基準にしてくれ。まぁ、これが電子版だとイマイチな質感だったら困った話なんですがw

『鵺の陰陽師』25話

 急にラブコメの波動マシマシなので笑った。手を繋いでるのを目撃してしまう場面とか最高でしたね。これがエロ漫画だったら寝取られの瞬間だ。
 本作のことなのでほのぼのオブビートラブコメみたいな感じになるのかと思いきや、意外なほど真面目。エモめ。普通に面白かった、予想以上にめっちゃ良かったのですが、「意外とマジだな……」と面食らってしまった気持ちも正直ある。あの間の抜けたノリがすっかり癖になっている……。

『暗号学園のいろは』47話

 麻雀。麻雀の説明が全然ないのでビックリ。昔から気になってたんですが、なんで麻雀やる人って麻雀が当たり前のものかのように振る舞うんですかね。プレイヤー人口と彼らの考える規模が合致してないというか。そんな麻雀できて当たり前みたいな態度で近寄られても困るんですけど……ということ、過去の人生でもあったし、今週の本作がそれ。欄外解説で基本ルールくらいは教えてくれると思ったら、してくれない。解説を読もうとする度に知らない単語が出てくるので読む気が失せる……。
 てか、暗号学園の生徒だったら麻雀のルールは把握してない方が悪い、というスタンスなのだろうか。本作の世界。まぁ、暗号に使われる可能性もあるから知識は広いに越したことはないんだろうけど。
 毎週ちゃんと読もうとする方がおかしいって話なのは分かるので、とっとと麻雀の話終わるといいなぁ。できれば今週で完結してほしかったくらいだが、当然そんなことはない。

『僕とロボコ』160話

 敵のロボコは3話で打ち切られた世界線のロボコ。連載が始まる段階で3話までは完成して提出してるって話があったような気がするので、それは不人気とか関係なく編集部の落ち度だと思うんですが、ここでの話数をリアルにすると角が立つので極端にデフォルメして正解だったと思います。結局の話、『僕とロボコ』は160話も続いてる人気作なわけで、リアルで数値で打ち切られて闇落ちした話とかされても嫌味にしか聞こえないですよね。「さすがに3話なら大丈夫でしょ?」という気遣い。
 別の世界線へ移動する技術を手にし、他の世界の自分を妬み、奪おうとする。マルチバースモノの悪役として超王道な動機だ。それこそ『スパイダーバース』ですね。今回のキッカケは2作目の『アクロス・ザ・スパイダーバース』だけど(ガチゴリラの死もそう)、1作目の悪役キングピンが完全に今回のロボコと同じ発想。
 そんな悪役に対して “ロボコでもきっと” “同じことをしたもん” という結論。めちゃくちゃ良かった。マルチバースの同じ人だからこそ分かる深い同情、というのには結構マジで感動してしまった。スパイダーマンも似たようなことやってたもんな。

『アスミカケル』20話

 一狼扱いされた二兎の中で生まれたもう一つの人格みたいな感じだと思ったけど、少し違った。稽古中の怪我がトラウマでそれまで育っていたものに蓋をしてしまった、という感じか。当て身の稽古を好意的に続けていた世界線の二兎ってことだな……(何でもマルチバースで考える悪癖)。
 一狼は自分とは分岐して育ったその技術の行く末を見たい。ちゃんと二兎を預けるジムの会長にまで挨拶して、腹の底も明かしてて、「意外とちゃんとしてる……」といつもの感想を抱いてしまった。一狼、面白いキャラだよなぁ。純粋な悪役になってもおかしくないポジションなのに、というアレンジが面白い。
 んで、覚醒してしまった二兎の顔。隠されてた顔が明かされてエンド。『火ノ丸相撲』と同じやんけ!! とは間違いなくなるんですが、今回は明らかに「このままではいけないもの」として出てきてるので、そこにどう決着をつけるのか、どうコントロールするのかがめっちゃ楽しみですね。『火ノ丸相撲』と同じだけど、話としてはまったく別の方向に進むと思うので。

『アイスヘッドギル』19話

 扉復活。ありがとう。ギルの斧が父と王を二分する構図がかっこいいですな。斧が父の方を向いてて本編を示唆するようでもある。
 本編。グレイティストの兄弟対決とスリズのクソデカ感情がものすごいスピードで処理された(事後のみ)のはマジで残念だったが、ここらへんはジャンプ側が悪いって話なんだよな。単行本用に間を埋める1話を作らせてあげて……ってなる(編集部が原稿料出す形で)。
 もう一つの兄弟。王とドレキ。舌を噛ませないために斧の柄を突っ込んだのが絵的に痛々しい。別に斧じゃなくても成立する話なんですが、めちゃくちゃ新鮮で好き。そこで王のエモめな回想に入るのも意外とハマってたというか、尺がこれしかないならこれで正解だったと思える程度には良かった。本来なら「もっとバトル描写入れてよぉ!」ってなりそうなものだが。
 親子対決。尺が足りなくて物足りないのは確かだが、その中でしっかり回転数という勝敗の基準を提示してから勝利する、という流れを作ったのは見事だったと思う。ただ、それとは別に、氷の世界で回転数を増やそうとしてるのが『ツーオンアイス』みたいだな……と余計なことを考えたりもした。正直言うと『ツーオンアイス』読んでるときも本作のこと連想してた。

『一ノ瀬家の大罪』48話

 最終回。まぁ意外ではないのだが、前回の予告で「クライマックス」という言葉が使われてたのが印象的。やはりジャンプの予告におけるクライマックスってそういう意味なのか。そして、それが48話完結の本作に使われたのも興味深い。小ヒット、もしくは中ヒットみたいな扱いってことなのかな。
 本編。現実の問題は何も解決してない。それでも最終回らしい着地に思えるのは本作における夢(の中の冒険)を「旅の思い出」とした部分にある。これすごい良かった。正直な話、本作のこと全体的にはそれほどハマってなかったんだけど、最後の結論にはめちゃくちゃ納得してしまったというか、「良い作品だったのかもな……」とうまいこと言いくるめられたような感覚がある。まぁ、爺さんのことは嫌いなまま終わったので、その爺さんに言いくるめられてしまったのは癪なんですがw 問題だらけでバラバラの家族だけど、それが本当に瓦解することなく家族の形を保っていられるのは「旅の思い出」という共通の拠り所があるから、というのはかなりキレイな落とし所だったと思う。先週までは「これ本当に終わるの?」とか思ってたけど、ちゃんと終わったよ! 想像よりも遙かにちゃんと終わった!

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 11/11の記念日多すぎ問題。初年度にやらなかったのが意外なくらいのテーマだw
 知らなくて結構好きだったのは、配線器具の日(2口コンセント)、電池の日(+と-で漢数字の十一)、サムライの日(十一で士)、鮭の日(魚に十一が2セットで鮭)あたり。基本的に漢数字系が好きだな。
 あと、チーズの日の由来としてコロナ禍で瞬間的な謎ブームとなった蘇が出てきたので笑ってしまった。ただのネットミームじゃなかったのか……(当たり前だろ)。
 あと、棒状の見立ては多すぎてさすがにウンザリしますね。というか、ちゃんとした記念日としての由来がある記念日が棒状大喜利に埋もれてしまって可哀想。

次号予告

 そろそろショートフロンティアが復活するかと期待してたんですが(まさか死んだ?)、普通の読切があるようです。中華ファンタジーかしら。

目次

140話でカナグリの左目が治ってましたが、ミスです。眼帯でもつけときます
(『SAKAMOTO DAYS』)

 『呪術』でも頻出したが、欠損はマジで鬼門ですね。バトル漫画には仙豆を配給した方がいい。

いつもネームやるカフェから娘が下校するのが見えて、その姿に力を貰う訳です
(『アスミカケル』)

 めっちゃ良い話だが、絵面だけを想像したら「離婚して娘に会わせてもらえない父親みたいだ」とか失礼なこと考えてしまった。

愛読者アンケート

 『dr.stone』について。アニメ、観てない。読んだこと、本誌の連載中に読んだ。
 スポーツの国際大会について。各大会について観たか聞かれるんですが、7問中6問がマジの世界大会なので「多すぎワロタァ!!」ってなれる。楽しい。マジで異常だろ。アジア大会とか設問に入ってないのに、それでも6問ある。あと、全部観てない。

総括

 24時は過ぎたが水曜更新ということで頼みます。ここ数週割と順調に進められてるんですが、24時前に終わらせるのが非常に難しくてですね……。火曜の段階で書き終わってるくらいじゃないと無理。

 今週のベスト作品。『キルアオ』かな。次点は『dr.stone』と『ツーオンアイス』だが、『ツーオンアイス』はそろそろ油断すると毎週入れたくなっちゃう気がするな。

 今週のベストコマ。『アオのハコ』の扉。扉はコマ扱いでいいのか?

 最後に今週のベストキャラ。『あかね噺』のあかねです。たぬきが可愛すぎるのよ。来週表紙か巻頭カラーで見たい。
gohomeclub.hatenablog.com