北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2024年30号の感想

 『鬼滅』のアニメシリーズ、次は映画だと思うんだけど、何部作にしたら収まるのかよく分からない。アカザと無惨をボスキャラに添えて二部作が構成としてはキレイだと思うが(『無限列車』以来の新作映画なので)、ボリューム的なことがメロスにはわからぬ。

表紙

 新連載。予告をちゃんと見てなかったので、まだこの段階では真面目なバトルモノだと思ってました。

読者プレゼント

 中華料理店。全体的にパンチが弱い。特別苦しい感じもないので、そつなくこなしすぎた、とも言える。「当たって好! 遊んで好!」はただの流行り言葉だと思うので、わざわざ中華要素に勘定するほどでもないと思う。やるならダジャレにしてほしかったな。

巻頭カラー『悪祓士のキヨシくん』臼井彰一

 新連載。退魔モノ多すぎ問題があると思うが、一応エクソシストな点に独自性がある。西洋系だと『極東ネクロマンス』があるが、それ以外は和モノが多いので。
 本編。16歳の最強エクソシストがかっこよく登場するが、実は怖がり。モノクロ本編が始まって、最初にページをめくるとネタバラシ、という構成が良い。先週の伊原先生は巻頭カラーで一気に基本設定全部説明しててかなり突飛だったんですが、本作はかなりオーソドックスで、かなり効果的だったと思う。マジで「あっ そっちなの!?」ってなりましたし。
 コメディだが伊原先生よりはストーリー要素がしっかりあって、本作は 5:5 って感じだろうか。ただ、共通点として、高校生の幼稚性を可愛げとして入れてきてて、どちらもそれが作品の核に近いと思う。本作の場合は自己評価も他己評価もバカ高いので、そこに思春期特有の全能感が混じってしまい、こじれたのかな。タトゥーのくだり面白かったし、『妖怪バスター』の2人とあまりに対照的なのでそういう意味でも好き。
 水道局員との会話から一気に良い話に振れる。これも対照的で良かったですね。そして最後にはかなりマジ寄りなバトルモノとして熱い展開へ。「面白い読切だったじゃないか……」みたいな満足感のある初回でとても良かった。『妖怪バスター』もそうだけど、初回の独立色が強い。
 コメディと良い話、どちらの物語の結論としても成立するのが、恐怖心の克服。『妖怪バスター』は舌戦によって妖怪の恐ろしさを失わせるので完全にギャグでしたが、本作は同時に良い話の流れも汲んでるのでうまい。深呼吸はあくまでも切り替えのルーティンであって、それとは別に恐怖を乗り越えるロジックがあるのも良かったな。下手な作品だと深呼吸だけで済ませちゃってたと思う。
 んで、冒頭のギャグと同じことを繰り返すが、今度は熱い物語へと昇華。今度は魔王側が強がりムーブ(強敵に興奮するフリ)をしてるのも良かった。窮地に立たされるとみんなあの道を辿ってしまうのねw

『SAKAMOTO DAYS』171話

 巨大殺し屋組織に賞金をかけられ、日常空間のあらゆる場所で狙われる。『ジョンウィック2』以降の世界って感じで良いですね。まぁ正直「今更!?」とはなるけど。葵さんとの関わり方に真剣に悩んでたけど、単行本1巻で描かれてもおかしくない話だったと思う。
 そこで太郎が出した結論。商店のフランチャイズ化。意味分かんなくて笑った。急に面白すぎる。いや、よく考えたら本作も初期の頃はこういう緩いギャグの比重もかなりありましたね。最近の印象が偏りすぎてた。
 ただ、よく考えたらタイトルが商店のことなのでね(だよね?)。商店と葵さんのことをほっぽりだして本格バトル漫画を謳歌するのもどうかと思う。年単位でタイトルのこと考えてなかったかもしれん……。
 ラスト。日本刀1本で工場を爆破してる絵が「かっこいい」だけで理屈を超越してて素敵でした。

ONE PIECE』1118話

 ルフィたちの脱出劇はむしろ本番なんですが、ベガパンク大放送が終わったので正直「あとはエピローグだな」みたいな印象がどうしても。そこまで劇的なイベント、変化は起きない気もする。バトル的には盛り沢山だろうが。
 そんなバトル的な戦況として、本話のクライマックスだったのがボニー。ニカの本物を見ることで、自分の未来をより具体的に想像できるようになり「ほぼニカ」になる。この理屈は面白かったですね……というか、似たようなことを以前感想で書いた気もする。だとすると予想的中なのでホメてほしいです(予想ではない)。まぁ、そもそも本当に書いたかを覚えてないのですが。
 そんなニカボニー。ルフィのニカと同じデザインなんだけど、しっかりボニーなので良かった。意外とジェンダーレスなデザインしてたのかもしれん。
 ゴムゴムの覚醒が「海面上昇」を引き起こしてるのには驚いた。理屈は分かるが、こういう語られ方をするとめちゃくちゃ怖いな……。

センターカラー『妖怪バスター村上』2話

 前回は世界設定とか、背景についてはほぼ無視してたんですが、今回は冒頭からいきなり説明してくる。意外というか、独特で面白いな。そして “ネットゲームみたいなシステムだね” というまとめで笑った。実際、ゲームの考え方を導入してる漫画も多いから仕方ないよね……。
 村上は家電好き。妖怪とは正反対の現代社会らしい要素ってことかな。今回は、特に前半において妖怪の恐ろしさを現代の科学(家電)で無力化する、という話で統一されてて良かった。前回もそうだけど、村上の言い分は意外と全体で考えられてるというか、キレイな構成を感じる。
 最近の掃除機は流行が一周して紙パック式の人気が高まりつつある、と聞いたことがあるんですが、今回まさにその話が出てくるので笑った。圧倒的に清潔。ただしランニングコストがかかるのと、毎回セットする手間、管理する手間が発生するので注意が必要だ。
 前回もそうだったけど、ツッコミ役かと思われた紅院が妖怪におもねりすぎる。2対1がなぜか逆転してしまう状況が面白いんだけど、同時に妖怪の説明は紅院がする。意外と大事というか、妖怪が自ら自慢したらダサいし、同時に紅院の知識は豊富なことが「実力はないけど頑張ってる」の現れになってると思う。
 今週の紅院。封印のくだりでやたらキメキメな絵が飛び出るのでちょっと笑った。イメージとしてはテレビアニメの毎週使い回すシーンって感じだろうか。いわゆるバンクシーン。封印バンク。
 妖怪のミニキャラ化が謎の現象とされてるのは意外だった。恐怖がなくなったことで妖怪が弱体化する、という理屈で完全に納得してたので。どうやらこの世界ではまだまだ謎の現象、というか他の退魔師では発生しない現象らしい。

『あかね噺』115話

 人情噺もクライマックス。まいけるの人生と今回の一席に向けた気負い、それらがパフォーマンスと渾然一体となる語りが相変わらず絶好調で美しいのだが、毎度繰り返しになるが「おっ父どう見ても死んでるよね?」という雰囲気で笑う。誰もがおっ父を故人のように扱う。一番は作品が。
 今週の全生。悔しいけどガチ泣き。我が儘なので泣くときは普通に泣く。まぁ、落語が始まっちゃったらもう彼に悪役として何かする余地はないので、こうなるのも仕方なかったのかな。このあと票は入れないと思うけどw
 ……いや、あそこまで大泣き、遠くから見ても分かるレベルで泣いてると、周囲から「あんなに泣いたのに?」という圧力が発生するのでひょっとしたら事態が変わってくるのかもしれん。個人的には涙を拭きながら平然と「ダメですね」と言う姿も見たいけど。

『夜桜さんちの大作戦』231話

 旦は複数の能力持ち。いかにもラスボスって感じのデクだ。ただ複数持ちってだけではなく、どっかで見たことある開花が多い、というのも重要か。それこそ乙骨パイセンみたいなコピー能力も考えるが、本作の場合は全部一族の能力なので科学技術の産物という線も全然ありそう。
 嫌五。意外なことに師匠とのタイマンであった。そして、思い出の中から勝機を見出し、開花に持ち込む。これで来週過去編になりそうですが、過去から情報を見つける話になってるのが独特で良いですね。厳密には回想ではなく解析。
 てか、改めて感じたけど、開花持ちと開花ナシの対決って構図面白いですね。普通に考えたらずるい。

センターカラー『アオのハコ』154話

 大喜終わってた。そしてその話も全然ない。不思議なバランスだ。とはいえ、やっぱ試合シーンをメインに添えるのには本作は限界があるんだろうな。間違いなく先週はいわゆる神回だったと思うけど、ああいう方が試合を直接描くより向いてるんだと思う。
 んで、今週。パイセンたちのダブルス。回想も挟みつつ、試合してる2人の話なので、試合描写も多め(前回に比べれば)。やっぱ試合以外の描写の方が面白いですね。てか、「ケンゴ」の直後に「ケンゴ」の話になってるので笑った。モデルの彼女のにムチで打たれてほしい。
 試合もクライマックス。エモ語りになるとある程度面白くはなってくるが、正直やり口としては見慣れてきたのでそれほど……と思ったらゲームセット直後のダブルスの2人を映した2つのコマが最高であった。針生を見つめる西田(針生後頭部が見切れる)と、西田を見つめる針生(西田後頭部が見切れる)。「位置関係どうなってんの!?」と一瞬混乱するが、間違いなく漫画でしか発生しないマジックで本当に素晴らしかった。変な演出を思いつくもんだなぁ。下手すりゃ心霊チックな印象すら湧く絵だったと思うんですが、間違いなく青春の終わりのエモであった。

『ウィッチウォッチ』161話

 投稿魔法回。そんなのやってたっけか……。
 話の軸となるのはペッタン人形。モイちゃんたちは知ってるが、下の世代であるミハルは知らない、というのが自然な説明って感じのデクだ。ぶっちゃけ世代とか関係ないくらいのロングセラーなのだが、便宜上の区分。
 そんなペッタン人形といえば、個人的には『トリビアの泉』でやってた等身大ペッタン人形の実験が面白かった記憶。かなり末期のスペシャル企画だったかな。本話のクライマックスで描かれたことが実写で観れます。FODなら観れるかも。入ったことないから知らん……。責任は持ちません。
 あと、『こち亀』でも似たようなことをやってた記憶がある……気がするんですが、雑に調べた感じだと見つからないので違う作品かもしれない。
 魔法でペッタン人間。ビジュアルでひたすら遊ぶんだけど、後半にアレンジを加えてさらに遊ぶ。「エヴァンゲリオン量産機」はマジで笑ったぜ……。複数の投稿魔法を掛け合わせてアレを生み出した篠原先生すげぇ。

『僕とロボコ』190話

 黒ギャルお姉さんが実は昔仲の良かったカヲルくん。やばい、設定がエロ漫画すぎる。ちょっとド直球すぎるエロ漫画設定なのでドキドキしてしまったんですが、ひょっとしたら健全ラブコメの世界でも定番の設定なのかもしれない(本作が扱うくらいだし)。私は全然知らないんですが、まぁそれよりもエロ漫画の方がハマりそうだと思ってしまうな。一度そういう発想がこびりついてしまうと戻れない……。
 てか、ボンドの1年上なのに黒ギャルのビジュアルしてるの結構すごいな。制服もあって金髪プリン。小学生だろ。今の小学生の髪染め事情は分からないけど、小学生で染めてるのはかなり先進的なのではないか。
 ガチゴリモツオが「前のオンナ」に嫉妬してるのがギャグっぽく描かれてたけど、正直これは小学生の友人関係としてかなり自然な感情だと思う。「俺たちが一番の親友」というある種のアイデンティティが脅かされてるわけで、ギクシャクしてしまうのは現実でもめっちゃありそう。
 子供の頃の結婚の約束とか、準レギュラーっぽく収まって軽くハーレムっぽい構成になるあたりで急に健全ラブコメっぽい雰囲気になるので安心。少し寂しい気持ちもあるけど、そういうことを言い出したら、理想はボンドが山口に帰省したら出会う、みたいなシチュエーションの方が熱いと思います。川で裸で遊んでほしいし、急な雨が降ってバス停で雨宿りとかしてほしい。秘密基地もいいぞ(何の話ですか)。

センターカラー『カグラバチ』38話

 バトル開始の前に、前話の時点における情報の整理。とにかくかっこいい絵を見せてから理屈は後で説明する、という構成はかなり効果的だと思いますが、その説明がセンターカラー回の冒頭にぶつかるので「それでいいのか?」って感じのデクだ。
 クソパパの攻撃は、蔵能力による地形の変化で、そこに物理的な武器や火器を組み合わせる。能力とは関係ない物質に頼るのも倉庫らしくてかなり好き。
 それに対するチヒロ陣営。「登録」が云々の説明で衝撃だったのが、そもそも淵天は何もしなくても取り出せる。ハクリが想像以上に便利だった。蔵を奪うメリットも特にないので戦わなくてええやんけ、と思うんだけど、蔵から取り出したいものが他にもあった、と続くので良い。しかもそれがバトルの序盤、てか、チヒロの初手で奪還される。つまりは商品である人。徹底して人命救助を優先してるのがめっちゃ良いな。ヒーローすぎる。
 ただ、チヒロの目的がRTAばりのスピード感で達成されるので、いよいよ「もう戦わなくていいんじゃない?」とは少し思ってしまうな。まぁ、クソパパがクソすぎるのでここらで斬っておかないとまずい、ってのも分かりますが。

『願いのアストロ』10話

 銀次は自分のカロリーを使って他人を癒す。痩せたいという願いからのロジックがかなり強引だが、シンプルに治療目的だと都合の良さが目立ちすぎちゃうのかな。実際めちゃくちゃ都合が良い。
 そんな銀次を助けるために料理対決。せっかくジャンプ来たんだから『料理の鉄人』じゃなくて『食戟のソーマ』ネタにすればいいと思うんだけど、照れだろうか。もしくは世代的な好み。いや、和久井先生の世代とか全然知らんのですが。
 第二派閥の三男がやってきて、長兄打倒を誓う。長兄は他人のコネクターを奪ってて、三男も奪われ済み。『ONE PIECE』でいう黒ひげを連想してしまうが、本作の場合は他人の能力を奪って使うのではなく、自分以外の権力(強さ)をなくすことが目的なんでしょうね。パワーゲームって感じのデクだ。よく考えたら『ONE PIECE』の新世界はこういう縄張り争いの話になると思ったんですが、全然そんなことなかったですね。ルフィのキャラクター的に無理があったのかな。

『超巡!超条先輩』19話

 極道キャラが連続して笑ってしまう……と思った人は多いと思うんですが、忘れちゃいけないのはその2作の間にある広告。文庫版『ニセコイ』です。こちらも極道ネタですね。演技構成点が非常に高い。てか、「集英組」が完全に一致してる。まぁこの名前は他にもたくさんありそうですね。
 本編。ヒュージ、更生のためにコンビニバイト。超巡によるカスハラは笑ったんですが、アニキに戻ってきてほしい元舎弟たち、という話は意外と少しであった。ヒュージが誘いに揺れる余地が1ミリもなかった。そりゃそうかって話なんだけど、物語としては正直穏当すぎた気もする。わざわざ続き物にするほどでもなかったというか。

『花の君』三品太智

 読切。ジャンプショートフロンティア。かなり前の方にありますね。ちなみに作者名は、ミシナタイチ。サンピンとかサンシナではなかった……。
 死んで1年経つばあちゃんちに行ったら梅の木が化けて出る。田舎とか死んだばあちゃんとか言うのももっとエモ系な話かと思ったらめちゃくちゃ美少女キャラ、それも擬人化美少女キャラが出てくるので「そっちかよ!」と驚いた。ただし、物語としてはばあちゃんとのエモ系を貫いてるのが見事ですね。かなり本気を感じる美少女キャラを出しておきながら、物語はあくまでも「苦手だったばあちゃんちを好きになる話」に徹底してる。本当に良い。主人公とヒロインの関係性の話ではないんだよね。あくまでもドラマは主人公とばあちゃん。ばあちゃんとの付き合い方、まぁ死んでるので一方的な向き合い方を改めることで主人公が精神的な成長を遂げる。そのおまけ、触媒、間接的な存在として梅の木擬人化ヒロインが出てくる。
 そんな擬人化キャラ。衝撃だった、というか普通に見事だったのはキャラデザが変化し続ける点。そして、その変化が主人公のドラマであり、成長を示してる。これはマジで見事でしたね。読切ならではの大仕掛けだと思う。ちゃんと可愛くて、そういう楽しみもあるけど、その可愛さが物語と不可分。要するに剪定が主人公にとっての「気持ちの整理」のメタファーだが、その進捗によってヒロインがどんどんキレイになっていく。これができる作品はかなり少ないのではないか。マジすごいと思う。
 要するに木を正しく剪定するとボサボサだったヒロインの髪がこざっぱりして、身なりもキレイになる、というシステム。ものすごく意地悪な見方をするならば「長髪ヒロインは悪ってことですかぁ!?」みたいな考えもできなくはないのかなw まぁ、木の種類にとっては長髪が「正しい」姿の場合もある、ってことなんだと思う。植物詳しくないので、適切な例えを考えられないけど、葉っぱを楽しむ系の木だと長髪ヒロインになるんじゃないかしら。いや、本作で描かれたルールだと「枝=髪」なのでちょっと違うか。
 終わり。超良かった。男の木があったら、その根は男根ですね。などとふざけた想像もしてしまったが、それだけ設定が面白かったということです。あと、今週の『ロボコ』に毒されてる状態だと少年時代にも謎の少年だと思って仲良くしてた子が実は女の精霊で……というエロ漫画が読みたい。ごめんなさい嘘です。いや読みたいのは本当だけど、別に本作でエロが読みたいわけではない。本作だとおばあちゃんとの思い出に浸りながらヒロインと交流することになるのでエロ漫画としては問題。

『さいくるびより』7話

 歓迎会。バーベキューのデザートで出たプリンの余りを争ってババ抜き。ほっこりした日常ですな……とか思ってたら急に本格超能力バトル(ただしババ抜き)が始まるのでびっくりした。たしかにこれまでも超能力の設定がやたら緻密で驚いたが、この調子だと案外本格バトルをやってもかなり面白いのかもしれない。
 いや、厳密に言うと、今回のババ抜きは面白かったが、これが本格バトルとして読むとことねが強すぎるのでマジバトルとしては面白くないのかもしれない。とはいえ、超能力の運用、戦術、心理戦はマジで圧巻でした。最初に誰もが有利だと思う読心術潰しの話をやって、それだけでお腹いっぱいレベルなんだけど、その後も超能力の意外な使い方がバンバン出てくる。
 個人的に一番楽しみにしてた映画『WALL・E』の鑑賞会(参加者かよ)。1コマのみで残念ではあるが、ちゃんと『WALL・E』だと特定できる描写がかろうじてあるので良かった。ただ、細かいことを言うと、聞こえてくるセリフは「イーヴ」じゃなくて「イーヴァ」のが良かったと思う。
 脱線ですが、昔友人と「好きなアニメの女性キャラって誰?」という話になったとき、私がひねり出した答えが『WALL・E』のイヴでした。今でも良いチョイスをしたと思う。

『鵺の陰陽師』55話

 死に際のパワーアップは再現性のある現象だが、学郎は落ち着いてるのがイレギュラー。逆境の覚醒は定番で陳腐だけど、そこに「学郎がすごいのは落ち着いてること」という話を持ってきたのが良い。そして学郎が落ち着いてる理由は、先輩を頼りにしてるから。めちゃくちゃ良いな。その後のバトルにおける速さ表現も、学郎のバトルIQを示す戦術もとても良かった。「本作のバトルこんなに良かったっけ?」と失礼ながら思ってしまうほど。
 ちゃんと学郎が焦ってるのも良いよね。落ち着いてはいるけど、余裕では全然ない。敵の「硬さ」と「速さ」に恐れおののくのだが、先輩の参加によってそれがキレイにカバーされる。いやホント文句なしに面白かった。

『逃げ上手の若君』161話

 吹雪の “「勝てない」を「負けない」にすり替えるな!” 。面白いことを言ってるようだけど、立場的に若の「負けない」は吹雪の「勝てない」なので、その立場でよく偉そうなことが言えるな。まぁ同じ「勝てない」だから同族嫌悪でムカついてる、みたいな解釈はできるかもしれんが。
 吹雪もそうだけど、各所で最終決戦風だったのがものすごく中途半端な形で「また会おう」とクソダサい中断になるのが萎える。「歴史上この人が死ぬのはここじゃないんで」と大人の事情が働いてるような印象もあるかな。歴史は知らんので勝手な印象だけど。
 んで、次回は巻頭でスパイの情報戦らしい。これは面白そう。下手に直接的なバトルをするより伸び伸びできるのではないだろうか。と期待。

『アンデッドアンラック』211話

 冒頭の場面、「ファン」が武術の人かと一瞬混乱しました。
 不貞パワーで既婚者が逆に狩られる。「最愛の人の記憶を改変された結果がバックバンドなの?」とか、「勝ち方がこすすぎる」とか思うところはあるけど、既存キャラの魅力に特化した展開は2周目特有の良さだとも思う。あとビリーの妻子が好き。娘、何も分かってなさそうで可愛い。
 そんな不貞られ(ふてられ)キャラにキレた嫁たちをなだめる風子が突然『ジュラシックワールド』なので笑った。あのコマだけ急に間が悪いし、変に浮いてるのが逆に面白い。『ジュラシックワールド』知らん人はただ間が悪いと感じるだろうから、このパロディの使い方がうまいのかは分からんが、私は面白かったので別にいいです。

『キルアオ』58話

 扉のシンが異様にかっこいいんだけど、おしゃぶりしてないってことはポンコツ……。本編では口元にフキダシを被せることでかっこよさを演出してるので笑った。設計的にかっこよくしづらい。
 本編。そんなシン。新キャラみたいな大活躍なので笑った。かなり初期のキャラなのにここまで新鮮になれるの面白いな。
 シンの奥義が偶然とはいえ、機械の的に応用可能なものだったので、勝てる理屈もしっかりしてるのも良い。奥義自体は「水かぶったら黒豚になりそうだな……」とか思ったけど。再アニメ化おめでた。
 からのキルアばりの心臓抜き取りも良かった。モロにパロって感じの構図にしてないのが逆に良い。「機械に心臓あるんすか?」とか思うが、まぁ野暮なのも分かる。

『極東ネクロマンス』9話

 地面からの急襲。ホラー的な画がめちゃくちゃかっこよかったし、シンプルな能力ながらその後のバトル描写も良かった。まぁ、技の名前で技の内容と完全に説明してくるのはちょっと面白かったけど、おかげで変な説明セリフが回避できたのでしょうね。能力はすぐに分かるのに、それでも手も足も出ないのが恐ろしい。
 師匠が絶体絶命のタイミングで薫が頑張るわけですが、そこでの一撃が「修行の成果」としてこの上なく適切なものなので感動した。この手の透過能力の攻略法として定番の「相手が攻撃する瞬間にこちらが攻撃する」の理屈にも合ってますね。てか、重さを考えたら結構怖い攻撃でしたね……。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 6/30が「志布志の夏そばまつり」ということで、ジャンプ作品の中のそば。
 そもそも数が多いのに驚いたんですが、「そばを打つ」描写がある作品も多いので驚いた。これはかなり興味深いデータなんじゃないかしら。よく「無趣味のおじさんはそば打ちを始めがち」とか言われますが、それと通底した何かを感じる。そんな中、唯一の料理漫画である『食戟のソーマ』でそばを打つのが女性キャラだったところには作者の工夫が見える。
 「時代劇っぽい画作り」の一環としてそばが利用されがち、という傾向も見えそうですね。ただそば食ってるだけで何か雰囲気出ちゃう。

次号予告

 気になってた表紙、『逃げ上手』であった。アニメか……。完全に忘れてたというか、永遠に「1年後くらいにアニメがスタートする」くらいの距離感だった。マジ申し訳ねぇ。特別企画として松井先生の対談があるそうなので、そちらも楽しみです。
 『呪術』の再開告知がまったくないのは意外ですね……と思ったらネットで再開延期が告知されてるのであった。本ページは『呪術』が掲載されないことを前提に作られてるので、突然の読切とかはないのかな。
 個人的な次号の注目ですが、『ヒロアカ』の告知かな。本誌で読みたいし、本誌でプラスアルファがあるといいな(なさそう)。あと『鬼滅』のアニメ情報もでかいのが投下されそうな気がするが、土曜解禁のニュースはリーク対策で本誌には載らないかも。

目次

 JUMPマニアッククイズ。『アンデッド』の三種の心器。覚えてねぇ~。何かぼんやりと「こういうやつ」だったら2つくらい出るけど、3つは出ないし、名前も出ない。

最近作業中にピクサー映画見返してます。懐かしおもろい。カーズのOPが最高~!
(『カグラバチ』)

一番好きな映画がウォーリーです。ウォーリーとイヴの絆に泣かされます。
(『さいくるびより』)

 あんなセクハラ野郎の懐古趣味より『ウォーリー』の方が面白いよなぁ~?? と厄介ファン心理がちょっとだけ湧いてしまった(『カーズ』は『カーズ』で好きだけど)。
 ラセター追放後も『トイストーリー』の新作は作られるけど、たぶん『カーズ』は作られないと思う。一番思い入れあるシリーズだったと思うので、今のピクサーもそれくらいは汲んでくれると思う。ちなみに『トイストーリー』新作の監督は『ウォーリー』の人なので傑作ほぼ確定です。

愛読者アンケート

 新連載についてと、ジャンプコミックスの発売日が毎月4日だと知ってるか。知らない。大体そのくらいとは知ってるけど、最近はそこまで厳密に意識しないので忘れてしまった。
 持ってるジャンプ作品。厳密に数えるのはめんどくさいけど、「7ー10」本じゃないかな。ひょっとしたら「11-15」かも。
 現連載陣の単行本。『ONE PIECE』と『HUNTER×HUNTER』だけで他は持ってないです(後者は厳密には連載中ではない)。ので、それ以外はすべて毎週本誌で読んでるが単行本を買おうとは思わない、になる。

総括

 火曜の進捗が非常に悪かったんですが、巻き返して無事更新と相成りました。

 今週のベスト作品。読切です。『花の君』。
 次点は新連載と『鵺』。

 ベストコマ。『アオのハコ』より、ダブルス2人の後頭部が見切れる2コマ。2コマは反則なんですが、ルールなんて知らんのよ。

 ベストキャラ。『ロボコ』より、カヲル。私はね、こういうエロ漫画が好きでね……と思ってしまったので負けだわ。

カーズ (字幕版)

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