北区の帰宅部

映画の感想を書きます(嘘&希望)

『キングスマン』の感想

マザファカのタイミングが完璧

 マシュー ヴォーン監督作。過去作で観たことあるのは『キックアス』と『X-MEN ファーストジェネレーション』かな。『レイヤーケーク』あたりはいつか観たいと思いつつ未だ観れてない枠。
 『X-MEN ファーストジェネレーション』は大好きなんだけど、なぜかマシューヴォーンファンって「X-MENの他作はクソだけど‥‥」みたいな余計な一言を添えたがる人が多いので少し嫌いになる日もあります。
 ちなみに、名前をマシューボーンと勘違いしてたため、名前でググったらバレエの記事ばかりがヒットして動揺しました。負けじと「マシューボーン 映画」でググったら見事『マシューボーンの白鳥の湖3D』が出てきて憤怒。

  • あらすじ
    • キングすまん(アナルセックスしながら)

 基本的に誰もが感じることだと思うし、本作の予告に惹かれて映画館に向かった人の大半はそうだと思うんですが、コリン ファースが最高でした。スーツにメガネ、傘で超絶アクション!! 眼福ですよね。ちょっとしたセリフ回しとかもとても魅力的で、軽く「もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな」状態入ってました。
 そのせいもあってか、主人公であるエグジーの印象が弱かったです。いや、あの人もパルクール超すごかったし、師弟でのやり取りが楽しかったりはしたんですけどね。これは主観による所が大きくなると思うんですが、ラストのスーツにメガネがあんま似合ってなかったかなぁ‥‥。あれは一人前のキングスマンになる、というドラマ的な感動はあるんですけど、「前のチャラい格好のがよかったんじゃね?」というのが拭いきれなかったです。
 その他のキャラは概ね大好きでした。マイケル ケインもサミュエルLジャクソンもマークストロングもマークハミルも、義足のネーチャンも。それに選抜試験の時にいたマルフォイ枠のアイツもよかったですね。マルフォイはラストに再登場した時、「確かにお前はそうなるよな」という説得力がありました。

 アクションシーンは『キックアス』印という感じで、てかそれ以上のクオリティーだった気もするレベルで大満足だったんですよ。「これが見たかった!!‥‥けどここまでは予想してなかったw」という感じ。嬉しい悲鳴です。
 なんですがー。そんな極上のアクションシーンを物語が邪魔してたような気がしました。特に教会のシーン。説明の必要がないくらいスゴかったじゃないですか。それなのに、あのシーンって物語的には悲劇なんですよね。コリンファースが操られちゃってマナーに反しまくる虐殺を行う、っていう。あそこで喜ぶのは悪役の思考でしょ。だから「やっちまえー!!」という感じが一切ないんですよ。画面は超楽しいんだけど、感情が楽しくない。チグハグでもったいなかったですねぇ。『キックアス』であったヒットガールのカチコミなんかはそれが一致してて文句なかったんですが。
 同じく「画は楽しいんだけどなぁ‥‥」というのが花火のシーン。これも全然乗れなかったです。教会シーンもそうんだけど「全員死ねぇぇぇ!!!」って思えないんですよね。集まった金持ちたちは悪人だけど、殺すまでかなぁ‥‥という印象。警備員が花火になるだけだったらまだマシだったかもしれません。
 教会と花火って間違いなく本作で楽しいシーンのトップ2だと思うんですけど、それが両方とも乗り切れない、ってのは痛かったです。作ってる人と友達になれない感。「悪ノリが最高」「不謹慎でいい」みたいな話も聞きますけど、飲み屋で悪ノリしてる大学生を隣の席で見てるような気分でしたよ。

 あーあと引っかかったのは犬のくだり。あのジャックバウアーを殺す試験って殺さない方が合格じゃないの? 観てる最中ずっと「はいはい不合格と見せかけてぇー??」って気分だったのでコリンファースが自慢げに犬の剥製みせてきた時は軽くパニックでしたよ。
 あの犬ってのはチームワークを養うものだから、要するに仲間ってことですよね。任務のために仲間を殺せるか、って試験だと思うんですけど、それが組織の考え方ならまだしもコリンファースは仲間を優先するキャラなんじゃないのかなぁ‥‥。てか、主人公の父親があの試験で犬を殺したってのも飲み込みづらいです。


 ということで、終わり。半分以上ネガティブな話になりましたが、トータルではおもしろかったんですよ。ポジティブな部分が超大きいんだけど、要所要所で細かいノイズが混じる、という不思議な映画でした。
 大好きだけど大嫌いな映画。‥‥いや、大嫌いは言い過ぎかも。大好きだけど嫌いな映画。

 アパート暮らしは超絶パルクールが出来て当然、という勘違いを植え込む作品とそのリメイク。
 ポール ウォーカー‥‥。