ksk
原作ファンなんですが、全然リアルタイム世代じゃないです。ゆとりですので。
アニメだと、2001〜2002年にテレ東で放送された、いわゆる「平成アニメ版」と呼ばれるものしか知りません。(本作の影響で「平成アニメ版」って呼称が死語化するかもしれませんね)
なんで、原作や平成アニメ版との比較しますが、そこかしか出来ません。過去の劇場アニメを踏まえた要素とかもあるとか、噂には聞くんですけどね。
ちなみに、先日発売された小説版の完結編はまだ1巻しか読んでません。完結編と本作の比較とかもしたかったんですけどねぇ、いかんせん読書スピードが遅くって。
あと、アニメ事情に疎いもので、神山監督についても全然知りません。各所での紹介を見るに、結構スゴイ人らしいのですがー。
最初に本作の映像を観た時、「キャラデザェ‥‥」と思ったのですが、慣れました。今となっては懐かしいです。慣れって大事ですね。
あらすじ
003「学ラン姿のジョーかわえぇぇwww3年間見てるだけとか生殺しすぎるwwww」
まずは設定から。舞台は2013年、世界各所で起こるテロを前に00サイボーグ戦士が集結、というもの。キャッチコピーは、「終わらせなければ 始まらない」。
まずね、2013年ってーのが気に入らなかったです。『サイボーグ009』ってのは完結編の企画がありまして、その舞台は2012年なんですよ。その後の話を勝手に作ってくれるなよ、と。「終わらせなければ」って、お前には終わらせてほしくないし、正当な完結編あるし、って反発してました。
まぁ、冷静に考えれば、「関係のない話」の一言で片付けるしかないんですよね。それに、完結編の設定を考えると、いくらでも派生作品は作れるようになってますし。
そう考えますと、「009は3年に一度記憶を消して無限の高校生活を送り 有事の際にはサイボーグ戦士として舞い戻る」 という設定はなかなかうまいと思います。
物語の始まりとして、状況を把握していない009の元に00ナンバーが接触を図り、仲間になる、という展開が『サイボーグ009』の原初「誕生編」とそっくりなんですよ。新たな世界観の『サイボーグ009』を「誕生編」と似た構図から始める、というのはファンとして「こいつぁ信用できるでぇ‥‥」といった印象です。
作品全体としては、アクション的な見せ場が満載で大満足でした。イントロからビルの破壊シーンから始まり、その後いきなり009のアクション(加速装置のお披露目)ですからね。その後も、00ナンバー各人のアクションが披露されるので、アクションの連続です。さらに各キャラの能力やキャラクターが違うので、アクションも全然違った味わいになっていて、飽きが皆無でした。
まぁ、文句を言うならば、ラストに向かうにつれて、アクションがなくなっていく、というのが少し残念でしたねぇ。簡単に言うと、ボスがいない、ボス戦がないんですよ。やっぱ「暗殺者編」の00ナンバー、ミュートスサイボーグ、スカール、みたいなボス戦がクライマックスには欲しかったですよ。ただでさえ、抽象的な相手なので、わかりやすいアクションの山場はあった方がよかったらいいのになぁー、なんて。
作品の中で一度も9人が揃って戦うというシーンがない、というのもファンとしては抵抗感ですね。001は除いてもいいから、チームが揃った絵、というのが欲しかったです。
ファン心のくすぐりという要素としては、やはりコスチュームの扱いでしょうか。ラストの大仕事を前に00ナンバーがコスチュームに着替えるんですが、009だけ着替えるのが遅くて、マフラーが未装着。作戦の確認をしながらマフラーを付けるんですが、このシーン最高です。
本作には加速装置で通常の服が発火&消失→下からコスチューム というヤツがないので、少しガッカリしてたんですが、このフェティッシュなコスチュームの見せ方で大満足しました。
しかし、あの学ラン、フルの加速装置に耐えられるってどういう作りなの‥‥。
じゃあ、次は原作との比較の話。
*1
↑「地下帝国ヨミ編」より。
クライマックス、宇宙に002が来た時、「ただの『ヨミ編』じゃないですかwww」と爆笑してしまいました。001のテレポートで宇宙に送られた009が最終決戦に挑み、そこに002が助けに来る、って完全に一致です。
その後、落下した002と009(本作では別個に落ちる)が流れ星となる。『サイボーグ009』における屈指の名シーンも完全再現ですね。原作では一般市民の姉弟が流れ星を見て、姉が世界平和を願うんですが、本作では003が地上担当です。
映画観ながら、「結局コレかよwww」と笑っていたんですが、監督の考えなのでしょうかね。「完結編はコレしかないっしょ!」という強い思いの現れのような気がします。
正直言うと、ここまでやるなら「ジョー きみはどこに落ちたい?」までやってほしかったものです。
「ヨミ編」繋がりなんですが、004が神についての結論を出すところ、ワタクシあそこが一番感動しまして。要するに「神は脳の中にいる」という話なんですよね。人類1人1人がそれぞれ神を抱えていて、云々。
脳味噌、人類1人1人の中に‥‥これまた「ヨミ編」ですね。
*2
↑同じく「地下帝国ヨミ編」。
『サイボーグ009』の中に出てくる悪の組織「黒い幽霊(ブラックゴースト)」。総統を追って宇宙空間の巨神像の中に向かった009が出会ったのが、3つの脳味噌。そして、脳味噌は、「我々は人間の持つ悪意そのものである」「ブラックゴーストを倒すためには人類を滅ぼすしかない」「ここにいるのは細胞の1つに過ぎない」「倒しても代わりが出てくるだろう」 と009に語るんですね。009は、「ならば 僕は細胞の1つとしてお前を道連れにする」「僕が死んでも仲間はいる」 と返す。
本作で、009は自殺行為に近い行動に出て、人類を救う。そして、本作に出てくる天使とは、神のよたらした困難に立ち向かった戦士たちのことである、と続くワケですよ。過去の天使も細胞の1つであり、009はそれに続いたに過ぎない。要するに009は天使になったワケで。
*3
↑未完の完結編「天使編」。
人類の創造種である「天使」が人類を出来損ないと判断し、人類を滅ぼそうとする話なんですが。ラスト、009は意志を知らせるために、勝ち目のない戦いに挑むことを決意する、って展開‥‥本作にもあったよね。
宇宙空間のミサイルを止める手段がないため、009が単身向かい、身を挺してミサイルを破壊する。その時に神に、我々の意志に気づいてくれ、と叫ぶんですよね。もう完全に「天使編」。
『RE:CYBORG』の最後、009は細胞の1つとして、天使として自らの身を犠牲にする。人類の1人1人の中に悪が存在する一方、神も存在していて、そこから下される困難に立ち向かうことで天使になることが出来る、というお話。「地下帝国ヨミ編」を下敷きにしながら、「天使編」とも絡めているワケです。
この物語の着地が本当に見事です。特別新しい要素は入れず、『サイボーグ009』のキーとなるエピソードの展開を織り交ぜるだけなので、ファンとしては文句の付けようがないですね。石ノ森章太郎が考えた話みたいなもんですから。
*4
↑またまた「地下帝国ヨミ編」。
原作と本作の明確な相違点がこのシーン。原作では、001が勝手に判断して、勝手に009を宇宙空間に送るんですよ。んで、「もう戻すことはできない」とか言って、003を泣かす。
本作では、009が自らの意志によって、死ぬことを決意する。まぁ、どの道003は泣くんですが。
001の判断から009の判断へと変わったことで、009の主人公性が増したのは確かですね。まぁ、映画は2時間しかないんで、チーム全体よりも009個人にフィーチャーした、ということなんでしょう。
あと、本作で00ナンバーたちはギルモア財団って組織の下、戦うんですが。この「有事の時には緊急召集され世界平和のために暗躍する」って組織、カッコイイですよね。
*5
↑「緊急シミュレーション1992編」。世界情勢について会議する、というだけの短編なんですが、似てね?(全員集合ないけど)
まぁ、これに関しては似てるだけで、直接の元ネタとは断言できないんですけどね。けど、このチーム像というのはかなり原作の中でも好きなので、本作のも似ていてうれしかったなー、っていう。
では、続きまして、各キャラについて。ギルモアから始めて、数字の順に行きます。
アイザック ギルモア。
原作にあった「かわいいおじいちゃん」感は本作では皆無。ダンディーすぎます。もはや色気すら漂うレベル。
原作だと仲のいいコズミ博士というのが出てきて、2人でキャッキャウフフしてる姿がファンに人気なんですが。RE:ギルモアだったら、もう完全にカップルにしか見えないでしょうね。そういう意味でも、コズミ博士も出してほしかったものです。
まぁ、内容に関してだと、009に銃を向けるシーンが少し違和感だったかな。それだけ緊迫したシーン、ということなんでしょうが、ギルモアが息子同然の009に銃を向ける程か?とは思いました。
001。イワン ウイスキー。
劇中ずっと起きてましたね。やっぱり「イワン 起きてくれー!」的なサスペンスは欲しかったです。本部が襲われた時も、004、005、006に任せなくてイワン1人で余裕じゃね?とか思ってしまいました。
それと、使う超能力がテレポートくらいしかなかったのも残念というか。どこでもドア状態でしたからね。まぁ、テレポート描写はカッコよかったから文句はないんだけど。
002。ジェット リンク。
本作でおいしい役をもらえたのはアメリカ国籍のためじゃない、「地下帝国ヨミ編」をやるためだったんや!という位置づけ。
「ヨミ」展開に関してですと、劇中009との確執が描かれて、最後009を助けに行くことへのフリになってましたね。まぁ、この確執はリーダーの座を巡った嫉妬なんですが。原作だと臭わす程度なんですが、「003への恋心」という要素が絡んでくるんですよね。009の特攻行為を知り、涙する003の姿を見て、ジェットは宇宙へと飛び出す、っていう。
空中戦はかなりカッコよかったですね。ジェットが戦闘機乗ってる時は、「意味ねぇwww」とか思いましたが、緊急脱出してからの本気モード、という展開は超燃えました。
キャラデザに関しては、最後まで抵抗がありましてね。いやさ、「エンジンが足に2つだけじゃ飛べないっしょ」って理屈はわかりますよ。体中でバランス取ったりしないと飛べないのはわかるし、RE:ジェットの「飛べそう」感はハンパなかったんですが。あんだけ機械の体になられてしまうと、原作で004と008が嘆いていた「俺たちはもう人間じゃないんだ‥‥」という悩みの要素が脳裏にチラついてしまいます。機械の体ならば、そのことへの葛藤がないと「コレジャナイ」感が否めません。
003。アルヌール フランソワーズ。
本作最大の衝撃とはこの人です。フランちゃんが巨乳になってる‥‥!! それだけじゃなく、完全にセクシー担当なんですよね。原作だと母性を感じさせるキャラクターなんですが、RE:フランソワーズに母性は皆無です。その証拠に001を抱くシーンが1つもありません。
個人的な話なんですが、女性のスーツ姿ってのが大好物なんですよ。美人のスーツ姿とか好きで仕方ないです。ということで、本作の冒頭に出てくるスーツ姿のフランソワーズはご褒美でした。ありがとうございます。ごちそうさまでした。
009との関係なんですが、RE:フランソワーズはオラオラと攻めますね。ラブシーン自体はそれほど驚かないんですが、その唐突さには度肝抜かれました。005どんな顔すればいいんだよ‥‥。
ただ、このラブシーン、下着姿のフランソワーズに、学ラン姿の009、ということもあって「逆買春」感がありました。直前に「また3年も年が離れちゃったね」ってセリフもあったので年上感が強調されてますし。
フランソワーズの年上感というと、平成アニメ版の設定を思い出しました。平成アニメ版だと、001〜004は第二次世界大戦直後に改造されたんですが、技術が足りず、現代まで冷凍保存されていた、という設定でして。フランソワーズが009に、「とんだおばあちゃんでビックリしたでしょ?」と言うシーンが印象的。ワタクシはこの時ババア萌えという概念を知りました。ということで、RE:フランソワーズの「3年も年が離れちゃったね」には平成アニメ版を意識したのかな?とか思ったり。
エロい、母性なし、年が離れてる。これは本作の設定上、納得がいくものでして。RE:フランソワーズは3年間高校生活を送る009を監視する任務があるんですよ。その3年が終わったら009の記憶を消して、また3年。見てるだけで、おあずけ。精神衛生上よろしくないですね。そりゃあ、再会した直後にセックス決め込むような人になるのも納得です。餓えてるんですね、わかります。
004。アルベルト ハインリヒ。
全男子の憧れと言っても過言ではないんじゃないでしょうか。たしか、神山監督もハイン推しと言っていたような。‥‥にしては、役が少ないですね。ラストを「ヨミ編」にするため、002に焦点が当たるのは仕方ないにしても、「ヨミ編」でハインリヒってかなりの活躍するじゃないですか。やっぱハインリヒには悲恋の要素が欲しいですねー。「ヨミ編」のハインリヒのツンデレ、みんな好きでしょ。
アクションに関しては、右手マシンガンが超カッコよかったです。各指先を微調整して狙ってる感じとか、細かい描写もツボ。さらに、あの親指を「ガチャ」ってする感じとか、アニメならではの魅力でしたよ。
005。ジェロニモ Jr.
原作通り寡黙なため特別目立つことはない‥‥と思いきや、アクションの見せ場的には優遇されてましたね。冒頭の009戦も、中盤の無双アクションも超カッコよかったです。筋肉が盛り上がりすぎて赤いラインが入る、っていう変身感もアガりました。ミサイルにパンチ入れるトコは「強すぎwww」って感じでしたし。
006。張々湖(チャンチャンコ)。
ギルモアと訴訟を交えた泥沼な関係、という設定には驚きました。「中国人=金の亡者」ってことかしら。
登場時の1人で暗躍するシーンのカッコよさには痺れました。001とのコンビというのも新鮮でしたし。この単独行動時、火を吹くんですが、口から火が出る部分は見せないんですよね。その後、004と共闘する時には、その部分が出るのが見えるんですが。おそらく、口から火が出ると、コミカルに見えてシリアスさが薄れてしまうからでしょうね。004と共闘する時には仲間がそばにいて安心してるため、いつものコミカルさが出る、という演出もあるのだと思います。
まぁ、個人的には006&007の仲良しコンビは見たかったなー。
007。グレート ブリテン。
キャラデザの衝撃度が高いキャラ。「やだ‥‥このグレート男前‥‥!」っていうね。
本作では、登場直後に拉致られるという不遇の役。ひょっとして「天使編」で天使に拉致られたことを意識してる?とか思ったりもしました。
とはいえ、拉致られる直前にMr.ファンタスティックみたいなアクションシーンがありまして。従来のグレート像との意外性もあり、素晴らしかったです。こんなカッコイイ見せ場があるキャラとは。まぁ、壁に同化するシーンでは、「そのスーツどこ製?」とか思いましたが。まぁ、009の学ランに比べたら微々たるものです。
008。ピュンマ。
‥‥いた? なんかした?
これはひどい。だってなんにもしてないもの。銃も持たなきゃ、海にも入らない、挙げ句コスチュームも着てませんからね。あの役、オレでも出来るよ。
009。島村ジョー。
衝撃の学ラン。加速装置にも耐えうるあの学ラン、一体どうなってるんだ。
本作ではいきなり003以外の女とイチャコラやってるのでイラッとしますが、安心してください。003の代替品に過ぎません(イマジナリーフレンド的な意味で)。
まぁ、ジョーといえば加速装置。加速装置の一番の見せ場はやはりドバイでの核爆発でしょうか。破滅する街を背景に全力疾走するジョー。街の破壊というディザスター映像も相まって多幸感のあるシーンでした。ジョーは放射能大丈夫だからいらぬ心配も不必要ですしね。
他だと、005戦。加速装置を使いこなせず、自らのスーパーパワーに振り回されてる感じは本作のような設定じゃないと見ることは出来ません。1人『300』みたいなスローモーションの入り方がよかったです。
他は、すべて空中でのなにがし。「自由落下中は加速装置カンケーなくね?」とか思ったんですが、細かい判断、微調整をするには加速装置が不可欠らしいです。
ビルから003へ→海上で戦闘機→宇宙空間でミサイル と段々グレードアップしていくのは映画の流れとしてキレイですね。ラスト、ジョーが001にあの作戦を提示したのは本作中の経験が元になっているワケで、本作内の成長が窺えます。あまり加速装置っぽくなくて満足度は低い気もするんですが、ドバイ行きの戦闘機に乗る際、多数のミサイルをピョーンピョーンと跳び移しながら破壊していくシーンは超アガりました。
以上です。長々とお粗末さまでした。
難しいのは、原作への思い入れがあるので、映画としてどうだったのかがいまいちわからないんですよね。おもしろかったし、満足度は高いんだけど、「説明パートの退屈さったらないよねー」とか、「ラストが抽象的すぎて‥‥」って意見に傾く人の気持ちもわかります。そこらへんのバランスは判断しかねます。まぁ、個人的にも流れ星以降のシーンが長くて「蛇足じゃね?」とは思いました。
あっ、3Dだと、フランソワーズが『X-MEN』のセレブロみたいな機械を使うシーンと、超視覚を用いるシーンの映像が超キレイでしたよ。おっぱいは2D版でも飛び出してくると思います。他は、まぁフツー。
90点。
『009 RE:CYBORG』豪華版 Blu-ray BOX買ったよ - 北区の帰宅部
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ブルーレイの豪華版には本作の前日譚が描き下ろしコミックの形で付いてます。絵柄は石ノ森章太郎のそれなんですが、話が徐々にRE:に近づいていく感じが楽しかったです。
それと、付属のブックレットによる解説がなかなか丁寧なので、オススメですよ。こんなブログ読むよりもためになります。
監督へのインタビューでは、次作の構想なんかも語られていて充実したブックレットになっちょります。
しかし、高い。
秋田文庫版は順番がメチャクチャ&「○○編」の名前が一部独自のものになってるので、入門者用としては難アリ‥‥な気もするんですが、値段、収録量、お手軽さを考えるとコレが一番敷居が低いのかなぁ、と思います。
- 作者: 石ノ森章太郎
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とりあえず初めに、5巻〜8巻「誕生編」「暗殺者編」「ベトナム編」「ミュートスサイボーグ編」(秋田文庫だと全部まとめて「誕生編」になってます)を読んで、その後、完結編として9〜10巻「地下帝国ヨミ編」を読むのがオススメなんじゃないでしょうか。その後はオマケとしていろんな長編や短編がありますよー、くらいのつもりで読めば、順番がメチャクチャなのも気にならない‥‥のではないかと無責任ながら思います。
本作の参考作品としては「地下帝国ヨミ編」がマストなのは間違いないです。
平成アニメ版と呼ばれるもの。「原作の再現」をテーマに作られたシリーズらしいので、原作の代わりに読むのもアリ‥‥かも。
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オススメとしては、0010戦の途中にあるフランソワーズの「とんだおばあちゃんでビックリしたでしょ?」。本シリーズ独特の設定、平成フランソワーズならではの個性が炸裂したシーンです。第3話くらいだったかな? ババア、結婚してくれ。
RE:フランソワーズと違い、母性全開のフランソワーズが大変よろしいです。「こいつ好きな奴全員マザコン決定な!」と言われかねないレベル。
あとは、やっぱり「地下帝国ヨミ編」。最終エピソードとして位置づけされてて、わかってらっしゃる。平成アニメ版だと、「ジョー きみはどこに落ちたい?」へのフリが原作よりも増えてる点が特徴です。ジェットのフランソワーズへの片想いがポイントで、それをさらに流れ星と絡めた1シーンが出てきて、超素晴らしい。
まぁ、平成アニメ版はレンタル等がなかなかないんですよねぇ。なんとかチューブとか、ニコニコなんとかで探すと良いことあるんですが、法律がねぇ‥‥少し気になるよねぇ‥‥。
本作と完結編の影響で『サイボーグ009』関連書の出版ブームとなっていて、ワタクシはすべてを確認したワケじゃないんですが、コレは素晴らしかったです。『サイボーグ009』総論として充分すぎる内容で、入門書としても便利かもよー。
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『009 RE:CYBORG』とは無関係なんですが、原作『サイボーグ009』の本家シリーズの完結編がつい先日出ました。原作者の構想ノートを集めて息子が書き上げたものです(遺志に従って です)。
上が小説でして、三部作で今年ようやく完成(発表)されました。
下がそのコミカライズ。こないだ1巻が出たばかりです。先に小説として発表し、その後萬画にする、ってのも遺志ですよ。
- 追記(2013.07.20)
- NHKのBSで『サイボーグ009』の初期テレビシリーズの1話&最終話を放送する、という番組がありました。そこで観た最終話「平和の戦士は死なず」の内容について少し。
- オリジナルストーリーなのですが、終盤の展開は「地下帝国ヨミ編」を下敷きにしているのは明白でした。人間の悪の心から生まれた悪役が宇宙空間にいて、「私を倒しても人間がこの世にいる限り」云々。それに対して009が、「僕が死んでも代わりはいる」云々。宇宙空間で爆発し、落下する009を002が拾って「どこに落ちたい?」という例のアレ。
- 本作『RE:CYBORG』と絡むのはそこに至るまでの展開でして。人間の悪意を利用する悪役が核ミサイルを発射させる。それが着弾したら、世界は核戦争に突入し、間違いなく人類は滅亡する。そんな核ミサイルに009はへばりつくのです。そして、「初めて祈ります」という例のアレをやったりして、宇宙空間で爆発させる(自爆)。‥‥これ、『RE:CYBORG』でもあったヤツですね。『RE:』のクライマックスは「地下帝国ヨミ編」をベースにしてるのは間違いないのですが、同じ物をベースにした「平和の戦士は死なず」の展開もなぞっていたワケですね。平成版以外のアニメについては知らなかったので気づくことが出来ませんでした。いやはや、『RE:』はこんなトコにも目配せをしていたとは。
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