北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

『キングスマン:ゴールデン・サークル』の感想

 2018年一発目の映画記事でござんす。ただ、2018年の最初に観た映画ではないです。最初に観たのは『勝手にふるえてろ』でした。まぁ、あれは2017年公開だから、ということで。

 前作は好きなんだけど、手放しでホメたくない変な引っかかりが残るというか。好きな映画として挙げたくないというか。抜群に面白いんだけどね。教会のアクションはもう本当に最高だけど、敵に操られてるっていうのが悲劇でしかないので物語的に盛り上がらないというか。アクションは楽しくないけど、話は楽しくないんですよね。そんなモヤモヤ。
 続編の本作もそんな感じありました。せっかくハリーが復活してエグジーと並んで戦うって最高な場面あるのに、話的には「ハリー本当に治ってんの??」みたいな余計なモヤモヤありましたし。
 最終的に、特に理屈がないままハリーが正しかった!!ってなるんだけど、チョウチョの幻覚出しといてそれはないだろう……とかついていけない感じもあった。せめて敵だと見抜く明確な理屈が欲しかったなぁ。

 悪趣味な部分。これはまぁ別にいいんですよ。大好き!!という感じではないけど、これは好き好きだろうし、楽しいのも分かる。紳士とか言ってんのにクソ下品っていうね。
 ただ、前作との比較でいうと、『マイフェアレディ』的なファクターが一切なくなったことで、特に紳士がどうこうみたいな部分が薄くなったので、その結果、悪趣味節もただの趣味悪い感じになったような気がしないでもない。キングスマンの生き残りがほぼエグジーしかいないから紳士組織の中、1人だけファックファック言う若者という面白さもないし。ジャックバウアー死んじゃうし(唐突)。

 そう、ジャックバウアーですよ。ロキシーもそうだし、友達もそうなんだけど、雑に殺されると萎える。『スターウォーズ 最後のジェダイ』は基本的に大好きだけど、アクバー提督を雑に殺した部分はマズイんじゃないかな、と思います。それと同じ。いくらなんでも雑。
 一応ドラマチックに殺したのはマークストロングのマーリンですけど、何となく感動的なだけでかなり間抜けですよ。エグジーの尻拭いじゃん。あのミスもめちゃくちゃ雑だし。『ワールドウォーZ』の転んだあの人……ほどではないかもしれないけど、やっぱ雑だよなぁ。ハルベリーとの会話で「現場いってみたいよなぁ」みたいなドラマがあって、やっとマーリンが現場入り……かと思ったらアレだよ。泣ける。悪い意味で。
 ハルベリーは最高でした。ジュリアンムーアもそうだけど、キュートな大人って感じが素晴らしかったです。大好き。

 既存のキャラの雑さとは別に、チャニングテイタム。勝手に期待しすぎてたってのはあるけど、いくらなんでもアレは……と悲しくなりました。『ローガンラッキー』の方が全然良かった。「カントリーロード」もあるしw
 ただ、チャニングテイタムが戦う唯一の場面、今思うとちょっと微妙だった気もします。ちょっと見にくいというか、チャニングテイタムそんなやる気なかったのかな、とか。踊るのはサービスのつもりなんだろうけど、「そんなことより戦ってよ……」ってなるだけでした。

 大統領。トランプとヒラリーネタなんだろうなぁ、というのは楽しかったです。アメリカってヤーネーみたいな話は本作らしいっちゃらしいと思います。
 なんだけど、ジュリアンムーアに匹敵するくらい邪悪な存在になっちゃってるから、「コイツもエグジーが成敗しないとダメなんじゃない?」ってなるというか。

 好きな部分はある、てか多いんだけど、その部分は嫌いな部分とふれあってるので感想書くとどうしても悪い印象が目立ってしまいます。
 ただ、ただ、ウイスキーは最高です。『キングスマン』名物の酒場でのアクションを担当しただけのことはありました。カウボーイスタイルでのアクション最高でした。最後の悪役化は「分かり合える余地あるんじゃないかな……」とか思わなくもないですけど、まぁ容赦なく殺すのは本シリーズだとそんな珍しいことでもないか。
 そして、最後のバトルです。ここがマジすごかった。前作の教会シークエンスに匹敵しちゃうんじゃないの??と本気で思いました。映像が「アニメですか??」ってくらい自由に動き回るので軽いパニックでしたw あの場面を観るためにもっかい劇場行くのもアリだな……


 ということで終わり。特別嫌いではないんだけど、感想書くとマイナスの話が多くなっちゃうね、という作品でした。チャニングテイタムに関してはマジ残念。ラストのバトルは5億点。そんな映画。
 チャニングテイタムのガンビット映画ってどうなるんですかね??

 テイラーキッチュガンビットも大好きだよ!!