北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2020年33・34号の感想

週刊少年ジャンプ 2020年 8/3・8/10合併号 [雑誌]

 季節外れの合併号、『ONE PIECE』23周年、『ハイキュー』最終回、『こち亀』復活、ミウラ老師スピード凱旋と今号はやたらニュースが多い。逆に言うと埋もれる感もありますね。本来なら『ハイキュー』祭りが順当だと思うんですが、いろいろありすぎるw

表紙

 合併号だけど『ONE PIECE』単独。背景はLINEスタンプの企画の奴ってことなのかな。あんま23周年企画を把握してなかった、と気づいた。

呪術高専だより

 アニメ情報なんですが、今週はその名の通り『呪術高専』組のキャスト発表。アニメが好評だったら『呪術高専』のアニメ化もあり得るんじゃないかしら。そうなったら異例の事態で面白いと思います。別冊ドリームとして頑張っていただきたい。

読者プレゼント

 制作は岩崎。プレゼントページに写真が帰ってきたぞー!! と思ったらいきなり宇宙海賊なので笑った。たまに有名人出てくるよな、このページ。当然国名ダジャレに期待なんですが、ダジャレ要素が今号かなり少ない。国名ダジャレも「うれしいな! ウクライナ!」なんですが、写真に添えられた「※写真の場所はスリランカです」が泣ける。テキトーに写真撮影してあとからダジャレ考えたのかな。悲しい。まぁ、ダジャレを外注しなかったのはプレゼントページ担当としての矜持なのかもしれない(そんなわけあるかい)。
 ちなみに、今号は予算が大幅増額なのでハガキ無料。合併号のせいでしょうね。

巻頭カラー『ONE PIECE

 カン十郎、モモをいたぶる件で悪役ぶりを発揮。 “気を失う程度の体罰を与えた!!!” の次のコマで “しかし驚いた事にまだ生きてたのは” と言ってて謎い。殺したいのか体罰に留めたいのか。ていうか、殺しちゃダメだろ。
 おでんの日誌を読むヤマト。読み上げてるという状況がちょっと分かりにくいのですが、ちゃんとギャグに繋がるので笑った。ルフィが誤解したのはルフィが悪いけど、ちゃんと漫画としても読みにくく、誤解しやすくなってる。 “そりゃ君の方がおでんかもな!!” という意味の分からないやりとりでルフィとヤマトが仲良くなってるのが伝わってくるのも良い。この短期間で仲良く感じさせるのは何気に難しいと思います。
 公開処刑と演説。カイドウによるワノ国乗っ取り。やっぱ『ONE PIECE』世界の悪い海賊は国を乗っ取るのですね。
 ということでオロチご臨終。普通にビビりました。ただ、よく考えるとバリバリの守りがなくなった今、「どうやってオロチを倒すか」の部分はあまり盛り上がらないので、漫画のオモシロを考えたら合理的な判断だったようにも感じる。まぁ、オロチの雑魚なのに厄介な悪役像、好きだったので残念な気持ちも少しあります。嫌いだけどファンでもあったというかw
 まぁ、とにかく、話がシンプルになったのも確かですね。ヤマトまで出てきて複雑になりすぎてるとも思ったんですが、ここで再び話が「カイドウをブッ飛ばす」に集約されてる感ある。『ONE PIECE』の美点だと思います。どんなに複雑な話になってもルフィのキャラクター的に「○○をブッ飛ばす」に収まってしまう。

Dr.STONE

 大樹トラップは早々にクリアされちゃったけど、まだ千空のビジュアルがバレてない。それをスタンにどう伝えるか。情報戦という感じで面白かったです(厳密には違うが)。
 まぁ、19歳、男、170-173cmって絞りきれなくない?? とは思った。身長の目測にも誤差あるだろうし。プロがどの程度の早さ、精度なのかは分からないけど。
 なのでこの3条件だけで確定するんだとイマイチ乗り切れないんだけど、そこからルーナのヘマを逆手に取って「千空と目が合う」を最終的な証拠としたのが最高。ここは実に漫画的な見せ場になってて素晴らしかったと思います。かっこいい。
 んで、狙撃。千空が頭いいからこそ陰に隠れても最適解の場所にいると分かる。そんな正確に分かるかぁ?? とも思いましたが、千空がちゃんと撃たれることと想定して動いてるので面白かった。回避の最適解だけではなく、片栗粉のある場所に逃げていた、という別の意味が生じる。アイスのくだりと繋がるのもうまい。まぁ、都合よすぎるとか、時間なさすぎるとかいろいろ思うけど、ゼノが殺しの許可を下すまでにめっちゃ長考した、と考えれば何とか成立するw
 話は戻って、声から身長を割り出すくだり。ホントに可能かはさておいて、石化前に会ったことあるのは余計だったと思う。二度手間だし、説明が無駄にややこしくなってる。気がする。記憶があったから算出される数字がより正確になる、というわけでもないので。

僕のヒーローアカデミア

 マキアに乗る連合。ただ乗ってるだけなら「あら可愛い」で済むけど、乗ってることが戦況に影響を与えるとなると「あんなとこに乗ってて落とされない?」とか気になりだす。めっちゃ揺れるし。レディとぶつかったりで衝撃もあるし、体勢も常に前傾(背中が上向き)とも限らない気もする。まぁ、マキアに乗せて移動してる自覚があるなら別か。
 マキアには勝てないので眠らせる。違法行為になるけど、麻酔。正義を追求するあまりヒーローが違法な存在になる、というのはヒーロー作品では定番のテーマだとは思うんだけど、ちょっと「麻酔程度で?」みたいな気にもなる。もっと露骨にダーティなアイテムだったらいいんだけど、そこまで攻めた描写は避けたい、みたいな感じかしら。個性で眠らせるのはいいけど、麻酔は違法。法律的にそれが成立するのは分かるけど、「正義とは……」みたいなテーマを打ち出すにはちょっと弱い気がする。
 あと個人的には学生キャラがここで特に迷いなく「やるに決まってんだろ」となるのにも抵抗がある。法律を気にするならここでの単独ヒーロー行為が違法だと思うし。 “コス着て外出りゃヒーローなんだ” みたいなテーマは『ヴィジランテ』の範疇だと思う。

『呪術廻戦』

 久々のベジータハンマー出たw ハンマーで下に叩きつけ、自身は画面左を通って急降下、というコマの左に2人の顔のアップを差し込んで、下のコマでは地面に到達、というコマ割り、コマ進行が芸術的。実際のベジータがどうだったかは覚えてないけど。さらにページをめくるとそこは地面ではなくビルの屋上だったので、そこからさらに地面へと叩き落とし続ける、という追い打ちのような展開も最高。
 「まて」「よし」のくだりも良かった。スクナ的にはあの場の人間たち(+パンダ)は心底どうでもよくて大技が来るまでの時間潰しとして遊んでる感。ミクロからマクロへのスケールが変わる緩急が気持ちいい。
 んで、かめはめ波対決でエンド。ただの肉体だけで圧倒するバトルだったのですが、それが次回はエネルギー弾対決になる。「そういうのも見れんのかい!」と嬉しい悲鳴。

『あやかしトライアングル』

 花鳥風月。『勉強』には猪鹿蝶がいますが、なんだろうな、この女子グループのネーミングセンスが被るの。興味深い。
 女友達を作るの巻。転んだらケツ触ってしまった件をしっかり謝ることで初めて友達として成立する、という話をやりたかったのは分かるんだけど、あの場における最大の罪(謝らなければならないこと)はパンツの盗撮なので何かがおかしい。これで良い話になると思ってるならちょっと心配になる。男主人公を女体化することでラッキースケベ展開に生じてしまう暴力性を排除する試みなのは分かるけど、もうちょっとやりようはあったんじゃないの。最後にまた盗撮の件を微笑ましいギャグとして再び出したのも「ダメだこいつ分かってねぇ」感ある。テーマ的に台無しじゃない? 『夜桜さんち』の草助みたいに「写真は消してね」と最後に一言入れれば済む話なのに。
 友達を作ろうとしない(作るのを恐れてる)祭里とプライドを捨てて人に好かれようとするシロガネという対比とか面白かったし、そっから祭里が改心して友達を作る、普通の学生になろうとするのも成長のドラマとして感動的ではあるんだけど、盗撮の件ほんと何だったんだろうな。
 んで、アクション。アイテム主体なのは好き。忍者っぽい。ぶっちゃけ今回の敵ザコなので、ロジックもなくワンパンで終了でも全然いいんだけど、いちいちサービス的に忍法を見せてくれるのは良い。

ジャンプコミックスのおしらせ

 『あやかし』の前後に同じ内容のページが2つあるんですよ。細かいデザインは違うんだけど、基本的には同じ内容。要するに来週発売する予定だったジャンプの分、ってことなのかな。「さっきも見なかった?」と混乱しましたw

チェンソーマン』

 アキと殺し合いをするのが最大の悲劇かと思ったら、アキが目の前で一般人を殺しまくるとなったので意外。これを悲劇として成立できるだけデンジも成長したってことでしょうね。まさかの「呼びかけ」展開までやるとは思いませんでした。昔のデンジのイメージだとまったく似合わないんだけど、今はそれなりにサマになってるよなぁ。すごい。
 雪合戦演出とか、デンジが助けた人も普通に死ぬのは面白かったんですが、銃の攻撃がかめはめ波みたいなエネルギー弾的な扱いになってるのが少し残念。一般的なバトル漫画っぽいルックでかっこいいっちゃかっこいいんだけど、銃の悪魔に抱いていた期待とはかなり違う。まぁ、リアルめの発砲攻撃だったらそれはそれでショボいのでアレだけど。そもそもデンジが普通に勝てそうってなっちゃうか。

『ぼくとロボコ』

 『僕のヒーローアカデミア』『ぼくたちは勉強ができない』『ぼくとロボコ』。『ヒロアカ』だけ漢字ですね。先週まで気にしてなかったけど、ややこしい。
 扉。『ONE PIECE』リクエスト扉パロディなので爆笑した。これはずるいわ。23周年記念号らしいことやってんじゃないよw
 本編。 “そしてZ戦士の降り方!!” が好き。本編ではたぶん一番のヒット。
 んで、新キャラ。円ちゅわ~ん。たぶんこの子にあわせて『アクタージュ』要素が多い。数少ない女性主人公ですね。エマがいなくなってしまったので。まぁ、代わりに流々ちゃん来たけど。
 劇中の占いの通りの内容になる、というのは割と常套手段すぎてそれほど驚かない。 “気になるあの子の意外な一面が見れるかも” の意外性は普通に面白かったんですが。
 そんな意外な一面。ボドゲの女王。これは『勉強』コラボが期待できる。それに対抗するロボコがPonanzaになるので笑った。そういや、ジャンプにもルポ漫画載ってましたね。『ものの歩』なつけー。
 てか、この手の円ちゅわんの変貌ギャグをやるんだったら普通に円ちゅわんの圧勝でいいと思うんだけど、Ponanzaというだけあってロボコが普通に善戦してるのが意外だった。というか、Ponanzaに負けない円ちゅわんが異常なのか?

『アンデッドアンラック』

 扉。「君に伝われ」の英語版。だよね? たぶん。「ホントに英語になってる!」であり、英語の勉強でもあったのかな。良い小ネタ。
 本編。回想でのケンカ、不発に終わったタチアナの爆発が現在になって本気の怒りとなって再現というのは熱い。不発に終わったけど、組織総出で本気の避難をしてたのでヤバさが容易に想像できるのが良い。
 んだけど、回想のケンカの場面、風子が戦闘実験場にのこのこ入っていくのが謎でした。アンディなら「待ってろ」とか言いそうなイメージでした。まだ組織のこと信用してない時期だから離れるのはイヤだった、とか? 風子を殺しかけて反省、みたいな場面もすごい味も素っ気もなかったのでちょっとご都合も感じる。
 アンディが裸になるのはデフォルトだからいいんだけど、張り付くのもちょっと結果ありきな行動に思えたかな。風子が思い切り抱きつける数少ない相手としてのタチアナ、という次の展開は普通に感動的だったんだけど。

ジャンプGIGAのおしらせ

 表紙。完結4作品をぽすか描き下ろし。最初文字情報を読んでなくて「ミウラ老師連載終わったらもう幽奈さんの描き方忘れたのか……」とか失礼なこと考えてしまいましたw

センターカラー『ハイキュー!!

 最終回。なので、アニメ、演劇関係者からの慰労コメント。色紙? 誰か『ハイキュー!!』のエクスクラメーションマークの数とか古舘の字間違えてないかなぁと探したんですが、合ってました。くそぅ。にしても漫画家とかじゃなく、こんだけ集まるのはすごい。
 あと、やっぱり最終話まるごと複製原稿プレゼント。3,850円。4作品が一括りにされたので、次の早期打切以外の最終回にこの企画があるかはちょっと分からないかな。好評だったら続けるという感じでしょう。受注生産だから普通に儲かるイメージがあるんだけど、細かいことは知りません。
 この複製原稿企画があるので、最終話の見方が少し変わってしまう側面は少なからずあると思います。最終話そのものがプレゼントになるので。そういう意味では今回の、4作品の中では最もバランスの良い内容だったのではないでしょうか。「○年後」展開はあるものの、センターカラーで高校時代の様子を夢のような1枚にまとめてあってこれはおいしい。本編もとにかくいろんなキャラが出るし、バレーシーンもある。まぁ、そもそも最終回に向けた土台作りが長い期間かけてしっかりしてあった、という違いもあるけど、最終回大喜利としてかなり圧巻の出来だったと思います。

 カラー。3ページ。完全に夢物語としての高校時代の一幕。見開きにタイトルロゴも入れないとか本当に良かった。これは逆に巻頭カラーだったら出来ない演出なんじゃないかな。やっぱ『ハイキュー』は格が違うな、とか感じてしまう。
 本編。オリンピックで試合するのかとも思いましたが、その大一番に向けての観客紹介。まさか最終回の開幕を天童が飾るとはなぁ。作者に愛されてると言わざるを得ない。「お前の方かよ!!」としっかり面白いからずるいわ。
 オリンピックなので当然女子バレーもやってる。これは盲点でした。言われてみれば当たり前な話なのに気づかなかった。悔しい。
 からの大王様。なるほど、ゼンチン帰化と来たか。国の実力差を考えると荒唐無稽に思えるけど、監督とのドラマを考えるとその選択は納得ですね。あと、選手じゃなくて監督とかだったら日本人監督がどっかの国のチームに就任とかあった気がする。
 そんな大王様。 “日本に居た学生時代はほぼ無名の選手” 扱いなので笑った。認知のズレがすごい。まぁ、よく考えたらそうか。主にウシワカが悪いw
 んで、日本代表どーん。投票企画のベストオーダーとかそんな内容なのでちょっと笑った。いや、メンツはこないだまでの内容を考えたら順当なんですけど。あと、尾白が国際中継でもツッコんでるのは笑った。さすが『れっつ』の逸材。
 んで、「バレーとは」で始まり、「つなぐ」の見開き2ページで今までの長い歴史を総ざらい。あー、これはめっちゃベタだけど泣くわw 「つなぐ」でおさらいするのが良すぎる。
 日影コンビで1点取って連載終了の挨拶が入って終わ……らない!! やったなぁ。やりやがったなぁ。映画でいう、エンドクレジット入ってからオマケシーンが差し込まれるタイプの奴よね。てか、これ単行本じゃ出来ない演出じゃんかよ。メタな部分で演出入れてくるなよ。くそぅ……。
 終わり。今までに何度か書いてるんですが、ジャンプで一番好きな作品は『ゆらぎ荘』で、一番出来がいい作品は『ハイキュー』だと思ってるんですよ。『ゆらぎ荘』は人にすすめにくい作品じゃないですか。すすめる際に説明を延々としたくなっちゃうというかw そういう意味では『ハイキュー』はやっぱ完全無欠みたいな風格のある作品でしたねぇ。そんな『ハイキュー』が、その2つがこんな近いスパンの間に終わるとは。はぁぁ、頭の処理がついて行かない。マジ寂しくなるわ。

『灼熱のニライカナイ

 報告書へのツッコミ。サメの反論が “だってぐんぐんなったんだもん” とか、 “進化の過程みたいだったんだもんっ” と完全に小学生なので笑った。可愛い。
 ということでチャコの正体。財産運用する幼女。このネタはもっと出し惜しみすると思ってたんですが、意外とアッサリでしたね。まぁ、署長だと立場的に説明しない理由がないんですが。
 チャコの秘密はダジャレ。『涼宮ハルヒ』的な何かも連想しましたが、おそらくダジャレ縛りなのですごい。「今後ずっとダジャレでやっていくつもりなのか……」と覚悟を感じる。てか、探偵ごっこマジ危ないから止めてw
 てか、こうなると、パパ上がどのようなダジャレで今の形になったのかが気になりますね。イルカだと「そんなイルカいるか」が定番のダジャレですけど、それだと今のパパ上の説明にはならないと思います。まぁ、「そんな」の部分を「私の父親になってくれる」とかに言い換えれば一応成立はしますが、ダジャレ本体と関係ない部分なのでちょっと違う気もする。まさかこんなダジャレの謎で引っ張る物語だったとはw 何気にすごいチャレンジングですよね。イルカという3文字しかないダジャレが大きな秘密になるんだから。まぁ、ドルフィンとかそっち方面のダジャレな可能性もありますが、今までイルカと連呼されてきたことを考えると、イルカな気がするなぁ。
 チャコとのお昼寝をかけての勝負。やべぇ、その賞品マジ欲しい。
 勝負あり。サイコロトークで締めるのは普通にうまかったと思います。パパダイス。
 パパ上の昼寝(気絶)。「背ビレどうなってんの……」と気になってたんですが、しっかりオチがついたので最高。やっぱこの超良い話の最中にくだらないギャグを挟むスタイル、ほんと好きだわ。数年ぶりに田村先生の新作を読んでもすぐに「これこれ」となる快感。そして今まで代わりがいなかったことを改めて感じる。ギャグ混じりのシリアスとかありますけど、やっぱこの独特のバランスは唯一無二だなぁ。
 海のギャングということで、今後シャチが重要キャラで出てくるのはほぼ確実だと思われます。イルカの仲間でイルカより強い奴、という意味でもバッチリ。シャチ好きの私としては嬉しい限りです。ダジャレ考えなきゃなw

『ミタマセキュ霊ティ』

 自分からは言わないけどそっちからかまってアピールが激しいハゼレナ。めんどくさい人間心理あるあるとしても笑える場面なんですが、ハゼレナがミタマ相手にやってるというのが、成長のドラマを感じられて独自の良さ。本作は、ハゼレナがミタマと出会うことによって今まで溜め込んできた感情を素直に発露するようになる、という話だよね。本作。恋愛というより父娘の関係性が近づいているのも面白い。
 ということで、今回はバイトの履歴書写真。ハゼレナの悩み相談から入るので前回とは違う……と思ったら前回と同じようにオモチャにされてるので笑った。いや、ただハゼレナがそれを楽しんでる感があるのも確かなので、これはこれでハッピーエンドなのかもしれないw
 飛躍の激しい回だけど、一応「幽霊はカメラに写る」というルールを最初に提示してるのが良いですね。ハゼレナのはっちゃけの件はさておき、youtuberとしての独自性は相当強いし、何なら価値も高いと思う。まぁ、セキュ霊ティもたしかyoutubeやってる世界設定だったと思うので、幽霊動画自体はそこまで珍しいものじゃないかもしれないけど。

こち亀

 読切。5ページですね。たぶんもう『こち亀』でがっつりした分量の読切を書くつもりないのかもしれない。来年もどうか怪しい気がする。というか、せっかくの『こち亀』凱旋が日暮ネタで潰れてしまうのは個人的には少し残念かも。てか、両さん(=秋本御大)も日暮ネタが期待されすぎてる状況にうんざりきてるようにも見える。
 本編。コロナ禍の日常が反映された作品初めてですね。これだけで価値があるというか、強い。さすが『こち亀』という気持ちもあるけど、連載中だったらここまで思い切ってコロナシフトできたかは少し疑わしい。他の作品でも当てはまることだけど、一度やってしまったら現実世界がマスクを外すまで延々と続けないといけないじゃないですか。いつまで続くか分からないのにその一線を越えられるのか。そういう意味ではたまに載る完結後の『こち亀』というのは強い。
 んで、日暮。割とあっさり起きてる。日暮ネタもいいけど、時事ネタも見たい身としてはここで日暮が2020年のインドアライフを満喫してるのが嬉しかった。Netflixで観てるのは『愛の不時着』になるのかしら。観たことないから知らんけど、たぶん。秋本御大そういうのにもしっかり興味あるのかw まぁ、大評判だからいざ観たらハマるんだろうなぁと思いながら腰が重いままなので尊敬に近い念が湧く。
 令和ネタも入れてるのは「忘れてた……」と驚き。1年騙そうとするだけでネタが豊富ですね。黒マスクはコロナ前からコリアン文化として普通に流行ってたけど、それもこの4年の話題になりそうですね。
 終わり。何やかんやいって時事ネタを雑多に盛り込んであるだけで楽しい。こういうギャグ漫画はもうないからなぁ。ギャグ漫画自体は増えてきてるんだけど。

『破壊神マグちゃん』

 錬くんとナプタくん。錬くんが誰とでも絡めるので何気にすごい。ちゃんと流々ちゃんと違う味わいが生じてるし。
 ということで、2人のプロフ帳奪還作戦。ただのプロフ帳ってのは自分が身を持って知ってるはずなのに流々ちゃんのことをなると頭が働かなくなる錬くんが可愛い。 “なんだと!?” じゃねぇよ。お前もプロフ帳書いただろw(なのでラストの錬くん光堕ちのくだりがちょっとナンセンスに思えなくもない)
 マグちゃんのお留守番。どうやら少女漫画を読んでる。少女漫画独特の表紙デザインってあるよね。文字も絵もはっきりとは見えないけど少女漫画であることだけは間違いないので、漫画で扱う際に便利な文化だ。
 プロフ帳奪還、からの心変わり、そして “役立たずのゴミを火に焼べろ!!!” 。相変わらず意志を持ったヤドカリが可愛いんですが、単純化されたヤドカリの思考だからこそあのオチに繋がったとも言えるのでうまい。本作、ほのぼのコメディみたいな雰囲気あるけど、何だかんだいって破壊神なのでギャグが暴力的なのが良いですよね。そこが好きだわ。

センターカラー『銀色のセブン』ミウラタダヒロ

 読切。いえーい、ミウラ老師凱旋はやーい。ちょっと早すぎて引いたけど。
 カラー扉。というかアオリ。「宇宙美少年」と男側を強調する文言になってるのが珍しい。よく考えてみたら本編もお色気ショットとかはなく、あくまでも通常のラブコメの範疇でしたね。意味ないパンツもほとんどないですし、エロギャグみたいなものもない。『ゆらぎ荘』からの心機一転なのか、息抜きなのかは分かりませんが。そもそも美少年に興味ないと思ってたんですが、意外です。『ゆらぎ荘』でもっと雪崩くんの出番増やしてもよかったんやで……。いや、「ショタじゃなきゃ興味ない」というなら納得ですが。雪崩くん初登場時はコガラシくんがショタ化してたので。
 本編。女主人公がショタと出会う。この咲夜がギャルっぽいというか、根明な感じで新鮮。改めて振り返ると『ゆらぎ荘』は基本的に根暗が多かったですね。根っから暗いというよりは、根が暗い。こういうキャラも『ゆらぎ荘』に出せばよかったのに。強いて言えば芹が近いか? まぁ、あれは明るいというより元ヤン感が強いんですが。
 一方セブンくん。徹底して美少年。いろんな人から美少年と言われ続ける。コガラシくんが王子様だけどビジュアルは王子様じゃないキャラだったのでこれも新鮮ですね。そういう意味では雪崩くんのが近いと思う……けど、意外と雪崩くんもそれほどイケメン扱いされてない気がする。朝霞、凛々愛は除くと。
 クラスでの痛い自己紹介から、咲夜への本当の自己紹介。驚くほどにサクサク話が進む。やっぱ話の構築が理屈っぽいのでガンガン進めて情報を詰め込んでいかないと成立しないってのはあるでしょうね。この理屈っぽさはやはり作家性なんだと思います。『ゆらぎ荘』以前はあまり感じてなかったですが。
 痛い自己紹介についてもワンロジック挟まるし、缶ジュースを飲むのも咲夜の罠。からの空き缶でセブンの特殊能力を披露。彼の持つ本当の強さは火力ではなく、情報収集&演算能力。からの数学は得意だけど現国は無理。話の連結がさすがや。かなりの圧縮ぶりなんだけど、各話題がちゃんと繋がってるから案外気にならず読める。そして、あとから考え出すと非常に疲れるw
 パンツに照れてからの13歳。体だけでなく年齢もしっかりショタにするのが周到である。まぁ、戦艦なので年齢に何の意味があるのか分かりませんが、少なくとも彼自身は13歳であることを少し恥ずかしく思っている。
 年齢を知り、咲夜が調子に乗りお姉さんを自称、勉強の約束をしてから、ヒロインの危機(引っかけ)。しっかり2人の心の交流を描いてからバトルが始まるのがうまい。とても大事。大事なんだけど、不可欠な情報、展開がギチギチに敷き詰められてるので、性急な印象もあるんですが、やることはちゃんとやってるんだよなぁ。
 宇宙に飛び出てもいいようにヒロインに宇宙服を着せたり、セブンくんの体が壊れても復活できるように事前に “オレの身体は自己増殖型ナノマシンで構成されてる” と言わせたり、とにかく用意周到。とにもかくにも理屈を通す。あらゆる展開に「あの時ああ言ったじゃないですか」と納得させられる。
 咲夜と敵へのメッセージが通信ではなく録音ってのがほとんど病的なロジカルさでちょっと笑った。要するにあのメッセージの文章はすべて咲夜に宇宙服を着せたときに考えた文章。敵の透過装置に気づいた次の瞬間に宇宙服を着せてるんですよね。そしてその直後には “敵の狙いは誘拐じゃなく咲夜の抹殺だったのか!?” とあり、その次の場面で “オレの無力化…!” と気づく。つまり、メッセージを仕込んだ段階では誘拐だと思ってるので、裏の裏は表でメッセージは正しい。ややこしい、ややこしいけど面白いぞ。なぜ録音にしたかというと、空間歪曲場は通信も出来ないしから。要するに空間歪曲場スナイプを描くために逆算してこのややこしい録音メッセージにしたのでしょうね。
 通信ではなく録音なので咲夜の声は届かない。からの “このオレの主砲…超重力子砲ならね!” “セブンくぅぅぅん!?” 。この美少年に対する名前を叫ぶだけのツッコミ。雪崩うららの漫才とまったく同じ形式。200回記念。雪崩くんの “想定外です…!” という照れ笑いが芸術的に可愛かった際のうららツッコミが “雪崩クゥゥン!?” 。まぁ、この手の名前呼ぶだけツッコミにそれほどオリジナリティがあるとは言いませんが(『食戟』も好きなイメージ)、同じ作者で、同じ美少年だとやっぱ連想しちゃう。
 空間歪曲で推進力も得られないので消える直前の位置と向き、速度から計算すれば現在位置の特定は容易。ただの大技ぶっぱではなく「索敵」を見せ場に持ってきたのが面白い。戦艦バトルらしさをこういう形で描くとはなぁ。アッパレですわ。
 そして、決めゼリフが “幽霊だって バカでも見える” 。空間歪曲で消える際の擬音が「ゆら」だった時点で気にはなってたんですが、『ゆらぎ荘』を連想させる要素を少しだけ入れる。SFでまったく別の話なんだけど、「私あの作品の作者なんですよ」というネタを小さく入れる。最後の最後が “そうだ! お風呂一緒に入る~?” だったのもそうですね。子供扱いの混浴という『ゆらぎ荘』とは別の意味で「お風呂」を持ってきたのがオシャレ。
 そんなエピローグ。チラッと咲夜の父親(つまり第三王子)の遺影が映るのも良かったですね。あのコマが入ることで「このバーサンはどういう経緯で咲夜を育ててきたんだろう」とか想像が膨らむ。具体的にあの遺影から話が広がるわけではないんですが、本編では語られない背景の広がりを匂わせる。うまい。
 ということで終わり。まだ『ゆらぎ荘』終わってそんな経ってないんですけど、感想書くの大変だなぁ。理屈っぽい、そして細かい。あれやこれやと拾っていくとキリがないというか。こういうのが毎週読めてたのは本当に幸せだったんだなぁ、と改めて感じます。もうしばらくないんだろうなぁ。いや、来週GIGAで読めるかw

ブラッククローバー

 アスタと団長の共闘。緊張感溢れるスタートからの、まさかの文字レス。セリフも、擬音すらないバトルがなんと5ページ。圧巻ですね。今週は『呪術』もバトルかっこよかったけど、本作も負けてない。3人とも魔法は使うけど、基本は殴る蹴る斬るという物理的な戦いなので絵のみで進行しても問題がない。というか、極限まで高められて緊張感と集中力によって音が聴こえない、音を置き去りにした感の表現になっててマジかっこいい。いや、音を置き去りは別の意味になっちゃうからアレかw
 そんなサイレント5ページを終えて、 “鍵はやっぱアスタの反魔法だな…!!” “くそォッ!! やっぱりオレが足引っ張ってる…!!” と2人が5ページの振り返りをするのがまたうまい。文字がないと説明不足で事態を把握できない読者が生まれるのを防ぐ。周到かよ。

センターカラー『マッシュル -MASHLE-』

 カラー連発、増ページ連発ですごい。人気も間違いないんだろうが、ちょっと便利屋扱いされてないか不安にもなる。
 本編。ランスと泥魔法。ランス、妹キチのギャグがないので徹頭徹尾マジ。今回、純度100なんじゃない? 扉は除くと。ギャグからバトル漫画へのお引っ越しというジャンプの伝統芸を見せるのか、今後が楽しみです。まぁ、それと比較するには早すぎるんですけどね。元からバトルやりたかったんだと思います。キャラの人気が確立できたので、そろそろ本格的に……という時期なのかな。今度は人気が下がって再びギャグが増える、みたいな迷走も見てみたい気もしますが、初期からマジパートは普通に良かったと思うのでたぶん大丈夫なんだと思う。ぼんやりした記憶だけど「意外と良い」みたいなことを書いた気がする。

ぼくたちは勉強ができない

 唯我のイルミネーション。ああいうイルミネーションって作ったことないんだけど、電源ってどうしてるの? 自宅ならコンセントだけど、充電式のとかあるのかしら。最近はLEDで消費電力も下がったから割と安価に買えそうな気もする。次に気になるのは点灯のタイミング。点灯の瞬間、唯我の右手が見えないのでおそらくそこでスイッチを押してると思うんですが、「遠隔!?」と気になってくる。ああいうのって線の端っことかにスイッチがくっついてるイメージなんだけど、違うのかしら。時間差で点灯するんだったらそれはそれで時間を計算して決めゼリフを言う唯我可愛いですねw 考えたくないけど、もう1つ、元から光ってた説。実現難度は最も低いんですが、当然「いや気づかなかったんかーい!」という話になる。
 北極星の話。これは普通に知識として面白かったし、 “ずっとそこにあるはずの北極星も… 時代と共に移り変わっていくの” はマルチエンド実行中の本作のことを示唆しているようで面白いですね。唯我が北極星で常に物語の中心にいるけど、どの星座になるかは時代によって変わる。今は古橋座。オシャレだったと思います。

『アクタージュ act-age』

 全部撮ってましたのオチ。振り返ってみると環がコマの外にいることが多いのでその隙に撮ってたってことでうまいっちゃうまいんだけど、もう少しカメラを持ってる描写が欲しかった気もする。まぁ、ここは好みのバランスによる。もうちょっと伏線回収ドヤ感が欲しかったというか。
 前回も書いたけど、夜凪が師匠ポジションに収まってかっこいいこと言ってると違和感がある……ので、今回のラストに成長する皐月を夜凪が利用する、となったのが痛快。何となく抱いていた違和感というかストレスがちゃんと計算済みだったことの気持ちよさ。ただ、毎週感想書いてる身としては困った演出なんだよなぁw

『夜桜さんちの大作戦』

 高級ホテル「ダンディーライオン」に潜入。三越みたいなライオン像があるんですが、要するに「ダンデライオンタンポポ」というダジャレですね。最近本作のダジャレセンスがすごいw
 ダンデライオンタンポポなんですが、綿毛をライオンのたてがみに見立てたネーミングだと思うじゃないですか。実際は、葉っぱがライオンの歯(dan/dent)に似てるからダンデライオンになってそうです。タンポポの特徴そこかよ。
 ヤモリグローブで窓の外から高層階へ向かう。『ミッションインポッシブル ゴーストプロトコル』ですね。漫画より高いところを登ってるトムクルーズはんぱねぇ!!
 んで、太陽がピンチでエンド。真っ向勝負だとそんなに強くないからなぁ。素の状態でも勝てるか怪しいのに、その上ドーピング。ただ、辛三もホテルに来てるらしいので、好機としてはそこかしら。いや、太陽単独で逆転してもいいんだけど。

『森林王者モリキング』

 モリキング、学校に来る。とりあえず主要キャラが勝子とモリキングだけになるのでシンプルな楽しさある。基本に帰るというか。ボケとツッコミが1人ずついるだけのスタイル。
  “一日で駆け上がりすぎだろアイツ!?” とツッコまれてましたが、それこそがモリキングの王者の資質なんでしょうね。ギャグなんだけど、同時に「いや普通にすごいじゃん」でもあるのは面白かったです。ちゃんと両立してる。まぁ、 “恋愛映画の主人公!?” は普通に爆笑しました。ありそうだなぁw

『タイムパラドクスゴーストライター

 近所のジャンプおじさん。あんだけの量のジャンプを幼女1人に運ばせるのは無理があると思う。業者で頼んで送りつけるとか、せめてジーサンが居合わせて運ぶの手伝ってくれるとか。まぁ、寓話みたいな場面ってことなんだろうけど。
 それよりっも、例のオモチャはもうちょっと大映しにした方がよかった気がする。突拍子もなく大事なの出てきたやん。
 全人類が楽しめる究極の漫画を作るために透明になる。「全人類」って比喩表現かと思ってたらマジで全人類狙ってたのでちょっと笑った。ただ、その方法としての「透明」は面白い。漫画論、エンタメ論、創作論として非常に大事なテーマだと思う。そういや初回からこの手の話題は面白かったわ。佐々木版「ホワイトナイト」はアイノ版「ホワイトナイト」よりも面白いってのはアイノが女子高生でまだ未熟ってことかと思ってたけど、佐々木という無個性の作家が介入することで理想の透明が成立した、という理屈は面白い。個性がないと存在を否定された佐々木だけど、その無個性にこそ意味があった、という結論はちょっと感動的でもある。
 んで、「ANIMA」連載開始。まさかの30週連続1位で笑った。前回の10年戦士のギャグ作家ってのもそうだけど、ちょっと誇張が雑。ぶっちゃけ『ONE PIECE』がいる限り30週は無理だろ、とか思っちゃう。この手の順位の話題を出すと、今のジャンプにおける『ONE PIECE』が特異な存在すぎて邪魔に思えてくるw 2番目に連載期間が長い『ハイキュー』が8年半で最終回で、『ONE PIECE』が23周年ってのはつくづく不思議な状況。
 からの「ANIMA」大人気のままアイノイツキ倒れる。死因って過労かよ!! たしかに現実的だけど、イヤな現実だw まぁ、まだ死んでないか。ベタではあるけど、こぼれたインクをアイノイツキの血に見立てた今週のラストショットは非常に美しかったと思います。伊達先生、こういう決め絵は前から強い印象ある。
 そもそもこの時間軸がどこにあるか分からないけど、たぶん今までの佐々木とは別のルートなんじゃないかしら。この設定だと何度でもアイノイツキを殺せるから面白いですね。幽奈さんが無限にシミュレーションを繰り返す話を見たい。「順調だったのにトラックにひかれるとかナシだろ!!」みたいな。

『AGRAVITY BOYS』

 本編では出てこないのにアオリがやたらと「ブロッコリーはビタミンが豊富」と強調してくるのが面白い。ノリノリじゃねぇか。
 ブロバトル回。絵としてはシリアスなバトル(尻assバトル)を繰り返してるんだけど、そこに生主とサガのツッコミが添えられる形式。前からそうだけど、一つ一つ律儀にツッコみすぎる傾向にあると思うんですが、その律儀さが謎のリズム感を生んでてマジ面白い。生主の「全ボケ拾ったる」という気概がすごい。
 からの最終地点。ここでは生主が一切のツッコミを封印して自身がシリアス側に飲み込まれる。そして5ページ、我慢に我慢を重ねて最後のページで再びツッコミが炸裂して終了。細かくツッコミを入れすぎてるのすら前フリにする構成が見事だったと思います。

『ボーンコレクション』

 『ダブルアーツ』的なラブコメ展開になるかと思ったら、ちゃんと良い話。肉体ではなく心が繋がる。
 妖怪術のキーは信頼関係、利害の一致、目的の一致。ラブラブが比喩なのは少し残念でもあったんですが、本話のラストに文句ナシに目的が一致する展開を迎えるのでマジ熱かったです。「強くなるには○○が必要」という話からの結論がマジ見事。納得しかないし、単純に救出戦スタートというのが熱い。さらにはカザミのヒーロー哲学にも合致する内容ですね。
  “恋バナしてるけど僕いるから!!” は気まずくて普通に笑ったんですが、ラストの展開を考えるとあそこでカザミが同席したことにはちゃんと意味がありましたね。るぅなとの交流であり、白羅とるぅなが仲良くなったのをそばで見てたのが大事。
 るぅなと白羅の意気投合。るぅなの “私もお兄ちゃんと完全に分かり合えてはいないから…” という意外な一言から始まるのが良い。サンは偉そうに “妖怪術は互いの信頼関係で成り立っている” と言ってたけど、実際のところ2人の間には上下があって、るぅなの本心は押し殺されてる。このセリフの場面でサンがるぅなの頭をなでなでしてるんですが、これが「仲はいいけど上下関係もある」と暗に示してて秀逸。双子なので本来なら上下はないはず。
 るぅなの話を最後まで聞かずに白羅が抱きしめる。そこの文章が “だから彼に暴力をふる” なんですが、るぅなを抱きしめることで同時にカザミへの暴力になってるのが最高ですね。感動の場面なのに笑える。
 からのカザミ。好意をよせられてる件について反省。おおっ、誠実すぎてビビる。今回は「るぅなを助ける」という共通事項で白羅と結ばれることになるけど、それがなくてもカザミの成長は大きい。もはや元の日常には戻れなくてもおかしくないレベルの変化だと思います。
 九尾がさっそく侍。四天王の2人のバトルが漢字オノマトペで表現されててかっこいい。変則的な演出なんですが、それが2人同時で挟み撃ち、というのがまた面白い。からの九尾がキツネらしく葉っぱで化かして逃げるんですが、その際に発生した煙が彼が吸ってるタバコへと繋がるのもオシャレでした。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 7/26は幽霊の日。ということで月に一度のお楽しみ、ネタハガキ東西戦。お題は「こんな怪談はイヤだ」。
 東の最優秀賞、たてぶえサックスさんの「アヒル口」は最優秀も納得の面白さだったと思います。怪談というお題からこの発想は出ないよなぁ。話芸で1人のことをじっと見続けるからこそ発生する変な瞬間、という切り取りがすごい。
 井の線亭ぽんぽこさんの「オチが有料」、やレライさんの「15秒おきにCM」。どちらも似た発想なんだけど、マネタイズのアプローチが違うので笑った。どっちもあるし、どっちもイヤw
 さばねこさんの、ぺこぱ。芸能ネタはちょっとハードル高いと思うんですが、これは良かったなぁ。何でも否定しなけりゃいいってもんじゃない、とぺこぱ評のようにも感じる。あと単純に言い回しがいかにも本物っぽいのも最高。
 0さん(Oさん?)の「語り部(5さい)」。厳密に言うとイヤではないんだけど、怪談の台無し感として唯一無二。このネタに限らないけど、語り部のミスではないけど……というネタ面白いよね。
 立入立人さんの「揃ってる!!」。ネタもそうなんだけど、セルフツッコミ形式なのがすげぇ好き。イラストネタの強みを感じる。
 なみのりくじらさんのIPPONグランプリ。これまたイラストの妙。テレビ(横長)の再現をハガキ(縦長)でしてるんだけど、それがめちゃくちゃ自然なのがすごい。チェアマンを入れるのはナイスアイディアだよなぁ。チェアマンのツッコミがこのネタに対するツッコミではないのがまた良い。あくまでもテレビの一幕を切り取っただけ、という形。
 終わり。個人的ベストとしてはやっぱ「アヒル口」かなぁ。まさかの発想すぎる。まったくの想定外の角度からネタが飛んできたので衝撃。

次号予告

 来週は休み。ジャンプGIGAを読みましょう。まぁ、そうこうしてるとすぐにお盆休みが入るのでまた休みになります。そしたらもう1回GIGAを読みましょう。

目次

 ジャンプマイベスト3。秋本御大きた!! 先週「来たらいいなぁ」とか思ってたんですが、ホントに来た!! これはマジ嬉しい。ニクいことしやがる……
 ということで「漫画を描いていて良かったこと」。1、2でスカすようなことを言っておきながら3で良いことを言う。たまにある三段オチのパターンですね。
 てか、この企画、お題も作家自身が決めてるイメージあったんですが、今回の様子だと違うような気もする。まぁ、今回は特例だからいつもと違ってもおかしくはないんですが。
 あと、2位が「体調に良い(笑)」なんですが、今週の某作品の中では漫画の描きすぎて倒れた人がいるのでちょっと笑った。秋本御大のスタイルが特殊すぎる!!(理想だけど)
 無い物ねだりだけど、「今のジャンプに言いたいこと」も聞きたかった。たぶん1位は「おい麻生!」だと思う。

 作者コメント、当然のように『ハイキュー』お疲れが多いんですが、違う号だったら『こち亀』への言及多かったんでしょうね。矢吹先生は両取りでしたが。

好きなブキはクーゲルシュライバー・ヒュー、ギアはマウンテンチリペッパーです
(『破壊神マグちゃん』)

 意味不明な文字列なんですが、イカなんでしょう、と何となくは分かった。長谷川先生における『スマブラ』みたいになったらいいな。

アシさんとのチャット、少しでも明るくしようと頑張るほどおっさん構文に。
(『夜桜さんちの大作戦』)

 リアル知人との文字会話たしかにむずい!! 慣れてないと文章が変になっちゃうのあるよね。ちょっと切実だわw

部屋の中でよくスマホを無くしますが「ヘイシリ!」と叫ぶと見つかります! <ケンジ>
(『タイムパラドクスゴーストライター』)

 ガチのライフハックで驚いた。オッケーグーグルの設定切ってるからできないけど、「その手があったか」という快感がある。

愛読者アンケート

 読切についてと、『ハイキュー』の複製原稿企画について。今後あるといいななプレゼント案。選択肢の中だと複製サイン色紙かなぁ。まぁ、サインだったら複製じゃなくて直筆が欲しいですが、応募者全員サービスだと無理ですね。なら複製か。複製原稿は割と良いアイディアだと思う。ケチだから買わないけど。

総括

 盛り沢山な号で疲れました。せめてミウラ老師は1号ずらしてくれ。『ハイキュー』最終回とミウラ読切はヘビーすぎる。

 今週のベスト作品。む、難しい……。ミウラ読切と言いたいところだけど、『ハイキュー』最終回も捨てがたい。ぐぬぬ……ここは『ハイキュー』で。カラーとか、ラストの演出とかやっぱすごかったし。
 次点は読切、『こち亀』、あと『ブラクロ』。

 今週のベストコマ。やっぱ『ハイキュー』の見開きカラーだよなぁ。になっちゃうよなぁ。
 あとは『ロボコ』の扉も良かったし、『dr.stone』の千空と目が合うコマも良かった。

 最後に今週のベストキャラ決めて終わります。やっぱり『ハイキュー』になっちゃうよね。

  • 天童覚 『ハイキュー!!
    • 最終回が天童スタートなのはマジ笑った。笑うと同時に感動しちゃうからずるいw

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ジャンプGIGA 2020 SUMMER

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ゴー☆ジャスの地球の学び方

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