北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2023年32号の感想

 『マイエレメント』面白かったぞい。

背表紙

 「ジャンプキャラクター初登場シーン集」。風子。今の本編に慣れてると「風子が二番目?」ってなるね。アンディという存在をいい感じに忘れてきてる。

表紙

 『ロボコ』。3周年と劇場版決定のお祝い。たぶん『ロボコ』のアニメを初めて観るのは映画館での予告ということになりそう。

読者プレゼント

 水泳。つまり水着グラビアだ。良かったな。個人的にはダジャレとかそっち系のネタが多いのが嬉しい。「腹筋が喜んドルフィン」が好きですね。語呂の悪さが強い。

巻頭カラー『僕とロボコ』144話

 今の今まで気づかなかったけど、巻頭回のために本作にしては珍しい続き物でモツオの感動エピソードぶっ込んできたのか。事前に設定されたタイムリミットを無視して発生した渡米イベントだったのでかなり萎えてたんですが、宮崎先生的には「まさか映画化決定で巻頭やるとは思わないじゃん!」という感じだったのかもしれない。
 ボンドとガチゴリの2人が「日本に帰れないのかな?」みたいなことを言わず、 “引っ越しても僕達親友だよな!?” というスタンスなのが良かった。いくらなんでも小学生が大人すぎるとは思うけど、別れ自体よりも大事なのはモツオの嘘というのが良い。
 パパがエモに流されて渡米キャンセルという展開は理屈も弱くてかなり冷めたんだけど、ラストの金持ち設定消滅にはマジでビビった。「なーんちゃって」とすべてをなかったことにする安易な展開かと思ったらものすごい覚悟をした上での決断だったという。
 あと、「オリンパス」のギャグが最高。単純にオリンパス自体が面白いんだけど、同時に2人の仲の良さも感じられる。

『SAKAMOTO DAYS』126話

 クマノミと豹の戦いに平助が参加。 “引っ込んでろ” と言う豹の腕に銃を乗せてスナイプ。『マッドマックス 怒りのデスロード』ばりの絵が飛び出てきてぶち上がる(あれは肩)。その狙撃自体は良かったが殺す覚悟がないのは頂けない、という展開も面白い。面白いが、あそこでクマノミ死んでたかもしれないと思うと、直後によくあんなにドヤれるな……という気にもなっちゃう。舐めプに対してキレるまではよく分かるんだけど。
 砂鉄で目潰し。両目のクマノミと、片目の豹と、両目が潰れた平助。3人の中で一番自由に動けるのは実は平助、という終盤の展開が熱い。あの手の心眼エピソードって定番で陳腐になってもおかしくないと思うんですが、今回のは良かったなぁ。平助の成長として描かれてるのが良かった。それも殺し屋としての成長ではない。

『アオのハコ』108話

 「恋バナするならユメカともしてくれ~」などと前回の感想で書いたんですが、本話の冒頭がユメカと連絡を取る千夏パイセンなのでびっくりした。マジでびっくりした。ただし大喜のことまでは話してない様子。あくまでもバスケ仲間としてですね。
 大喜と松岡パイセン。負け惜しみかと思ったら彼なりのドラマが語られる。バスケに熱心なイケメンの苦悩、というのに説得力があって、だからこそ千夏に惹かれた、という流れがとても良かった。本作は彼が主人公になっててもおかしくなかったのかも、と思えるくらいドラマがしっかりあって、大喜と表裏一体のような関係でもある。
 ラスト。大喜が千夏パイセンに夜の誘いを受けて、大人の階段を登ることに……というクリフハンガー。何一つ嘘のない文章なんだけど、これは少し作者側も誘ってると思う(それくらい出来すぎ)。

センターカラー『こち亀

 55周年記念ということで『こち亀』が凱旋。今回は少年時代のノスタルジー路線。連載終了後、特別なタイミングでのみ凱旋するとなるとこういう真面目回ばかりになってしまうと危惧してたんだけど、思いの外普通のギャグ回もやってるので関係なかったですね。
 今回は軍艦島。めちゃくちゃ『こち亀』っぽい。カラー扉を見た瞬間に「これは……!」とテンションが上がった。よく考えると「軍艦島に行くキッカケなんてないだろ」という話なんだけど、あのノスタルジー感があまりにも『こち亀』にフィットしすぎている。……と思ったけど、「希望の煙突」シリーズは今回で3本目で、前作の段階で端島が出てきてるらしい。よ、よんでない……(NEXT掲載)。
 本編。めちゃくちゃ良かった。恥ずかしながら軍艦島ノスタルジーに弱いので、その好みに刺さったというのもある。とはいえ軍艦島という特殊な閉鎖空間と歴史、文化を端的に説明しつつドラマを描き、ドラマの進行とともに島への理解が深まっていく、という構成が見事だった。
 序盤は特に説明的な情報が多くて、「お勉強」的な雰囲気もあるんだけど、それだけに『こち亀』らしい圧倒的な読みやすさが光る。言語的な説明も多いけど、それ以上に縦の移動が多い特殊な地理について、漫画らしいダイナミズムで描写することで、下手な映像メディアよりも実感として入ってくる気持ちよさがあったと思う。全体的に軍艦島の地理についての話ということもあって、ちょっと「VR軍艦島」みたいな体験感がある。子供の視点で縦移動を見せ、海やプールという端に行き、模型を作って俯瞰図。両さんと一緒に軍艦島の地理がインストールされていくような感覚。かと思ったらクライマックスで鳩による実物を俯瞰するショットが出てくるので最高。「さすがに鳩で探すのは無理じゃろ」とか思ったんですが、絵としてやりたいことが明確に提示されるとさすがにぐうの音も出ない。
 海や風でも死ぬ、炭坑でも死ぬ、という異常空間としての軍艦島もしっかり見せたのも良い。怖い、けど逃げられない、しかし石炭が取れなくなって島から出て行くのも怖い、となるのも子供視点の恐怖としてリアル。途中までは「言うても久々の読切なんで死ぬことはないですよw」的なナメた考えも湧いたんですが、最後の島から出て行く恐怖に関しては、読者はこれが100%訪れることと知ってるわけじゃないですか。その苦みが良いよね。そこで「その後石炭から石油へと需要は移り……」とかナレーションで語らないのも良かった。読者が信用されてる。それを思うとラストで、現在の両さんが遠くから軍艦島を眺めるのも悲しい話になりそうなんだけど、両さんが大人として折り合いをつけてるというか、良い距離感のまま去っていくのもスマートで良かった。
 今更な話ではあるんだけど、1963年の夏休みと年を明言されると「今両さんって一体いくつなの……」って考えがよぎってしまいますね。

僕のヒーローアカデミア』393話

 見開きの、全裸のトガちゃんが謎の布状のものに包まれてる場面、めちゃくちゃかっこいいな。女性キャラが変身とか精神的な話の表現として全裸っぽくなるのはよくある表現だけど、その衣装(?)としてめちゃくちゃ好き。トゥワイスの能力が何かしら関わってるのでもっとタイツっぽくなってもおかしくないと思うんですが、そこからのちょっとしたアレンジが最高。
 お茶子がプルスウルトラ。触らなくても発動可能に。お茶子の能力の成長としてはよく分かるんだけど、今の話的にはお茶子とトガちゃんは触れ合うことが必須だと思うので、あくまでもその前座、邪魔者(トガちゃんの心の壁的な)を取り除く行為ってことなんでしょうね。

センターカラー『あかね噺』69話

 あかねの「替り目」。めちゃうまいけど、正直いまいち。そつがないが、我が強くなくて インパクトに欠ける” という感じだろうか。特にひかるが変化球なのに評論家に好かれる、という離れ業をやってしまったのも大きい。あかねが正統派のうまさでひかるの変化球を圧倒する、というのは可楽杯のときにやったけど、そのときと違ってひかるが「これはアリ」と評論家に認定されちゃったわけで。やっぱ今回の大会はあの評論家を軸にすべてが組み立てられてると言える。

『アスミカケル』4話

 長男と本格的に絡む。彼がまだ何も悪いことをしてな段階から、二兎が苦手意識発揮してる雰囲気がめちゃくちゃリアル。ああいう気まずさあるよな。見ていてちょっとつらいレベル。
 長男。人気のプロ総合格闘家で、よーつべの動画も人気らしい。現実の格闘シーンをまったく知らないんだけど、要するに何とかダウンってことでいいのかしら。それを完全に悪として描いたのが痛快だったのですが、実際はもっと有害な動画もあってそっちモチーフだったりするのかな。
 話はそれますが、何とかダウンに某シマウマが感化されたのかそそのかされたのか知らないけど、余計なこと始めやがって……と思ってるので、何とかダウンには勝手に逆恨みしてます。

『呪術廻戦』228話

 五条とスクナ、小さい結界の中で戦ってる。一度解説陣の見えない戦いになってからの、解放。金ちゃんがただ雄叫びをあげるリアクションしてて面白かったんですが、バトルの展開もそうだけど、単純に中継映像の見栄え的な意味もあるよね。見えなかったのが突然見えるようになって、それが五条の優勢を示すものだったらそりゃ盛り上がるわ。
 からの再び新宿の中での体術メインの戦い。緩急があってちゃんと面白い。ぶっちゃけ今更体術メインはワクワクが薄れるんだけど、繋ぎ的な場面とはいえ、景色の一変と戦い方の変化に心躍るものがある。

センターカラー『アンデッドアンラック』166話

 シェンの否定発現と、落下するムイちゃんの救出。如意棒に風子たちが連結して2人を助ける見開きの場面、めちゃくちゃ面白い構図になってて良かったんだけど、面白すぎてて一瞬何がどうなってるのか分かりにくい。ただ助けるだけでなく、同時にシェンの目隠しもしようとしてるのが情報量多くてパッと見の理解を妨げるんですよね。この場面の時点では目隠しの意図が説明されないので。まぁけどあの妙に曲がってる連結とか縮尺とかは惹かれるものがある。一番のマッチョであるボイドが健気に支えてるという絵面の可愛さも好き。

『アイスヘッドギル』3話

 扉最高じゃないか。木に刺さった斧の上で逆立ち。「天地どうなってんの!?」と一瞬混乱したけど、見たままの天地をしてたというオチw
 本編……を読んだらこの扉が意外と関係していたので唸る。直接そういう場面が出てくるわけじゃないけど、木の上でも自由自在に動けますよ、というのが本編の前座として地味に機能してる。
 本編。泥棒と出会う。仲良くなれそうなんですが、正直彼よりもモブ悪党が連れてるセントバーナードが可愛くてあの子と仲良くなりたいんだよな……。てか、あの犬のつけてる首輪の内側にもトゲトゲがあるのだろうか。つらい。
 ツバを吐きかけたら冷たい。からの斧で全裸切りして、 “斧の冷たいトコ当て!!” 。あの妙に間の抜けたギャグが差し込まれる感じ、『鬼滅』初期って感じでめちゃくちゃ良いな。絵の緩さも含め理想的『鬼滅』ギャグ。冷たいトコを当てるのが全裸の背中(とケツの間らへん)というのも冷たいリアクションが絶妙にコミカルになってて好き。
 からの大樹から落ちたサナを救おうと決死のダイブ。直前の『アンデッド』とまったく同じ展開になってて笑う。まぁたしかに自らの危険を省みずに飛び込めるのがヒーローなんですが、こうも続くとな。

『ウィッチウォッチ』116話

 ケイゴがエモめに語ってたんだけど、場面の最後にウルフへの変身に逃げようとしてるので少しずっこけた。いや、ウルフという呪いに思えた境遇を受け入れるみたいな意味だからそれほど矛盾はしないんだろうけど、一瞬「ケイゴのまま勝つんじゃないんかい」ってなった。ただ、 “三日月だ! 三日月を探せ” となって、ミハルの場面へと移ったのは面白い。要するにクイズのシンキングタイムのように場面転換したわけで。話の流れ的にはゴーレムの中に三日月を見出すことになるのだろうか。
 ミハルサイド。敵の子が歯の矯正してるの可愛くて良いね。なんか最近別の漫画でも矯正器具を見かけた気がするけど何だったかしら。マジで思い出せないのでジャンプ以外の何かかもしれない。そうだとしたら本当にごめんなさい。
 こちらはソードバトルなのでかなり分かりやすいバトル漫画的な絵面が連発する。それが魅力的であると同時に、「本職バトル漫画ではないな」という瞬間もチラホラ。まぁ、これは私が「意外と本格バトル漫画っぽい絵になってる」という見方をしてるからなんだろうな。
 ミハルの治癒能力の説明が改めてされたけど、その際に負う傷があまりに小さいので肩透かし。グロい絵をよこせとは言わないけど……まぁここらへんはバランスが難しいんだろうな。傷が大きすぎると「こんな大きな傷の治癒にはエネルギーが足りません」みたいなルール的な問題も出てくるだろうし。

『逃げ上手の若君』117話

 帝からの返事としてイケメン公家がやってくる。あのワケの分からない射るポーズ良かった。伸脚みたいなポーズ。意味不明すぎるので何をどうしたらあのポーズが思いつくのかが本当に分からん。すごい。変人イケメンキャラ初登場のハッタリをあの謎ポーズに託したのもすごい。何を持って「これでいける!」と思ったのかが不明だ。いや、ちゃんと「なんかすごい」となったんだけど。
 本編後のコラム。こないだのウンコ爆弾についての詳細が載ってて超面白かった。200年も歴史を先取った発明だったらしい。えらい!

『キルアオ』12話

 フットサル開始。チームを決める際にノレンがひたすら恥ずかしいギャグしてて面白い。正直前回のときはそんなこと気づきもしなかったけど、言われてみればそうか。まぁ、あれは決闘を申し込んだのが特殊すぎるのでノレンが少し可哀想でもあるが。
 フットサル。味方チームにプロの殺し屋が2人もいるのでどうかしてると思うけど、フットサル経験の運動神経お化けとの格差はそれほどあるってことなのね。ユニコーンくんの位置が少しピンときてない。
 フットサルの技術はないがとりあえずキック力だけなら戦える、として本話の着地はとても良かった。互いの力量、持ってる武器が分かりやすい。

『鵺の陰陽師』9話

 10日後に決闘。変なリズムのギャグを連発しながら話がしっかり進行していてなかなか楽しい回だった。軌道に乗ったというか、コツを掴んだような印象すらある。喫茶店でチューした際の店長の マーベラス とかちょっと意味が分からなくて良いんだよな。
 本作の面白さに確信が持てたことは嬉しいんだけど、「ギャグが謎」としか形容しがたいので意外と感想に困るタイプの作品なのかもしれない。今後。
 部室で女性キャラが3人ゲームやってるところに入室した場面。 “ここで隣に選んだ人の攻略ルートに入るから 慎重に選ぶんだよ” という鵺のセリフはギャグでもあり、ストーリー的にも意味のあるセリフで普通に良かった。学郎から情報を引き出そうとしてるので、 “夜島君 ここ空いてるよ” と向こうから誘われることになるのも良い。

『夜桜さんちの大作戦』185話

 悪ふぁの反動であるふぁが風邪。いわゆる看病回で、既に登場してるが代わる代わる溺愛してて面白いんですが、やはり見所はアイさん改めアイ姉さんの登場。完全に予期してないタイミングだったので脳が一瞬理解できなかったw そもそも直前に登場した太陽が、あるふぁの「風邪のときに見る夢」だと思ったし、そうじゃなくても嫌五の変装だと思ったんですよ。そのくらい理想的な存在感で、浮き世離れしてるというか、ちょっと都合が良すぎる存在として登場したので。だから「この太陽が実は」という話になると思ったら直後にアイ姉さん(と殺香)が出てくるのでもはやパニックですよ。まぁ可愛かった割には登場シーン以外に活躍することはなかったんですが、会えただけで私はもう満足……。
 あとは、海中でサメに謝りに行くゴリアテの後ろ姿も超可愛かったです。サメも良い。「たいが~や」の羊羹の袋も可愛い。

『暗号学園のいろは』31話

 決勝に向けてたゆたんを勧誘。字数制限ゲームをするんだけど、いろはの「裏声で文字を裏返す」というアイディアがまったく受け付けられない。なのに劇中で誰も「いやダメでしょ」とならないのがキツい……。普通にダメでしょ。本題に入る前に終了だろ。知らんな的な屁理屈を押しつけてくるのがいろはのキャラクターってのは分かるけど、みんな甘やかしすぎ。

『テンマクキネマ』13話

 生前の天幕さん。映画制作が順調に進むとどうしても天幕さんの出番減るからね。こういう回は嬉しい。本作で一番最初に好きになったの彼だし。
 正体。白河監督の元ミューズ(自殺)の隠し子。面倒を見ていたが、共同脚本方式の現場に居合わせてるうちに自然と実力を身につけ……という感じ。当たり前のように白河監督が出てくるのが少し意外だった。まぁ、それでも顔を隠すというか、それほど注目されないような演出はされてたので、今後もっと白河監督にスポットが当たるエピソードが来るかもしれませんね。
 んで、天幕さんの未練、にして本作の最終目標。白河監督があえて作らなかった「牙」の完成。それを撮る大物になるまで新市を育てる、ということなんだろうけど、正直どこまで本気なのかはちょっと分からないな。先が遠すぎるので。この目標だと、今後新市が本物の天才監督とかに出会ったら天幕さんが浮気する可能性もあるわけで、ブロマンスのかほりですわね。

ブラッククローバー』364話

 暴牛の面々(アスタと団長以外)が天秤おじさんと戦う。洗練さは一切なく、泥臭く、それどころかどこか惨めさも漂うようなガムシャラさで戦ってるのが暴牛らしくて最高だったんですが、最終的にはそれが行き着くとこまで行っちゃって「もはやゾンビでは……」となってて超かっこよかった。いや、ごまかしてるだけなので全然喜ばしい戦況ではないんだけど、あまりの迫力に圧倒される。話としてはシンプルに熱血バトルしてるだけの回なんだけど、多人数が一斉に戦うのを見開き2ページを横めいっぱいに使うコマ割りが縦横無尽に暴れてて本当に良い。やっぱ『ブラクロ』最高だな、って回。クライマックス直前にようやく話にワンロジック入って敗北……からのもうワンロジックで逆転(とまでは行かないが)。そんで最後のゾンビ的な見せ場、という盛り上がり方がちょっと異常。正直全ページ信じられないほどかっこいい。真面目な話、本話みたいな本気出した『ブラクロ』は正直今のジャンプの中でも頭一つ抜けた存在なんじゃないかと思う。プロット的なオモシロは特にない回で、ひたすら熱血してるだけの回なのにほとんどアートみたいな味わいにまで到達しちゃってる。マジでみんな見て(もう1月以上前に見てる)。

『人造人間100』29話

 絢子回想。兄妹より弱いのに2人のことを叱れる師匠。これは面白かったな。ああいう頑固師匠キャラってありがちだけど、支配的だけど弱い。そして人が良すぎるので、良い人も集まるがそれ以上に悪い人が集まる。師匠に感化されてる兄は頼りにならないので絢子が頑張るが、集まったのは悪い人に留まらず人造人間も来てしまった……というオチ。なかなか見事な回想でしたな。起承転結がしっかりあって、キャラ萌えもあって、絢子というキャラクターの根っこの部分の紹介にもしっかりなってる。そして、現在パートでその後描かれる話がちょうどその絢子の人格と深く関わる話になってくる。なってくるのだが、それが苦戦を強いられるとか、絢子が逆転するとかそういうのではなく、 “なんて生き物を痛めつけるのにためらいがない動き!” と100に対してドン引きながら驚く。今の100はあしびのことを平気で傷つけると読者的には予想がつくんですが、絢子のあのドラマを語られたあとだと彼女が驚くのも分かるし、前回の「分かっていてもたらってしまう」との対比としてもうまい。
 そして、相変わらず変身能力者のバトル的な活躍が今回も鮮やかだった。この能力ってめちゃくちゃ陳腐というか、擦られまくってるネタなのに、こんだけ新鮮に楽しめるってすごいことだと思う。

『ドリトライ』10話

 父親との因縁を語る次の試合相手と、川で喧嘩。戦時中の父への疑惑というエピソードも面白かったな。そりゃメタ的には「どうせ何かひっくり返るような真相があるんでしょ?」と思うけど、戦争中の怖い話、としてはめちゃくちゃ「ありそう」。不気味さと妙な説得力があって引き込まれた。ボクサーが戦地に送られ人望も厚かったが実は狂人で……とか歴史怪談とかでマジでありそう。
 んで、彼のバトル……の前にシャブ注入。シャブ極道だ! 相変わらず極道設定が活かされてて楽しいし、何よりシャブ描写が最高。松井先生のとこでアシスタントやってたらしいけど、妙に納得してしまうな。『逃げ上手』にもシャブ出てこないかと期待してしまうw

『一ノ瀬家の大罪』32話

 母壊れる。過去にも壊れるエピソードはあったので正直「早く話先に行かないかな……」とか思ってたんですが、そんな母から「そりゃ壊れるでしょ!」というブチギレがあるのが面白かった。納得しかない。
 からの家庭の崩壊。正直これも既に何度も崩壊してるので今回のがどれだけ重大なことなのかよく分からなくなってるんですが、ラストの「家庭の崩壊=食卓の崩壊」という決め絵は非常にかっこよかった。真上から撮ってるのも面白い。初回のラストと対になってることを考えるとかなり重大な気もしてきますね。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 7/15は内航船の日。貨物輸送専門の船のことらしい。知らない言葉であった。
 ということで、ざっくり船特集。『ONE PIECE』だけで2ページぎっちり埋められるレベルなのは当然なんですが、他の作品が思いの外弱かったな。印象的な船が少ない。一応『HUNTER×HUNTER』のBW1号は物語に関わる重要な船だけど、常に内部で、あまりに広大なため船にいる実感も少ないんだよね。まぁ、広大な閉鎖空間ならではのオモシロはあるんだけど。
 『dr.stone』のペルセウスが珍しくストーリーの中心に座する存在だったと言えそう。作るとこから描かれてるので他との格の違いを感じる。しかし、なんでペルセウスって名前だったんだっけか。あんま科学感ないよな。プロメテウスとかヘルメスの方がピンときやすい。

次号予告

 55周年記念号。月曜が休みで、土曜ではなく火曜に発売というのが珍しいんですが、さらに珍しいことに電子版だけいつもと同じ月曜配信という実験的な仕様。紙派として正直激萎えなんですが、それも1月前のことなのでまったく関係がない!! この記事書き終わってから初めて読むので1日多いとかまるで問題ない。
 そもそも月曜が休日の場合、問題なのは紙ジャンプの物流であって、当たり前だけど、ジャンプの内容(データ)自体はいつもと同じように作られてるってことなんでしょうね。そりゃそうだわ。そんなことを考えると早売りのジャンプも大差ない気もしてくる……。理屈としてはほとんど同じだよな。もちろん買った場合。この電子版限定の配信日である月曜に、紙の早売りを買った人がツイッターに堂々と感想を放流するのとかはアリになるのだろうか。「あの人昔紙派って言ってなかったっけ?」みたいな疑惑が広がりそう。早売りジャンプ人狼……!!(人狼の意味よく分かってない)

目次

サンクチュアリをみました!最近グロや暴力描写に耐性がなくなってきてます。
(『SAKAMOTO DAYS』)

 最近のアクション映画はどんどん過激化してると思うので意外と死活問題だと思う。

愛読者アンケート

 『こち亀』を読んだことあるか。連載中にある。
 趣味に使える金額は月いくらくらいか。真面目に考えると意外と難しいというか、どこまで自制するかの問題だよな。月に一番出費する趣味は何ですか。そんなの月によるとしか。音楽ライブとか選択肢にあるけど、毎月行くような人は分かるけど、夏フェスだけ行くような人もいるだろうし。安定して金を吸い取られるのはサブスク系だが、さすがに支出の最大がサブスクって月はそうそうない。安定してサブスク以上の金がかかるのは映画鑑賞。週一で観るとして5kくらい。それ以外にどれだけかかるかは月によるとしか。

総括

 前号の記事から時間が空いたけど、ここからはマシになると思います。しばらくの間。ジャンプ(最新)が1週休みになるので、その間にできるだけ進めたい……が、どれだけ頑張っても週2更新が限界だと思う。そして今週はもう終わるという。

 今号のベスト作品。『ブラクロ』でしょ。『こち亀』も超良かったけど、『ブラクロ』が良すぎて困る。
 ということで次点は『こち亀』。みんな『ブラクロ』を過小評価しちゃいかんぞ。まぁ、十分人気だし、完結まで自由が利くだろうからもういいけどw
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