北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2024年45号の感想

 ネットフリックス加入者は映画『長ぐつをはいたネコと9つの命』オススメです。たぶん今あらゆる映像コンテンツの中で一番面白い。

表紙

 『ONE PIECE』。「新章突入」とか書いてあるけど、本作は既に最終章に突入してるはずなので、最終章の中の新章とは一体……。「フカシこきましたごめんなさい」的なお知らせ出してほしい。
 それと、物好きの間で話題なのが『HUNTER×HUNTER』の「最新話掲載」。断じて連載再開ではないらしい。新しい掲載方法を模索してたはずだが、今号を見る限り、今までと同じにしか思えない……。契約の内容を改めたので使う言葉が変わった、みたいな感じかしら。マジで謎。どうなるのか楽しみにしてたのに。

読者プレゼント

 ジャングル。「お宝ジャンジャン贈ル」を「ジャンォグル」にするの無理がありすぎる。
 ダジャレはきついが、謎にグラビアは衣装にメイクと頑張ってるので、ここらへんは担当の趣味なのかな。頑張るとこそこでいいのかな……。

巻頭カラー『ONE PIECE』1128話

 どうやら夢ではないらしい。どうやらロビンはいないらしい、と根拠はないが、メタ的に正しいと思わせるサンジの役割が便利すぎる。匂いでいえば、チョニキ、フランキー、ブルック、ジンベエあたりも特徴強そうではある。こうして考えると後から加入した人は露骨に特徴がハッキリしてる人ばかりですね。
 夢じゃないんだとしたら、あのオモチャ的なデザインは巨人族にとってのミニチュアってことか。と予想に近い感想を書こうと思ったら今週のうちに正解発表されるので悔しい。それなら夢じゃない宣言を先週の段階でしてくれw
 オモチャっぽいデザイン。要するにレゴだと思う。そこに「実はこの世界はオモチャでそれを遊ぶ上位の人間がいる」という構造はちょっと某レゴ映画を連想しちゃうな。『ドラクエ ユアストーリー』も同じ仕掛けでしたな。ゴジラくらいの本気を出せ。
 イーストブルーの5人で冒険かと思ったらチョニキも参加。割と謎だが、事務所にゴリ押しされてキャスティングされた、的な現象だろうか。ロビン以降は出ない気がする。

『アオのハコ』167話

 寝たフリ状態の匡の元へ咲季が現れて告白(独白)。 “まだ間に合うなら” という匡が抱えてる悩みを彼女も抱えていたのが面白いところですな。匡は咲季に呪いをかけられたが、彼女も匡に呪いをかけられてた、という。てか、寝たフリすんなし。めんどくさいから寝たフリで過ごそうと思ったらキスしそうだからビビって起きた、という感じかしら。
 からの菖蒲。「こいつ毎週告白してんな」とかちょっと冷めた気持ちになってたら、まさかの夢オチなので笑った。そんな超現実的な描写、仕掛けをしてくる作品とは思わなかったよ。菖蒲は咲季の蛮行を目撃してるので、菖蒲が夢なら咲季も夢ですね。
 ……初読時はそう思ったんですが、わざわざ菖蒲の衣装を変えてるので菖蒲への告白だけが夢、が正解っぽいですね。咲季の蛮行を目撃した貞子は現実の菖蒲。寝取られで脳破壊された菖蒲が高砂くんに駆け寄った形か。止まらぬ脳破壊の連鎖。匡の主観というレトリックが味噌なので匡の知らんとこの客観を出すと非常にややこしい。
 咲季が現実確定と思って読み返すと、咲季をきっぱりをフッたことですっきりした匡が菖蒲に告白する夢を見た、というわけで。可愛すぎるだろこいつ。

『超巡!超条先輩』33話

 お嬢様現る。昨今のお嬢様ブーム、意外とジャンプは縁がなかった、少なかったかもしれませんね。
 きらら様。超巡ラブ勢の仲間入りかと思いきや、あくまでも珍獣としてペットに欲しいだけ。相変わらず性的な気配をギリギリで回避し続ける作品である。花園さんも危なかったけど、あの人は恋に恋するタイプなので性的な匂いはあまりしない。おそらくだけど、本作で一番超巡の周辺で最も性の匂いを発してるのは警視。
 金のチカラが超巡に対して強すぎる……がポンちゃんの暴力の前では無力。見事な三竦みが完成。いや、完成してない。ポンちゃんは普通に超巡にも勝てる。
 きらら様がポンちゃんをゴリラに幻視する演出。まぁ演出としては定番なんだけど、ゴリポンは見分けがつかない、と散々ネタにされたばかりなので比喩的な表現ではなく、直接的にゴリラに見えてる可能性があるな……。

『あかね噺』129話

 志ぐまの芸の稽古。まずは枠組み。あとは地力をつけるために、必要な噺を3つ指定される。分かりやすい成長の道筋だ……と思ったらプラモが届いて中断するので笑った。超巡と仲良しかよ。きらら様こっちにも来てくれ。てか、真面目な話、この笑いを生みたいがために『超巡』が本作の前に持ってこられたんじゃないかな……。ちょうどプラモが出る回だったので編集部でテンション上がっただろうな。
 あかね、足が痺れてその場で待機。「真打への道は遠い」というあかねの現状を示す演出として見事だったんですが、本当に大事なのはそれではなかった、というサプライズ。これは見事。再び鳴るインターホンが、ちょっとしたホラー演出のようでもありましたな。
 急のことでびっくりしましたが、考えてみれば、それだけ大切な芸であっても口伝で伝えるのみ、という落語業界の構造を踏まえた展開だと考えれば自然というか、納得するところもある。これで現状、志ぐまの芸に挑める人物が限られる。おそらくこれ以上増えない。あの一度の稽古であかねは完成させなければならない、という壮大すぎるミッションが、物語の目標として正直あまりに面白すぎる。面白いので、来週師匠がケロッと回復する可能性は少ないんだろうな……。メタ的に、師匠には少なくとも稽古ができない状態でいてもらわなくてはならない。酷いことにならない程度に寝込んでてほしい。

センターカラー『ひまてん!』13話

 テスト勉強。学校なので叶さんですね。ほっとくと互いにウジウジしてページを無駄に消費するので、近衛さんが場をかき乱し、事態を発展させていく。便利すぎるぞ……。
 そんな勉強会に嫉妬、もしくは焦りを感じるひまり。 “私はほのかと違って… お給料しか返してないんだよな…” という悩みが面白すぎる。それで充分だよ!! 給料日のエピソードもそうだったけど、意外とこの雇用関係においては殿一の方がはるかにプロ意識高いですね。ひまりは逆にほぼ素人レベル(素人とは)。ひまりの方がゴリゴリにビジネスの世界にいるはずなのに、という捻れが面白い。まぁ、単純に「ひまりもまともな学生生活したいんだよ」という話かもしれん。
 ひまりと叶さんの “もし…” が重なる。ひまりの悩みが「ほのかが家守のこと好きだったらどうしよう」ではないのがポイントですな。「もし」の答えを出せる殿一と、出せないひまり、というのもキレイでした。

『願いのアストロ』24話

 ヘリからぶら下がって登場する殺意マックスの氷室さんかっけぇ。ヘリポートあるんだから普通に乗ってこいよ。
 そして、話し合いもせずに殴りかかるヒバル。血気盛んすぎる。一応警察だろ。警察相手に即暴力ってダメだよ。未成年だからって逮捕だよ。まぁ、氷室が銃見せびらかしてる時点でそれどころじゃない、って言いたいんだろうけど。
 んで、キンパが消える理由。先週とは逆にヒバルの背中をタッチして走り出すのが見事すぎますな。透明キャラによる連携として理にかなってるし、演出として超ドラマチック。
 なので、蹴り入れる前に大声で叫ぶのには「いやダメでしょ」と少しなった。氷室の勘が鈍くて助かったぜ……。この氷室の極端すぎる動きとか、極端すぎるところがあって面白いですね。
 あと、氷室だけでなく、弁護士姉がキンパのことを誤解する人物として配置されてるのが地味に良かった。そこまで極道メンタルじゃないからこそ、キンパの “消えろ弱い私” を誤解して、心配してしまう。

『白卓 HAKUTAKU』3話

 商店街のミニゲーム。依頼者の大人が今回も若干の問題を抱えた大人というか、クズな面を隠そうとしない。いや、今回のは普通の恋心なのでクズは言い過ぎか。少しみっともない大人。
 完全電子のゲームじゃないのも2つ目の作品として見事でしたね。日隈の才能はあくまでも面白いルール作り。そして、能登スイクンはプロデューサーとしてそれに必要な人材を集めてチームを動かす。アイディアと指示を出すのはあくまで日隈だが、それを現実的な範囲で実現していく方法を提示するのが能登スイクン。めちゃくちゃ分かりやすい。
 それはそうと、グリコがそのまんまネームドロップなのには驚いちゃった。急。
 からのプログラム監修。プログラム詳しい人が見たらそれなりの情報を読みとれるってことなのかな。羨ましい。今後もお世話になるってことなんだろうけど、今週だけだったら「わざわざソースコード見せなくてもいいんじゃない?」という感じだったと思うのでちょっと面白かった。
 今回の客は子供。前回は「誰が作ったゲームか」を気にするクソ客が多かったが、今回は対照的に極めてプレーンで、直情的なリアクションを見せてくれる存在。それ故に脳汁も捗る。脳汁演出毎回やると思わなかったのでちょっと笑いました。キマる味を覚えてしまったから沼に沈むほどかない。「脳汁」という言葉の使い方として正しい演出ですね。ギャンブルと同じ。

センターカラー『邏卒妖怪狩り』吉田B6

 金未来杯。1本目。先週の段階では一致してなかったが、以前に読切載せてた人か。扉の絵とペンネーム見てようやくピンときた。あれ普通に面白かったからもう金未来杯優勝でいい気がする。
 てか、今回の金未来杯、『HUNTER×HUNTER』の連載再開にあわせての開催なのですね。「久々にジャンプ買いますか~」という人が増えるタイミングでの開催。ナイスだと思います。
 本編。明治警察と妖怪。日本が現代になる直前という感じの時代で面白そうだと思う。かなりワクワクしたんだが、正直この設定は特に活かされなかった印象。制服がかっこいいくらいで、他は別に警察設定がなくても全然成立したというか。
 のっけから時代考証を無視する “オンザビート表裏一体” とかは普通に笑ったし、ここらへんのギャグは間違いなく本作の魅力だと思う。四字熟語がラップ感を醸してて好き。
 悪いとまでは言わないが、そこまで立派でもない成人男性と真面目キッズのコンビも魅力的。ある意味本作で一番の魅力と言えるのかもしれないが、まぁこれは前の読切でやってたやつだからなぁ。別に得意技で金未来杯に挑むのは当然のことだと思うんだけど、あまりに同じに思ってしまったのも事実。そんなに好評だったのか。だとすると私も嬉しいよ。
 影サメ。これは本作独自で良かった。デザイン的にもかっこいいし、すぐ勝手に影の中に入ってどっか行っちゃうのが主人公の掴めないキャラクターと合ってる。ほとんど瞬間移動みたいなものだけど、その使い道も結構バリエーション豊かで面白かったし、満を持して登場する最後のサメも良かった。「いやワニかよ!」っていう。どっちにせよB級映画臭がすごい。
 狼もこわかっこよく、それでいて可愛いので好き。夜道を歩いてたらついてきて、転ぶと支えてくれるとか夢のようだ。わざと転んじゃう。……とか思ってたので、ワニが狼を普通に殺すのでビビった。キッズも仲良く共生していくと思ったのに。
 終わり。面白かったが、あまりに前作がチラつく、という不思議な読み味。というか判断に困るやつだな。別に似たの描こうが本来は知ったこっちゃない立場なので。

『僕とロボコ』204話

 エジプトにタイムスリップ。『ドラえもん』のテレビ放送が年に一回やる「誕生日スペシャル」みたいな雰囲気の話だった。映画以外だと最大の作品で、『ドラえもん』制作陣のちょい本気が見れる回。毎回どっか行くんですが、今年は古代ギリシャでした。過去と大過去という2段階あるのがちょっと特殊な仕掛けでしたな。ちなみに、エジプトの「誕スペ」もあって、かなり面白かった記憶。
 ひみつ道具ではなく集英社の漫画の知識で無双するボンド。勉タメジャンプで田村先生が連載してるやつかと思ったら『学習まんが 世界の歴史』の方だったでござる。ちくしょう……。てか、アレですね。『ドラえもん』を連想したのはここらへんの「お勉強感」のせいだと思う。
  “ネフェリタリ王妃は和平交渉にも大きな影響を与えその後も平和に貢献してる! つまりここで僕等が助けても問題ないはずだ!” と謎の判断基準を披露するボンド。助けていいかどうか、その人物の未来を調べて判断する感じが『T・Pぼん』っぽい(判断基準はちょっと違う)。謎のF臭。ちなみにネットフリックスでアニメが作られたばっかで面白いよ。ただ、謎に残酷描写が本気なので『ドラえもん』のつもり(対象年齢)で観るとビビります。近年観た映像作品の中で最もハードな拷問描写があった。

『魔男のイチ』5話

 分析の魔女、シラベドンナ。シラベドンナ!! 初回から本作の人名、魔女名には期待が高まってたけど、期待を遙かに越えるオモシロネームが飛び出てきた。シラベドンナが調べとんな。まったく知らんかったが、西先生天才じゃったか。
 魔法を使える証明をしたが、一方的に観察してる魔女たちが気に食わない、とウロロがそそのかしてエンド。イチはまだ何も言ってない。機械的に殺気に反応しただけ。まだキャラクターを掴み切れてないところがあるので、来週「別に気にしないよ」とずっこけるような展開になっても不思議じゃないのかな。ここらでデスカラスさんが本気バトルするのも楽しそうだが。

『カグラバチ』52話

 友達志望の敵。「お前は俺と同じだ」的な言説をかます悪役像は定番ですが、そこに「友達」を持ってきたのが面白いし、チヒロの殺人に着目したのも良い。当たり前だが、本作殺しすぎである。
 そこに、歌舞伎(でいいんだよね?)を舞台にして「悪役」というテーマをより強調したのもオシャレ。一般人視点で考えたら大量殺人のチヒロも変わりはしない。さらに言うと、前章でイナヅマとかの話で「ヒーロー」がテーマになってたことからの揺り返しという意味でも面白いですね。
 そんなテーマはさておき、「一般人に見られること自体はいいのかよ」的なことも気になってくるが、まぁここは『SAKAMOTO』的な世界を楽しむって方向もありそう。さすがに本作の方がもうちょっとまともだと思うが(警察的な組織とも関わりが深いし)。

『しのびごと』4話

 部活。サッカー部。応援したくなる笑顔の子、普通に応援したくなったので「実は抜け忍」となってビックリした。何とか仲良くなる道はないのだろうか。
 序盤にあった画鋲とか、抜け忍の話がラストに一気に収束していく構成が見事でしたね。まぁ、画鋲の方はちょっと強引にも思えたかな。とはいえ、画鋲の代わりである飴玉を “飴はあとで洗って食べます” というギャグにし、その飴が最後に抜け忍発表の場面で出てくるのもキレイな流れでした。彼が渡した飴が結局彼の元へと返っていく。

センターカラー『HUNTER×HUNTER』401話

 連載再開とは一言も言わないが、いつも通りの連載再開ってことでいいと思う。めんどくさ。
 本編。ビヨンドの子供たちとかいう新しい設定が出てきてオラわくわくすっぞ。『ヒロアカ』であれほど腐れ外道のすることとして扱われた作為的な子作りに対して誰も反応しないまま話が進行するのが面白い。
 そんなビヨンドの子供。生まれつき念持ちらしい。そして、カキン王位継承戦の参加者にビヨンドの子供が混じってるかも(メタ的にはほぼ確実)。ビヨンドキッズは生まれつき念持ちってことは第4ツェリは除外ってことになるよね。ツェリが本章の中心になると思ってたのに、まったく別軸の犯人探しが加わるのか。相変わらず目眩がするほどややこしい。
 ビヨンドの呪い。デザインが『夜桜さんち』でお馴染みのやつなのでちょっと笑った。ビスケなら合気で取り出せそう。
 クラピカが持ちかけられた契約。他人の能力が使えるようになるかもしれないっぽいのだが、「この子旅団以外に使い道がない能力なので……」みたいなメタ的な事情も感じてしまったな。もちろん、その限定条件で活躍するクラピカを見たいと思えるほど十分魅力的なのだが。
 終わり。ビヨンドのラスボス感がこんなにも打ち出されるとは意外。まぁ、ツェリは実力的にはショボいのに超不気味なのが魅力なので、別の実力者が加わっても競合はしないか。あとは旅団の話もあってややこしいな。

『逃げ上手の若君』175話

 神力を解放することで他人の記憶が流れ込んでくる。ちょっと本作には珍しい進行、語り口だったので面白かった。そこで美醜のテーマが語られ、同情することになるのもまぁぼちぼち面白い。
 若の盾サーフィン。英傑リンクすぎるので笑ってしまった。盾サーフィン、ちょっとした二段ジャンプみたいに使えるので重宝しました。
 娘さんを僕に下さい。いくらなんでも無理のある関係だと思うのだが、ここらへんはさすがに史実なんだろうな。なんで成立できるんだ。来週以降説明されるのか、ギャグっぽく処理されるのか、コラムで説明されるのか。

『スーパーマジシャン伊流ジョン』おのでらさん

 読切。『SAKAMOTO』の代原です。15ページなのでショートフロンティア用に待機してたのだろうか。
 体をずらせる体質のマジシャン。冒頭から客のリアクションがやけにキャラ立ってて、それが徐々に加速していくのとか相当面白かった。そこに(も)重心置いてくるとは思わないじゃん。正直ツッコミ役の女の子よりもよっぽどキャラが立ってる。『SAKAMOTO』とかもそうだけど、「モブのリアクションおかしいでしょ」みたいな笑い好きなんだよな。
 そんな客もそうだけど、緩めの絵なのが合ってたと思うけど、ツッコミ少女だけやけにちゃんとした美少女イラストになってて違和感……と言うほどマイナスなわけではないが、浮いてたのは間違いないと思う。女性キャラを中心にしたギャグが描きたかったけど、編集部に止められたとかそういうパターンだろうか。美少女イラストのバランスが謎に印象的すぎる、という不思議な感想に至ったのかなりレアケースだと思う。

『夜桜さんちの大作戦』245話

 全く持って予想通りというか、当たり前な話なのだが、旦太陽を夜桜家(あと会長)が迎え撃つ形になっててめちゃくちゃ良い。アガる。二刃が謎に高いところに立ってるのもかっこよくて好き。
 これまた前回書いた感想の繰り返しだが、六美が具体的な活躍をするといいなぁ。今回の開戦の挨拶もかっこよかったが、もうちょっと直接的な活躍があると嬉しい。直接のバトルはしなくていいけど、旦那と子供の話になるから不可避なんじゃないかしら。

『ウィッチウォッチ』174話

 衣服爆散魔法。やばい、衣服が吹っ飛ぶ絵面が相当以上に面白い。話とか関係なく、独立した絵として圧倒的に「快」だ。『食戟のソーマ』があれだけ面白かったのも納得ですね。ただのエロじゃなくて、早くからギャグとしても利用したのがあの作品の勝因の一つだと思う。
 不規則に見えて実は規則性のある爆散。「分かった! 直前に喋った人だ!」と気づいた次のページでモイちゃんが解説始めるので泣いた。今週の『ONE PIECE』もそうだけど、気づいて悦に浸れる期間が短すぎる(話のテンポが早いのは良いことです)。
 モイちゃんのヴィンテージシャツ好き設定を今回「醜くも守りに徹する」理由にしたのはうまいと思う。ミハルはかなり唐突だったのでモイちゃんの件がより光る。が、モモチ登場してから沈黙を続けるモイちゃんは普通に酷いというか、正直見損なった。私が勝手に高く見積もってただけかもしれないけど、普通に説明しようよ(そんで爆散のリスクを背負う)。せめて事件解決後に反省もしくは感謝の念を伝えてほしい(漫画のリズムを優先したんだろうけど)。
 咄嗟のことでそこまで頭が回らない、というのは無視して考えるなら、カンシやケイゴが即「ニコの魔法が暴走してるからモモチは家から出てって」と言えば全裸を女性に見られるリスクも避けられて全方位的に平和な解決だったのかな。

『鵺の陰陽師』69話

 あれだけ全裸になって大変という話をしていた直後に、平然と全裸でスタートする学郎。かっこいいぜ。『あかね』のプラモも面白かったが、今週の優勝は本作。圧勝である。
 てか、全裸男性に対して “風邪ひかんとって下さいね!” と風邪の話をしてるのも何気にすごい一致ですね。全裸からシモ要素を取り除くと風邪の心配になるってことか。目から鱗だぜ。
 全裸ラブコメの間に挟まれる男たちの熱い修行シーン。それこそ風邪ひいてしまうような温度差だ。普通にかっこよくなったと思ったら即全裸、今度は女性陣の全裸なので笑った。
 ラブコメ面。恋心を秘密にしたまま、情報戦、心理戦に突入するのではなく、同性の中ではオープンにする、というのも何気に珍しかったと思う。変にギスギスしないというか。マジで本作、今が一番面白い可能性あるな……。あとは裸の大先輩として膳野くんの登場に期待だ。

『アンデッドアンラック』225話

 各所のマスター戦が同時並行的に語られる。絵一枚でドン!と見せるタイプの語り口、正直あまり本作は向いてないと思う。熱心なファンはいろいろ読み取ったりするのかもしれんが、個人的にはゴチャゴチャして目が滑る印象。いくらなんでも局面が多すぎる、という前提もある。
 切り札はやはりジュリアで、彼女の発現を待ち、そこからリメンバー。そのためにアポちゃんを利用して情報をインストールするらしい。脳が焼ける的な話、安易に根性で解決されがちよね。ニコはギリ納得できたが。ジュリアがこのまま根性でクリアするのか、気になるところ。
 あと、アポちゃんとは最終的に仲良くなってほしいので、今回の件がキッカケで解毒みたいなオチがつくといいなぁ、と淡い期待。

『悪祓士のキヨシくん』15話

 最終試験は普通に戦うだけらしい。キヨシ中心に考えるとサスペンスの余地が1ミリもないように思えるんだけど、案外苦戦したりするのかな。歴戦の戦士、それも人間なのでバトルIQが高くて若者のキヨシはスペックで勝っても苦戦する、みたいな。
 それはさておき、斧ヨーコは笑った。『魔男』と本作は人名が面白いな。オノヨーコと斧のイメージがあまりにかけ離れてるので最高。……なのだが、組み合わせ的に彼女のバトル全然描かれない恐れがあるな。
 トサカやキヨシの相手。植物系らしい。担当映画は『ソイレントグリーン』。タイトルでググるとネタバレがサジェストされるから気をつけてね。
 敵が “悪魔はあの手この手で誑かしてくるぞ…” と憎まれムーブをかまし、それを受けたキヨシが “ぶっ祓ってやるよ” と結ぶ。芸術的な流れであった。普通に感動した。バトル漫画だとこの手の人間同士の戦いが安易に人気取りやすいらしく頻出するけど、そもそも人間と戦うものではない、という前提を丁寧に踏まえてるのも良い。

『キルアオ』72話

 ドローンで二段ジャンプじゃなかったのか。絶対そうだと思ったし、相方を踏み場にするのは「じゃあお姫様だっこで馬まで運んでもokってこと!?」ってなるので少し飲み込みづらいのだが、「事前に練習してました」となるのは良い。即興ではなく、ちゃんと計画通り。
 んで、同じ馬の上での戦い。前後という圧倒的な不均衡もあるが、乗馬スキルがまったく活かされない状態というのも良い。十三が相手の攻撃待ちみたいに見えたのは少しアレだが。正直すぐに攻撃しかけたら普通に勝てそうなイメージ。
 クソ寒親父ギャグ。『HUNTER×HUNTER』のネーム掲載をいじった描写に思えたのだが、さすがに考えすぎだろうか。

『妖怪バスター村上』16話

 上級退魔師試験。『キヨシくん』と同じ話すぎる。そしてあちらは「士」、こちらは「師」なのマジややこしいから勘弁してほしい。
 ライバルの幼馴染が登場。紅院のライバルだと思ったんですが、紅院ラブ勢という意味で村上のライバルの可能性がある。要するに紅院は昔から周囲を誑かしていたって話ですね。夜の蝶になるべき逸材。
 退魔ビーム。ポンコツシュートを後ろから超人がサポート、という意味でちょっと今週の『しのびごと』っぽい。てか、村上の屁理屈、バフとしても利用できるのですね。今後何かと便利そうな予感。
 んで、紅院の優しさで幼馴染が合格。村上の存在がルール違反なので紅院が辞退するのは分かるんだが、普通に試験に失敗した相手を合格させるのはアウトなんじゃないか。まぁ、試験官の目の前で隠す気もなく行ってるからセーフなんだろうけど。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 6回目のメガネ特集。もうすっかりメガネの使われ方、メガネ演出の話が多くなってて大変私好みだ。
 有名人のオフ時のメガネ、『ONE PIECE』くまの過去が意外とメガネ。どちらもオンオフでギャップを生じさせるものなのでこれまたメガネの正攻法という感じ。狂信的な「外すな」派の人もいるけど、こういうオンオフによる表現ができるのがメガネの強みだと思う。有名人(美人)部門だと、唯一男性キャラだった『ツーオンアイス』はやはり良い。そもそもオン時に衣装を着飾る世界なので、よりギャップの狙いは分かりやすい。
 『あかね』のメガネ所作3連発も良かった。全生が涙を拭う仕草を一切しないのが、泣いてる事実を受け入れてない感じで良いよね。これはメガネ関係ないか。

次号予告

 『カグラバチ』が1周年で表紙……と思ったが、それはこないだやったばっかなんだっけか。スパンが異様に短い。40号と46号。
 「連載陣」の中に名前を連ねる『HUNTER×HUNTER』。連載再開ってことじゃん。いつもの掲載方法じゃん。何だったのだろうか。
 来週の注目は、表紙で『HUNTER×HUNTER』の「最新話掲載」があるかどうか。

目次

 先週休みだったりローテの都合で不在だった尾田っち、末永先生が『呪術』の話をしてるのに対し、宇佐崎先生は天気の話、たけぐし先生は野菜の話。前号は「『呪術』コメントよろ!」となったが、今週の人は自発的にしてるってことかな。

愛読者アンケート

 金未来杯。支持。そんな金未来読切についてと、付録について。

総括

 月曜火曜と計画的に書くのを諦めて、2日遅れの更新を目指したはずなんですが、なぜか土曜(夜)更新となってしまった。算数ができない。

 今週のベスト作品。『鵺』。裸は面白い。
 次点は読切と読切と『ウィッチウォッチ』『あかね』。

 ベストコマ。『ウィッチウォッチ』のタイトルコマ。裸は面白い。

 ベストキャラ。『魔男』のシラベドンナ。名前が面白い。