北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2020年28号の感想

週刊少年ジャンプ(28) 2020年 6/29 号 [雑誌]

 喪失感。ブログ的にver.2始まった感ある。まだ2かよ、みたいな指摘は置いておくとして。

表紙

 新連載。先週も書いたけど『約束』の「超クライマックス」ってフレーズ面白いな。

読者プレゼント

 制作は岩崎。今週もイラストオンリーなんですが、その絵自体に言及するネタなのが面白い。葛飾北斎。「ウキウキ世絵師葛飾欲し斎が贈る富楽二百三十六景品」は強引なねじ込みが連発するので好き。二百三十六景品とか最高。36が同じなら何でもええやろ、と言わんばかりの豪腕。
 たぶんタイトルの部分で力尽きたんだと思います。他のグッズ紹介のところが非常に雑。もうちょっと出来ただろ。その落差が愛おしくもある。

巻頭カラー『あやかしトライアングル』矢吹健太朗

 新連載。作者の朗の字、月なんだ。知らなかった。過去に誤字してないか心配になってきた。
 本編。猫にふぐり付いてて可愛い。デフォルメされすぎてモブで出てきた犬の方が可愛いと思ったんですが、ふぐりは偉い。ディズニーのCG版(超実写版)『ライオンキング』を越えたな。
 一応あの猫のオス性が物語的にも重要、な気もせんではないので単に可愛いだけではないかもしれない。とりあえず今は可愛い。去勢も大事とは思いますけど、まぁだからこそフィクションに求めてしまうというか。ディズニーは分かってないんですね。
 イケニエ体質。あの説明からイケニエ体質と結ぶのは強引だとは思います。イケニエは体質じゃなくて風習。まぁ、どうでもいいんだけど、『ゆらぎ荘』とか『ミタマ』とかこの手の設定多いですね。やはり圧倒的に便利なのだろうか。生命力をロウソクで例えるのもどっかで見たことある気がする。『ヒグマ』だっけ? まぁ、あれはメインキャラじゃなかったと思いますが。
 んで、女体化。エロジジイもいるし、『らんま1/2』感なのかな。せっかくだからパンダとか黒豚とか出てきてほしい。バトル時に重要なモチーフだった風車が女の子になったら可愛い髪飾りになる、みたいな転換は良かったです。あのままバトルに移行するのも便利そう。
 てか、女体化、最近本誌に載った矢吹先生のショートでもありましたよね。たぶん。忍者ではなかったと思うけど。あの段階から「こんなんやりたいんですけど?」とジャブを打ってたということなんでしょう。
 女体化。『ゆらぎ荘』だと一部の読者から「女体化じゃなくて女装だろ」と苦情が出てくるヤツですね。気持ちは分かる。けど、そのおかげで表紙と思うと悩ましい……!
 髪の色が変わるのはちょっとよく分からなかった。ただ、ひょっとしたら意味なく金髪とかピンク髪とか出したくないっていうこだわりポイントだった可能性もあるのかな。そういう意味では面白い。
 あと、表紙と巻頭カラーで主人公の男の姿を強調したのもジャンプ掲載時のみに有効なトリックとして良かった。『らんま』と違って男に戻れない可能性もあると思うんですが、それだったら尚、貴重なカラーを男に使ったのが偉い。
 単なる女体化なんですが、男(恋)を捨てるという意味においては家業を継ぐと決意したときと特に意味は変わってないですね。主人公のドラマとしては一貫してる、と思う。

ONE PIECE

 報告を受けるオロチ。極度のビビリ故に厄介というキャラクターが好きだったので「即座にモモ殺さないんだ」とは思ったけど、即処刑の準備を始めたのでまぁ大差ないのかな。一応カイドウもいるのでそこまで好きには出来なかったのかもしれない。
 カン十郎がいれば狂死郎もいる。飛び六砲が鎖で拘束して終わりってのは意外でしたが、まぁスパイの騙し討ちで瞬殺、という話なので必要だったのかな。割と本作の世界観、バトル観だと意外でした。あと、ササキ、ビジュアルが結構好きなので残念でもある。
 マム。チョニキだけでも楽しいんですが、ナミもバレるので最高。ルフィのことをバカにできないくらい騒がしくなってきましたw
 んで、ルフィが別の飛び六砲とエンカウントしてエンド。さすがに瞬殺だろ、と思うんですがアプーに苦戦したことを考えるとちょっと分かんないです。敵の掘り下げ、強キャラ感がまだ足りないので好カード実現みたなワクワクはまだそんなないかな。
 本編後にワノ国編のこれまでのあらすじを年表で紹介。分かりやすくて良い。『ゆらぎ荘』でもこういうの作ってほしかったな。時間の流れが1本じゃないので年表作るのも厄介だけどw

僕のヒーローアカデミア

 扉。猫ちゃん可愛い。と同時に相澤の決意を感じさせる1枚になってて良い。『ヒーローズライジング』展開になると思ってたんですが、相澤の方にスポットするのね。まぁ、敵の個性が強ければ強いほど頼もしい存在ではある。ただ、エンデヴァーが近くで暴れると絶望的に相性が悪いので「オッサン来ないでー!!」と変な危機感も抱いたw
 あと、 “俺の生徒にちょっかいかけるなよ” の決めゼリフはちょっと『ごくせん』っぽくもある。観てないけどこないだcmでやってた。
 覚醒弔くんがぶっ壊れ性能すぎるので「勝てねぇじゃん」としか思わないんですが、その中で何とかやりくりしてるのは良かった。通信遮断の直後デクの目の前に現れて絶望、というのもかっこよかったし、死のイメージからの他者の助けでギリギリ回避、というのも良い。弔くんの不意打ちも正しいし、死のイメージも正しい。そんな中でデクが生存する一手はこえしかない、というアイディアが気持ちいい。かっちゃんが “あん状況でノータイムで事情納得して行ける奴なんざ 俺だけだ!” と言ってて非常に納得したんですが、グラントリノも「たしかにコイツも!」と納得。
 『ヴィジランテ』ネタで終わったんですが、『ヴィジランテ』の最新話にバーニンが出てきて本当に嬉しいです。別天バーニンも可愛いよ。バーニン好き。

約束のネバーランド』おしらせ

 まず、海外ドラマ。アマプラだそうです。『ONE PIECE』も同じ……だった気がする。続報がないので忘れつつあるけど。『ONE PIECE』の発表時にも「これからは映画よりドラマかも」みたいな話したと思うんですが、あの頃からまた事情が変わってるというか、サブスク戦国時代みたいになったことでよりフラットに観る環境が出来てますね。あんま「海外進出!」って感じでもないんじゃないかな。
 次にこの路線で実写化する作品を予想するのも楽しそうですね。『ヒロアカ』だと思う。逆に言うと『ハイキュー』はほぼ絶対ない。ここに来て部活漫画というガラパゴスを意識することになるとは思いませんでした。まぁ、最初から狙って漫画始める人もまずいないだろうから関係ないけど。
 年末に原画展やって、画集も制作決定で、ファンブックも。あとゲームも制作決定。いろいろやりおる……。『鬼滅』より盛り沢山なんじゃないかしらってレベル。
 んで、例によって最終話の複製原画を実質販売。まだ『鬼滅』の結果がハッキリする段階ではないだろうけど、まぁ勝算しかない企画ってことなんじゃないかな。よほど人気がなかったりしない限り次もありそう。次は『ハイキュー』になるのかな。『勉強』はまだ長そうだし。
 てか、『勉強』の最終話って先生編のラストになると思うんだけど、この企画と絶望的に相性が悪いですねw 最後の1話は全ヒロインを総括するような内容になったりするのかしら。うるか編が終わってからかなりのスパンがあいての最終回になると思うので思い出に浸る意味でも必要だと思う。

センターカラー『約束のネバーランド

 最終回。カラーは2ページで、本編は増ページ。
 エマ探しは大変。元々地球(人間界)にいた人間を探すんだったらもうちょっと簡単だと思いますが、そうではなく突然湧いて出た少女を探すってのが厄介ですね。無理ゲーなのも分かる。絶対に見つからないなら、普通じゃ見つからない場所を絞って探せばいい、とロジックを組み立てるのが良い。もちろん屁理屈に近いとは思うんですが、まぁ今回の見せ場はそこじゃないのでこのくらいで充分だと思う。推理して導き出した、という事実が大事。
 んで、幽霊に導かれて発見。エマに超常的な現象が起こるのではなく、レイに起こる。これは意外だったかな。てか、リトルバーニー最終回にも出てくるとはw ぶっちゃけ、この手の論理を越えた不思議パワーによる感動の展開ってのはあまり好きではないんですが、幽霊の存在が非常に薄味でそこは良かった。もうちょっとクドくしててもおかしくないんですよ。そうはしないバランスが信頼できる。
 再開したけど記憶がない。若干情緒不安定になってる人たちが感動からの混乱をするので “エマ怯えてる…” となるのがリアル。それを冷静に観察するのがフィル、というのもナイスポジション。控えめだけど泣き落としもする、というのがフィルならではの距離感、冷静さ、かつ子供の強み。
 からのノーマン。号泣しながら冷静に喜んでるのがヤバさあって好き。もちろん「生きててよかった」という結論は至極全うなんですが、同時に「ウソつけお前が一番ショック受けてるだろ」とも強く感じてしまう。
 記憶がない相手に伝えるので、自ずと今までの作品の歴史を振り返るようになるのも良かった。これ最終回として非常に大事なファクターだと思うんですが、まぁ普通に考えて物語に組み込むのは難しいですよね。『鬼滅』も『ゆらぎ荘』最終話に関しては希薄だったと思います。後者は最終章全体が振り返りみたいな話だったけど。
 んで、ワケも分からず涙を流して感動のクライマックス。この「ワケも分からず」の部分があまり好きじゃないんですが、そのまま記憶が戻らないまま作品が終わるのが衝撃でした。これはすごい。やられたわ。絶対戻ると思ってた。そこで改めて感動の涙で終わると思ってた。それを “忘れてしまったっていいんだ” からの “運命なんてクソ食らえ” で終わったのがマジ秀逸。これは圧巻でした。ちょっと『約束』ナメてた。安い感動の涙で終わるんだろうな、などと少しでも思っていた自分が恥ずかしい。
 ということで終わり。『レッドスプライト』と同時期に始まって第1話の内容(サプライズ)がちょっと似てたのがもう4年前か……と懐かしいです。あとは、女性主人公の作品がなくなるのが地味に影響としては大きい気がします。もうあとは『アクタージュ』だけになっちゃうからね。男女ペアで主人公みたいなのだともう少し増えるけど。

『森林王者モリキング』

 新キャラ。ショタ。ショタ萌えみたいな視点が劇中に出てくるのは意外でした。まぁ、ブラコンだからその素養はあった、みたいなことなのかな。
 カマキリのときと同じで、先に人間の名前が明らかになる。クロツチコウ。コックローチですね。この時点で鳥肌立ちました。ゴキは愛せない……。てか、ゴキ喰ってたのか。これまたキツい。夏突入というタイミングで何という話を持ってくるんだ。いや、虫の負の側面を真正面から描くという意味では誠実なんだけど。
 てか、黒光りみたいな字面にもなってて秀逸なネーミングですね。黒壌光。カマキリもそうだったけど、うますぎ。

Dr.STONE

 敵チームにもキャラ萌えしやすいような人員を投入。本作の軽妙な会話ギャグというのがあまり肌に合わないのでアレですが、とはいえ「ホントに殺すの?」という当たり前すぎる疑問を敵サイドが抱くのは面白い。絶対扱わないといけないテーマなんですが、まさか敵チームで出てくるとは。
 んで、狙撃。かっちょええ。芸術レベルで成功に作らないといけないから実現レベルはめちゃくちゃ高い気がするんですが、ここまで文明が進んでるってことなんだよね。引くわw
 狙撃のイメージ。グチャグチャになっててビビったんですが、狙撃ってもうちょっと静かなイメージでした。普通に貫通するでしょ。まぁ、顔を隠したかったのかな。あとはまぁあくまでもイメージなので、彼女が抱く恐ろしさによって誇張されてる。

センターカラー『アンデッドアンラック』

 UMAとは戦わんのかーい、とは思った。まぁ、歴史(?)の改変みたいなとこは面白いっちゃ面白いし、バトルは別にあるのでいいのかな。
 ただ、星がなかった件が伏線でしたー、みたいな部分に関してはあの不変編(フヘンヘン)のときから「は? なにこれ?」とノイズでしかなかったので面白いとは思いません。てか、むしろそれ自体は嫌いな部類。
 んで、宇宙人。突拍子もなく登場して、いまいちかっこよくない感じとか、「どうせ味方のが強いでしょ」な感じとか映画『ジャスティスリーグ』のステッペンウルフを思い出した。スナイダーカットまさか実現するとは思いませんでした。どうなるんでしょうね。
 無茶苦茶な展開としては楽しいんだけど、全方位的にいちいち説明してくるのが魅力の本作なだけに「宇宙人が日本語……」みたいなガッカリは正直ある。いや、英語か。前回英語に統一したからおkってことなんだろうけど、宇宙規模で統一するんだと「なんで英語なんだよ」という疑問は湧く。地球規模でも言語が統一された上での人類史ってのが無理あるのに、それが宇宙規模になっちゃうと無理すぎてちょっと引いちゃう。あの宇宙人は地球侵略の際、「なぜ我々と同じ英語を喋っているのだ」とか驚愕したのかと思うと笑える。てか、そもそも英語の英ってイギリスじゃん……とか疑問は尽きない。イングランドか。
 んで、不正義無双。それ込みで「詳細がどうなってるか推理してみてね」ということなんだろうけど、ダサヘルメットを外したり着けたりしててちょっとかっこ悪い。カイロレンかよ(好きだけど)。
 アクスさんの「ガション」は可愛かったです。そもそも小物臭ハンパないキャラだったのでああいう緩い扱いされると途端に萌える。

『ボーンコレクション』

 緩い絵を採用しすぎという意味では本作強い。『鬼滅』の作画崩壊の呼吸を過剰にした感じ。そのシリアスになりきれない感じが個人的には愛おしくて仕方ないんですが。何度も言うけど『ゆらぎ荘』が終わる前に本作が始まってくれて本当に良かった。まぁ、あとちょっとで田村宮崎の新作も来るとはいえ。
 冒頭のアオリにあった「骨ガチャ」。言い得て妙というか、設計段階で作者もコンセプトとして考えてそうなレベル。ガチャに馴染みがないというか、若干頭ごなしに嫌ってる文化でもあるので、この発想がまったく湧かなかった。読切の段階から骨ガチャだったのにね。
 読切と違って骨の名前言わなくなってショックだったんですが、言うようになりました。今回からが本番という感じだったのか。早速11番目に強いとか言ってしまうのは今後の可能性が頭打ちなのでどうかとも思うけど、白羅のことを考えれば自分の骨の妖力については把握してて不思議じゃないか。
 2ヶ所のバトルが合流。今週のすべてのバトルが「硬さ」というテーマで一貫してるのが見事でした。「豆腐」「最強硬度」「白羅の骨」。それぞれの強さが硬さとして説明された上で、それを整理してどう倒すか、導かれる。ギャグ調のバトルが本当に好きで仕方ないんですが、純バトルとして見ても普通に良かったと思います。意外とちゃんとしてる。
 とはいえ、「ぐわ~ん」とか、ドリル食らったリアクションとか、緊張感がなくてマジ最高。可愛い要員としてお飾りになってもおかしくない女性キャラが誰よりも体張ってるのが驚きで、その勢いで笑ってしまう。「骨硬いからセーフ」なら肉がグロいことになるとは思うんですが、まぁそんなの見せられても困るのでまぁいいや。妖力のせいやな(雑)。
 んで、24歳オチ。高校生から見た24歳って結構な大人ですよね。まぁ、白羅に年齢の概念あるのかって話にもなるんですがw

ハイキュー!!

 冒頭。高校時代はそれ1つで試合が決する必殺技みたいなレベルのプレーが当たり前に連発する。「今まで大げさに演出してたけどプロだと普通のことなんで」みたいな格の違いを感じる。よくスポーツ部活漫画で演出が派手になりすぎると「この世界のプロってどうなってんだよ」と言われがちだけど、その回答のようにも感じる。いちいち大仰に演出してたらクドくなってしまうくらい当たり前にやってる。キャラにフォーカスする回が多かったですが、今回はサブタイにあるように高校時代の「つづき」ですね。
 圧巻だったのは、影山が星海にトスを上げる見開き。見開きを斜めに3段に割ることでコートの左右を目一杯使うダイナミックさも感じるし、そのコマ割りにこそ次のページへの仕込まれてる、というか隠されてる。日向ヘッド。このへんに日向。中段、横にグイーッと伸びるんですが、ボールは上ギリギリを走るので当然そこを視点で追っちゃうじゃないですか。上段の解説のコマ、そこから吹き出し、そこからボールを追ってしまうと思います。そうすると中段コマの下部に隠された最重要人物のことに気づけなくて、次のページをめくって “小さくて!! 見えなかった…!!!” となる。圧巻。

センターカラー『チェンソーマン』

 すっかり情にほだされてしまったアキくんからの、マキマさん。完全にラスボスの風格。てか、ラスボス的な存在だと思ってた銃の悪魔がすっかり政治的に利用されているのとか少年漫画的にはガッカリするんですが、そのガッカリがアキくんの絶望感とマッチする。
 そんなアキくんをよそに守ろうとしてたデンジとパワーちゃんが非常にライトなノリで “俺ぁ行くぜ” となるのが良いですね。パワーちゃんはさておき、デンジはどこまで考えてるか分からないんですが、このアキくんとの温度差、1人取り残されてる感じが泣ける。 “俺も参加できませんか……” があまりに情けない場面なんだけど、それもあっさり受け入れられることで結局はすべてマキマさんの手の上。怖いw

『タイムパラドクスゴーストライター

 漫画とかアニメで割と頻出する紙をビリビリに、かなり細かくちぎる場面。かっこよくて真似したいんだけど、あんなキレイにちぎれないよね。実写化不可能な描写だと思うw 実写だとゆっくり真っ二つにちぎるとか、ライターで燃やすとかそういう演出になる。この段落ほとんど作品関係ないです。
 漫画家をスポ根的に描くとどうしても徹夜大会の連続になってしまうというか、漫画家の頑張り描写にバリエーションを持たせるのって難しいよね、とか思った。まぁ、そこらへん本作の主人公は成人なのでまだ良かった、かも。
 んで、コピー作家が自身のオリジナリティに向き合う話。まぁ、これしかないよなって結論で良かったと思います。 “だって佐々木先生の『ホワイトナイト』なんですから” のコマで月が印象的に映るけど、そういうことですよね。太陽の反射でしかないけど、月は月としてキレイ。
 その結末としてオリジナルを越える面白さになるとかだったら都合良すぎて興醒めですが、一応 “勿論完璧ではないです” からの “でもとってもいいと思います!” なのも落とし所としては適切だったと思います。
 あと、徐々にだけど、「盗作良くない」とか、「トレース良くない」という話が生まれてきたのは興味深いですね。オリジナリティとは、個性とは、という話になってきた。ようやく本作のことが分かってきた気がする。SF要素の掘り下げが見たいんだけど無理そうw

『マッシュル -MASHLE-』

  “当たり前のことをさも真理っぽくムダにためて言いやがる…” が相変わらず面白すぎる。盛り上げ方の常套手段に対するメタ的ツッコミになってて痛快。なんですが、それが同時に墓穴になってる。本作は常にそうとも言えるんですが、王道展開をイジるようなギャグを入れておきながら本作の物語が結局それと同じところに行き着いてしまう。思いっきり頼ってるのにそれを小馬鹿にしてる構造に問題があるというか、「お前もそうじゃね?」となってしまう。
 「さも真理っぽく」のギャグは面白かったんですが、終盤になると普通に悪役演説するようになってしまうのが残念。まぁあれも「さも真理っぽく」言ってるだけのムダな口上と見ることも出来るんでしょうが、クラウン家がどうこうみたいな部分がどうしても意味を持ってしまってる。
 フクロウのくだりは普通に面白かった。妹の “フクロウさんが可哀そうだよ” のくだりは素直に可愛いし、ギャグっぽい描写なのにツッコミレスで進行するのがおかしい。ピノキオにおけるコオロギ、彼の良心の象徴ですね。実際に言われたことがあるのではなく、あくまでも彼の頭の中にいる妹が言ってるだけなので、結局のところは彼が自発的に善人性を発揮してるだけだと思います。妹に尊敬される人間でいよう、という心構え自体は立派だと思います。描き方が笑えるだけで。

『呪術廻戦』

 前回の感想で「真希先輩の三節棍がヤバそう」と書いたんですが、思いの外アッサリ奪われたのでよりヤバい。もっと争奪戦みたいになるかと思ったら瞬殺。瞬殺でありながら “ただの力比べで負けたのか!?” と入れることで強キャラ描写もバッチリ。
 気になってた親子のご対面なんですが、まだ特にナシ。ナナミンが “伏黒君” と呼ぶ場面はあったんですが、聞こえてないのかそういう理性がないのかは分からない。ただ、真希先輩が「恵」と呼んだら何かしらの反応はあるかも、と思う。真希先輩は三節棍要員である同時に「恵」という呼称のためでもあるんじゃないかしら。ジジイは事情を知ってるのでそこがどうなるかも気になりますね。
 死人復活はやりすぎると「でぇじょうぶだ ドラゴンボールで生きけぇる(誤表記)」的な問題に行き着いてしまうんですが、今回の復活はイレギュラーにイレギュラーが重なってるのでその問題はなさそう。五条が死んでからの復活とか、今回の理屈では不可能。まぁ、真希先輩ならあり得るけど。
 一番ヤバい人がたまたま味方してくれる。ハラハラすると同時にワクワクする。ただ、「アイツ倒したら次はジジイだよね?」となるのでやっぱり怖いw
 実力で圧倒する話だし、そのことに納得しかないんですが、トドメの際に “滞空できるんだもんなぁ” とワンロジック入れてきたのが最高。もちろんあそこから「当然の様に空中ジャンプしやがる」みたいなオチでも痛快なんですが、膝を打つような「そういやそうだった」と納得するオチがつく方が楽しい。

『AGRAVITY BOYS』

 本編前に誕生日設定の紹介。「ファンアート作ろうぜー!」というのが時代ですね。次に来る誕生日はババ。11月に入ると途端に誕生日ラッシュになります。あと、私、ゲラルトと1日違いでした。
 本編。扉でややこしすぎる状況説明が入るので笑った。コラムコーナーでやれよ、という話なんだけど、作品全体の話じゃないから適切じゃなかったのかな。
 「押忍」と「メス」。くだらなすぎて笑ってしまった。クイズかよ。
 ジュリアンネタを引っ張ってくるのは見事だったし、そのギャグがあるおかげで「何でも信じてくれる」と話が次のステージに移ったのもうまい。勢い任せのナンセンスコメディになりきれないところが本作の良さ。好き。

『夜桜さんちの大作戦』

 シロイルカ可愛い~!!! なにあれ、マジなにあれ。ヤバい。ドヤ顔しながらポーズ真似してるの可愛すぎる。あのシロイルカ特有の口角の上がって笑顔(に見える素の顔)がドヤ顔に見えるのとか破壊力がすごい。
 あのシロイルカは本作の創作なのか、どこかにああいうことする子がいてそれを模してるのか。鴨川と八景島ではシロイルカ見たことあるけど、あんなのなかった。チンコ出してて気持ち悪かった記憶ならあるw
 恋愛伝説の罠。この手の恋愛伝説って異様なほどラブコメ作品で採用されるアイディアだと思うんですが、それに対して「実はヤバさを内包してる」と指摘したのが面白かったです。身近なところだと『勉強』がまさにそうですね。本作の理屈に従うと、唯我はあの伝説にノリノリだったことになるw
 カワウソと握手。か、かわいい……。水族館行きたい。ただ、水族館デートすると私がノリノリになりすぎるので恋愛伝説がなくてもテンションの共有ができなくて離婚に至る恐れが。修学旅行で沖縄の美ら海水族館行ったんですが、バスの出発時間を見て「時間足りなすぎんだろコロスゾ」とキレた記憶。その後、遅刻して先生にキレられました。駐車場めっちゃ遠いから気をつけて……
 オチ。普通に気づいてましたというオチだと、中盤の太陽の疑心暗鬼が「いや合ってるじゃんw」となる笑いが無に帰してしまうので少し残念だったというか、もう一捻り欲しかったかも。他のスパイがホントにいたとか。ただ、 “人にもらったチケットでずうずうしく絆深めてんじゃねーよ 土に還れ!” の言いぐさには笑った。普通のことをキレながら言ってるw

『ミタマセキュ霊ティ』

 ポポキのあのポーズは「み」ってことでいいのかしら。てか、ポポキ、やっぱ人間ではないっぽいですね。マジで分からんかった。読解力よ。
 んで、ミタマ登場。1ページたっぷりを溜めて、ハゼレナに「トクン」させてる時点でフリなのは分かるんだけど、っそれでも笑ってしまう。ハゼレナをよそにストライプのシリアスのまま話を進めてるのがまたおかしい。
 ハゼレナ渾身の「無理」でエンド。清々しさも感じさせる顔なのが良い。今日イチ可愛い。

『アクタージュ act-age』

 こないだ(といっても数ヶ月前)、松岡茉優がラジオで「友達の○○ちゃんが可愛い」みたいな話をしてる際の○○ちゃんの描写が細かくて「女優の観察力えぐい……」と感動したんですが、今回の夜凪がそんな話だった。ただ、隣の席という近距離で長期間マネすると友達なくすからやめた方がいいよ!! とかちょっとマジで心配になった。
 そんな今井ちゃん、パパ活してて衝撃……なんですが、普通に恋人か。ごめん。
 「バカでも分かるように演じろ」もそうなんですが、今回の “一体中に何人連れてきた…?” は中二すぎてちょっと引いた。夜凪の “12人かな” も中二臭くてヤバいんだけど、あれは監督の中二バイブスにあわせた演技なんでしょうね。つまり、監督がやばい。
 んで、たんぽぽ。前回の夜凪に続いて「この中に実は知ってる人が隠れてます」という展開になったのが良い。夜凪より格上感、強敵感出て面白い。と同時に、夜凪がそれに気づけたのは今井ちゃんストーキングで身につけた観察力のおかげ、とロジックが成立するの良かった。

『魔女の守人』

 水の魔女。魔女システムがそもそも闇しかないんですが、 “本当に魔法を身につけて帰ってくるとは!” というセリフの時点でアウト。暗い話にしかならない。ただ、この時点ではその場の雰囲気は明るく、彼女が抱える闇については主人公たちと読者のみが察せられるバランスなのが見事。村の様子が幸せそうな幸せそうなほど読んでて「そんなわけないじゃん……」と落ち込めるw
 んで、当然「ほっとけない!」という話になるんですが、その理由としてマナスファの過去が絡んでくるのが良かった。過去の彼女自身というわけですね。自分をトラウマから救う話でもある。てか、過去の魔女(と騎士)はマナスファがああなってたかもしれない可能性の姿、という見方もできますね。最初の鉄は体制に従い続ける未来、重力は何も知らずに消費されて終わる未来。魔女は常に彼女自身の鏡像。

ぼくたちは勉強ができない

 リズルートもそうだったけど、別のヒロインが出てくると途端に楽しい。ただ、本章は友達を裏切ってでも男を取るか(裏切りじゃないけどね)、という話になりそうなのでメインテーマっぽいですね。今後も出番多いんじゃないかしら。ハーレム構造において不可避なテーマだと思うのでこの話は本当に興味深い。『ゆらぎ荘』の雲雀ちゃんだったら「他の子が泣いてもいい」と言い切ってて最高だったんですが(最も人間臭い雲雀ちゃんが人間を知らない朧に言うのが最高)、師匠の場合はもっとお利口なのでそこまで割り切れない悩みでしょうね。近いのは千紗希かな。先週も書いたか、これ。
 コタツというシチュエーションで遊びたいのは分かるけど、コタツの大きさ的に隠れるの無理だろ。せめて掘りゴタツ
 あと、耳を塞ぐ程度で会話が聞こえなくなるとか思うなよ、とか無粋なことも言いたくなる。コタツで蓋されてる状態ならまだ分かるけど、顔出してる。まぁ、蓋しちゃったら死の恐れが生じるのでそれはそれで問題なんですがw

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 6/16は和菓子の日。ジャンプ作品の中から和菓子(一部違う)の抜粋。しかもそれを12の月に当てはめる。なかなかの無理ゲー。引用されるのが本編のものじゃなかったりして苦労が感じられる。
 中でも最難関というか最も苦しかったのが5月の柏餅。『背すじ』からの強引すぎるピンポイントネタは笑いました。むしろそこに気づけたのがスゲェよw
 本編にしっかり出てきた系だと『ONE PIECE』『ニセコイ』『磯兵衛』あたりが良かったかな。まぁ、『ニセコイ』は何の和菓子かは特に限定されないけど。
 そういえば『ゆらぎ荘』に温泉饅頭出てこなかったな……と何を見ても『ゆらぎ荘』を思い出す病気(てか細かくは出てきたかも)。温泉宿じゃないから当たり前か。

次号予告

 新連載。このね、絵の感じと、作者名の字面にすごい見覚えがあるんですよ。過去に読切とかあったのかなとブログで検索したら出てこないのでモヤモヤ。プラスか何かで読んだのかなぁ。もしくはブログに作者名書かないような形で載ってたか。そっくりの画風の別人がいるのかもしれませんが、見たことあるんだよなぁ。あの顔。

目次

 ジャンプマイベスト3。出水先生の上野動物園で好きな動物ベスト3。6/23から行けるようになるそうです(先着の整理券が必要)。それにあわせたんじゃないかな。

 作者コメントとしてはカイウぽすかありがとう祭りになってるんですが、『鬼滅』『ゆらぎ荘』と連載期間それほど変わらないのになぜこんなにも人気……と気になる。『ゆらぎ荘』以外は初連載ですし。まぁ、2人分ってことなのかもしれないけど。

白井さん、ぽすかちゃん連載お疲れ様でした!!新年会で見る“真の姿”楽しみでした。
(『ONE PIECE』)

 「ぽすかちゃん」にちょっとだけヤバさを感じる。尾田っちの最終回コメントにヤバさが感じられるのは割と高確率なんですが。

1年半経つのに一番勝てない相手がデデデとシモリヒなの恥ずかしくて言えない
(『森林王者モリキング』)

 『スマブラ』ネタが尽きない!!

ノールックでナッツ類を食べつつ作業してると、時折消しゴムを食べてしまう
(『ボーンコレクション』)

 想像しただけで気持ち悪いw

ミウラ先生、白井先生、出水先生完結おめでとうございます!芥見はもうダメです!!
(『呪術廻戦』)

 最終回コメントでこのアプローチは予期してなかったw

愛読者アンケート

 新連載についてと、『約束』の複製原画サービスについて。適正価格聞いてくるので面白い。相場が分からない分「いくらなら買う」みたいな基準が難しい。漠然と3ケタだと安い印象を受けるので、1,000円以上。3,000円以上だと高いと感じるかもしれない。ただ、そもそもグッズ欲がそれほどないので、これはこれで偏りがあると思う。
 携帯端末について。持ってるのはスマホですね。Androidです。未だにそこ線引きして聞くんだ……とか思ったけど、ジャンププラスのアプリの関係かしら。
 携帯の使用料。非常にお恥ずかしいのですが、詳しく把握してない。ドコモショップに言って相談する度に聞いた話を理解できずに「はいそれでいいです」になりがち。安めのプランにしてあるはず……。

総括

 終わり。ごっそり短くなると思ったんですが、意外とそこまで短くなかった。余裕で10k切るとか思ってたんですが、越えました。
 とはいえ、毎週『ゆらぎ荘』感想が山場として鎮座していたので、それがなくなるとブログ書く際の心持ちが違いますね。「気の利いた感想書かなきゃ」「書きたいことがたくさんありすぎて書き始めるのがダルい」みたいな圧がない。あってくれよ。

 今週のベスト作品。『約束』ですね。

 今週のベストコマ。『ハイキュー』の見開き。日向が隠れてるヤツ。あれはマジで最高でした。

 最後に今週のベストキャラ。こちら。

  • シロイルカ 『夜桜さんちの大作戦』
    • あまりの可愛さに悶えました。会いに行きたい。ポセイドン水族館どこにあるの……。

gohomeclub.hatenablog.com

ライオン・キング (字幕版)

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  • 発売日: 2019/10/18
  • メディア: Prime Video