北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

『生徒会役員共』611話の感想

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 そろそろ通常運転に戻します。戻したい。


#611

 扉は横島先生。たぶん本編と同じ格好。今週は連続性のある回で、横島先生が話の中心にいるのは間違いないんだけど、ボケる回数は意外と少ない。やや特殊なテーマなのが原因ですかね。

 春。春と言えば、土から虫が出てくる季節! となる導入がすごい。たしかに春らしい出来事ではあるけど、漫画の題材としてなかなか見ない切り口。ここらへん長期連載ならではですね。サザエさん時空とはいえ、同じ季節イベントを繰り返すような感じではないので(必ずではないけど)。
 後半2コマがサイレントという独特なリズムのあるネタなんですが、ボケ不在というのも特徴ですよね。受け手が勝手に、というのがポイントだと思う。「いい季節」の前言撤回ぶりがおかしいんですが、気持ちは痛いほど分かりますw

 室内。もう虫の心配はない‥‥と思ったら横島先生。思わぬ形での虫の登場で笑った。日常系4コマの題材でこんなのある!?
 オチは1本目と同じで、どこに行っても逃げられない会長の悲哀が感じられるんですが、よく見るとこっちのネタだとスズヘッドも追加されてる。別に先ほどの土の方なら大丈夫ってことではないと思うんですが、室外と室内って差は大きいですよね。分かる。あと距離感。そして数w

 ということで蜂の子。徳川先生のお土産らしい。徳川先生!! 見たことある人に突然名前が付いたので驚く。これは21巻の描き下ろしは徳川先生のフルネーム開示で決まりだわw(最近この法則崩れたけど)
  “ビジュアルがすごい” と言いながらも割と平然としてるタカくん。忘れてたけど、彼は桜才生徒会における虫担当というネタがすごい昔、かなり初期にありましたね。伏線回収というほどの出来事ではないけど、何気にキャラクターの一貫性がすごい。
 からの会長がボケてオチ。現実逃避としての下ネタなんだろうけど、 “よく考えて 本当にいいの?” というツッコミが正論すぎて笑ってしまった。今週のベストツッコミだわ。そして、イメージとして出てくるのは本作のファンタジー担当でお馴染みのツインテールの子。このお馴染み感もすごいですよね。この子は永遠に名前が付かないのでしょう。さすがに。ゲームの中にも登場してるから名前が存在すると考えて間違いないんですけどね。

 いざ実食。まずはタカくん。みんなが嫌がってる(アリアは不明)から優しさを見せたのか、単純に興味があったのか。前者っぽいけど、天然で後者ってのもありそう。
 からの横島先生でオチ。ただし下ネタではない。直前のネタであった徳川先生の件がここで活かされるので笑った。話の土台作りで特に意味はない要素だと思ってたらちゃんとそれを踏まえたオチが出てくる。会長(とスズ)のリアクションが目立って横島先生がどう感じてるのかがよく分からなかったんですが、「やっぱお前もか」というオチであったw

 会長も実食‥‥の前に悩む。何気に1コマ目の会長を斜め後ろから描いた構図珍しいと思う。たぶん。新鮮でドキッとしてしまった。
 3本目のセリフにもあったけど、 “ビジュアルがすごい” のでアリアが “目をつぶったら?” と提案。ちゃんと前振りが仕込まれてるからすごい。からのタカくんが天然フラグ建築を見せてオチ。優しいのは分かるけど発言が迂闊すぎるので笑った。
 そして会長のサイレントリアクションオチ。本日3つ目。ただし今回は苦手なものではなく‥‥という展開が面白い。
 てか、実際やったとして、会長的には嬉しさと気持ち悪さどちらが勝るのだろうかw

 実食した会長が “いける!!” 。1コマ目、よく見ると奥にいるタカくんが箸を持っている。まさかホントに食べさせたのか!? とマジで焦ったんですが、たぶん会長とは別に自身が食べ続けていたのでしょう。このあとアリアとスズが食べてる描写も入るので。ただ、会長が箸を持ってる描写は確認できないので、タカくんが食べさせたという可能性もゼロではない‥‥。何という含みだ。
 そんなパクパク食べる一同に対して横島先生が冷や水ぶっかけてオチ。乙女陣営のみに響くオチというのが良いですね。そして、ある種の顔芸と言えるオチなんだけど、それでもスズヘッド処理されてるので笑った。スズヘッドの新たな可能性を感じる。
 マジレスすると、昆虫食は貴重なタンパク源なのでカロリーが高いのはむしろ良いことだとも考えられますね。食糧問題的に昆虫食はマジで期待されてるらしいですし(蜂の子はまた別だけど)。育つスピード、量、効率がめちゃくちゃ良いらしいです。せめておいしくなってくれ、頼む。

 イベントというわけでもないんだけど、ちゃんと最後に振り返るのが生真面目で良い。もちろん4コマ漫画としての都合ってのもあるんだろうけど、会長たちの性格もある気がする。
 虫との距離が縮まった‥‥けどそう単純な話ではないw 最後は本日5つ目の会長によるサイレントリアクションでした。ただ、同じ拒絶の中にも会長なりの進歩は見られる、とツッコミで説明されるのが良い。今までの会長のリアクションオチにはセリフによるツッコミがなかったけど(直前のネタはモノローグ)、最後のこのネタだけは入る。ふわっとした印象もあるサイレントオチだったけど、言葉が入るとやはり締まるというか、最後にふさわしい感じがあったと思います。天丼のようで小さな変化がある構成が見事でした。


 終わり。サイレントのリアクションオチがめちゃくちゃ多用された面白い回でしたね。横島先生のボケも少ないし、アリアに関してはゼロ。虫でパニックになりすぎてそれどころじゃない、ということなのでしょうw
 今週のお気に入りとしては、タカくんの「純粋な善意」。本作では定番なのかもしれないけど、今回のこのタイミングは完全に不意打ちでしたw
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