北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2021年21・22号の感想

 『デビザコ』1巻が好評発売中です。大好評です(特に私に好評)。

背表紙

 ジャンプ名台詞 in 英語。『ロボコ』よりロボコ。絵とセリフの一致も含めて爆笑してしまった。待望のセリフという貫禄すら感じる。「OH YEAH」なのも良い。

表紙

 合併号なので集合。昔話、おとぎ話コスがテーマらしい。後列の人たちとか顔、もしくはバストアップくらいしか映ってなくて何の格好か分からない人が少なくないんですが、今回はこのイラストを個別のアクリルミニフィギュアにして応募者全員プレゼント(2セットあってそれぞれ¥2,530負担)なので全貌が見えるページが別に用意されてるので安心。グッズにならなくても毎回こういうの欲しいわ。
 『ONE PIECE』ドセンターで、両脇に『ヒロアカ』と『呪術』という感じでしょうか。『ブラクロ』も対等という見方もできるかもしれんが、『呪術』に追い出された感も否めない。『呪術』も好きだが、大好きなのだが……という気持ち。
 個人的なMVPは断トツでマッシュです。「大きなかぶ」なんだけど、1人で引き抜けそうなオーラ放ってて笑った。
 あと、若い作品に複数キャラ起用の作品が多くてなんか全体の雰囲気がガラッと変わったような印象でした。
 ちなみに『ウィッチウォッチ』と『アオのハコ』はどっちも女性キャラ単独。ここに限らず女性キャラめちゃくちゃ多い。直近の新連載の影響も大きいか。

読者プレゼント

 ホラーテイストというかほとんど貞子で「霊園(0円)」。普通に感心してしまった。今までなかったのが意外なくらい。

巻頭カラー『ONE PIECE

 マムの隠し玉、ヘラ。ぶっちゃけゼウスのが強そうなんだけど、ヘラがギリシャ神話におけるビッグマム的な扱いだと考えると最強格な気もしてくる。てか、古代兵器とごっちゃになるからギリシャ神話ネタにしない方がいいと思う(今更)。ただ、マムは古代兵器に執着しててその現れがあの名前、みたいな理屈を考えることも可能なのかな。
 玉。からのマム。これは感動的だわ。事前にウソップに “きびだんごが効きゃいいのに” とスマイル連中に対して言わせてるのが割と露骨ですね。玉の悪魔の実の能力ではなく、玉の優しさによってマムという最強のお供を得る。そもそも飯の恩ってのは本作、特にルフィ的にかなり重要な要素ですので、それがマム相手にも成立したってのが熱い。そもそもマムが母親らしい顔を見せるってのがマムのドラマ的にかなりグッとくるものもある。何ならマムの精神的成長(もしくは救済)が描かれてもおかしくない雰囲気。そこでマムが言うキーワードが「仁義」。カイドウは仁義に欠けたことをやりすぎた、ということですね。熱い。単に強敵が一時的に味方してくれる展開ってだけじゃない熱さがある。

『マッシュル-MASHEL-』

 おおっ、すげぇ位置にいる。たしかに面白いとは思うけど、ここまですごいとは。
 本編。変身したら子供。美形にならなくて良かった。まぁこれも美形っちゃ美形なんだけど、それよりもフリーザ最終形態的なイメージの方が強いかな。
 音速で動く。ここにきてめちゃくちゃ分かりやすいタイプの強さになったでござる。肉弾戦とは。単に音速で動くのではなく、音速移動発動の瞬間に音を立てて(主に指パッチン)、その音に乗って移動する。このワンクッションとても良かった。儀式っぽくてかっこいいし、動きを省略して描くしかない漫画というフォーマットにめちゃくちゃハマる。『呪術』の東堂がハンドクラップが発動条件だったのと似てる。あれもめちゃくちゃ良かったんだよなぁ。当たり前っちゃ当たり前なんだけど、本作もしっかりバトル漫画最前線にいる。
 音の伝わる速度を利用した打開策。理屈があって面白いんだけど、反射神経って体鍛えれば早くなるってもんじゃないから、さすがにマッシュのフィジカルお化けという設定から逸脱してると思う。キルアの電気みたいなロジックがないとダメでしょ。

『呪術廻戦』

 パンダ。言われてみりゃ納得なんですが、パンダの存在、パンダを生み出せたという事実がめちゃくちゃヤバい。パンダを生み出した術士が普通に現役として健在だったのにこのことに気づかなかったのがちょっと悔しいレベル。あと、本作、ああいう大人のイヤァな政治みたいな話好きね。いや、嫌いなのか。
 短いながらタケルを魅力的に描いて、何なら感動させるにまで至っちゃうんだから普通にすごい。てか、本話、時間軸がかなり複雑で情報詰め込みすぎな印象もあったんだけど(休むならこれを2話にしてもいいのよ的な)、このエピソードを1話としてまとめておきたかった、みたいな感じなのかな。それはちょっと分かる。すげぇキレイだった。
 んで、夜蛾学長の呪い。主要キャラがばんばん死ぬでお馴染みだけど、死というのがそもそも本作の土台となるテーマであるので、ただでさえ重い死というイベントがより味わい深くなる。死に際大喜利じゃないけど、死ぬ際どう描くかのお題が1つ設定されてるようなもん。
 日下部もそうだったけど、泣き顔は正面から映さず、基本的には背中。パンダはちょっとだけ見せる。慟哭の瞬間は、蛾。オッシャレー!! と思ったけど、そもそも名前がダジャレみたいなもんなのでこれを良しとしていいのかは少し悩む。

Dr.STONE

 スイカの慟哭は真正面から描く。対照的な2つが並んだなぁw(もちろん上下とかそういう話ではない)
 スイカ復活。子供こそが未来への希望、みたいな収まりの良さもあるし、独りでベラベラ喋ってても違和感がない都合の良さもある。さらには目が悪いという逆境つき。
 ぶっちゃけ、究極の孤独みたいな話に関しては百夜のスピンオフでがっつり見たのでそこまで面白そうとは思わないんだけど、まぁさっさと話が進んで次に行きそうな気もするのでそこらへんは大丈夫か。

ブラッククローバー

 暴牛が誇るチンピラコンビが登場。人相悪すぎて笑った。良いなぁこの組み合わせ。
 修行の成果を見せる話ではあるんだけど、事前にマグナの実力不足を嫌というほどに見せる。まぁ実際問題そうなっちゃうのは仕方ないよね……的な印象なんですが、それを逃げずに真正面から描くので偉い。初期に出たキャラほどインフレに置いていかれる、というのはバトル漫画あるあるですね。悪魔と対峙してマグナが普通にビビってる、という描写を入れたのも良い。ここまで容赦なく描いたってことは今回のパワーアップにもちゃんと理屈があるってことですね。
 んで、それが魔力はんぶんこ。やべぇ、つええw それをチェーンデスマッチと称するのも、メリケンサックでぶん殴るのもガラ悪くて最高w あまりに痛快なので読んでて笑ってしまった。
 てか、ジャンプにはでかでかと「マグマ」と書いてあるんだけど、マグナだよね。マグナだと思ってたけど記憶違いかなぁ、とか心配になってしまったw

センターカラー『アメノフル』

 第2話。前回あんな引きだったのに、あっさり決着。まぁよく考えたらそりゃそうか。対お菓子使いの組織としてそれでいいのか的な疑問も湧くけど、とりあえず納得。そっから別の場面で悪役に “弱えくせに数が多すぎる” と言わせたのもうまい。置かれてる状況、発言の大意としてはツムギと同じ。
 からのマスクドヒーロー、ヴィジランテ展開になるっぽいので驚いた。セーラー服が見えちゃってるのが大問題な気もするんですが、こういう系の話は好きだし、面白そう。てか、ちょうど今の『ヒロアカ』におけるデクがマスク被ったヴィジランテなんですよね。妙な偶然もあるんもんである。

『逃げ上手の若君』

 忍者無双。貞宗もいるのにあそこまでワンサイドゲームになるとは意外。まぁ正面から勝負したわけじゃないか納得はしやすいんですが。敵の強みを把握した上で、目と耳を奪って勝つ。勝つというか化かす。暗黒からの火事、という明暗のコントラストも面白かったです。必ずしも綸旨は盗まなくてもいい、という発想の転換も鮮やか。「侵入失敗とかしょぼw」となりかねない話だったとは思うんですが、「別に侵入しなくても目的は果たせるんですー」とアンサーが返ってきたので悔しいw(別に悔しがる必要はない)
 あと、弓の弦を切る道具がめちゃくちゃ面白かったです。なんかロマンを感じる。ピンと張ってるから軽いチカラでも簡単に切れるってことなのかな。

『夜桜さんちの大作戦』

 共鳴して皮下の過去を覗き見る。その回想(?)場面が主観映像、POVなのが良い。ぶっちゃけ皮下の記憶を覗くという話だったら別に第三者視点でも全然成立するんだけど、ここで「皮下本人の記憶」と強調するためにPOVというオモシロを追加してくる姿勢が良い。楽しい。まぁ、いきなりファーストショットで鏡を見せたのは分かりやすすぎたと思うけど、それでも皮下は日常業務なので手元しか見ない……からの初代夜桜当主。このショッキングな展開、盛り上げは非常に良い。
 まったく関係ない話になるけど、つぼみとか、若葉とか若菜みたいな名前って多いけど、お婆ちゃんになってもその名前でいいのかお前みたいなところありますよね。まぁ、死ぬまで成長過程みたいなそういう前向きな姿勢の現れなら別にいいけど。

センターカラー『僕のヒーローアカデミア

 OFAの2代目。言われてみれば納得なんですが、2代目というのは最初の継承者なわけで、彼がいなければOFAの継承は存在しなかった。そういうい意味では初代よりも重要、OFA継承の最も核となる存在と言えるのかもしれない。そこで、手を差し伸べる、というアクションが印象的に描かれたことからも本作においてどれだけ重要なエピソード、重要な人物なのかが伝わってくる。とにかく手だからね、この漫画。ひたすら手よ。たまに足w
 ただ、オールマイト中心に世界を見てると、もしくは弔中心に見てると最重要なのはオールマイトの先代である7代目なわけで、その影が薄いけど大丈夫? みたいな気もしてくる。歴代の方々が重要なのも分かるけど、やっぱ7代目じゃないですか。まぁ、それはどうせ今後出てくるか。一番良いときに出てくる奴か。弔を救うときとか。

『アオのハコ』

 蝶の人が出てくると一気に作品が明るくなるというか、一時的とはいえジャンルすら変わったような印象になる。まぁ主人公はウジウジ考え込むタイプだし、ヒロインは他者として描いてるし、主人公の友人はダウナー系というか低温系のツッコミだしそりゃそうか。なかなか魅力的な4人だと思うので、蝶の人は安易にラブコメの当て馬的な感じにならない方が良い気がしてきた。男女の関係は恋愛だけじゃないぞ、的な。
 んで、話としては関係を秘密にしたいが、それは相手にとって失礼なのでは云々。性格が卑屈なので秘密にする以外の選択肢が最初から欠けてましたw たしかに別にやましいことしてるわけじゃないからオープンにするのもアリか。
 猪鹿蝶の疑似的三角関係(+メガネ)からの、不機嫌だった理由。このある種どんでん返し的な真相が良かった。逆転の発想というか、向こうからしたらたしかにそう見えてたかも、という納得。本作は基本的に主人公の一人称視点ですので、ヒロインは少し謎めいた印象というか、彼女のことを知りたくてついじっくり眺めてしまうような感覚が作品の味噌だと思うんですが、今回のオチは「見てたと思ったら見られてた」的な話ですね。そんで、主人公がウジウジと悩んでたけど、当然のように向こうは向こうで見て、考えて、行動してたわけで、良い話オチのようでもあり、申し訳ない気持ちも湧いてくるオチで面白かった。相手のことをアイドル視するあまり人間扱いしてなかったみたいなところありますよね。自分がすべてになってたというか。あと、そもそも相手が先輩なので、しっかり者というか、頼りがいあるような感じもあって良かったと思います。

『ウィッチウォッチ』

 髪オペレーションが話の中心なんだけど、冒頭の体重のくだりと全然関係ないので少しアレ。というか、意地悪な見方をすると「どうせ篠原の野郎何か企んでやがる……」的な印象。まぁ「下手くそだなぁ」と思うよりは全然いいんだけどw
 修行のくだりも前後の話と関係がないので正直異物感はある。なので、あれを伏線回収ドヤ的な感じで喜んでいいのかというと少し疑問はある。オペレーションのくだりは普通に面白かったし(個人的に髪ファサァギャグには弱い)、地理に意味はないかと思ったら中庭(校庭?)を縦横無尽に飛び回るアクション的見せ場に繋がったのとかは普通に良かった。地理的に校内の注目を浴びざるを得ない、というのも「こりゃモテても仕方ない」ってなる。まぁ一番大事だと思われる “一枚も見てない” に関しては先生以外知らないので(そもそも体重がバレるということも知らない)少しズレはある気もするけど、そもそもかっこよさを見せびらかすためにやってるわけじゃないので、みんなは知らないけど的なバランスの方がむしろ良かったかも。

『ぺこぺこの病』渡辺シンペイ

 春の大型読切企画の第1弾。『呪術』っぽいクチが何でも食べちゃう話かと思ったら割と普通の能力バトルものっぽくなった……と思ったら単にバトルものって感じでもないバランスに収まった。そこが良かった。ただのバトルものだとそこまでハマらなかった、最後まで緩いギャグ、緊張感のなさは続いてて、そして最初から最後まで一貫して描かれるのは海老沢との友情。ココですよ。もう海老沢くん最高でしょ。最初はコテコテのツッコミキャラかと思ったら、 “友人として心配なんだよ お前のその落ちつきっぷりがな…” と海まで付いてきてくれるのとか良い奴すぎて泣いた。作品がバトルものっぽくなって海老沢が置いてけぼりになる……のかと思いきややっぱり最後まで海老沢がキーパーソンだった、という決着が好き。ベジタリアンという冗談みたいなオチも何気にうまかったと思います。私も藪医者と同じで肉も好物だと思い込んでたw
 半ページしかないけど、急に差し込まれるモンタージュの場面も最高。あそこがあるから2人の友情が確実なもの、という認識になったと思う。良いよね、ああいうダイジェストっぽいモンタージュ。青春感がすごい。
 あとは、そのモンタージュの隣に配された藪医者の館に向かう独特の坂道。あの遠景、妙に印象に残るんですが、それが終盤のバトル展開(バトルか?)で大破壊の舞台になるからアガる。
 あと、変身した姿がほとんど『もののけ姫』のデイダラボッチだとか、よく考えたら薮医者が悪人という根拠が乏しくない? とかいろいろ思った。特に後者、失われた病気の研究にとりつかれた、というだけなら別にいいじゃないですか。まぁ人とか殺すのに躊躇がないのでダメなんだけど、病気の研究が直接悪に繋がるわけではないので、そこは少し引っかかった。
 おしまい。壮大なバトルものっぽい雰囲気もあったけど、基本的には男子2人の友情の話、というスケールの小ささが個人的にグッときました。

『僕とロボコ』

 ロボコの家出。ロボコが “冗談…!?” と絶望の顔をした次のコマで “それもそうですね” と言う場面、 “すごい落差!!” というツッコミがあったように情緒不安定なギャグかと思ったけど、実は「冗談」というキーワードを聞いた時点でロボコの心は家出すると決まってしまった。何気に味わい深いシーン。感情表現が両極端になりがちなギャグ漫画で、この言ってることと思ってることの不一致という表現は妙に迫力あった。そもそもこの場面に対して緊張感を抱かず「いつものギャグですね」という印象を抱いていた我々読者(てか私)もボンドと同じ失態を犯してるわけですよ。この場面だけ妙に心をエグってくるような底知れなさがあって好き。今回は平和なオチがついたけど、人とケンカして修復できないまま関係が終わるときって案外こういう感情の落差があったりするんじゃないだろうか……などとギャグじゃない部分の感想をだらだらと語ってしまう。

電子版限定短期連載のおしらせ

 ものっそい『鬼滅』っぽいタイトルロゴ、というか『鬼滅』フォロワーっぽいタイトルロゴ(直接デザインが似てるわけではない)。これで全然違う感じの話だったら少し可哀想だわ。

『SAKAMOTO DAYS』

 博物館。本作はこういうオモシロな場所に行くだけでワクワクしてしまいますね。ただ、実際に行われたことはロボットが襲ってくる感じなので、正直期待したほどではなかった。もうちょっと特殊なロケーションを活かした感じになるのでは、もっと空間を広く使ったアクションになるのではと期待してしまった。まぁ、次回以降あるけどね。それと、科学由来の敵ってのは新鮮さもある。

『高校生家族』

 前回がバレー部で、今回はスタメン落ちからの勉強。勉強といえばファミレス、ファミレスには当然……と話がどんどん連鎖していくのが面白かった。今までの積み重ねがめちゃくちゃ活きてる。
 勉強。勉強できない奴あるあるとして、 メソポタミアの意味でも調べるか…”スマホに手が伸びる。これすごいリアルだと思う。いや、メソポタミアの意味に興味を持つことは大事だし、テストとは関係なくても関連知識を深めていくことで得るものはあるんだけど、まぁこういうときって関係ない調べ物になりがちよね。
 メソポタミアの覚え方もマジくだらないんだけど、学生の勉強法あるあるって感じで笑った。説得力ある。似たようなことやったことあるわw そして猫が可愛い。
 あと、今回衝撃的だったのが、洲崎が家谷家を訪れた際の玄関から “あらっ” と現れる母。あのコマ、めっちゃ可愛くないですか? 本作の女性キャラ史上最大が出たと思う。

『アンデッドアンラック』

 そもそも中国の武術の師匠が170年生きただけであんなに強くなれるもんですかねぇ、とか思わんでもないんですが、本話全体が「否定者ではない」というオチに向けて盛り上げられてるので普通に楽しめた。序盤にムイちゃんに “武の達人” と言わせたのもそうだし、 “武器は野暮だ” の発言もそうですよね。ヌンチャクとか刀の話をしているようで、実は否定の能力についても示唆していた、と後から気づかされる。
 まぁ、とはいえ、いくら達人が鍛えたところで人体を貫くパンチは出せねぇだろ、とは思う。まぁそういう世界だったという話なんだけど。似たようなこと『ヒロアカ』に対しても昔感じたかな。個性関係ないところで超人的な運動しすぎ、みたいな。
 あと、 “武器は野暮だ” と言ってる相手に対して、2対1で、しかもこっちだけ武器ありで奇襲かけるラストは逆に痛快でした。事前にワンクッション入れてなかったら「いいのかこれで」とか感じてたと思う。

『あやかしトライアングル』

 男子たちを叱る祭里は面白かった。どういう心理だとあのセリフを吐けるのだろうか。別に祭里には心が女の子になっちゃってるような傾向は見られないし。まぁ、男たちにエロい目で見られる立場になったことで男の性的なニュアンスを隠そうとしない姿勢に憤りを抱くようになった、くらいだとリアルにありそうかも。
 無断でおっぱい揉まれたし、性器も触られたけど、母親だからセーフ!! とか本気で思ってそうでそこは少し心配。エロ描写そのものではなく、エロへの言い訳の部分。

『破壊神マグちゃん』

 冒頭の場面は『鋼の錬金術師』の冒頭の場面……だったような気がするんだけど、正直記憶が定かではない。
 ということでコピーマグちゃん。耳のデザインとか、ちょっとピカチュウすぎません? あとホッペ。妙に心配になってしまうデザイン。ライアンレイノルズの声で喋り出しそう(あれはかなりデザイン違うだろ)。
 自律学習機能を持ったコピー。正直本作がこの設定を出した時点で面白そう。絶対最後にうまいことやってくるパターンの奴やん、とある種の警戒感。そういう意味では『ウィッチウォッチ』読んでるときと似た心の動きかもしれない。(実際はそこまでうまいことやってくるタイプのオチではなかったです)
 んで、コピーが歩き回る。ナプタくんが唐揚げ作ってる場面が出てきたけど、正直この絵の段階でちょっと感動してしまったw ほのぼのした場面だし、ナプタくんの仮装が可愛いみたいな場面なのかもしれないけど、「唐揚げ……良かったねぇ……」と感慨深いもんがある。
 爆破オチならぬ破滅オチ……かと思ったらミュスカーくん。「騙されちゃうんかい!」というギャグなんだけど、ミュスカーくんのパァァの顔が可愛くてな……。マジで不意打ちだったわ。てか、今回純度100でただの可愛い要員でしかないんだけど、ミュスカー、悪役としての立場は大丈夫なのかw

『クーロンズ・ボール・パレード』

 椿の独善的なキャラクターはある種のギャグだと思ってたけど、単純に野球のチームプレイとして正解であった、という結論はとても痛快。意外だけど納得度も高い。そして「天才だからできたプレイ」が具体的に変則的なダブルプレーとして描かれるのも最高。あんま野球詳しくないので、正直かなり混乱するし、どの程度実際にあり得るプレイなのかの判断が自信を持ってできないんですが、なんかありそうで面白かった。
 ただ、 “この打球を” “遊撃手が捕るメリットは何もない” はウソついてないんだけど、直後の強敵くんが言った “フ やはりお前は……” のセリフがオチを知った上で読むと違和感。かなりの実力者らしいけど、ダブルプレーのこと見抜けなかったの? とちょっと彼の株が落ちる。まぁ、一応 “ボクが捕るっ!!” のセリフに反応したと考えるならば一応成立するのかもしれないけど、普通にダブルプレーのこと考えてなかったような気がする。

『サニーサイド』冴豆祐人

 読切。ショートフロンティア。この企画いつまで続くんだろうか、面白いから終わってほしくないだけど、と毎週ハラハラしてます。とりあえず次号の予告はある。しかも、小野先生!! 私の好きな作家召集しすぎじゃない? 接待ですか? と妙な錯覚が生じる。
 本編。ブギーマンが悪い子をさらいに行ったら思わぬ強敵と出会う。『モンスターズインク』っぽい感じですかね。細かいし、どうでもいいことかもしれないけど、冒頭の場面で世界設定の説明として高校生をさらうのが少し分かりにくい。子供限定でよかったんじゃないかしら。冒頭の場面が変則的で、本編がむしろベーシックな感じになってるのが少し引っかかった。
 あと、これは読みにくさと同時に本作の魅力の部分でもあるけど、無駄な小ネタが多いw 『IT』に始まり、『ドラクエ』『ポケモン』と正直詰め込みすぎな気もする(ただでさえ情報量多めな作品なので)。特に『IT』のくだりは別の名前を呼ぶので、知らない人が読んだら普通に混乱するだけだと思うの。が、嫌いじゃないぜ。
 てか、本作のオチ、悪魔の正体は元人間という話を当たり前のように土台にしてるんで、「それを大オチにしてしまった作品もあるんですよ……!」と妙に悔しい気持ちになったw(百瀬先生好きなので)
 あと、単純な魅力として、ブギーマンも姉も可愛かったので正直それだけで一定のレベルの満足度は感じた。ただ、それだったら弟の出番ももっと見たかったぞ……などとワガママ。
 ということで、普通にめちゃくちゃ面白い作品であった。やっぱレベル高いぞ、ショートフロンティア。百瀬先生、なんでや……(引きずってる)。

『灼熱のニライカナイ

 本格バトル回。前も書いたかもしれないけど、オール海中バトルは動きが三次元的になるので他のバトル漫画と違った味わいになってて楽しい。まぁ、舞空術的なことする作品だったらさほど変わらないかもしれないけど。
 定期的に忘れそうになるけど、普通にバトル回もめちゃくちゃ面白いよね。ボンベとスーツを失ってからの覚醒、逆転の盛り上がりも最高だし、必殺技のコールに物語的な意味があるのも面白かった。水中で喋っとるやんけ、という。
 あと、かっこいいバトルの最中、というかクライマックスにケツのドアップが入るのはちょっと面白かった。三次元的な動きをしてるからこそのアングルなのかもしれない……(そうか?)。

『アイテルシー』

  “左近が女のケツを追っかけて……!” は笑った。しょうもないんだけど、テンポと勢いに負けた。警察署の中でも目立ってもいいので堂々と歩くことで逆に疑われない、というのはロジック的にもちょっと面白かったんだけど、そこにマジしょうもないギャグが入ってくるので不意打ち。あのドタドタ走ってる絵面も込みで好きです。
 その後も乗車したほむらちゃんの “なんで私が後ろ……” という位置関係が、その後の相生の “てへっ♪” に繋がるのとかも普通にうまいですよね。本作は毎度のようにこういうパズル的な細かいオモシロが詰まってて良い。
 トラックという不安定な場所でのアクションも面白かった。序盤にあった “パリコレかっ!!” というギャグとも繋がってきますよね。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 5/3はジェームズブラウンの誕生日ということでファンク特集。細かい区分については全然詳しくないので「JBはソウルなんじゃなかったっけ?」とかマジで思ってしまった。ごっちゃになりがちである。知ってるようで全然知らない。
 あと、個人的には小山ゆうじろうの有名ジャケイラストが見れるのが嬉しい。『アゲ太郎』のときにもたまにあって好きだった記憶。

目次

これから連載と一緒に作者コメントに何を書けば、と悩む日々が始まるんですね。 <一本>
(『アメノフル』)

 隔週でこの悩みを抱くのはあまえ(厳しい)。

マイクロソフトオフィスのカイルに会いたい。冴子先生に会いたい。復活希望
(『夜桜さんちの大作戦』)

 あのイルカ、カイルって名前だったのか。クラピカの人差し指やんけ。

新緑が気持ちよくてついつい散歩をしてしまう。一年で1番好きな季節かも。
(『灼熱のニライカナイ』)

 最近の田村先生、いい感じにオッサンしてて好き。

愛読者アンケート

 読切についてと、アクリルフィギュアプレゼントについてと、アンケート葉書が無料について。アンケートが有料って変な話だと思うので無料で永続してほしい。様子見とかしないでずっと無料でいいと思う。

総括

 終わった。今、手元にあるジャンプすべての感想が書き終わった。借金返済。よっしゃあああ!!!(実際にはもう次のジャンプ出てる)

 はい、今週のベスト作品。『サニーサイド』です。マジ良かった。
 『ぺこぺこの病』の方も良かったよ。連載の中から選ぶとしたら、『高校生家族』かしら。

 今週のベストコマ。よく考えたら「今週」じゃないね。今頃気づいた。
 ベストコマは『ブラクロ』最後の見開きです。ぶちあがると同時に「メリケンでぶん殴っちゃったよw」と少し笑った。突き抜けてて好き。

 最後に今号のベストキャラ決めて終わります。こちら。

  • 海老沢 『ぺこぺこの病』
    • 本作を特別なものにしたのは彼の存在だと思う。何てことない一般人の彼、彼の優しさ、そして彼との優しい交流にあの作品の本質があると思いました。

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