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『八乙女×2』38話の感想

八乙女×2 | 【第38話】ルイルン気分 / マガポケ | 少年マガジン公式無料漫画アプリ

 最初に今月の回を読んだ時点では「梅雨を先取りしちゃいましたな」とか思ってたんですが、このブログを更新する頃にはちょうど東北も梅雨入りしたのですごい。
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第38話「ルイルン気分」

 前半が6ページ、後半が6ページ。6月で雨のシーンがあるので梅雨感ありますが、一言触れられるだけで他は雨関係ない。後半は中三らしいテーマになってたけど、それでも普段の「○○回」みたいな分かりやすい一言で括れる回という感じではなく、全体的に日常回って感じ。特に前半が、日常フリー4コマって感じでいつもは描かれないようなシチュエーションも多くて面白かったです。

 前半。最初だけ雨のネタ。おそらく登校時の八乙女ご両人。近くを車が通り、水たまりの跳ね返りを警戒したハルルが奇をてらった対策に出るが逆効果。その間カイがハルルが雨で濡れないように近づいてあげる、とか一切ないのが2人らしくて良いよね。ドライというか、良い距離感。そもそもイチャイチャ的な話をするんだったら車道側をカイが歩く、的な切り口もあったでしょうし。このフラットな感じがめちゃくちゃ良かったです。

 アユムと川村さん。ボケなど発生しようがない……と思ったらアユムの本好きがちょっと度を超してくるので面白い。まぁ、度を超してるってのは大げさで、ファン心理としては全然分かるものなんですが、寄り添ってくれてる友人に対する冷たすぎる返答にアユムの変人一歩手前な感じが出てておいしい。

 先生たちが修学旅行の話を内密に。こういう予告の方法面白いですね。リアルタイム連動らしいネタ。普通の作品の予告目的のネタだったら次回に修学旅行だと思うけど、たぶん違うよね。ここらへんのタイムスパンがリアル。

 JKの先輩からの連絡。パイセンが買い食いの写真が送られてくるが、間にもう1人。高校でできたとおぼしき友人。別に彼女が今度大きく関わってくることはないんだろうけど、こういう余白の部分で本編には描かれない広がりを感じさせるのは本作(過去作も)は非常にうまいと思う。4コマならではの情報の少なさと、それ故の奥行き。

 カイの教室にやってくるフユリ。突然の名前呼び後輩の登場にざわつく友人たち、というのが微笑ましい。絶句する黒松くんと、驚きつつもスマートに対応する富谷くん、というのも静かにキャラが立ってて良い。出番少ないなりにおいしい。
 話としては、名前呼びについて文芸部内の利便性だと必死に説明するカイ。それを冷ややかに見つめるハルル、というのが描かれてるのも良いですね。名前呼びについては思うところがあるハルル。

 カイとフユリのところに絡みに行く黒松くん、が沈没。これに関しては「彼が悪い」という感じなので笑えるんですが、黒松くんが放った下ネタが幼稚なものになってるのも細かくて良い。ハルルとかボケの強キャラが放つ下ネタにしてはちょっと考えづらい内容にチューニングされてると思う。そんな黒松くん、友人を慕う(慕ってるっぽい)後輩を目の前にしてちょっと張り切っちゃったのかなw
 カイ相手だとめっちゃ元気に話すフユリだが、黒松くん相手だとまったく弾まない。黒松くんの自爆や、フユリが天然というのもあるけど、やはり2人の相性ってのもあるんじゃないですかね。逆に言うとカイとの相性が彼女にとってはめちゃくちゃ良い。

 文芸部にルイがいる新たな日常。3年女子陣の日常は珍しくないんですが、部室ってシチュエーションが良いですな。
 8コマのネタなんですが、前半のオチはハルルの聞き違い、後半は話の途中で入室してきたアユムの聞き違い。完全にいつものフォーマットで聞き違えてくるアユムの姿に笑ってしまった。下ネタ回避はできたはずなのに逆にどうしたらいいのか分からなくなってしまうルイも良い。たしかに、正そうとすると自ら下ネタ(ハルルの聞き違い)を持ち出す必要があるのである意味詰んでるというか、直前のネタにあった説明を求めることで相手を追いつめるフユリともちょっと似た状況かもしれない。
 ちなみにハルルの下ネタで出てきた本が「姫騎士」なので笑ってしまった。氏家作品で謎に頻出する姫騎士。一時の流行かと思ったらずっと続いてるので良い。

 後半。ルイの燃えつき症候群。気味。一瞬「中学で!?」とか思いましたが、ルイの場合は部活に生徒会長にと大忙しだったのでちょっと分かるかもしれない。一応受験という新たなに打ち込むべきものはあるのだが、不思議とそちらに気持ちが向かない、というのも実際にこういう優等生いそう。
 そんなところに部費をなくして意気消沈のアユム部長が登場。自分は部長をやりたくないからと励ます旧メンバーが薄情なので笑うのだが、そこで一気に張り切り出すルイ。ルイが入部しなかったらこの部活は回らなかったかもしれない……と思わされる良い場面。去年はやはり両パイセンがしっかりしてたのでしょうね。
 部費も見つかり、ルイも元気になって万々歳。今度はカイがスマホをなくしてしまうが、張り切るわけではないが妙に積極的なフユリとハルル……の姿を見てまた燃えてくるルイ。逆境で燃えるタイプと自分で自覚してるのがちょっと意外で面白いですね。と同時にフユリとハルルというライバルの存在を前にして落ち込んだりネガティブな感情を抱かずに、逆に元気になる感じは新たな文芸部の状況としてめちゃくちゃ好ましい話だと思う。もっとギスギスしてもおかしくない話なんだけど、ルイが特殊な性格してるおかげでハッピーな日常が保たれてる。そもそもルイが入部したのも同じ理由なんですが、このお馴染みの顔が加わることで新風が吹き込む、という変化が新鮮で面白い。


 終わり。次回は「今年の夏も暑くてウザい!!」だそうです。ただの天気予報なので笑う。
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