北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2025年41号(紙版)の感想

 ジェラルド・バトラーの演技が良い!!(実写版『ヒックとドラゴン』爆泣き民魂の叫び)

表紙

 新連載。なんか知らないのが始まってるんですけど……。近年の超ヒット作、それこそ「お前もうアガリだな」みたいな感じで終わった作家の中では唯一芥見先生が作家としての余力、余命が残ってる印象だったので、普通の新作が読みたかった気持ちはある。古舘、堀越、吾峠あたりと比べると新作に向けた活力を感じるというか。とはいえ、せっかくいろいろ拡張性のある作品設定が残されてて、それを使ったらいろいろ大人たちが融通してくれるのでその方が新作を作りたい、みたいなことならば、まぁそりゃ歓迎ではある。
 それはそうと平山夢明の小説まで出るのにはぶったまげました。ジャンプでヒットするとそんなことあるのか。

暗殺教室』の映画の件

 『暗殺教室』せっかくなら新しい話作ればいいのに……と思ったけど、松井先生何でもコントロールしないと納得しなさそうだから難しいか。あと後日譚的なのは無理な構造だし。個人的には渚くんがいれば『暗殺教室』として成立すると思うけど、企画的には殺の方がいないと無理なんだと思う。不思議ですね。

読者プレゼント

 戦国武将。グラビアの人が特定の武将なのではなく、漠然とした武将イメージで、他にイラストでいろいろと武将がいる。デフォルメ武将のイラストは可愛いんだけど、ちょっっとグラビアとのバランスが悪い印象。さすがに6人分も撮影するのは難しかったんだろうけど。
 地味に日本地図に各武将が配置されてるのは良かったと思います。あと、上杉謙信がまさかの『逃げ上手』とのシンクロニシティですね。こんなことある?

巻頭カラー『呪術廻戦≡』芥見下々 岩崎優次

 新連載。作者はそれぞれ原作と作画。タイトルの読みはジュジュツカイセンモジュロ。ちょっと自信ないんですが、合同の記号であってる? こういうの困るよねぇ。難しいよねぇ。意味はこの際どうでもいいです。
 本編。リカちゃん寝取られ後日譚から始まって(スネイプ先生みたいな役回りだと思う)、乙骨の孫娘が主役。兄もいて、チームで、そこに宇宙人が絡んでくる。宇宙人?
 乙骨ラインで派生するのが少し意外だが、虎杖は無印『呪術廻戦』の物語に特化したキャラクターなので拡張性が低い、とかだろうか。まぁ今後出てくる可能性はあるか。じゃあ、この話はなし。ダジャレみたいな文章。
 モノクロ本編冒頭、ものすごく芥見バイブスに溢れてるので感動した。ノリもそうだし、絵も良い感じに芥見感あって、徐々に岩崎感も出てくる。早くも相性の良さを感じるというか、個人的に結構アリかもしれない。乙骨爺さんがアイツだと示す絵が「頭の傷」なところとか、独特の感じありますよね。別に乙骨の本質じゃねぇだろそこ、っていう。キャラに対して妙にドライというか。
 そんな兄。名前が真剣(つるぎ)。そんな千葉真一みたいな名前の付け方する人いるんだ……。ゾロじゃん。これで「俺はステゴロで行く!」みたいな子に育ったらどうするつもりだったんだ。
 話としては、小さな事件なので普通に楽しい。正直『呪術』でもう壮大な話とか求めてないのでこのノリのまま終わってくれてかまわないんだけど、そんなこともないのでしょう。単行本3冊くらいのボリュームらしいので。まぁ、『BLEACH』みたいな「イギリスを舞台に続編やるよ?」「やっぱり本筋の続きをやるよ?」みたいなスタートだけして放置されるよりはいいですね。あれマジで何だったんだ……。実は水面下で元気に制作中で、アニメが完結したら何か発表されたりするのかしら。本誌でやるとしたら、かつての人気作の続きが突然増える感じになって、ちょっとイヤかもしれん。『モジュロ』が終わってからしてくれ。

『魔男のイチ』49話

 魔法のジキシローネと、中の人ジキシローネのエモい関係性が語られるんだけど、肝心の名前がしょうもなさすぎるダジャレなので面白い。呼び方をジッキーにすることでダジャレ感をなくす、という高等テクニックだ。
 んで、デスカラスちゃんが逃がさない。「檻」の件を回収するのがキレイでしたね。別に聞いてたわけじゃないけど、相手が一番嫌がるワードを的確に使ってるのが煽り性能高くて良い。

ONE PIECE』1159話

 話は人間狩りに収束していく。シャッキーをめぐる大物たち、ドラゴン、シャンクス、サプライズのティーチ。歴史が一ヶ所に集まる感じは熱いのですが、逆にハラルドの線は外れてる感じがある。出発点はハラルドだと思うので、うまいこと絡んでほしい。
 んで、Dの一族とはデイビー・ジョーンズのD……と一瞬誤解した。デイビー・D・ジョーンズなので違うのか。ややこしい。海賊(船乗り)用語だからデイビーのDでいいと思う。ここに来てデイビーバックファイト再評価の流れ来ますかね? たぶん来ないぞ。

『ウィッチウォッチ』216話

 かませ生徒会候補たちのかませ大喜利が思いの外面白い。ベタキャラとして面白いので「彼らが適任なんじゃないかな」という気持ちが湧いてくる。そんなかませ生徒会候補が、モイちゃん御一行と会った際に改めて新鮮な気持ちでツッコミ浴びせられてるのが楽しい。ここものすごく良かった。単なるアイディア出しで終わらない強さを感じる。
 んで、結局ジキルのことを甘やかしまくるので、かませ生徒会が負けるまで再試合を設定される。可哀想すぎるだろ。理不尽。全然良い話に思えない。
 あと、友達だったら無条件で生徒会に入ってくれる、という前提で話が動いてるのも違和感だったというか、私だったら「ジキルのことは親友と思ってるけど生徒会はイヤかな……」って気まずい思いをしてしまうと思う。そして断りづらくて入る、という最悪の流れ。

『僕とロボコ』248話

 『呪術廻戦』の新作だよ良かったね!! と心底思うのですが、その件がまったく出てこない。どうやら宮崎先生には知らされてなかった模様。可哀想すぎる。「新連載って『呪術』だったの~?」みたいな連動した回をやってほしかった。
 話として、ボンゴリの謎すぎるノリが延々と続く。アカネちんは一生理解できない。めちゃくちゃ面白かった。最初は「ボンドに邪魔されるいつものやつか」くらいの気持ちでいたけど、まさかの謎すぎるお願い一本槍で最後まで突っ走るとは。傑作回だったと思う。『呪術』ネタがないのは寂しいけど、それを補って余りあるほどに面白い。ボンゴリのBLみたいな話ではなく、「男子のノリわかんねぇ……」という扱いにしたのも新鮮で良かったですね。小学生らしいナンセンスギャグだと考えると、案外リアルなのかもしれない。謎のノリでずっと楽しんでいられるので。ああいうのが本当の幸せだと思うよ……。

センターカラー『アオのハコ』210話

 カラー扉。本職グラビアアイドルのプレミア感が薄れるじゃないですか!! と『ひまてん』カンナに思いを馳せるなどした。
 本編。体育館でイチャつく2人。「グヘヘ おっぱい触っちゃった」みたいなことにはマジで1ミリも言及しないので感動したんですが、それはそうと本格的にイチャつき出すのにはちょっと引いた。というか、「体育館でそういうことやめようよ」みたいなバカみたいな感想を抱いた。君たちだけのものじゃないんですよ。
 ただ、ネクタイを肩にかけた千夏パイセン、という絵面はすごく良かった。ネクタイを絞める大喜との対比、卒業生と在校生の対比としてキレイだったと思う。それはそうと、ネクタイの交換は汗が染み込んでそうで抵抗あるな……。「その汗が欲しいんじゃない!」という楽しみ方なら結構ですが、本作の2人は違うでしょ。たぶん。

『しのびごと』48話

 前回「なんて再現性のないスーパーサイヤ人なんだ」的な感想書いたけど、今回ちゃんと「このパワーアップは良くない」という扱いになるので良かった。それを単にオペさんに語らせるだけで終わるのではなく、なぜ良くないかをアクションで一旦見せてくれるのが良いよね。丁寧な仕事。敵の2人が父娘感あるコンビに代わったことで、それを蹂躙するヨダカの姿に「これで良いのか?」的な印象が誘われる。女の子の髪ぶん回すのは面白かったけど、ちょっと抵抗感もあるw
 からの回想。まさかオペさんとヨダカの馴れ初めか? オペさん登場不可避な気もするけど、まだ後ろ姿しか映らない、みたいな扱いで引っ張る可能性もありそう。とりあえず男っぽい見た目をしてるのは確定した、くらいの情報で焦らすとか。

『SAKAMOTO DAYS』228話

 刺股からの拳銃。近距離での拳銃使いがかっけぇ~。武器としては超シンプルだし、正直バトル漫画でかっこよく描く難易度は高い武器(だからほとんど使われない)だと思うけど、それをあれだけ描けるんだからやっぱ本作は強いわ。若干の『ジョンウィック』みもあって良かった。これは最近観たからです。
 警官っぽい武器は全部出し尽くしたかと思いきや、手錠がサプライズ。これも良いオチでしたな。刺股がハデで、分かりやすいかっこよさだっただけに、他のもっと身近な(?)装備の活躍が光る。

『あかね噺』173話

 いざ審査。の前に正明師匠から質問。分かりやすく緊張感の走る瞬間であり、それでいて「攻撃的に見えたのは認めてる証拠」という反転にも繋がるので面白かったですね。正直審査って数字を出すだけなんですが、その中であの手この手でドラマチックに盛り上げようとしてる。
 そんで、からしの作り上げた「古典っぽさ」が正明師匠に認められることは本大会で優勝する(まだだけど)よりも価値があるのかもしれない、みたいな余韻になるのも良かった。ここはからしの計算高さが現れる場面なんだけど、本当の気持ちとしてはそれよりも私的なエモに執着してる、というギャップ。
 と面白かったんだけど、R-1的な大会で物議を醸した件が放置されて終わるとは思わなかった。絶対ここで説明が来ると思ったのに。たぶん擬古典を何の説明もなく、本当の古典という体でテレビ放送してしまったのでSNSのうるさ型から集中砲火にあった、とかそんな感じだと思うんですが、正解発表してほしかった。

センターカラー『悪祓士のキヨシくん』59話

 パラディンクロスの会議。変人たちが勢揃い……しないので票数に揺れが生じてしまう。「決まったかな?(決まらない)」という展開があって面白かったですね。こういうドラマの作り方もあるのか。そして、現状の「2人もキヨシにデレデレなので楽勝」という状況から「まだ3人残ってるよ」と世界が広がる感覚がパラディンクロスという設定の重さを演出してたと思う。前回というか今も「大魔王に勝ったんだからパラクロは当然w」くらいの気持ちなんだけど、今回の戦果で勝ったパラディンクロスはまだ2人。
 んで、棺総合病院に入院編かと思ったら、棺くんちにイチャイチャお泊まり編になるので熱い。特に目的もなく時間を潰すだけというのも良い。まぁ実際は何か次に繋がるものが出てくるかもしれないけど。

『カグラバチ』番外編

 双城の「孤独の銭湯」第2回。まさか続くとは。番外編やるにしても別の妖刀持ち、もしくは強敵の日常だと思ったのに。めちゃくちゃ双城愛されてる。
 デートからの銭湯。完璧な一日になるはずが、クソガキに邪魔される。下町の銭湯あるあるって感じですごく良い(偏見です)。そんなガキへの対抗策が睨むだけの巨大入れ墨男、というのも間抜けで楽しい。父親がいる手前、無法に走ることもできずに “…ぐッ” というのも意味不明なのかめっちゃ分かるのか判断に困る。

『逃げ上手の若君』217話

 以前から登場してたはずのイタ鎧。今のジャンプだと『ピングポング』のドーピングフィギュアと妙に重なるので面白いですね。妄想によってチカラを得る。本作の方はクスリに頼らなくたって対話はできる、というので人間の知のチカラが感じられる(そうか?)。
 合戦シーン。本編直前の月例賞のページで松井先生が、ページの中に文字が多すぎると「うえっ」とする、という話をしてて実に松井先生らしい内容で面白かった。んですが、この合戦が始まったシーンには絵で「うえっ」となった。絵の密度に圧倒されるというよりは、「アシスタントっぽい絵だしなぁ……」って目が滑る感じ。当たり前ですけど、絵は滑っても文字ほどの問題はないので「自分で言ったこと守れてないじゃん」的なことを言いたいわけではないです。「うえっ」の感覚を意識すると面白いってハナシ。

『ハルカゼマウンド』12話

 野球部の変人。ちょっとだけ『ウィッチウォッチ』のベタ大喜利に肉薄してる感じがしてヒヤヒヤしました。ああいうギャグは楽しいけど、思わぬ弊害が生じがちですね。
 凪春のスランプ。アイディア段階で詰まってるので、努力の道筋が分からない。めちゃくちゃ地味な悩みなんですが、成長論として説得力があるというか、あるある的な強度もあって面白かった。そこから凪春が「立ち上がる」姿を驚くほどの巨大コマ(見開き)にして見せ場にするのも良いですね。正直まだ何もしてない場面なのでカタルシスがあるわけじゃないんだけど、漫画的な工夫で無理矢理「何か面白い」と感じさせられちゃうw

センターカラー『ひまてん!』57話

 カラー扉。ひめののグラビア風。長い髪が垂れてるのがセクシーなんですが、その黒い線が視線誘導のような効果もあげてそうですね。あと、胸の谷間を線として描かなくても、そう錯覚させる効果もありそう。奇しくも『アオのハコ』とのカラーグラビア対決となってるんですが、千夏パイセンは胸の谷間を線として描写してたけど、本作には捻った面白さを感じる。本編では本職のプレミア感を奪うひめののだけど、『アオのハコ』にプレミア感を奪われてるので面白い。そして、間に挟まれる『キヨシくん』のほっこり感も好き。
 本編。ひめののは早々に退場して再びカンナのターン。あくまでも焦りを生じさせるための登場だった感じですかね。
 からの、ひめののグラビア鑑賞……を鑑賞される。イヤすぎる状況なので笑った。ああいうので男子グループでワイワイ言いながら観るのも個人的にはイヤというか、一方的に窃視するのがグラビア鑑賞の醍醐味だと思う。グラビアに限らないか、鑑賞全般。観てるところを観られてる……と意識があると大元の鑑賞に集中できないというか。単に観られたくないのもそう。
 二次元グラビアにマウント取るために、カンナが三次元グラビアを展開。必殺技感ある見開きの迫力は良かった。クソデカ表示の “私のがいいですよね” も好き。その直後に、彼女のバックショットを入れることでちょっとだけ「何やってんだコイツ……」感が醸されてるのも良かった。醸されてるよね? ちょっと間抜けだったよね?
 なりふり構わぬ感じが良かったので、ラストのちょっと良い話風に着地するのには少し無理があったと思う。変なことやってるけど、真正面からぶつかってきた気概は認める、くらいで充分だったと思う。あと、Hカップになったことないんで知らないけど、下着の代わりにに水着を着用して1日過ごすのっていろいろ不都合が多いんじゃないの? 蒸れる? 不快とかになりそう。何かに良くなさそう。まぁ、グラビア対決の果てに変な過激化に走らないのは何よりですね。グラビア論(健全)をする上で結構なダークサイドだと思う。

『鵺の陰陽師』113話

 先週の感想を繰り返すことになるんだけど、嫁が頑張る、踏ん張る、という展開が多すぎてさすがに飽きるな……。先週のプロポーズで嫁関連は一旦クライマックスを迎えたと思うので余計に。ここまで来るともう死ぬしかないじゃん、とかメタいことも気になってきた。
 初めての共同作業です、みたいなノリで新婦の親に入刀してるのはちょっと面白かった。

『カエデガミ』11話

 扉。今週『キヨシくん』の代わりに本作がカラーだったらセンターカラーがすべてグラビア風になってたな……などと思ってしまったが、実際にセンターカラーになったら無難にコウとシユウのツーショットになると思う。
 本編。新しい仲間を連れて任務。愛息子が頬を紅潮させながら “友達になれたらいいなって……” と言ってるのが面白い。悪い虫とのジレンマになるのが良いですね。変なところで理性働くのね。あと、「愛息子に友達ができた」という感動は『魔男』でもありましたね。本作も同性の友達ができる展開あるのかしら。面白そう。
 仲良くなれずにケンカ。だがトータルで考えたら以前より仲良くなれた感。コウのキレポイントがシユウ関係じゃなくて “田舎くさいチビ” に集中してるのも面白かった。シユウとのラブラブについては論争の余地がない、みたいな感覚なんじゃないかなw あと、臭いの反論として “この服だってカジが洗濯してくれたんだろ!” を持ってくるのは結構好き。もちろん物理的なニオイの話ではない……というのはある。それはそう。
 子さらい劇団。潜入のために演舞をすることになるが、コウはそもそも知らない。そこでカジが演舞を披露して、それと対決する形でコウも参加。これはめちゃくちゃ良いオチでしたね。前段の「よきケンカ相手」を回収する意味でも面白い。文化的な舞としての演舞はできないけど、実戦経験はあるのでその中間としての殺陣。めちゃくちゃキレイに収まりつつ、バトル(疑似)的な見映えもあってかなり秀逸な回だったと言えるんじゃないでしょうか。

『ピングポング』9話

 掟。直接的な暴力は禁止らしい。ジェット水流で対戦相手を女湯に吹き飛ばすのは暴力に該当しないのか? 電気風呂がセーフなのは分かるが(崖っぷちで卓球やるのと似たようなもんだと思う)。何でもアリを成立させるためのルールなんだろうけど、今後そのルールが面倒なことになりそうな気はしてきた。うまいこと整合性を取ることに注力されても、そこは割とどうでもいいと思うので、いろいろと悩ましいかも。
 台破壊からの1バウンド。おおっ、これは面白いな。リアル卓球の1バウンドを律儀に守ったトリックなのが良い。そのまま台が破壊されることで平が圧倒的有利、という形勢逆転に繋がるのもうまい。爆発的な見映えの良さとロジックの意外とちゃんとしてる感。
 溶けるミンちゃんからのキモ勃起。本当にキモいので笑ってしまった。けど、妹に色目使うよりはよっぽどマシではある。それよりもミンちゃんが可哀想w 真面目に掘り下げるならこのミンちゃんへの不義理が後の敗因へと繋がってくるかもしれない。まぁ、そこまで真面目に考えなくてもいいです。
 自陣も破壊することでイーブン。一歩前に出ることが戦略的に正しいと事前に説明されたので、互いに近寄ってメンチ切って見開きエンド、という流れも美しかった。こういう気持ちよさが本作強いですね。

『灯火のオテル』17話

 透明化のアレコレと、船上での特殊バトル。なかなか面白い。先週の段階では『エイリアン』的な密室ホラーになると期待してたので、それとは全然違ったけど、これはこれで良い。3人がそれぞれ別アプローチで活躍するのも、定番ではあるものの、本当にまったく別種のスキルになってる。
 んで、唯一オテルがバトル的な活躍をしたところで、次は敵を追うことになって本話エンド。めちゃくちゃ良かったですな。こういうオモシロも秘められた作品だったのかと結構驚きました。そして次号センターカラー。めでたい。というか川口先生のカラー嬉しい。

『エキデンブロス』10話

 それほどお馴染みじゃない変人同士の対決なので、正直ちょっと区別がつきづらい。見た目は違うので分かるけど、印象として。尺が短いのもあって2人の位置関係とか、戦略とかもパッとしなかったが、 “5人抜け” は良かった。シンプル。距離とか分からんけど、漫画的なハッタリ感も込みで好き。
 再逆転。そもそも長距離の選手ではない。陸上はやるが、長距離は体に悪いのでやらない、というのが目から鱗。言われてみればあそこまでの長距離はもはや健康的な運動とは別領域ですね。納得なんだけど、今まで考えたことなかったというか、長距離走る人って健康的なイメージすらあったので意外。それでも長距離デビューした理由として、箱根駅伝というクソデカ大会があるから、というのも特殊で、駅伝らしさに溢れてて最高。日本の長距離ならではの事情ですね。野球でも甲子園が目標になったりはするけど、競技一般の人気と特定の大会のみの人気が偏ってるのは駅伝にしかないと思う。

『NICE PRISON』19話

 最終回。模範囚を突き詰めた結果強くなるが、模範囚を突き詰めすぎた結果刑期満了して模範囚ではいられなくなる。模範囚のジレンマ、みたいな言葉ありそう。とにかく、この件は先週気になってたので、ちゃんと回収されて良かった。前借りスーパーパワーというバトル漫画ではお馴染みの展開に重ねてるのもキレイで面白い。
 んで、親父は死んでる。体温がない、からのアナルぶっ刺しになるので熱い。あのギャグをこう回収するとはw 笑うと同時にめちゃくちゃ感心してしまった。アナルネタは奥が深いですね。アナルだけに……ってなってしまう罠。
 ということで終わり。こういうギャグもジャンプに載っててほしい気持ちはあるので少し寂しい。また誰かギャグ系の人始まってほしいな。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 9/9は世界占いの日らしいので、占いキャラ特集。面白い。最近だと『SAKAMOTO』のアタリが圧倒的に面白かったですが、「理論上可能なことは運によって実現する」というのが歴史的に見てもフレッシュなアイディアだったことが分かりますね。まぁ、占いと運勢はちょっとだけ別概念ではある。むしろ『ラッキーマン』的な領域。
 占いキャラ。そもそも占いが物語においては少し扱いが難しいというか、占いに理屈なんてないので、それをそのまま描くとブラックボックスになってつまらない。ので、どうしたものか、という工夫がいろいろ見て取れる。逆に雰囲気だけのキャラ付けとして終わってるキャラがいるのもよく分かるw
 『斉木』は何でもできる主人公の超人性を強調するために、不条理なミッションを与える役割って感じですかね。『HUNTER×HUNTER』は占いがブラックボックスなのはその通りなんだけど、中は分からないけど、外側の箱を所有したり奪ったり、という展開を見せる。さすがというか、見事ですね。そして、逆に占いはブラックボックスではない、という理詰めアプローチにしたのがお色気ラブコメの『ゆらぎ荘の幽奈さん』。謎にハードコアSFと化した作品ですが、その入り口は間違いなくこの占い師。あらゆる事象を観察し、あらゆる計算が可能であるならば未来は正確に予測することができる、というラプラスの魔を持ってくることで占いがガチガチの理詰めSF装置になってしまった。ここから最終的にマルチバースへと分岐していく『ゆらぎ荘』面白すぎるよ……。なんでお色気要素がメインだったのかが未だに謎である。未だに不思議すぎる作家性。唯一無二。

次号予告

 新連載。ラジオラブコメディらしい。ラジオか。極稀に題材として出てくる、って感じですかね。放送部とか、ネット配信的な話になるのか、ただのリスナーの話になるのか、どっちなんですかね。後者の雰囲気な気もするが、自信はない。

目次

JG作品見るといつも映像と音楽に嫉妬する。漫画では無理だ…って思ってしまう。頑張ろ
(『カグラバチ』)

 ルビが読めなくて何かと思ったんですが、ジェームズ・ガンですね。『スーパーマン』の余韻まだ引きずってたのか。
 そして川口先生も観てるので大人気。ひょっとした今年の目次コメントにおける言及最多作品になるかもしれない。

愛読者アンケート

 新連載についてと、漫画アニメのイベント。参加する理由。展示が9割以上だなぁ。グッズや特典はあくまでも副次的というか。作家会いたい系の気持ちも多いけど、そういうイベントはあまり参加したことがない。いや、トークイベントならあるか。これも会いたいに入りそう。あと、サイン会も行ったことあるけど、こっちはたぶんこの質問とは違うと思う。ちなみにサイン会に行ったら作家に認知されてたことあります。自慢です(ジャンプではない)。

総括

 木曜深夜の更新。今週はやる気が少なめだったのでマシな方だと思ってます。

 今週のベスト作品。『ロボコ』かな。
 次点は新連載と『カエデガミ』。

 ベストコマ。『ハルカゼマウンド』の立ち上がる凪春。特に大したことしてない場面なのに謎の迫力があって、その謎さが凪春の不気味さ(なんかわかんないけどすごそう感)に繋がっててすごく良かった。

 ベストキャラ。『呪術廻戦≡』の乙骨憂太。あのぞんざいな扱いが圧倒的に芥見感だと思う。