北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

映画『ワイルド・スピード MEGA MAX』の感想


↑「ファイナルラップ」なんて言うと最終作っぽいけど、続編あります


1作目

  • 記念すべき1作目。ポール ウォーカーとヴィン ディーゼルの名コンビが誕生。
  • 原題『The Fast and The Furious』。ひたすら景気のよさそうなタイトルですね。
  • 邦題『ワイルド・スピード』。さすがに「ファスト アンド フュリアス」ってのは無理があるので、雰囲気を捉えた邦題に。なかなかステキだと思います。

2作目

  • 大人の事情(監督とヴィン ディーゼルの不仲追記:監督と一緒に『トリプルX』に引越しでした。不仲はその後)で、ヴィン ディーゼルが抜けてしまった2作目。
  • 原題『2 Fast 2 Furious』。「2」と「too」とかけたタイトルのはまま見かけます。景気の良さが増したステキなタイトルだと思います。
  • 邦題『ワイルド・スピードX2』。原題がカタカナにしにくいので、仕方なく邦題は独自路線に。かくして「X」シリーズが始まりました。

3作目

  • ジャスティン リン監督が就任。今後、シリーズを3作続けて監督することに。
  • 内容としては、なぜか舞台を日本に移します。主演だったポール ウォーカーどころか今までの人はほぼ出ません。監督曰く、「若者と車文化を描いてる点以外、シリーズとの関連はない」 だそうで。
  • 興業的に失敗だったものの、意外と好評な意見も聞いたりします。ワタクシはこれだけ未見。
  • 原題『The Fast and the Furious:Tokyo Drift』 さすがに「3」とひっかけたタイトルというのは無理でした。「3」というのは強調せず、「番外編ですよー」と言いたかったのかな。
  • 邦題『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』 日本の「X」シリーズはまだ終わらねぇ!

4作目

  • 「やっぱポール ウォーカーとヴィン ディーゼルの2人がいないと人気出ないって」 という思惑で、シリーズをやり直し。1作目の名コンビ復活です。
  • 今作からヴィン ディーゼルがプロデュースもしてます。
  • 思惑通り、大ヒット。調子乗って続編製作が即決定。
  • 原題『Fast & Furious』 1作目と同じタイトルを付けるというウルトラC。
  • 邦題『ワイルド・スピード MAX』 「X」シリーズ終わったぁぁぁーーっ!! いや・・・・ホラ「MAX」にも「X」入ってるし、いいんじゃね? 続編のことは考えてないタイトルを付けたのが運の尽き。

5作目

  • 前作のラストシーンの直後から始まる続編。
  • シリーズの最大の大ヒット。当然続編作ります。
  • 原題『Fast Five』 3、4がなくていきなり「Five」。すべてを諦めたかのようなタイトルが素晴らしすぎる。続編は「Fast Six」かな。
  • 邦題『ワイルド・スピード MEGA MAX』 まさか続編に驚きつつ、「MAX」に「MEGA」付けちゃえ、という投げやりなタイトル。「X」シリーズにはもう戻れない。続編はどうするんでしょうかね。「GIGA」→「TERA」だったら笑えるのに。

 あらすじ
前作で終身刑が決まったヴィン ディーゼルを脱獄させて、ポール ウォーカーも晴れて犯罪者
子供出来たので足を洗いたい
けど、お金が欲しいのでブラジルの犯罪王から金を奪うことに

 シリーズは3作目以外は観たことあったんだけど、細かいことは全然覚えてませんでした。人物も覚えてないレベル。ただ、テレビでやってた4作目は観ましたよ。テレビでぼんやり観るには超楽しい映画でした。
 とはいえ、そこまで好きなシリーズではなかったんですよ。なんかポール ウォーカーが好きになれなくて。なんかカッコつけてるだけで、影薄いじゃないですか。ヴィン ディーゼルは好きなんだけどねぇ。

 そんな状態で観た5作目。超おもしろかったですよ。ま、まさかシリーズ5作目にしてドハマリするとは・・・・・・・・。
 なにが原因かと考えてみたんだけど、鍵はポール ウォーカーにあると思うんですよ。今回は、シリーズで初めてポール ウォーカーが頭からケツまで犯罪者で、警察に追われる身。なので、ずっとヴィン ディーゼルと一緒。だからよかったのかな。ポール ウォーカー目線が強調されることがなかった。それに、警察のことを単純に悪役として見れるので、いろいろ考えなくて済んだ。

 続編なので、新しい要素を加えないと飽きられてしまう。そこで投入されたのが、ドウェイン ジョンソンa.k.a.ロック様。プロレスラー上がりで、筋肉隆々すぎて「きをつけ」をしたら両腕がブラブラしちゃうレベル。それだけでなく、立派なヒゲまで蓄えちゃって目の保養目の保養・・・・・。
 シリーズには、ヴィン ディーゼルというそれはそれは立派な筋肉を誇るハゲがいるんですよ。そこにロック様を投入しちゃったら・・・・・・ハゲvsハゲ!! 胸熱!!!

 噂レベルでまだ確定ではないんだけど、続編にはジェイソン ステイサムが出るかもしれないなんてニュースもあって・・・・・・・・・ハゲキタコレ!!!

 そんなハゲ事情。ありがたいことに、ハゲvsハゲの取っ組み合いがあります。これがすげぇ迫力で。「『ターミネーター』みたい」なんて声も聞くくらいです。が、よく考えたら『ターミネーター』シリーズでもでもガチムチvsガチムチって対決はほぼないので、もはや『ターミネーター』以上の重量感。
 2人とも『エクスペンダブルズ』入りした方がいいよ。

 それだけ熱いハゲ対決なんだけど、さらに熱いことに、その後2人は意気投合しちゃうんですね。敵だった2人が手を取り合って共同戦線を張っちゃうんだから、もう熱すぎるぜ。
 2人がガシッと手を取り合うシーンは感極まって全身鳥肌ピンコ立ち。

 ハゲと筋肉だらけ、超マッチョな本作。作中、いくつも雑な計画、雑な描写が見かけられます。
 まず、イントロの脱獄シーン。ヴィン ディーゼルが乗ってる輸送車を追っかけて、車でドーン!・・・・・って雑!!
 列車で運ばれてる車を強奪する。車で列車と併走して、列車の壁を切って、目的の車に乗ってビューン! 敵から追われたら車ごと川へピョーン!・・・・・・雑!!

 他にも、カメラに映らないために高速で走る訓練をするシーン。ここ自体はチームがワイワイキャッキャッやってて楽しそうなんだけど。
 1人が「やった! 映ってないぜ!」って言った後に、「けど、パトカー乗った方がよくね?」って訓練をガン無視。

 そんな雑さの極みがクライマックス。ターゲットは警察署内の金庫の中。そんな中、ロック様が鶴の一言 「俺に任せろ」。
 装甲車で金庫のある部屋にドーン! ロック様が警察の相手をしてる間に車2台で金庫にロープを結んでダーシュッ!!
 超雑。クソワロタ。この金庫一応10トンありますからね。たった2台の車で引っ張ってパトカーの追跡巻いちゃうとか馬力パねぇっす。

 なんてバカにしてますけど、このシーンが白眉なんですよ。2台の車で巨大金庫を引きずってパトカーとのカーチェイス。2台が曲がれば、金庫は遠心力で外側に回り、モノをブッ壊す。2台が二手に分かれて急ブレーキをかければ、追っかけてきたパトカーが金庫にぶつかり大破。2台が左右にウネウネすれば、金庫もウネウネして後続するパトカーみんな大破。後ろから銃撃されれば、金庫の前に隠れる。
 なにこの金庫、超便利。

 ・・・・・で、思い出したんだけど、この巨大金庫って『マリオカート64』のトゲゾー甲羅なんだよね。トゲゾーのZボタンベタ押しをした状態と超そっくりなんですよ。
 触れるモノみな吹き飛ばす金庫の無敵性はトゲゾーを連想せざるを得ない。てか、金庫を盾に警察の銃撃を防ぐのなんてトゲゾーそのものですからね。ジャスティン リンのアイディアかどうかは知らないけど、コレ考えた人、絶対『マリオカート64』やったことあるだろ。
 (てか、『マリオカート64』のトゲゾーのZベタ押しって言って、どの程度の人に伝わるのでだろうか・・・・・・・・)


 トゲゾーかどうかはさておき、ラストの金庫強奪のシーンは本作最大の大見せ場であり、今年の中でも指折りのアガるシーンだと思います。
 他にも、5作目ということで、シリーズの過去作からいろんなキャラクターが集まって、さながら同窓会のような雰囲気になってたのもサイコーでした。無駄に5本も作ってないな。エンドクレジットの途中に挟まれるシーンのゲスト2人とか、超アガります。ミシェル ロドリゲス生きてた(笑) 双子とかからしら。てか、本作の雰囲気とエヴァ メンデスって超合ってますね。エヴァ メンデスとロック様のツーショットとか眼福すぎます。濃い、濃すぎる・・・・・・・・・・・。
 90点。