北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

『サイボーグ009 BGOOPARTS DELETE』32話の感想

 クライマックスの盛り上げは感じつつ、終わりに近づいてることも実感。ゲームだったらサブクエとか進めてラスボス戦に挑みたくなくなる、に近い心理。

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神話復活編㉜

 加速射撃! 突然の新必殺技なんですが、内容は「加速状態での射撃めっちゃ強い」なので後出しジャンケンみたいな印象はない。アポロンが作った穴をひたすら押し広げ続ける、というのはドラマとしても熱い。
 非加速者からしたら敵の傷にあちこちからビームが飛んでくるのが事後的に見えるのでめっちゃ面白そうですね。ここアニメーションになってくんないかなぁw
 そんな非加速者の中で最も早く加速射撃だと気づいたのが004というのも的確。加速状態のボグートを撃ち落としたことがあるだけのことはある。対加速者に対する認識が鋭いというか、非加速者の中で断トツに判断が早い。
 元のミュートス編でも言及されて名場面になりましたけど、「攻撃方法スーパーガンと加速装置しかないんですか?」という問題は根深いというか、009を使った独自性のあるバトルを作ろうとする際の最大の課題だと思います。それに対して「スーパーガンと加速装置を組み合わせればこんなこと出来るよ」と示した今回の加速射撃は見事なアイディア。威力が上がるのではなく、精密さが上がる、というのが渋い。

 本作の連載も長いことになって、毎月読むのが日常として組み込まれてるんですが、ついにラスボス戦。ラスボスはずっと目の前にいたんですが、ここまで大々的に「ラスボス降臨!」という演出をしてくるとは思いませんでした。今までのゼウスのやったことから考えると、あまりにドハデすぎるので作品全体の印象も変わりそうなくらい。
 からの本気モード披露。絵に描いたようなゼウスって感じでしたね。ゼウスの存在は完全に本作のオリジナルなんですが、ここまでイメージ通りのゼウスだと「こういうキャラが出てくるのは当然」みたいな飲み込みやすさがあった気がします。一目で分かるゼウスらしさ。よく考えたら、ミュートスサイボーグの中で唯一「なりたい自分」という意図でデザインされたサイボーグですので、ここまでイメージ通りのデザインになったのも納得できる気がします。
 ゼウスの雷霆。内容としては「めっちゃ強いビーム」とひたすらシンプルなんですが、体の外(自然界)からエネルギーを集めてるというのがポイントだと思います。アポロンの設定がデタラメ火力すぎるのも問題だったと思うんですが、アポロンとは別のロジックで超火力を実現する。強さのロジックって大事というか、個人的に好きな部分なのでここは面白かった。自然界のエネルギーを利用するってのも神っぽくて良いですよね。

 そんな圧倒的な火力に対して、004が一計。加速射撃にいち早く反応してた004なので、009の加速射撃を活かした内容になるんじゃないかと何となく思います。
 ただ、004以外にもヘラがどうするのか、という部分も気になりますね。そもそも本作はリコから始まった物語とも言えるので、リコが退場(いるけどw)した状態のまま終わるとは考えづらいですよね。あまりにクライマックスすぎる雰囲気なんですが、完結に向けて「あれはどうなるのか」とあちこち気になりだしてます。楽しみですね。


 終わり。もう本作が始まって3年になるんですね……と完結に向けたしんみりした気持ちになってきました。「単行本もう1冊分延長してくれてもいいんだよ」みたいな気持ちもありますが、さすがにそれだと冗長になってしまうのかもしれませんw
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