北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2023年29号の感想

 追加ビッチのAIとゆりやん採石場でラップしてる……(かっこいい)。

背表紙

 「ジャンプキャラクター初登場シーン集」。ユノ。今までで最も二番手キャラ感が強いというか、主人公と対になるキャラという感じ。

表紙

 新連載。川田先生嬉しい~とか思ってたら主人公の後ろにいる女性キャラがメガネなのでもっと嬉しい。前号の予告ビジュアルではメガネがなかったんですが、こちらはメガネ。リングの上だと外すのですね。ワクワクすっぞ。

読者プレゼント

 コロンブス。王道という感じで安心するんだけど、強いて言えばダジャレが少ない。ちゃんとしてるし、各グッズをテーマに沿って紹介してるのも良い仕事だと思うんだけど、無理矢理なダジャレが恋しい。
 あと、これは随分前から思ってたことだけど、ギフトカードの値段が1万円分に変わったので、ゲームソフトとかの賞品を当てるよりはギフトカード当てた方が絶対に良い。しかもギフトカードの方が枠が多い。

巻頭カラー『アスミカケル』川田

 新連載。もう勝ち確というか、もう既に面白い、という状況。女性キャラがプレイヤーとして出てくるのも嬉しいんだよな。その上メガネと来たもんだ。ピンポイントで私を殺しに来てるのではないだろうか……(メガネ好きの読者なんてゴロゴロいます)。
 本編。父は他界、その父はボケちゃって、兄弟姉妹は5人。なかなかハードだ……と思ったらおじいちゃんが徘徊までするレベルで、しかも格闘技経験者なのでおむずかるとマジで厄介とまでなるので泣きそう。『一ノ瀬家の大罪』でもやっていけそうなくらいハードな話になってもおかしくないんだけど、割とこのおじいちゃんの厄介さがポップなバランスで留まる。厄介な問題はしっかり描くが、プラスの面もしっかり描いてるというか。記憶はかなり怪しくなってきたが、長年の経験により染み着いた格闘技経験は健在なのでいざとなったら蘇る、というのはかなり面白いと思う。もちろんフィクションだからで、実際にいたら「じゃあオッケーだね!」とは全然ならないんだけど。いつまでも続くとは思えないけど、とはいえ……とマジで真剣に考えれば考えるほど深みにハマってしまうからいけないw
 高校ではイジメ一歩手前だが、やたら良い奴の友達がすかさず現れる。妙にキャラの立った、それでいて「むしろこっちが主人公じゃね?」という友人、これ『鵺の陰陽師』で見ただろ。なぜこうも続くのか。ただ、本作の方が扱いはうまいというか、キレイに収まってる。今後の関係にも期待できるし、主人公に追い抜かれたとしても彼へのリスペクトは欠かさないというのがハッキリ分かる。もちろん『鵺』のイビツさには独特の魅力があると思うので、本作に対して「優等生ですねw」みたいな冷めた感じになる人がいてもおかしくはないと思う。これは似た話が連続してしまったことの弊害。
 そんな友人の優也くん。第一声から良くて。 “二兎で遊ぶなよ 二兎もこんな事されてヘラヘラすんな” と主人公に対しても注意する。この一言が添えられることで彼への第一印象が大違いですね。信頼できるというか、ただの書き割りとしての友人ではなく、彼の中の正義が感じられて血の通ったキャラクターに思える。
 んで、例の眼鏡美女登場。廊下の角でぶつかるというベタイベントから主人公が吹っ飛ぶ、という意外性にして、2人のキャラクター紹介。(物理的に)上から謝る彼女を見上げる形の出会いってのも良くてやはり最高なんだけど、 “個人の感想です” の一言はマジで余計だった。客観的事実なので必要ない。脚も太いので芥見先生もニッコリだ(懐かしいネタ)。
 3人でジム。特に主人公以外の2人のキャラが良すぎるのでこの時点で多幸感がすごい。「理想の環境」と確信できるのだが、よく考えたら何をやるかについてはまだ何も知らない。
 当たり前だが、着替えると眼鏡は外す。格闘技だとコンタクトもできないからマジで大変ですね。最近だと試合のために手術とか考えたりするのだろうか。まぁ、高校生だと第一歩として考えるのは現実的じゃないので、私は性格的な問題がなくても無理だったろうな。高校の段階で既に矯正ナシで運動とかあり得ない視力してたので。
 主人公が試しにミット打ち。致命的に「当て勘」がない。格闘技の才能の特殊性の見せ方としてこれは面白かったな。ちょっとした専門用語のワクワク感もありつつ、ただ運動神経が悪いのとは事情が違うのが予想外で、一気に興味が湧く。「何その現象?」と引き込まれるというか。
 再びボクシングクズ。「友達」というワードに主人公が引っかかり、奮起するくだりが感動的なのはもちろんなんですが、眼鏡美女が主人公が先ほど言っていたことを考慮してすぐに暴力で解決しようとしないのも良い。この主人公側3人の「良い奴」描写の緻密さがマジ絶品の初回でしたね。極端に変人だったりはしないんだけど、良い奴なだけでこんなにも魅了される。
 主人公が秘められた才能(というか蓄積)を披露するが、それに対する眼鏡美女の興奮ぶりが面白かった。MMAとはまさに総合格闘技なので格闘技全般に対する知識があり、それはすなわち格闘技オタク。主人公に対してベラベラと喋り続けるくだりとか超微笑ましかったし、そこから最後に “「MMA」だよ! 二兎君はMMAをやってたよ!!” で着地するのが素晴らしい。
 じいちゃんと会ってエンドなんですが、ここでのウキウキ爺っぷりが楽しくもあり、ちょっと怖いんだよなw 主人公が覚醒する場面の爺コメントもやたら物騒だったし、「格闘家のこういう面が困ったものよね」的なニュアンスもしっかり織り込まれてる気がする……がひょっとしたらそれがにじみ出てることに無自覚な可能性もあるかもしれないw 普通にかっこいい言葉を並べたとも取れるから少し怪しいけど、ガチすぎるじいちゃんとのギャップ、というのは間違いなくあるだろうからたぶん大丈夫だと思う……。
 終わり。ヒロインがめちゃくちゃ可愛かった。いや、これは事前にめちゃくちゃ期待してた点なので意外ではないのだけど、特筆すべきは優也くんの存在だろうか。まぁこれも『火ノ丸相撲』を思い返せば当たり前なのかもしれないけど、マジで彼の魅力が初回の魅力の大部分を占めてたと思うなぁ。主人公の彼に対するリスペクトがしっかり意識されてるのも良い。

『あかね噺』66話

 声優の落語。そのまんま声優の資質を活かし、声色使い分ける路線。邪道なのは間違いないが、歴史的に確かに存在した邪道の落語。なので、うるさ型の評論家が文句つけるとも限らない。門外漢が聞いて普通に面白い話(知識)だったし、最近ずっとこのテーマになってる評論家問題に対する意外なアプローチという意味でも面白い。そこに「配信映え」という側面も描かれ、そこにもラジオで落語が流れてた時代とも符号させるのが見事ですね。そもそも「落語で配信ってどうなの」という意見もなくはないと思うんだけど、さりげなく「昔似たようなことやってたよ」というアンサーにもなってる。
 それはそうと、一剣師匠は顔が良い。からしも好きだが、顔(デザインなど)という意味においては一剣師匠が最強かもしれない。髭面イケオジが出てきて「エッロ……」となるのとはまた違った良さなんだよな。魅力の中に色気が漂ってるのは確かだと思うけど、独特の位置にある良さ。

僕のヒーローアカデミア』391話

 お茶子とトガちゃん。今のトガちゃん(つまりトゥワイス)とお茶子が気の利いたバトルをするのが想像できなかったんだけど、とりあえず本話は直接的なバトルよりは、お茶子によるトガちゃんへの「理解」を示す。これがお茶子のヒーローとしてのスタンスでもあり、「自分」が曖昧な存在であるトガちゃんへのある意味では最大の攻撃として機能する。
 あとは、ここでのお茶子が手を伸ばしてる、というのも本作的には意味深いし、単純に画がエモい。直接手が届くほど近づいてはいないが、お茶子の伸ばしたサポートアイテムがトガちゃんの手に触れている(掴んでいる)。

センターカラー『マッシュル-MASHLE-』160話

 イノゼロさんの最後っ屁。触れられない攻撃で世界を破壊しようとする。それならば、と取った策が強引の極みで笑ったし、ランスくんの「大陸ビート板」というクソ真面目解説にも笑ってしまった。面白すぎるだろ。
 イノゼロさんがついにギャグ顔になって完全敗北、と示すのも本作らしくて超良かった。普通の作品だと回想を挟んで「彼には彼の事情がある」的なことを描くと思うけど、本作はギャグ顔で彼の徹底的な無毒化を描く。
 それにしてもあれですね、ここに来てインフレの度合いが『トリコ』の終盤くらいにまで到達してしまった感。大陸ビート板とかかなり『トリコ』感あった気がします。まぁ、基本的にフィジカル由来のインフレバトルという意味で似たものがあるんでしょうね。ファンタジー世界というのも同じか。

『アオのハコ』105話

 交際が確定してからの帰り道。その高揚感を秘めながらの男子友達との交流、というのがむず痒くて良かったな。初交際によるドラマとして同性コミュニティの中でどうなるか、というのが早速描かれるのが良い。千夏パイセンサイドも早く見てみたいですね。
 自宅に帰宅。前話と同じなんだけど、大喜は付き合ったことの興奮で何も考えられないが、パイセンの方はそれなりに今後のことについて考えてる。「そもそも同居設定がふしだらすぎるだろ!」という輩な読者に向けた牽制のような話でもありましたね。同居してて大変なことになりそうなんだけど、そこに「親もいるから秘密にしよう」。そして「握手はセーフ」。ドキドキする場面ではあるけど、おそらくパイセン的には交際を始めるに当たって決めておきたいルールのようなものだったのでしょう。たぶん帰り道に悶々と考えてたんだと思う。そんな意図があったかは分からないけど、「キスとかはすんなよ」と暗に伝えていたとも取れる場面で、読者的には「その調子で焦らしてくれ」という気分。同居設定が意外と役立ったというか、むしろ同居設定に助けられた部分もあるなw

『呪術廻戦』226

 スクナの領域の必中攻撃が決まってしまってから。実質無限の反転術式があるので即死亡とはならないが打つ手ナシの超ピンチ……に思える。
 からの五条先生の試行錯誤。あれこれ試して、それを見た一同の解説リアクションが面白い。「いや分からんけど」ってスタンスの解説なのが良いね。本作のバトルでこういう魅力が描かれるのがマジ新鮮で、てか他作と比較しても新鮮で超好き。
 治癒をやめたというのを見て、呪力切れが疑われる中、この中ではかろうじて五条先生に近い呪力お化けの乙骨パイセンが “いや五条先生に呪力切れはなですって!” と強めに主張してるのとかもめっちゃ良い。
 からの治癒してたのは体ではなく……という一計。「反転術式」と「術式反転」が同じ一話の中に出てきてしまったな。この名前にしたのは反省しろよw

『SAKAMOTO DAYS』123話

 平助が別行動になり、空港からバッグ泥棒を追いかける。おいおいそんな都合のいい話があってたまるかよ……と思ったらこの泥棒が必然だったと明らかになるので良かった。坂本たちとかなり離れた場所でボス戦となるのがシンプルで良いですね。入り乱れたりはしない。強者と強者、そこに平助がいる。
 豹は才能ではなく努力の人なので、「とにかく良い奴」の平助に同じ匂いを感じた。だから気にしてたのだが、徹底したパワータイプの豹とは違い、平助はその努力を狙撃に費やしてきた、というコントラストも良いし、狙撃だからこそ “いまの一発で分かった” となるのも熱い。
 平助のドラマとしても熱いけど、同時に豹のことがすっかり好きになってしまったので、「どうか死なないでくれ~」という気持ちで今後が楽しめる。

ブラッククローバー』362話

 戦闘力も大事だけど、情報伝達能力も大事やで、という話には説得力があり、そこに前話までの「アスタの影響を受けた世界線」という話が重なってくる。情報の電波が、そのままアスタの熱血の伝播と重なる。
 そして、アスタの影響を受けた人の代表として、ユノの次に影響を受けたと言っても過言ではないフッハが出てくるのも最高。市民に避難を伝える話とも関わるけど、アスタの影響がより一般人レベルにも波及してる、みたいな話で、一般市民とまでは言わないが、王国のエース級とはとても言えないレベルのフッハが出てきたのがとても良い。とても適切。個人的に、前のフッハ回にはちょっと物足りないところがあったので、今度こそは頼むで、という気持ち。

センターカラー『夜桜さんちの大作戦』182話

 年中おじおばとの鬼ごっこ。おじおばのレベルアップを紹介しながら、双子の苦戦ぶりを描いてるのがスムーズで面白い。さらには友達キッズ2人まで出てきて見事だな。新章の土台がもうすっかり固まりつつあるというか、新章の面白さが明確になってきた感。
 窮地に立たされてあるふぁが覚醒。いや、覚醒というのは適切じゃないかもしれない。暴走とかそういう感じ。強くはなるだろうけど、それが一概に良いとは言えなそう。セルを圧倒するようになった悟飯が舐めプするようになったのと似たバイブスを感じる。ビジュアル的には「これはこれで可愛い」という印象だが、その他がどうなるか楽しみですね。

『キルアオ』9話

 おしゃぶりバトル。バトル前、十三とノレンの周りに友達が集まってる場面めっちゃ良いな。こういうふとした瞬間に気づく「友達がいつの間にか増えてる」感に弱い。
 バトル。十三はどうやって秘密を守るのか、みたいな部分は割と雑。興味なさそう。それよりも殺し屋の変人キャラで押し切る感じ。これはこれで楽しい。
 敵側最大の決め技が “足でグイッてしたら柄がビュンッてきて顔がンッてするやつ” なので笑った。あの解説を入れたモブくんには特別給与をあげてくれ。優秀すぎる。絵よりも先に説明的すぎるセリフが入ってくるのが面白すぎるんだよな。学校あるあるだから瞬時に頭の中に映像が広がるんだけど、そこにおしゃぶりがプラスされてるという。

『逃げ上手の若君』114話

 インターミッション終わり。とにもかくにも帝がしぶとい。負けて帝の位も譲ったが、すぐに逃げて、その先で自分の正当性を主張。帝が2人いる異常事態であり、それは初めての政権選択であった……というインターミッションのオチが面白い。帝が2人いるとか三国志とかでもある話だけど、そこに「政権選択」という表現を持ってきたのが見事すぎる。さらには帝のしぶとさはまさに「逃げ」によるものである、と読み取れるのも本作のテーマに落とし込んでて見事ですね。まぁ、「もっと早く逃げていれば……」という話ではある。
 本編後のコラムでも「政権選択の自由」についてホメてて面白かったんだけど、それ以上に本郷先生の考える尊氏像が本編以上に漫画にハマりそうで最高。天皇家を弱体化するために「2人の天皇」は都合が良かった、という話。

『鵺の陰陽師』6話

 派遣されてきた陰陽師は名家の出。ご丁寧に転校の手続きまでしてくるのは笑った。例によって教室でコメディが展開されるんだけど、あのノリがクセになってきたぜ。好き。
 転校生が隣の席で教科書をシェアしてドキッ! という乾いた笑いが出てしまいそうな展開からの、嘘発見器での質問責めというサスペンスが超良かった。授業中の教室が逃げ場のない密閉空間となり、突然出てきた嘘発見器で大ピンチ。そもそも嘘が苦手だから勝ち筋はない……からの “俺の命の恩人なんだ” と本音で語ることで一旦逃げ切る、というオチも素晴らしかった。

センターカラー『僕とロボコ』141話

 劇場版が作られるらしい。「これで『アクタージュ』ネタ待った無しだぜ!!」と一瞬思ったけど絶対にないんだよな。酷い話だ。何なら「メソッド演技」みたいな一般用語も使いづらい。めちゃくちゃネタにしやすそうなのに。ただ、『テンマクキネマ』は、改めて「メソッド演技とは……」という説明から入れば扱えそう。ぶっちゃけ『アクタージュ』は「メソッド演技って何だっけ?」みたいな感じになる瞬間があったので、再定義というか、整理みたいな話あるといいな。……何の話だ。
 本編ではバレーを扱った短編映画を撮ることになるので、『ハイキュー』ネタ。あの作品、マジで傑作だと思うけど、語りがエモすぎるのでネタにしがいはあると思う。ただ、今回一番面白かったのは顔の模倣w
 逆に『テンマク』ネタのくだりでは画風のパロがちょっと弱いので宮崎先生の限界というか、得意不得意が垣間見えた気分。いや、よく見ると寄せてるのは分かるので、その機微に気づくと余計に面白い。同じ顔の面白さなんだけど、『ハイキュー』ネタと方向性が全然違うのが良いね。

『ウィッチウォッチ』113話

 告白かと思ったら久々の本編だ。いや、本編は変か。「ガノン討伐」的なメインストーリーみたいなやつ。正直に言うと、小麦ちゃんが過去にどんな言動してたか全然思い出せないので十二分に楽しめたと言うと怪しいのですが、それでも「ここでネタバラシ」の場面はかっこよかった。冒頭の森ガールのくだりでスカートについて言及してたけど、実際のところは「スカートのが魔女っぽい!」だったのでしょう。一般人の私服オシャレ感から一気に魔女っぽい印象へと変わる感覚が楽しかったです。
 あと何よりも良かったのは、前話でめちゃくちゃ感じた「ただ告白するのに山登りするんですか……?」という困惑に対して、言い出しっぺが「ごめん全部ウソ」となったのが嬉しかった。やっぱ不自然だよねぇw たぶん計画段階でも「いくら何でも無理のある提案では?」とかハラハラしたんだろうな。ニコ陣営がみんなウッキウキのノリノリだったことで安堵したのでしょう。

『暗号学園のいろは』28話

 中堅&副将戦。設営時に過去の話。明らかに回想シーンに入りそうな話の入り方だったのに、ページをめくったら普通に喋って説明してるので驚いた。ただ、見開きの四隅に説明者(というか関係者)がいて、中央にリアクションを取るいろはが4コマ固まってる構図はめちゃくちゃかっこよかったな。まぁ、ふざけた人名で真面目な話されるとちょっと話についていけなくなる弊害もあって、個人的にめちゃくちゃ痛いんだけど、西尾作品に慣れてる人だと平気なんでしょうね。
 んで、対決はイミテーションゲーム。おおっ、ベネディクトカンバーバッチの映画だ。そういえば、あの映画もめちゃくちゃ暗号の話だったな(ナチスエニグマを解読する話)。珍しく知ってる蘊蓄が出てきたので面食らってしまったw

『アンデッドアンラック』163話

 トーナメントがそのままシェンの修行。前回「ジーナ出せばいいじゃん」とか感想に書いたけど、ファンに勝つことに向けた修行と考えると近接戦闘のメンバーを揃えたことが納得ですわ。「何となく揃っててキレイだから」で納得しかけてたけど、そういうことじゃないのよ。
 シェンたちがループの話をまるで信じてないのには笑った。今までのみんながすんなり飲み込んでくれたことの方が無理あったとういか、都合良かったんだよなw まぁ、当然「どうやったら理解してもらえるか」のくだりに尺は割けないんだけど、最低限ではあるもののちゃんと「分かってもらえただろうか」というロジックが挟まってて良かった。

『ドリトライ』7話

 右腕発達マン、実は妹に優しかった。優しかったが自分があまりに後ろ暗いので「距離をとった」。この「距離」というテーマが良かった。マッジで良かった。ボクシングなので、インファイターとアウトファイターの話ではあるんだけど、そこに心の距離のドラマを重ねてみせる。これが良かったなぁ。
 伸びるストレートは強烈だが、自分の体への負担も大きい。当然この技は妹に距離をとる彼の心情を反映してるわけですが、そのことによって彼は傷つき続けている、というのを同時に示してるわけですよね。長続きしないのは本人もきっと気づいてる。うまい。ボクシングの試合内容がメタファーとして機能してる。そこに理想的お兄ちゃんとしての青空が「距離を詰めて」勝利する。いやマジで見事でしたね。ちゃんと試合始まってからが本番と言わんばかりの面白さであった。『テンマクキネマ』が映画撮り始めてからのが面白いのと同じで、本題がちゃんと面白いって大事だわ。

『一ノ瀬家の大罪』29話

 妹が怪しいので再び尾行。中学時代もハラハラしたけど、高校になるといよいよヤバいことしてないか怖いなw と思ったら全然そんなことはなかった。そもそも読者的には妹はまったく怪しくない。ここらへんの調整がしっかりしてあるのが良かった。前話の時点で妹じゃないのは知ってるし、本話の序盤で妹にギャグっぽい顔をさせることで自然と「この子は大丈夫」となる。そう導かれる。
 翼と中嶋、一緒に『チャーリーズエンジェル』を観に行ったらしい。あれ、本作って何年の話なんだっけ。どういうこと……と思ったけど、2020年に新しく作られたのが公開されてるんだっけか。あったな、エリザベスバンクスが監督してたやつ。今は『コカインベア』が待機中だけど、どんなフィルモグラフィだよ。
 いや、そうじゃなくて、少年2人の思い出のスパイ映画として2020年(日本公開)版『チャーリーズエンジェル』ってどうなの。めちゃくちゃ違和感あるといか、何かもっとなかったのかよ。まぁ、2020年はコロナの影響で大作がまともな公開しなかった年だから選択肢が少なかったのかな……。

『人造人間100』26話

 列車の中で変人兄貴と。変人だが良い人で、列車で、と妙に『無限列車編』を連想してしまう。あれも2020年だったな。まさかあんなにヒットするとは。2020年、世界で最もヒットした映画ってどういうことだよ……(コロナってことだよ)。
 それを「ツンツン優しい」と称したのも端的すぎて笑ったし、その良い人ぶりに対して最後、「何かおかしい」と落ちるのもめちゃくちゃ良かった。新キャラにスポットが当たる回として見事なまとまりだったと思う。普通に彼のことが魅力的にも思えるんだけど、それだけじゃない、次号以降に引きずる謎を残して本話は幕引き。

『テンマクキネマ』10話

 プロの撮影現場、見学2話目。新市が順調に現場の人々をたらしていってるので笑う。思えば初回の「プラス8億点」のくだりで私もたらされちゃってたのですね。たらしの瞬発力。
 監督が何度もリテイクするのは脚本から考えた以上の「何か」を期待してしまうから。これがアクションシーンで、何も思いついてない状態で役者に丸投げすると『シン仮面ライダー』になりますね。真似しちゃダメだよ! そこらへん、本作の雪尾監督は「実は最初のテイクでも良かった」とオチがつくので良かった。
 そんな「最初でも良かった」の件。そこに「何か」を求めてしまう話。要するにこないだの新市と同じってことですね。 “日程が押してりゃあれでOK出してた” とあるけど、それが新市の「もう生徒たちが登校してきちゃうし」と同じ。まぁ、プロの現場は大勢が関わるから新市たちのような無茶でやり通すことはできないって話で、だからこそあのときの新市がもうワンテイク追い求めた姿が映画監督として、制作者として輝かしいんだよな。それがあるから現場の人にも好かれるんだと思います。
 もう一つ、テイクを重ねたのは倉井さんに対して「ワシが育てた」をやりたかったから。さすがに入れ込みすぎではあるし、ミューズが中学生ってちょっとキモいんですが、その溺愛ぶりを事前にギャグ的にデフォルメして描いているのでそこに違和感がない、というバランスがすげぇ。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 6/25は住宅デーということで、ジャンプ主人公の自室クイズ。そもそも住宅デーって何。
 計11問。本気でやりましたが、4問分からなかった。なんだけど、2問目でいきなり『ルリドラゴン』が出てくるのはずるいって。いや選択肢にあったんだけどさ、分からんて。覚えてないもの。
 あと、覚えてなかった系だと、アスタとマッシュのファンタジー勢は「自室なんてあったっけ?」となった。まぁ、ファンタジーだから分かりやすいんだけどね……(マッシュは外しました)。

目次

 目次コメントにおける『サンクチュアリ』人気すごいな。芸人界でも人気がすごい印象あるんだけど、そういう界隈でウケやすい要因でもあるのかしら(未見)。

愛読者アンケート

 新連載についてと、格闘技について。全然観ない。格闘技はアクション映画に限られちゃうなぁ。あとはスポーツバラエティみたいな番組で試合映像が紹介されてるのを観て「すげぇ~」ってなるくらい。
 『ブラクロ』の映画。ごめんなさい、まだ観てない。観るから。ネットフリックスならいつでも観れるんだから大丈夫! まぁ、こういうのがあるから問題なのかもしれないな。映画館限定だったらすぐに行ってたと思うw

総括

 何とか日曜までにもう1本更新できたので良かった。個人的に上出来。自分で言うことじゃないけど、本当に大変なことなんですからね。結局最善の方法が「時間をかける」以外に見つからないので、時間を作って、やる気を引っ張り出す、ということの繰り返し。やり出したら楽しいから時間がかかること自体は苦じゃないんだけど、気づいたら「もうまた新しいジャンプ買うの!?」ってなる。

 今号のベスト作品。『アスミカケル』。これっきゃない。
 次点は『マッシュル』と『ドリトライ』。
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