北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2023年28号の感想

 アマプラで映画『メタモルフォーゼの縁側』の配信が始まったので加入者は是非とも観てほしい。ロケ地の多くが東京都北区で、北区がめちゃくちゃ素敵な土地に思えるのよ~!!(北区関係なくてもマジ良い映画なのでオススメです)

背表紙

 「ジャンプキャラクター初登場シーン集」。オールマイト。現ジャンプにおける2番目の古株が『ヒロアカ』という事実が未だにしっくりこない。

表紙

 『ONE PIECE』。ルフィ、コビー、ガープ。謎チョイスだと一瞬思ったが、今はどいつも最新の物語に登場してるんだったか。そう考えるとすごいな。コビーとか1巻の、ゾロやナミより登場が古いキャラやんけ。

読者プレゼント

 プレゼントページ制作のドキュメンタリー風。なんだ、その謎コンセプトは。SNSとか週ちゃんのせいでプレゼントページファンという奇怪な読者が一定数いることが明らかになってしまったことの影響だろうか。さすがに意味不明すぎるというか、「知らんがな」と一蹴されてしまいそうなテーマ。まぁ、私は好きだからいいんだけど……と不思議な気持ち。
 プレゼントを紹介しながらプレゼントページ担当者の1日を追いかける、という謎コンセプトを結構ちゃんとやり遂げてるのは普通にすごいと思う。それが面白いのかという私にはまともな判断ができないのですが。週ちゃんでの賞を狙いに来てる感もあるが、果たして久保先生にウケるのかどうかw(たぶん同業者にはウケる)

巻頭カラー『ONE PIECE』1,086話

 サボの報告を受けた革命軍トップ会議。というかイワンコフのみが喋ってる感じだけど、これがなかなか面白い。年の功なのか事情通だからなのかは知らんが、イム様の正体(イワ説)というのがとてもワクワクさせられる。
 本編後に休載のお知らせ。マジでゆっくりしてほしいし、生き急がないでほしいんだけど、それ以上に今は『ヒロアカ』の長期休載も真面目に考えてほしい。

『アオのハコ』104話

 告白。千夏パイセンの返事。「好き」の「き」の口になってる瞬間を切り取ったのが見事だな。ちょっと間抜けな印象もあるんだけど、そこにこそむき出しの感情がこもっているようで可愛らしい。ただキレイな絵を描こうとしたらあの口にはしないと思うんですよ。そこが良い。
 返事もらって終わった気になってる大喜に対してパイセンの方から “付き合うってことでいいんだよね?” と確認されてるのも微笑ましかった。大喜の詰めの甘さも可愛いが、しっかり今後について考えが及ぶ姉さん女房的な関係性がスタート地点から垣間見えるようでもある。

『呪術廻戦』225話

 五条スクナ戦を観てるギャラリーたちの解説。正直本作の設定部分の詳細とかそれほど興味がないんだけど、本話めちゃくちゃ面白いのでびっくりしちゃった。バカみたいな大ゴマで各キャラが話していくだけなんだけど、各キャラの強さと話(及びリアクション)の内容が思いの外引き込まれる。ただのバトルの説明、設定の説明ではなく、ちゃんと「その人が知ってること」が自然と出てくるような会話になってるんだよね。なので、読んでてなぜこの人がこのことを知ってるのか、という部分に思いを馳せてエモくもなるし、特殊な経験をしてるからこそこの強キャラ揃いの会議の中でも説得力のある発言ができる。虎杖が領域の話してるとことか「はいはい あの回ねー」って懐かしい気持ちになるんだけど、その「虎杖の過去の領域体験」という部分が本話のオチでもう一度関わってくる。直接同じ思い出ではないんだけど、記憶の引き出しを整理する回だったからこそあのラストの衝撃というか、「たしかに領域は外からが弱いんだったー!」と激しく納得できる。伏線とまでは言わないけど、確実に事前の仕込みとして機能してる。
 てか、こういう会議のときにフラットなリアクション役を担当するのは今やもう三輪ちゃんなのね。虎杖はそういうキャラではないという事実に感慨深くもなり、少し寂しくもなる。三輪ちゃんが便利キャラすぎる……。

センターカラー『キルアオ』8話

 あ、ノレンのことレノンって書いてた気がする。ラーメン屋でノレンね。覚えた。しかし、人名に興味がなさすぎた。申し訳ねぇ……。
 本編。イケメンの殺し屋が参戦(転校)。緊張しいの設定が極端すぎて笑ったんだけど、「殺し屋は変人が多い」という説明で何とか済ませようとしてるのでまた笑った。ずるい理屈だが、ちょっと今後が楽しみになってしまうw
 ノレン、偽の告白に気づく。なぜならば彼女には下心センサーがあるから。この理屈は良かった。素晴らしかった。一般人である彼女がプロの殺し屋相手に引けを取らない、という説得力。そして、その姿に本気で惚れてしまう、という話の早さも良い。女性キャラに対して「バブみ」を見出すのは最近だとよくある話だけど、この人が言うとガチすぎるので笑ってしまうな。膝枕妄想とかよくあるやつなんだけど、おしゃぶりしてるだけで爆発力が生じてしまうから強い。
 からのノレンをめぐって決闘。今時そんなことがあっていいのか……と脱力したんだけど、「父親が頭のおかしいこと言ってるから仕方ない」という力業で済ませようとしてくる。とりあえずこの場には悪い人はいなので一旦その件はスルーするしかない、という状況にしてるのがうまい。うまいというか、ずるい。

『夜桜さんちの大作戦』181話

 四怨と嫌五。楽しみな2人ではあるが、今はそれよりもアイさん……。
 四怨のショタコン疑惑が劇中で出てきたのは笑ったし、だからこそ双子には激あま、という話も飲み込みやすい。そこに「親戚王」という概念を持ってきたのが素晴らしかった。名前はふざけてるけど、めちゃくちゃリアルな話。おフランスのかっこいい言葉だと「モノンクル」。それをふざけて言い換えると「親戚王」。何気におばさんも含む言葉になってるのが進歩的というか、何ならモノンクルより適切な言葉と言えるかもしれないw
 兄弟姉妹の中でも不真面目なこの2人がこの親戚王という概念を持ってきたのが素晴らしい。たぶん親戚王自体は誰もが目指してると思うけど、モノンクル的な意味に最も近いのはまさにこの2人だ。

『SAKAMOTO DAYS』122話

 前からそうだけど、鹿島がスラーの一味における癒しキャラになってるの面白すぎるんだよな。どうしてもインフレしてしまうバトル漫画における旧キャラの扱いとしてはなかなか良い手なのかもしれない。
 そんな鹿島の「不憫可愛い」の直後に、順応性の高いマフユを見せたのも面白い。それを「後輩力」と称したのも素晴らしいですね。あの鹿ヘッドとマスクが共通のものだとか今まで考えたこともなかったよw
 一方、坂本の一味。平助フィーチャーらしい。久々の実戦で緊張してるらしい。これも鹿島と同じで、インフレについていけてるか不安な旧キャラ問題として括れそうですね。ただ、そっから急に別行動のORDERと絡むのは想像つかないよ。急に単独行動になるのはちょっと無理あるんだけど、平助が殺し屋スキルではなく徹底的なまでの「良い奴」としてORDERに一目置かれるのとか、ベタながら良い話だ。

『鵺の陰陽師』5話

 北高三天女。鵺さんが早速加わって四天女らしい。『キルアオ』みたいな設定が出てきたな。ただ、そんな憧れの先輩と交流してると誤解される、という話の流れは意外とスムーズだし、先輩側のミスとかもおかしい。何だろな、明らかにおかしい部分はあるんだけど、しっかり楽しいコメディになってるし、学園のみんなも楽しそうで何よりだ……みたいな気持ちになるのも確か。不思議な作品だ。昔『鬼滅』を読んでて「ギャグセンスが変(好きだけど)」となったのと少し近い。『鬼滅』はギャグ自体が変なんだけど、本作はギャグの周辺が変だから厳密には違うのだが、「何この読み味」という括りでは同じ。
 ただ、散々ふざけた果てに困ってる生徒会長を見たら一瞬で真面目モードになって瞬殺。「やるじゃん」と認められてLINEをゲット、というオチとか鮮やかなんだよな。本話は現状ベスト回だと思う。なかなか面白くなってまいりました。

センターカラー『あかね噺』65話

 嘉一の結果。評論家が渋々高めの点にしてたのは当然なんですが、配信が低めで、評論家のプラス1点に過ぎない。あくまでも彼がやってるのは「目の前の」お客様ファーストであって、その空気が完全に配信の向こうに伝わるとは限らない、というニュアンスがしっかり出てる。
 ひかるとあかねがエンカウント。からしの話が出てくるのが単純に嬉しいってのもあるんですが「あかねはからしの紹介をわざわざしてたけど必要ないんだよ」というのを、ひかるの “へー そーなんだ へー” に込めてるのが最高。
 んで、ひかるの宣戦布告。あかねに執着してることは読者としては当然のように分かってるけど、先ほどのからしの件と同様にあかねは何も分かってない。それを “落語は好きよ でもね” “一番はアナタ” とここでページをまたぐんですが、ここまでだけ読んだら「こいつぁ百合ですな」となるように切り取ってるのが面白い。もちろんそういうニュアンスはあるんだけど、ちゃんと「そんな甘いもんじゃねぇから」というフリとして機能してる。ページをめくった先、ひかるの決死の顔というのが素晴らしかったですね。

『ウィッチウォッチ』112話

 ニコ、告白するらしい。因縁の木の下でリベンジ。知らなかったけど、縁結び伝説には細かい行程が決まっていて……というルール説明。まず一つ、個人的に「そんなものに意味があるわけないじゃないですか」となる。が、この細かいセッティングの部分に篠原作品らしいワクワクを感じるのも分かる。同時に「いつものやつ」感もあるんだけど、まぁこれは知ってるからこそのワクワクということで。
 まじない好きの子がケイゴに “私もあやかろうかな なんて” 。まじないナンセンス論者ではあるけど、このまじない好きであることを前提にしたこのジャブみたいな駆け引きはすげぇ面白いなw というか、ニコにはあんなこと言っておいて、自分はめちゃくちゃ慎重に探り入れてるのがずるいw 人間臭くて最高。
 とはいえ、日にちをまたぐほどの大計画になると、会議中の熱が冷めるというか、みんなよくあれだけの手間をかけてくれるな、と感動に近いものが芽生えてくる。私が手伝うことになったら、会議の段階では普通に快諾するけど、その後の帰り道とかで「普通に遊びに行った方が楽しいよな……」とか冷静になっちゃう。さすがに謎願掛けの山登りは大げさすぎる。そんなことを考えてると、まぁすべては作劇の都合だしな……とかさらに冷静になっちゃう。

『僕とロボコ』140話

 ニョンタをサバンナに返す。まぁ死に設定みたいなもんだから仕方ないよね……とマジで納得してたら返さないオチになるので驚いた。本作たまにあるけど、良い話オチへの振り切り方が思い切り良すぎるというか、本話は特にあの流れでそのまま良い話にするのは無理があったと思う。良い話に振れる際に何かワンロジック欲しい。
 あとは、ニョンタの母親が絶妙にその、キモいというかですね……宮崎先生こういうの苦手なんだな……って。女性キャラとか普通に激ウマだと思うんですけど。人間の顔した猫ということでお馴染みの映画『キャッツ』的なアレに陥ってたと思う。ただの動物じゃなくてあのスーパーデフォルメ動物ニョンタの母親ってのが余計にバランス難しかったんだろうな。

『ドリトライ』6話

 生野の右腕の理由。防空壕の中で東京大空襲を経験し生き埋めになったが、左腕は損傷。妹のため右腕だけで穴を掘っていたら、開通した際には右腕が既に……。モンスター(と呼ぶのは酷い話だけど)の誕生誕として面白いし、そこに空襲というどうしようもない現実が関わってるのも良い。『あしたのジョー』でいうと金竜飛ですな。その日本の少年版。
 試合。黒岩がセコンドとして、めちゃくちゃ戦略家してて面白い。ハッタリ重視な感じもあったけど、ここらへん急に本格スポーツ漫画っぽくなってきましたね。最高。 “拳闘は冷静な方が勝つ” というシンプルこの上ない勝利の基準が提示されたのも良い。初試合ならではのワクワク感。本作の方向性を示すような話だったと思う。
 性格的に冷静さを失うに決まってる生野が逆転の一手をして取り出したのが、氷。もちろん巨大右腕を用いた特殊トリックではあるんだけど、冷静さを取り戻すことのメタファーとしても読める。
 肩外し遠距離パンチ。無茶苦茶なんだけど、敵を吹き飛ばしたあとに「ガシャ」と肩に戻すのがめちゃくちゃかっこいい。ほとんどロケットパンチみたいなノリ。

ブラッククローバー』361話

 ルシウスは倒した。間違いなく倒したが、別のルシウスが無数に登場。時間魔法とは別のロジックで作ったクローンらしいけど、別の時間軸から呼び寄せた「ドラえもんだらけ」的なものを期待しちゃったな。もしくはマルチバース。「アクロス・ザ・ブラッククローバース」ですわ。
 ただ、よく考えたら呼び寄せたものではなく作ったもの、というのが大事そう。アスタがアンチ魔法で活躍することを考えたら、存在そのものに魔法が関わってる「作った」方が都合が良いのではないか。まぁ、そう簡単に消せるとは思いませんけど。
 とにかく、アスタを呼ぼうじゃないかという話。そこで魔女。前回世界線みたいな話が出てきて驚いたけど、たしかにこの魔女の連中もそれに近い領域の話してましたわな。この順番は納得ですわ。

センターカラー『一ノ瀬家の大罪』28話

 誰が手紙を入れたのか、というフーダニットに偏るので少し意外。まぁ気になるのは当然なんだけど、あそこまで家族全員に対して「こいつかもしれない」という疑心暗鬼になるのは意外で面白かった。緊張感。
 からの謎の寝落ち。中嶋に薬を疑われた時点で「じゃあ飲食物を疑えよ」とは思ったけど、読み返したらちゃんと「平穏なはずの家族の日常」として翼が食事する場面が繰り返し描かれてるのでここは良かった。
 どうでもいいのかもしれないけど、最後の睡眠薬を入れる場面。すり鉢が描かれてるのに、睡眠薬(と思われる薬)を錠剤のまま器にドロップしてるので「どっちだよ!」ってなった。

『逃げ上手の若君』113話

 インターミッションなげぇな。それだけ今後始まる章が大きなものになるということなのでワクワク感もあるのは分かるけど。
 しかも今週で終わらない。なんてこった……と思ったらバトル的なワクワクで引っ張るのか。一騎打ちで敵将を討ち取って逆転勝利、ってなかなかリアリティ的に難しい話だとは思うけど、それでも少年漫画としてはワクワクしてしまう。我ながらチョロい。大人対大人なので、今までの本作では見たことないタイプのバトルになってたのも嬉しいところですね。これが行きすぎると「子供主人公いらなくね?」ってなるので困りものですが。映画の『名探偵コナン』でたまに発生しがちな罠。

『暗号学園のいろは』27話

 団体戦の次鋒戦。質問にチームの仲間が答え、それが揃ったら勝ち。その揃った答えを見破られたら負け。これの解答(一人称)がめちゃくちゃ良かった。こういう屁理屈好き。おそらく本作で初めて客観的な解答のない暗号だったのが漫画の展開にハマったのでしょうね。もちろん読者が「なんて答えるかな」と想像する余地はあるけど。ちゃんと敵側のスパイ能力を見せつつ、味方チームの仲の良さ(と同時に我の強さ)で勝つ。そしてちゃんと「そうきましたか」という一本とられたような快感。マジでこの回は見事だったな。てか、2戦連続で面白い。

『アンデッドアンラック』162話

 さすがに天下一武道会いちいち進めてくのはめんどいと思ってたので、ファンが勝手に飛び込んできたのは嬉しい……と思ったら顔見せするだけで「決勝で会おう」ってなっちゃった。意外だ。てか、もう今の印象では「風子の知り合い以外雑魚です」としか思えないんだけど、どうするんだ。それどころか風子以外の風子一味も正直どうでもいい気がする。まぁ、ここはさすがに考えてあるだろうから期待すべきところだな。

『メグを見てあげる』暁はむる

 読切。ジャンプショートフロンティア。植物を操るチカラを継承する兄妹。妹がその能力に目覚めたが、兄としてはそれに気づかないまま普通の学生生活を送ってほしい。だから妹が植物を大きくしようとするのと同時に自らの能力で成長を止める。兄の「DON'T GROW」と書かれたTシャツが直球すぎるんですが、この成長(GROW)は植物だけでなく、妹のことも指してるんでしょうね。妹にはいつまでも可愛い妹のままでいてほしい、兄の庇護下で幸せで無知なままいてほしい。それをこの植物操作の能力の駆け引きで描いてるのが面白い。バトルモノ的な設定をマジしょうもない動機で心理戦に持ち込む兄がおかしい話ではあるんだけど、この妹に対する兄としての愛情がリアルなので引き込まれる。ちょっと肩入れしてしまうというか、もう何なら良い話にも思えてくる。どう考えても兄の能力じゃ制御できないほどに妹が成長してしまっている、というオチもこの兄の心理、悲哀を考えたら当然の結論というか、不可避な問題に思える。絶対にこのままの関係は続かないし、今にも崩れそうだけど、とりあえず今この瞬間だけは首の皮一枚残して継続してるので、無垢な妹マジ尊い。そんな話だったと思う。めちゃくちゃ良い。妹と植物という設定を持ってきた時点で勝ちだわ。

『テンマクキネマ』9話

 プロの現場を見学。ずいぶんと雰囲気の変わったエピソードになったので驚いたが、監督としての経験を最低限積んだ状態で見学するのが重要なので言われてみれば納得もある。もちろん映画が一旦完成してからでもいいけど、かなり先になるだろうからなぁ。
 オタク兼プレイヤーの新市はプロに気に入られる。これはマジでありがちな話だと思う。キャラ立て、キャラ萌えを演出しつつ各職業の説明にもなっててなかなか良い話。
 一方、倉井さんに対して「うちの子」感覚になってるお馴染みのスタッフたち。子役上がりの中学生役者でこういうのってあるのかしら。超仲良しとかなら分かるけど、友達を連れてきたらそれを「悪い虫」扱いって若干キモいというか、「彼氏ヅラかよ」の延長線上にある何かな気もする。まぁ、けど「いつまでも子役扱いしてる大人」という意味では結構リアリティも感じるというか、映画に限らずこういうスタンスには陥りがちなのかもしれない。嫌われるから気をつけたいものですね……(目指せ親戚王)。
 とにかく、プロ方面にもこれだけキャラの立った人たちが続々出てくることがまずビックリでした。こっち方面もどんどん広げていく感じなのだろうか。しばらくは学校レベルの話が続くと思ってた。
 そんな若手実力派監督による “ダメだ” “もう一度” 。関係性のない状態でこれを延々繰り返したらハラスメント一歩手前だと思うけど、2人はツーカーなので即座に別の演技プランを提示……と続くのでしょう。新市の物語的に監督と俳優は同等で、互いの想像力が互いに影響し合うことが理想の現場となると思うので、最初はとりあえずいろいろとアイディアを見せてもらうってことなんじゃないかしら。その後でいろいろと演出プランが定まったら指示や相談して本気で撮りに行く、みたいな。

『マッシュル-MASHLE-』159話

 イノゼロさんはどんなにピンチになっても最初からやり直せる。無限リセットボタンがあるので余裕余裕……と思わせてからの無限地獄は笑った。ラスボスと無数の世界線という意味では『ブラクロ』と奇しくも似た話なんだけど、ラスボスが行う無限シミュレーションを主人公が打ち砕くロジックが全然違って、それぞれがちゃんと『ブラクロ』らしさ、『マッシュル』らしさの凝縮になってる。あれだな、『ドクターストレンジ』の映画1作目の逆パターンって感じ。もしくは『アベンジャーズ インフィニティウォー』における1400万605通りのアレの視覚化。真面目に描くとどうしてもギャグになってしまうんですが、本作だったらギャグは大歓迎ですね。
 回想キャンセルも笑ったし、プロレス技でフィニッシュなのも最高。イノゼロさんの神性を象徴する光輪を気持ちよくぶち壊す攻撃が選択されてて、漫画的にかっこいいし、何なら知的な快感すらある。

『人造人間100』25話

 反省会と次のミッション。100がお咎めナシだし、それどころか図に乗ってるのが最高だなぁ。100の不気味さという意味でもそうだし、味方陣営の大人たちが違和感なく飲み込んでサクサクを話を進めてるのがまた良い。
 素敵パイセン絢子が怪しいのと、とりあえず助けたいので次はそれ。ただし、厄介な兄貴もついてくる。極端なキャラクターの立て方、そして家族家族言い出してくる感じとかちょっと『鬼滅』っぽい雰囲気も出てきたな。まぁ、兄妹揃って「つーか これが限界」なんだけど。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 ネタハガキ東西戦。6月は梅雨ということで、お題「雨をブッ飛ばせ!『梅雨』という季語を入れておもむきゼロの俳句を詠もう!」。今回もお題が良かった。どのネタもめちゃくちゃ面白い。正直575に収まってる時点である程度の面白さ(リズムの気持ちよさ)は担保されるから俳句ってよく出来た文化ですね。
 東。コンソメさんの「梅雨時で ハガキ書く字も にじんじゃう」。個人的に優勝。ハガキ職人あるあるという感じで面白かったし、ポストに投函するときに雨に濡れてせっかくのネタが……という光景が頭の中に広がって、これはまさに俳句の楽しさ。
 井の線亭ぽんぽこさんの「梅雨がきた 外でワタアメ 食べれない」。お題が「梅雨」という表現で固定されてるんだけど、そこから「アメ」で言葉を掛けていくのがキレイ。ワタアメという基本外でしか食べない特徴とも合致しててかなりすごいのではないか。一瞬ナンセンス系に思えたけど、そこからのギャップ。
 (仮)スマ戦車さんの「こん中に 梅雨ってる奴‥‥ いねえよなぁ!!」。あまりに直球の他誌ネタで笑ってしまったんだけど、キレイに575なことに気づかされてハッとする。当然「日和ってる奴」でもハマるわけでw あと、細かい部分だと「…」ではなく「‥‥」という講談社仕様になってるのも他誌ネタらしさが感じられて好き。
 しぶめいじさんの「梅雨の音に オナラキャンセラー 心行く」。5と5がどちらも趣深い表現なのに……という真ん中の7の台無しぶりで笑う。マジくだらないのに意味はしっかり通ってるあたりも好きですね。ナンセンスではなく、言ってることは分かるけど……という。

次号予告

 川田先生の新連載!! やっとここにたどり着いた。早く読みたかったんですが、これだけ先に読むと頭がこんがらがるので我慢してました。やっと連載が始まってくれる。

目次

マーティフリードマンとマーティフリーマン、時々どっちかわからなくなる
(『夜桜さんちの大作戦』)

 たった1字でえらい違いだw

アシさんの暁はむるさんの読切がアンデラの次に載ってます!隣だ!嬉しい!!
(『アンデッドアンラック』)

 成長の否定者ということか。

愛読者アンケート

 スマホゲームに課金したことありますか。ないです。無課金スマホアプリならあるけど、ゲームはない。主にやってるの『ドラクエウォーク』なんですが、「新しい武器欲しいなぁ」って思うと6万ジェム必要なんですよ。多少の割引はあるとはいえ6万円って第一歩として狂ってるでしょ。たまにもうちょっと手の出しやすい値段設定のガチャも出てくるけど、そういうときに限って欲しくならない。
 映画。3ヶ月以内に映画館で観た映画。3ヶ月を考えるとややこしいので、観たことある映画。『エブエブ』『怪物』『ガーディアンズオブギャラクシー3』『鬼滅』『THE FIRST SLAM DUNK』『マリオ』『シン仮面ライダー』『マーヴェリック』『ドラえもん』『名探偵コナン』『リトルマーメイド』『ワイスピ』。ベストは『マリオ』ですね(聞かれてない)。
 シリーズ映画の中で、必ず観るもの、評判が良かったら観るもの。DC、ピクサードラえもん、ヒロアカ、マーベル、ミニオンズ、名探偵コナンは必ず観るな。ジブリドラゴンボールONE PIECEは評判というか制作の布陣。『麦わらチェイス』みたいなのは公開されても観ない。

総括

 24時は過ぎたが、一応月火水の3日でひとつ記事が書けた。これは朗報と言える。この調子で木金土と書いていけば、どんどん借金が減っていく……がそう続くもんじゃないよなぁ。

 今号のベスト作品。これは『呪術』。超絶バトルについて語る非バトル回というのが最高に面白かった。
 次点は、読切、そして『いろは』『マッシュル』。
gohomeclub.hatenablog.com