北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

『生徒会役員共』607話の感想

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 20巻の書影出ましたね。私服珍しい。

生徒会役員共(20) (講談社コミックス)

生徒会役員共(20) (講談社コミックス)

  • 作者:氏家 ト全
  • 発売日: 2021/03/17
  • メディア: コミック


#607

 扉はアリア。日常の中の素敵ポーズ感もあるけど、ダンスのようにも見える。

 身長コンプレックスについて反省するスズ。話題は超定番ながらこの角度の掘り下げは意外でした。ちょっとメタ的な印象もあるというか、スズの精神的な成長も感じる。
 そんな反省、相談に対して会長、直接答えるのではなく短所かもしれないと自覚できてることが長所と答える。この頼れる年上感素敵ですね。会長やっぱすげぇ、みたいな感動もあったし、スズの下の立場から感動もしくは感心してる感じがすげぇ良い。ありそうでなかった一面というか、関係性。
 からのタカくんの長所と短所について言及してオチ。会長のドヤりつつ少し照れもある感じの下ネタ言ってるときの顔可愛いですよね。下ネタとの距離感がアリアとかと違う。
 本話は長所と短所の話になるんですが、長所と短所が実は同一みたいな話は他の多くのネタにも当てはまりますね。まぁこの手のテーマの真理なのでしょう。

 匿名人物評価をしよう、と会長が提案。互いに長所と短所を匿名で書く。そう説明してるコマで描かれるのが、説明を聞くタカくんと、そこに目をやるスズ。何も考えてなさそうな前者と、前者の評価を既に考え始めてそうな後者、みたいな勘ぐりをしてしまった。
 テレビで見た企画らしいのだが、4人だと人数が少なくて匿名性がそれほど機能しない。ということで追加メンバー4人でオチ。この話になってから英稜生徒会を呼んだのか、元々別件で来る予定があったのか、気になるところではある。後のネタで音羽先生の運転で来たということが明かされるので、単に遊びに来たってことはないのかな。そもそも前回の最後のネタの続きと考えても、元々来る予定っぽいですね。だとすると、音羽先生の紹介が第一の目的なのかもしれない。

 スタート。書き始めるが、筆跡を気をつけないと匿名性が機能しない。同じ鉛筆を使う念の入れよう‥‥からのウオミーの企みでオチ。何としてでもタカ評価を入手しようとする意志の強さ、それをポーカーフェイスで気づかれないうちに実行するしたたかさがウオミーらしい。前に合コンだっけ? 心理テストみたいなときにもウオミー似たようなことしていた気がします。キャラクターとしての一貫性というか、油断ならない存在。

 森さん書き書き。1人で書いてるだけなのに表情豊かすぎる森さん百面相が可愛い。ウオミーとは対照的ですね。考え事の具体的な内容まで筒抜けになるほどではないけど、「なんかいろいろ考えすぎてんなぁ」ということが一目で分かる。劇中では言われなかったけど、これも短所だと思うw
 ちなみにサブタイは「まじめっ子の性(さが)」。ただ単に森さんの欠点が現れる話ではなく、まじめだからこそああなってしまう、という長所と短所が表裏一体な話。

 スズ書き書き。タカくんの長所を考えながらラブコメスイッチ入ってしまう。
 そんなフラグに対して無慈悲な鉄槌を下すフラグクラッシャータカ。まさかの青葉さんとの接近なので笑った。てか、めちゃくちゃ珍しい組み合わせですね。この2人というだけで嬉しいし、フラットな存在だからこそ成り立つという意味で青葉さんならではの役割だったと思う。これがウオミーだったらそういう計算でくっつこうとしてる風になってしまうし、森さんだったら天然フラグ発生ネタみたいな印象になってしまう。単に優しいタカくんと、それをフラットに受け取る青葉さんというのが大事。とはいえ、この青葉さんめちゃくちゃ可愛い。
 からのスズがキレてオチ。これも、あの長所があるからこの短所になる、という話。それに対して “口頭でダメ出し!?” と正論すぎるツッコミが入るのもおかしい。直前のネタでは、会長が静かに思うだけで完結してましたからね。そのギャップが良い。

 広瀬さん書き書き。筆圧が強くて鉛筆の芯が折れてしまう。これで広瀬さんが何書いたかは分かる‥‥みたいな心理戦ではなく、アリアが定番すぎる短所を発揮してオチ。広瀬さんにド直球の下ネタで絡みに行く迷惑ぶりもおかしいし、冷静にツッコミを入れる会長でも笑った。

 前回予告されてた音羽先生の出番。まさか最後まで出てこないとはな。音羽先生が桜才生徒会のメンツと順繰りに絡んでいく話かと思ったぜ。
  “こちらの先生とつい長話をしてしまって”音羽先生。さすがに横島先生のことだと思うんですが、この2人がそんなに意気投合するのがイメージできない。いや、小山先生とあんだけ仲良いわけだから、別に常識人相手と相性が悪いわけでもないか。ただ、音羽先生が厳しい教師としての顔を見せ、それに萎縮する横島先生、みたいな図を真っ先に想像してしまった。あと、まだまだ先だろうけど、横島小山音羽のスリーショットみたいな話もいつか見てみたいです。横島ボケ、小山ツッコミ、音羽どん引き、みたいな。
 ということで、音羽先生が突然加わってオチ。顧問になったばかりということもあるけど、英稜でも桜才でも振り回されてばかりですね。


 終わり。この話は次回に続くらしい。先週もそうだったけど、予告してくる感じが珍しいですね。とりあえず音羽先生の出番が続くので楽しみです。ただ、人物評価の話なので、それほど音羽先生メインって感じではないのかも。
 今週のお気に入りとしては、スズのネタ。青葉さんに意外な出番があったのも良かったし、スズのポンコツぶりも可愛かったです。
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