北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2021年18号の感想

少年ジャンプ(18) 2021年 4/19 号 [雑誌]

少年ジャンプ(18) 2021年 4/19 号 [雑誌]

  • 発売日: 2021/04/05
  • メディア: 雑誌

 『モンハンライズ』やりたいことなくなりました(けどやる)。

背表紙

 ジャンプ名台詞 in スペイン語。発言者は流々ちゃん。ただ、イラストとしては頭上にマグちゃんもいる。たまにあるメインのイメージイラストが2人の奴ですね。今は唯一かな。
 グーグル翻訳曰く「私はあなたとうまくやっていくだけで幸せになるでしょう」。まぁ流々ちゃんはそんな感じのこと言いそうなイメージはあるのだが、具体的にどんな場面で言ったのか全然思い出せない。今のジャンプだと一番関心がある作品なんですがw

表紙

 『ONE PIECE』。桜舞い散る中のルフィ。パッと見最終回っぽい。『ONE PIECE』完結!! と言われたら信じてしまいそうな雰囲気ある。桜の持つ意味が強すぎる問題。

読者プレゼント

 歯医者。患者の口に器具突っ込みながらカメラ目線な歯医者がウケる。ウケるのだが、正直この状況が個人的になかなか快感というか、無防備で口の中いじくり回されてるのが怖い&気持ちいいみたいな感覚になるのでちょっとむずむずするものがある。要するに性癖。いやエロと直結する快ではないけど、まぁマゾヒズムなんだとは思う。口の中ってほとんど内蔵ですからね。そんなとこが気軽に露出して他人が触れるというのが恐ろしい。同じ理由で髪切られるのも気持ちよくて毎回寝そうになります。頭の周りを刃物がチョキチョキやってるって超怖いはずなんだけど……という。
 という個人的なことを除くと、なんで歯医者ネタになったのか疑問です。ダジャレも特にこれといったのないですし、なぜ歯医者ネタに行き着いたのだろうか。

巻頭カラー『ONE PIECE

 オロチ。死んだと思った人が現れたと思ったら偽物だった、というのが前回で、オロチは本物。そしてすぐ斬られる。一応ゾオン系発動してたとはいえ、真正面から首チョンパしてて正直少しビビりました。
 カイドウ&マム。巨人技ぶっぱ、からのゾロが受けるんですが、そもそもどのような理屈で攻撃(ビーム上の何か)が飛んできてるのかが分からないので、ゾロがどのように受け止めたのかが分からない。かめはめ波的な感覚なんだろうけど。
 ローとキッドのコンボ。事前に覇気が強いのでローの技が効かないというフリがあってからの、だったら弱い奴から潰せばよかろう。2人のコンビネーションも楽しいし、格上相手にどのように戦うか、どうすれば有効打となるのか、の部分がロジカルで面白い。まぁそもそもローの能力がチートすぎるってのはあるんだけど、それでも強さの根拠が分散してるマム相手だからこそ通用する戦略になってて最高。『ONE PIECE』がかなり初期からファンの中で言われがちな「能力者とか海に落とせば勝てるじゃんw」というのをめちゃくちゃ真面目なバトル展開として実行してる。巨大なステージが宙に浮いてる、という今の特殊な場面設定も活きてる。落としたら勝ちってのは絵面も含めちょっと『スマブラ』っぽいかな。

『逃げ上手の若君』

 仲間探し。とはいえ、「この人がオススメ」と決められるので若干の言いなり感というか、既定路線感もある。まぁ偶然の出会いじゃないからサクサク話が進むってのもあるけど。
 んで、守銭奴相手に若が根っからの金持ちキャラでマウント取る、という話なんだけど、若の “君は旗揚げからの生粋の功臣だ” という言い分が結構ちゃんとしてるというか、ただの金持ちで感覚が狂ってるだけではないロジックになってて面白い。若の言い分に納得できるというか、今は何も持ってない状況だからこそ今仲間になったら(ほぼ)初期メンとしてデカい顔できるよね、という話。

ブラッククローバー

 ギモデロが可愛すぎてつらい。シリアスなバトルの最中だから話がそこにフォーカスするはずがないんだけど、それにしては可愛すぎる。
 からのアスタのバトル。ロジック的な部分は前回やったので、今回は絵として、コマ割りとしての魅力に全振り。前から『ブラクロ』の見開きセンスはやばいと思ってたけど、今回のはまた特別やばかったですね。ナハトが傍観するようになってからのバトル描写が圧巻。ページを跨ぐコマ割りが連続しまくる。マジでちょっとどうかと思うくらい頻出する。からの最後の最後に見開きで一枚絵ドン。それまでは動きに溢れた情報量多めの絵が多かったんだけど、最後になるとシンプルに大技ドン。アンチ魔法で敵の魔法を無効化する、という状況の表現としてバッチリだったと思います。「スマホ読みとか知らねぇよ」と言わんばかりのコマ割りが最高でした。時代を逆行してるのかもしれないけど、時代だからと切り捨てるにはあまりに惜しいスタイル。

Dr.STONE

 千空たちの狙い。マグマの暴走をきっかけに明らかになるんだけど、最初のマグマの「1,000m」が的外れなので若干の分かりにくさはある。あるけど、教養がないキャラの考える「超大きい数字」というのが面白い。とはいえ、私も咄嗟の判断でどんな数値を言えばいいのかなんて分からないんですが。
 ドラゴンボールで生き返ぇると言わんばかりに結構グロい。まぁ、よく考えるとあの状況下だったら即死する人とか当然出てくるとは思うんだけど。
 ジョエルの腕のくだりもビビりました。実写だったら普通にドン引きよ。からの腕時計で逆転というのは面白かった。ホワイマンの件は完全に忘れてたので「あーそういえばw」とちょっと乾いた印象にもなったけど、面白いは面白い。まぁホワイマンのことを忘れてたのは今まで特に意味がなかったからで、それを伏線ドヤと楽しんでいいのかは少し疑問もあるんですが。

『ウィッチウォッチ』

 ものを操る魔法で服を拘束具にしたのが面白い。袖の短いワンピースは拘束向きじゃないのでは? とか考えたくなる良さ。それはいいんだけど、届いた服をその場で着るなんてことあるかなぁ、と気になる。まぁサクサク展開して楽しいってのはあるんだろうけど。いや、むしろ独りのときに着なくて良かったみたいな話でもあるのかな。幸運だったのか? あと、遠距離で魔法をかけられないと仮定すると、すぐ着てあげないと服の子が可哀想w

センターカラー『夜桜さんちの大作戦』

 アイさん回来た。やったぜ。今気づいたけど、アイさんの相棒がミズキなのは藍色と水色が同系統だから、みたいな理由なのかな。
 そんなアイさん、相手チームのゴリアテ枠かと思ってたらもっと直接的にゴリアテそのものであった。やっぱアイさん引き取るような話にならないかしら……と妄想が膨らむ。雪の日に庭でゴリアテと戯れててほしいよ。

『マッシュル-MASHLE-』

  “…円?” は笑った。こういうネタにされる割合でいったら『ONE PIECE』より影響力あるかもしれんな、あの作品。
 特殊あっち向いてホイ。最初にあった “…円?” のくだりがオチで使われるのがうまい。うまいんだけど、足を突き刺しただけであの形状に地面がえぐれるのが少し飲み込みづらかった。あの「円」は相手の魔法で保護されてるのか、ただ線が引かれてるだけなのかでだいぶ印象違ってくるし。

『プーコラ保護区!!』はせがわたくや

 『ヒロアカ』休載につき読切。体調不良らしい。『シンエヴァ』観たせいでしょうね(名推理)。
 こないだの福田先生の読切と違ってジャンプショートフロンティア枠の作品を先に出したという感じではない。一目で分かる。ギャグ作品が代原になるいつもの奴や。
 ウルトラマン的な巨大ヒーローがヤンキーで、怪獣がアルパカっぽくて可愛い。たぶんモヒカンがウルトラセブンってことなんだと思う。こういう小ネタ好きよ。
 あと怪獣がしっかり可愛いのも良かった。動物の可愛い仕草の手数が多い。あくびも可愛いし、「ぴくっ」とするのも好き。ウンコのくだりも大好きです。排泄顔って可愛いよね。
 からの可愛いのが人気で経済効果が発生……のくだりが今週のショートフロンティア作品と被ってるので爆笑しました。抗議活動とかまで同じだし。これは悲劇。全体的に面白かったけど、ここのインパクトが一番デカくなってしまったという意味では本作にとっても悲劇だったかもしれない。まぁオイシイとも言えるか。人による。

センターカラー『2.5次元の誘惑』橋本悠

 出張読切。2度目ですね。たぶん。そのときは「リリサ」って読むの知らなかったと思う。『怪物事変』も「かいぶつ」だと思ってた。
 本編。なんかめっちゃキャラ増えてる……と困惑したw たぶん意図的にわちゃわちゃ感を出してるんだろうけど、それと相まって衝撃。全然知らない別の作品になってる(そもそもよく知らないだろ)。
  “絶空はもうない” とか、 “※ここでは広義で日曜朝のアニメ全般を指す” とか、「うちオタク描写の解像度高いんで」感がうるさい。まぁ、ここらへんは歴史物における歴史考証みたいなもんで、ある程度精度の高さアピールしておかないといけないのかもしれませんね。そういう謎の目配せは面白い。ただ、この「ニチアサ」には特撮作品が入らないので広義にはなってないと思います(めんどくさい発想)。あと、「オタクなら当然観てる」という話をしてるのに当たり前のように特撮を切り捨ててるのも問題だと思うの。もちろんすべての作品を観るなんて不可能で、みんな取捨選択してるんだからそういうイキリやめた方がいいよ。これと同じイライラ、『花束みたいな恋をした』でも感じました。
 正直誰が誰だか分からないんですが(ギャルとモデルの区別がつかない)、とりあえずオタクじゃない人がいて、そいつがオタクギャグに対してツッコミを入れる形になってるのはまぁ分かる。前の出張にはなかった要素で、新体制の基本フォーメーションみたいな感じなのでしょう。たぶん。2度目の出張ならではの不思議な味わいが強いですね。今回。
 前回のときも同じこと書いたと思うんだけど、「真面目にコスプレやってます」感を出すんだったらエロが余計だと思うので、今回だと着替えの場面を大々的に描いたのがマイナスだと思う。あと、メイクのくだりは興味深くて好きなんだけど、よく考えたら「あんたも二次元だけどな」と身も蓋もないこと思っちゃいますね。ひょっとしてめちゃくちゃ難しい題材な気がしてきたw その無理難題にどう挑むのか、に注目すると面白いのかもしれない。
 これは前回も同じこと書いたと自信を持って言えるんですが、どう考えてもコスプレしない方が可愛いと思う。変化の象徴としてメガネを使ってるのは分かるんだけど、メガネしてる方が可愛いと思うよ。ついこないだ『ヒロアカ 2人の英雄』観たからピリピリしてるんですよ。メリッサなんでや……。
 あとは、アニメでありそう、だけど本作オリジナルの衣装デザインを用意しないといけないからそういう苦労もありそうですね。いや、私が知識不足なだけで「ほとんど○○のデザインじゃん」みたいな可能性もあるか。
 ビジュアル要素がメインの出張読切だと思うので、これだけ読んで深く考えてもナンセンスなのは承知の話。メインテーマだと思われる “2次元にしか興味のなかった俺を 3次元に連れ出してくれた” ってあるけど、冒頭の2次元の話してる部活の様子がめちゃくちゃ楽しそうだから「2次元にしか興味のなかった俺」状態で全然良いじゃん、と思えてしまう。まぁ、本編の方ではオタク友達のおかげでオタク以外の友達も増えましたみたいな話があるのかもしれない。あったらいいな。ないと思うけど(可愛い女性オタクを出すことに特化してそうなイメージ)。

『僕とロボコ』

 恋心があるからボンドとの友情に対して嫉妬してしまう。それがBLに見えてしまう、という感情の捻れ好き。安易にBL視点をぶっ込むと雑さだけが目立つと思うんだけど、恋心というワンロジックが良い。
 からのオカルト好き。『マグちゃん』に続いてこっちにもいたとは。なんだろう、ギャグ漫画的に便利な設定なのかな。そして「ムー」ネタがやっぱり出てくる。これは『マグちゃん』の方がうまかったと思う。

センターカラー『SAKAMOTO DAYS』

 一応サバゲーの体裁は守りながら殺し合ってほしかった(端からはサバゲーやってるように見えてほしい)ので、 “来い! ピー助!” は反則だと思う。あれでサバゲーの運営が「はい反則でーす」と介入してきたら大変じゃん。市民を守りながら、秘密も守りながらスナイパーと戦うってんならそれはそれで面白そうだけど、そういうのはなくて単にスナイパーが実銃を手にするってのは違和感。
 位置を悟られずに狙撃する最強の方法、それは跳弾。回転させたら跳弾するの意味が分からないんですが、まぁこういうハッタリは嫌いじゃない。「否定の能力なんですぅー」で押し切る『アンデッド』よりは丁寧なのかもしれない(あれはあれで良さがある)。あと、跳弾使いだから商店街への被害がえぐくて獲得賞金がパァというオチも良かった。商店街で戦うことの意味。
 ただ、 “賞金 お前の取り分” と言ってたので、残り2人の取り分からは商店街の修理代出してないのかな。だとしたら、三等分だとして66万円ゲットってことなのかしら。漫画のこういう展開で普通に大金を得るって逆に珍しい気がする。
 いや、そもそも33万で修理代が足りるわけないか。じゃあ100万全部使って修理して、余った分を三等分したってことなのかしら。100万で足りるのかは少し気になりますが。
 前回の感想で「なんで賞金がこんな豪華なんだよ」と書いたんですが、たぶんこのオチから逆算したんでしょうね。

『アンデッドアンラック』

 師匠めちゃくちゃかっこいい……。兄弟子ゾンビだけで話終わっちゃうのかしら。師匠に再登場してほしい。
 てか、兄弟子って字面分かりにくいよね。『べるぜバブ』あたりでネタにされてた気がする。
 見開きの場面もかっこよかったんだけど、とはいえ不真実をどう使ってあの活躍なのかがさっぱり分からなかった。そもそもあの場面では否定の能力使ってない方がいいと思う。否定で勝つんだとクンフー関係ないじゃん。

『破壊神マグちゃん』

 ナプタくんの家出。冒頭の場面のナプタくんが可愛すぎる。特に “お前はとにかく皿洗ってくれりゃいーんだよ” のガァァン顔が最高。ナプタくん、前から好きだけど、ちょっとナメてたかもしれん。可愛いのポテンシャルが高い。邪神最強説ある。あとは「もみくしゃ」の場面も可愛い。私も混ざってもみくしゃにしたい。
 とにかく料理にとりつかれてるナプタくんが流々マグ家にお邪魔してカレーを食べるという展開も良い。ナプタくん裸だから衣はないけど、初めて食住を得る。そこで食べるのが具なしカレーという貧乏料理なのもリアル(リアルすぎて少し悲しくなったw)。金はかけてない、スキルも必要ない、けどうまい、という意味で具なしカレーの説得力すごい。
 客だから「何もしなくていい」。そこからナプタくんが気づきを得て成長する、というドラマが急に丁寧で良い話なので不意打ちw 満たされてるはずなのに “少し 味気ないモノだな…” 。その象徴として具なしカレーを持ってくるセンスですよ。ゆるふわギャグかと思ったらキレイすぎる。
 からの仲直り。ナプタくんが反省して解決するのではなく、錬の方からも歩み寄るというオチが良い。優しい世界。から揚げの作り方の件、おそらくだけど錬が親父に申し出たのではないだろうか。完全にナプタくん視点なので錬が何をしたのか、何を思ってるのかは分からず、表面的な言動しか見えないんだけど、漏れ出た優しさがうっすらと感じられるのが良い。不覚にも感動してしまった。たぶんナプタくんが可愛いからそういう振り幅にもやられてる。

『クーロンズ・ボール・パレード』

 「和製古田」にツッコミが入らないので笑った。しつこいとしても無視しないであげてw
 どうせまたスカウトするにあたって苦難があるんでしょう……と思ったらあっさり快諾。まぁたしかに、話の流れ的に断る理由なかったですね。当たり前の話なんだけど、「漫画って大体こうなる」という先入観に騙されてしまったw
 からの実戦形式でご挨拶する展開も面白い。毎回戦ってスカウトするんだと問題ありますが、意外な形で試合することになる。まぁこれで終わりなのか分からないけど面白かったです。

『高校生家族』

  “良い物を買うと人間 気が大きくなるんだろうか…” 、この手のスポーツ経験はないけど、この現象はめちゃくちゃ分かるので笑った。考えたことなかったけどスポーツやってるとこういう感情が湧くのか。知らない世界のあるあるをすごい説得力で感じられて面白い。
 からの気が大きくなるという小物臭い行動がまさかの功を奏する。順調なロマンス展開が意外だったし、それが土台から崩れ落ちるサックス展開も笑った。……と思ったらそっからさらに反転して再び順調にロマンスが進展して終わる。大オチが中盤にある構成面白いですね。裏の裏は表みたいな話であった。急に恋心が芽生える、意識してしまう、という一番大事な部分を絵1枚で説得力を持たせたのも見事だったと思います。「急にかっこよくなったんですけどw」的なギャグかと思ったけど、普通に良い場面だった気がしてきた。

『アイテルシー』

 新章スタートという感じなんですが、新体制の自己紹介的な内容ですげぇ良かった。ちゃんと謎解き的な展開が何度も入るし、最大の謎解きが “私のこと見てましたよね?” で、その目から真実にたどり着くのもキレイ。ややイビツな歯並びにも意味があるのとか漫画らしいネタで面白かったし、いちいち相生が謎ポーズ取るのも好き。今回は特に盛りだくさんでしたね。
 伏線というほどではないけど、最初の配信の場面で、コメント欄をよく見ると「人質可愛くね?」と相生登場に向けたフリがあったのも好き。最小スケールの謎解き展開みたいな気持ちよさ。

『あやかしトライアングル』

 住宅街でのバトルが意外としっかりしてて楽しい。家も壊れるし。今週の読切よりも怪獣バトルしてたなw
 からの2人の合体技。めちゃくちゃバトル漫画してるのでウケる。ほとんど『仄見える少年』と同じだ。絵的にもアガるし、ロジックもあって面白かったんだけど、空気鉄砲モチーフなら筒的な何かは用意しろよ、とは思った。
 ロリを助けるだけではなく、仲直りさせるのも良かった。『マグちゃん』もそうだけど、仲直りって良いよね。感動のハードルが下がってしまう。そんな「仲直りさせる」という行為が王として資質を感じる。

『灼熱のニライカナイ

 新興宗教団体への潜入捜査。怪しい新興宗教の不気味さ、ヤバさが思ってたよりも説得力あるのでビビった。そこで出会うチャコそっくりの女性との心温まる交流とのギャップ。ケシ盛られた状態で奇跡を目の当たりにして落涙するくだりとか生々しさが感じられてホント怖かった。あと、 “いやフツーに沖縄の地名だからね…” も好き。しょうもないギャグ好き。
 寄附して上級信者になるくだりも不気味で良いし、そっからの “八重がいた” 展開もオチを知った上で読むと、気づいてたから対策としてあてがわれたのだと分かって怖い。

『きょうせいキノコ』百田陵助

 読切。ジャンプショートフロンティア。百田先生のことは覚えてる。覚えてるんだけど、来週くる百瀬先生とごっちゃになる。なんでこんな近いタイミングでw どっちも絵見れば分かる程度には印象的だし、というか普通に今までの作品好きだからいいんだけど、作家名だけ見るとマジ混乱。
 本編。巨大キノコが街に出現。住人は意外とそれを受け入れ、そればかりか観光資源としている、みたいなオモシロ設定の部分が今週のギャグ読切と丸被りしてて非常に本作にとっては不利ということは一旦無視しましょう。心の中で「堀越てめぇ!!」と叫べばいい。
 そんなキノコとの共生について賛否。ハルミさん(親戚?)なる女性の家に居候してる主人公がキノコと同じ立場というのが面白い。名前タケくんだしなw そんな彼がキノコ反対派に傾いていく皮肉。冒頭の場面で、ハルミさんが “あんたは飯を作る! 私は住処を提供する! 持ちつ持たれつ!” “社会とはそういうもんよ” と言うんですが、まぁこのセリフが本作のすべてでしたね。オチをそのまま言っちゃってる。違うのは飯と住処の提供が逆転してることくらいか。とにかく、共生というテーマをこういう形でさらっと描いてみせるのが良い。短い読切なんだけど、この1ネタがあるだけで作品の充実度が段違いというか、正直この時点でもう勝ちな印象ありました。一定のオモシロは得られた。
 その後も “…食べすぎだろ” “妙にお腹減って仕方ない日ってあるでしょお” “ないよ俺は そんな日” というやりとりがあって、これが今後の展開に向けた布石。不気味さ、嫌なことが起きる予感がしてとても好きな場面。オチを知った上だとハッキリとその真意が理解できてまた面白いですね。
 その後も全編を通じて「食べる」という表現が頻出する。生きていく、生活していくの意味での「食べる」。これもうまい。細かいところまで計算しつくされてるのは短い読切ならではの魅力かもしれませんね。
 んで、キノコの真実を知って主人公が豹変。こういう政治的な意識が高まった人を「なんだか怖くてやぁねぇ」みたいな扱いにするのは少し違和感。こないだ大河ドラマ観てても感じたんだけど。まぁ、陰謀論とかにハマって「覚醒」しちゃうような場合もあるから一概には言えないんだけど。
 そこからのどんでん返し。ぶっちゃけ最初から「共生」と語られるので「まぁ何か役に立ってるんだろうな」とは察しがつくのでこれ自体はそれほど驚かない。ただ、面白いのはその陥没した街をハルミさんが観光ガイドとして紹介する場面で終わる点ですよね。悲劇があったものの、その陥没とすら共生していく人間のたくましさであり、悲劇すら食い物にする醜さ。正直あのキノコの正体だけで終わってたらそれほど面白くなかったんですが、ガイドを出してもう一捻りしてきたことで一気に面白くなったと思います。百田先生は過去作でもそうだったけど、決めとなる場面をシンプルに絵のみで勝負してくる感じも作品にハマってました。ショートだから話はサクサク進むんだけど、そんなサクサク進行が一瞬停止するようなショッキングな見せ場が効果的。
 ということで今週もなかなか面白かった。いや、めちゃくちゃ面白かったです。好みでいうと先週の方が好きなんだけど、完成度でいったら今週かなぁ、みたいな印象です。

『仄見える少年』

 最終回。前回千手ちゃんが突然出てきた時点でイヤな予感はしました。だけど巻末掲載じゃないし、増ページ。最終章が人形館編ってのはバランス悪いとは思うんですが、霊との新たな関係性を提示したという意味では最終章らしさもあったのかな。何なら本作も「共生」だったのかもしれないw
 んで、学校の定位置でエピローグ。それほど定位置感がないのは連載が短いせいです。新しい関係性を築いた2人による会話は普通に感動的でした。「あの伊織が素直に感謝してる!!」みたいな感慨深さあるよねw そのときの伊織の顔が、感情全開ってわけではなく、落ち着きがあるというか割とフラットな表情で言ってるのがとても良かった。おそらく最終回で一番大事な場面であり、大事な絵なんですが、そこをこのバランスにする勇気であり、それを成功させる技量ですよ。
 ということで終わり。何と言っても前回がめちゃくちゃ良かったので、惜しい気持ちもありつつ「良い作品だったな」という満足感もある。バトル回も普通にめっちゃ良かった。そんなバランスが好きでした。

『BUILD KING』

 扉がめちゃくちゃ最終回っぽい。最近のジャンプの傾向的にまた最終回ではないとは分かるんですが(最終回はケツ掲載にならない)。
 本編。顔出しした実力者たちにはとりあえず見せ場を用意する。物語の進行は停止するし、能力見本市みたいになるのでそれほど魅力的な展開とは思わないんですが、まぁやっとかないわけにもいかんでしょ……みたいな事情も分かる。やった方が誠実だとも思いますし。
 とんかちたちは特別な家に入ったから特別なチカラが備わった。スーパーパワーの出自としても面白いし、条件に該当するキャラが徐々に絞られていく流れも楽しい。この手の「誰がやったんだ!」的な引っ張りってあまり好きじゃないことが多いんですが、今回のは結構良いです。結果としてとんかちもレンガもどっちもヤベェという話なので、とんかちが通常通りのバトル的活躍をする理由にもなっていて、それと同時にフーダニットの結論としても楽しめる。
 ということでとにかくレンガが一番ヤベェ。大げさに言うとお飾りみたいな感じになりつつあったからこの扱いは良かったと思う。『トリコ』で一番ヤベェのって実は小松じゃね? みたいな展開ですかね。小松のインフレ展開好きでした。今回のは小松と違ってヤベェの方向性が闇属性に向いてるっぽいので、別のオモシロも生じてますね。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 4/5で週ちゃんが100回。ということで第100話特集。もう面白い。
 中身見る前から「どうせ『ONE PIECE』が最強やろ」となってたんですが、実際に見てみてもやっぱりそうだと思います。『ONE PIECE』の100記念ブチアゲ展開が圧倒的すぎると思う。あそこ異様に展開が駆け足になるんだけど、その駆け込み感も込みで作品の雰囲気、高揚感になってたよね。
 あと思ったのは、意外と100話って多いというか、「100話でこんなに進んだんだ」という驚き。『鬼滅』とかアニメであんなに話題になったのに、まだ原作だと100話に全然届いてないですからね。100話って連載だとたかだか2年ですよ。連載を追ってると長いけど人気作として振り返るとそれほど長くない。クール制で区切ってアニメ化するんだとまぁ早々にアニメ化が決定するのも納得ですわ。

目次

生きる喜びを実感したくてSAWの死亡シーンを見まくる発作がたまに来る。
(『夜桜さんちの大作戦』)

 ジグソウリスペクトかよ。

写植間違えで286話の過去ナハト「イカして」→「イカレて」です!すみません!
(『ブラッククローバー』)

 似てるけど意味はだいぶ違う。

36話、まさかアンケートプレゼントでネタ被りするとは思ってませんでした。
(『破壊神マグちゃん』)

 気づかなかった。不覚……。

中学生の頃硬式テニス部に入り一万円のラケットをずっと大事に使ってました
(『高校生家族』)

 あのくだりめちゃくちゃ説得力あると思ったら実際のエピソードだったのか。

話数とサブタイの読みは対応してます。9話は仇、8話は把。7話は失…的な
(『アイテルシー』)

 前号の感想で嬉々として「気づいちゃった!!」と書いたんですが、その更新のときには既に本号が発売済みだったわけで……。赤面だよ。

愛読者アンケート

 ジャンププラスで読んでる連載作品。全部あげますと、『ヴィジランテ』『恋するワンピース』『ザビザコ』『れっつ』あたり。あといくつか。『れっつ』の再開が嬉しい限りです。アニメ無視して最後まで行ってほしい。

総括

 普通に1週間かけて1号分しか感想書けてない……。まずい。借金2が変わらない。

 今週のベスト作品は『きょうせいキノコ』です。文句ナシのような印象でした。読めば読むほど面白い。
 次点は『ONE PIECE』『ブラクロ』あたり。あーあと『プーコラ』も良かった。

 今週のベストコマ。『マグちゃん』より “お前はとにかく皿洗ってくれりゃいーんだよ” 。ナプタくん可愛い。
 てか、「洗ってりゃ」じゃなくて「洗ってくれりゃ」なんですね。意外と優しい。

 最後に今週のベストキャラ。

  • ナプターク 『破壊神マグちゃん』
    • ナプタくん回にふさわしい魅力に詰まった回だったと思います。アイさんも考えたんだけど、まぁそれは今後もっとすごい回ありそうなので保留。

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