北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2021年46号の感想

 あまりの寒さに自律神経崩壊。

背表紙

 ジャンプ名台詞 in 英語。『レッドフード』グリム。めちゃくちゃ分かりやすい英語というか、中学で習う文法そのまま。非常に好感が持てる。いや、中学か高校かはよく覚えてないんだけど。
 って企画も大事なんですが、今号の背表紙の見所はそこではなく、本来なら表紙イラストの切り抜きが表示される枠。ここが『ロボコ』であり、そこで切り取られるのが巻頭における表紙イラスト。これは技アリだったなぁ。気づいたとき感動してしまった。

表紙

 『ヒロアカ』。トランプみたいな上下対象な構図。逆さに読むとマイヴィランアカデミア……になってない。絶対なってると思ったわ。

読者プレゼント

 マリトッツォ。言われてみれば今までこのテーマなかったですね……。いかにもやりそうなお題なんですが。
 ダジャレに関しては正直かなりどうでもいいです。遊びにくいから今までこのネタやらなかったのかな。

巻頭カラー『僕とロボコ』

 表紙と齟語があるパターン。珍しいけど、『ロボコ』だと少し納得感があるかな。『ロボコ』だと作中でネタにできるからね。『マグちゃん』とかだとファンが荒れると思う。
 巻頭カラー。やっぱり表紙の件をネタにする……のまでは予想通りだったけど、見開き扉で「表紙用意してきました!」となるので笑った。細かいデザインも凝ってるんですが、金未来杯ネタがないのがちょっと惜しい気もする。求めすぎか。
 本編。ロボコ、工事中の案内ロボに恋をする。「今時ってあんなハイテクな案内あるの?」と一瞬驚いてしまったが、よく考えたらオーダーメイドが存在する世界の話なのでした。ここはフィクションだったか……(当たり前)。
 テンプレ発言しかできないんだけど、ロボコが勝手に乙女な汲み取り方をする。齟語が加速していく感じがめちゃくちゃ良く出来てて、現実にああいうロボットが実在してたら本話みたいなコントを披露するお笑い芸人とかいそう。本作はそこまでいやらしくないけど、これ見よがしに「伏線回収でござい」的な展開をするコントやる芸人、めっちゃいるイメージ。偏見です。
 名前はコウジ。『AGRAVITY BOYS』以来の名前だ。名前自体が一種のギャグになりがちな名前。高次と工事。

僕のヒーローアカデミア

 表紙だけどセンターカラーとかにはならない。まぁ、堀越先生死んじゃうから。
 本編。スターの能力発表。個人的な好みもありますが、かなりガッカリ。すげぇどうでもいい内容だった。自然発生する能力なのに人間が小理屈並べることが前提になってる感じがすげぇ興味失せる。単純にこういう類の能力バトルを本作に求めてない、ってのもあるかもしれない。『呪術』もやりがちだけど、割とあっちはバランス取れてる気がする。何やってもフィジカル要素高いので。『HUNTER×HUNTER』くらい突き抜けたら「もう好きなだけやってください」ってなるけど、ああいう作品はやっぱ特殊。『呪術』はそれに憧れてるんだろうけど、完全になりきれるわけではない、というラインに自覚的なのでは。まぁ、言うても、本作もフィジカル要素が多いのでそこまで台無しってわけではない。期待しすぎたってのもある。
 星条旗ネタは非常に面白い。漫画ならではの遊びで楽しい。「今までとノリが違う」というのが初の海外ヒーローという特殊性とマッチしてたと思う。
 それと、触ると発動ってのが弔くんと一緒。まぁ、この「触ると発動」ってのが本作やけに多くて、自然発生的な超能力っぽくなくて嫌いって話なんですが。もう「相手は死ぬ」の秩序発生で勝利、最終回でいいよ……って少しなる。
 そもそも空気に触るという概念が雑すぎてアレ。最初に触るのが空気って「触る」の範囲が雑すぎんでしょ。てか、それならもう「この空気を吸ったら死ぬ」でいいじゃん。ホントもう萎える。この能力によって生まれるバトルが何も面白くない。
 あ、ウソ。名前を呼ぶ条件が人格乗っ取られ中の弔くんにとっては都合が良かった、という展開は面白かった。ただ、あの話をやるんだったらまず言語の問題を丁寧に描くべきだったと思う。
 それと、やっぱり「トムラシガラキは呼吸をしたら死ぬ」でいいじゃん。そうなってしまう。面白くない。
 最初に触ってコールするのが「大気」だったので、わざわざ人名呼ばなくても「人間」でよかったんじゃね? こういう重箱の隅をつつくような話が延々と出てきちゃうからこういう能力は嫌だった。

『呪術廻戦』

 頭プロペラ親父のビジュアルが面白すぎるんだけど、当人たちは至ってマジなのが良い。それなりに「強そうじゃん」と思えるのも良い。
 プロペラ対策で廊下に移動。廊下をそっくり覆う面積の攻撃。虎杖、テッペンを捉える、という展開も面白い。短い間によく展開するわ。超能力ならではの攻防もありつつ、虎杖はすべてステゴロというのも良い。『ヒロアカ』のスターさんも頭プロペラみたいな個性だったら良かったのに。それなら今までの『ヒロアカ』のノリに近いですし。まぁ、AFOがそれを欲しがってて、弔くんの体に発現すると思うと笑えますけど。

『アオのハコ』

 作者の名前がコウジだ……(だから何だよ)
  “話しかけないでもらえます?” の雛めっちゃ良い。本作史上、全キャラの中でベストと言ってもいいレベルの顔。もちろんドラマとかそういう要素は除外するとして。
 試験勉強。同居故に自宅に居場所がない、からの勉強に対するスタンスの違いが明確になるイベントとしての試験。すごいベタな設定だと思ったし、ここで起きてるイベントもめちゃくちゃベタなんだけど、それによるオモシロが新鮮なものになっててすごい。
 居場所がなさすぎてストレス。毎日どこにいてもストレス。結果として風邪。ストレスによる体調不良、めっちゃ分かる。メンタルよわよわ人間としてはマジで分かる。心の働きは思いの外ストレートに体に現れる。私も風邪引いたことあるよ。そのときはインフルだったから熱の高さなら負けないw
 風邪引いて熱出たけど、同居してるから誰にも頼ることができない。風邪でネガティブになってるところに孤独。心がマジ死ぬ……という展開も面白かったなぁ。ラブコメ作品で風邪引いて看病してもらう(看病する)イベントってめちゃくちゃベタなのに、ちゃんと本作らしい独自のものになってる。同居、奥深い。

ブラッククローバー

 ユノの2冊目。星魔法。今までとまったく別の概念が出てきて面白い。「具体的に星って何?」となるんですが、星座チックに面を作ったりしてて良かった。星魔法ってぼんやりしてるけど、実際に行われる内容が飲み込みやすい。
  “四つ葉に加え魔導書がもう一冊って…” というリアクションが、漫画のインレフ展開に困惑する読者みたいで面白い。それでも精霊持ちという要素が省略されてるし、実は王族ってのもある。盛りすぎやw
  “オレが正しい” という対立の構図を1ページの中で見せてから、ページをめくると見開きドン!! やはり『ブラクロ』の見開きは最高。いや、直前の『アオのハコ』も良かったですけどね。あっちは溜めのアプローチが真逆。

センターカラー『Dr.STONE

 石化装置発動の件の謎解きがミステリーっぽくなってて面白い。事実のみ話すのは千空向けの説明なんだけど、それがめちゃくちゃミステリーっぽい。
 からの裏切り者的なギスギス感。正直、この手の裏切り者は誰だ、というのを長期的に引っ張る構成あまり好きじゃないんだけど、まぁこれもミステリーの一環ですね。マジでミステリーじゃん、という意味では面白い。
 ミステリーにするには「犯人はこの中にいる」が前提条件になると思うけど、今回の場合だと一応、ホワイマンがこっそり地上に降り立って石化装置に囁き、また月に帰っていた、みたいな外部の可能性もなくはないですね。ホントにやったらドッチラケですが、一応可能性としては。
 んで、モノだけ宇宙進出するらしい、ということでエンド。これはスピンオフネタが出てくる可能性が濃厚になってきましたね。ワクワクするけど、細かい内容あまり覚えてない……大丈夫かしら……。

『PPPPPP』

 はぁぁぁ、タイトルがタイプしやすくて好き。
 レイジロウの演奏シーン、ケレンミ抜群で楽しい。見開き使いもそうだし、夕焼けの正体というアイディアも面白い。そして「筆談は無理あるじゃろ」というちょっとギャグっぽいバランスも個人的にはすげぇ良かった。
 基本的に今回の1話はレイジロウの演奏のみに特化した構成も効果的だったと思います。最初と最後にちょっとだけ物語的な要素、情報があるだけ。本作で一番面白い部分を見せつける意味で重要な回でした。主人公の成長の方向性もちょっとだけ想像できるし、もちろん「これにどうやって勝つのか……」という絶望感も良い。

『マッシュル-MASHLE-』

 決戦前夜に通り魔してるらしい。さすがに休んだ方がいいと思うんだけど、他人の魔力を吸収して強くなったということなのかな。そもそも魔力がなく、自らの肉体のみで戦うマッシュとの対比なのかもしれない。
 実力者同士のバトル。単なる強さだけではなく、相手の能力や実力の読み取りという側面まで描かれる。ここらへん本格バトル漫画っぽくて良いですね。本作のこういうとこ好きよ。ナメてると「意外とすげぇちゃんとしてない?」となる瞬間がある。
 んで、マッシュとドミナの幼児期。スクラップ&ビルド。マッシュの肉体は大工に由来する点も興味深い(生まれ持ったチカラだろうけど)。マッシュの過去が語られるめちゃくちゃ大事な話なんだけど、謎の産婆目線の語りになってるのも良かったですね。ドリフトのくだりとか好き。何気にあの様子を観察し続けられるあの産婆も隠れた実力者かもしれない……。

センターカラー『人造人間100』江ノ島だいすけ

 金未来杯、エントリーNo.2。本誌でも以前に載ってるそうです。自己紹介してくれるの助かる。てか、ショートフロンティア作家が金未来杯、というか通常の読切枠に載るの今回が初めてなんじゃないかしら。
 気になるタイトルは製造番号で、番号が大きいほど作られたのが遅く、つまり性能が高い。『サイボーグ009』のゼロゼロナンバーの中では009が最高傑作、と同じ話。数字の最大を100とするか、9とするかの違い。まぁ、『サイボーグ009』だとその後0013まで出てくるので、本作も連載になったら「実は101体目がいたんだよ」みたいな展開になるかもしれない。
 オープニングが良い。博士の話と、交通事故。2回場面転換するのはちょっとどうかと思うけど、交通事故のくだりが個人的にめちゃくちゃ好きで、あそこで一気に掴まれた。都市伝説というか、怪談みたいな不気味さがあって良いよね。そのあとメインの物語が始まるんだけど、舞台がパン屋でいきなり興味を引かれる。
 事故のくだり、大好きだけど、姉がパン30個食べるのには何か意味がある(実は人造人間だったとか)と思ったので、そこが何もなかったのは少し肩透かしだったかもしれない。優れた体を持つから狙われたってわけでもなさそうだったし。そもそも大食いって燃費クソ悪人間だから人間の性能的に優れてるとは言い難いです。『トリコ』みたいに食ったカロリーすべて活用できるなら別だけど、常識の範囲内だとウンコモリモリなだけだと思う。
 んで、めちゃくちゃ漫画チックな主人公コンビ。被害者の話を聞いてる際のデカ女が興味なさそうにしてるのとか芸が細かくて好きです。ああいうところにキャラクターの良さが出るんだと思う。キャラデザ的に印象的だった巨大帽子にとある仕掛けがある、という展開も決まってたと思います。やたら肌を露出してたのも完成度の高さの現れだと思います。
 ワンちゃんがめたくそ可愛い。巨大すぎる加点ポイント。下手すりゃ本作で一番好きな場面と言っても過言ではない。ちゃんと物語的にも重要な場面ってのが良いよね。主人公のヒーローとしての資質、行動原理が確定する瞬間。
 悪魔と契約。過保護に思えたあの女は実は……という転換が面白い。悲劇にしかならない基本設定、タイムリミット感も面白いと思います。『ゆらぎ荘』みたいなエクストリームな論理でハッピーエンドにしてほしいw
 話が終わってみれば、主人公チームがあまりに最強で、何の苦もなく事件を解決する話だったんですよね。「それはさすがにどうなんだ」とも思いますが、あの手この手を使ってその平坦な物語を面白くしたのは見事だとも思います。
 あと、敵の人造人間だけやたら『鬼滅』っぽいビジュアルをしている。なんであの子だけ『鬼滅』だったんでしょうね。鬼と似た設定とも言えるけど、だからといってビジュアルが似る理由にはならないと思う。
 まぁ、終わり。面白かった。話の構成、情報開示の順番がめちゃくちゃ良かった。普通に超良かった部類なんですが、個人的に先週のがあまりに刺さったのでそれと比べてしまう悲劇。

『高校生家族』

 バ美肉。具体的なバ美肉の定義知らないんですが、たぶん合ってると思う。ジャンプでこのテーマの話に出会うとは思わなかったし(『こち亀』終わったので)、それをやるのが本作とはマジで意外。仲間先生そっち方面に興味あるイメージなかったわ。
 バ美肉を見破られるんだけど、「友達なら気づくだろ」とちょっと感動的にしてくるのが面白い。本作のこういうバランス好きよ。一郎の方は友情ではなく、まったく別ルートでバレる、というのも良い。より恥ずかしいw
 バ美肉してる人のリアルな姿。この手のギャップを見せるアプローチは定番だと思うんですが、背中を見る、というアングルにしたのが良い。背中越しにパソの画面(バ美肉の姿)が映っていて、リアルの西くんの顔は見えない不気味さ。
 この手の話だと超定番の「親バレ」を直前の瞬間で終えたのも面白かった。「さすがにベタだろ……」ということで直接やるのは避けたんじゃないですかね。

センターカラー『あやかしトライアングル』

 ハロウィン扉。たしかに本作はハロウィンが合いますね。今年のハロウィンは『イカゲーム』がトレンドになりそうな予感ですが、ジャンプで『イカゲーム』ネタやれる作品はないだろうなぁ。ただのデスゲームパロになっちゃうと思うので、そもそも題材がややこしい。まぁ、名前のパロディくらいはあり得るか。あと超ありそうなのは読者プレゼントページ。
 本編。光堕ちショタの暴走。 “にげろ…” のくだりとか中二病全開でびっくり。あまりに直球の中二病。ここまでそのまんまな描写は主人公ではできないと思う。どの作品も。
 眼帯は封印のアイテムでした。腹が奴の本質なので眼帯よりも腹巻きの方が適切だと思うんですが、さすがにビジュアル的に扱いにくかったか。ゾロがいるけど。
 んで、暴走ショタ。化け物となった姿があまりにかっこわるい。不気味という意味では正しいんだろうけど。「やはりショタが最高だな!」と改めて感じさせてくれる。
 ガールズチーム(祭里除く)のバトル。チームの連携としてちゃんとしてるし、この「友達になる」がすずの本質であるので感動的でもある。ただ、ラチカの変身シーンは「いつの時代だよ」とちょっと笑った。裸のサービスシーンというよりも「往年の」感のが目立ってたと思う。

『夜桜さんちの大作戦』

 つぼみの分身というよりはソメイニンそのもの。アナキンスカイウォーカーの父親は存在せず、ミディクロリアンがシミスカイウォーカーの胎内で結晶化したのがアナキンスカイウォーカー、みたいな話だ。『スターウォーズ』知らない人には伝わらない例えでごめんね。
 長男の本気。見開きがめちゃくちゃかっこよかったし、開眼の予感も最高。最高だっただけに、すぐ太陽の話に戻っちゃうのがアレだったかな。いや、贅沢な話なんだけど。
 そんな太陽。太陽の覚醒なんだけど、同時に皮下の死。単にテンションが爆上がりするだけの回ではなかったのが意外であり、面白いバランス。皮下がいつの間にかメンターみたいな位置に鎮座してる絵面も魅力的でした。ちょっと親子かめはめ波的な雰囲気あるかもしれない。

『逃げ上手の若君』

 庭での演奏。直接音で妨害するのではなく、演奏で若の心をロックすることで、演奏を中断した後も心臓を動悸させ、ウソ発見器無効化。このロジックは見事だったなぁ。先週まんまと疑ってしまったんですが、完璧な回答であった。音で働きかけるのは敵ではなく、若。敵は若の心臓にアプローチするが、亜也子は若の心にアプローチする。
 帰り道でのバトル。正直こっちは微妙。 “その身で味わえ! お前の齢より長い年月鍛えた薙刀を!” とあるんだけど、長い年月で肉体も鍛えられるじゃないですか。そんな相手に肉体で圧倒するのは無理があると思う。

『SAKAMOTO DAYS』

 神社バトルという点は面白い。期待した通り、を越えて「おいおい大丈夫かよ」みたいなレベルにまで到達する。仏像以外にも神木、鳥居といろいろ出てきて楽しかった。
 人間ハリモグラ。こっちは正直微妙。というか事前に「どうせ苦戦しないでしょ?」って印象だったので、そのままの結果だったというオチ。正直彼女(脱獄囚の方)に興味を持てないので、回想とか挟まれても「そうすか……」と冷めた印象しか湧かない。シンとルーがあれだけ圧倒して勝っちゃったのはやっぱマズかったんじゃないかなぁ。

『破壊神マグちゃん』

 ナプタ一味が可愛い、と思ったらサメが可愛い。全身が描かれるのって今回が初じゃない? 表情が可愛いのはもちろんなんですが、全身が見えることで実感する彼女の引くほどの巨大さ、それと下半身がこじんまりとデフォルメされてる感じが良い。昨今世界的にサメブーム(台風とかそういうのとは別の可愛い路線のブーム)があると思うんだけど、悔しいけどそれも納得ですわ。個人的には海獣だとシャチが究極の存在だと思うんですが、たしかにサメも可愛い。
 困ったらとりあえずマグちゃんに相談。イメージとしてチヌが出てきたので歓喜。使い回しじゃなくて描き下ろしだよね? 不意に出てくるチヌの破壊力がデカすぎてだな……
 作戦自体はクソベタなんだけど、参考文献が少女漫画というのが本作らしくて良かった。別に少年漫画でもあり得る発想なんだけど、メスザメの恋心みたいな雰囲気に繋がる。
 チンピラ作戦失敗。サメは可哀想なんだけど、ヤドカリを抱いて逃げるナプタくんの姿には少しキュンとしました。ナプタくんをそういう目で見るならば、ヤドカリが役得。
 先ほど、台風とは別の路線のサメブームと書きましたが、しっかり『シャークネード』要素も出てきたわw これには藤本タツキもご満悦。
 流々ちゃんの “ナプタくんに自分の気持ち伝えなくていいの!?” がめちゃくちゃ熱い、それも少女漫画的な意味で熱いので笑った。ノリノリじゃねぇか。ラストの “それは無いわ…” も乙女な一面が出てて良いよね。
 世にも珍しいナプタくんのフラグクラッシュ。「ここで伏線回収とかいらねぇんだよ」と笑ってしまった。本作の理屈っぽさが悪いように働いてしまったw
 てか、サメ、今後もリボンは継続っぽい予感ですね。ここに来て大きなキャラデザ変更とは。何気にめちゃくちゃ重要な回だった……。

『アンデッドアンラック』

 風子の「好感度上げ」。少女漫画ネタが2作連続しましたね。風子と流々ちゃんが少女漫画談義してるイラスト下さい。
 風子のやりたいことも分かるし、彼女の誠実さも伝わってくるんだけど、 “好感度上げを今やんのか!?” と作戦みたいな言われ方をしちゃうとちょっと風子の善意に裏があるように感じられてしまうw いや、仕方ないことなんだけど。
 江戸時代に人間にいじめられる桜の鬼。めちゃくちゃ『あやかし』みたいな話。本作は今までこういう話やる余地なかったので、より異質に感じられるというか。
 桜が嫌われた理由として “昔は戦とかがあって” とめちゃくちゃ正論をぶつけるのは良かった。咄嗟によくあんなちゃんとした正論思いつくな。頭が良いというか、学があるというか。
 からの “ニ…ゲロ” 。今週の『あやかし』でやってた奴だ!
 桜暴走して、10万人の命をベット。1人元気玉っぽいポーズしてる人いたけど、これは元気玉より『サマーウォーズ』だと思う。こいこいよ!!

『ウィッチウォッチ』

 オタクのジェネレーションギャップという2人。今回はイラストから漫画に進出することに伴う悲喜こもごも。圧巻のオタク語りシーンが最高なんですが、あそこ、オタクというよりは「オタク兼漫画家」である篠原先生の顔もチラつくよね。急に話の内容が精細になる感じとか、めちゃくちゃ自分事ですやん。
 イラストの才能はあるけど漫画の才能はイマイチ。いや、イマイチというほど分かりやすくはなく、普通。この細かさ、リアリティが良かった。「どういうリアクションがベストだ!?」という勝手すぎる心理戦が楽しいし、ちょっとだけ気持ちが分かる。もちろんあんな経験はないんだけど、友人のパフォーマンスに対して感想を言うくらいの経験だったら多くの人にあると思うんですよ。バンドでもいいし、運動系でもいい、もちろんイラストとか芸術系でもいいんだけど。あのときの「何を言ったらいいんだ?」と勝手に悩んじゃう感じ、あるよね。
 んで、何て言ったらいいのか。そもそもどう伝えたらいいのか。その回答として “「オタクは日陰者であれ」” の要素を持ってきたのがうまい。ツイッターのDMによる「誰かの感想」というスタンス。冒頭のネイルの件を持ってきてバレたのは「篠原っぺぇぇ!!」という感じでそこまでハマらなかったんだけど、あのDM作戦はめちゃくちゃ面白かった。匿名オタク世代だからこそのアプローチ。
 面白かったけど、そもそも漫画が普通な件については何も解決もしくは進展してないので若干の残尿感もあるかな。まぁ、素人の漫画がどうだろうと勝手だから話にオチつける必要ないのかもしれないけど。

『かるたかるた』志井マサキ

 読切。ジャンプショートフロンティア。作者は以前ラブコメショート祭りみたいな企画で一度掲載されてる。ちゃんとした読切は初登場。まぁ、長くなったとはいえ、ショートなんですが。
 本編。「57577に恋心を託すのとか回りくどいんだよ」という両想いの2人の話……ではなく、それを見守る先生の話。ラブコメ祭りに出てたような作家なので納得のオープニングだったし、「実は両想いでした」という展開もベタで予想の範疇だったんですが、第三の登場人物であり、実質的な主人公とも言える先生の登場で面白い。同級生ではなく先生という立場の違いが良いですよね。この手の先生キャラが珍しいとは言わないけど、ここまで主役にするのは読切ならではの強みだと思う。ショートフロンティアらしいびっくり展開にもなってて見事だと思います。面白かったぜ。
 男側の可愛いを描いたのも意外かつ、好きな曲がアホっぽくて良かった。「そこそこ」では収まらないアホの可能性も感じるw(偏見)
  “ていうか君チョイス少し前だね!!” というツッコミでごまかしてたけど、要するに作者がモンパチ世代で、あのモンパチとの類似というオチを思いついたから無理矢理ぶっ込んだんでしょうね。めちゃくちゃ個人的な話になるけど、友人とか私の周りの人間関係がみんなロック好きで、「歌といえばロック」という同調圧力があって、私はそれが苦手だったのでこういうノリ少し嫌いです。あと、B'zはギャグだけど、モンパチは良い話に落とし込むのもちょっとした差別感あるかな。私はモンパチもB'zと同じくらいどうでもいいので、少し感じの悪さを受け取ってしまった。

『レッドフード』

 大きな謎みたいなパート。個人的にあまり興味を引かれない奴だ。記憶操作みたいなややこしさも、そもそも主軸となる物語がまた確立されてない段階でやられても「何が何だか……」な印象になる。そもそも試験が長すぎて、まだ物語が何も進んでない段階なのでは。まぁ、これはジャンプのシステムが悪い。
 世界の理を書き込めるデスノート。今週の『ヒロアカ』にも感じたけど、こういう能力は苦手というか、途端にどうでもよくなっちゃう。そう考えると『アンデッド』は楽しめてる方だわ。いや、最初の頃かなり苦手だったけど。不変と戦う前の星見るくだりとか。

『NERU-武芸道行-』

 100%面白いと確信してたマジバトル回。い、意外と面白くない……。なんだろ、バトルとドラマの同時進行がハマってないのかな。あと、試合の特殊ルールとか。もっとシンプルにバトルの快楽を突き詰めるような内容だったら面白いはずなのに。というか、入学前の野良試合面白かったのに。
 パイセンブチギレというドラマをやるためにネルの耳が斬られるんだけど、この斬られるくだりがあまりに雑というか、ネルが雑魚すぎるよね。あの場面、正確に耳を狙ったと読むのが妥当だと思うけど、だったら足とかに刀ぶっ刺せば、ネルの戦力半減じゃん。下手すりゃ戦線離脱じゃん。もっと身も蓋もないこと言えば、あそこでネル殺されててもおかしくないワケじゃん。負けを認めて然るべき、とも言える。萎える。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 10/18は統計の日。ということでジャンプ関連でいろんな統計。
 年間の新連載本数。2020年に18本も始まってるらしくて衝撃。ジャンプの連載って大体20前後じゃないですか。それなのに18本も始まってる。ほぼ同数終わってるということですよね。ビビるわ。
 ネタハガキ東西戦の都道府県別掲載本数。普通に人口の多い東京とかが強いのかと思ったら、9位。まさかの新潟優勝であった。まぁ、これは1人常連がいるだけで大きな影響があるんだろうな。たしか週ちゃんだと一度に複数ネタ採用されることはないと思うので、コンスタントに面白い人がいる件が強いのではないか。まぁ、「いつもこの人いるな」ってのはありますね。

次号予告

 今週の『アンデッド』感想で花札ネタを書いたと思ったら、今号の予告ページがまさかの花札モチーフであった。表紙巻頭が『アオのハコ』で、猪鹿蝶ということで必然っちゃ必然なんですが。

目次

 今週ワクチンネタのコメントが多いです。集英社で職域接種でもあったのかしら。それにしては遅いか?

フランケンシュタインの幸せが見たいのに悪役に。罪悪感がすごいです…
(『人造人間100』)

 やっぱ連載になったらフランケンシュタイン側のハッピーエンドも用意してほしい、と改めて感じた。

ワクチン2回目打ちました!医療従事者の皆さま、本当にお疲れ様です!
(『アオのハコ』)

 休載もせずにすごい……。副反応どうだったのかしら
 てか、今週の大喜風邪展開は副反応の体験を反映した、とかだったら面白いですね。違うと思うけど。

誕プレでレッド中隊ヘルメットのウェッジモデルが手に入ったのでもう無敵。
(『夜桜さんちの大作戦』)

 今週の『ヒロアカ』に名前だけ出てきたパイロットがウェッジなんだけど、やっぱ『スターウォーズ』ネタってことなのかしら。

愛読者アンケート

 金未来杯。面白かったけど、全部支持になりそうでアレ。まぁ、支持なんだけど。
 デジタルでの漫画の読み方。よく使う機器。スマホとパソ。1ページ表示ならスマホでもギリ読める……が読みにくいので本腰入れて読みたいときはスマホ無理。
 読みやすい形式。横読み形式。読みやすいというか、縦スクロール形式は論外じゃろ。縦スクロール用の作られた漫画しか読む気にならないし。
 縦スクロール形式で読める漫画アプリで使うのはどれか。そもそも読まないし、アプリでも漫画は読まない。ブラウザ一択。あと、選択肢にはないけど、マガポケのアプリには通常の横読み形式の漫画を強引に縦スクロール表示にする悪魔みたいな機能があってドン引きです。

総括

 なんか不満めいた感想が今週多かった気がする。ここまで偏ると作品ではなく私の方に原因があるのではないか……。

 今週のベスト作品。『PPPPPP』。勝負回だったと思う。
 次点は読切の2つ。

 今週のベストコマ。『マグちゃん』より、チヌ。ちょっとどうかと思うくらい可愛かった。やっぱ上木先生はチヌ好きだと思う。特別な思いを感じる。
 次点としては『アオのハコ』の雛も良かった。

 最後に今週のベストキャラ。こちらー。

  • 皮下 『夜桜さんちの大作戦』
    • 今週の主役、百かと思ったら長男、長男かと思ったら太陽……でもなく皮下。太陽との奇妙なバディ感も良かったし、つぼみ最大の理解者という感じのラストも良かったです。

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